JP2008222574A - 分子設計装置、分子設計方法及びプログラム - Google Patents

分子設計装置、分子設計方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】標的分子に結合させる分子を短時間に、安価に、あるいは高度な技能を要せずに設計するための分子設計装置等を提供することである。
【解決手段】処理部1は、設計対象のペプチドを表す複数の第0世代のペプチドデータ、及び、標的分子を表す標的分子データを取得し、各々の候補データにつき、この候補データが表すペプチドと標的分子データが表す標的分子との結合しやすさを示す数値を、これらの候補データ及び標的分子データに基づいて特定する。そして、各候補データのうち、標的分子データが表す分子との結合の特性が良好なペプチドを表すものを、特定された数値に基づき、所定の基準に従って選択し、選択されたペプチドが変異を起こしたものにあたる次世代のペプチドデータを生成して、更に数値の特定を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、分子設計装置、分子設計方法及びプログラムに関する。
特定の標的分子の機能を制御する(例えば、標的分子である蛋白質のうち、生体にとって有害な機能を有する部位の活性を阻害する)ため、この標的分子にペプチド等の分子を結合させるという手法が用いられている。
この目的で用いる分子を設計する手法としては、例えば、ペプチドと、このペプチドを結合させる標的の蛋白質とを結合させてその特性を観察する実験をin vitroで行い、次いで、良好な特性を示したペプチドについて、例えば非特許文献1に開示されている手法によりin vitroで人為的に変異を起こし、得られたペプチドを用いて更に観察を繰り返す、という手法が採られていた。
Yohei Yokobayashi et al., Directed evolution of trypsin inhibiting peptides using a genetic algorithm, Journal of Chemical Society, Perkin Transactions 1, 1996, pp. 2435-2437
しかし、上述の手法では、標的分子に結合させるべき適切な分子を得るまでに多大の時間及びコストを必要とする。また、in vitroの実験には高度な技能も必要である。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、標的分子に結合させる分子を短時間に、安価に、あるいは高度な技能を要せずに設計するための分子設計装置、分子設計方法及びプログラムを提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る分子設計装置は、
設計対象の分子の複数の候補を表す複数の候補データ、及び、設計対象の分子を結合させる対象である標的分子を表す標的分子データを取得するデータ取得手段と、
各々の前記候補データにつき、当該候補データが表す分子と前記標的分子データが表す標的分子との結合しやすさを示す数値を、当該候補データ及び当該標的分子データに基づいて特定する数値特定手段と、
各前記候補データのうち、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものを、前記特定された数値に基づき、所定の基準に従って選択する選択手段と、を備える、
ことを特徴とする。
このような分子設計装置によれば、標的分子に結合させる対象の分子は、in vitroでの実験を要せず、分子を表すデータを用いてin silicoで設計される。このため短時間かつ安価に分子の設計を行うことができ、また、in vitroでの実験の差異に要求されるような高度の技能は不要となる。
前記候補データは、前記設計対象の分子の候補を構成する原子を表すデータを含んでいてもよく、前記標的分子データは、前記標的分子を構成する原子を表すデータを含んでいてもよい。
この場合、前記数値特定手段は、各々の前記候補データにつき、当該候補データが表す分子内の原子と前記標的分子データが表す標的分子内の原子との相互作用に起因するエネルギーの最低値を表すスコアを、当該候補データが表す分子内の原子と前記標的分子データが表す標的分子内の原子との複数の組み合わせについて、前記数値として特定する手段より構成されるものであってもよい。
このような構成を有していれば、標的分子と設計対象の分子との結合の良好さは、スコアを用いて適切に判断される。また、このような構成を有している場合、設計対象の分子が標的分子のどの部位と結合しやすいのかがそもそも不明であるような場合も、結合しやすい部位の特定が容易になる。
前記数値特定手段は更に、前記標的分子データが表す標的分子内の原子のうち、当該原子について得られた前記スコアが示すエネルギーがもっとも低い所定個数の原子の位置を示すデータを生成する手段を備えるものであってもよい。
前記候補データが前記設計対象の分子の候補を構成する原子を表すデータを含んでおり、前記標的分子データが前記標的分子を構成する原子を表すデータを含んでいる場合、前記数値特定手段は、各々の前記候補データにつき、当該候補データが表す分子内の原子と前記標的分子データが表す標的分子の所定部位内の原子との相互作用に起因するエネルギーの最低値を表すスコアを、前記数値として特定する手段より構成されるものであってもよい。
このような構成を有していれば、標的分子と設計対象の分子との結合の良好さは、スコアを用いて適切に判断される。また、このような構成を有していれば、設計対象の分子を結合させたい標的分子の部位が予め決まっている場合に、標的分子全体を評価の対象とする場合に比べて効率的に(すなわち、より短時間に、又は、時間が同じであればより精密に)分子の設計を行うことができる。
前記選択手段は、選択した前記候補データを所定の規則に従って変更したものに相当する新たな世代の候補データを生成する手段を備えるものであってもよく、
前記数値特定手段は、前記選択手段が生成した前記新たな世代の候補データにつき、当該候補データが表す分子と前記標的分子データが表す標的分子との結合しやすさを示す数値を、当該候補データ及び当該標的分子データに基づいて特定する手段を備えるものであってもよい。
