JP2008215791A - バーナおよびボイラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を用いて、有害物質の低減化等を実現可能なバーナを提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明は、液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を噴出する燃料噴出部105を備えたバーナ100であって、前記燃料噴出部105の周囲には燃焼用空気を噴出する複数の空気噴出部116が設けられており、前記空気噴出部116の先端部から離間して第一燃焼筒120が設けられ、前記第一燃焼筒120の先端に第二燃焼筒130が設けられていることを特徴としている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、バーナおよびボイラに関するものである。詳しくは、液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を用いて、有害物質の低減等を実現可能なバーナおよびボイラに関するものである。
従来から、環状に配列された水管群を有する缶体を備えたボイラはよく知られており、このようなボイラにおいては、一般的に、その水管群の中央部にバーナが配設されている。つまり、このような構成のボイラにおいては、環状に配列された水管群の中央部が、バーナから供給された燃料を燃焼させるための燃焼室として機能する。
また、ボイラを構成するバーナにおいては、燃焼性向上技術および有害物質(NOx、CO、煤等)の低減化技術に関して多くの提案がなされている(特許文献1参照)。
例えば、特許文献1にて開示されたバーナは、火炎の偏りによる燃焼不良を防止することを目的としたバーナであるが、この技術を用いたとしても、有害物質の低減については、それ程大きな効果は望めない。すなわち、従来から種々の提案がなされてはいるものの、燃焼性向上および有害物質(NOx、CO、煤等)の低減を高いレベルで両立する技術は知られていない。特に、液体燃料を使用するバーナについては、気体燃料を使用するバーナと比較して、その傾向が顕著である。
さらに、上述した環状に配列された水管群を有する缶体を用いて構成されたボイラにおいては、缶体に設けられたガス流路の位置および形状等によって、バーナにて生成されるガスが特定の方向(主にガス流路が設けられている方向)に引っ張られる傾向がある。したがって、バーナの構成と缶体の構成との相性によっては、バーナの燃焼性能やボイラにおける有害物質の発生状況等に問題が生ずる場合がある。
特開2005−3310号公報
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであって、液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を用いて、燃焼性向上および有害物質の低減を実現可能なバーナを提供することを課題とする。また、本発明は、燃焼性向上および有害物質の低減を実現可能なボイラを提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を噴出する燃料噴出部を備えたバーナであって、前記燃料噴出部の周囲には燃焼用空気を噴出する複数の空気噴出部が設けられており、前記空気噴出部の先端部から離間して第一燃焼筒が設けられ、前記第一燃焼筒が、前記空気噴出部から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに構成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、前記空気噴出部と離間して前記第一燃焼筒が設けられているため、前記空気噴出部と前記第一燃焼筒との間に所定の空間が構成されることとなる。また、このような構成によれば、前記空気噴出部から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに前記第一燃焼筒が構成されているため、この燃焼用空気によって、前記空気噴出部と前記第一燃焼筒との間に構成された所定の空間から、バーナ周辺に存在するガスが引き込まれることとなる。つまり、このような構成のバーナによれば、バーナ駆動時(燃焼用空気噴出時)において、「所定の空間」からバーナ周辺に存在するガス(主に排ガス)が引き込まれながら燃焼が継続されることとなる。したがって、本発明によれば、前記空気噴出部と離間し且つ前記燃焼用空気が通過可能に構成された前記第一燃焼筒を有することによって、効果的な「排ガス自己再循環状態」を形成して火炎温度を低下させることが可能となるため、低NOx化を図ることができる。
また、本発明にかかるバーナにおいては、前記第一燃焼筒の先端に第二燃焼筒が設けられ、前記第一燃焼筒と前記第二燃焼筒との間に空隙部が設けられている構成が好ましい。
この好ましい構成によれば、前記第一燃焼筒と前記第二燃焼筒との間に設けられた空隙部から、バーナ周辺に存在するガスが引き込まれることとなる。つまり、このような構成によれば、上述した「所定の空間」に加え、この「空隙部」からもバーナ周辺に存在するガス(主に排ガス)が引き込まれることとなる。したがって、この好ましい構成によれば、多段的(二段階)に排ガス自己再循環が行われることによって、自己循環量が増加して火炎温度が低下し、より効果的に低NOx化を図ることができる。さらに、このような構成によれば、燃焼筒を多段に設けてバーナ周辺のガスを多段的に引き込むことにより、燃焼筒の下端に渦流を発生させて保炎力を増加することが可能となるため、低負荷燃焼においても安定した火炎を形成することができる。つまり、バーナの燃焼性を向上させることが可能となるため、本発明によれば、液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を用いて、燃焼性向上および有害物質の低減(低NOx化・低CO化・低煤塵化)を実現可能なバーナを得ることができる。
さらに、本発明にかかるバーナにおいては、前記第二燃焼筒の内径が前記第一燃焼筒の外径よりも大きく構成されていることが好ましい。
この好ましい構成によれば、前記第一燃焼筒の外径よりも大きな内径を有する前記第二燃焼筒が設けられているため、空隙部が、バーナの上方に開口した状態で構成されることとなる。このような構成によれば、前記第一燃焼筒を介して前記第二燃焼筒を通過する流体によって、この空隙部から、バーナ周辺に存在するガスが効果的に引き込まれる。したがって、この好ましい構成によれば、より効果的に有害物質の低減を図り、バーナの燃焼性を向上させることができる。
また、本発明にかかるバーナにおいては、前記第二燃焼筒の先端に第三燃焼筒が設けられ、前記第二燃焼筒と前記第三燃焼筒との間に空隙部が設けられている構成が好ましい。
この好ましい構成によれば、前記第二燃焼筒と前記第三燃焼筒との間に設けられた空隙部から、バーナ周辺に存在するガスが引き込まれることとなる。つまり、このような構成によれば、上述した「所定の空間」および「第一燃焼筒と第二燃焼筒との間に設けられた空隙部」に加え、この「空隙部(第二燃焼筒と第三燃焼筒との間に設けられた空隙部)」からもバーナ周辺に存在するガス(主に排ガス)が引き込まれることとなる。したがって、この好ましい構成によれば、多段的(三段階)に排ガス自己再循環が行われることによって、さらに効果的に有害物質の低減(低NOx化・低CO化・低煤塵化)を図り、バーナの燃焼性も向上させることができる。
また、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、環状に配列された内側水管群と外側水管群とを有する缶体と、前記内側水管群の中央部に配設されたバーナとを備えたボイラであって、前記バーナが上述したいずれかの構成を有するバーナであることを特徴としている。
このような構成にかかるボイラによれば、上述した種々の効果を発揮し得るバーナが搭載されているため、燃焼性の向上および有害物質の低減化を実現可能なボイラを得ることができる。
さらに、本発明にかかるボイラにおいては、前記内側水管群を成す隣接する内側水管間が、ガス流路を設ける部分を除いて閉塞されており、前記ガス流路が、前記内側水管群の一端側に環状に設けられている構成であることが好ましい。
この好ましい構成によれば、前記内側水管群を成す隣接する内側水管間が、ガス流路を設ける部分を除いて閉塞され、前記ガス流路が前記内側水管群の一端側に環状に設けられているため、前記内側水管群の一端側(上側あるいは下側)に前記ガスが均等に流れることとなる。つまり、この好ましい構成によれば、バーナにて生成された前記ガスが、前記ガス流路に均等に流れるため、前記缶体内における燃焼状態が安定し、より効果的に燃焼性の向上および有害物質の低減を実現可能なボイラを得ることができる。
本発明によれば、液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を用いて、燃焼性向上および有害物質の低減を実現可能なバーナを得ることができる。また、本発明によれば、燃焼性向上および有害物質の低減を実現可能なボイラを得ることができる。
本発明の実施形態を説明する前に、本明細書において使用する用語について説明する。
本明細書において、単に「ガス」と称する場合、ガスとは、燃焼反応中のガスおよび燃焼反応が完了したガスの少なくとも一方を含む概念であり、燃焼ガスと称することもできる。つまり、ガスとは、燃焼反応中のガスおよび燃焼反応が完了したガスの両方を有する場合、燃焼反応中のガスのみを有する場合、あるいは燃焼反応が完了したガスのみを有する場合の、いずれをも含む概念である。以下、特に説明しない場合は同様の概念である。
また、排ガスとは、燃焼反応が完了または殆ど完了したガスを意味する。さらに、特に説明しない場合は、排ガスとは、ボイラの缶体内を通過して煙突部に達したガス、および缶体内にて循環するガスの両方あるいはいずれかを意味するものとする。
また、ガス温度は、特に説明しない限り、燃焼反応中のガスの温度を意味し、燃焼温度あるいは燃焼火炎温度と同義である。さらに、ガス温度の抑制とは、ガス(燃焼火炎)温度の最高値を低く抑えることを意味する。なお、通常、燃焼反応は、上述した「燃焼反応が完了したガス」中においても極微量であるが継続しているので、「燃焼反応の完了」とは、燃焼反応の100%完結を意味するものではない。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の第一態様にかかるバーナは、液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を噴出する燃料噴出部を備えたバーナであって、前記燃料噴出部の周囲には燃焼用空気を噴出する複数の空気噴出部が設けられており、前記空気噴出部の先端部から離間して第一燃焼筒が設けられ、前記第一燃焼筒が、前記空気噴出部から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに構成されていることを特徴としている。
また、本実施形態の第二態様にかかるバーナは、第一態様の構成において、前記第一燃焼筒の先端に第二燃焼筒が設けられ、前記第一燃焼筒と前記第二燃焼筒との間に空隙部が設けられていることを特徴としている。
さらに、本実施形態の第三態様にかかるバーナは、第二態様の構成において、前記第二燃焼筒の内径が前記第一燃焼筒の外径よりも大きく構成されていることを特徴としている。
また、本実施形態の第四態様にかかるバーナは、第二態様または第三態様の構成において、前記第二燃焼筒の先端に第三燃焼筒が設けられ、前記第二燃焼筒と前記第三燃焼筒との間に空隙部が設けられていることを特徴としている。
本実施形態の第五態様にかかるボイラは、環状に配列された内側水管群と外側水管群とを有する缶体と、前記内側水管群の中央部に配設されたバーナとを備えたボイラであって、このバーナが上述した第一態様から第四態様のいずれかの構成を有するバーナであることを特徴としている。
また、本実施形態の第六態様にかかるボイラは、第五態様の構成において、前記内側水管群を成す隣接する内側水管間が、ガス流路を設ける部分を除いて閉塞されており、前記ガス流路が、前記内側水管群の一端側に環状に設けられていることを特徴としている。
<第一実施例>
以下、図面に基づき、本発明の第一実施例にかかるボイラについて説明する。
図1は、本発明の第一実施例にかかるボイラの縦断面の説明図を示している。図2は、図1のII−II線に沿う横断面の簡略説明図を示している。図3は、図1のIII−III線に沿う横断面の簡略説明図を示している。図4は、図1のIV−IV線に沿う横断面の簡略説明図を示している。
図1等に示すように、本実施例にかかるボイラ1は、環状に配列された水管群を有する缶体10と、これらの水管群の中央部に配設されたバーナ100とを用いて構成されており、バーナ100上方位置には、燃焼用空気をバーナ100に供給する、ウインドボックス70が設けられている。
