JP2008209607A - コンテンツ変換装置、映像再生装置及びコンテンツ変換方法 - Google Patents

コンテンツ変換装置、映像再生装置及びコンテンツ変換方法 Download PDF

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Hirotaka Kashiwagi
宏貴 柏木
Takayuki Nakase
陽之 中瀬
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Abstract

【課題】液晶表示装置でコンテンツを再生するに際し、回路規模を小さくし、コスト及び消費電流を低減させ、動画応答性のよい高品位映像再生を可能とするコンテンツ変換装置、映像再生装置及びコンテンツ変換方法を提供するものである。
【解決手段】コンテンツ変換装置1は、演算処理部3にて現フレームの1つ前のフレームを格納しているフレームメモリ4及びLUT等を格納している格納部5を参照することにより、現フレーム及び前フレームの変化量の差からOS(オーバーシュート)処理を行なって新たなフレームを生成し、該新たなフレームをエンコード部6に出力してエンコードを行ない、OS処理の必要のない変換コンテンツを映像再生装置12に提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置においてコンテンツを再生するためのコンテンツ変換の技術に関する。
近年、カソード・レイ・チューブ(Cathode Ray Tube、以下、「CRT」という)に代って、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下、「LCD」という)、プラズマ・ディスプレイ・パネル(Plasma Display Panel、以下、「PDP」という)等の薄型平面ディスプレイが、テレビ受像機に代表される映像表示装置のディスプレイとして利用されている。特に、前記薄型平面ディスプレイの中でLCDは小型化が可能であることから、携帯情報端末等のディスプレイとしても広く普及しているが、LCDは液晶の粘性のために遷移に時間がかかり、動画再生時の応答に課題があるといわれている。
これを改善する多くの技術が提案され実装されている。その基本となる技術が、前後の画像の変化量に応じてピクセルごとの制御電圧を適応的に変化させるオーバーシュート(Overshoot、以下、「OS」という)駆動技術であり、LCDの動画応答性は、現在では極めて高くなってきている(例えば、特許文献1参照)。
図16は、OS駆動による液晶応答速度の改善について概念図として示したものである。図16(a)がOS駆動なし、図16(b)がOS駆動ありの状態を表しており、さらに各々の左側が駆動電圧、右側にそのときのLCDの応答特性を示している。例えば、LCDの透過率を10%から60%に変更する場合、OS駆動なしで階調と駆動電圧が1対1で駆動電圧を制御すると4フレーム後に60%の透過率になる。これに対し、OS駆動によって1フレーム期間後が60%の透過率となる電圧で駆動し、次のフレームから60%の透過率に対応した駆動電圧に切り替えることで、1フレーム内で遷移を終了することが出来る。よって、60%の透過率にするにも前の透過率との相対的な変化量によって、前記1フレーム目の駆動電圧は異なってくることになる。
しかし、現フレームの入力画像データと前フレームの駆動後の状態データとから演算を行なう駆動用データ生成回路は、複雑となり、液晶表示装置のコストアップを招くことになる。このため、この前の透過率との相対的な差による駆動用データを表にしたものがルックアップテーブル(Look Up Table、以下、「LUT」という)と呼ばれ、液晶表示装置内に格納され利用する技術も特許文献1に開示されている。
一例として、256階調を表示可能なLCDのLUTを図17に示す。このLUTには、nフレーム目の階調と(n+1)フレーム目の階調の交点に、次のフレームで駆動すべき電圧に対応した値が書き込まれる。この例では、256階調に対して256の分解能の駆動データを対応させている。nフレーム目の「50」を(n+1)フレーム目で「160」に変更する場合は、次の1フレームは駆動データを「220」とし、その後のフレームも階調が「160」のままであれば「160」と「160」の交点ということで「160」で駆動されることになる。一方、階調が「255」から「160」のときには電圧は「100」で駆動することになる。このように液晶を駆動することで、応答速度の改善を行っている。
また、コストダウンするために、このような変換テーブルを格納するメモリの容量を少なくする技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2では、変換テーブルの容量を小さくするために、現フレーム画像データの上位ビットと前フレーム画像データの上位ビットの組合せに対応して、表示用駆動データまたはその補正を格納する。このことに伴い、駆動用データまたはその補正値の精度が低くなるので、補間回路を設け、補間演算により精度を高めた駆動用データまたはその補正値の生成を行なう。
従来の液晶再生装置51の一例を図18に示す。画像データ等を蓄積しておく画像データ格納部11、該画像データの入力が行なわれる画像データ受信部52、圧縮コンテンツの復号を行うデコード部15、OS駆動を行うため比較用に前フレームを一時的に保存するフレームメモリ4、前フレームの同ピクセルでの階調変化量を演算する比較部53、LUTを格納している格納部5、液晶表示部13と映像に応じてこの駆動電圧を供給する駆動部16から構成されている。図18では、蓄積型の端末を例に画像データ格納部11を配したが、有線/無線通信やメモリーカードから取得したコンテンツをデコード部15に直接入力する機器も存在する。いずれの形態にしても、OS駆動を行う場合は1ピクセル毎にフレームメモリ4内の前フレームデータとの比較を比較部53で行い、その変化量を求め、前述のように格納部5のLUTを参照し、その画素の駆動電圧を駆動部16が決定することで動画応答性を確保している。
特開平11−126050号公報 特開2006−11467号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2のような従来の技術では、前後の画面の変化量をピクセル毎に比較するための演算処理回路(比較部)やRGB(Red、Green、Blue)の3枚分のフレームメモリ、図17に示したようなLUTや補間式などを保存する格納部が必要となる。加えてコンテンツの種類、たとえばドラマ、スポーツ、アニメーション、コンピュータグラフィックス等で最適なOS量が異なる場合は、複数のLUTを準備する必要もあり、回路規模が増大するという課題があった。