このような構成を有していれば、設計対象の分子の構成は自動的に改善され、途中で人の判断による選抜の過程を設ける必要がない。
前記選択手段は、もっとも新しい世代の候補データにつき前記数値特定手段が求めた前記数値が、当該世代の直近の前世代の候補データにつき前記数値特定手段が求めた前記数値を基準として所定の範囲に収束しているか否かを判別し、収束していると判別したとき、前記新たな世代の候補データの生成を中止する手段を備えるものであってもよい。
このような構成を有していれば、設計対象の分子の構成の改善がほぼ完了したと見られる時点で設計は自動的に中止され、その際に人の判断を介在させる必要がない。
前記設計対象の分子は、1個の環をなすようペプチド結合した9個のアミノ酸からなる環状ペプチドであって、当該9個のアミノ酸のうち2個はシステインであり、当該2個のシステインは、前記環内で互いに隣接する、という条件の下にあれば、設計対象の分子がペプチドである場合も、当該ペプチドの立体構造の不確定さなどにより前記数値の特定が困難になるという問題が起きにくく、分子の設計が効率的になる。
前記数値特定手段は、各々の前記候補データにつき、当該候補データが表す分子が所定条件下で有する電荷数を、当該候補データに基づいて、前記数値として特定する手段を備えていてもよい。
この場合、前記選択手段は、各前記候補データのうち、特定された前記数値が所定範囲内にあるものを、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものとして選択する手段を備えるものであってもよい。
このような構成を有していれば、例えば設計対象である分子が水溶液中で標的分子と結合させるべきものであって、電荷数が所定の範囲にあることが親水性を有する条件である、という場合、候補である分子の親水性の有無が適切に判別される。
前記候補データは、前記標的分子に結合させる対象であるペプチドを構成するアミノ酸を示すデータからなっていていて、当該ペプチドは、1個の環をなすようペプチド結合した9個のアミノ酸からなる環状ペプチドであってもよい。
この場合、前記選択手段は、各前記候補データのうち、特定された前記数値が−1以上+1以下であるものを、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものとして選択する手段を備えるものであってもよい。ペプチドの電荷数が−1以上+1以下」であれば、このペプチドは水に対して良好な溶解度を示す。
あるいは、前記選択手段は、各前記候補データのうち、特定された前記数値が−2以上+2以下であるものを、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものとして選択してもよい。ペプチドの電荷数の許容範囲を−2以上+2以下としても、標的分子へと結合させるという目的を達成できる程度の溶解度は確保できる。
あるいは、前記選択手段は、各前記候補データのうち、特定された前記数値が−3以上+3以下であるものを、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものとして選択してもよい。電荷数が−3未満であるか又は+3を超える場合は、ペプチド同士がコロイドあるいは好ましくない2次構造を形成してしまう等の要因により、親水性を確保することが極めて困難になる。このため、電荷数−3以上+3以下という許容範囲は、水溶液中で設計対象の分子を用いることができる最低限の条件を画することとなる。
前記候補データは、前記標的分子に結合させる対象であるペプチドを構成するアミノ酸を示すデータからなっていてもよい。
この場合、前記数値特定手段は、各々の前記候補データにつき、当該候補データが表すペプチドの質量に対する疎水性アミノ酸の質量の割合を、当該候補データに基づいて、前記数値として特定する手段を備えるものであってもよく、
前記選択手段は、各前記候補データのうち、特定された前記数値が所定範囲内にあるものを、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものとして選択する手段を備えるものであってもよい。
このような構成を有していれば、例えば設計対象の分子であるペプチドが水溶液中で標的分子と結合させるべきものであって、疎水性アミノ酸の割合が所定の範囲にあることが親水性を有する条件である、という場合、候補である分子の親水性の有無が適切に判別される。
また、本発明の第2の観点に係る分子設計方法は、
設計対象の分子の複数の候補を表す複数の候補データ、及び、設計対象の分子を結合させる対象である標的分子を表す標的分子データを取得するデータ取得ステップと、
各々の前記候補データにつき、当該候補データが表す分子と前記標的分子データが表す標的分子との結合しやすさを示す数値を、当該候補データ及び当該標的分子データに基づいて特定する数値特定ステップと、
各前記候補データのうち、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものを、前記特定された数値に基づき、所定の基準に従って選択する選択ステップと、より構成される、
ことを特徴とする。
このような分子設計方法によっても、標的分子に結合させる対象の分子は、in vitroでの実験を要せず、分子を表すデータを用いてin silicoで設計される。このため短時間かつ安価に分子の設計を行うことができ、また、in vitroでの実験の差異に要求されるような高度の技能は不要となる。
また、本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
設計対象の分子の複数の候補を表す複数の候補データ、及び、設計対象の分子を結合させる対象である標的分子を表す標的分子データを取得するデータ取得手段と、
各々の前記候補データにつき、当該候補データが表す分子と前記標的分子データが表す標的分子との結合しやすさを示す数値を、当該候補データ及び当該標的分子データに基づいて特定する数値特定手段と、
