JP2008206679A - 水中超音波発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】16kHz以上の高周波数帯域における音圧レベルを高めることができる超音波発生水槽を提供する。
【解決手段】浴槽の側壁11aに装着された超音波発生ノズル12の内部に噴射ノズル15を収容する。揚水管17からポンプ18により噴射ノズル15に水を供給する。噴射ノズル15と口金20との間に形成された空間21に空気を供給する空気通路13dの空気吸入管23を開閉弁24を閉じることにより空間21への空気の供給を停止する。噴射ノズル15から水のみを噴射することにより浴槽11内において16kHz以上の高周波数帯域における音圧レベルが噴水流に気泡を混合して噴射する方式と比較して高められることが実験により確認された。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば人体の超音波治療に用いられる水中超音波発生装置に関する。
一般に、超音波治療装置は超音波による温熱作用やマイクロマッサージ作用等によってより優れた治療効果が得られる。この超音波治療装置として、特許文献1に記載されたものが提案されている。この超音波治療装置は、浴槽内にノズル本体と口金(発泡ノズル)と空気吸入管とから構成され、かつ内部に空間を設けた超音波発生ノズルを配置している。そして、前記超音波発生ノズルのノズル本体の絞り口から圧力98.07〜196.14kPaの水を浴槽内に噴射させたときに、水と空気との体積混合比が5.7〜6.3:4.3〜3.7のもとで、毎秒16〜80kHzの超音波を発生させるように構成されていた。
特公昭62−29055号公報
ところが、上記従来の超音波治療装置は、水を空気と共に噴射して気泡を発生させるようになっていたので、気泡が人体に接触して弾ける際のマッサージ効果はあるが、気泡を混入すると、意外なことに16kHz以上の高周波数帯域における音圧レベルが高くならないことが判明した。従来は噴射水に気泡を混合して噴射することにより所望する高い音圧レベルの超音波が得られるものと信じられていた。従って、空気の供給を停止し、気泡を発生させないで、水のみを噴射する場合の音圧レベルの実験データが採取されることはなかったが、このようなケースについて偶然に実験データが採取され、気泡を噴射させたときよりも高い音圧レベルが得られることが判明した。
本発明は、上記のような意外な実験データに基づいてなされたものであって、16kHz以上の高周波数帯域における音圧レベルを高めることができる水中超音波発生装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、水槽内の水をポンプにより汲み上げて水槽内に噴射する超音波発生ノズルを備え、前記超音波発生ノズルの噴射孔の口径を2.5〜20mmに設定し、該超音波発生ノズルから水を90〜200kPaの圧力で噴射するように構成したことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記超音波発生ノズルの口径は、3.5〜7.0mmに設定され、圧力は110〜120kPaに設定されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記超音波発生ノズルには空気を水の噴射エネルギーを利用して霧吹きの原理により噴射水に気泡として混合させて水槽内に供給するための気泡発生手段が設けられ、該気泡発生手段には、該発生手段を作動状態と停止状態との間で切り換えるための切換機構が設けられていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2において、前記超音波発生ノズルには、浴槽内の水を該ノズルから噴射される噴射水の噴射エネルギーを利用して吸い込んで混合噴射するための水混合噴射手段が設けられていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4において、前記水混合噴射手段には、混合される水の流量を制御するための流量制御弁が設けられていることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1又は2において、前記水槽の壁面には前記超音波発生