また、フレーム毎にフレームメモリへの書き込み、読み出し、LUTの補正値や補間式をもとに最終的な駆動データが決定されることから、回路規模、コスト面での影響もさることながら、消費電流も増大してしまう。地上ディジタル放送やインターネットでの動画配信などの放送サービスの活発な展開に追従するように、携帯情報端末等においても動画視聴が注目されてきており、今後、固定及び移動環境の双方において様々な動画視聴スタイルが出現するものと思われる。このような流れの中で、小型化が可能である薄型平面ディスプレイとしてLCDを採用する比率が極めて高くなっている現在の携帯情報端末では、特に電池寿命という観点から高画質に動画再生を行うことが大きな負担となっており、低消費電力で動画を高画質再生することが望まれている。
本発明の目的は、液晶表示装置でコンテンツを再生するに際し、回路規模、消費電流の何れか、または双方を増加させることなく動画応答性を良くすることのできるコンテンツ変換装置、映像再生装置及びコンテンツ変換方法を提供するものである。
斯かる実情に鑑み、第1の発明によるコンテンツ変換装置は、映像データの圧縮フォーマットに従って復号を行なうデコード部と、前記デコード部からの出力データをフレーム毎に順次一時保存し、処理を行なう現フレームの前フレームを格納するフレームメモリと、映像再生装置の液晶表示部の応答特性を導くための情報を格納した記憶部と、前記フレームメモリ及び前記記憶部を参照して前記現フレームと前記前フレームとの変化量により新たなフレームを変換生成する演算処理部と、前記新たなフレームを符号化して変換コンテンツを生成するエンコード部と、前記変換コンテンツを前記映像再生装置に送信するデータ送受信部とを備えたことを特徴とする。
また、第2の発明によるコンテンツ変換装置は、前記記憶部に格納されている応答特性情報は、前記現フレームと前記前フレームとの透過率の差による駆動用データの表であることを特徴とする。
また、第3の発明によるコンテンツ変換装置は、前記応答特性情報が、前記映像再生装置又は他の端末装置から受信することを特徴とする。
また、第4の発明によるコンテンツ変換装置は、前記映像再生装置からは、該映像再生装置又は前記液晶表示部の識別番号を受信し、該識別番号より他の端末装置から前記応答特性情報を取得することを特徴とする。
また、第5の発明によるコンテンツ変換装置は、前記演算処理部が、前記現フレームが先頭フレーム又は基準フレームであった場合には、比較用フレームを前記フレームメモリに格納するとともに前記エンコード部に出力することを特徴とする。
また、第6の発明によるコンテンツ変換装置は、前記比較用フレームの色が、全表示色範囲の低輝度側の10%以内であり、前記演算処理部は、該比較用フレームの色からの変移を演算して前記新たなフレームを変換生成することを特徴とする。
また、第7の発明によるコンテンツ変換装置は、前記演算処理部が、前記現フレームが先頭フレーム又は基準フレームであった場合には、該フレームを変換することなく前記フレームメモリに格納するとともに前記エンコード部に出力することを特徴とする。
また、第8の発明によるコンテンツ変換装置は、前記演算処理部が、前記現フレームと前記前フレームとの透過率の差が設定値より大きい場合には、比較用フレーム又は変換しない状態のフレームをフレームメモリに格納するとともに前記エンコード部に出力することを特徴とする。
また、第9の発明による映像再生装置は、コンテンツ変換装置より変換コンテンツを受信するデータ送受信部と、記変換コンテンツをデコードするデコード部と、前記デコード部からの出力を得て液晶表示部を駆動する駆動部と、これらの制御を行う主制御部とを備えたことを特徴とする。
また、第10の発明による映像再生装置は、前記液晶表示部の応答特性情報又は当該映像再生装置若しくは前記液晶表示部の識別番号を格納する特性情報記憶部を備え、前記主制御部は、前記特性情報記憶部から前記応答特性情報又は前記識別番号を前記コンテンツ変換装置に送信することを特徴とする。
また、第11の発明による映像再生装置は、前記駆動部が、再生を行うフレームの先頭のみ比較用フレーム又は変換前フレームの再生を行ない、その後の前記比較用フレーム又は前記変換前フレームの再生を行わないことを特徴とする。
また、第12の発明による映像再生装置は、前記駆動部が、再生を行う比較用フレーム又は変換前フレームを複数フレーム期間連続して表示させた後、後続のフレームを再生することを特徴とする。
また、第13の発明による映像再生装置は、前記主制御部が、前記変換コンテンツの再生が途中からの場合、変換コンテンツ中の比較用フレーム又は変換前フレームから再生を行なうよう前記駆動部を制御することを特徴とする。
また、第14の発明による映像再生装置は、前記主制御部が、前記変換コンテンツの処理を行う現フレームが先頭フレーム又は基準フレームであれば、比較用フレーム又はコンテンツ変換前のフレームを再生するよう前記駆動部を制御することを特徴とする。
また、第15の発明によるコンテンツ変換方法は、ネットワークを介して、コンテンツ変換装置が、映像再生装置に、変換コンテンツを提供するコンテンツ変換方法であって、前記コンテンツ変換装置が、映像データの圧縮フォーマットに従ってデコードを行なうステップと、デコードを行なったデータの現フレームとその前フレームとの透過率の差により新たなフレームを変換生成するステップと、前記新たなフレームのエンコードを行ない、変換コンテンツを生成するステップと、前記変換コンテンツを前記映像再生装置に送信するステップと、前記映像再生装置が、前記変換コンテンツを受信するステップと、前記変換コンテンツに従い、再生を行うステップとを備えたことを特徴とする。
また、第16の発明によるコンテンツ変換方法は、前記コンテンツ変換装置が、前記新たなフレームを変換生成する際に、前記現フレームが先頭フレーム又は基準フレームであった場合には、比較用フレームを次フレームの比較処理のため一時的にメモリに格納するとともに、エンコードのため出力することを特徴とする。
また、第17の発明によるコンテンツ変換方法は、前記コンテンツ変換装置が、前記新たなフレームを変換生成する際に、前記現フレームが先頭フレーム又は基準フレームであった場合には、該フレームを変換しないで次フレームの比較処理のため一時的にメモリに格納するとともに、エンコードのため出力することを特徴とする。
また、第18の発明によるコンテンツ変換方法は、前記コンテンツ変換装置が、前記新たなフレームを変換生成する際に、前記現フレームと前記前フレームとの透過率の差が設定値より大きい場合には、比較用フレーム又は変換しない状態のフレームを次フレームの比較処理のため一時的にメモリに格納するとともに、エンコードのため出力することを特徴とする。
また、第19の発明によるコンテンツ変換方法は、前記映像再生装置が、前記変換コンテンツを再生する際に、フレームの先頭のみ比較用フレーム又は変換前フレームの再生を行ない、その後の前記比較用フレーム又は前記変換前フレームの再生を行わないことを特徴とする。