各前記候補データのうち、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものを、前記特定された数値に基づき、所定の基準に従って選択する選択手段と、
して機能させることを特徴とする。
このようなプログラムを実行するコンピュータによっても、標的分子に結合させる対象の分子は、in vitroでの実験を要せず、分子を表すデータを用いてin silicoで設計される。このため短時間かつ安価に分子の設計を行うことができ、また、in vitroでの実験の差異に要求されるような高度の技能は不要となる。
本発明によれば、標的分子に結合させる分子を短時間に、安価に、あるいは高度な技能を要せずに設計するための分子設計装置、分子設計方法及びプログラムが実現される。
以下、本発明の実施の形態を、標的分子に結合させるペプチドの設計及び評価を支援するペプチド設計システムを例とし、図面を参照して説明する。
(構成)
図1は、この発明の実施の形態に係るペプチド設計システムの構成を示す図である。図示するように、このペプチド設計システムは、処理部1と、主記憶部2と、外部記憶部3と、表示部4と、入力部5と、入出力部6とより構成されている。主記憶部2、外部記憶部3、表示部4、入力部5及び入出力部6は、いずれも処理部1に接続されている。
処理部1は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等からなるプロセッサより構成されており、外部記憶部3が記憶しているペプチド設計プログラムに従って、後述する動作を行う。
主記憶部2は、RAM(Random Access Memory)等からなる揮発性メモリより構成されており、処理部1のワークエリアとなる記憶領域を提供する。
外部記憶部3は、ハードディスク装置、ROM(Read Only Memory)等からなる不揮発性メモリより構成されており、ペプチド設計プログラムと、後述の標的分子データ及びペプチドデータとを処理部1の指示に従って記憶し、また、処理部1の指示に従ってこれらのプログラム及びデータを読み出して処理部1に供給する。
表示部4は、液晶ディスプレイ等の表示デバイスより構成されており、処理部1の指示に従った内容の文字や図形を、自己の表示画面上に表示する。
入力部5は、キーボードと、マウス等のポインティングデバイスとより構成されており、操作者の操作に従った信号を処理部1に供給する。
入出力部6は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のインターフェース回路からなっており、処理部1より供給されたデータをこのペプチド設計システムの外部の装置へと送信し、また、外部の装置より供給されたデータを受信して処理部1へと供給する。
なお、入出力部6は更に、記録媒体(例えば、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)など)に記録されたデータを読み取って処理部1に供給する記録媒体ドライブ装置(CD−ROMドライブやDVD−ROMドライブなど)を備えていてもよい。この記録媒体ドライブ装置は更に、自己にセットされたデータ書込可能な記録媒体(例えば、CD−R(Recordable)やDVD−Rなど)に、処理部1から供給されたデータを記録する機能を有していてもよい。
(動作)
次に、このペプチド設計システムの動作を、図2〜図4を参照して説明する。
以下では、このペプチド設計システムによる設計及び評価の対象となるのは、図2に示すように1個の環をなすようペプチド結合した9個のアミノ酸からなる環状ペプチドであるものとする。また、これら9個のアミノ酸のうち2個はL−システイン(図2において“Cys”と表記したもの)であるものとし、これら2個のシステインは、図示するように、環内で互いに隣接した位置に置かれるものとする。また、他の7個のアミノ酸(図2においては“#1”〜“#7”と表記したもの)は、それぞれ、蛋白質を構成する20種のアミノ酸として知られているもの(すなわち、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン及びバリン。うち光学異性体のないグリシン以外はL型のもの)のいずれかであるものとする。なお、当該7個のアミノ酸のうちに更にシステインが含まれていても差し支えない。
一方、ペプチドを結合させる対象の分子である標的分子の構造は任意であるとする。標的分子として想定される分子は、典型的には、ペプチドを結合させることにより活性を阻害すべき部位を含んだ蛋白質、例えば、ガン細胞を構成する蛋白質などである。
(動作:ペプチドと標的分子全体との結合の評価を行う場合)
このペプチド設計システムは、処理部1が、ユーザが入力部5を操作して行う指示(ペプチドと標的分子全体との結合の評価を行う旨の指示)に応答する等して、外部記憶部3が記憶するペプチド設計プログラムにアクセスし、これを実行することにより、図3に示す処理を開始する。
すなわち、ペプチド設計プログラムを開始するとまず、処理部1は、標的分子の分子構造を表すデータである標的分子データを生成あるいは外部より取得し、外部記憶部3に記憶させる(図3、ステップS1)。
標的分子データの生成は、例えば、ユーザが入力部を操作することにより供給する指示に従って行えばよく、また、外部からの標的分子データの取得は、例えば、通信制御部を介して外部のコンピュータから行えばよい。
標的分子データは、例えば、標的分子を構成する個々の原子を特定するデータを含んでおり、また、当該データにより特定されるそれぞれの原子につき、当該原子の種類ないし原子番号を示すデータと、当該原子に隣接する他の原子を特定するデータと、所定の水素イオン濃度(pH)の所定溶媒中、例えば生理的pHの水溶液中における当該原子からみた当該他の原子の方向及び距離を示すデータとを更に含んでいる。
一方、ステップS1で処理部1は、評価の対象とする最初の(すなわち、第0世代の)ペプチドの分子構造を表すデータである第0世代のペプチドデータを複数個、生成あるいは外部より取得して外部記憶部3に記憶させる。なお、処理部1は、第0世代のペプチドデータの生成又は取得を、標的分子データの生成又は取得と同様の手法により行えばよい。