缶体10は、上部ヘッダ11と下部ヘッダ12との間に複数の水管群(内側水管群20、外側水管群30)を立設して構成されている。それぞれの水管群20,30は、略同心円上の環状に配列されており、内側水管群20から所定間隔を隔てて外側水管群30が設けられており、内側水管群20と外側水管群30との間に環状ガス流路80が形成されている。
本実施例において、内側水管群20は、複数の内側水管21および第一縦ヒレ部24を用いて構成されている。それぞれの内側水管21は、略均等の所定間隔を有した状態で環状に構成されており、各内側水管21間には、隣接する内側水管21間の隙間をなくすべく連接された第一縦ヒレ部24が設けられている。つまり、本実施例においては、この第一縦ヒレ部24を用いて、内側水管群20は、密接状態で環状に構成されることとなる。
また、各内側水管21の下端部21aは縮径部となっており、本実施例にかかる内側水管群20においては、この縮径された下端部21a周辺の空間が、環状に形成された内側ガス流路25(本発明の「ガス流路」に相当)として機能することとなる。すなわち、この内側ガス流路25は、内側水管群20内部で生成されたガスを環状ガス流路80に導くべく機能する。
本実施例において、外側水管群30は、複数の外側水管31および第二縦ヒレ部34を用いて構成されている。それぞれの外側水管31は、略均等の所定間隔を有した状態で環状に構成されており、各外側水管31間には、隣接する外側水管31間の隙間をなくすべく連接された第二縦ヒレ部34が設けられている。つまり、本実施例においては、この第二縦ヒレ部34を用いて、外側水管群30は、密接状態で環状に構成されることとなる。
また、各外側水管31の上端部31aは縮径部となっており、本実施例にかかる外側水管群30においては、この縮径された上端部31a周辺の空間が、環状に形成された外側ガス流路35として機能することとなる。この外側ガス流路35は、環状ガス流路80内に導入されたガスを排気筒90側へ導くべく機能する。つまり、内側水管群20内部で生成されたガスは、内側ガス流路25、環状ガス流路80、および外側ガス流路35を介して排気筒90に集められ、この排気筒90を介して缶体10の外部に排出される。
内側水管群20を構成する各内側水管21には、下端部21aに複数の第一スタッドフィン22(スタッドフィン)が設けられている。第一スタッドフィン22が設けられた箇所の下流側(ガス流れの下流側)に位置する内側水管21には、その環状ガス流路80側に、複数の平板状の第一フィン23(平板状のフィン)が設けられている。
また、外側水管群30を構成する各外側水管31には、内側ガス流路25の近傍に複数の第二スタッドフィン32(スタッドフィン)が設けられている。第二スタッドフィン32が設けられた箇所の下流側(ガス流れの下流側)に位置する外側水管31には、その環状ガス流路80側に、複数の平板状の第二フィン33(平板状のフィン)が設けられている。
すなわち、本実施例においては、内側ガス流路25の近傍における内側水管群20(を構成する内側水管21)および外側水管群30(を構成する外側水管31)にスタッドフィン(第一スタッドフィン22,第二スタッドフィン32)が設けられており、これらのスタッドフィンの下流側(ガス流れにおける下流側)に平板状のフィン(第一フィン23,第二フィン33)が設けられている。本実施例においては、第一フィン23および第二フィン33は、ガス流れ(垂直方向の流れ)に対して80°の傾斜角度(水平に対して10°の傾斜角度)を有するように設けられている。
図5および図6は、本実施例にかかるボイラに設けられたバーナの概略図を示したものである。ここで、図5は、本実施例にかかるバーナ100の縦断面の説明図を示し、図6は、図5に示したバーナ100の下面図を示している。
本実施例にかかるボイラ1を構成するバーナ100は、このバーナ100に対して燃焼用空気を供給する空気供給手段たるウインドボックス70内の隔壁71に設置されている(図1、図5参照)。具体的には、バーナ100を構成する載置板101を隔壁71に上方から載置して、ボルト等の締結手段(図示省略)にて載置板101を隔壁71に締結することによって、バーナ100をウインドボックス70内の隔壁71に設置している。なお、本実施例においては、ウインドボックス70内に空気を供給する送風機の構成は、周知の技術であるため省略している。
本実施例にかかるバーナ100は、図5および図6に示すように、液体燃料を噴霧するノズル部105(第一ノズル部105a,第二ノズル部105b)(本発明の「燃料噴出部」に相当)と、第一ノズル部105a近傍にその先端が位置すべく設けられた着火器(図示省略)と、ウインドボックス70から供給される空気をノズル部105から噴霧される液体燃料に混合させるために設けられた空気供給経路(一次空気供給用の第一空気供給経路112,二次空気供給用の第二空気供給経路115)と、第一空気供給経路112から供給された空気を燃焼室16側に噴出させる中央空気噴出部117と、第二空気供給経路115から供給された空気を燃焼室16側に噴出させる複数の周囲空気噴出部116(本発明の「空気噴出部」に相当)(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)と、周囲空気噴出部116の先端部から離間して設けられた第一燃焼筒120と、この第一燃焼筒120の先端に設けられた第二燃焼筒130とを用いて構成されている。
本実施例にかかるノズル部105としては、低燃焼時および高燃焼時に液体燃料を噴霧する第一ノズル部105aと、高燃焼時にのみ液体燃料を噴霧する第二ノズル部105bとが設けられている。つまり、ノズル部105は、低燃焼時(および高燃焼時)に燃料供給状態となる第一ノズル部105aと、高燃焼時に第一ノズル部105aと共に燃料供給状態となる第二ノズル部105bとを有し、ボイラの燃焼負荷に応じて、それぞれのノズル部105における燃料供給状態が適宜切り換えられる。すなわち、それぞれのノズル部105a,105bは、必要に応じてオンオフ制御される。
バーナ100を構成する第一空気供給経路112は、ノズル部105の外側に設けられた第一筒部材110を用いて構成されており、第二空気供給経路115は、第一筒部材110を用いて構成されている。つまり、第一筒部材110の内側領域が第一空気供給経路112として機能し、第一筒部材110と第二筒部材111との間に形成される領域が第二空気供給経路115として機能する。
ところで、この図5においてはバーナ100の上部構成は省略されているが、例えば、第二筒部材111の上端部には、上方へ行くに従い外方へ拡開する拡開部を設けてもよい。このような形状を有する拡開部を設ければ、ウインドボックス70から供給された空気が、第二空気供給経路115内の横断面方向に均一に流れるため、バーナ100を安定的に駆動させることができる。
第一筒部材110の先端部(ボイラ1の燃焼室16側端部)には、中央空気噴出部117が穿孔された第一空気供給板113が設けられており、ウインドボックス70から供給された空気は、この中央空気噴出部117を介して、燃焼室16側に噴出される。また、第二筒部材111の先端部(ボイラ1の燃焼室16側端部)には、複数の周囲空気噴出部116が設けられた第二空気供給板114が設けられており、ウインドボックス70から供給された空気は、中央空気噴出部117のみならず、これら複数の周囲空気噴出部116を介しても燃焼室16側に噴出される。
周囲空気噴出部116(本発明の「空気噴出部」に相当)は、図5および図6に示すように、ノズル部105の周囲に設けられている。この周囲空気噴出部116(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)は、第二空気供給経路115から供給される燃焼用空気を下方に噴出させるべく、複数の円筒状部材を用いて構成されている。より具体的には、第二空気供給板114に六つの円形の貫通孔部を穿孔し、それぞれの貫通孔部に円筒状部材を挿入固着することによって、本実施例にかかる周囲空気噴出部116(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)が構成されている。
このような構成によれば、周囲空気噴出部116によって、燃焼筒空気が下方に導かれるため、バーナ100にて生成されたガスが外側に広がりにくく、液体燃料および燃焼開始段階における火炎(ガス)が、缶体10の内側水管群20に接触しにくくなる。したがって、本実施例においては、バーナ100直近における不適切な不完全燃焼をなくし、COや煤塵の発生を効果的に防止することができる。
本実施例においては、周囲空気噴出部116の先端部から離間して第一燃焼筒120が設けられている。この第一燃焼筒120は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに構成されている。また、本実施例において、第一燃焼筒120は、四つの上部接続部119(第一上部接続部119a〜第四上部接続部119d)を用いて、第二筒部材111に固着されている。つまり、第一燃焼筒120は、周囲空気噴出部116の先端部から離間した状態となるように、上部接続部119によって第二筒部材111に固着されている。このように離間して固着することによって、周囲空気噴出部116の先端部と第一燃焼筒120との間には、離間した所定の空間(距離)L(図5参照)が構成されることとなる。
本実施例は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに第一燃焼筒120が構成されているため、この燃焼用空気によって、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒120との間に構成された所定の空間から、バーナ100周辺に存在するガスが引き込まれることとなる。
また、本実施例においては、第一燃焼筒120の先端に第二燃焼筒130が設けられている。この第二燃焼筒130は、四つの下部接続部129(第一下部接続部129a〜第四下部接続部129d)を用いて、第一燃焼筒120に固着されており、第二燃焼筒130の内径は、第一燃焼筒120の外径よりも大きく構成されている。このように、第二燃焼筒130の内径を第一燃焼筒120の外径よりも大きく構成することによって、第一燃焼筒120と第二燃焼筒130との間には空隙部が構成されることとなる。
本実施例は、第一燃焼筒120と第二燃焼筒130との間に空隙部が構成されるため、上述した「所定の空間」に加え、この空隙部からもバーナ100の周辺に存在するガスが引き込まれることとなる。
さらに、本実施例においては、ノズル部105からコーン状(ノズル部105を頂点とした三角錐状)に噴霧される液体燃料が接触しないように、周囲空気噴出部116(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)、第一燃焼筒120、および第二燃焼筒130の高さ・幅等の寸法が設定されている。
本実施例にかかるボイラ1は、以上のように構成されており、その構成に基づき、次のように作用する。以下、上述した図1〜図6を用いて、その作用を具体的に説明する。
本実施例にかかるバーナ100を低燃焼状態で作動させる場合には、まずは、送風機(図示省略)を駆動させ、ウインドボックス70を介して第一空気供給経路112および第二空気供給経路115に空気が供給される。次いで、第一ノズル部105aから液体燃料が噴霧されるタイミングに合わせて、着火器(図示省略)に通電がなされる。
つまり、本実施例においては、第一空気供給経路112および第二空気供給経路115を介して、中央空気噴出部117および周囲空気噴出部116から空気が噴出され、この空気と第一ノズル部105aから噴霧される液体燃料とのミキシングが行われる。そして、第一ノズル部105aの近傍に設けられた、通電されることによって電気火花を形成する着火器(図示省略)によって、空気とミキシングされた液体燃料に対して着火が行われる。この着火によって、第一ノズル部105aから噴霧された液体燃料が燃焼し、第一ノズル部105aから液体燃料が噴霧され続ける限り低燃焼状態が維持されることとなる。また、第一ノズル部105aと共に第二ノズル部105bからも液体燃料が供給されれば、バーナ100は高燃焼状態となる。
本実施例にかかるバーナ100においては、ノズル部105における燃料供給状態を適宜切り換えること(オンオフ制御する)によって、停止状態、低燃焼状態、および高燃焼状態のいずれかへの切り換えが可能である。すなわち、燃焼状態継続時においては、低燃焼から高燃焼、あるいは高燃焼から低燃焼への切り換えが可能である。
バーナ100に対する空気の供給量は、一般にウインドボックス70と送風機との間のダクト内に設けられたダンパ(図示省略)や、送風機の回転数を制御するインバータ等(図示省略)を用いて調整される。そして、この空気は、液体燃料の供給量に対応して供給される。例えば、同様の燃料供給性能を有する2つのノズルチップを用いて構成されたバーナにおいて、どちらか一方のノズルチップから液体燃料を噴霧させる際(低燃焼時)に供給される空気量を「1」とすれば、両方のノズルチップから液体燃料を噴霧させる際(高燃焼時)に供給される空気量を「2」とする。このような空気量の調整をダンパやインバータを用いて行っている。
