JP2008221198A - 高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置 - Google Patents

高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008221198A
JP2008221198A JP2007125485A JP2007125485A JP2008221198A JP 2008221198 A JP2008221198 A JP 2008221198A JP 2007125485 A JP2007125485 A JP 2007125485A JP 2007125485 A JP2007125485 A JP 2007125485A JP 2008221198 A JP2008221198 A JP 2008221198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chlorine
temperature
containing organic
pressure water
decomposing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007125485A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshito Oshima
義人 大島
Kengo Tomita
賢吾 富田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Organo Corp, Japan Organo Co Ltd filed Critical Organo Corp
Priority to JP2007125485A priority Critical patent/JP2008221198A/ja
Publication of JP2008221198A publication Critical patent/JP2008221198A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)

Abstract

【課題】含塩素有機化合物の分解処理を、高温高圧水中でより低温にて、腐食環境を抑えた状態にてより簡易により安価に行うことができる、また、比較低高温で分解処理を行う場合にあっても、冷却過程で生じやすかった腐食を未然に防止可能な、高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置を提供する。
【解決手段】高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解するに際し、反応系に固体触媒として活性炭を添加する、あるいは、反応系内から排出される流体の温度を低下させる冷却器の前段に活性炭を存在させる、あるいは、回分式反応系とそれにつながる配管の間に活性炭を存在させることを特徴とする、高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置。
【選択図】図10