ペプチドデータは、例えば、上述の環状のペプチドを構成する9個のアミノ酸のうち、2個の互いに隣接するシステインを除いた7個のアミノ酸とその配列を特定する情報(例えば、環状のペプチドから当該7個のアミノ酸がなす直鎖の部分のみに着目した場合におけるN末端又はC末端からの各アミノ酸の順位を示す情報)を含むデータであればよい。
なお、処理部1は、標的分子データの生成又は取得を行う前に外部記憶部3にアクセスし、外部記憶部3が既に標的分子データを記憶しているか否かを判別して、記憶していると判別した場合は、標的分子データの生成又は取得を省略してもよい。同様に、第0世代のペプチドデータについても、その生成又は取得を行う前に外部記憶部3にアクセスし、外部記憶部3が既に第0世代のペプチドデータを記憶しているか否かを判別して、記憶していると判別した場合はその生成又は取得を省略してもよい。
標的分子データ及びペプチドデータの記憶が完了すると、処理部1は、外部記憶部3が記憶しているペプチドデータが表すペプチドが上記所定のpHの所定溶媒中で帯びる電荷数を特定する(ステップS2)。
具体的な特定の手法としては、例えば、生理的pHの水溶液中において、塩基性側鎖を有するリシン、アルギニン及びヒスチジンが正に荷電し、酸性側鎖を有するアスパラギン酸及びグルタミン酸が負に荷電することが知られている点に着目して、正に荷電するアミノ酸及び負に荷電するアミノ酸のペプチド内における個数をそれぞれ特定した上、正に荷電するアミノ酸の個数から負に荷電するアミノ酸の個数を差し引くことにより、ペプチドの電荷を特定する、という手法が考えられる。
次に、処理部1は、個々のペプチドデータについて、当該ペプチドデータが表すペプチドが親水性を有するか否かを、ステップS2で特定した電荷数が所定の範囲内にあるか否かを判定することにより判別し、親水性を有しないと判別したペプチドを表すペプチドデータを、ステップS3以降の処理の対象から除外することと決定する。
ペプチドの電荷数についての上述の所定の範囲は、「−1以上+1以下」であることが望ましい。しかし、例えば「−2以上+2以下」であってもよく、また「−3以上+3以下」であってもなおペプチドの設計は可能である。
9個のアミノ酸からなる環状のペプチドの場合、ペプチドの電荷数が「−1以上+1以下」であれば、このペプチドは水に対して良好な溶解度を示す。また、電荷数の許容範囲を「−2以上+2以下」としても、標的分子へと結合させるという目的を達成できる程度の溶解度を確保できる。しかし、電荷数が−3未満であるか又は+3を超える場合は、ペプチド同士がコロイドあるいは好ましくない2次構造を形成してしまう等の要因により、親水性を確保することが極めて困難になる。
一方、ステップS2において、処理部1は、外部記憶部3が記憶するペプチドデータが表すペプチドに含まれている疎水性のアミノ酸の割合(例えば、質量パーセント)を特定する。そして、当該割合が所定の範囲内にあるか否かを個々のペプチドデータ毎に判別し、ないと判別したペプチドデータは、やはり親水性を有しないものとしてステップS3以降の処理の対象から除外することと決定する。
なお、疎水性のアミノ酸としては、例えば側鎖として水素のみを有するグリシン、脂肪族側鎖を有するアラニン、バリン、ロイシン及びイソロイシンや、親水基のない芳香族側鎖を有するフェニルアラニン及びトリプトファンがある。
次に、処理部1は、ステップS2で処理の対象から除外されなかったペプチドデータのそれぞれについて、当該ペプチドデータが表すペプチドの立体構造を特定し、特定した立体構造を表すデータを生成して、外部記憶部3の記憶領域に格納する。すなわち、ペプチドのモデリングを行う(ステップS3)。
ペプチドの立体構造を表すデータ(以下、ペプチド構造データと呼ぶ)は、例えば標的分子データと同様に、評価の対象であるペプチドを構成する個々の原子を特定するデータを含んでいればよく、また、当該データにより特定されるそれぞれの原子につき、当該原子の種類(具体的には、例えば原子番号)を示すデータと、所定pHの所定溶媒中において当該原子に隣接する他の原子を特定するデータと、当該原子からみた当該他の原子の方向及び距離を示すデータとを更に含んでいればよい。
ペプチドのモデリングは、例えば分子軌道法などの手法により行えばよい。また、当該ペプチドの内部で相互に静電相互作用などの相互作用を及ぼし合い、その程度が無視できないような原子の組がある場合は、当該相互作用による立体構造の歪みをモデリングに反映させてもよい。
なお、外部記憶部3は、ペプチドデータが表すペプチドを構成しうる20種のアミノ酸の立体構造を表すデータを予め記憶していてもよく、処理部1は、ペプチドのモデリングを行うためにこれらのデータを外部記憶部3より読み出し、読み出したデータを結合することにより、ペプチド構造データを生成するようにしてもよい。
ペプチドのモデリングが完了すると、処理部1は、外部記憶部3に現に格納されている標的分子データと、それぞれのペプチド構造データとを用いてドッキングシミュレーションを実行し、実行結果を表すスコアデータ(後述)を生成する(ステップS4)。ステップS4におけるドッキングシミュレーションは、例えばFastDock(商標)等の公知のプログラムを実行することにより行えばよい。処理部1が公知のプログラムを実行することによりドッキングシミュレーションを行う場合、外部記憶部3は、当該公知のプログラムを予め記憶していればよい。
ステップS4において処理部1は、具体的には、ペプチド構造データが表すペプチドを構成するそれぞれの原子について、標的分子データが表す標的分子を構成するそれぞれの原子と結合した場合における当該結合の強さの評価値(スコア)を特定し、当該スコアを表すスコアデータを生成する。ペプチドを構成する原子の数をj個、標的分子を構成する原子の数をk個(j及びkは自然数)とすれば、スコアは(j×k)個特定される。
なお、スコアデータは、具体的には、スコアと、当該スコアがペプチドのどの原子と標的分子のどの原子との間についてのスコアであるのかを示す情報とを含んだデータである。
