JP2008208982A - 制御弁装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御弁装置を構成するロック弁機構におけるメインポペットを速く閉じるようにする。
【解決手段】ロック弁機構45は、バルブ本体11に形成された段付穴49にスリーブ52を嵌挿している。スリーブ52の段付穴53に設けた細孔54の一側に大径穴55、他側に中径穴56が形成されている。中径穴56には細孔54と中径穴56との間にシート面57に接合する鋼球58を支持するシート部材59が螺着されている。シート部材59は鋼球58を収納するシート面60と、シート面60に連通する通路61とを設けている。段付穴49の小径穴46にはポペット63が摺動自在に嵌挿されており、該ポペット63の小径部64が通路29及び30を連通、遮断する連通路65に臨設され、ポペット63に遊挿されたばね部材66の弾発力により円錐面67により連通路65を開閉する。
【選択図】図2
【解決手段】ロック弁機構45は、バルブ本体11に形成された段付穴49にスリーブ52を嵌挿している。スリーブ52の段付穴53に設けた細孔54の一側に大径穴55、他側に中径穴56が形成されている。中径穴56には細孔54と中径穴56との間にシート面57に接合する鋼球58を支持するシート部材59が螺着されている。シート部材59は鋼球58を収納するシート面60と、シート面60に連通する通路61とを設けている。段付穴49の小径穴46にはポペット63が摺動自在に嵌挿されており、該ポペット63の小径部64が通路29及び30を連通、遮断する連通路65に臨設され、ポペット63に遊挿されたばね部材66の弾発力により円錐面67により連通路65を開閉する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ロック弁機構を介してアクチュエータの負荷を保持する制御弁装置に関する。
従来、この種の制御弁装置は、バルブブロックaにアクチュエータ(シリンダC)に連通する一対のアクチュエータポート32,36と、前記アクチュエータポート32,36いずれか一方をポンプPに連通させるとともに、他方のアクチュエータポートをタンクTに連通させるためのスプール23と、一方のアクチュエータポート側に設けるとともに、アクチュエータ(シリンダC)への供給油を自由に流通させ、該アクチュエータ(シリンダC)からの戻り油は、操作力が作用したときにのみ流通させるようにしたロック弁機構Vとを備えた制御弁装置において、前記ロック弁機構Vは前記一方のアクチュエータポート側を開閉するメインポペット41と、このポペット41に対して背圧を作用させて閉弁状態を維持する圧力室43と、パイロット圧が作用したときに前記圧力室43を中継通路30に連通させるためのパイロットポペット42と、スプール23に形成されかつパイロットポペット42が開弁したとき前記中継通路30をタンク通路31に連通させる切り換え部(環状溝49)とを備え、パイロット室24,25に作用するパイロット圧が零になり、仮にロック弁機構Vが動作不良を起こしてもスプール23によりタンクTへの連通を遮断している(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−50302号特許公報
しかしながら、特許文献1に記載された制御弁装置ではアクチュエータ(シリンダC)が作動状態の場合、圧力室43内の圧力はメインポペット41の絞りからタンクTに連通されているため、低い圧力に保持されている。ここでオペレータの操作によりパイロット圧が低下した際、パイロットポペット42を押し戻す力はスプリング44の弾発力だけなり、通常、スプリング44の弾発力は小さく設定されているのでパイロットポペット42が戻る速度が遅い。パイロットポペット42が閉じた後、圧力室43には、メインポペット41の絞りを通過した圧油が導かれるため、メインポペット41の閉じも遅くなる。
仮にオペレータの操作でパイロット圧が低下した際、スプール23が中立位置に戻る前に作動不良を起こした場合は、このロック弁はパイロットポペット42の閉じた後に圧力室43にメインポペット41の絞り穴を通じて圧油が供給され、メインポペット42が閉じる。よって、パイロットポペット42の閉じ応答が遅いことで、オペレータの意図に反して、アクチュエータの停止が遅れ、危険である。