Description

本発明は、高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置に関し、とくに、含塩素有機化合物を含む有害排水等の無害化処理を行うために、含塩素有機化合物の分解処理をより低温領域で適切に行うことを可能とした、あるいは反応により高温となった流体を冷却する際に生じやすい不都合を解消可能とした、高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置に関する。
現在、含塩素有機化合物の処理方法は焼却法が主であるが、この方法はダイオキシン類などが発生する恐れがあるために、昨今、それに代わる安全な処理法の開発が急務とされている。このような状況下で、超臨界水酸化反応はダイオキシンを生成せずに高速で有機物を分解処理できることから、塩素系廃棄物の処理に極めて有効な方法としても注目されている(例えば、特許文献1)。超臨界水状態とするには、反応系の温度を約374℃以上(通常は600℃以上とすることが多い)、圧力を約22MPaとする必要がある。
特開2006−218405号公報
ところが、超臨界水酸化反応における系では、酸が引き起こす腐食が大きな問題とされており、実用のためには反応器の材質に耐腐食性の高い高価な材料を用いることや、プロセスの前処理としてイオン交換膜を用いた脱塩処理や、中和作業などが必須となってしまっている。金属反応器の腐食は、耐圧などの安全性の問題だけでなく、流出する金属塩による環境上への悪影響の問題をもたらすため、腐食環境のない、簡易で安全な無害化処理プロセスの開発が急務とされている。
一方、効率のよい処理を行うために被処理流体の有機物濃度を高めると、反応時の温度は必然的に高温となるため、反応系内から排出される流体を冷却する必要が生じるが、600℃前後の高温流体を冷却する際に、その低温化するプロセスで腐食が発生しやすいという問題もある。
そこで本発明の課題は、含塩素有機化合物の分解処理を、超臨界水を含む高温高圧水中にてより低温で、腐食環境を抑えた状態にてより簡易により安価に行うことができる、無害化処理プロセスとして最適な高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置を提供することにある。
また、本発明の課題は、含塩素有機化合物の分解処理を、超臨界水を含む高温高圧水中にて行うに際し、反応系内から排出される流体を冷却するに発生しやすい腐食を抑えることが可能な、高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法は、高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解するに際し、反応系に活性炭を添加することを特徴とする方法からなる。すなわち、活性炭の存在下で含塩素有機化合物の分解処理を行う方法である。
また、本発明に係る高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法は、高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解するに際し、反応系内から排出される流体の温度を低下させる冷却器の前段に活性炭を存在させることを特徴とする方法からなる。すなわち、含塩素有機化合物の分解処理反応後の、最も適切な位置としての冷却器の前段に活性炭を存在させる方法である。活性炭は、例えば、活性炭充填塔の形態で存在させればよい。この方法では、たとえ酸化分解反応により高温となっても、それを冷却する過程で低温化前に塩化物イオンを活性炭に適切に吸着させることができ、それによって低温化過程で生じやすかった腐食の発生を未然に防止できるようになる。
さらに回分式反応系を採用する場合において、本発明に係る高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法は、高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解するに際し、回分式反応系とそれにつながる配管の間に活性炭を存在させることを特徴とする方法からなる。すなわち、後述の如く、回分式反応系には配管を介して圧力計等が接続されることが多いが、回分式反応系との間に活性炭を存在させる方法である。
このような本発明に係る分解処理方法においては、処理水中の塩素濃度をpH計、塩素イオンメータ、電気伝導率計、イオンクロマトグラフィー等の分析装置により測定し、測定結果をもとに、活性炭添加量を調整する、あるいは、活性炭を交換するようにすることができる。これによって、最適な活性炭添加量への調整、最適な活性炭の交換タイミングの選択が可能になる。
また、本発明に係る分解処理方法においては、上記反応系における処理温度を400℃以下にすること、さらには、超臨界水の生成条件である約374℃未満、とくに370℃以下の処理温度とすることが可能になる。
また、上記反応系における処理圧力としては、超臨界水の生成条件である約22MPa以上の領域で活性炭添加の効果あるいは活性炭存在の効果があることを確認しているが、22MPa未満の領域でも、活性炭添加や存在の効果が認められる可能性は残されている。
上記反応系の構成材料としては、例えば、比較的入手の容易なステンレス、ニッケル合金、チタンおよびその合金のいずれかを使用することができる。
すなわち、上記本発明に係る高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法では、高温高圧の酸化反応系に固体触媒として活性炭を添加することで反応プロセスを構築する。活性炭の添加によって酸化分解反応が高速化できることから、無害化のための分解処理に必要な反応温度を通常の超臨界水酸化反応プロセスよりも大幅に低くすることが可能になる。そして、反応系を低温域で運用することができることから、反応系の構成材料、具体的には反応器の構成材料として、ステンレスやチタンなどの入手が容易な材料を使用することができる。
このように、固体触媒としての活性炭を添加することにより、高温高圧水中での含塩素有機化合物の完全分解を、比較的低温領域にて促進することができるようになる。後述の如く、300〜400℃程度の温度域でも十分に分解できることが確認されており、通常の超臨界水酸化反応プロセス(通常、600℃程度の温度で運転)よりも系を大幅に低温化することができる。600℃という高温域では、高圧条件に耐えられ、且つ耐腐食性の高い反応器材質がほとんど存在しないために系の構築が困難であったが、400℃以下に反応温度を抑えられることで使用できる反応器材質の幅を広げることが可能となる。
また、活性炭は一般に高い吸着力を有しており、この高い吸着力を利用できるため、含塩素有機化合物の分解によって生成した腐食を誘発する塩化物イオンを活性炭に吸着させることが可能になる。これによって系内に塩化物イオンが流出することを防ぐことができ、反応器構成材料の腐食を抑えることができるようになる。その結果、反応器構成材料として利用できる材料の幅を広げることができ、より簡易で安価な無害化のための分解処理プロセスを構築することが可能になる。また、塩化物イオンの流出防止により、環境への悪影響も防止できるようになる。