また、第20の発明によるコンテンツ変換方法は、前記映像再生装置が、前記変換コンテンツを再生する際に、再生を行う比較用フレーム又は変換前フレームを複数フレーム期間連続して表示させた後、後続のフレームを再生することを特徴とする。
また、第21の発明によるコンテンツ変換方法は、前記映像再生装置が、前記変換コンテンツを途中から再生する際に、前記変換コンテンツ中の比較用フレーム又は変換前フレームから再生を行なうことを特徴とする。
また、第22の発明によるコンテンツ変換方法は、前記映像再生装置が、前記変換コンテンツを再生する際に、前記変換コンテンツの処理を行う現フレームが先頭フレーム又は基準フレームであれば、比較用フレーム又はコンテンツ変換前のフレームを再生することを特徴とする。
本発明によれば、コンテンツ変換装置で新たに生成したコンテンツを特定の液晶表示部を持つ映像再生装置専用のOS処理済みコンテンツとし、該映像再生装置に送信することになるので、該映像再生装置はOS処理を行なう必要がなく、回路規模、コストを小さくし、消費電力を低減することができ、動画応答性の高い映像の再生が可能となる。特に何度も繰り返し見るような映像については、非常に効果が大きい。また、同一の液晶表示部を使用する端末装置間で共通に使用可能となり、映像再生装置を製造する業社や販売元が、その端末装置向けのみにコンテンツを提供するなどの応用も考えられる。
また、映像再生装置の液晶表示部についてのデータが、映像再生装置よりコンテンツ転送装置へ提供され、該データが記憶部へ保存されることで、コンテンツ変換装置は、コンテンツを再生する映像再生装置の液晶表示部に最適なコンテンツ変換を行うことができる。
また、映像再生装置からは、該映像再生装置又は該映像再生装置の液晶表示部の型番や製造番号などの識別番号が得られ、コンテンツ変換装置は、該識別番号を基に、他の端末装置から該映像再生装置の液晶表示部のデータを取得することも可能である。
また、コンテンツ変換の際に、予め設定された色のフレームを比較フレームとして先頭フレーム又は途中の基準フレームが現れたときに挿入することにより、フレームの変化の値を安定されることが可能となる。例えば、黒よりの色に対して視聴者の目の感度が鈍いことを利用し、予め設定する色を黒よりの色とすれば好適である。
また、上記の比較フレームの代わりに、変換しない状態のフレームを挿入しても、映像再生装置にて安定した動画応答性のよい再生が可能となる。
すなわち、OS処理を施したコンテンツは液晶表示部に表示している画像を基準としてその変化量により処理されるため、再生開始時、途中再生時、それまで再生していた画像の影響を受けることになり、基準が不定となってしまう。この結果、意図した色とは全く異なる色を表示してしまうことになる。しかし、元のコンテンツの色の絶対値が途中挿入され、これを基準として再生が開始されるため、映像の乱れ伝搬を早期に収束しやすくなる。
また、再生開始時のみ基準となる比較フレーム又は変換前フレームを再生して、後の比較フレーム又は変換前フレームを再生しないことにより、再生をスムースに開始するとともに、応答性の良い動画再生を可能とする。
また、再生開始時に比較フレーム又は変換前フレームを複数フレーム期間連続して表示させることにより、液晶表示部が完全に初期画像を表示するまでの期間を待って、後続のフレーム再生を行うになり、再生をスムースに開始可能とする。
また、映像再生装置は、再生を停止した場合であっても、比較フレーム又は変換前フレームの挿入位置の情報を保持するので、コンテンツの途中からの再生であっても安定した映像を再生することを可能とする。
また、コンテンツ変換装置で比較フレーム又は変換前フレームを挿入しないで、映像再生装置にて基準フレームか否かの判定を行ない、コンテンツ変換装置との間で規定した比較フレーム又は変換前フレームを再生する構成とすることで、映像再生装置にて安定した映像の再生を行なうことができることに加え、コンテンツ変換装置と映像再生装置との間で送受信が行なわれるデータ量を抑えることができる。
[システム構成]
(システム構成の第1の実施形態)
以下、本発明に係るコンテンツ変換装置を利用した第1の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係るコンテンツ変換装置1のブロック図である。
図中、図18と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
図1に示すように、映像コンテンツは、デコード部2で復号され、演算処理部3において、フレームメモリ4及びLUTや変換式を記録する格納部5などを参照することにより、OS処理が行われる。この格納部5にはある特定の液晶パネルについての応答特性が反映されたデータが書き込まれている。
従来の図18のような装置では、比較部の出力が駆動部へと入力され液晶を駆動して映像を表示するとともにデータは無くなっていた。しかし、本発明においては、再度、エンコード部6においてエンコードすることにより、このデータを再度コンテンツ化する装置を提供する。
フレームメモリ4には、前フレームのデータが格納されている。
格納部5に格納されているLUTのデータや変換式は、そのコンテンツを見るために利用する再生装置の液晶表示部のデータが使用される。該コンテンツ変換装置1の格納部5に複数の再生装置データを保存しておき、その中から選択することも可能であるし、通信回線を介して他の端末装置からデータ送受信部7より取得することや、映像再生装置から直接取得することも可能である。
このような構成にすることで、コンテンツ変換装置で新たに生成したコンテンツを特定の液晶表示部を持つ映像再生装置専用のOS処理済みコンテンツとして扱うことが可能となる。
図2は、前述のコンテンツ変換装置1を組み込んだシステム10の一例である。図1と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
例えば、サーバなどの画像データ格納部11に蓄積された映像コンテンツは、そのまま映像再生装置12に供給することも出来るし、コンテンツ変換装置1を介して、映像再生装置12の液晶表示部13の応答特性に合わせたコンテンツに変換し転送することも出来る。このときコンテンツ変換装置1はサーバ側にあってもよいし、伝送路内の別の装置が有していてもよい。
例えば、映像コンテンツにOS処理を行なう場合、映像再生装置12から画像データ格納部11を有しているサーバなどに要求を行い、該映像再生装置12についてのLUTなどを格納している液晶応答特性を有したコンテンツ変換装置1を中継して、映像再生装置12に供給するといった実施形態が考えられる。
映像再生装置12は、コンテンツ変換装置1から変換コンテンツの出力を得るデータ送受信制御部14、圧縮コンテンツの復号を行うデコード部15、デコード部15からの出力を受け、液晶表示部13と映像に応じて駆動電圧を供給する駆動部16、これら処理の制御を行う主制御部17とから構成される。