ノズルとは別に噴射水に空気を混合して噴射するための気泡混合式の超音波発生ノズルが設けられていることを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1又は2において、前記ポンプは持ち運び可能なユニットケースに収容され、前記ポンプの吸込口及び吐出口には、それぞれフレキシブルな揚水管及び圧送管が接続され、前記圧送管には前記超音波発生ノズルが接続されていることを要旨とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7において、前記超音波発生ノズルには空気を水の噴射エネルギーを利用して霧吹きの原理により噴射水に気泡として混合させて水槽内に供給するための気泡発生手段が設けられ、該気泡発生手段を構成する空気吸入管はフレキシブルに形成され、この空気吸入管には前記気泡発生手段を作動状態と停止状態との間で切り換えるための切換機構が設けられていることを要旨とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7において、前記超音波発生ノズルには、浴槽内の水を該ノズルから噴射される噴射水の噴射エネルギーを利用して吸い込んで混合噴射するための水混合噴射手段が設けられていることを要旨とする。
本発明によれば、超音波発生ノズルの噴射孔の口径を2.5〜20mmに設定し、該超音波発生ノズルから水を90〜200kPaの圧力で噴射するように構成したので、16kHz以上の高周波数帯域における音圧レベルを高めることができる。
以下、本発明を超音波治療装置として具体化した一実施形態を図1〜図11に従って説明する。
図5に示すように浴槽11の壁面としての側壁11aには超音波発生ノズル12が装着されている。この超音波発生ノズル12のノズル本体13は図1に示すように前記側壁11aに貫通された取付孔11bと対応して該側壁11aの外面に接合されている。前記ノズル本体13に形成されたネジ穴13aには、ネジ筒部14a及びフランジ部14bを有する締結筒体14の前記ネジ筒部14aが螺合され、側壁11aにノズル本体13と締結筒体14が締め付け固定されている。
前記ノズル本体13の中心部に対し前記ネジ穴13aと同芯状に形成されたネジ孔13bには、噴射孔15aを有する噴射ノズル15が螺合固定されている。前記ネジ孔13b及び噴射孔15aに連通するように通水路13cがノズル本体13の半径方向に、かつ前記噴射ノズル15の軸線と直交するように形成されている。前記通水路13cの外端部には、継手16を介して揚水管17の一端が接続され、揚水管17の他端は浴槽11に接続されている。前記揚水管17にはポンプ18が接続され、モータ19により作動されるようになっている。
前記締結筒体14の内周面に形成されたネジ穴14cには、口金20の外周に形成された雄ネジ20aが螺合されている。該口金20の中心部には、前記噴射ノズル15の噴射孔15aの口径d1(例えば4.5mm)よりも大きい口径d2(例えば9.0mm)の噴出穴20bが形成されている。前記ノズル本体13のネジ穴13aの内側面、締結筒体14の内周面、噴射ノズル15の外周面及び口金20の内端面により空間21が形成されている。この空間21と連通するように前記ノズル本体13には空気通路13dが形成されている。前記空気通路13dの外端部には、継手22を介して空気吸入管23の下端が接続され、空気吸入管23の上端は開放されている。前記空気吸入管23には手動式の開閉弁24が設けられている。
この実施形態では、前記口金20、空間21、空気通路13d及び空気吸入管23等により気泡発生手段が構成されている。又、前記開閉弁24は前記気泡発生手段を作動状態と停止状態との間で切り換えるための切換機構として機能する。
次に、前記のように構成した超音波治療装置の動作について説明する。
図1及び図5に示す超音波治療装置の超音波発生ノズル12から従来と同じように気泡を発生させる場合には、前記開閉弁24を手動により開路する。この状態で、モータ19が起動されてポンプ18が作動されると、浴槽11内の水が揚水管17、ポンプ18及びノズル本体13の通水路13cを経て、噴射ノズル15の噴射孔15aから浴槽11内に噴射される。この水の噴射エネルギーによる霧吹きの原理により空気通路13dから空気が空間21内に吸入され、噴射された水に空気が混入されて口金20の噴出穴20bから浴槽11内に超音波気泡群となって浴槽11内へ放出される。この超音波治療装置は、噴射孔15aの口径d1が4.5mmの噴射ノズル15から圧力98.07〜196.14kPaの水を噴射させたときに、水と空気との体積混合比が5.7〜6.3:4.3〜3.7のもとで、毎秒16〜80kHzの超音波を発生させることができる。
