JP2008215071A - Seismic response control apparatus and seismic control structure - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、構造物の横揺れを抑制する制震装置および制震構造物に関する。 The present invention relates to a vibration control device and a vibration control structure that suppress rolling of a structure.
中層及び高層の建築構造物や鉄道高架橋のような土木構造物は、一般に、その骨組としてラーメン構造を採用している。このため、地震力等によって上層階と下層階との間に層間変形が生じることがあり、この層間変形が横揺れとなって現れ、層間変形が増大すると、構造物の破壊につながる。 In general, middle- and high-rise building structures and civil engineering structures such as railway viaducts adopt a ramen structure as a framework. For this reason, an interlayer deformation may occur between the upper floor and the lower floor due to seismic force or the like, and this interlayer deformation appears as a roll, and if the interlayer deformation increases, the structure is destroyed.
このような層間変形に起因する横揺れを抑制して構造物の健全性を保つために、従来より種々の制震装置が考案されており、その中の一つに粘性体または粘弾性体を利用して構造物の横揺れを抑制する制震装置が知られている(特許文献1)。 In order to suppress the rolling caused by such interlayer deformation and maintain the soundness of the structure, various types of vibration control devices have been devised, and one of them is a viscous body or viscoelastic body. A seismic control device that uses the roll of a structure to suppress it is known (Patent Document 1).
図26は前記した制震装置の正面図で、図27はその縦断面図である。図26及び図27において、制震装置10は粘性体12または粘弾性体を貯溜した箱形の粘性体貯溜槽14を備えており、この粘性体貯溜槽14は構造物の下側梁部16上に固定されている。また、制震装置10は方形状の面内振動抑制板18を備えている。この面内振動抑制板18は粘性体貯溜槽14の内面と接触しない程度の大きさに形成され、構造物の上側梁部20から垂下されて前記した粘性体12中に浸漬されている。
FIG. 26 is a front view of the above-described vibration control device, and FIG. 27 is a longitudinal sectional view thereof. 26 and 27, the
このように構成される制震装置10は、たとえば下側梁部16と上側梁部20との間に地震力による層間変形が生じ、これにより面内振動抑制板18が粘性体貯溜槽14に対して水平方向に移動しようとすると、面内振動抑制板18に粘性体または粘弾性体12の粘性抵抗が作用するので、層間変形による横揺れを面内振動抑制板18に作用する粘性抵抗によって抑制することが可能である。
In the
しかしながら、上述した制震装置においては、制震性能を高めるために、面内振動抑制板18の表面積を大きくしようとすると、これに合わせて粘性体貯溜槽14も容積の大きい粘性体貯溜槽にしなければならない。このため、装置の大型化を招き、架構空間に対する占有面積を増大させるという問題があった。
However, in the above-described vibration control device, if the surface area of the in-plane
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、その目的は装置の大型化を招くことなく制震性能の向上を図ることのできる制震装置および制震構造物を提供することにある。 The present invention has been made to solve the above-described problems, and an object thereof is to provide a vibration control device and a vibration control structure capable of improving the vibration control performance without increasing the size of the device. There is.
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、構造物の下側梁部上に設置された粘性体貯溜槽と、前記構造物の上側梁部から垂下されて前記粘性体貯溜槽に貯えられた粘性体または粘弾性体中に浸漬された面内振動抑制板とを備えた制震装置において、前記面内振動抑制板もしくは前記粘性体貯溜槽に履歴型振動減衰体の一端面を固定し、この一端面と反対側の履歴型振動減衰体の他端面を前記粘性体貯溜槽もしくは前記面内振動抑制板を固定してフォークト型振動減衰機構を形成したことを特徴とする。
In order to solve the above-mentioned problems, the invention of
請求項2の発明は、構造物の下側梁部と上側梁部との間に粘性型振動減衰器を配置し、この粘性型振動減衰器を介して前記構造物の地震時等の架構の水平方向の横ずれを抑制するように構成した制震装置において、前記粘性型振動減衰器に履歴型振動減衰装置を直列または並列の関係となるように接続して結合機構を形成し、この結合機構の一端を前記下側梁部に連結し、この一端と反対側の結合機構の他端を前記上側梁部に連結したことを特徴とする。
In the invention of
請求項3の発明は、構造物の架構に入力する振動エネルギを吸収する手段として、請求項1または2に記載の制震装置を用いたことを特徴とする。
The invention according to
本発明によれば、装置の大型化を招くことなく制震性能の向上を図ることのできる制震装置を提供できる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the damping device which can aim at the improvement of damping performance can be provided, without causing the enlargement of an apparatus.