ここで、コンテンツ変換装置1の格納部5に保存しているLUTや変換式などは、映像再生装置12の液晶表示部13についてのデータであるが、映像再生装置12にこのデータを記憶する特性情報記憶部18を備え、映像再生装置12の主制御部17により特性情報記憶部18の情報を取得し、格納するとしてもよいが、特性情報記憶部18からは映像再生装置12や液晶表示部13の型番や製造番号などについてのデータを取得し、コンテンツ変換装置1は、これら型番や製造番号の情報から更に別の装置よりこの映像再生装置12や液晶表示部13に関するLUTや変換式などの応答特性情報を取得するとしてもよい。
このような構成とすることにより、映像再生装置は、OS処理済みの変換コンテンツを受信することになるので、OS処理を行なう必要がなく、消費電力を低減することができ、携帯情報端末等においても動画応答性の高い再生が可能となる。
(システム構成の第2の実施形態)
図3は前述のコンテンツ変換装置1を、コンテンツ転送装置21に内蔵した実施形態を示している。図1及び図2と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
コンテンツ転送装置21は、画像データ格納部11を有した所謂ハードディスクレコーダやパーソナルコンピュータ(Personal Computer、以下「PC」という)のような機器内にコンテンツ変換装置1が組み込まれた状態を想定している。勿論、コンテンツ転送装置21は、画像データ格納部11と切り離して、レコーダやPCに接続する単なる外部機器として構成された転送装置とすることも可能であるし、また、転送装置が変換コンテンツを記憶する記録部を持っている応用なども考えられる。
図3に示すコンテンツ転送装置21は、画像データ格納部11から出力された映像コンテンツを映像再生装置12に転送する制御を行う画像データ転送制御部22、コンテンツ変換装置1より構成されている。
画像データ転送制御部22は、映像コンテンツをOS処理済みのコンテンツに変換する場合は、コンテンツ変換装置1に映像コンテンツを供給して処理を行い、映像再生装置12へ転送、あるいは画像データ格納部11に再度保存し、映像再生装置12からの要求により転送する制御を行なう。映像再生装置12側がオリジナルコンテンツ(OS処理しない映像コンテンツ)を要求すれば、画像データ転送制御部22は、コンテンツ変換装置1を介さずに映像再生装置12へ転送する。
映像再生装置12では、データ送受信制御部14で受けたコンテンツをデコード部15へ入力し、その出力により液晶表示部13を駆動部16が駆動してコンテンツの再生が行われる。映像再生装置12に記録部を有し、一時保管しても良い。
コンテンツ転送装置21と映像再生装置12間の通信は有線/無線のどちらでもよい。
ところで、映像再生装置12の液晶表示部13についてのデータが、主制御部17により特性情報記憶部18からデータ送受信制御部14を介して、コンテンツ転送装置21へ提供され、該データが画像データ転送制御部22からコンテンツ変換装置1のデータ送受信部7を介して格納部5へ保存されることで、コンテンツ変換装置1は、再生する映像再生装置12の液晶表示部13に最適なコンテンツ変換を行うことができる。
ここで、コンテンツ変換装置1が映像再生装置12から得られる液晶表示部13についてのデータとして、格納部5に保存するLUTや変換式などが考えられるが、映像再生装置12から、映像再生装置12や液晶表示部13の型番や製造番号などについてのデータを受信し、コンテンツ変換装置1は、これら型番や製造番号の情報から更に別の装置よりこの液晶表示部13に関するLUTや変換式などの応答特性情報を取得してもよい。
直接的に又はコンテンツ転送装置21を介して間接的に映像再生装置12とコンテンツ変換装置1が接続されているときに、ユーザからのコンテンツ転送の指示が映像再生装置12からコンテンツ転送装置21に転送される。そして、上述のようにこの転送指示とともに上記特性情報記憶部18の情報をコンテンツ転送装置21へ転送するとしてもよい。コンテンツ転送装置21は、この情報を用いてコンテンツの変換を行い、映像再生装置12へ映像の転送を行う。転送指示のためのデータ量は限られているが、コンテンツのデータ量は比較的大きくなることから、コンテンツ変換装置1は、コンテンツ変換の作業のみを転送指示データ受信後に開始し、事前にコンテンツ変換のみを実施しておき、転送は安価で確実な回線、たとえば有線による接続が確立されたときに行うことも可能である。このようにすることで転送時間の短縮も期待できる。
また、電子番組表(いわゆるEPG、Electronic Program Guide)などにより事前にコンテンツ情報を確認し映像再生装置12で予約をする場合においては、映像再生装置12は、画像データ格納部11にコンテンツが格納される前に、予約が完了した時点で、前記転送指示データとともに上記特性情報記憶部18の情報をコンテンツ転送装置21へ転送しておき、予約時間となりコンテンツが格納された時点で変換を実施し、上記同様に映像再生装置12への転送を行うことも可能である。
(システム構成の第3の実施形態)
図4は、有線/無線通信などの通信により映像データを受信する代わりに記憶媒体31を介してコンテンツをやり取りする実施形態を示している。図1から図3と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
本実施形態において、コンテンツ転送装置21の画像データ転送制御部22は、コンテンツ転送装置21に備えるユーザーインターフェース部32からの指示により、画像データ格納部11に記憶しているコンテンツの中から特定のコンテンツを抽出し、記憶媒体31に書き込む処理を行なう。その際に、映像再生装置12の主制御部17からデータ送受信制御部14を介してOS処理を実施する要求があった場合には、画像データ転送制御部22は、コンテンツ変換装置1へコンテンツを転送しOS処理を実施した後、記録媒体31への書き込みを行う。
また、複数の映像再生装置12が使用可能で、例えば、ユーザが使用する映像再生装置12をユーザーインターフェース部32から指定することで、コンテンツ変換装置1は映像再生装置12の液晶表示部13の応答特性の情報を他の装置から取得したり、予め格納部5に格納された情報から読み込んだりすることで、演算処理部3にてOS処理を行なうことができ、映像再生装置12で動画応答性の良い映像再生を可能とすることができる。
[コンテンツデータと液晶表示部の特性情報の流れ]
図5と図6は、コンテンツデータと映像再生装置12に搭載された液晶表示部13についてのLUTや変換式等の特性情報のやり取りを説明するための図である。
図5に示すように、太い矢印がコンテンツデータであり、コンテンツデータは、画像データ格納部11からコンテンツ転送装置21を介して映像再生装置12へ転送される。コンテンツ転送装置21は上述したものであり、コンテンツデータにOS駆動処理を行っている。映像再生装置12の液晶表示部13についての情報は細い矢印で示されており、映像再生装置12の特性情報記憶部18に記録されているものを読み出して、コンテンツ転送装置21内のコンテンツ変換装置1の格納部5にLUTや変換式が書き込まれる等により、コンテンツ変化装置1の演算処理部3にてのOS駆動電圧を導く演算に使用される。