また、本発明に係る、反応系内から排出される流体の温度を低下させる冷却器の前段に活性炭を存在させる方法においては、含塩素有機化合物の分解によって生成した塩化物イオンを活性炭に吸着させ、塩化物イオンにより腐食が誘発されやすい冷却器への影響を最小限に抑えることが可能になり、冷却器やその周囲の配管の構成材料として利用できる材料の幅を広げることができ、より簡易で安価な無害化のための分解処理プロセスを構築することが可能になる。また、塩化物イオンの系外への流出防止により、環境への悪影響も防止できるようになる。すなわち、効率のよい処理を行うために、有機物濃度の高い被処理物を比較的高温で処理する場合、反応系内での酸化反応後に反応系から排出される流体を低温化する前に塩化物イオンを活性炭に適切に吸着させることができ、それによって低温化過程で生じやすかった腐食の発生を未然に防止できるようになる。
さらに、本発明に係る、回分式反応系(回分式反応器)とそれにつながる配管の間に活性炭を存在させる方法においては、その配管や、その配管に接続される圧力計等の機器への、含塩素有機化合物の分解によって生成した塩化物イオンによる影響を、活性炭による吸着により最小限に抑えることが可能になり、より簡易で安価な分解処理プロセスの構築が可能になるとともに、該プロセスの安定した運用が可能になる。
本発明はまた、高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置についても提供する。すなわち、本発明に係る高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置は、高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解する装置において、反応系に活性炭を添加する手段を設けたことを特徴とするものからなる。
また、本発明に係る高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置は、高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解する装置において、反応系内から排出される流体の温度を低下させる冷却器の前段に活性炭充填塔を設けたことを特徴とするものからなる。
また、本発明に係る高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置は、高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解する装置において、回分式反応系とそれにつながる配管の間に活性炭充填部を設けたことを特徴とするものからなる。
このような本発明に係る高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置においては、処理水中の塩素濃度を測定するpH計、塩素イオンメータ、電気伝導率計、イオンクロマトグラフィー等の分析装置を有する構成とすることができる。前述の如く、これら分析装置による測定の結果をもとに、活性炭添加量を調整する、あるいは、活性炭を交換するようにすることができる。
また、上記反応系における処理温度は400℃以下に制御することが可能であり、さらには、超臨界水の生成条件である約374℃未満、とくに370℃以下の処理温度に制御することが可能である。上記反応系における処理圧力としては、超臨界水の生成条件である約22MPa以上に制御することが可能であり、22MPa未満への制御の可能性も残されている。
上記反応系の構成材料としては、例えば、ステンレス、ニッケル合金、チタンおよびその合金のいずれかを採用できる。
本発明に係る高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置によれば、活性炭という安価で大きな比表面積を持つ固体触媒を添加することにより、含塩素有機化合物の分解を促進でき、反応系を大幅に低温化することが可能になる。また、低温化により、反応系に特別に高い耐腐食性は不要となり、安価な汎用材料を使用することが可能になる。
また、活性炭自身が有する優れた吸着力を利用できるため、分解反応によって生じる腐食を誘発する塩化物イオンを活性炭上に吸着させることができるようになり、それによって塩化物イオンの系内への流出を防ぎ、反応器材の腐食を防止することができるようになるとともに、流出による環境への悪影響も防止できるようになる。
また、塩化物イオンの影響を受けやすい冷却器の前段に活性炭を存在させるようにすれば、冷却器やその周囲の配管の腐食を最小限に抑えることが可能になるとともに、これらをより汎用的な材料で構成することも可能になり、分解処理プロセスの簡易化、コストダウンに寄与できる。
さらに、回分式反応系とそれにつながる配管の間に活性炭を存在させるようにすれば、その配管や、その配管に接続される圧力計等の機器への塩化物イオンによる影響を最小限に抑えることが可能になり、分解処理プロセスの簡易化、コストダウンと、安定運用が可能になる。
以下に、本発明について、望ましい実施の形態とともに、詳細に説明する。
まず、本発明における、高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解するに際し、反応系に活性炭を添加する方法および装置について、効果の確認試験を主体に、より詳細に説明する。
試験に用いた活性炭は、粒径が2〜5mm、平均比表面積が804.7m2 /gの、水蒸気賦活法で作製された活性炭(和光純薬工業社製、メーカー品番:031-18061、規格:カラムクロマトグラフ用)であり、図1に示すような細孔(細孔径0.3〜0.5nmを中心としたミクロ孔)の分布を有するものである(図1におけるVpは細孔の体積を示す)。
図2に試験に用いた反応器1を示す。反応器1は、ステンレス(SUS316)製のチューブ2(3/8インチ)と、その両端に取り付けたステンレス(SUS316)製のキャップ3(3/8インチ)とで構成され、4.6mlの内容積を有している。この反応器1内に、含塩素有機化合物としてのジクロロメタンを 3×10-3 mol/l、酸化剤としての過酸化水素水を 9×10-3 mol/l、上記活性炭を0.1 g、水を設定圧力になる量、充填した。試験条件は、200〜380℃の範囲内の各温度、25 MPaの一定圧力とした。
試験においては、図3に示すように、反応器1に上記充填物を充填後、温度モニター4で温度検出しながら、電熱線5で所定の温度に加熱した流動層加熱浴6に所定時間入れるとともに、流動用の空気7を供給した。反応後、浴6から反応器1を取り出し、水で急冷した後、反応器1内の内容物を取り出して分析した。
分析は、下記の項目について行った。
・高速液体クロマトグラフィー:ジクロロメタンの高温高圧水中での分解処理結果を評価するためのジクロロメタンの定性定量
・イオンクロマトグラフィー:塩化物イオンの流出(溶出)の度合を評価するための塩化物イオンの定性定量
・全有機炭素(TOC)分析:処理後のTOCの度合を評価するための総炭素量の定量
・誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS):腐食への影響の度合を評価するための溶液中の金属イオンの定性定量