さて、以上のように構成され機能するバーナ100においては、図5等に示すように、燃焼用空気を第一燃焼筒120の内側に噴出させるべく、周囲空気噴出部116が構成されている。よって、バーナ100においては、広がりが抑えられた状態で下方に向けて火炎(燃焼ガス)(図示省略)が形成されることとなる。そして、バーナ100にて生成された燃焼ガスG0は、内側水管群20に沿って下方向に流動する。内側水管群20に沿って下方向に流動したガスは、缶体10の下面に衝突した後、周方向に向けて放射状に流動するガスG1(図1および図2参照)の流れとなって、内側ガス流路25を介して環状ガス流路80内に導入される。
内側ガス流路25を介して環状ガス流路80内に導入されたガスG2は、次いで、内側水管群20と外側水管群30に沿って、上方向に流動する。この際、内側水管群20と外側水管群30とに設けられている平板状のフィン(第一フィン23,第二フィン33)の傾斜角度に応じて、ガスG2は旋回しながら上方向に流動する。そして、旋回しながら上方向に流動したガスG2は、缶体10の上面に衝突した後、周方向に向けて放射状に流動するガスG3(図1および図4参照)の流れとなって、外側ガス流路35を介して排気筒90に集められ、この排気筒90を介して缶体10の外部に排出される。
上記のようなガスの流れにおいて、バーナ100にて生成された火炎(燃焼ガス)の熱エネルギは、内側水管群20および外側水管群30にて回収される。
より具体的には、まず、内側水管群20の内表面側(バーナ100が設けられている側(燃焼室側))において、ガスG0,G1と内側水管群20の内表面とが接触することによって熱回収が行われる。次いで、ガスG1が内側ガス流路25を通過する際には、内側水管群20(を成す内側水管21の下端部21a)および内側ガス流路25の近傍に設けられた第一スタッドフィン22と、ガスG1とが接触することによって熱回収が行われる。
次いで、ガスG1が内側ガス流路25を通過した後には、ガスが外側水管群30の下端部に衝突し、加えてこの内側ガス流路25近傍にはスタッドフィン22,32が設けられていることから、この内側ガス流路25近傍においては乱流状態が促進される。したがって、この内側ガス流路25近傍においては、第一スタッドフィン22および第二スタッドフィン32と、ガスとの接触が効果的に行われて、高効率の熱回収が行われることとなる。
次いで、環状ガス流路80を旋回しながら上方向に流動するガスG2は、内側水管群20、外側水管群30、およびそれぞれの水管群20,30に設けられた平板状のフィン(第一フィン23,第二フィン33)と接触し、これらの接触を行うことによってガスG2からの熱回収が行われる。最後に、環状ガス流路80を旋回しながら上方向に流動したガスG3は、外側ガス流路35を介して排気筒90に集められるまでの間、外側水管群30の外側(排気筒90側)に接触することによって、熱回収が行われる。
ボイラ1内におけるガスGのおおまかな動きは、上述した通りであるが、本実施例にかかるバーナ100においては、その周辺においてガスが効果的に自己循環している。以下、具体的に説明する。
本実施例にかかるバーナ100においては、図5等に示すように、燃焼用空気を第一燃焼筒120の内側に噴出させるべく、周囲空気噴出部116が構成されている。そして、これまで説明したように、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒120との間には所定の空間が構成されているため、バーナ100の燃焼状態が継続する間(燃焼用空気が噴出されている間)、この所定の空間から、バーナ周辺100に存在するガスが引き込まれることとなる(図5の破線矢印R1参照)。つまり、本実施例にかかるバーナ100によれば、バーナ100駆動時(燃焼用空気噴出時)において、所定の空間からバーナ100周辺に存在するガス(主に排ガス)が破線矢印R1で示すように引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。
また、本実施例にかかるバーナ100においては、図5等に示すように、第一燃焼筒120の先端に第二燃焼筒130が設けられ、これらの燃焼筒120,130間には空隙部が構成されている。つまり、このような構成によれば、上述した「所定の空間」に加え、この「空隙部」からもバーナ周辺に存在するガス(主に排ガス)が引き込まれることとなる(図5の破線矢印R2参照)。したがって、本実施例にかかるバーナ100においては、バーナ100駆動時(燃焼用空気噴出時)に、所定の空間に加え、この空隙部からもバーナ100周辺に存在するガスが破線矢印R2で示すように引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。すなわち、本実施例にかかるバーナ100によれば、多段的(二段階)に排ガス自己再循環が行われることとなる。
本実施例にかかるバーナ100およびボイラ1は、以上のように構成され機能するため、次のような効果を得ることができる。
本実施例にかかるバーナ100は、上述したように、周囲空気噴出部116と離間して第一燃焼筒120が設けられているため、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒120との間に所定の空間が構成されることとなる。また、本実施例にかかるバーナ100は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに、第一燃焼筒120が構成されているため、この燃焼用空気によって、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒120との間に構成された所定の空間から、バーナ100周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図5の破線矢印R1参照)。つまり、このような構成のバーナ100によれば、バーナ100駆動時(燃焼用空気噴出時)において、「所定の空間」からバーナ100周辺に存在するガス(主に排ガス)が引き込まれながら燃焼が継続されることとなる。
したがって、本実施例によれば、周囲空気噴出部116と離間し且つ燃焼用空気が通過可能に構成された第一燃焼筒120を有することによって、効果的な「排ガス自己再循環状態」を形成して、低NOx化を図ることができる。さらに、このような構成によれば、排ガス自己再循環によって、第一燃焼筒120近傍に渦流が形成されるため、保炎性が高まり、バーナ100の燃焼性も向上する。以上のことから、本実施例によれば、液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を用いて、燃焼性向上および有害物質の低減を実現可能なバーナ100を得ることができる。
また、本実施例にかかるバーナ100は、第一燃焼筒120の先端に第二燃焼筒130が設けられ、第二燃焼筒130の内径が第一燃焼筒120の外径よりも大きく構成されているため、第一燃焼筒120と第二燃焼筒130との間に空隙部が形成され、この空隙部が、バーナ100の上方に開口した状態で構成されることとなる。このような構成によれば、バーナ100駆動時においては、バーナ100の上方に開口した空隙部から、バーナ100周辺に存在するガスが効果的に引き込まれることとなる(図5の破線矢印R2参照)。つまり、このような構成のバーナ100によれば、上述した「所定の空間」に加え、この「空隙部」からもバーナ100周辺に存在するガス(主に排ガス)が引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。
したがって、本実施例によれば、所定の空間に加え、第一燃焼筒120を介して第二燃焼筒130を通過する流体によって、この空隙部からもバーナ100周辺に存在するガスが効果的に引き込まれる(ガスの自己循環量が高まる)。よって、本実施例によれば、多段的(二段階)な排ガス自己再循環が行われることとなって(自己循環量の増加により火炎温度が低下することから)、より効果的に有害物質の低減(低NOx化)を図ることができる。さらに、このように多段的に排ガス自己再循環を行えば、第二燃焼筒130の下端においても渦流が形成されるため、保炎性が高まり、バーナ100の燃焼性を向上させることができる。
また、本実施例によれば、ノズル部105の周囲に複数の周囲空気噴出部116が設けられているため、分割火炎を形成して低NOx化を図ることができる。
以上のように、本実施例にかかるボイラ1は、缶体10の燃焼室16内でガスの広がりを抑えることによるCOおよび煤塵の低下、缶体10内で形成される適切な排ガス循環流によるガス温度の低下、適切な分割火炎が形成されることによるガス温度の低下、およびバーナ100周辺における多段的な排ガス自己循環等の相乗効果によって、NOxの低減、COの低減、および煤塵の低減等を図ることができる。
また、本実施例によれば、ボイラ1が以上のように構成され、その缶体10内にて上述したようにガスが流動するため、熱回収を効果的に行うと共に耐久性の高い拡大伝熱面(フィン等)を有する水管群を備えたボイラを得ることができる。
具体的には、本実施例にかかるボイラ1によれば、温度差が大きくなる領域である内側ガス流路25(ガス流路)近傍に、スタッドフィン22,32(拡大伝熱面)が設けられているため、効果的に熱回収を行うことができる。また、この内側ガス流路25近傍に設けられている拡大伝熱面がスタッドフィン22,32であるため、仮に過熱状態となったとしても、亀裂や脱落等が発生しにくい。さらに、このような構成によれば、内側ガス流路25近傍にスタッドフィン22,32を設け、早い段階で燃焼ガスから熱回収を行い、燃焼ガス温度が早期に低下するため、サーマルNOxの発生を低減することが可能となる。
また、本実施例にかかるボイラ1においては、内側ガス流路25近傍に設けられたスタッドフィン22,32の下流側に、ガスの流れに対して傾斜させた平板状のフィン23,33が設けられている。このような構成によれば、スタッドフィン22,32によって回収できなかった熱エネルギを無駄にすることなく、より効果的に回収し、高効率で運転可能なボイラ1を構成することが可能となる。
さらに、本実施例にかかるボイラ1においては、スタッドフィン22,32の下流側に設けられた平板状のフィン23,33が、ガス流れに対して所定角度傾斜して設けられており、ガスは、環状ガス流路80内を旋回しながら上昇する。つまり、本実施例によれば、ガス流れに対して直角にフィンを設ける場合と比較して、フィン23,33がガス流れを邪魔しないため、低圧損を実現可能なボイラ1とすることができる。
また、本実施例にかかるボイラ1によれば、上述したように、効果的に熱回収を実施することが可能となるため、これに起因して、ボイラの小型化を図ることが可能となる。つまり、熱回収率を高めることによって、ボイラの運転効率を高めることが可能となるため、その分、ボイラの小型化を図ることができる。
<第二実施例>
次に、図面に基づき、本発明の第二実施例にかかるボイラについて説明する。
本発明の第二実施例にかかるボイラは、缶体の基本構成は第一実施例にかかるボイラと同様であり、その缶体に搭載されるバーナの構造のみが第一実施例と異なる。したがって、以下においては、第一実施例と異なる部分である、バーナの構造について具体的に説明する。なお、特に説明を行わない部分は、第一実施例と同様であり、第一実施例と同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を行う。
図7および図8は、本発明の第二実施例にかかるボイラに設けられたバーナの概略図を示したものである。ここで、図7は、本実施例にかかるバーナ200の縦断面の説明図を示し、図8は、図7に示したバーナ200の下面図を示している。
本実施例にかかるボイラを構成するバーナ200は、このバーナ200に対して燃焼用空気を供給する空気供給手段たるウインドボックス70内の隔壁71に設置されている(図7参照)。具体的には、バーナ200を構成する載置板101を隔壁71に上方から載置して、ボルト等の締結手段(図示省略)にて載置板101を隔壁71に締結することによって、バーナ200をウインドボックス70内の隔壁71に設置している。
本実施例にかかるバーナ200は、図7および図8に示すように、液体燃料を噴霧するノズル部105(第一ノズル部105a,第二ノズル部105b)(本発明の「燃料噴出部」に相当)と、第一ノズル部105a近傍にその先端が位置すべく設けられた着火器(図示省略)と、ウインドボックス70から供給される空気をノズル部105から噴霧される液体燃料に混合させるために設けられた空気供給経路(一次空気供給用の第一空気供給経路112,二次空気供給用の第二空気供給経路115)と、第一空気供給経路112から供給された空気を燃焼室16側に噴出させる中央空気噴出部117と、第二空気供給経路115から供給された空気を燃焼室16側に噴出させる複数の周囲空気噴出部116(本発明の「空気噴出部」に相当)(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)と、周囲空気噴出部116の先端部から離間して設けられた第一燃焼筒120と、この第一燃焼筒120の先端に設けられた第二燃焼筒230とを用いて構成されている。