図1及び図5に示す超音波治療装置において、前記開閉弁24を手動により閉路した状態で、ポンプ18が起動された場合には、前記空気通路13dから空気が吸入されないので、噴射ノズル15の噴射孔15aから圧力98.07〜196.14kPaの水のみが噴射される。この場合には、噴射された噴水流により毎秒16〜80kHzの超音波を発生させることができる。
次に、図1に示す超音波発生ノズル12に代えて、該ノズル12の構成と異なるタイプの三種類の超音波発生ノズル12を用いた場合について、以下に順次説明する。
図2に示す超音波発生ノズル12は、前記開閉弁24を省略した従来公知の構成において、締結筒体14のネジ穴14cから前記口金20を取り外すことにより空間21を省略し、前記空気通路13dからの空気の引き込みができないようにしたものである。
図2に示す超音波治療装置において、前記ポンプ18が起動された場合には、前記口金20及び空間21がないので、前記空気通路13dから空気が吸入されず、噴射ノズル15の噴射孔15aから圧力98.07〜196.14kPaの水のみが噴射される。この場合にも、噴射された水流により毎秒16〜80kHzの超音波を発生させることができる。
図3に示す超音波発生ノズル12は、図1の超音波発生ノズル12において、空気吸入管23及び開閉弁24を省略するとともに、通水管25を継手22と浴槽11との間に接続して、前記空気通路13dを通水路13eとし、該通水路13eから水を空間21に吸い込むようにしたものである。前記通水管25の途中には、流量制御弁26が設けられている。この実施形態では、前記口金20、空間21、通水路13e及び通水管25等により前記噴射ノズル15からの噴射水に水を混合するための水混合噴射手段が構成されている。
図3に示す超音波治療装置において、前記ポンプ18が起動された場合には、前記通水管25が浴槽11に接続されているので、噴射ノズル15からの水の噴射エネルギーによって前記通水路13eから空間21に水が吸入される。そして、噴射ノズル15の噴射孔15aから圧力98.07〜196.14kPaで噴射された水と通水路13eから空間21に吸い込まれた水とが混合されて口金20の噴出穴20bから混合水が浴槽11内に噴射される。この場合にも、噴射された混合水流により毎秒16〜80kHzの超音波を発生させることができる。
図4に示す超音波発生ノズル12は、図2に示す超音波発生ノズル12の空気通路13d、空間21、継手22、空気吸入管23及び開閉弁24を省略することにより、噴射ノズル15の噴射孔15aから水のみを噴射するようにしたものである。
図4に示す超音波治療装置において、前記ポンプ18が起動された場合には、噴射ノズル15の噴射孔15aから圧力98.07〜196.14kPaの水が噴射される。この場合にも、噴射された噴水流により毎秒16〜80kHzの超音波を発生させることができる。
前述した図1〜図3に示す三つのタイプの超音波発生ノズル12を用いて、噴射ノズル15から水を所定圧力、つまり120kPaで噴射させて超音波がどのように発生しているかを測定する実験を次のようにして行った。すなわち、浴槽11内に超音波発生ノズル12と対向してマイク30を配置するとともに、このマイク30からの検出信号を前置増幅器31により増幅する。その後、増幅器32により再増幅し、さらにフィルタ33を接続した周波数分析器34によって周波数成分を分析し、記録計35によって記録した。
ところで、一般に超音波とは16kHz以上の音波を指す。又、音の強さは次式の音圧レベルで表される。
音圧レベル(SPL)=20log10(p/p0) dB(デシベル)
これは水中での音響評価であるため、1マイクロパスカル(μPa)を基準値p0として音圧pを比で表したものである。