図6の実施形態は、コンテンツ転送装置21は、映像再生装置12から映像再生装置12や液晶表示部13の型番や製造番号などの識別情報を取得して、その識別情報により、該識別情報に合致する端末データ格納装置41にあるLUT、変換式などの特性情報を取得するものである。
この他にも、コンテンツ転送装置21がユーザ側にある際には映像再生装置12を特定できることから、その映像再生装置12の特性情報をインターネットで取得する方法や、映像再生装置12のメーカが映像再生装置12とともに記録媒体で提供する方法等も考えられる。
[コンテンツ変換処理]
(コンテンツ変換処理の第1の実施形態)
図7は、本発明におけるコンテンツの変換の様子を示した図である。
図7に示すように、先頭フレームF1の前に全階調範囲の低輝度側の10%以内つまり「黒」もしくは「グレー」の均一な比較用フレームBを挿入することで、先頭フレームF1との比較を行い、変換コンテンツの先頭フレームFF1を生成している。
再生開始時に液晶表示部13がどの様な映像を表示しているかはコンテンツの変換時には不明であることから、一旦本比較用フレームBによりリセットを行うことで、OS駆動が正常に反映されることとなる。本図中ではエンコード/デコードの過程は示していない。
転送時に比較用フレームBを先頭にして、エンコードすることで映像再生装置12側ではそのまま液晶を駆動できる。また、前述の比較用フレームBを付けずにエンコードしたとしても、OS処理済みコンテンツであることを映像再生装置12に通知することで、映像再生装置12側で自動的に予め決められた比較用フレームBを表示後に該OS処理済みコンテンツの再生を開始することで、正常な表示が可能となる。この図7及び後続の図において、理解しやすいように比較用フレームBを挿入している様子を表しているが、実際に必ずしも挿入する必要は無く、演算処理だけで対応することも可能である。
以上のように、黒よりの色に対して視聴者の目の感度が鈍いことを利用して、液晶の応答特性とのトレードオフから予め色を設定することにより、応答性の高い安定した映像を得ることが可能となる。
(コンテンツ変換処理の第2の実施形態)
図8は、コンテンツ変換の別の実施形態を示した図である。
本実施形態では、図8に示すように、OS処理前の先頭フレームF1の1枚以上のコピーを、OS処理後の変換コンテンツの先頭フレームFF1の前に配した上でエンコードする方法でコンテンツを生成する。これにより、前記同様に再生後速やかな映像の安定が確保される。
ここで、1枚のコピーF1のみを付加してエンコードし、前述と同様に映像再生装置12側でそのコピーF1を連続的に1回以上表示した後に、それ以降は、変換後のフレームFF1とそれに続く変換後フレームの連続的な再生を開始するとしてもよい。
(コンテンツ変換処理の第3の実施形態)
図9はOS処理済みコンテンツを途中再生する際の、問題点を解決する実施形態について説明するための図である。
OS処理されたコンテンツは前後のフレーム間の差分を示すものとなっている。これを途中再生する場合は、再生先頭の比較フレームBが映像再生装置12に表示されず、意図しない色の映像が表示されることになる。すなわち、図17の説明で述べたように階調を「50」にするにも、前の階調によっては「5」から「150」までを取ることになり、本来の比較フレームBが表示されていない場合は、全く意図していない色に遷移することになる。動きの激しいコンテンツにおいては、この映像の乱れが複数のフレームで伝搬することが予測される。
しかし、図9に図示したように、オリジナルのコンテンツ上の参照画像(MPEG(Moving Picture Experts Group)のイントラフレーム)のコピーのフレーム(F5又はF10)をOS処理後のコンテンツ中に挿入した上でエンコードを行う。このコピーをエンコードの際の参照画像とし、再生側では、通常はこの挿入されたコピーのフレームは表示装置へ転送せず、破棄する。途中再生時のみ、その近くのコピーを再生した後にその後のフレームの再生を行う。もちろん、その後に現れるコピーを再生する必要はない。
例えば、図9においては、F5は先頭のフレームから再生されているので再生装置においては表示されない。しかし、再生が中断され、F10のコピーのフレームは再生が行われたことを示している。
このように、元のコンテンツの色の絶対値が途中挿入されているので、再生が中断された場合においても、映像の乱れ伝搬を早期に収束しやすくなる。
また、図9のようなオリジナルコンテンツからのコピーのフレーム(図中F5およびF10)を利用して、別の課題を解決することもできる。
例えば、映像再生装置12の駆動部16で前後フレーム間の変化量の平均値をモニターし、基準値を超えるような動きが激しい時間帯にはOS駆動の誤差が増加することが考えられる。これはコンテンツ変換装置1側での処理でも同様であるが、このように動きが激しいと判断されるときは、挿入したコピー・フレームを破棄せずに再生することで誤差を抑えることが可能になる。
[コンテンツ転送装置の処理]
(コンテンツ転送装置の処理の第1の実施形態)
図10は、コンテンツ転送装置21の動作を示したフローチャートである。
コンテンツ転送装置21の画像データ転送制御部22は、映像コンテンツを転送する際に、S101で、例えば、映像再生装置12からの要求があるか否かによって、OS処理を実施するか否かの判定を行なう。OS処理を実施しない場合は、S105へと進む。OS処理を実施する場合は、コンテンツ変換装置1により、S102においてデコード、S103においてコンテンツ変換、S104においてエンコード行い、画像データ転送制御部22は、S105で映像再生装置12に変換コンテンツの転送を行なう。
S101において、コンテンツ変換を行うか否かの判定は、映像再生装置12の液晶表示部13の応答特性に関する情報を、コンテンツ転送装置21内のコンテンツ変換装置1の格納部5が保有しているか、または映像再生装置12から、映像再生装置12や液晶表示部13の型番や製造番号などの識別情報を入手可能かによって決定されてもよい。勿論、映像再生装置12が、コンテンツ変換の要否を決定して、コンテンツ転送装置21にコンテンツ変換要否についてのメッセージを送信するとしてもよい。
図10のS103のコンテンツ変換について、図8の実施形態における詳細な手順を図11のフローチャートに示す。
S201の初期化により、コンテンツ変換装置1の演算処理部3が処理を行なうプログラムにおいて、変数n、mを「n=0、m=0」(nは、再生を行おうとするフレームの順序を格納した配列の添字、mは、比較用フレームを挿入したか否か、すなわち、m=0であれば比較用フレームを挿入していない状態を、m=1であれば比較用フレームを挿入済であることを表す。)とする。