バーナ200を構成する第一空気供給経路112は、ノズル部105の外側に設けられた第一筒部材110を用いて構成されており、第二空気供給経路115は、第一筒部材110を用いて構成されている。つまり、第一筒部材110の内側領域が第一空気供給経路112として機能し、第一筒部材110と第二筒部材111との間に形成される領域が第二空気供給経路115として機能する。
第一筒部材110の先端部(ボイラ1の燃焼室16側端部)には、中央空気噴出部117が穿孔された第一空気供給板113が設けられており、ウインドボックス70から供給された空気は、この中央空気噴出部117を介して、燃焼室16側に噴出される。また、第二筒部材111の先端部(ボイラ1の燃焼室16側端部)には、複数の周囲空気噴出部116が設けられた第二空気供給板114が設けられており、ウインドボックス70から供給された空気は、中央空気噴出部117のみならず、これら複数の周囲空気噴出部116を介しても燃焼室16側に噴出される。
周囲空気噴出部116(本発明の「空気噴出部」に相当)は、図7および図8に示すように、ノズル部105の周囲に設けられている。この周囲空気噴出部116(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)は、第二空気供給経路115から供給される燃焼用空気を下方に噴出させるべく、複数の円筒状部材を用いて構成されている。より具体的には、第二空気供給板114に六つの円形の貫通孔部を穿孔し、それぞれの貫通孔部に円筒状部材を挿入固着することによって、本実施例にかかる周囲空気噴出部116(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)が構成されている。
本実施例においては、周囲空気噴出部116の先端部から離間して第一燃焼筒120が設けられている。この第一燃焼筒120は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに構成されている。また、本実施例において、第一燃焼筒120は、四つの上部接続部119(第一上部接続部119a〜第四上部接続部119d)を用いて、第二筒部材111に固着されている。つまり、第一燃焼筒120は、周囲空気噴出部116の先端部から離間した状態となるように、上部接続部119によって第二筒部材111に固着されている。このように離間して固着することによって、周囲空気噴出部116の先端部と第一燃焼筒120との間には、離間した所定の空間(距離)L(図7参照)が構成されることとなる。
本実施例は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに第一燃焼筒120が構成されているため、この燃焼用空気によって、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒120との間に構成された所定の空間から、バーナ200周辺に存在するガスが引き込まれることとなる。
また、本実施例においては、第一燃焼筒120の先端に第二燃焼筒230が設けられている。この第二燃焼筒230は、四つの下部接続部229(第一下部接続部229a〜第四下部接続部229d)を用いて、第一燃焼筒120に固着されており、第二燃焼筒230の内径は、第一燃焼筒120の外径よりも大きく構成されている。さらに、この第二燃焼筒230は、バーナ200の上方に行くに従い外方へ拡開すべく構成されている。このように、第二燃焼筒230は、その内径が第一燃焼筒120の外径よりも大きく構成され、且つ第一燃焼筒120との接続箇所である上方部は大きく外方へ開いた状態となっている。したがって、本実施例においては、第一燃焼筒120と第二燃焼筒230との間には大きな空隙部が構成されることとなる。
本実施例は、第一燃焼筒120と第二燃焼筒230との間に大きな空隙部が構成されるため、上述した「所定の空間」に加え、この空隙部からもバーナ200の周辺に存在するガスが効果的に引き込まれることとなる。
以上のように構成され機能するバーナ200においては、図7等に示すように、燃焼用空気を第一燃焼筒120の内側に噴出させるべく、周囲空気噴出部116が構成されている。よって、バーナ200においては、広がりが抑えられた状態で下方に向けて火炎(燃焼ガス)(図示省略)が形成されることとなる。そして、バーナ200にて生成された燃焼ガスG0は、内側水管群20に沿って下方向に流動する。内側水管群20に沿って下方向に流動したガスは、缶体10の下面に衝突した後、周方向に向けて放射状に流動するガスG1(図1および図2参照)の流れとなって、内側ガス流路25を介して環状ガス流路80内に導入される。
内側ガス流路25を介して環状ガス流路80内に導入されたガスG2は、次いで、内側水管群20と外側水管群30に沿って、上方向に流動する。この際、内側水管群20と外側水管群30とに設けられている平板状のフィン(第一フィン23,第二フィン33)の傾斜角度に応じて、ガスG2は旋回しながら上方向に流動する。そして、旋回しながら上方向に流動したガスG2は、缶体10の上面に衝突した後、周方向に向けて放射状に流動するガスG3(図1および図4参照)の流れとなって、外側ガス流路35を介して排気筒90に集められ、この排気筒90を介して缶体10の外部に排出される。
上記のようなガスの流れにおいて、バーナ200にて生成された火炎(燃焼ガス)の熱エネルギは、内側水管群20および外側水管群30にて回収される。
ボイラ内におけるガスのおおまかな動きは、上述した通りであるが、本実施例にかかるバーナ200においては、その周辺においてガスが効果的に自己循環している。以下、具体的に説明する。
本実施例にかかるバーナ200においては、図7等に示すように、燃焼用空気を第一燃焼筒120の内側に噴出させるべく、周囲空気噴出部116が構成されている。そして、これまで説明したように、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒120との間には所定の空間が構成されているため、バーナ200の燃焼状態が継続する間(燃焼用空気が噴出されている間)、この所定の空間から、バーナ200周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図7の破線矢印R1参照)。つまり、本実施例にかかるバーナ200によれば、バーナ200駆動時(燃焼用空気噴出時)において、所定の空間からバーナ200周辺に存在するガスが破線矢印R1で示すように引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。
また、本実施例にかかるバーナ200においては、図7等に示すように、第一燃焼筒120の先端に第二燃焼筒230が設けられ、これらの燃焼筒120,230間には大きな空隙部が構成されている。つまり、このような構成によれば、上述した「所定の空間」に加え、この「大きな空隙部」からもバーナ200周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図7の破線矢印R2参照)。したがって、本実施例にかかるバーナ200においては、バーナ200駆動時(燃焼用空気噴出時)に、所定の空間に加え、この大きな空隙部からもバーナ200周辺に存在するガスが破線矢印R2で示すように引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。すなわち、本実施例にかかるバーナ200によれば、多段的(二段階)に排ガス自己再循環が行われることとなる。
本実施例にかかるバーナ200およびボイラは、以上のように構成され機能するため、次のような効果を得ることができる。
本実施例にかかるバーナ200は、上述したように、周囲空気噴出部116と離間して第一燃焼筒120が設けられているため、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒120との間に所定の空間が構成されることとなる。また、本実施例にかかるバーナ200は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに、第一燃焼筒120が構成されているため、この燃焼用空気によって、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒120との間に構成された所定の空間から、バーナ200周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図7の破線矢印R1参照)。つまり、このような構成のバーナ200によれば、バーナ200駆動時(燃焼用空気噴出時)において、「所定の空間」からバーナ200周辺に存在するガスが引き込まれながら燃焼が継続されることとなる。
したがって、本実施例によれば、周囲空気噴出部116と離間し且つ燃焼用空気が通過可能に構成された第一燃焼筒120を有することによって、効果的な「排ガス自己再循環状態」を形成して、低NOx化を図ることができる。さらに、このような構成によれば、排ガス自己再循環によって、第一燃焼筒120近傍に渦流が形成されるため、保炎性が高まり、バーナ200の燃焼性も向上する。以上のことから、本実施例によれば、液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を用いて、燃焼性向上および有害物質の低減を実現可能なバーナ200を得ることができる。
また、本実施例にかかるバーナ200は、第一燃焼筒120の先端に第二燃焼筒230が設けられ、第二燃焼筒230の内径が第一燃焼筒120の外径よりも大きく、且つ第二燃焼筒230の上方部は外方に広がるように形成されているため、第一燃焼筒120と第二燃焼筒130との間に大きな空隙部が構成される。つまり、外方に広がった大きな空隙部が、バーナ200の上方に向けて開口した状態で構成されることとなる。
このような構成によれば、バーナ200駆動時においては、バーナ200の上方に向けて開口した大きな空隙部から、バーナ200周辺に存在するガスが効果的に引き込まれることとなる(図7の破線矢印R2参照)。つまり、このような構成のバーナ200によれば、上述した「所定の空間」に加え、この「大きな空隙部」からもバーナ200周辺に存在するガスが引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。
したがって、本実施例によれば、所定の空間に加え、第一燃焼筒120を介して第二燃焼筒230を通過する流体によって、この大きな空隙部からもバーナ200周辺に存在するガスが効果的に引き込まれる。よって、本実施例によれば、多段的(二段階)な排ガス自己再循環が行われることとなって、より効果的に有害物質の低減(低NOx化)を図ることができる。さらに、このように多段的に排ガス自己再循環を行えば、第二燃焼筒230の下端においても渦流が形成されるため、保炎性が高まり、バーナ200の燃焼性を向上させることができる。
また、本実施例によれば、第一実施例と同様に、ノズル部105の周囲に複数の周囲空気噴出部116が設けられているため、分割火炎を形成して低NOx化を図ることができる。
以上のように、本実施例にかかるバーナ200を搭載したボイラによれば、缶体10の燃焼室16内でガスの広がりを抑えることによるCOおよび煤塵の低下、缶体10内で形成される適切な排ガス循環流によるガス温度の低下、適切な分割火炎が形成されることによるガス温度の低下、およびバーナ100周辺における多段的な排ガス自己循環等の相乗効果によって、NOxの低減、COの低減、および煤塵の低減等を図ることができる。
<第三実施例>
次に、図面に基づき、本発明の第三実施例にかかるボイラについて説明する。
本発明の第三実施例にかかるボイラは、缶体の基本構成は第一実施例にかかるボイラと同様であり、その缶体に搭載されるバーナの構造のみが第一実施例と異なる。したがって、以下においては、第一実施例と異なる部分である、バーナの構造について具体的に説明する。なお、特に説明を行わない部分は、第一実施例と同様であり、第一実施例と同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を行う。
図9および図10は、本発明の第三実施例にかかるボイラに設けられたバーナの概略図を示したものである。ここで、図9は、本実施例にかかるバーナ300の縦断面の説明図を示し、図10は、図9に示したバーナ300の下面図を示している。
本実施例にかかるボイラを構成するバーナ300は、このバーナ300に対して燃焼用空気を供給する空気供給手段たるウインドボックス70内の隔壁71に設置されている(図9参照)。具体的には、バーナ300を構成する載置板101を隔壁71に上方から載置して、ボルト等の締結手段(図示省略)にて載置板101を隔壁71に締結することによって、バーナ300をウインドボックス70内の隔壁71に設置している。