原子間の結合の強さは、結合の対象である2個の原子間に作用する静電相互作用の強さ及びファン・デル・ワールス力の強さの総和(以下この総和を「相互作用エネルギー」と呼ぶ)により定義される。処理部1はステップS4において、ペプチドと標的分子とが取りうる様々な位置関係、具体的には、ペプチドの重心からみた標的分子の重心の距離(動径)及び角度(偏角)を種々変化させた各場合についてこれら2個の原子の相互作用エネルギーを求め、その最低値(すなわち、もっとも安定した状態にある場合の値)を、これら2個の原子の組のスコアとして特定する。
なお、相互作用エネルギーには、上述の通り静電相互作用のファクターが含まれるため、このファクターを正確に反映させるため、各原子の分極ないし解離の状況を特定するようにしてもよい。このために処理部1は、ステップS4で特定の2個の原子間の相互作用エネルギーを特定するに際して、例えば、これら2個の原子の分極ないし解離に寄与する他の原子の種類及び位置を示すデータも参照することとしてもよい。また、溶媒の種類やpHも更にパラメータとして取り込んでよい。
また、2個の原子間が取りうる位置関係の範囲は、ペプチド又は標的分子を構成する他の原子の存在に起因する立体障害や、溶媒や溶媒内の溶質をなす分子の存在によって制約されることがあり得る。このため処理部1は、ステップS4では、これらの制約原因に抵触しない範囲の位置関係についてのみ相互作用エネルギーを求めることとしてもよい。そして、これらの制約原因に抵触しない範囲を特定するために、処理部1は、ステップS4において、スコアを特定する対象の2個の原子以外の原子の種類及び位置を示すデータも参照することとしてもよい。また、溶媒の種類やpHも更にパラメータとして取り込んでよい。
ペプチド内の原子と標的分子内の原子との組み合わせすべてについてスコアを特定し、スコアデータを生成すると、処理部1は、生成されたスコアデータに基づき、標的分子内の原子のうちペプチドともっとも安定に結合するものを、ペプチドデータ(ないしは当該ペプチドデータに基づいて生成されたペプチド構造データ)が表す個々のペプチド毎に、所定個数(例えば100個)ずつ特定し、特定された原子を示すデータを生成する。(ステップS5)。当該データは、特定されたそれぞれの原子とペプチド内の原子との間のスコアの最低値を示す情報を更に含んでいてもよい。
ステップS5で処理部1は、具体的には、例えば生成されたスコアデータが表すスコアのうち、値がもっとも低い(すなわち、結合の安定性がもっとも高いことを示している)ものを1個抽出し、抽出したスコアがペプチド内の原子と標的分子のどの原子との間についてのスコアであるのかをスコアデータに基づいて特定する。そして以下、既に抽出されたスコアのうちから値がもっとも低いものを1個抽出し、抽出したスコアがペプチド内の原子と標的分子のどの原子との間についてのスコアであるのかをスコアデータに基づいて特定する、という処理を、標的分子内の上記所定個数の原子が特定されるまで繰り返す。このような処理を行うことにより、1個のペプチドについて、標的分子内の上記所定個数の原子を特定する。
標的分子内の所定数の原子が特定されると、処理部1は、ステップS5で特定された原子を位置を示すデータを生成し、当該データ又は当該データの内容を表す図形を、表示部4の表示画面上に表示させる(ステップS6)。表示の態様は任意であり、例えば処理部1は、標的分子の形状を標的分子データに基づいて特定した上、特定した図形を表す画像と、特定された原子の当該画像上における位置を示す図形とを重ねて表示させるようにしてもよい。また、処理部1は、特定された原子を示すデータを、入出力部6を介して外部に出力したり、記録媒体に記録したりしてもよい。
ステップS3で生成されたすべてのペプチド構造データについてステップS6までの処理が終わると、処理部1は、これらのペプチド構造データが表すそれぞれのペプチドについて、当該ペプチド内の原子と、標的分子内の所定の部位(例えば、活性を阻害したい部位として予め定められている部位)内の原子との間のスコアの最低値を特定した上、これらペプチド構造データが表すすべてのペプチドについてのこれらの最低値の平均値を示すデータを生成し、外部記憶部3に記憶させる(ステップS7)。なお、当該所定の部位を示す情報は、例えばユーザが入力部5を操作して予め供給すればよく、処理部1は、供給されたこの情報を参照して、当該特定の部位を特定すればよい。
次に処理部1は、これら最新のペプチド構造データの生成に用いた各ペプチドデータ(つまり、モデリングに用いた最新のペプチドデータ)の世代が第0世代であるか否かを判別して(ステップS8)、第0世代であれば直ちに処理をステップS10に移し、第0世代でなければ(すなわち第1世代以降であれば)、処理をステップS9に移す。
ステップS9で処理部1は、モデリングに用いた最新のペプチドデータが表すペプチドについてステップS7で求めた最新の平均値が、一定の範囲に収束しているか否かを判別する。具体的には、例えば、当該最新の平均値が、最新のペプチドデータの一つ前の世代のペプチドデータが表すペプチドについて求めた平均値を基準として一定の比率(例えば偏差5%以内)に収まっているか否かを判別する。そして、収束していると判別すると、このペプチド設計システムは動作を終了し、収束していないと判別すると、処理をステップS10に移す。
ステップS10で処理部1は、最新のペプチド構造データ(ないしは最新のペプチドデータ)が表すペプチドのうち、標的分子内の上述の所定の部位への結合がもっとも良好である所定数のペプチドを選抜する。具体的には、ステップS10で処理部1は、例えば、ペプチド構造データが表す各ペプチドについてステップS7で求めた最低値に基づいて、各ペプチドのうち、当該最低値が最も低いものから所定数を選抜する。
また、ステップS10で処理部1は、ペプチドを選抜するに際して、標的分子内の上述の所定の部位以外への部位への結合の起きにくさ(スコアの高さ)を反映させてもよい。
具体的には、ステップS10で処理部1は、例えば、ペプチド構造データが表すそれぞれのペプチドについて、ステップS7で求めた最低値(所定部位との結合の強さを表す第1のパラメータ)と、各ペプチド内の原子と、標的分子内の所定外の部位内の原子との間のスコアの最低値(所定外の部位との結合の強さを表す第2のパラメータ)とを変数とする所定の関数の値を求め、この関数の値に基づいてペプチドを選抜するようにしてもよい。この場合、この関数は、例えば第1のパラメータの値が低いほど、また、第2のパラメータの値が高いほど低い値を示すものとし、ペプチドの選抜は、関数の値が低い順に行われるものとすればよい。