また、図1のパイロット室25,45にパイロット圧を供給する場合では、図3の戻り通路48にタンク背圧がかかるので、パイロットピストン46が図の右方向に作動し始めるときのパイロット圧45の圧力がばらついてしまう。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、構造が簡単でコストを低減し、かつパイロットポペットの閉じ応答を向上させた制御弁装置を提供することを目的とする。
仮にオペレータの操作でパイロット圧が低下した際、スプール23が中立位置に戻る前に作動不良を起こした場合は、このロック弁はパイロットポペット42の閉じた後に圧力室43にメインポペット41の絞り穴を通じて圧油が供給され、メインポペット42が閉じる。よって、パイロットポペット42の閉じ応答が遅いことで、オペレータの意図に反して、アクチュエータの停止が遅れ、危険である。
また、図1のパイロット室25,45にパイロット圧を供給する場合では、図3の戻り通路48にタンク背圧がかかるので、パイロットピストン46が図の右方向に作動し始めるときのパイロット圧45の圧力がばらついてしまう。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、構造が簡単でコストを低減し、かつパイロットポペットの閉じ応答を向上させた制御弁装置を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するため請求項1記載の発明は、バルブ本体にアクチュエータに連通する一対のアクチュエータポートと、前記アクチュエータポートのいずれか一方を圧力ポートに連通させるとともに、前記アクチュエータポートの他方をタンクに連通させるためのスプールと、前記一方の前記アクチュエータポート側に設けるとともに、前記アクチュエータの供給油を自由に流通させ、該アクチュエータからの戻り油は、操作力を作用させたときにのみ流通させるように構成したロック弁機構とを、備えた制御弁装置において、前記ロック弁機構は、前記一方のアクチュエータポート側を開閉するポペット部材と、前記ポペット部材に対して背圧を作用させて閉弁状態を維持する圧力室が形成されパイロット圧が作用したときに圧力室をドレーンに連通させるスリーブ部材と、前記スリーブ部材に係合し前記パイロット圧が作用したときに移動するピストン部材と、前記スリーブ部材に収納され前記ピストン部材により移動するボール部材と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、パイロット圧をピストンに作用させる場合、流路はドレーンに連通しており、タンクラインに連通する場合に比べ、背圧の影響が小さいため、ピストンの作動し始めのパイロット圧のばらつきが小さくなる。
請求項2記載の発明では、前記ボール部材は前記スリーブ部材に設けられたシート部材により該スリーブ部材に位置決めされるので、ボール部材をシート部材に押し付けているとき、該ボール部材には、アクチュエータポートの負荷圧が作用するようにしたので、パイロット圧が低下したときのボール部材が、シート部材にシートする時間が短くなり、ポペット部材の閉じ応答も早くすることができるので、好適である。
本発明によれば、パイロット圧をピストンに作用させる場合、流路はドレーンに連通しており、タンクラインに連通する場合に比べ、背圧の影響が小さいため、ピストンの作動し始めのパイロット圧のばらつきが小さくなる。
請求項2記載の発明では、前記ボール部材は前記スリーブ部材に設けられたシート部材により該スリーブ部材に位置決めされるので、ボール部材をシート部材に押し付けているとき、該ボール部材には、アクチュエータポートの負荷圧が作用するようにしたので、パイロット圧が低下したときのボール部材が、シート部材にシートする時間が短くなり、ポペット部材の閉じ応答も早くすることができるので、好適である。
本発明によれば、ピストンの作動し始めのパイロット圧が、実機の状態によって、変動しやすいタンクラインの影響を受けないので、実機作動のばらつきが小さくなる。
また、メインスプールがリターン不良を起こした場合でも、ポペット部材が早く閉じ、パイロット圧室に圧力が供給されない限り、シリンダの停止遅れは最小限で、ポペット部材が閉じた後は、シリンダ負荷を保持できる。