活性炭を添加した場合と、添加しなかった場合とについて、結果を図4(200℃処理)と図5(370℃処理)に示す。図4に示すように、活性炭によるジクロロメタンの分解促進が確認され、200℃という低温でも活性炭があるとジクロロメタンが短時間で分解していることが分かる。また、図5に示すように、TOC(全有機炭素)分解も活性炭によって促進されることが分かり、無害化処理として有効であることが分かる。なお、図5に示した条件、370℃では、ジクロロメタン自体は活性炭の有無によらず全て分解している。
また、370℃、25MPaでの反応後の反応器1内を観察した結果を図6に示す((A)は活性炭無し、(B)は活性炭有り)。活性炭を添加しなかった図6(A)の観察結果では、SUSが削れ(削れ部分11)、黒く変色している部分(黒変色部分12)が確認できた。活性炭を添加した図6(B)の観察結果では、高温により淡い褐色に変色している部分(淡変色部分13)しか確認されなかった。したがって、SUSの反応器1に対し、活性炭を添加することにより、腐食が大幅に抑制されることが確認された。
さらに、各処理温度における反応後の溶液を観察した結果を図7に示す((A)は活性炭無し、(B)は活性炭有り)。活性炭を添加しなかった図7(A)の観察結果では、370℃までの処理温度では、反応液が黄色や橙色に変色したが、活性炭を添加した図7(B)の観察結果では、300℃の処理温度でも変色は無かった。この結果から、活性炭を添加することにより、金属イオンの溶出が大幅に抑制されることが確認された。
図8に、前述のICPによって反応後の溶液中の金属イオン濃度を測定した結果を示す。図8に示すように、SUSの反応器1中の主な金属が、活性炭を添加しない場合には、多く溶出していることが分かる。しかしながら活性炭を添加した場合には、ほとんど溶出していない。また、この結果から、図7に示した反応後の溶液の変色は金属イオン由来であることが分かる。
このように、上述の試験結果から、本発明により反応系に活性炭を添加することによる効果が明らかになった。
実際に超臨界水酸化反応は有害排水処理法として実用化されているものであるが、より低温域にて含塩素有機物質の分解にまで幅を広げることができれば、分解処理できる排水の幅も広げられるものであり、本発明に係る方法は、実用レベルとしても十分に適用可能と考えられる。活性炭を固体触媒とするための装置上の改変も大きな改変を必要とするものではなく、現存の処理プロセスに付属として付加できるレベルの簡易なものであり、利用価値としても非常に高いものと考えられる。
次に、本発明における、高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解するに際し、反応系内から排出される流体の温度を低下させる冷却器の前段に活性炭を存在させる方法および装置の実施例について、従来例と比較しながら説明する。
〔従来例1〕
図9にプロセスの主要構成を示す。反応器21および反応器後段の冷却器22はNi合金C276製とした。この装置に空気23およびジクロロメタンを含有する処理対象液24を反応器21に供給して処理を行ない、処理後に冷却水25を用いて冷却器22で冷却し、排気26および処理水27を得た。表1に示す条件で処理を行った結果、処理開始後、3時間で腐食により冷却器に孔食が生じた。
Figure 2008221198
〔実施例1〕
図10に示すように、上述の従来例1の反応器21と、反応器後段の冷却器22との間に、活性炭を充填した容器28を設置した。この装置に空気23およびジクロロメタンを含有する対象液24を反応器21に供給して処理を行ない、処理後に活性炭充填容器28を通した後、冷却水25を用いて冷却器22で冷却し、排気26および処理水27を得た。表2に示す条件で処理を行った結果、処理開始後、処理開始後、24時間経過後であっても冷却器に腐食は生じなかった。
Figure 2008221198
〔実施例2〕
図11に示すように、上記実施例1の処理水ラインに塩素量の有無を検知する分析計30(例えば、pH計、イオンクロマトグラフィー、塩素イオンメータ、導電率計など)を用い、処理水中の塩素量を測定する。活性炭充填容器28を並列に設置し、塩素イオン濃度が0.001mol/L(0.0001〜0.1mol/L、好ましくは0.001〜0.01mol/L)を超えた段階で活性炭が寿命に達したと判断し、装置を停止し、活性炭(活性炭充填容器28)を交換する。この時、入口もしくは出口に自動弁29を有する活性炭充填塔を複数系列併設し、自動弁29を切り替えることで活性炭を交換することもできる。
〔従来例2〕
表3の物質を投入した回分式反応器31(SUS316製、100cc)を加熱器32内に設置した。反応器31はこの加熱器32により400℃に昇温し、反応器31内でジクロロメタンの脱塩素化反応を行った。反応器31内の圧力は配管33(SUS316製)を通じ加熱器外部に設置した圧力計34に導き、計測したところ、25MPaであった。本試験を3回繰り返した後に、配管33に孔食が発生した。これは、加熱器32内と外部をつなぐ当該配管33が臨界点近傍となり、もっとも腐食されやすい条件となったためである。
Figure 2008221198
〔実施例3〕
表4の物質を投入した回分式反応器31(SUS316製、100cc)を加熱器32内に設置した。反応器31はこの加熱器32により400℃に昇温し、反応器31内でジクロロメタンの脱塩素化反応を行った。反応器31内の圧力は配管33(SUS316製)を通じ加熱器外部に設置した圧力計34に導き、計測したところ、25MPaであった。この配管33の反応器31側(374℃以上の位置)に活性炭充填部35を設置した。本試験を10回繰り返したが、配管33に孔食は生じなかった。
Figure 2008221198
本発明に係る方法は、とくに含塩素有機化合物を含む排水の無害化処理に好適なものである。
本発明による効果の確認試験に用いた活性炭の特性図である。 本発明による効果の確認試験に用いた反応器の側面図である。 本発明による効果の確認試験に用いた試験装置の概略斜視図である。 200℃、25MPaにおけるジクロロメタンの分解処理結果を示す特性図である。 370℃、25MPaにおけるジクロロメタンの分解処理結果を示す特性図である。 反応後の反応器内の様子を観察した結果を示す図である。 反応後の溶液の着色度合を観察した結果を示す図である。 反応後の溶液中の金属イオン濃度を測定した結果を示す、各金属イオンについての特性図である。 従来例1の装置の概略構成図である。 実施例1の装置の概略構成図である。 実施例2の装置の概略構成図である。 従来例2の装置の概略構成図である。 実施例3の装置の概略構成図である。
符号の説明
1 反応器
2 チューブ
3 キャップ
4 温度モニター
5 電熱線
6 流動層加熱浴
7 流動用の空気
11 削れ部分
12 黒変色部分
13 淡変色部分
21 反応器
22 冷却器
23 空気
24 対象液
25 冷却水
26 排気
27 処理水
28 活性炭(活性炭充填容器)
29 自動弁
30 分析計
31 回分式反応器
32 加熱器
33 配管
34 圧力計
35 活性炭(活性炭充填部)