本実施例にかかるバーナ300は、図9および図10に示すように、液体燃料を噴霧するノズル部105(第一ノズル部105a,第二ノズル部105b)(本発明の「燃料噴出部」に相当)と、第一ノズル部105a近傍にその先端が位置すべく設けられた着火器(図示省略)と、ウインドボックス70から供給される空気をノズル部105から噴霧される液体燃料に混合させるために設けられた空気供給経路(一次空気供給用の第一空気供給経路112,二次空気供給用の第二空気供給経路115)と、第一空気供給経路112から供給された空気を燃焼室16側に噴出させる中央空気噴出部117と、第二空気供給経路115から供給された空気を燃焼室16側に噴出させる複数の周囲空気噴出部116(本発明の「空気噴出部」に相当)(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)と、周囲空気噴出部116の先端部から離間して設けられた第一燃焼筒120と、この第一燃焼筒120の先端に設けられた第二燃焼筒330とを用いて構成されている。
バーナ300を構成する第一空気供給経路112は、ノズル部105の外側に設けられた第一筒部材110を用いて構成されており、第二空気供給経路115は、第一筒部材110を用いて構成されている。つまり、第一筒部材110の内側領域が第一空気供給経路112として機能し、第一筒部材110と第二筒部材111との間に形成される領域が第二空気供給経路115として機能する。
第一筒部材110の先端部(ボイラ1の燃焼室16側端部)には、中央空気噴出部117が穿孔された第一空気供給板113が設けられており、ウインドボックス70から供給された空気は、この中央空気噴出部117を介して、燃焼室16側に噴出される。また、第二筒部材111の先端部(ボイラ1の燃焼室16側端部)には、複数の周囲空気噴出部116が設けられた第二空気供給板114が設けられており、ウインドボックス70から供給された空気は、中央空気噴出部117のみならず、これら複数の周囲空気噴出部116を介しても燃焼室16側に噴出される。
周囲空気噴出部116(本発明の「空気噴出部」に相当)は、図9および図10に示すように、ノズル部105の周囲に設けられている。この周囲空気噴出部116(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)は、第二空気供給経路115から供給される燃焼用空気を下方に噴出させるべく、複数の円筒状部材を用いて構成されている。より具体的には、第二空気供給板114に六つの円形の貫通孔部を穿孔し、それぞれの貫通孔部に円筒状部材を挿入固着することによって、本実施例にかかる周囲空気噴出部116(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)が構成されている。
本実施例においては、周囲空気噴出部116の先端部から離間して第一燃焼筒120が設けられている。この第一燃焼筒120は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに構成されている。また、本実施例において、第一燃焼筒120は、四つの上部接続部119(第一上部接続部119a〜第四上部接続部119d)を用いて、第二筒部材111に固着されている。つまり、第一燃焼筒120は、周囲空気噴出部116の先端部から離間した状態となるように、上部接続部119によって第二筒部材111に固着されている。このように離間して固着することによって、周囲空気噴出部116の先端部と第一燃焼筒120との間には、離間した所定の空間(距離)L(図9参照)が構成されることとなる。
本実施例は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに第一燃焼筒120が構成されているため、この燃焼用空気によって、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒120との間に構成された所定の空間から、バーナ300周辺に存在するガスが引き込まれることとなる。
また、本実施例においては、第一燃焼筒120の先端に第二燃焼筒330が設けられている。この第二燃焼筒230は、四つの下部接続部329(第一下部接続部329a〜第四下部接続部329d)を用いて、第一燃焼筒120に固着されており、第二燃焼筒330の外径は、第一燃焼筒120の内径よりも小さく構成されている。つまり、第二燃焼筒330は、第一燃焼筒120内部に挿通可能な大きさに構成されている。本実施例においては、第一燃焼筒120と第二燃焼筒330との間には、バーナ300の下方に開口された空隙部が構成されることとなる。
本実施例は、第一燃焼筒120と第二燃焼筒330との間に下方に開口した空隙部が構成されるため、上述した「所定の空間」に加え、この空隙部からもバーナ300の周辺に存在するガスが効果的に引き込まれることとなる。
以上のように構成され機能するバーナ300においては、図9等に示すように、燃焼用空気を第一燃焼筒120の内側に噴出させるべく、周囲空気噴出部116が構成されている。よって、バーナ300においては、広がりが抑えられた状態で下方に向けて火炎(燃焼ガス)(図示省略)が形成されることとなる。そして、バーナ300にて生成された燃焼ガスG0は、内側水管群20に沿って下方向に流動する。内側水管群20に沿って下方向に流動したガスは、缶体10の下面に衝突した後、周方向に向けて放射状に流動するガスG1(図1および図2参照)の流れとなって、内側ガス流路25を介して環状ガス流路80内に導入される。
内側ガス流路25を介して環状ガス流路80内に導入されたガスG2は、次いで、内側水管群20と外側水管群30に沿って、上方向に流動する。この際、内側水管群20と外側水管群30とに設けられている平板状のフィン(第一フィン23,第二フィン33)の傾斜角度に応じて、ガスG2は旋回しながら上方向に流動する。そして、旋回しながら上方向に流動したガスG2は、缶体10の上面に衝突した後、周方向に向けて放射状に流動するガスG3(図1および図4参照)の流れとなって、外側ガス流路35を介して排気筒90に集められ、この排気筒90を介して缶体10の外部に排出される。
上記のようなガスの流れにおいて、バーナ300にて生成された火炎(燃焼ガス)の熱エネルギは、内側水管群20および外側水管群30にて回収される。
ボイラ内におけるガスのおおまかな動きは、上述した通りであるが、本実施例にかかるバーナ300においては、その周辺においてガスが効果的に自己循環している。以下、具体的に説明する。
本実施例にかかるバーナ300においては、図9等に示すように、燃焼用空気を第一燃焼筒120の内側に噴出させるべく、周囲空気噴出部116が構成されている。そして、これまで説明したように、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒120との間には所定の空間が構成されているため、バーナ300の燃焼状態が継続する間(燃焼用空気が噴出されている間)、この所定の空間から、バーナ300周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図9の破線矢印R1参照)。つまり、本実施例にかかるバーナ300によれば、バーナ300駆動時(燃焼用空気噴出時)において、所定の空間からバーナ300周辺に存在するガスが破線矢印R1で示すように引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。
また、本実施例にかかるバーナ300においては、図9等に示すように、第一燃焼筒120の先端に第二燃焼筒330が設けられ、これらの燃焼筒120,330間には下方に開口された空隙部が構成されている。つまり、このような構成によれば、上述した「所定の空間」に加え、この「下方に開口された空隙部」からもバーナ300周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図9の破線矢印R2参照)。したがって、本実施例にかかるバーナ300においては、バーナ300駆動時(燃焼用空気噴出時)に、所定の空間に加え、この下方に開口された空隙部からもバーナ300周辺に存在するガスが破線矢印R2で示すように引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。すなわち、本実施例にかかるバーナ300によれば、多段的(二段階)に排ガス自己再循環が行われることとなる。
本実施例にかかるバーナ300およびボイラは、以上のように構成され機能するため、次のような効果を得ることができる。
本実施例にかかるバーナ300は、上述したように、周囲空気噴出部116と離間して第一燃焼筒120が設けられているため、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒120との間に所定の空間が構成されることとなる。また、本実施例にかかるバーナ300は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに、第一燃焼筒120が構成されているため、この燃焼用空気によって、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒120との間に構成された所定の空間から、バーナ300周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図9の破線矢印R1参照)。つまり、このような構成のバーナ300によれば、バーナ300駆動時(燃焼用空気噴出時)において、「所定の空間」からバーナ300周辺に存在するガスが引き込まれながら燃焼が継続されることとなる。
したがって、本実施例によれば、周囲空気噴出部116と離間し且つ燃焼用空気が通過可能に構成された第一燃焼筒120を有することによって、効果的な「排ガス自己再循環状態」を形成して、低NOx化を図ることができる。さらに、このような構成によれば、排ガス自己再循環によって、第一燃焼筒120近傍に渦流が形成されるため、保炎性が高まり、バーナ300の燃焼性も向上する。以上のことから、本実施例によれば、液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を用いて、燃焼性向上および有害物質の低減を実現可能なバーナ300を得ることができる。
また、本実施例にかかるバーナ300は、第一燃焼筒120の先端に第二燃焼筒330が設けられ、第二燃焼筒330の外径が第一燃焼筒120の内径よりも小さく形成されているため、第一燃焼筒120と第二燃焼筒130との間には、下方に開口した空隙部が構成されることとなる。
このような構成によれば、バーナ300駆動時においては、バーナ300の下方に開口した空隙部から、バーナ300周辺に存在するガスが効果的に引き込まれることとなる(図9の破線矢印R2参照)。つまり、このような構成のバーナ300によれば、上述した「所定の空間」に加え、この「下方に開口した空隙部」からもバーナ300周辺に存在するガスが引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。
したがって、本実施例によれば、所定の空間に加え、第一燃焼筒120を介して第二燃焼筒330を通過する流体によって、この下方に開口した空隙部からもバーナ300周辺に存在するガスが効果的に引き込まれる。よって、本実施例によれば、多段的(二段階)な排ガス自己再循環が行われることとなって(自己循環量の増加により火炎温度が低下することから)、より効果的に有害物質の低減(低NOx化)を図ることができる。さらに、このように多段的に排ガス自己再循環を行えば、第二燃焼筒330の下端においても渦流が形成されるため、保炎性が高まり、バーナ300の燃焼性を向上させることができる。
また、本実施例によれば、第一実施例と同様に、ノズル部105の周囲に複数の周囲空気噴出部116が設けられているため、分割火炎を形成して低NOx化を図ることができる。
以上のように、本実施例にかかるバーナ300を搭載したボイラによれば、缶体10の燃焼室16内でガスの広がりを抑えることによるCOおよび煤塵の低下、缶体10内で形成される適切な排ガス循環流によるガス温度の低下、適切な分割火炎が形成されることによるガス温度の低下、およびバーナ100周辺における多段的な排ガス自己循環等の相乗効果によって、NOxの低減、COの低減、および煤塵の低減等を図ることができる。
<第四実施例>
次に、図面に基づき、本発明の第四実施例にかかるボイラについて説明する。
本発明の第四実施例にかかるボイラは、缶体の基本構成は第一実施例にかかるボイラと同様であり、その缶体に搭載されるバーナの構造のみが第一実施例と異なる。したがって、以下においては、第一実施例と異なる部分である、バーナの構造について具体的に説明する。なお、特に説明を行わない部分は、第一実施例と同様であり、第一実施例と同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を行う。
図11および図12は、本発明の第四実施例にかかるボイラに設けられたバーナの概略図を示したものである。ここで、図11は、本実施例にかかるバーナ400の縦断面の説明図を示し、図12は、図11に示したバーナ400の下面図を示している。