また、メインスプールがリターン不良を起こした場合でも、ポペット部材が早く閉じ、パイロット圧室に圧力が供給されない限り、シリンダの停止遅れは最小限で、ポペット部材が閉じた後は、シリンダ負荷を保持できる。
本発明に係る制御弁装置について、好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら、以下、詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る制御弁装置10の概略構造を示す略縦断面図である。
図1において、制御弁装置10は、バルブ本体11と、前記バルブ本体11の側壁面に図示しないボルト部材により液密的に取り付けられたカバー部材12とを備える。バルブ本体11には長手方向(図1で左右方向)にメインスプール13が摺動自在に嵌挿され、該メインスプール13の両端はパイロット圧室14、20に臨ませている。前記パイロット圧室14は、バルブ本体11の側面に設けられ、該パイロット圧室14に作用するパイロット圧(図示しない)によりメインスプール13を図1で矢印X方向に移動させる。
図1は本発明の実施の形態に係る制御弁装置10の概略構造を示す略縦断面図である。
図1において、制御弁装置10は、バルブ本体11と、前記バルブ本体11の側壁面に図示しないボルト部材により液密的に取り付けられたカバー部材12とを備える。バルブ本体11には長手方向(図1で左右方向)にメインスプール13が摺動自在に嵌挿され、該メインスプール13の両端はパイロット圧室14、20に臨ませている。前記パイロット圧室14は、バルブ本体11の側面に設けられ、該パイロット圧室14に作用するパイロット圧(図示しない)によりメインスプール13を図1で矢印X方向に移動させる。
パイロット圧室14はバルブ本体11の側面に取り付けられメインスプール13の一側(図1で右側)を収納するキャップ部材15と、前記キャップ部材15に収納されメインスプール13にねじ機構で締結された軸部材16と、前記軸部材16にリテーナ17を介してその外周部に嵌着されたばね部材18とを、備え、パイロット圧室14にパイロット圧が作用しない場合はばね部材18の弾発力により図示の中立位置に保持されている。
一方、メインスプール13を図1で矢印Y方向に移動させるためのパイロット圧室20はカバー部材12に設けられている。前記パイロット圧室20は、メインスプール13の他側(図1で左側)を収納する室23を備え、カバー部材12に穿設された供給路21、22及び供給口74によりパイロット圧(図示しない)が供給されると、メインスプール13がばね部材18の弾発力に抗して矢印Y方向に移動するようになる。
一方、メインスプール13を図1で矢印Y方向に移動させるためのパイロット圧室20はカバー部材12に設けられている。前記パイロット圧室20は、メインスプール13の他側(図1で左側)を収納する室23を備え、カバー部材12に穿設された供給路21、22及び供給口74によりパイロット圧(図示しない)が供給されると、メインスプール13がばね部材18の弾発力に抗して矢印Y方向に移動するようになる。
前記バルブ本体11には、アクチュエータ24に管路25,26を介して連通するアクチュエータポート27,28と、前記アクチュエータポート27,28に連通する通路29、30,31と、図示しない油圧駆動源に連通する圧力ポート32と、前記圧力ポート32に連通するポンプ通路33,34と、メインスプール13の矢印Xまたは矢印Y方向の移動により通路29,31のそれぞれに連通、遮断するタンク通路35,36と、前記メインスプール13の矢印Xまたは矢印Y方向の移動により通路29,31とポンプ通路33,34とを連通・遮断する供給通路37と、を備える。参照符号39,40はリリーフ弁で、通路30、31に連通するようにバルブ本体11に装着されている。
図1に示すように、バルブ本体11及びカバー部材12の接合面には、メインスプール13に略同方向にロック弁機構45が嵌挿されている。