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
図1は本発明の第1の実施形態に係る制震装置の正面図で、図2は図1のA−A線に沿う断面図である。図1及び図2において、本発明の第1の実施形態に係る制震装置22は、構造物の下側梁部16上に固定された粘性体貯溜槽14を備えている。この粘性体貯溜槽14は上部を開口させて箱形に形成されており、その内部には例えば炭素系化合物、シリコーンオイル等の粘性体もしくはアスファルトゴム質からなるゲルのような粘弾性体12が貯溜されているとともに、下側梁部16と上側梁部20との間に発生する層間変形を抑制する方形状の面内振動抑制板18が挿入されている。
FIG. 1 is a front view of the vibration control device according to the first embodiment of the present invention, and FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the line AA of FIG. 1 and 2, the
前記面内振動抑制板18は粘性体または粘弾性体12中に浸漬された矩形状の板状部18aを有しており、この板状部18aと粘性体貯溜槽14の内面との間には、予想される層間変形が生じても板状部18aが粘性体貯溜槽14の内面に接触しない程度の隙間が形成されている。また、面内振動抑制板18は上端部に板状の取付部18bを有しており、この取付部18bと上側梁部20との間には、複数個(例えば3個)の履歴型振動減衰体26が上側梁部20の長手方向(面内水平方向)にほぼ等間隔で設けられている。
The in-plane
前記履歴型振動減衰体26は、図3に示されるように、振動エネルギを吸収する振動エネルギ吸収体28を備えており、この振動エネルギ吸収体28の両端面は長方形状の取付板30,32を介して上側梁部20の下面と取付部18bの上面に固定されている。
As shown in FIG. 3, the hysteresis
振動エネルギ吸収体28は、図4に示されるように、ゴム等の拘束層と金属層とを上下方向に交互に積層して形成された積層体34と、この積層体34の上面及び下面に加硫接着された二枚の金属板36,38とを備えており、これらの金属板36,38はそれぞれ複数本のボルト40によって取付板30,32にそれぞれ固定されている。また、振動エネルギ吸収体28は積層体34内に埋設された円柱形状の鉛プラグ42,44を備えており、これら鉛プラグ42,44の両端面には、縞鋼板等からなる付着摩擦材45が設けられている。つまり、振動エネルギ吸収体28は振動エネルギを吸収する鉛プラグ42,44と、鉛プラグ42,44を拘束する積層体34とから構成される。
As shown in FIG. 4, the vibration energy absorber 28 includes a
取付板30,32は振動エネルギ吸収体28よりも一回り大きい大きさに形成されており、これら取付板30,32の外縁部には、取付板30,32を図示しないボルトにより上側梁部20および面内振動抑制板18に固定するために多数の取付孔46(図3参照)が穿設されている。
The
鉛プラグ42,44はその鉛直方向の断面形状が縦寸法に対し横寸法を大きく設定してあり、本実施形態では縦寸法Hを1としたとき、横寸法Lが1.5〜3程度に設定され、これにより積層体34の水平方向の断面積に対する鉛プラグ42,44の水平方向の占める割合が大きくなっている。具体的には、積層体34は長辺が60〜90cm程度で短辺が25〜40cm程度であり、鉛プラグ42,44の直径が15〜26cm程度であり、積層体34の水平方向の断面積に対する鉛プラグ42,44の水平方向の断面積の割合は、20〜50パーセントに設定されている。この割合が小さいと、減衰性能そのものが小さくなるので、装置を大型化し、個数を多くする必要が生じる。また、上記割合が極端に大きい場合は鉛の拘束効果が低下することにより減衰性能が低下し、15〜35%程度に設定すると好適である。振動エネルギ吸収体28は高さが5〜10cm程度であり、全体形状は扁平な直方体形状をしている。
The
図5は、図1に示した制震装置22を模式的に示す図である。同図において、符号M1は下側梁部16の質量を示し、M2は上側梁部20の質量を示している。また、符号Cwは前記した粘性体貯溜槽14、粘性体12および面内振動抑制板18から構成される粘性減衰系の減衰係数を示し、Kfは前記した履歴型振動減衰体26から構成される履歴減衰系の剛性を示している。
FIG. 5 is a diagram schematically illustrating the
このように構成される本発明の第1実施形態に係る制震装置22では、たとえば下側梁部16と上側梁部20との間に地震力による層間変形が生じ、これにより面内振動抑制板18が粘性体貯溜槽14に対して水平方向に変位しようとすると、面内振動抑制板18の表面に粘性体または粘弾性体12の粘性抵抗が作用するとともに、履歴型振動減衰体26の振動エネルギ吸収体28の鉛プラグ42,44が面内振動抑制板18の反力に応じてせん断変形を起こすことによって振動エネルギが吸収される。すなわち、粘性体貯溜槽14、粘性体または粘弾性体12および面内振動抑制板18から構成される粘性減衰系は振動成分を速度に比例して減衰し、履歴型振動減衰体26は振動成分を変位に比例して減衰する。
In the
したがって、前記した第1の実施形態では、粘性減衰系Cwと履歴減衰系Kfとを直列に連結したマックスウェル型振動減衰機構が形成され、これにより面内振動抑制板18の表面積を大きくしなくても地震動系の速度成分と変位成分に対しいつでもエネルギを吸収し、制震性能を高めることが可能となるので、装置の大型化を招くことなく制震性能の向上を図ることができる。
Therefore, in the first embodiment described above, a Maxwell type vibration damping mechanism in which the viscous damping system Cw and the hysteresis damping system Kf are connected in series is formed, so that the surface area of the in-plane
図6は本発明の第2の実施形態に係る制震装置の正面図で、図7は図6のB−B線に沿う断面図である。図6及び図7において、本発明の第2の実施形態に係る制震装置は、構造物の下側梁部16上に固定された粘性体貯溜槽14を備えている。この粘性体貯溜槽14は上部を開口させて箱形に形成されており、その内部には例えば炭素系化合物、シリコーンオイル等の粘性体もしくはアスファルトゴム質からなるゲルのような粘弾性体12が貯溜されているとともに、下側梁部16と上側梁部20との間に発生する層間変形を抑制する方形状の面内振動抑制板18が挿入されている。
FIG. 6 is a front view of the vibration control device according to the second embodiment of the present invention, and FIG. 7 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG. 6 and 7, the vibration damping device according to the second embodiment of the present invention includes a
