JP2008200476A - セメント用材料及びセメント - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化時にpH変化を伴わないで硬化し、良好な生体適合性及び高負荷のかかる部位(脊椎の圧迫骨折など)へ適用できる14MPa以上の圧縮強度を有するセメント用材料及びセメントを提供すること。
【解決手段】イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩を表面に吸着させた、カルシウム塩の粉体を含み、前記粉体の粒度分布が、粒子径P1及び粒子径P2にそれぞれ極大値を有しており、粒子径P1と粒子径P2との差が10〜50μmであり、前記粉体のメジアン径が5〜15μmであるセメント用材料。カルシウム塩の粉体を乾式粉砕する工程、並びに、乾式粉砕されたカルシウム塩の粉体をイノシトールリン酸及び/又はそれらの塩の溶液中に浸漬して、イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩を前記カルシウム塩の粉体の表面に吸着させる工程よりなるセメント用材料の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、セメント用材料及びセメントに関する。
リン酸カルシウムは脊椎動物の骨や歯などの硬組織にみられる無機物質とほぼ同一の組成や構造を有し、生体適合性を示す生体活性材料群である。
中でも、ヒドロキシアパタイトは生体内に埋め込んでも生体の拒否反応や壊死を引き起こさず、生体硬組織に同化、直接結合しやすい性質を有するので、骨欠損部及び骨空隙部等の修復用材料として期待されている。ヒドロキシアパタイトの材料形態は緻密体、多孔体、顆粒、セメント等があるが、任意形状に成形可能なアパタイトセメントは今後の発展が期待される材料である。
しかしながら、従来のアパタイトセメントは硬化時間が長く、また、生体内に埋め込んでから生体硬組織に同化、接合が始まるまでの骨誘導期間が4〜5週間と長いことが知られている。この性質は患者の苦痛と関係することから、現行のアパタイトセメントの欠点の1つとされている(特許文献1)。また、従来のアパタイトセメントには曲げ強さに弱い欠点もある(非特許文献1)。また、従来のアパタイトセメントでは、硬化する際に酸・塩基反応を伴うために、生体内で硬化するまでの間に局所的なpH変動が起こり、炎症反応が惹起されるという問題点がある。
また、β−リン酸三カルシウムからなる多孔体は、移植骨の採取部や腫瘍切除後の補填材として使われているが、大腿骨や脛骨などのように高い荷重を支える長管骨の広範囲の欠損への適応はまだ確立されていない。これは、荷重長管骨と人工骨との界面に生じる過大な応力に耐えるほどの骨結合力が短期間では得られないからである。β−リン酸三カルシウムからなる多孔体は徐々に生体骨に置換されるが長時間を要するため、現実の治療では他の固定材料なしに荷重部分に用いるのには難がある(非特許文献2)。β−リン酸三カルシウムは生体骨に置換される特性を持つため、β−リン酸三カルシウムからなるセメント用材料の開発が臨床の現場より求められているが、未だβ−リン酸三カルシウム単一成分からなる生体吸収性セメントは開発されていない。
そこで、本発明者らの一人は上記の問題点を解決した「キレート硬化型骨修復用セメント」、すなわち、イノシトールリン酸のキレート硬化作用を利用して、硬化時にpH変化を伴わず単一成分で硬化するセメントを提案した(特許文献2)。イノシトールリン酸は動植物の生体内に存在し、極めて安全性の高い物質であり、更にEDTAに匹敵するキレート能をもつ。
このセメントは、整形外科領域及び歯科領域において、インジェクションの骨充填材として幅広い応用が期待できるが、圧縮強度が6〜7MPaであり、力学的強度にいまだ検討の余地を残しているため、14MPa以上の高負荷のかかる部位(脊椎の圧迫骨折など)への適用には問題があった。
特開平5−229807号公報 特開2005−95346号公報 金澤孝文著「リン」第65〜86頁(研成社、1997年) 日本化学会編「第6版 化学便覧 応用化学編II」第1485頁(丸善、2003年)
本発明の解決しようとする課題は、硬化時にpH変化を伴わないで硬化し、良好な生体適合性及び高負荷のかかる部位(脊椎の圧迫骨折など)へ適用できる14MPa以上の圧縮強度を有するセメント用材料及びセメントを提供することである。
本発明の上記の課題は、以下の手段により達成された。
<1> イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩を表面に吸着させた、カルシウム塩の粉体を含み、前記粉体の粒度分布が、粒子径P1及び粒子径P2にそれぞれ極大値を有しており、粒子径P1と粒子径P2との差が10〜50μmであり、前記粉体のメジアン径が5〜15μmであることを特徴とするセメント用材料、
<2> 前記イノシトールリン酸がフィチン酸(イノシトール六リン酸)である<1>に記載のセメント用材料、
<3> 前記カルシウム塩がリン酸カルシウムである<1>又は<2>に記載のセメント用材料、
<4> 前記リン酸カルシウムがヒドロキシアパタイトである<1>〜<3>いずれか1つに記載のセメント用材料、
<5> <1>〜<4>いずれか1つに記載のセメント用材料の製造方法であって、
前記カルシウム塩の粉体を乾式粉砕する工程、並びに、前記乾式粉砕されたカルシウム塩の粉体を前記イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩の溶液中に浸漬して、前記イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩を前記カルシウム塩の粉体の表面に吸着させる工程よりなることを特徴とするセメント用材料の製造方法、
<6> 前記カルシウム塩の粉体を乾式粉砕する工程において、粉砕する方法が容器駆動媒体ミルによる乾式粉砕である<5>に記載のセメント用材料の製造方法、