図2に示すように、前記ロック弁機構45には、バルブ本体11に形成された小径穴46と、前記小径穴46に隣接して連通する中径穴47と、前記中径穴47に隣接して連通しバルブ本体11及びカバー部材12に形成された大径穴48と、を備える段付穴49が設けられている。前記段付穴49の中径穴47及び大径穴48には段付形状のスリーブ(スリーブ部材)52の中径軸部50及び大径軸部51が嵌挿されている。前記スリーブ52には、軸心方向に段付穴53が形成されている。前記段付穴53は軸心方向の略中央部に細孔54が設けられ、該細孔54の一側(図1で左側)に大径穴55が形成され、他側(図1で右側)に中径穴56が形成されている。
図2に示すように、前記ロック弁機構45には、バルブ本体11に形成された小径穴46と、前記小径穴46に隣接して連通する中径穴47と、前記中径穴47に隣接して連通しバルブ本体11及びカバー部材12に形成された大径穴48と、を備える段付穴49が設けられている。前記段付穴49の中径穴47及び大径穴48には段付形状のスリーブ(スリーブ部材)52の中径軸部50及び大径軸部51が嵌挿されている。前記スリーブ52には、軸心方向に段付穴53が形成されている。前記段付穴53は軸心方向の略中央部に細孔54が設けられ、該細孔54の一側(図1で左側)に大径穴55が形成され、他側(図1で右側)に中径穴56が形成されている。
前記中径穴56には細孔54と該中径穴56との連通部に形成されるシート面57に接合する鋼球(ボール部材)58を支持するシート部材59がねじ機構(図示しない)により螺着されている。前記シート部材59には、鋼球58を収納するシート面60と、該シート面60に連通する通路61とが設けられている。鋼球58は軸受工具鋼が用いているが、使用条件、例えば圧力、シート部材質、シート回数が少ない、寿命が短くても良い、リークが多くても良いなどによって、他の材料であるSUS、アルミ合金、樹脂材料等を用いても勿論よい。
シート部材59をスリーブ52に螺着するときは、該シート部59の一端(図1で右側)に設けられた二面取りを形成する突起部62を工具により回動して行われるが、シート部材59を中径穴56に所定距離ねじ込んで鋼球58がシート面57とシート面60との間で変位できるようにようにしてよいし、シート部材59の端面(図2で左端面)をスリーブ51の中径穴56の端面(図2で右端面)に当接して鋼球58がシート面57とシート面60との間を変位できるようにしてもよい。
シート部材59をスリーブ52に螺着するときは、該シート部59の一端(図1で右側)に設けられた二面取りを形成する突起部62を工具により回動して行われるが、シート部材59を中径穴56に所定距離ねじ込んで鋼球58がシート面57とシート面60との間で変位できるようにようにしてよいし、シート部材59の端面(図2で左端面)をスリーブ51の中径穴56の端面(図2で右端面)に当接して鋼球58がシート面57とシート面60との間を変位できるようにしてもよい。
一方、前記段付穴49の小径穴46にはポペット(ポペット部材)63が摺動自在に嵌挿されており、通路29及び30を連通、遮断する連通路65に臨設され、ポペット63の内孔に遊挿されたばね部材66の弾発力によりポペット63の先端(図1で右端)に形成される広角の円錐面67が連通路65の開口部に当接若しくは離脱して通路29及び30の連通、遮断が行われる。ここで、ポペット63の小径穴46と中径穴47とが接続する部分、すなわちスリーブ52とポペット63の間には該ポペット63に対して背圧を作用させて閉弁状態を維持する圧力室47aが形成されている。
バルブ本体10に設けられた大径穴48と同軸上に位置し、該大径穴48に隣接して連通する穴68にはピストン(ピストン部材)69が摺動自在に嵌挿されており、該ピストン69の一側(図1で右側)に形成された着座部70と、該着座部70に連続して形成され大径穴55に摺動自在に嵌挿された軸部材71と、該軸部材71に連続して設けられ細孔54に遊挿され先端が鋼球58に接合するピン部材72と、を備える。
本発明の実施の形態に係る制御弁装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
先ず、アクチュエータ24(図3参照)に作用している荷重Wを上昇(図3で上方)させる場合に、図示しない切換弁を切換操作すると、油圧駆動源(図示しない)から導出されるパイロット圧(図示しない)、例えばPpaがパイロット圧室14の供給口73に送油される。この場合、供給口74に作用するパイロット圧(図示しない)、例えばPpbは略零圧になっており、該供給口74が供給路21,22を介してパイロット圧室20に連通している。これによって、メインスプール13が矢印X方向に移動すると、油圧駆動源に連通する圧力ポート32より供給される圧油は図3に示される実線矢印のように連通路75よりポンプ通路34、供給通路37、通路29を経てポペット63を矢印X方向に変位させて通路29と30とを連通して連通路65より通路30、アクチュエータポート27、管路25を流れてアクチュエータ24のヘッド室側に供給される。