前記面内振動抑制板18は粘性体または粘弾性体12中に浸漬された矩形状の板状部18aを有しており、この板状部18aと粘性体貯溜槽14の内面との間には、予想される層間変形が生じても板状部18aが粘性体貯溜槽14の内面に接触しない程度の隙間が形成されている。また、面内振動抑制板18は上端部に板状の取付部18bを有しており、この取付部18bと上側梁部20との間には、複数個(例えば2個)の履歴型振動減衰体26が上側梁部20の長手方向(面内水平方向)にほぼ等間隔で設けられている。
The in-plane
前記履歴型振動減衰体26は振動エネルギを吸収する振動エネルギ吸収体28(図3参照)を備えており、この振動エネルギ吸収体28の両端面は長方形状の取付板30,32を介して上側梁部20の下面と取付部18bの上面に固定されている。
The
また、前記面内振動抑制板18の取付部18bと上側梁部20との間には、層間変形に伴う面内振動抑制板18の変位を上側梁部20の長手方向のみに許容する変位方向規制手段90が設けられている。この方向規制手段90は上側梁部20の下面に固定された上側ガイド92を有しており、この上側ガイド92の下面にはガイド凸部(もしくはガイド凹部)94が上側梁部20の長手方向に沿って設けられている。また、方向規制手段90は取付部18bの上面に固定された下側ガイド96を有しており、この下側ガイド96の上面には前記ガイド凸部(もしくはガイド凹部)94とスライド可能に係合する係合凹部(もしくは係合凸部)98が設けられている。なお、下側ガイド96の内部(もしくは上側ガイド92の内部)には、ガイド凸部94(もしくは係合凸部98)と転接する複数のボールベアリング(図示せず)が設けられている。
Further, a displacement direction between the mounting
このように構成される本発明の第2実施形態に係る制震装置では、たとえば下側梁部16と上側梁部20との間に地震力による層間変形が生じ、これにより面内振動抑制板18が粘性体貯溜槽14に対して水平方向に変位しようとすると、面内振動抑制板18の表面に粘性体または粘弾性体12の速度成分に比例した粘性抵抗が作用するとともに、履歴型振動減衰体26の振動エネルギ吸収体28の鉛プラグ42,44が面内振動抑制板18の反力に応じてせん断変形を起こすことによって変位成分に比例した振動エネルギが吸収される。すなわち、粘性体貯溜槽14、粘性体または粘弾性体12および面内振動抑制板18から構成される粘性減衰系は振動成分を速度に比例して減衰し、履歴型振動減衰体26は振動成分を変位に比例して減衰する。
In the vibration damping device according to the second embodiment of the present invention configured as described above, for example, interlayer deformation due to seismic force occurs between the
したがって、上述した第2の実施形態では、粘性減衰系と履歴減衰系とを直列に連結したマックスウェル型振動減衰機構が形成され、これにより面内振動抑制板18の表面積を大きくしなくても制震性能を高めることが可能となるので、装置の大型化を招くことなく制震性能の向上を図ることができる。
Therefore, in the second embodiment described above, a Maxwell type vibration damping mechanism in which a viscous damping system and a hysteresis damping system are connected in series is formed, so that the surface area of the in-plane
また、上述した第2の実施形態では、面内振動抑制板18と上側梁部20との間に面内振動抑制板18の変位を上側梁部20の長手方向のみに許容する変位方向規制手段90を設けたことにより、地震時に面内振動抑制板18を上側梁部20の長手方向のみに変位させることができ、これにより面内振動抑制板18の水平変形に伴う回転運動を抑制することができる。
Further, in the above-described second embodiment, the displacement direction restricting means that allows the displacement of the in-plane
なお、上述した第1及び第2の実施形態では面内振動抑制板18と上側梁部20との間に複数個の履歴型振動減衰体26を設けたが、振動吸収能力の大きい履歴型振動減衰体であれば1個でも良い。
In the first and second embodiments described above, a plurality of
図8は本発明の第3の実施形態に係る制震装置の正面図で、図9は図8のC−C線に沿う断面図である。図8及び図9において、本発明の第3の実施形態に係る制震装置48は上部を開口させて箱形に形成された粘性体貯溜槽14を備えており、この粘性体貯溜槽14内には例えば炭素系化合物、シリコーンオイル等の粘性体もしくはアスファルトゴム質からなるゲルのような粘弾性体12が貯溜されているとともに、下側梁部16と上側梁部20との間に発生する層間変形を抑制する面内振動抑制板18が挿入されている。この面内振動抑制板18は予想される層間変形が生じても粘性体貯溜槽14の内面に接触しない程度の大きさに形成されている。つまり、面内振動抑制板18と粘性体貯溜槽14の内面との間には予想される層間変形が生じても面内振動抑制板18が粘性体貯溜槽14の内面に接触しない程度の隙間が形成されており、面内振動抑制板18の上端部は複数本のボルトによって上側梁部20の下面に固定されている。
FIG. 8 is a front view of the vibration control device according to the third embodiment of the present invention, and FIG. 9 is a cross-sectional view taken along the line CC of FIG. 8 and 9, the
前記粘性体貯溜槽14は下側梁部16上に設置されており、この下側梁部16と粘性体貯溜槽14との間には、複数(例えば2個)の履歴型振動減衰器26が下側梁部16の長手方向(面内水平方向)にほぼ等間隔で設けられている。これらの履歴型振動減衰体26は振動エネルギを吸収する振動エネルギ吸収体28(図3参照)を備えており、この振動エネルギ吸収体28の両端面は長方形状の取付板30,32を介して粘性体貯溜槽14の下面と下側梁部16の上面に固定されている。
The
このように構成される本発明の第3実施形態に係る制震装置48では、たとえば下側梁部16と上側梁部20との間に地震力による層間変形が生じ、これにより面内振動抑制板18が粘性体貯溜槽14に対して水平方向に変位しようとすると、面内振動抑制板18の表面に粘性体または粘弾性体12の粘性抵抗が作用するとともに、履歴型振動減衰体26の振動エネルギ吸収体28の鉛プラグ42,44が面内振動抑制板18の反力に応じてせん断変形を起こすことによって振動エネルギが吸収される。すなわち、粘性体貯溜槽14、粘性体または粘弾性体12および面内振動抑制板18から構成される粘性減衰系は振動成分を速度に比例して減衰し、履歴型振動減衰体26は振動成分を変位に比例して減衰する。
In the