Claims (16)

  1. 高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解するに際し、反応系に活性炭を添加することを特徴とする、高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法。
  2. 高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解するに際し、反応系内から排出される流体の温度を低下させる冷却器の前段に活性炭を存在させることを特徴とする、高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法。
  3. 高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解するに際し、回分式反応系とそれにつながる配管の間に活性炭を存在させることを特徴とする、高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法。
  4. 処理水中の塩素濃度をpH計、塩素イオンメータ、電気伝導率計、イオンクロマトグラフィー等の分析装置により測定し、測定結果をもとに、活性炭添加量を調整する、あるいは、活性炭を交換することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法。
  5. 前記反応系における処理温度が400℃以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法。
  6. 前記反応系における処理温度が370℃以下である、請求項5に記載の高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法。
  7. 前記反応系における処理圧力が22MPa以上である、請求項1〜6のいずれかに記載の高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法。
  8. 前記反応系の構成材料がステンレス、ニッケル合金、チタンおよびその合金のいずれかからなる、請求項1〜7のいずれかに記載の高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法。
  9. 高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解する装置において、反応系に活性炭を添加する手段を設けたことを特徴とする、高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置。
  10. 高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解する装置において、反応系内から排出される流体の温度を低下させる冷却器の前段に活性炭充填塔を設けたことを特徴とする、高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置。
  11. 高温高圧水中で含塩素有機化合物を酸化分解する装置において、回分式反応系とそれにつながる配管の間に活性炭充填部を設けたことを特徴とする、高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置。
  12. 処理水中の塩素濃度を測定するpH計、塩素イオンメータ、電気伝導率計、イオンクロマトグラフィー等の分析装置を有する、請求項9〜11のいずれかに記載の高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置。
  13. 前記反応系における処理温度が400℃以下に制御されている、請求項9〜12のいずれかに記載の高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置。
  14. 前記反応系における処理温度が370℃以下に制御されている、請求項13に記載の高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置。
  15. 前記反応系における処理圧力が22MPa以上に制御されている、請求項9〜14のいずれかに記載の高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置。
  16. 前記反応系の構成材料がステンレス、ニッケル合金、チタンおよびその合金のいずれかからなる、請求項9〜15のいずれかに記載の高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理装置。
JP2007125485A 2007-02-16 2007-05-10 高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置 Pending JP2008221198A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007125485A JP2008221198A (ja) 2007-02-16 2007-05-10 高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007036001 2007-02-16
JP2007125485A JP2008221198A (ja) 2007-02-16 2007-05-10 高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008221198A true JP2008221198A (ja) 2008-09-25