ペプチドを選抜すると、処理部1は、選抜されたペプチドを表すペプチドデータと用いて、当該ペプチドを変異させたものを表す新たなペプチドデータを生成し、外部記憶部3に記憶させる(ステップS11)。選抜されたペプチドデータが第n世代(nは0以上の整数)であるとすれば、新たに生成されるペプチドデータは第(n+1)世代のペプチドデータである。
ステップS11におけるデータの生成の手法は任意であり、例えば、非特許文献1に開示されている手法によるペプチドの交叉が起こったものとした場合に生成されるペプチドを表すデータを生成することとしてもよい。
ステップS11で新たなペプチドデータを生成すると、処理部1はステップS2に処理を移し、当該新たなペプチドデータと、既に外部記憶部3に記憶されている標的分子データとを用いて、ステップS2以降の処理を行う。
(動作:ペプチドと標的分子の所定部位との結合の評価を行う場合)
一方、このペプチド設計システムは、処理部1が、ユーザが行う指示が、ペプチドと標的分子の所定の部位との結合の評価を行う旨の指示である場合も、外部記憶部3が記憶するペプチド設計プログラムにアクセスし、これを実行する。この場合は、図4に示す処理を行う。なお、当該所定の部位を示す情報は、例えばユーザが入力部5を操作して供給すればよく、処理部1は、供給されたこの情報を参照して、当該特定の部位を特定すればよい。
図4に示す処理は、ステップS1〜S3については図3に示す処理と同一である。
一方、ステップS4で処理部1は、標的分子のうちでは当該所定の部位に属する原子のみを対象として、標的分子の当該所定部位とそれぞれのペプチド構造データが表すペプチドとの結合の強さについて、上述のドッキングシミュレーションを実行する。
ただし、相互作用エネルギーのうち静電相互作用のファクターを正確に反映させるため、あるいは、スコアを特定する対象の2個の原子間が立体障害等に抵触せず取りうる位置関係の範囲を特定するために、標的分子のうち所定部位以外に属する原子の種類及び位置を示すデータも参照することとしてもよい。
そして、ペプチド内の原子と標的分子の所定の部位内の原子との組み合わせすべてについてスコアを特定し、スコアデータを生成すると、処理部1は直ちに処理をステップS6に移す。
ステップS6で処理部1は、ステップS4で特定されたスコアの、ペプチド毎の最低値を示すデータを生成し、当該データ又は当該データの内容を表す図形を、表示部4の表示画面上に表示させ、処理をステップS7に移す。ステップS6における表示の態様は任意であり、また、処理部1は、スコアないしその最低値を示すデータを、入出力部6を介して外部に出力したり、記録媒体に記録したりしてもよい。
そして、ステップS7で処理部1は、ステップS6で特定された最低値の平均値を示すデータを生成し、外部記憶部3に記憶させ、ステップS8に処理を移す。ステップS8の処理は図3に示す処理と同一であり、最新のペプチドデータが第0世代であれば処理部1はステップS10へと処理を移し、第0世代でなければステップS9に処理を移す。
ステップS9及びS10での処理は図3に示す処理と同一である。ただし、図4に示す処理では、標的分子内の所定の部位以外への部位とペプチド内の原子との間のスコアは求める過程は存在しないため、ステップS10で処理部1は、ペプチドを選抜するに際して、ただし、図4に示す処理では、標的分子内の当該所定の部位以外への部位とペプチド内の原子との間のスコアを反映させることはできない。
ステップS10の処理をおけると、処理部1はステップS11へと処理を移す。ステップS11の処理は図3に示す処理と同一である。ステップS11で新たなペプチドデータを生成すると、図4の処理においても処理部1はステップS2に処理を移し、ステップS11で生成された新たなペプチドデータと、既に外部記憶部3に記憶されている標的分子データとを用いて、ステップS2以降の処理を行う。
以上説明したこのペプチド設計システムは、評価の対象となるペプチド内のアミノ酸の配列を示すペプチドデータに基づいて、このペプチドの立体構造を示すペプチド構造データの生成(すなわちモデリング)を行い、このペプチド構造データと、標的分子の立体構造を表す標的分子データとを用いて、ペプチドと標的分子全体、又はペプチドと標的分子の所定部位との結合の強さを評価する。そして、評価の結果に基づき、標的分子との結合の特性が良好であるペプチドが選抜され、これを変異させたものに相当する新たなペプチドデータが生成され、特性が収束を示すまで更に評価が繰り返される。
このようなペプチド設計システムによれば、in vitroでの実験を要せずin silicoでのペプチドの設計を行うことができ、従って短時間かつ安価にペプチドの設計を行うことができ、また、in vitroでの実験の差異に要求されるような高度の技能は不要である。また、ペプチド内のアミノ酸の配列は自動的に改善され、途中で人の判断による選抜の過程を設ける必要がない。
また、このペプチド設計システムは、候補であるペプチドについて標的分子との結合の特性の評価に移る前に、当該ペプチドの親水性の有無が予め判別され、疎水性の強い(従って、薬剤として生体内で用い得る見込みの低い)ペプチドは、評価の対象から除外される。このため、無駄なモデリング及びドッキングシミュレーションは行われなくなり、ペプチドの設計は効率的に進行する。
また、このペプチド設計システムは、ペプチドと標的分子全体との結合の評価と、ペプチドと標的分子の所定部位との結合の評価とを別個に行える。このため例えば、まずペプチドと標的分子全体との結合の評価に基づいて第1段階のペプチドの設計を行い、次いで、第1段階の設計により得られたペプチドと当該標的分子の所定部位との結合のより精密な評価に基づいて、第1段階の設計により得られたペプチドを更に最適化した第2段階のペプチドの設計を行う、といった処理も可能となる。
なお、このペプチド設計システムの構成は、上述のものに限られない。