S202において、コンテンツ変換装置1の演算処理部3は、F(n)フレームを読み込む。(F(n)は、フレームの順序を格納した配列を表し、F(n)フレームには、OS処理前のF(n)番目のフレームのデータが格納されている。)
S203で演算処理部3は、「n=0」であるか否か、すなわち、先頭フレームから再生を行おうとしているのかを判断し、「0」でなければ、S204でフレームメモリ4内のフレーム(F(n)フレームの1つ前のフレーム)とF(n)フレームとの透過率の変化量の差分を求め、OS演算を実施し新たな変換コンテンツのフレームを生成する。
次にS205で、演算処理部3は、フレームメモリ4内のフレームからF(n)フレームへの変化量が規定値を越えているか否かの判定を行う。ここでの規定値とは、例えば変化したピクセルの数がフレーム全体に占める割合などで定義したものを用いる。
演算処理部3において、これが規定値を超えたと判定された場合、又はS203で「n=0」と判定された場合は、S208で「m=0」であるか否かを判定する。m=0であればS209において、全階調の黒側の10%以内つまり「黒」又は「グレー」の均一な比較用フレーム(以下、「Bフレーム」という)をフレームメモリ4に書き込むとともにエンコーダ部6へと出力する。
その後、S210で「m=1」として、Bフレーム挿入済とする。一方S205で規定値を超えていない場合は、S206でF(n)フレームをフレームメモリ4に書き込むとともに、S204で生成した新たなFF(n)フレーム(FF(n)フレームには、OS処理後の変換コンテンツデータであるFF(n)番目のフレームのデータが格納されている。)をエンコーダ部6に出力する。次のS207では、n=n+1、m=0として、次のフレームの処理にすすむ。S211で、演算処理部3は、コンテンツの終わりか否かを判定し、コンテンツの終わりなら処理を終了、コンテンツの終わりでなければS202からの処理を繰り返す。なお、S209においてBフレームをエンコーダ部6に出力せず、映像再生装置12側で再生時にBフレームを挿入するとしてもよい。
このことにより、OS処理を行なうのが、映像コンテンツの先頭である場合、又は前フレームとの変化量が規定値を超えるほど大きい時に、Bフレームを挿入することにより、安定した映像を得ることが可能となる。
(コンテンツ転送装置の処理の第2の実施形態)
図10のS103のコンテンツ変換について、図8及び図9の実施形態における詳細な手順を図12のフローチャートに示す。
S301において「n=1」として初期化を行なう。
S302で、コンテンツ変換装置1の演算処理部3は、F(n)フレームの読み込みを行ない、S303では基準フレームか否かの判定を行う。この基準フレームについては、例えば、MPEGなどのイントラピクチャやグループオブピクチャの先頭ピクチャなどとすることが考えられる。
演算処理部3が基準フレームであると判定した場合は、S304において、F(n)フレームをエンコード部6へ出力し、S305で「n=1」であるか否かを判断する。「n=1」でない、すなわち、先頭フレームでない場合、およびS303で基準フレームでないと判定されたときには、S306で、演算処理部3は、F(n)フレームとフレームメモリ4内のフレームとの差分を求め、OS演算を実施し新たなFF(n)フレームを生成する。そして、S307で演算処理部3は、FF(n)フレームをエンコード部6へ出力する。
その後、演算処理部3は、S308でF(n)フレームをフレームメモリ4へ書き込む。この処理はS305で「n=1」と判断されたときも同様に実施される。S309で、演算処理部3は、コンテンツの最後まで処理したか否かの判定を行ない、コンテンツの最後である場合は処理を終了、コンテンツの最後でない場合は、S310でn=n+1としてnの加算を行い、次のフレームの処理を行なうため、S302からの処理に戻り、処理を繰り返す。
このように、基準フレームか否かの判定によりコピー・フレームを挿入する処理が行なわれ、映像再生装置にて安定した動画応答性のよい再生が可能となるコンテンツの提供を行なうことができる。
[映像再生装置の処理]
図13は、上述のようにコンテンツ変換装置1によって変換されたコンテンツを映像再生装置12で再生する処理の手順を示したフローチャートである。
図13に示すように、映像再生装置12の主制御部17が処理を行なうプログラムにおいて、S401で、変数n、iを「n=1、i=1」(nは、再生を行おうとするフレームの順序を格納した配列の添字であり、n=1は先頭フレームを表す。i=0は、映像再生装置12で映像の再生中の状態を表し、i=1は、再生していない状態を表す。)として初期化を行なう。
S402で、映像再生装置12の主制御部17は、データ送受信制御部14にコンテンツ転送装置21から再生開始の指示信号が届いたか否かを監視し、待ち状態となっている。この間、S403で電源OFFの指示があれば終了する。
ここで、主制御部17は、コンテンツ転送装置21からの再生の指示信号がありとの判定を行なうと、S404で、前記再生の指示信号に再生を開始するポイントの指定があるか否かの判定を行ない、再生開始するポイントの指定があれば、S405において再生開始の指定ポイントを変数「n」に入力する。
S406で、デコード部15は、F(n)からのデコードを開始し、S407で、「i=0」として、液晶表示部13に駆動部16が駆動電圧を供給し、映像の再生処理を開始し、停止信号の受信またはコンテンツが終了するまで再生を行なう。
主制御部17は、再生停止の指示信号を受信した場合や受信したコンテンツの終了を確認すると、次のS408にすすむ。S408で、主制御部17は、停止であるかコンテンツの終了であるかの判定を行なう。停止であった場合は、S409において、「i=1」とし、停止したときのnを取得して保持する。この時のnは、停止信号を受けてから、FF(n)フレームに挿入された最初のF(n)フレームとなる箇所とする。コンテンツの終了であった場合は、S401の処理に戻り、nとiを初期化して、S402の待ち状態に戻る。
ここで、上記の説明では、映像再生装置12は、コンテンツ転送装置21からの再生開始信号、停止信号により再生を開始・停止すると説明したが、映像再生装置に、受信した変換コンテンツをデコードして記憶する記憶部(不図示)を備え、映像再生装置12に備えるユーザインターフェイス(不図示)から再生の開始、停止の指示信号を受け、主制御部17が再生の開始・停止を行なうとしてもよい。
このような処理を行なうことで、映像再生装置12は、再生が停止された場合であっても、オリジナルコンテンツのコピー・フレームの箇所を保持し、コンテンツの途中からの再生であっても安定した映像を再生することを可能とする。
[映像再生装置の処理の詳細]
(映像再生装置の処理の詳細の第1の実施形態)
図14は図13のS407の再生処理の別の実施形態における詳細である。