したがって、上述した第3の実施形態では、粘性減衰系と履歴減衰系とを直列に連結したマックスウェル型振動減衰機構が形成され、これにより面内振動抑制板18の表面積を大きくしなくても制震性能を高めることが可能となるので、装置の大型化を招くことなく制震性能の向上を図ることができる。
Therefore, in the above-described third embodiment, a Maxwell type vibration damping mechanism in which a viscous damping system and a hysteresis damping system are connected in series is formed, so that the surface area of the in-plane
図10は本発明の第4の実施形態に係る制震装置の正面図で、図11は図10のD−D線に沿う断面図である。図10及び図11において、本発明の第4の実施形態に係る制震装置は上部を開口させて箱形に形成された粘性体貯溜槽14を備えており、この粘性体貯溜槽14内には例えば炭素系化合物、シリコーンオイル等の粘性体もしくはアスファルトゴム質からなるゲルのような粘弾性体12が貯溜されているとともに、下側梁部16と上側梁部20との間に発生する層間変形を抑制する面内振動抑制板18が挿入されている。この面内振動抑制板18と粘性体貯溜槽14の内面との間には予想される層間変形が生じても面内振動抑制板18が粘性体貯溜槽14の内面に接触しない程度の隙間が形成されており、面内振動抑制板18の上端部は複数本のボルトによって上側梁部20の下面に固定されている。
FIG. 10 is a front view of a vibration damping device according to the fourth embodiment of the present invention, and FIG. 11 is a cross-sectional view taken along the line DD of FIG. 10 and 11, the vibration control device according to the fourth embodiment of the present invention includes a viscous
前記粘性体貯溜槽14は下側梁部16上に設置されており、この下側梁部16と粘性体貯溜槽14との間には、複数(例えば2個)の履歴型振動減衰体26が下側梁部16の長手方向にほぼ等間隔で設けられている。これらの履歴型振動減衰体26は振動エネルギを吸収する振動エネルギ吸収体28(図3参照)を備えており、この振動エネルギ吸収体28の両端面は長方形状の取付板30,32を介して粘性体貯溜槽14の下面と下側梁部16の上面に固定されている。
The viscous
また、前記下側梁部16と粘性体貯溜槽14との間には、層間変形に伴う粘性体貯溜槽14の変位を下側梁部16の長手方向のみに許容する変位方向規制手段90が設けられている。この方向規制手段90は粘性体貯溜槽14の下面に固定された上側ガイド92を有しており、この上側ガイド92の下面にはガイド凹部(もしくはガイド凸部)94が下側梁部16の長手方向に沿って設けられている。また、方向規制手段90は下側梁部16の上面に固定された下側ガイド96を有しており、この下側ガイド96の上面には前記ガイド凹部(もしくはガイド凸部)94とスライド可能に係合する係合凸部(もしくは係合凹部)98が設けられている。なお、上側ガイド92の内部(もしくは下側ガイド96の内部)には、係合凸部98(もしくはガイド凸部94)と転接する複数のボールベアリング(図示せず)が設けられている。
Between the
このように構成される本発明の第4実施形態に係る制震装置では、たとえば下側梁部16と上側梁部20との間に地震力による層間変形が生じ、これにより面内振動抑制板18が粘性体貯溜槽14に対して水平方向に変位しようとすると、面内振動抑制板18の表面に粘性体または粘弾性体12の粘性抵抗が作用するとともに、履歴型振動減衰体26の振動エネルギ吸収体28の鉛プラグ42,44が面内振動抑制板18の反力に応じてせん断変形を起こすことによって振動エネルギが吸収される。すなわち、粘性体貯溜槽14、粘性体または粘弾性体12および面内振動抑制板18から構成される粘性減衰系は振動成分を速度に比例して減衰し、履歴型振動減衰体26は振動成分を変位に比例して減衰する。
In the vibration damping device according to the fourth embodiment of the present invention configured as described above, for example, interlayer deformation due to seismic force occurs between the
したがって、上述した第4の実施形態では、粘性減衰系と履歴減衰系とを直列に連結したマックスウェル型振動減衰機構が形成され、これにより面内振動抑制板18の表面積を大きくしなくても制震性能を高めることが可能となるので、装置の大型化を招くことなく制震性能の向上を図ることができる。
Therefore, in the above-described fourth embodiment, a Maxwell type vibration damping mechanism in which a viscous damping system and a hysteresis damping system are connected in series is formed, so that the surface area of the in-plane
また、上述した第4の実施形態では、下側梁部16と粘性体貯溜槽14との間に粘性体貯溜槽14の変位を下側梁部16の長手方向のみに許容する変位方向規制手段90を設けたことにより、地震時に粘性体貯溜槽14を上側梁部20の長手方向のみに変位させることができ、これにより面内振動抑制板18の水平変形に伴う回転運動を抑制することができる。
Further, in the above-described fourth embodiment, the displacement direction restricting means that allows the displacement of the
図12は本発明の第5の実施形態に係る制震装置の正面図で、図13は図12のE−E線に沿う断面図である。図12及び図13において、本発明の第5の実施形態に係る制震装置48は、構造物の下側梁部16上に固定された粘性体貯溜槽14を備えている。この粘性体貯溜槽14は上部を開口させて箱形に形成されており、その内部には例えば炭素系化合物、シリコーンオイル等の粘性体もしくはアスファルトゴム質からなるゲルのような粘弾性体12が貯溜されているとともに、下側梁部16と上側梁部20との間に発生する層間変形を抑制する面内振動抑制板18が挿入されている。
FIG. 12 is a front view of a vibration control device according to the fifth embodiment of the present invention, and FIG. 13 is a cross-sectional view taken along line EE of FIG. 12 and 13, the
前記面内振動抑制板18と粘性体貯溜槽14の内面との間には予想される層間変形が生じても面内振動抑制板18が粘性体貯溜槽14の内面に接触しない程度の隙間が形成されており、面内振動抑制板18の上端部は複数本のボルトによって上側梁部20の下面に固定されている。また、面内振動抑制板18は方形状に形成されており、この面内振動抑制板18の前面上部および背面上部と粘性体貯溜槽14との間には、それぞれ複数個(例えば2個)の履歴型振動減衰体26が設けられている。