日本規格協会発行の医用電気機器のJIS T 0601−2−201の第7章の「超音波の出力」に関する規定によれば、「超音波発生源の近傍の音圧レベル(基準音圧は1μPaとする。)を測定したとき、16kHz以上の周波数において、最大値が115dB以上でなれけばない。』と定められている。そこで、以下の実験結果における超音波成分のパワーを評価するにあたり、16kHz以上の周波数帯域において、115dB以上のパワーを有する成分の総量について検討した。治療浴装置としての利用の際には、前記総量が主な有効成分と考えられる。
表1には、比較例1,2及び実施例1〜9の超音波発生ノズル12のタイプ、空気通路13dの有無、開閉弁24の開閉状態、通水路13eの有無、ノズル15の口径、空間21の有無、吐出圧力、通水路13eの流量(自然吸入による)がそれぞれ記載されている。
比較例1は、図1の超音波発生ノズル12において、開閉弁24が開放され、噴射ノズル15の口径が4.5mmに設定され、吐出圧力が120kPaに設定されている。比較例2は、図3の超音波発生ノズル12において、噴射ノズル15の口径が2.0mmに設定され、吐出圧力が120kPaに設定され、前記流量制御弁26が全開状態で通水路13eの流量が3リットル/分になるように設定されている。実施例1は、図1に示す超音波発生ノズル12において、開閉弁24が閉じられ、噴射ノズル15の口径d1が4.5mmに設定されている。実施例2は図2に示す超音波発生ノズル12において、噴射ノズル15の口径d1が4.5mmに設定され、吐出圧力が120kPaに設定されている。実施例3は、図3に示す超音波発生ノズル12において、噴射ノズル15の口径d1が4.5mmに設定され、吐出圧力が120kPaに設定され、前記流量制御弁26によって通水路13eの流量が5リットル/分になるように設定されている。実施例4,5は、前記流量制御弁26を制御することにより実施例3と比べて通水路13eの流量が4リットル/分、3リットル/分になるように設定されている点が異なる。又、実施例6は、噴射ノズル15の口径が3.5mmに設定され、前記流量制御弁26が全開状態で通水路13eの流量が7リットル/分になるように設定されている。実施例7は、噴射ノズル15の口径が7.0mmに設定され、前記流量制御弁26が全開状態で通水路13eの流量が0リットル/分になるように設定されている。実施例8は、比較例1と実施例1とを併用し、実施例9は、比較例1と実施例2とを併用したものである。
Figure 2008206679
比較例1,2及び実施例1〜7について、前述した測定装置により各周波数ごとの音圧レベルを測定した結果、図6に示すデータが得られた。マイク30の測定点は、超音波発生ノズル12からその軸方向に10cm離れた位置である。図6中の複数本の縦線は高周波数帯域16kHz、25kHz、31.5kHzを示し、複数本の横線は有効音圧レベル帯域117dB〜141dBを示す。図6のグラフから明らかなように、比較例1は基準周波数帯域において、従来と同じ有効音圧レベル(130dB)が得られる。しかし、比較例2は、噴射ノズル15の噴射孔15aの口径が2mmと小さいので、噴水量が不足して有効音圧レベルに達しないことが判った。
一方、実施例1においては、高周波数帯域内の有効音圧レベルが155dBと高くなり、以下、実施例2〜7では、144dB、148dB、144dB、143dB、154dB、138dBと言うように比較例1と比べて音圧レベルが高いことが判った。
図6に示すように、実施例6は、25〜31.5kHzの超音波域において、音圧レベルが他の実施例と比較して最も優れていることが判った。
又、実施例8及び実施例9においては、図7に示すように高周波数帯域の有効音圧レベルが比較例1の有効音圧(119dB)と比べて高く(135dB)なっていることが判った。実施例9も比較例1の有効音圧(119dB)と比べて高く(125dB)なっていることが判った。
次に、噴射ノズル15と音圧レベルの測定点(マイク30)との距離をノズル15の軸方向に変化させて、音圧レベルを測定した結果を図8のグラフに示す。この図から明らかなように比較例1においては、前記距離が大きくなるにつれて、音圧レベルの減衰が大きいが、実施例1では音圧レベルの減衰が緩やかであることが判った。