本実施例にかかるボイラを構成するバーナ400は、このバーナ400に対して燃焼用空気を供給する空気供給手段たるウインドボックス70内の隔壁71に設置されている(図11参照)。具体的には、バーナ400を構成する載置板101を隔壁71に上方から載置して、ボルト等の締結手段(図示省略)にて載置板101を隔壁71に締結することによって、バーナ400をウインドボックス70内の隔壁71に設置している。
本実施例にかかるバーナ400は、図11および図12に示すように、液体燃料を噴霧するノズル部105(第一ノズル部105a,第二ノズル部105b)(本発明の「燃料噴出部」に相当)と、第一ノズル部105a近傍にその先端が位置すべく設けられた着火器(図示省略)と、ウインドボックス70から供給される空気をノズル部105から噴霧される液体燃料に混合させるために設けられた空気供給経路(一次空気供給用の第一空気供給経路112,二次空気供給用の第二空気供給経路115)と、第一空気供給経路112から供給された空気を燃焼室16側に噴出させる中央空気噴出部117と、第二空気供給経路115から供給された空気を燃焼室16側に噴出させる複数の周囲空気噴出部116(本発明の「空気噴出部」に相当)(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)と、周囲空気噴出部116の先端部から離間して設けられた第一燃焼筒420と、この第一燃焼筒420の先端に設けられた第二燃焼筒430と、この第二燃焼筒430の先端に設けられた第三燃焼筒440とを用いて構成されている。
バーナ400を構成する第一空気供給経路112は、ノズル部105の外側に設けられた第一筒部材110を用いて構成されており、第二空気供給経路115は、第一筒部材110を用いて構成されている。つまり、第一筒部材110の内側領域が第一空気供給経路112として機能し、第一筒部材110と第二筒部材111との間に形成される領域が第二空気供給経路115として機能する。
第一筒部材110の先端部(ボイラ1の燃焼室16側端部)には、中央空気噴出部117が穿孔された第一空気供給板113が設けられており、ウインドボックス70から供給された空気は、この中央空気噴出部117を介して、燃焼室16側に噴出される。また、第二筒部材111の先端部(ボイラ1の燃焼室16側端部)には、複数の周囲空気噴出部116が設けられた第二空気供給板114が設けられており、ウインドボックス70から供給された空気は、中央空気噴出部117のみならず、これら複数の周囲空気噴出部116を介しても燃焼室16側に噴出される。
周囲空気噴出部116(本発明の「空気噴出部」に相当)は、図11および図12に示すように、ノズル部105の周囲に設けられている。この周囲空気噴出部116(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)は、第二空気供給経路115から供給される燃焼用空気を下方に噴出させるべく、複数の円筒状部材を用いて構成されている。より具体的には、第二空気供給板114に六つの円形の貫通孔部を穿孔し、それぞれの貫通孔部に円筒状部材を挿入固着することによって、本実施例にかかる周囲空気噴出部116(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)が構成されている。
本実施例においては、周囲空気噴出部116の先端部から離間して第一燃焼筒420が設けられている。この第一燃焼筒420は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに構成されている。また、本実施例において、第一燃焼筒420は、四つの上部接続部119(第一上部接続部119a〜第四上部接続部119d)を用いて、第二筒部材111に固着されている。つまり、第一燃焼筒420は、周囲空気噴出部116の先端部から離間した状態となるように、上部接続部119によって第二筒部材111に固着されている。このように離間して固着することによって、周囲空気噴出部116の先端部と第一燃焼筒420との間には、離間した所定の空間(距離)L(図11参照)が構成されることとなる。
本実施例は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに第一燃焼筒420が構成されているため、この燃焼用空気によって、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒420との間に構成された所定の空間から、バーナ400周辺に存在するガスが引き込まれることとなる。
また、本実施例においては、第一燃焼筒420の先端に第二燃焼筒430が設けられており、この第二燃焼筒430の先端に第三燃焼筒440が設けられている。この第一燃焼筒420、第二燃焼筒430、および第三燃焼筒440は、四つの下部接続部429(第一下部接続部229a〜第四下部接続部229d)を用いて固着されている。より具体的には、下部接続部429を、第一燃焼筒420の外側、第二燃焼筒430の内側、第三燃焼筒440の外側に固着させることによって、これらの燃焼筒420,430,440を固定している。
図11等に示すように、第二燃焼筒430の内径は、第一燃焼筒420の外径よりも大きく構成され、第三燃焼筒440の外径は、第二燃焼筒430の内径よりも小さく構成されている。そして、これらの燃焼筒420,430,440は、上述したように、下部接続部429により固着されている。本実施例においては、第一燃焼筒420と第三燃焼筒440とは、ほぼ同様の大きさ(内径および外径)に構成されている。
本実施例にかかるバーナ400を構成する燃焼筒420,430,440は、以上のように構成されているため、第一燃焼筒420と第二燃焼筒430との間には「上方に開口した空隙部」が構成されることとなる。また、第二燃焼筒430と第三燃焼筒440との間には「下方に開口した空隙部」が構成されることとなる。(図11参照)
本実施例においては、図11に示すように、第二燃焼筒430の上下に、「上方に開口した空隙部」と「下方に開口した空隙部」とが構成されるため、上述した「所定の空間」に加え、これらの空隙部からもバーナ400の周辺に存在するガスが効果的に引き込まれることとなる。
以上のように構成され機能するバーナ400においては、図11等に示すように、燃焼用空気を第一燃焼筒420の内側に噴出させるべく、周囲空気噴出部116が構成されている。よって、バーナ400においては、広がりが抑えられた状態で下方に向けて火炎(燃焼ガス)(図示省略)が形成されることとなる。そして、バーナ400にて生成された燃焼ガスG0は、内側水管群20に沿って下方向に流動する。内側水管群20に沿って下方向に流動したガスは、缶体10の下面に衝突した後、周方向に向けて放射状に流動するガスG1(図1および図2参照)の流れとなって、内側ガス流路25を介して環状ガス流路80内に導入される。
内側ガス流路25を介して環状ガス流路80内に導入されたガスG2は、次いで、内側水管群20と外側水管群30に沿って、上方向に流動する。この際、内側水管群20と外側水管群30とに設けられている平板状のフィン(第一フィン23,第二フィン33)の傾斜角度に応じて、ガスG2は旋回しながら上方向に流動する。そして、旋回しながら上方向に流動したガスG2は、缶体10の上面に衝突した後、周方向に向けて放射状に流動するガスG3(図1および図4参照)の流れとなって、外側ガス流路35を介して排気筒90に集められ、この排気筒90を介して缶体10の外部に排出される。
上記のようなガスの流れにおいて、バーナ400にて生成された火炎(燃焼ガス)の熱エネルギは、内側水管群20および外側水管群30にて回収される。
ボイラ内におけるガスのおおまかな動きは、上述した通りであるが、本実施例にかかるバーナ400においては、その周辺においてガスが効果的に自己循環している。以下、具体的に説明する。
本実施例にかかるバーナ400においては、図11等に示すように、燃焼用空気を第一燃焼筒420の内側に噴出させるべく、周囲空気噴出部116が構成されている。そして、これまで説明したように、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒420との間には所定の空間が構成されているため、バーナ400の燃焼状態が継続する間(燃焼用空気が噴出されている間)、この所定の空間から、バーナ400周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図11の破線矢印R1参照)。つまり、本実施例にかかるバーナ400によれば、バーナ400駆動時(燃焼用空気噴出時)において、所定の空間からバーナ400周辺に存在するガスが破線矢印R1で示すように引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。
また、本実施例にかかるバーナ400においては、図11等に示すように、第一燃焼筒420の先端に第二燃焼筒430が設けられ、第二燃焼筒430の先端に第三燃焼筒440が設けられるため、第二燃焼筒430の上下に空隙部が構成されることとなる。つまり、このような構成によれば、上述した「所定の空間」に加え、この上下二箇所の「空隙部」からもバーナ400周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図11の破線矢印R2および破線矢印R3参照)。したがって、本実施例にかかるバーナ400においては、バーナ400駆動時(燃焼用空気噴出時)に、所定の空間に加え、これら二つの空隙部からもバーナ400周辺に存在するガスが破線矢印R2,R3で示すように引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。すなわち、本実施例にかかるバーナ400によれば、多段的(三段階)に排ガス自己再循環が行われることとなる。
本実施例にかかるバーナ400およびボイラは、以上のように構成され機能するため、次のような効果を得ることができる。
本実施例にかかるバーナ400は、上述したように、周囲空気噴出部116と離間して第一燃焼筒420が設けられているため、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒420との間に所定の空間が構成されることとなる。また、本実施例にかかるバーナ400は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに、第一燃焼筒420が構成されているため、この燃焼用空気によって、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒420との間に構成された所定の空間から、バーナ400周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図11の破線矢印R1参照)。つまり、このような構成のバーナ400によれば、バーナ400駆動時(燃焼用空気噴出時)において、「所定の空間」からバーナ400周辺に存在するガスが引き込まれながら燃焼が継続されることとなる。
したがって、本実施例によれば、周囲空気噴出部116と離間し且つ燃焼用空気が通過可能に構成された第一燃焼筒420を有することによって、効果的な「排ガス自己再循環状態」を形成して、低NOx化を図ることができる。さらに、このような構成によれば、排ガス自己再循環によって、第一燃焼筒420近傍に渦流が形成されるため、保炎性が高まり、バーナ400の燃焼性も向上する。以上のことから、本実施例によれば、液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を用いて、燃焼性向上および有害物質の低減を実現可能なバーナ400を得ることができる。
また、本実施例にかかるバーナ400は、第一燃焼筒420の先端に第二燃焼筒430が設けられ、第二燃焼筒430の先端に第三燃焼筒440が設けられ、第二燃焼筒430の外径よりも大きな内径を有すべく、第一燃焼筒420および第三燃焼筒440が構成されている。したがって、本実施例においては、第二燃焼筒430の上下に、「上方に開口された空隙部」と「下方に開口された空隙部」とが構成されることとなる。
このような構成によれば、バーナ400駆動時においては、バーナ400の上方に向けて開口された空隙部および下方に向けて開口された空隙部の両方から、バーナ400周辺に存在するガスが効果的に引き込まれることとなる(図11の破線矢印R2,R3参照)。つまり、このような構成のバーナ400によれば、上述した「所定の空間」に加え、これらの二つの「空隙部」からもバーナ400周辺に存在するガスが引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。
したがって、本実施例によれば、所定の空間に加え、第一燃焼筒420を介して第二燃焼筒430を通過する流体によって、これらの二つの空隙部からもバーナ400周辺に存在するガスが効果的に引き込まれる。よって、本実施例によれば、多段的(三段階)な排ガス自己再循環が行われることとなって、自己循環量の増加やそれぞれの燃焼筒周辺における渦流の形成等が実現され、より効果的な有害物質の低減(低NOx化・低CO化・低煤塵化)が図られ、バーナ400の燃焼性も向上させることができる。