There is a gap between the in-plane
前記履歴型振動減衰体26は振動エネルギを吸収する振動エネルギ吸収体28(図3参照)を備えており、この振動エネルギ吸収体28の両端面は取付板30,32を介して粘性体貯溜槽14の外面と面内振動抑制板18の表面にそれぞれ固定されている。
The
図14は、図12及び図13に示した制震装置48を模式的に示す図である。同図において、符号M1は下側梁部16の質量を示し、M2は上側梁部20の質量を示している。また、符号Cwは前記した粘性体貯溜槽14、粘性体または粘弾性体12および面内振動抑制板18から構成される粘性減衰系の減衰係数を示し、Kfは前記した履歴型振動減衰器26から構成される履歴減衰系の剛性を示している。
FIG. 14 is a diagram schematically illustrating the
このように構成される本発明の第5の実施形態に係る制震装置48は、たとえば下側梁部16と上側梁部20との間に地震力による層間変形が生じ、これにより面内振動抑制板18が粘性体貯溜槽14に対して水平方向に変位しようとすると、面内振動抑制板18に粘性体または粘弾性体12の粘性抵抗が作用するとともに、履歴型振動減衰器26の振動エネルギ吸収体28の鉛プラグ42,44が面内振動抑制板18の反力に応じてせん断変形を起こすことによって同時に振動エネルギが吸収される。
In the
したがって、前記した第5の実施形態では、粘性減衰系の減衰係数Cwと履歴減衰系の剛性Kfとを並列に連結したフォークト型振動減衰機構が形成され、これにより面内振動抑制板18の表面積を大きくしなくても制震性能を高めることが可能となるので、装置の大型化を招くことなく制震性能の向上を図ることができる。
Therefore, in the fifth embodiment described above, a forked type vibration damping mechanism is formed in which the damping coefficient Cw of the viscous damping system and the rigidity Kf of the hysteresis damping system are connected in parallel, whereby the surface area of the in-plane
図15は本発明の第6の実施形態に係る制震装置の正面図で、図16は図15のF−F線に沿う断面図である。図15及び図16において、本発明の第6実施形態に係る制震装置は、構造物の下側梁部16上に固定された粘性体貯溜槽14を備えて構成されている。この粘性体貯溜槽14は上方を開口させて箱形に形成されており、その内部には例えば炭素系化合物、シリコーンオイル等の粘性体もしくはアスファルトゴム質からなるゲルのような粘弾性体12が貯溜されていると共に面内振動抑制板18が挿入されている。
FIG. 15 is a front view of a vibration control device according to the sixth embodiment of the present invention, and FIG. 16 is a cross-sectional view taken along line FF in FIG. 15 and 16, the vibration control device according to the sixth embodiment of the present invention includes a
前記面内振動抑制板18と粘性体貯溜槽14の内面との間には予想される層間変形が生じても面内振動抑制板18が粘性体貯溜槽14の内面に接触しない程度の隙間が形成されており、面内振動抑制板18の大部分は粘性体または粘弾性体12中に浸漬されている。また、面内振動抑制板18は方形状に形成されており、その上端部は複数本のボルトによって上側梁部20の下面に固定されている。さらに、面内振動抑制板18は上側梁部20の下面にボルト接合される取付板18bを有しており、この取付板18bの下面には複数個(例えば6個)の履歴型振動減衰体26が取り付けられている。
There is a gap between the in-plane
前記履歴型振動減衰体26は、面内振動抑制板18を間に挟んで取付板18bの両側に配設されている。また、履歴型振動減衰体26は取付板18bの下面に上面を固定された上側取付板30と、この上側取付板30の下面に上面を固定された振動エネルギ吸収体28と、この振動エネルギ吸収体28の下面に上面を固定された下側取付板32とからなり、この下側取付板32の下面はブラケット29を介して粘性体貯溜槽14の外面に固定されている。
The hysteresis type
このように構成される本発明の第6の実施形態に係る制震装置は、たとえば下側梁部16と上側梁部20との間に地震力による層間変形が生じ、これにより面内振動抑制板18が粘性体貯溜槽14に対して水平方向に変位しようとすると、面内振動抑制板18に粘性体または粘弾性体12の粘性抵抗が作用するとともに、履歴型振動減衰器26の振動エネルギ吸収体28の鉛プラグ42,44が面内振動抑制板18の変位量に応じてせん断変形を起こすことによって同時に振動エネルギが吸収される。
In the vibration damping device according to the sixth embodiment of the present invention configured as described above, for example, interlayer deformation due to seismic force occurs between the
したがって、前記した第6の実施形態では、粘性減衰系の減衰係数Cwと履歴減衰系の剛性Kfとを並列に連結したフォークト型振動減衰機構が形成され、これにより面内振動抑制板18の表面積を大きくしなくても制震性能を高めることが可能となるので、装置の大型化を招くことなく制震性能の向上を図ることができる。
Therefore, in the sixth embodiment described above, a forked type vibration damping mechanism is formed in which the damping coefficient Cw of the viscous damping system and the rigidity Kf of the hysteresis damping system are connected in parallel, whereby the surface area of the in-plane
なお、上述した第6の実施形態では履歴型振動減衰器26を面内振動抑制板18の両面に取り付けたが、振動吸収能力の大きい履歴型振動減衰器であれば、面内振動抑制板18の片面のみに設けても同様の効果を得ることが可能である。
In the sixth embodiment described above, the hysteresis
図17は、本発明の第7の実施形態に係る制震装置の正面図である。この第7実施形態に係る制震装置は、下側梁部16の上面中央部に設置されたブラケット82と、このブラケット82の上面中央部から上側梁部20の下面両端部に向かって斜めに延設された粘性型振動減衰器100,100と、この粘性型振動減衰器100,100と上側梁部20の下面両端部とを接続する接続部材101,101とから構成され、ブラケット82と下側梁部16との間には、複数個の履歴型振動減衰体26が設けられている。