一方、実験動物のマウスを浴槽11の内に入れて、マウスの直腸の温度上昇を測定したところ、図9に示すように、単なる温浴の比較例3の場合には、温度上昇が緩やかであるが、比較例1では、比較例3よりも直腸の温度上昇の勾配が大きくなっている。実施例1では、測定開始から所定時間の間は、比較例1よりも直腸の温度上昇の勾配が大きくなっていることが判った。浴槽11から出た後のマウスの直腸の温度の変化を測定したところ、図10に示すように、実施例1では、直腸の温度の低下が小さく、比較例1,2よりも優れていることが判った。
さらに、人間の皮膚の血流量の変化を入浴前、入浴中及び入浴後において、それぞれ測定したところ、図11に示すように、実施例1が比較例1〜3と比べて、入浴中の皮膚の血流量が高いことが判った。
上記実施形態の超音波治療装置によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)上記実施形態では、浴槽11の側壁11aに対し、浴槽11の内部に水を噴射する口径d1が3.5〜7mmの噴射ノズル15を設け、該噴射ノズル15から水を98.07〜196.14kPaの圧力で噴射するように構成した。このため、従来の気泡発生式のものと比較して、16kHz以上の高周波数帯域における音圧レベルを高めることができる。
(2)上記実施形態では、図1に示すように超音波発生ノズル12の空気吸入管23に開閉弁24を設けたので、気泡を発生させてマッサージ効果を高める従来の超音波治療装置として使用したり、音圧レベルを高める超音波治療装置として使用したりすることができる。
(3)上記実施形態では、図3に示すように通水管25により通水路13eに水を導き、噴射孔15aからの主噴射水に通水路13eからの補助噴射水を混合して浴槽11内に噴射するようにした。このため、主噴射水の周りで補助噴射水が旋回しつつ拡散されて、噴射水の圧力変動が大きくなり、実施例3〜7の実験データを示す図6から明らかなように25〜31.5kHzの超音波域において、音圧レベルのピークが表れる。これに対し、実施例1,2では、図6から明らかなように16kHz以下の超音波域において、音圧レベルのピークが表れる。従って、補助噴射水を用いる超音波発生ノズル12は、25kHz以上の超音波域において、高い音圧レベルを得たいときに有効である。
(4)上記実施形態では、図4に示すように噴射ノズル15のみを設ければよいので、構造を簡素化することができる。
(5)上記実施形態では、図6に示すように可聴音波域での音圧レベルの高い比較例1と、16kHz以上の超音波域において、音圧レベルが高い実施例1とを併用するようにしたので、音波の全周波数域において、音圧レベルを向上することができる。
次に、図12に基づいてこの発明の別の実施形態について説明する。
この水中超音波治療装置は、浴槽11とは分離された状態で運搬可能に構成されている。装置のユニットケース41には、前記ポンプ18及びモータ19が収容され、ユニットケース41にはフレキシブルな揚水管17a及び圧送管17bを接続するための継手42,43が設けられている。前記揚水管17aは浴槽11の内部に進入されるようになっている。前記圧送管17bの先端部は、図3に示す超音波発生ノズル12と同様の構成の前記超音波発生ノズル12の継手16に接続されている。前記超音波発生ノズル12の継手22には、フレキシブルな通水管25が接続されている。この通水管25には流量制御弁26が設けられている。前記超音波発生ノズル12として、図3の超音波発生ノズル12に代えて、図1、図2及び図4に示す超音波発生ノズル12のいずれか一つを用いてもよい。
上記の超音波治療装置は、前記超音波発生ノズル12、前記揚水管17a及び通水管25を浴槽11の内部に進入させた状態で前記ポンプ18が起動されると、超音波発生ノズル12から水が浴槽11内に噴射されて超音波が発生される。
この超音波治療装置は、既設の浴槽11に対し容易に適用することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 図1に示す開閉弁24を電動式にしてもよい。又、この電動式の開閉弁24をタイマーにより自動切り換えできるようにしてもよい。さらに、タイマーをオフした状態で、手動又は電動により切り換えるようにしてもよい。
・ 前記噴射ノズル15の口径を、2.5〜20.0mmに設定してもよい。2.5mm以下では、音圧レベルが有効音圧帯域から外れるので良くない。又、20mm以上では、圧力を高くしなければならならず、動力の浪費となるので好ましくない。