先ず、アクチュエータ24(図3参照)に作用している荷重Wを上昇(図3で上方)させる場合に、図示しない切換弁を切換操作すると、油圧駆動源(図示しない)から導出されるパイロット圧(図示しない)、例えばPpaがパイロット圧室14の供給口73に送油される。この場合、供給口74に作用するパイロット圧(図示しない)、例えばPpbは略零圧になっており、該供給口74が供給路21,22を介してパイロット圧室20に連通している。これによって、メインスプール13が矢印X方向に移動すると、油圧駆動源に連通する圧力ポート32より供給される圧油は図3に示される実線矢印のように連通路75よりポンプ通路34、供給通路37、通路29を経てポペット63を矢印X方向に変位させて通路29と30とを連通して連通路65より通路30、アクチュエータポート27、管路25を流れてアクチュエータ24のヘッド室側に供給される。
これに対して、アクチュエータ24のロッド室側は管路26がアクチュエータポート28に連通しているので、該ロッド室側の圧油は通路31、タンク通路36よりタンク(図示しない)に戻る。よって、アクチュエータ24は荷重Wを上昇させるようになる。
この場合、ポペット63を矢印X方向に変位させる条件は、連通路65の断面積をA1(図2参照)、通路29に作用する油圧力をP1(図2参照)、小径穴46の断面積をA2(図2参照)、該小径穴46に作用する油圧力をPL(図2参照)、ばね部材66の弾発力をWsp(図2参照)とすると、
ポペット63に作用する油圧力P1が、 P1×A1+PL×(A2−A1)≧PL×A2×Wsp 整理するとP1×A1≧PL×A1×Wsp を満たすまで上昇したときにポペット63を矢印X方向に変位させ、ポペット63の円錐面67が連通路65の開口部(図2で左端)から離間して通路29と30とが連通するようになる。
これにより、流路30を流れる油圧力P1がチェック弁39より流路81,82,61より凹部60に流れ鋼球58をシート面57に押圧する。
なお、メインスプール13が矢印X方向に移動した際、室79は供給路78,77、供給口76よりタンク(図示しない)を連通している。
また、この場合は流路30の負荷圧PLは、流路81、82,61よりシート面60を通過し、鋼球58をシート面57に押圧している。なお、メインスプール13が矢印X方向に移動した際、連通路78は、室79,80を連通する位置にはなく、遮断されている。
この場合、ポペット63を矢印X方向に変位させる条件は、連通路65の断面積をA1(図2参照)、通路29に作用する油圧力をP1(図2参照)、小径穴46の断面積をA2(図2参照)、該小径穴46に作用する油圧力をPL(図2参照)、ばね部材66の弾発力をWsp(図2参照)とすると、
ポペット63に作用する油圧力P1が、 P1×A1+PL×(A2−A1)≧PL×A2×Wsp 整理するとP1×A1≧PL×A1×Wsp を満たすまで上昇したときにポペット63を矢印X方向に変位させ、ポペット63の円錐面67が連通路65の開口部(図2で左端)から離間して通路29と30とが連通するようになる。
これにより、流路30を流れる油圧力P1がチェック弁39より流路81,82,61より凹部60に流れ鋼球58をシート面57に押圧する。
なお、メインスプール13が矢印X方向に移動した際、室79は供給路78,77、供給口76よりタンク(図示しない)を連通している。
また、この場合は流路30の負荷圧PLは、流路81、82,61よりシート面60を通過し、鋼球58をシート面57に押圧している。なお、メインスプール13が矢印X方向に移動した際、連通路78は、室79,80を連通する位置にはなく、遮断されている。