FIG. 17 is a front view of a vibration control device according to the seventh embodiment of the present invention. The vibration damping device according to the seventh embodiment includes a
粘性型振動減衰器100は、図18に示されるように、構造物の上側梁部20に連結される第1の連結部材102と、上記ブラケット82に連結される第2の連結部材104と、これら両連結部材102,104の一方(例えば連結部材104)に固定された固定外筒106と、この固定外筒106内に回転可能に収容された回転内筒108と、この回転内筒108の一端に取り付けられた案内ナット110とを備えており、この案内ナット110には、連結部材102,104の一方(例えば連結部材102)に設けられた案内ねじ112がボールベアリング114を介して螺合している。また、固定外筒106の内周面と回転内筒108の外周面との間に間隙が形成されており、この間隙には粘性体または粘弾性体116が封入されている。
As shown in FIG. 18, the
履歴型振動減衰体26は、図3及び図4に示したものと同様のものであり、履歴型振動減衰体26の取付板30はブラケット82の下面に固定され、履歴型振動減衰体26の取付板32は下側梁部16の上面に固定されている。この実施形態では、履歴型振動減衰体26は粘性型振動減衰器100,100と協働してマックスウェル型の振動減衰機構を構成している。
The hysteresis
このように構成される本発明の第7の実施形態では、下側梁部16と上側梁部20との間に地震力による層間変形が生じ、これにより上側梁部20が水平方向に相対変位しようとすると、粘性型振動減衰器100の外筒106と内筒108との間に粘性体または粘弾性体116の粘性抵抗が作用し、この粘性体または粘弾性体116の粘性抵抗によって上側梁部20の水平方向変位が抑制される。また、このとき粘性型振動減衰器100,100と共にマックスウェル型振動減衰機構を構成する履歴型振動減衰体26の振動エネルギ吸収体28の鉛プラグ42,44がせん断変形を起こすことによって振動エネルギが吸収される。したがって、上述した第7の実施形態では前記した第1乃至第6の実施形態と同様に、装置の大型化を招くことなく制震性能の向上を図ることができる。
In the seventh embodiment of the present invention configured as described above, interlayer deformation due to seismic force occurs between the
図19は、本発明の第8の実施形態に係る制震装置の正面図である。この第8実施形態に係る制震装置は、上側梁部20と下側梁部16との間に設けられたV形ブレース構造体117と、このV形ブレース構造体117を介して上側梁部20と下側梁部16との層間変形を抑制する粘性型振動減衰器118,118とから構成されている。V形ブレース構造体117は下側梁部16の上面中央部に設置されたブラケット117aと、このブラケット117aの上面中央部から上側梁部20と柱119との角部に向かって斜めに延設されたV形ブレース構成部材117b,117bとからなり、ブラケット117aと下側梁部16との間には、履歴型振動減衰体26,26が設けられている。
FIG. 19 is a front view of a vibration control device according to the eighth embodiment of the present invention. The vibration control device according to the eighth embodiment includes a V-shaped
粘性型振動減衰器118は、図20に示されるように、筒状部材120を介してブラケット117aまたは柱119に連結されたシリンダ122と、シリンダ122内に摺動可能に設けられたピストン124とを備えており、シリンダ122内には粘性体126が封入されている。また、粘性型振動減衰器118は、ピストン124にピストンロッド128を介して連結された連結部材130を備えており、連結部材130は柱119またはブラケット117aに連結されている。
As shown in FIG. 20, the
履歴型振動減衰体26は、図3及び図4に示したものと同様のものであり、履歴型振動減衰体26の取付板30はブラケット117aの下面に固定され、履歴型振動減衰体26の取付板32は下側梁部16の上面に固定されている。この実施形態では、履歴型振動減衰体26は粘性型振動減衰器118,118と協働して、フォークト型の振動減衰機構を構成している。
The hysteresis type
このように構成される本発明の第8の実施形態では、下側梁部16と上側梁部20との間に地震力による層間変形が生じ、これにより上側梁部20が水平方向に相対変位しようとすると、粘性型振動減衰器118のピストン124に粘性体または粘弾性体126の粘性抵抗が作用し、この粘性体または粘弾性体126の粘性抵抗によって上側梁部20の水平方向変位が抑制される。また、このとき粘性型振動減衰器118,118と共にフォークト型振動減衰機構を構成する履歴型振動減衰体26の振動エネルギ吸収体28の鉛プラグ42,44がせん断変形を起こすことによって振動エネルギが吸収される。したがって、上述した第8の実施形態では前記した第1乃至第7の実施形態と同様に、装置の大型化を招くことなく制震性能の向上を図ることができる。
In the eighth embodiment of the present invention configured as described above, interlayer deformation due to seismic force occurs between the
図21は、本発明の第9の実施形態に係る制震装置の正面図である。同図において、符号50は本発明の第9の実施形態に係る制震装置を示し、この制震装置は粘性型振動減衰器50と履歴型振動減衰体26とから構成されている。
FIG. 21 is a front view of a vibration control device according to the ninth embodiment of the present invention. In the figure,
粘性型振動減衰器50は、構造物の下側梁部16と上側梁部20との間に略水平に設けられている。また、この粘性型振動減衰器50は炭素系高分子化合物、シリコーンオイル等の粘性体またはアスファルトやゴム質材等の粘弾性体が封入されたシリンダ50aを備えており、このシリンダ50aの後端部には、履歴型振動減衰体26上に固定された水平サポート部材52から上方に延設された鉛直サポート部材54の上端部が水平ピン56を介して連結されている。さらに、粘性型振動減衰器50はシリンダ50a内に摺動可能に収容されたピストン50bを備えており、このピストン50bから前方に延設されたピストンロッド50cの先端部には、上側梁部20から鉛直に垂設された鉛直サポート部材58の下端部が水平ピン60を介して連結されている。
The