・ 噴射ノズル15から噴射される水の圧力を90〜200kPaに設定してもよい。90kPa以下では音圧レベルが有効音圧帯域から外れるので良くない。又、200kPa以上にしても音圧レベルの向上が図れないばかりか、動力の浪費となるので好ましくない。
・ 前記超音波発生ノズルの口径を、3.5〜7.0mmに設定し、圧力を110〜120kPaに設定してもよい。
・ 実施例8及び実施例9において、比較例1に代えて、単に気泡を噴射する気泡噴射装置を用いてもよい。
・ 図1において、開閉弁24を切り換ることにより空気通路13dに浴槽11内の水を供給することができるようにしてもよい。
・ 植物や魚類を飼育する水槽に超音波発生ノズル12を設けて、超音波発生水槽としてもよい。
この発明を超音波治療装置に具体化した一実施形態を示す超音波発生ノズルの縦断面図。 超音波発生ノズルの別の実施形態を示す縦断面図。 超音波発生ノズルの別の実施形態を示す縦断面図。 超音波発生ノズルの別の実施形態を示す縦断面図。 超音波治療装置と実験装置を示す説明図。 周波数と音圧レベルの分析結果を示すグラフ。 周波数と音圧レベルの分析結果を示すグラフ。 距離と音圧レベルの分析結果を示すグラフ。 時間とマウスの浸水中の直腸温度との関係を示すグラフ。 時間とマウスの出浴跡直腸温度との関係を示すグラフ。 入浴中、入浴前後の人間の血流量の関係を示すグラフ。 超音波発生装置の別の実施形態を示す断面図。
符号の説明
d1,d2…口径、11…浴槽、12,15…ノズル、12…超音波発生ノズル、15a…噴射孔、17,17a…揚水管、17b…圧送管、18…ポンプ、23…空気吸入管、26…流量制御弁、41…ユニットケース。

Claims (9)

  1. 水槽内の水をポンプにより汲み上げて水槽内に噴射する超音波発生ノズルを備え、前記超音波発生ノズルの噴射孔の口径を2.5〜20mmに設定し、該超音波発生ノズルから水を90〜200kPaの圧力で噴射するように構成したことを特徴とする水中超音波発生装置。
  2. 請求項1において、前記超音波発生ノズルの口径は、3.5〜7.0mmに設定され、圧力は110〜120kPaに設定されていることを特徴とする水中超音波発生装置。
  3. 請求項1又は2において、前記超音波発生ノズルには空気を水の噴射エネルギーを利用して霧吹きの原理により噴射水に気泡として混合させて水槽内に供給するための気泡発生手段が設けられ、該気泡発生手段には、該発生手段を作動状態と停止状態との間で切り換えるための切換機構が設けられていることを特徴とする水中超音波発生装置。
  4. 請求項1又は2において、前記超音波発生ノズルには、浴槽内の水を該ノズルから噴射される噴射水の噴射エネルギーを利用して吸い込んで混合噴射するための水混合噴射手段が設けられていることを特徴とする水中超音波発生装置。
  5. 請求項4において、前記水混合噴射手段には、混合される水の流量を制御するための流量制御弁が設けられていることを特徴とする水中超音波発生装置。
  6. 請求項1又は2において、前記水槽の壁面には前記超音波発生ノズルとは別に噴射水に空気を混合して噴射するための気泡混合式の超音波発生ノズルが設けられていることを特徴とする水中超音波発生装置。
  7. 請求項1又は2において、前記ポンプは持ち運び可能なユニットケースに収容され、前記ポンプの吸込口及び吐出口には、それぞれフレキシブルな揚水管及び圧送管が接続され、前記圧送管には前記超音波発生ノズルが接続されていることを特徴とする水中超音波発生装置。
  8. 請求項7において、前記超音波発生ノズルには空気を水の噴射エネルギーを利用して霧吹きの原理により噴射水に気泡として混合させて水槽内に供給するための気泡発生手段が設けられ、該気泡発生手段を構成する空気吸入管はフレキシブルに形成され、この空気吸入管には前記気泡発生手段を作動状態と停止状態との間で切り換えるための切換機構が設けられていることを特徴とする水中超音波発生装置。
  9. 請求項7において、前記超音波発生ノズルには、浴槽内の水を該ノズルから噴射される噴射水の噴射エネルギーを利用して吸い込んで混合噴射するための水混合噴射手段が設けられていることを特徴とする水中超音波発生装置。
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