これは図7にて説明したコンテンツ変換方法においてコンテンツ転送装置21側でBフレームを挿入しないでコンテンツを転送し、映像再生装置12側でBフレームを挿入する場合における処理の手順を示したフローチャートである。
S501で、映像再生装置12の主制御部17は、受信したデータがコンテンツ変換(OS処理)されているか否かの判定を行ない、コンテンツ変換されていなければS505で通常コンテンツとして再生を行ない、S506にて「n=n+1」が実行され、次のフレームの処理にすすむ。コンテンツ変換されていると判定した場合は、S502で、主制御部17は、基準フレームか否かの判定を行う。
基準フレームと判定されれば、S503にて、主制御部17の制御により駆動部16は記憶部(不図示)に予め記憶しているBフレームを取得して表示する。
続いて、S504では、FF(n)フレームを再生し、S506で、「n=n+1」が実行され、次のフレームの処理にすすむ。S507において、主制御部17は、コンテンツの再生停止信号を受信したか、又はコンテンツの終了であるかの判定を行い、停止又は終了であった場合は、処理を終了する。停止又は終了でない場合は、S501に戻り、S501からS506までの処理を繰り返す。
このように、映像再生装置にて基準フレームか否かの判定を行ない、Bフレームを挿入する構成とすることで、映像再生装置にて安定した映像の再生を行なうことができることに加え、コンテンツ転送装置と映像再生装置との間で送受信が行なわれるデータ量を抑えることができる。
(映像再生装置の処理の詳細の第2の実施形態)
図15も図13のS407の再生処理の詳細の別の実施形態である。これは図8で示したコンテンツ変換方法においてコンテンツ転送装置21側でコピー・フレームを挿入しないでコンテンツを転送し、映像再生装置12側でコピー・フレームを挿入する処理の手順を示したフローチャートである。
S601で、主制御部17は、コンテンツ変換(OS処理)されているか否かの判定を行なう。コンテンツ変換されていなければS605にすすみ、通常コンテンツとして再生を行い、S606にて、「n=n+1」を実行し、次のフレーム処理にすすむ。コンテンツ変換されていると判定した場合は、S602で、主制御部17は、「i=1」か、否かの判定を行なう。「1」でない(再生中である)場合は、S604で、駆動部16は、FF(n)フレームについての再生を行なう。「1」(再生中でない)の場合、駆動部16は、FF(n)フレームを再生の前に、S603で、F(n)フレームを再生する。
ここで、F(n)フレーム(コピーフレーム)は、フレーム毎に属性を示す識別子を付加して、コンテンツ転送装置21からOS処理後のデータとともに転送されているものとする。コピーフレームを再生する場合、駆動部16は、転送されているフレームの識別子を認識し、該当するコピーフレームを再生することになる。
続いて、S604では、駆動部16は、FF(n)フレームの再生を行ない、S606で、「n=n+1」が実行され、次のフレームの処理にすすむ。S607において、主制御部17は、コンテンツの再生停止信号を受信したか、又はコンテンツの終了であるかの判定を行い、停止又は終了であった場合は、処理を終了する。停止又は終了でない場合は、S601に戻り、S601からS606までの処理を繰り返す。
このように、映像再生装置にて先頭フレームか否かの判定を行ない、コピー・フレームを挿入する構成とすることで、映像再生装置にて安定した映像の再生を行なうことができることに加え、コンテンツ転送装置と映像再生装置との間で送受信が行なわれるデータ量を抑えることができる。
尚、本発明のコンテンツ変換装置、映像再生装置及びコンテンツ変換方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明におけるコンテンツ変換装置のブロック図である。 本発明におけるコンテンツ変換装置を含むシステム例を示した図である。 本発明におけるコンテンツ転送装置を含むシステム例を示した図である。 本発明におけるコンテンツ転送装置を含むシステム例を示した図である。 本発明における液晶表示部の応答特性情報をコンテンツ変換装置へ転送する流れを示した図である。 本発明における液晶表示部の応答特性情報をコンテンツ変換装置へ転送する流れを示した図である。 本発明におけるコンテンツの変換方法と再生方法について示した図である。 本発明におけるコンテンツの変換方法と再生方法について示した図である。 本発明におけるコンテンツの変換方法と途中再生方法について示した図である。 本発明におけるコンテンツ転送装置の動作を示したフローチャートである。 本発明におけるコンテンツ変換についての処理の手順を示したフローチャートである。 本発明におけるコンテンツ変換についての処理の手順を示したフローチャートである。 本発明における映像再生装置で変換コンテンツを再生する処理の手順を示したフローチャートである。 本発明における映像再生装置で変換コンテンツを再生する処理の手順を示したフローチャートである。 本発明における映像再生装置で変換コンテンツを再生する処理の手順を示したフローチャートである。 OS駆動による液晶応答速度の改善について概念図として示したものである。 液晶映像装置の応答特性情報であるルックアップテーブル(LUT)の一例を示した図である。 従来技術における映像再生装置のブロック図である。
符号の説明
1 コンテンツ変換装置
2 デコード部
3 演算処理部
4 フレームメモリ
5 格納部
6 エンコード部
7 データ送受信部
10 コンテンツ変換装置を組み込んだシステム
11 画像データ格納部
12、51 映像再生装置
13 液晶表示部
14 データ送受信制御部
15 デコード部
16 駆動部
17 主制御部
18 特性情報記憶部
21 コンテンツ転送装置
22 画像データ転送制御部
31 記憶媒体
32 ユーザインターフェイス部
41 端末データ格納装置
52 画像データ受信部

Claims (22)

  1. 映像データの圧縮フォーマットに従って復号を行なうデコード部と、
    前記デコード部からの出力データをフレーム毎に順次一時保存し、処理を行なう現フレームの前フレームを格納するフレームメモリと、
    映像再生装置の液晶表示部の応答特性を導くための情報を格納した記憶部と、
    前記フレームメモリ及び前記記憶部を参照して前記現フレームと前記前フレームとの変化量により新たなフレームを変換生成する演算処理部と、
    前記新たなフレームを符号化して変換コンテンツを生成するエンコード部と、
    前記変換コンテンツを前記映像再生装置に送信するデータ送受信部とを備えたことを特徴とするコンテンツ変換装置。
  2. 前記記憶部に格納されている応答特性情報は、前記現フレームと前記前フレームとの透過率の差による駆動用データの表であることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ変換装置。