一方、履歴型振動減衰体26は、図3に示されるように、上面と下面が長方形状に形成された直方体形の振動エネルギ吸収体28と、この振動エネルギ吸収体28の上面と下面に固定された長方形状の取付板30及び32とから構成されている。
On the other hand, as shown in FIG. 3, the hysteresis
振動エネルギ吸収体は、図4に示されるように、ゴム等の振動吸収層と金属層とを上下方向に交互に積層して形成された積層体34と、この積層体34の上面と下面に加硫接着された二枚の金属板36,38を備えており、これらの金属板36,38はそれぞれ複数本のボルト40によって前記した取付板30,32に固定されている。さらに、振動エネルギ吸収体28は円柱形状の鉛プラグ42,44を備えており、これらの鉛プラグ42,44はその両端面を金属板36,38の表面から露出させて積層体34内に埋設されている。
As shown in FIG. 4, the vibration energy absorber includes a
取付板30,32は振動エネルギ吸収体28よりも一回り大きい大きさに形成されており、取付板30,32の外縁部には、取付板30,32を図示しないボルトにより前記した下側梁部16の上面と水平サポート部材52の下面に固定するために複数の取付孔46(図3参照)が穿設されている。
The mounting
このように構成される本発明の第9の実施形態に係る制震装置では、たとえば下側梁部16と上側梁部20との間に地震力による層間変形が生じ、これにより上側梁部20が水平方向に相対変位しようとすると、粘性型振動減衰器50のピストン50bに粘性体または粘弾性体の粘性抵抗が作用し、この粘性抵抗によって上側梁部20の水平方向変位が抑制される。また、このとき粘性型振動減衰器50と共にマックスウェル型振動減衰機構を構成する履歴型振動減衰体26の振動エネルギ吸収体28の鉛プラグ42,44がせん断変形を起こすことによって振動エネルギが吸収される。
In the vibration damping device according to the ninth embodiment of the present invention configured as described above, for example, interlayer deformation due to seismic force occurs between the
したがって、前記した第9の実施形態ではピストン50bの表面積を大きくしなくても制震性能を高めることができ、これにより装置の大型化(シリンダ50aの大径化)を招いたり、あるいは架構空間を大きく塞ぐことなく制震性能の向上を図ることができる。
Therefore, in the above-described ninth embodiment, it is possible to improve the vibration control performance without increasing the surface area of the piston 50b, thereby increasing the size of the device (increasing the diameter of the
なお、上述した第9の実施形態では粘性型振動減衰器50に接続された履歴型振動減衰体26を下側梁部16に連結したが、粘性型振動減衰器50のピストンロッド50cを鉛直サポート部材54を介して下側梁部16に連結すると共に粘性型振動減衰器50に接続された履歴型振動減衰体26を上側梁部20に連結しても良い。
In the ninth embodiment described above, the
図22は本発明の第10実施形態に係る制震装置の正面図で、図23は図22に示したG部の詳細構成を示す図である。図22及び図23において、本発明の第10実施形態に係る制震装置62は構造物の下側梁部16上に支持台64を介して固定された皿状の粘性体貯留槽66(図23参照)を備えており、この粘性体貯留槽66内には、炭素系高分子化合物、シリコーンオイル等の粘性体またはアスファルトゴム質からなるゲルのような粘弾性体68が貯溜されている。
FIG. 22 is a front view of the vibration damping device according to the tenth embodiment of the present invention, and FIG. 23 is a diagram showing a detailed configuration of the G section shown in FIG. 22 and 23, a damping
また、制震装置62は構造物の上側梁部20から粘性体貯留槽66に向けて垂設されたサポート部材70を備えており、このサポート部材70の下端には、面内振動抑制板72が支柱部材74、フランジ板76、履歴型振動減衰体26、フランジ板78および支柱部材80を介して水平に保持されている。この面内振動抑制板72は鋼板等から形成され、前記した粘性体または粘弾性体68中に浸漬されている。
The
履歴型振動減衰体26は、図3に示されるように、上面と下面が長方形状に形成された直方体形の振動エネルギ吸収体28と、この振動エネルギ吸収体28の上面と下面に固定された長方形状の取付板30及び32とから構成されている。
As shown in FIG. 3, the
振動エネルギ吸収体28は、図4に示されるように、ゴム等の振動吸収層と金属層とを上下方向に交互に積層して形成された積層体34と、この積層体34の上面と下面に加硫接着された二枚の金属板36,38とを備えており、これらの金属板36,38はそれぞれ複数本のボルト40によって前記した取付板30,32に固定されている。さらに、振動エネルギ吸収体28は円柱形状の鉛プラグ42,44を備えており、これらの鉛プラグ42,44はその両端面を金属板36,38の表面から露出させて振動エネルギ吸収体34内に埋設されている。
As shown in FIG. 4, the
取付板30,32は減衰器本体28よりも一回り大きい大きさに形成されており、取付板30,32の外縁部には、取付板30,32を図示しないボルトにより前記した前記したフランジ板78,76に固定するために複数の取付孔46(図3参照)が穿設されている。
The mounting
履歴型振動減衰体26は、粘性体貯留槽66および面内振動抑制板72等からなる粘性型振動減衰機構と協働して、マックスウェル型の振動減衰機構を構成している。
The hysteresis type
このように構成される本発明の第10の実施形態に係る制震装置62では、たとえば下側梁部16と上側梁部20との間に地震力による層間変形が生じ、これにより上側梁部20が水平方向に相対変位しようとすると、面内振動抑制板72に粘性体68の粘性抵抗が作用し、この粘性抵抗によって上側梁部20の水平方向変位が抑制される。また、このとき履歴型振動減衰体26の振動エネルギ吸収体28の鉛プラグ42,44が面内振動抑制板72の反力に応じてせん断変形を起こすことによって振動エネルギが吸収される。
In the
したがって、前記した第10の実施形態においては、面内振動抑制板72の表面積を大きくしなくても制震性能を高めることができ、これにより装置の大型化を招くことなく制震性能の向上を図ることができる。
Therefore, in the tenth embodiment described above, the vibration control performance can be improved without increasing the surface area of the in-plane