また、本実施例によれば、第一実施例と同様に、ノズル部105の周囲に複数の周囲空気噴出部116が設けられているため、分割火炎を形成して低NOx化を図ることができる。
以上のように、本実施例にかかるバーナ400を搭載したボイラによれば、缶体10の燃焼室16内でガスの広がりを抑えることによるCOおよび煤塵の低下、缶体10内で形成される適切な排ガス循環流によるガス温度の低下、適切な分割火炎が形成されることによるガス温度の低下、およびバーナ400周辺における多段的な排ガス自己循環等の相乗効果によって、NOxの低減、COの低減、および煤塵の低減等を図ることができる。
<第五実施例>
次に、図面に基づき、本発明の第五実施例にかかるボイラについて説明する。
本発明の第五実施例にかかるボイラは、缶体の基本構成は第一実施例にかかるボイラと同様であり、その缶体に搭載されるバーナの構造のみが第一実施例と異なる。したがって、以下においては、第一実施例と異なる部分である、バーナの構造について具体的に説明する。なお、特に説明を行わない部分は、第一実施例と同様であり、第一実施例と同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を行う。
図13および図14は、本発明の第五実施例にかかるボイラに設けられたバーナの概略図を示したものである。ここで、図13は、本実施例にかかるバーナ500の縦断面の説明図を示し、図14は、図13に示したバーナ500の下面図を示している。
本実施例にかかるボイラを構成するバーナ500は、このバーナ500に対して燃焼用空気を供給する空気供給手段たるウインドボックス70内の隔壁71に設置されている(図13参照)。具体的には、バーナ500を構成する載置板101を隔壁71に上方から載置して、ボルト等の締結手段(図示省略)にて載置板101を隔壁71に締結することによって、バーナ500をウインドボックス70内の隔壁71に設置している。
本実施例にかかるバーナ500は、図13および図14に示すように、液体燃料を噴霧するノズル部105(第一ノズル部105a,第二ノズル部105b)(本発明の「燃料噴出部」に相当)と、第一ノズル部105a近傍にその先端が位置すべく設けられた着火器(図示省略)と、ウインドボックス70から供給される空気をノズル部105から噴霧される液体燃料に混合させるために設けられた空気供給経路(一次空気供給用の第一空気供給経路112,二次空気供給用の第二空気供給経路115)と、第一空気供給経路112から供給された空気を燃焼室16側に噴出させる中央空気噴出部117と、第二空気供給経路115から供給された空気を燃焼室16側に噴出させる複数の周囲空気噴出部116(本発明の「空気噴出部」に相当)(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)と、周囲空気噴出部116の先端部から離間して設けられた第一燃焼筒520と、この第一燃焼筒520の先端に設けられた第二燃焼筒530とを用いて構成されている。
バーナ500を構成する第一空気供給経路112は、ノズル部105の外側に設けられた第一筒部材110を用いて構成されており、第二空気供給経路115は、第一筒部材110を用いて構成されている。つまり、第一筒部材110の内側領域が第一空気供給経路112として機能し、第一筒部材110と第二筒部材111との間に形成される領域が第二空気供給経路115として機能する。
第一筒部材110の先端部(ボイラ1の燃焼室16側端部)には、中央空気噴出部117が穿孔された第一空気供給板113が設けられており、ウインドボックス70から供給された空気は、この中央空気噴出部117を介して、燃焼室16側に噴出される。また、第二筒部材111の先端部(ボイラ1の燃焼室16側端部)には、複数の周囲空気噴出部116が設けられた第二空気供給板114が設けられており、ウインドボックス70から供給された空気は、中央空気噴出部117のみならず、これら複数の周囲空気噴出部116を介しても燃焼室16側に噴出される。
周囲空気噴出部116(本発明の「空気噴出部」に相当)は、図13および図14に示すように、ノズル部105の周囲に設けられている。この周囲空気噴出部116(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)は、第二空気供給経路115から供給される燃焼用空気を下方に噴出させるべく、複数の円筒状部材を用いて構成されている。より具体的には、第二空気供給板114に六つの円形の貫通孔部を穿孔し、それぞれの貫通孔部に円筒状部材を挿入固着することによって、本実施例にかかる周囲空気噴出部116(第一周囲空気噴出部116a〜第六周囲空気噴出部116f)が構成されている。
本実施例においては、周囲空気噴出部116の先端部から離間して第一燃焼筒520が設けられている。この第一燃焼筒520は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに構成されている。より具体的には、本実施例にかかる第一燃焼筒520は、バーナ500の上方に向けて外側に広がる拡大部520Aと、この拡大部520Aの下方に設けられた垂直部520Bとを用いて構成されている。また、本実施例において、第一燃焼筒520は、四つの上部接続部519(第一上部接続部519a〜第四上部接続部519d)を用いて、第二筒部材111に固着されている。つまり、第一燃焼筒520は、周囲空気噴出部116の先端部から離間した状態となるように、上部接続部519によって第二筒部材111に固着されている。このように離間して固着することによって、周囲空気噴出部116の先端部と第一燃焼筒520との間には、離間した所定の空間(距離)L(図13参照)が構成されることとなる。
本実施例は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに第一燃焼筒520が構成されているため、この燃焼用空気によって、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒520との間に構成された所定の空間から、バーナ500周辺に存在するガスが引き込まれることとなる。
また、本実施例においては、第一燃焼筒520の先端に第二燃焼筒530が設けられている。この第二燃焼筒530は、四つの下部接続部529(第一下部接続部529a〜第四下部接続部529d)を用いて、第一燃焼筒520に固着されており、第二燃焼筒530の内径は、第一燃焼筒520を成す垂直部520Bの外径よりも大きく構成されている。このように、第二燃焼筒530の内径を第一燃焼筒520(を成す垂直部520B)の外径よりも大きく構成することによって、本実施例においては、第一燃焼筒520(を成す垂直部520B)と第二燃焼筒530との間に空隙部が構成されることとなる。
本実施例は、第一燃焼筒520と第二燃焼筒530との間に空隙部が構成されるため、上述した「所定の空間」に加え、この空隙部からもバーナ500の周辺に存在するガスが効果的に引き込まれることとなる。
以上のように構成され機能するバーナ500においては、図13等に示すように、燃焼用空気を第一燃焼筒520の内側に噴出させるべく、周囲空気噴出部116が構成されている。よって、バーナ500においては、広がりが抑えられた状態で下方に向けて火炎(燃焼ガス)(図示省略)が形成されることとなる。そして、バーナ500にて生成された燃焼ガスG0は、内側水管群20に沿って下方向に流動する。内側水管群20に沿って下方向に流動したガスは、缶体10の下面に衝突した後、周方向に向けて放射状に流動するガスG1(図1および図2参照)の流れとなって、内側ガス流路25を介して環状ガス流路80内に導入される。
内側ガス流路25を介して環状ガス流路80内に導入されたガスG2は、次いで、内側水管群20と外側水管群30に沿って、上方向に流動する。この際、内側水管群20と外側水管群30とに設けられている平板状のフィン(第一フィン23,第二フィン33)の傾斜角度に応じて、ガスG2は旋回しながら上方向に流動する。そして、旋回しながら上方向に流動したガスG2は、缶体10の上面に衝突した後、周方向に向けて放射状に流動するガスG3(図1および図4参照)の流れとなって、外側ガス流路35を介して排気筒90に集められ、この排気筒90を介して缶体10の外部に排出される。
上記のようなガスの流れにおいて、バーナ500にて生成された火炎(燃焼ガス)の熱エネルギは、内側水管群20および外側水管群30にて回収される。
ボイラ内におけるガスのおおまかな動きは、上述した通りであるが、本実施例にかかるバーナ500においては、その周辺においてガスが効果的に自己循環している。以下、具体的に説明する。
本実施例にかかるバーナ500においては、図13等に示すように、燃焼用空気を第一燃焼筒520の内側に噴出させるべく、周囲空気噴出部116が構成されている。そして、これまで説明したように、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒520との間には所定の空間が構成されているため、バーナ500の燃焼状態が継続する間(燃焼用空気が噴出されている間)、この所定の空間から、バーナ500周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図13の破線矢印R1参照)。つまり、本実施例にかかるバーナ500によれば、バーナ500駆動時(燃焼用空気噴出時)において、所定の空間からバーナ500周辺に存在するガスが破線矢印R1で示すように引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。
また、本実施例にかかるバーナ500においては、図13等に示すように、第一燃焼筒520の先端に第二燃焼筒530が設けられ、これらの燃焼筒520,530間には空隙部が構成されている。つまり、このような構成によれば、上述した「所定の空間」に加え、この「空隙部」からもバーナ500周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図13の破線矢印R2参照)。したがって、本実施例にかかるバーナ500においては、バーナ500駆動時(燃焼用空気噴出時)に、所定の空間に加え、この空隙部からもバーナ500周辺に存在するガスが破線矢印R2で示すように引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。すなわち、本実施例にかかるバーナ500によれば、多段的(二段階)に排ガス自己再循環が行われることとなる。
本実施例にかかるバーナ500およびボイラは、以上のように構成され機能するため、次のような効果を得ることができる。
本実施例にかかるバーナ500は、上述したように、周囲空気噴出部116と離間して第一燃焼筒520が設けられているため、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒520との間に所定の空間が構成されることとなる。また、本実施例にかかるバーナ500は、周囲空気噴出部116から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに、第一燃焼筒520が構成されているため、この燃焼用空気によって、周囲空気噴出部116と第一燃焼筒520との間に構成された所定の空間から、バーナ500周辺に存在するガスが引き込まれることとなる(図13の破線矢印R1参照)。本実施例にかかる第一燃焼筒520は、バーナ500の上方に向けて外側に広がる拡大部520Aを有するため、より効果的にガスが引き込まれることとなる。つまり、このような構成のバーナ500によれば、バーナ500駆動時(燃焼用空気噴出時)において、外側に広がっている「所定の空間」からバーナ500周辺に存在するガスが引き込まれながら燃焼が継続されることとなる。
したがって、本実施例によれば、周囲空気噴出部116と離間し且つ燃焼用空気が通過可能に構成された第一燃焼筒520を有することによって、効果的な「排ガス自己再循環状態」を形成して、低NOx化を図ることができる。さらに、このような構成によれば、排ガス自己再循環によって、第一燃焼筒520近傍に渦流が形成されるため、保炎性が高まり、バーナ500の燃焼性も向上する。以上のことから、本実施例によれば、液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を用いて、燃焼性向上および有害物質の低減を実現可能なバーナ500を得ることができる。
また、本実施例にかかるバーナ500は、第一燃焼筒520の先端に第二燃焼筒530が設けられ、第二燃焼筒530の内径が第一燃焼筒520(の垂直部520B)の外径よりも大きく構成されているため、第一燃焼筒520と第二燃焼筒530との間に空隙部が形成され、この空隙部が、バーナ500の上方に開口した状態で構成されることとなる。
このような構成によれば、バーナ500駆動時においては、バーナ500の上方に開口した空隙部から、バーナ500周辺に存在するガスが効果的に引き込まれることとなる(図13の破線矢印R2参照)。つまり、このような構成のバーナ500によれば、上述した「所定の空間」に加え、この「空隙部」からもバーナ500周辺に存在するガスが引き込まれながら、燃焼が継続されることとなる。