  3. 前記応答特性情報は、前記映像再生装置又は他の端末装置から受信することを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ変換装置。
  4. 前記映像再生装置からは、該映像再生装置又は前記液晶表示部の識別番号を受信し、該識別番号より他の端末装置から前記応答特性情報を取得することを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ変換装置。
  5. 前記演算処理部は、前記現フレームが先頭フレーム又は基準フレームであった場合には、比較用フレームを前記フレームメモリに格納するとともに前記エンコード部に出力することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載のコンテンツ変換装置。
  6. 前記比較用フレームの色は、全表示色範囲の低輝度側の10%以内であり、前記演算処理部は、該比較用フレームの色からの変移を演算して前記新たなフレームを変換生成することを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ変換装置。
  7. 前記演算処理部は、前記現フレームが先頭フレーム又は基準フレームであった場合には、該フレームを変換することなく前記フレームメモリに格納するとともに前記エンコード部に出力することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載のコンテンツ変換装置。
  8. 前記演算処理部は、前記現フレームと前記前フレームとの透過率の差が設定値より大きい場合には、比較用フレーム又は変換しない状態のフレームをフレームメモリに格納するとともに前記エンコード部に出力することを特徴とする請求項5から請求項7までのいずれか1つに記載のコンテンツ変換装置。
  9. コンテンツ変換装置より変換コンテンツを受信するデータ送受信部と、
    前記変換コンテンツをデコードするデコード部と、
    前記デコード部からの出力を得て液晶表示部を駆動する駆動部と、
    これらの制御を行う主制御部とを備えたことを特徴とする映像再生装置。
  10. 前記液晶表示部の応答特性情報又は当該映像再生装置若しくは前記液晶表示部の識別番号を格納する特性情報記憶部を備え、
    前記主制御部は、前記特性情報記憶部から前記応答特性情報又は前記識別番号を前記コンテンツ変換装置に送信することを特徴とする請求項9に記載の映像再生装置。
  11. 前記駆動部は、再生を行うフレームの先頭のみ比較用フレーム又は変換前フレームの再生を行ない、その後の前記比較用フレーム又は前記変換前フレームの再生を行わないことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の映像再生装置。
  12. 前記駆動部は、再生を行う比較用フレーム又は変換前フレームを複数フレーム期間連続して表示させた後、後続のフレームを再生することを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1つに記載の映像再生装置。
  13. 前記主制御部は、前記変換コンテンツの再生が途中からの場合、変換コンテンツ中の比較用フレーム又は変換前フレームから再生を行なうよう前記駆動部を制御することを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1つに記載の映像再生装置。
  14. 前記主制御部は、前記変換コンテンツの処理を行う現フレームが先頭フレーム又は基準フレームであれば、比較用フレーム又はコンテンツ変換前のフレームを再生するよう前記駆動部を制御することを特徴とする請求項9に記載の映像再生装置。
  15. ネットワークを介して、コンテンツ変換装置が、映像再生装置に、変換コンテンツを提供するコンテンツ変換方法であって、
    前記コンテンツ変換装置が、
    映像データの圧縮フォーマットに従ってデコードを行なうステップと、
    デコードを行なったデータの現フレームとその前フレームとの透過率の差により新たなフレームを変換生成するステップと、
    前記新たなフレームのエンコードを行ない、変換コンテンツを生成するステップと、
    前記変換コンテンツを前記映像再生装置に送信するステップと、
    前記映像再生装置が、
    前記変換コンテンツを受信するステップと、
    前記変換コンテンツに従い、再生を行うステップとを備えたことを特徴とするコンテンツ変換方法。
  16. 前記コンテンツ変換装置が、前記新たなフレームを変換生成する際に、前記現フレームが先頭フレーム又は基準フレームであった場合には、比較用フレームを次フレームの比較処理のため一時的にメモリに格納するとともに、エンコードのため出力することを特徴とする請求項15に記載のコンテンツ変換方法。
  17. 前記コンテンツ変換装置が、前記新たなフレームを変換生成する際に、前記現フレームが先頭フレーム又は基準フレームであった場合には、該フレームを変換しないで次フレームの比較処理のため一時的にメモリに格納するとともに、エンコードのため出力することを特徴とする請求項15に記載のコンテンツ変換方法。
  18. 前記コンテンツ変換装置が、前記新たなフレームを変換生成する際に、前記現フレームと前記前フレームとの透過率の差が設定値より大きい場合には、比較用フレーム又は変換しない状態のフレームを次フレームの比較処理のため一時的にメモリに格納するとともに、エンコードのため出力することを特徴とする請求項15から請求項17のいずれか1つに記載のコンテンツ変換方法。
  19. 前記映像再生装置が、前記変換コンテンツを再生する際に、フレームの先頭のみ比較用フレーム又は変換前フレームの再生を行ない、その後の前記比較用フレーム又は前記変換前フレームの再生を行わないことを特徴とする請求項16から請求項18のいずれか1つに記載のコンテンツ変換方法。
  20. 前記映像再生装置が、前記変換コンテンツを再生する際に、再生を行う比較用フレーム又は変換前フレームを複数フレーム期間連続して表示させた後、後続のフレームを再生することを特徴とする請求項16から請求項19のいずれか1つに記載のコンテンツ変換方法。
  21. 前記映像再生装置が、前記変換コンテンツを途中から再生する際に、前記変換コンテンツ中の比較用フレーム又は変換前フレームから再生を行なうことを特徴とする請求項16から請求項20のいずれか1つに記載のコンテンツ変換方法。
  22. 前記映像再生装置が、前記変換コンテンツを再生する際に、前記変換コンテンツの処理を行う現フレームが先頭フレーム又は基準フレームであれば、比較用フレーム又はコンテンツ変換前のフレームを再生することを特徴とする請求項15に記載のコンテンツ変換方法。
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