例えば、上述した例において、設計及び評価の対象となるペプチドをアミノ酸9個からなる環状ペプチドに限定したのは、主としてモデリングの容易さを確保し、設計の効率の向上を図るためである。しかし、モデリングの結果が発散する等の事情が生じず、効率性の観点からみて許容できるのであれば、設計及び評価の対象となるペプチドは上述の構成のものに限られず、より多くのアミノ酸からなるものでもよいし、鎖状をなすペプチドでもよく、また、互いに隣接する2個のシステインを含んでいる必要もない。更には、設計及び評価の対象となる分子はペプチドに限られず、例えば核酸やその他任意の分子であってよい。
また、このペプチド設計システムは、標的分子についてもモデリングを行ってよい。この場合、標的分子データは、必ずしも標的分子を構成する原子間の結合の方向又は距離を表すデータを当初から含んでいなくてもよい。
また、このペプチド設計システムは、たとえば図5に示すような構成をとることにより、ASP(Application Service Provider)として機能してもよい。すなわち、図示するように、ペプチド設計システムの入出力部がモデム等の通信制御装置Mを更に備え、この通信制御装置Mを介して外部のネットワークNに接続されているものとし、当該ネットワークNを介して、コンピュータ等からなる外部の装置のひとつEXよりペプチドデータ及び標的分子データと、ペプチドの設計び評価を指示するデータとが供給されたとき、これらのデータが供給されたことに応答して図3又は図4に示す上述の動作を行い、当該動作の結果得られた最終の世代のペプチドデータ及びその他当該動作の過程で得られた任意のデータを、指示の供給元である当該外部の装置EXに、ネットワークNを介して返送するものとしてもよい。なお、このペプチド設計システムがASPとしてのみ機能する場合、このペプチド設計システムは必ずしも表示部4又は入力部5を備えている必要はない。
以上、この発明の実施の形態を説明したが、この発明にかかる分子設計装置は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。
例えば、パーソナルコンピュータに上述のペプチド設計プログラム、ないしは上述のペプチド設計システムの動作を実行させるためのプログラムを格納した記録媒体(CD−ROM、DVD−ROM等)から該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行するペプチド設計システムを構成することができる。
また、例えば、通信回線を介してアクセス可能な外部のサーバが提供するBBSにこれらのプログラムをアップロードし、これらを通信回線ないしコンピュータネットワークを介して配信してもよく、また、これらのプログラムを表す信号により搬送波を変調し、得られた変調波を伝送し、この変調波を受信した装置が変調波を復調して該プログラムを復元するようにしてもよい。
そして、これらのプログラムを起動し、OSの制御下に、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
なお、OSが処理の一部を分担する場合、あるいは、OSが本願発明の1つの構成要素の一部を構成するような場合には、記録媒体には、その部分を除いたプログラムを格納してもよい。この場合も、この発明では、その記録媒体には、コンピュータが実行する各機能又はステップを実行するためのプログラムが格納されているものとする。
本発明の実施形態に係るペプチド設計システムの構成を示す図である。 設計の対象となるペプチドの構造を示す図である。 ペプチドと標的分子全体との結合の評価を行う場合における処理の流れを示すフローチャートである。 ペプチドと標的分子の所定部位との結合の評価を行う場合における処理の流れを示すフローチャートである。 図1のペプチド設計システムの変形例の構成を示す図である。
符号の説明
1 処理部
2 主記憶部
3 外部記憶部
4 表示部
5 入力部
6 入出力部
N ネットワーク

Claims (14)

  1. 設計対象の分子の複数の候補を表す複数の候補データ、及び、設計対象の分子を結合させる対象である標的分子を表す標的分子データを取得するデータ取得手段と、
    各々の前記候補データにつき、当該候補データが表す分子と前記標的分子データが表す標的分子との結合しやすさを示す数値を、当該候補データ及び当該標的分子データに基づいて特定する数値特定手段と、
    各前記候補データのうち、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものを、前記特定された数値に基づき、所定の基準に従って選択する選択手段と、を備える、
    ことを特徴とする分子設計装置。
  2. 前記候補データは、前記設計対象の分子の候補を構成する原子を表すデータを含んでおり、前記標的分子データは、前記標的分子を構成する原子を表すデータを含んでおり、
    前記数値特定手段は、各々の前記候補データにつき、当該候補データが表す分子内の原子と前記標的分子データが表す標的分子内の原子との相互作用に起因するエネルギーの最低値を表すスコアを、当該候補データが表す分子内の原子と前記標的分子データが表す標的分子内の原子との複数の組み合わせについて、前記数値として特定する手段より構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の分子設計装置。
  3. 前記数値特定手段は更に、前記標的分子データが表す標的分子内の原子のうち、当該原子について得られた前記スコアが示すエネルギーがもっとも低い所定個数の原子の位置を示すデータを生成する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載の分子設計装置。
  4. 前記候補データは、前記設計対象の分子の候補を構成する原子を表すデータを含んでおり、前記標的分子データは、前記標的分子を構成する原子を表すデータを含んでおり、
    前記数値特定手段は、各々の前記候補データにつき、当該候補データが表す分子内の原子と前記標的分子データが表す標的分子の所定部位内の原子との相互作用に起因するエネルギーの最低値を表すスコアを、前記数値として特定する手段より構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の分子設計装置。