したがって、本実施例によれば、所定の空間に加え、第一燃焼筒520を介して第二燃焼筒530を通過する流体によって、この空隙部からもバーナ500周辺に存在するガスが効果的に引き込まれる。よって、本実施例によれば、多段的(二段階)な排ガス自己再循環が行われることとなって、自己循環量の増加やそれぞれの燃焼筒周辺における渦流の形成等が実現され、より効果的な有害物質の低減(低NOx化・低CO化・低煤塵化)が図られ、バーナ500の燃焼性も向上させることができる。
また、本実施例によれば、第一実施例と同様に、ノズル部105の周囲に複数の周囲空気噴出部116が設けられているため、分割火炎を形成して低NOx化を図ることができる。
以上のように、本実施例にかかるバーナ500を搭載したボイラによれば、缶体10の燃焼室16内でガスの広がりを抑えることによるCOおよび煤塵の低下、缶体10内で形成される適切な排ガス循環流によるガス温度の低下、適切な分割火炎が形成されることによるガス温度の低下、およびバーナ500周辺における多段的な排ガス自己循環等の相乗効果によって、NOxの低減、COの低減、および煤塵の低減等を図ることができる。
<その他の実施例等>
なお、本発明は、上記実施形態および実施例(以下「上記実施形態等」という。)に限定されるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で必要に応じて種々の変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
上述した実施形態等においては、第一ノズル105aおよび第二ノズル105b間の中心が第一筒部材110の中心軸に重なるように配置しているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。したがって、例えば、高燃用の第二ノズル105bを第一筒部材110の中心軸上に配置し、低燃(および高燃)用の第一ノズル105aを前記中心軸からずらして配置することも可能である。また、単一のノズル(図示省略)により低燃焼量と高燃焼量とを切り換えて供給するバーナにも本発明は適用可能である。
また、上記実施形態等においては、液体燃料の種類については特に説明しなかったが、本発明は何等かの液体燃料に限定されず、灯油、A重油、B重油、C重油等の液体燃料について適用可能である。また、上記実施形態等においては、燃料として液体燃料を用いる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、必要に応じて、気体燃料を用いてもよい。さらに、例えば、燃料として、二液混合流体(例えば、液体燃料と水とを混合させた流体)を用いてもよい。
また、本発明にかかるボイラ1は、図1等にて説明した缶体10の構造に限定されず、必要に応じて、種々の変更が可能である。したがって、例えば、図15に示すような構成としてもよい。ここで、図15は、本発明の他の実施例にかかるボイラの横断面の簡略説明図を示したものである。
この他の実施例にかかるボイラは、基本的な構成は、先に説明した第一実施例と同様である。そこで、以下においては、第一実施例と同様な部分については、第一実施例と同様の符号を付してその詳細な説明を省略し、主に第一実施例と異なる構成について説明を行う。
図15は、本発明の他の実施例にかかるボイラの横断面の簡略説明図を示したものである。より具体的には、先に説明した第一実施例にかかる図2に相当する簡略説明図である。すなわち、この図15は、本実施例にかかるボイラの内側ガス流路25(本発明の「ガス流路」に相当)近傍における横断面の簡略説明図を示したものである。
先にも説明した通り、本実施例にかかるボイラ1は、基本的には第一実施例と同様の構成を有しており、第一実施例との違いは、内側ガス流路25近傍に設けられたスタッドフィン22,32の数である。本実施例においては、第一実施例と比較して、内側水管21の下端部21aに設けられた第一スタッドフィン22を少なく、外側水管31の下端部に設けられた第二スタッドフィン32を多く設けている。より詳細には、内側水管21の下端部21における環状ガス流路80側には第一スタッドフィン22を設けず、その分(内側水管21にて減じた分)のスタッドフィンを外側水管31の下端部に設けている。
第一実施例にて説明した通り、ガスG1が内側ガス流路25を通過した後、そのガスは、外側水管群30の下端部に衝突する。そして、その後、内側ガス流路25近傍において、ガスは主に外側水管群30を沿って上方向に流動する。そうとすれば、内側ガス流路25近傍においては、内側水管群20よりも外側水管群30の方がガスとの接触回数が多いこととなる。
本実施例は、このガス流動に着目して構成されたものであり、より高い効率で熱回収を行うことができるボイラ1を提供することを目的としている。
本実施例にかかるボイラは、上述した通り、内側ガス流路25近傍における内側水管群20および外側水管群30に、スタッドフィン22,32が設けられており、外側水管群30の方が、内側水管群20よりも多くのスタッドフィンが設けられている構成であることを特徴としている。
本実施例にかかるボイラ1によれば、内側水管群20の中央部に設けられたバーナ100にて生成された燃焼ガスが、内側ガス流路25を介して外側水管群30に接触した後、水管群間(内側水管群20と外側水管群30との間)(環状ガス流路80)を流通する。この際、ガスは内側水管群20から外側水管群30に向かって連続的に流動するため、環状ガス流路80内においては、どうしてもガスの接触時間は内側水管群20よりも外側水管群30の方が長くなる。そして、本実施例によれば、外側水管群30の方が、内側水管群20よりも多くのスタッドフィンを設けているため、より効果的に燃焼ガスからの熱回収を行うことができる。
また、この他の実施例にかかるボイラ1によれば、上記作用効果に加えて、第一実施例にて得られる作用効果も当然のごとく得ることができる。
さらに、上記実施形態等においては、内側ガス流路25(ガス流路)近傍における内側水管群20および外側水管群30の両方にスタッドフィン22,32を設ける場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。したがって、例えば、内側ガス流路25近傍における外側水管群30にのみスタッドフィンを設ける構成としてもよい。上述したように、ガスは内側水管群20から外側水管群30に向かって連続的に流動するため、環状ガス流路80内において、ガスの接触時間は内側水管群20よりも外側水管群30の方が長くなる。よって、このように、内側ガス流路25近傍における外側水管群30にのみスタッドフィンを設ける構成としても、比較的効果的に燃焼ガスからの熱回収を行うことができる。
また、上記実施形態等においては、内側水管群の下端側に環状の内側ガス流路25(ガス流路)を設ける構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。したがって、例えば、内側水管群の上端側に環状の内側ガス流路(本発明の「ガス流路」に相当)を設けるべく構成してもよい。この際、内側水管群の上端側に内側ガス流路を設けた場合には、熱回収率を高めるために(ガスと水管群との接触時間を高めるために)、外側ガス流路は、外側水管群の下端側に設けることが好ましい。
さらに、上記実施形態等においては、略同心円状に二列の水管群を配設した缶体を用いてボイラを構成する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、必要に応じて、三列以上の水管群を配設して缶体を構成してもよい。仮に、略同心円状に三列の水管群(例えば、内側水管群、中間水管群、外側水管群)を配設して缶体を構成した場合、内側水管群の一端側(例えば、下端側)に内側ガス流路を設けたら、中間水管群の他端側(例えば、上端側)に中間ガス流路を設け、外側水管群の一端側(例えば、下端側)に外側ガス流を設けるべく構成することが好ましい。
また、上記実施形態等においては、円柱形状のスタッドフィン22,32を用いる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、水管に適切に溶接可能な耐久性の高い突起物であれば如何なる形状であってもよい。したがって、例えば、斜円柱形状、楕円柱形状(斜楕円柱形状も含む)、角柱形状(斜角柱形状も含む)、円錐形状(斜円錐形状も含む)、角錐形状(斜角錐形状も含む)等の形状を有するスタッドフィンを用いてもよい。
さらに、上記実施形態等においては、燃焼筒を二つあるいは三つ設けた構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。したがって、例えば、空気噴出部の先端部から離間し且つ空気噴出部から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに構成された燃焼筒を有するのであれば、一つの「燃焼筒」を有するバーナであっても本発明の技術的範囲に属する。さらに、上記構成(空気噴出部の先端部から離間し且つ空気噴出部から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに構成された燃焼筒を有する構成)を満足するものであれば、四つ以上の「燃焼筒」を有するバーナであっても本発明の技術的範囲に属する。
本発明の第一実施例にかかるボイラの縦断面の説明図である。 図1のII−II線に沿う横断面の簡略説明図である。 図1のIII−III線に沿う横断面の簡略説明図である。 図1のIV−IV線に沿う横断面の簡略説明図である。 本発明の第一実施例にかかるバーナの縦断面の説明図を示したものである。 図5に示したバーナの下面図を示したものである。 本発明の第二実施例にかかるバーナの縦断面の説明図を示したものである。 図7に示したバーナの下面図を示したものである。 本発明の第三実施例にかかるバーナの縦断面の説明図を示したものである。 図9に示したバーナの下面図を示したものである。 本発明の第四実施例にかかるバーナの縦断面の説明図を示したものである。 図11に示したバーナの下面図を示したものである。 本発明の第五実施例にかかるバーナの縦断面の説明図を示したものである。 図13に示したバーナの下面図を示したものである。 本発明の他の実施例にかかるボイラの横断面の簡略説明図である。
符号の説明
1…ボイラ
10…缶体
11…上部ヘッダ
12…下部ヘッダ
16…燃焼室
20…内側水管群
21…内側水管
21a…下端部
22…第一スタッドフィン
23…第一フィン(平板状のフィン)
24…第一縦ヒレ部
25…内側ガス流路
30…外側水管群
31…外側水管
31a…上端部
32…第二スタッドフィン
33…第二フィン(平板状のフィン)
34…第二縦ヒレ部
35…外側ガス流路
70…ウインドボックス
71…隔壁
80…環状ガス流路
90…排気筒
100,200,300,400,500…バーナ
101…載置板
105…ノズル部
105a…第一ノズル部
105b…第二ノズル部
110…第一筒部材
111…第二筒部材
112…第一空気供給経路
113…第一空気供給板
114…第二空気供給板
115…第二空気供給経路
116…周囲空気噴出部
116a〜116f…第一周囲空気噴出部〜第六周囲空気噴出部
117…中央空気噴出部
119,519…上部接続部
120,420,520…第一燃焼筒
129,229,329,429,529…下部接続部
130,230,330,430,530…第二燃焼筒
440…第三燃焼筒

Claims (6)

  1. 液体燃料および気体燃料の少なくとも一方の燃料を噴出する燃料噴出部を備えたバーナであって、
    前記燃料噴出部の周囲には燃焼用空気を噴出する複数の空気噴出部が設けられており、
    前記空気噴出部の先端部から離間して第一燃焼筒が設けられ、前記第一燃焼筒が、前記空気噴出部から噴出される燃焼用空気が通過可能な大きさに構成されている
    ことを特徴とするバーナ。
  2. 前記第一燃焼筒の先端に第二燃焼筒が設けられ、前記第一燃焼筒と前記第二燃焼筒との間に空隙部が設けられている
    請求項1に記載のバーナ。
  3. 前記第二燃焼筒の内径が前記第一燃焼筒の外径よりも大きく構成されている
    請求項2に記載のバーナ。
  4. 前記第二燃焼筒の先端に第三燃焼筒が設けられ、前記第二燃焼筒と前記第三燃焼筒との間に空隙部が設けられている
    請求項2または3に記載のバーナ。
  5. 環状に配列された内側水管群と外側水管群とを有する缶体と、前記内側水管群の中央部に配設されたバーナとを備えたボイラであって、
    前記バーナが請求項1から4のいずれか1項に記載のバーナである
    ことを特徴とするボイラ。
  6. 前記内側水管群を成す隣接する内側水管間が、ガス流路を設ける部分を除いて閉塞されており、前記ガス流路が、前記内側水管群の一端側に環状に設けられている
    請求項5に記載のボイラ。
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