図4に示すように、アクチュエータ24に作用している荷重Wを下降(図4で下方)させる場合に、図示しない切換弁を切換操作すると、油圧駆動源(図示しない)から導出されるパイロット圧、例えばPpbは供給口74より供給路21,22を流れてパイロット圧室20及びロック弁機構45の穴68に送給される。よって、ピストン69(図2参照)が矢印Y方向に移動してピン部材72により鋼球58を矢印Y方向に押圧してシート面57から離脱してシート面60に押し付けられ、シート面57と鋼球58の外周部間の隙間に圧油の流路が形成される。
ここで、ピストン69が鋼球58を矢印Y方向に押す条件は、ピストン69の断面積をA3(図2参照)、シート57のシート面積をA4(図2参照)とすると、パイロット圧Ppb、小径穴46に作用する油圧力をPLが Ppb×A3≧PL×A4 を満たす関係になったときに成立する。
ここで、ピストン69が鋼球58を矢印Y方向に押す条件は、ピストン69の断面積をA3(図2参照)、シート57のシート面積をA4(図2参照)とすると、パイロット圧Ppb、小径穴46に作用する油圧力をPLが Ppb×A3≧PL×A4 を満たす関係になったときに成立する。
この場合、ポペット63の内側、すなわち圧力室47aの油圧力は小径穴46に作用している油圧力PLと遮断されているので、該ポペット63内に圧油は流路83(図2参照)よりシート面57と鋼球58間の流路より流路84,85、室80,79を流れて供給路78,86、供給口76よりドレーンDRに流れる。よって、ポペット63の内側の油圧力が低下し、該ポペット63が矢印X方向に変位して通路30と29とが連通するようになる。
一方、パイロット圧Ppbが供給室22よりパイロット圧室20の室23に流入すると、メインスプール13は矢印Y方向に移動する。これによって、油圧駆動源に連通する圧力ポート32より供給される圧油は図4に示される実線矢印のように連通路75、ポンプ通路33、供給通路37、通路31、アクチュエータポート28より管路26を経てアクチュエータ24のロッド側室に供給される。
さらに、アクチュエータ24のヘッド室側は管路25よりアクチュエータポート27、通路30、連通路65、通路29を経てタンク通路35に戻るようになる。よって、アクチュエータ24は荷重Wを下降(図4で下方)させるようになる。
本発明の実施の形態に係る制御弁装置10において、アクチュエータ24は上下方向(縦方向)に配置したが、アクチュエータポート27に自重負荷圧力がかかり、その負荷圧力を確実に保持する必要があるアクチュエータであれば、アクチュエータの姿勢は上下方向に限らない。
一方、パイロット圧Ppbが供給室22よりパイロット圧室20の室23に流入すると、メインスプール13は矢印Y方向に移動する。これによって、油圧駆動源に連通する圧力ポート32より供給される圧油は図4に示される実線矢印のように連通路75、ポンプ通路33、供給通路37、通路31、アクチュエータポート28より管路26を経てアクチュエータ24のロッド側室に供給される。
さらに、アクチュエータ24のヘッド室側は管路25よりアクチュエータポート27、通路30、連通路65、通路29を経てタンク通路35に戻るようになる。よって、アクチュエータ24は荷重Wを下降(図4で下方)させるようになる。
本発明の実施の形態に係る制御弁装置10において、アクチュエータ24は上下方向(縦方向)に配置したが、アクチュエータポート27に自重負荷圧力がかかり、その負荷圧力を確実に保持する必要があるアクチュエータであれば、アクチュエータの姿勢は上下方向に限らない。
以上説明したように、本発明の制御弁装置によれば、自重負荷方向にシリンダーを作動させ、その作動を停止する際に、メインスプール13が作動不良を生じ、中立位置に戻らなくても、パイロット圧室20の圧力が低下していれば、閉じ応答が早いロック弁が閉じて、シリンダーを保持することができる。
また、流路84はドレンラインに連通するので、タンクポートの背圧の影響を受けることがなく、実機作動時のばらつきを小さくすることができる。
また、流路84はドレンラインに連通するので、タンクポートの背圧の影響を受けることがなく、実機作動時のばらつきを小さくすることができる。
10 制御弁装置 11 バルブ本体
12 カバー部材 13 メインスプール
14、20 パイロット圧室 21 供給路
24 アクチュエータ 25 管路
27、28 アクチュエータポート 29、30 通路
32 圧力ポート 33、34 ポンプ通路
35、36 タンク通路 37 供給通路
38 圧力補償弁 39、40 リリーフ弁