  5. 前記選択手段は、選択した前記候補データを所定の規則に従って変更したものに相当する新たな世代の候補データを生成する手段を備え、
    前記数値特定手段は、前記選択手段が生成した前記新たな世代の候補データにつき、当該候補データが表す分子と前記標的分子データが表す標的分子との結合しやすさを示す数値を、当該候補データ及び当該標的分子データに基づいて特定する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の分子設計装置。
  6. 前記選択手段は、もっとも新しい世代の候補データにつき前記数値特定手段が求めた前記数値が、当該世代の直近の前世代の候補データにつき前記数値特定手段が求めた前記数値を基準として所定の範囲に収束しているか否かを判別し、収束していると判別したとき、前記新たな世代の候補データの生成を中止する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項5に記載の分子設計装置。
  7. 前記設計対象の分子は、1個の環をなすようペプチド結合した9個のアミノ酸からなる環状ペプチドであって、当該9個のアミノ酸のうち2個はシステインであり、当該2個のシステインは、前記環内で互いに隣接する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の分子設計装置。
  8. 前記数値特定手段は、各々の前記候補データにつき、当該候補データが表す分子が所定条件下で有する電荷数を、当該候補データに基づいて、前記数値として特定する手段を備え、
    前記選択手段は、各前記候補データのうち、特定された前記数値が所定範囲内にあるものを、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものとして選択する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の分子設計装置。
  9. 前記候補データは、前記標的分子に結合させる対象であるペプチドを構成するアミノ酸を示すデータからなっており、
    前記選択手段は、各前記候補データのうち、特定された前記数値が−1以上+1以下であるものを、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものとして選択する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項8に記載の分子設計装置。
  10. 前記候補データは、前記標的分子に結合させる対象であるペプチドを構成するアミノ酸を示すデータからなっており、当該ペプチドは、1個の環をなすようペプチド結合した9個のアミノ酸からなる環状ペプチドであって、
    前記選択手段は、各前記候補データのうち、特定された前記数値が−2以上+2以下であるものを、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものとして選択する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項8に記載の分子設計装置。
  11. 前記候補データは、前記標的分子に結合させる対象であるペプチドを構成するアミノ酸を示すデータからなっており、当該ペプチドは、1個の環をなすようペプチド結合した9個のアミノ酸からなる環状ペプチドであって、
    前記選択手段は、各前記候補データのうち、特定された前記数値が−3以上+3以下であるものを、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものとして選択する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項8に記載の分子設計装置。
  12. 前記候補データは、前記標的分子に結合させる対象であるペプチドを構成するアミノ酸を示すデータからなっており、当該ペプチドは、1個の環をなすようペプチド結合した9個のアミノ酸からなる環状ペプチドであって、
    前記数値特定手段は、各々の前記候補データにつき、当該候補データが表すペプチドの質量に対する疎水性アミノ酸の質量の割合を、当該候補データに基づいて、前記数値として特定する手段を備え、
    前記選択手段は、各前記候補データのうち、特定された前記数値が所定範囲内にあるものを、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものとして選択する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の分子設計装置。
  13. 設計対象の分子の複数の候補を表す複数の候補データ、及び、設計対象の分子を結合させる対象である標的分子を表す標的分子データを取得するデータ取得ステップと、
    各々の前記候補データにつき、当該候補データが表す分子と前記標的分子データが表す標的分子との結合しやすさを示す数値を、当該候補データ及び当該標的分子データに基づいて特定する数値特定ステップと、
    各前記候補データのうち、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものを、前記特定された数値に基づき、所定の基準に従って選択する選択ステップと、より構成される、
    ことを特徴とする分子設計方法。
  14. コンピュータを、
    設計対象の分子の複数の候補を表す複数の候補データ、及び、設計対象の分子を結合させる対象である標的分子を表す標的分子データを取得するデータ取得手段と、
    各々の前記候補データにつき、当該候補データが表す分子と前記標的分子データが表す標的分子との結合しやすさを示す数値を、当該候補データ及び当該標的分子データに基づいて特定する数値特定手段と、
    各前記候補データのうち、前記標的分子データが表す分子との結合の特性が良好である分子を表すものを、前記特定された数値に基づき、所定の基準に従って選択する選択手段と、
    して機能させることを特徴とするプログラム。
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