Family

ID=39840400

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007125485A Pending JP2008221198A (ja) 2007-02-16 2007-05-10 高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008221198A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014028335A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Ricoh Co Ltd 流体浄化装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001129567A (ja) * 1999-08-20 2001-05-15 Nippon Shokubai Co Ltd 排水の処理方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001129567A (ja) * 1999-08-20 2001-05-15 Nippon Shokubai Co Ltd 排水の処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014028335A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Ricoh Co Ltd 流体浄化装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Masomboon et al. Chemical oxidation of 2, 6-dimethylaniline by electrochemically generated Fenton's reagent
Muthukumar et al. Electrochemical removal of CI Acid orange 10 from aqueous solutions
Bokare et al. Zero-valent aluminum for oxidative degradation of aqueous organic pollutants
Jose et al. Degradation of chlorobenzene in aqueous solution by pulsed power plasma: Mechanism and effect of operational parameters
USRE40943E1 (en) Method in treating aqueous waste feedstream for improving the flux rates, cleaning and the useful life of filter media
US8771593B2 (en) Method and device for preventing corrosion in hot water systems
US20130161265A1 (en) Systems and methods for monitoring and controlling corrosion in hot water systems
Choudhry et al. Hydrogen evolution rate during the corrosion of stainless steel in supercritical water
WO2019007788A1 (en) METHOD FOR DECONTAMINATING A METAL SURFACE IN A NUCLEAR POWER PLANT
US9526936B2 (en) Method for hydrothermal oxidation treatment for organic halogen compound
Krosuri et al. Efficient degradation and mineralization of methylene blue via continuous-flow electrohydraulic plasma discharge
WO2015061559A1 (en) Carbon analysis using ferrate oxidation
WO2013155036A1 (en) Method and device for preventing corrosion in hot water systems
Bouafia-Chergui et al. A photo-Fentontreatment of a mixture of three cationic dyes
JP2008221198A (ja) 高温高圧水中での含塩素有機化合物の分解処理方法および装置
JP2013188655A (ja) オゾンを用いた有機物分解システム
CN109912004A (zh) 一种芬顿氧化强化超临界水氧化法处理难降解有机废水的方法
Albahnasawi Supercritical water oxidation: A breakthrough approach for remediation TNT-contaminated pink water
JP5980652B2 (ja) 過硫酸塩処理装置、過硫酸塩処理方法、酸化還元電位測定装置及び酸化還元電位測定方法
EP4277723A1 (en) Hydrothermal system for treatment of adsorbent regeneration byproducts
JP4267791B2 (ja) 超臨界水処理装置
JPH11285677A (ja) 有機廃棄物の処理方法及び装置
Sahni Analysis of chemical reactions in pulsed streamer discharges: an experimental study
Yang et al. Electro-scrubbing volatile organic carbons in the air stream with a gas diffusion electrode
CA2896657C (en) Systems and methods for monitoring and controlling corrosion in hot water systems

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110909

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120110