なお、上述した第10実施形態では、面内振動抑制板72と支柱部材80との間に履歴型振動減衰体26を介在させてマックスウェル型振動減衰機構を構成したが、図24に示される第11実施形態のように、面内振動抑制板72を支柱部材80の下端に直接的に取り付け、履歴型振動減衰体26を支柱部材80に固定された上側水平板82と粘性体貯留槽66に固定された下側水平板84との間に介在させてフォークト型振動減衰機構を構成しても同様の効果を得ることができる。
In the tenth embodiment described above, the Maxwell type vibration attenuating mechanism is configured by interposing the hysteresis type
また、上述した第1乃至第11の各実施形態では履歴型振動減衰器26の振動エネルギ吸収体28がゴム等の振動吸収層と金属層とを交互に積層して形成されていると説明したが、履歴型振動減衰器26の振動エネルギ吸収体28を図25に示すように単層ゴム体で形成しても良いし、あるいは軟鋼もしくはハニカム構造材等で形成しても良い。
In each of the first to eleventh embodiments described above, it has been described that the
また、本発明はビルのような建築構造物のみに適用されるものではなく、鉄道高架橋や工作物等の土木構造物あるいは自動ラック倉庫のようなラーメン構造物に適用することも耐震的に有効であることは明白である。さらに、本発明は一層の架構のみに適用されるものではなく、1階から数階離れた階間(例えば4階)に設置することも有効な手段であることは言うまでもない。 In addition, the present invention is not only applied to a building structure such as a building, but it is also effective in terms of earthquake resistance to be applied to a civil engineering structure such as a railway viaduct or a work piece or a ramen structure such as an automatic rack warehouse. It is clear that. Furthermore, it is needless to say that the present invention is not applied only to a single frame, and it is also effective to install it between the first floor and several floors (for example, the fourth floor).
12,68 粘性体
14,66 粘性体貯溜槽
16 下側梁部
18,72 面内振動抑制板
20 上側梁部
26 履歴型振動減衰器
28 振動エネルギ吸収体
30,32 取付板
34,36 金属板
42,44 鉛プラグ
50,100,118 粘性型振動減衰器
50a シリンダ
50b ピストン
50c ピストンロッド
76,78 フランジ板
12, 68
Claims (3)
前記面内振動抑制板もしくは前記粘性体貯溜槽に履歴型振動減衰体の一端面を固定し、この一端面と反対側の履歴型振動減衰体の他端面を前記粘性体貯溜槽もしくは前記面内振動抑制板に固定してフォークト型振動減衰機構を形成したことを特徴とする制震装置。 Viscous material storage tank installed on the lower beam part of the structure, and a surface suspended from the upper beam part of the structure and immersed in the viscous material or viscoelastic body stored in the viscous material storage tank In the vibration control device with the internal vibration suppression plate,
One end surface of a hysteresis type vibration attenuator is fixed to the in-plane vibration suppressing plate or the viscous material reservoir, and the other end surface of the hysteresis type vibration attenuator opposite to the one end surface is connected to the viscous material reservoir or the in-plane A vibration control device characterized in that a forked vibration damping mechanism is formed by being fixed to a vibration suppression plate.
前記粘性型振動減衰器に履歴型振動減衰装置を直列または並列の関係となるように接続して結合機構を形成し、この結合機構の一端を前記下側梁部に連結し、この一端と反対側の結合機構の他端を前記上側梁部に連結したことを特徴とする制震装置。 A viscous vibration attenuator is arranged between the lower beam and the upper beam of the structure, and the horizontal displacement of the structure in the horizontal direction during the earthquake of the structure is suppressed through this viscous vibration attenuator. In the vibration control device configured as follows,
A hysteretic vibration attenuator is connected to the viscous vibration attenuator in a series or parallel relationship to form a coupling mechanism, and one end of the coupling mechanism is coupled to the lower beam portion, opposite to the one end. The other end of the coupling mechanism on the side is connected to the upper beam part.
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101215 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110214 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110506 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110909 |