45 ロック弁機構 47a 圧力室
52 スリーブ 57 シート
58 鋼球 63 ポペット
69 ピストン
12 カバー部材 13 メインスプール
14、20 パイロット圧室 21 供給路
24 アクチュエータ 25 管路
27、28 アクチュエータポート 29、30 通路
32 圧力ポート 33、34 ポンプ通路
35、36 タンク通路 37 供給通路
38 圧力補償弁 39、40 リリーフ弁
45 ロック弁機構 47a 圧力室
52 スリーブ 57 シート
58 鋼球 63 ポペット
69 ピストン
Claims (2)
- バルブ本体にアクチュエータに連通する一対のアクチュエータポートと、
前記アクチュエータポートのいずれか一方を圧力ポートに連通させるとともに、前記アクチュエータポートの他方をタンクに連通させるためのスプールと、
前記一方の前記アクチュエータポート側に設けるとともに、前記アクチュエータの供給油を自由に流通させ、該アクチュエータからの戻り油は、操作力を作用させたときにのみ流通させるように構成したロック弁機構と、
を備えた制御弁装置において、
前記ロック弁機構は、前記一方のアクチュエータポート側を開閉するポペット部材と、前記ポペット部材に対して背圧を作用させて閉弁状態を維持する圧力室が形成されパイロット圧が作用したときに該圧力室をドレーンに連通させるスリーブ部材と、
前記スリーブ部材に係合し前記パイロット圧が作用したときに移動するピストン部材と、前記スリーブ部材に収納され前記ピストン部材により移動するボール部材と、
を有することを特徴とする制御弁装置。 - 請求項1記載の制御弁装置において、
前記ボール部材は前記スリーブ部材に設けられたシート部材により該スリーブ部材に位置決めされることを特徴とする制御弁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007049022A JP2008208982A (ja) | 2007-02-28 | 2007-02-28 | 制御弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007049022A JP2008208982A (ja) | 2007-02-28 | 2007-02-28 | 制御弁装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008208982A true JP2008208982A (ja) | 2008-09-11 |
Family
ID=39785448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007049022A Withdrawn JP2008208982A (ja) | 2007-02-28 | 2007-02-28 | 制御弁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008208982A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107504004A (zh) * | 2017-09-13 | 2017-12-22 | 江苏恒立液压科技有限公司 | 新型压力补偿阀 |
JP2020034023A (ja) * | 2018-08-27 | 2020-03-05 | ナブテスコ株式会社 | 方向切換弁装置 |
-
2007
- 2007-02-28 JP JP2007049022A patent/JP2008208982A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107504004A (zh) * | 2017-09-13 | 2017-12-22 | 江苏恒立液压科技有限公司 | 新型压力补偿阀 |
JP2020034023A (ja) * | 2018-08-27 | 2020-03-05 | ナブテスコ株式会社 | 方向切換弁装置 |
JP7134788B2 (ja) | 2018-08-27 | 2022-09-12 | ナブテスコ株式会社 | 方向切換弁装置 |
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