<7> <1>〜<4>に記載のセメント用材料、並びに、<5>及び<6>に記載のセメント用材料の製造方法により得られたセメント用材料よりなる群から選ばれた少なくとも1つのセメント用材料と水性溶媒とを混練し、硬化させたことを特徴とするセメント、
<8> 硬化後の圧縮強度が14MPa以上である<7>に記載のセメント。
本発明のセメント用材料は、pHの変動を伴うことなく硬化し、生体適合性及び高負荷のかかる部位(脊椎の圧迫骨折など)へ適用できる14MPa以上の圧縮強度を有するセメントを与える。本発明のセメントは、骨の欠損部又は空隙部等に充填され、新生骨の発生を容易にし、生体の硬組織と容易に一体化する。
本発明のセメント用材料は、イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩を表面に吸着させた、カルシウム塩の粉体を含み、前記粉体の粒度分布が、粒子径P1及び粒子径P2にそれぞれ極大値を有しており、粒子径P1と粒子径P2との差が10〜50μmであり、前記粉体のメジアン径が5〜15μmであることを特徴とする。
以下、本発明のセメント用材料について説明する。
<イノシトールリン酸又はそれらの塩>
本発明に用いるイノシトールリン酸としては、イノシトール一リン酸、イノシトールニリン酸、イノシトール三リン酸、イノシトール四リン酸、イノシトール五リン酸、フィチン酸(イノシトール六リン酸)が挙げられる。
イノシトールリン酸の塩としては、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が好ましく、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩等が挙げられる。
これらの中でも、フィチン酸、フィチン酸ナトリウム塩、又はフィチン酸カリウム塩が好ましい。フィチン酸を使用する場合は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムでpHを6〜11に調整することから、実質的にフィチン酸ナトリウム塩又はフィチン酸カリウム塩を使用することになる。なお、フィチン酸ナトリウム塩には、例えばフィチン酸ナトリウム塩38水和物、フィチン酸ナトリウム塩47水和物、フィチン酸ナトリウム塩12水和物等のように、結晶水含量の異なる数種が知られているが、いずれも好ましく用いることができる。
本発明において、フィチン酸(以下、「IP6」ともいう。)又はフィチン酸アルカリ金属塩の製造方法には特に限定はなく、いかなる方法で製造したものであってもよい。例えば、フィチン酸ナトリウム塩は、脱脂した植物の種子粉末を希塩酸で抽出し、抽出液から不溶性の銅塩、鉄塩などにして沈殿させ精製した後、ナトリウム塩に変え、アルコールを加えて沈殿させることにより得ることができる。
<カルシウム塩>
カルシウム塩としては、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等が好ましく用いられる。これらは1種を単独で使用しても2種を同時に使用してもよい。1種を単独で使用する場合、リン酸カルシウムを使用することが好ましい。
リン酸カルシウムとしては、ヒドロキシアパタイト、α−リン酸三カルシウム、β−リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、非晶質リン酸カルシウムが好ましく、ヒドロキシアパタイト、α−リン酸三カルシウム、β−リン酸三カルシウムがより好ましく、特にヒドロキシアパタイトが好ましい。これらは1種を単独で使用しても2種以上を同時に使用してもよい。
本発明のセメント用材料に用いるカルシウム塩の製造方法には特に限定はなく、いかなる方法で製造したものであってもよい。カルシウム塩の製造方法としては、例えば、乾式法、半乾式法、湿式法等が挙げられる。
<粒度分布>
本発明において、イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩を吸着させたカルシウム塩の粉体の粒度分布は、粒子径P1及び粒子径P2にそれぞれ極大値を有する。また、粒子径P1及び粒子径P2にそれぞれ極大値を有し、粒度分布曲線が2つの山を有する形状であることが好ましい。ここで粒子径P1及び粒子径P2はそれぞれ粉体の直径に相当し、μm単位で表示し、粒子径P1>粒子径P2とする。
粒子径P1は、10〜40μm付近であることが好ましく、12.5〜30μmであることがより好ましく、15〜25μmであることが更に好ましい。
また、粒子径P1を含む山は粒子径5〜90μmの範囲内に含まれることが好ましい。なお、粒子径P1を含む山の範囲は、粒子径P1と粒子径P2との間の極小値、即ち2山の谷における粒子径を最小値とし、粒子径P1よりも大きく、頻度が1%となる粒子径を最大値とする。
また、粒子径P2は1〜6μm付近であることが好ましく、1.5〜5μmであることがより好ましく、2〜4μmであることが更に好ましい。
また、粒子径P2を含む山は粒子径1〜6μmの範囲内に含まれることが好ましい。なお、粒子径P2を含む山の範囲は、粒子径P2よりも小さく、頻度が1%となる粒子径を最小値とし、粒子径P1と粒子径P2との間の極小値、即ち2山の谷における粒子径を最大値とする。
上記の粒子径範囲に粒子径P1及び粒子径P2が該当する微粒子を含むセメント用材料を用いると、圧縮密度及び相対密度の高いセメントを得ることができる。
本発明のセメント用材料において、前記の粒子径P1と粒子径P2との差は10〜50μmであり、10〜40μmであることが好ましく、15〜25μmであることがより好ましい。即ち14MPa以上の圧縮強度を有するセメントを得るためには、大きな径の粒子と小さな径の粒子との混合粉体であることが好ましい。
粒子径P1と粒子径P2との差が10μm未満であるとセメントの圧縮強度が低い。また、粒子径P1と粒子径P2との差が50μmを超えるとセメントの相対密度が低く、圧縮強度も低いため高負荷のかかる部位(脊椎の圧迫骨折など)への適用には好ましくない。
本発明のセメント用材料に用いるカルシウム塩の粉体のメジアン径は5〜15μmであり、7〜15μmであることが好ましく、10〜15μmであることがより好ましい。
メジアン径が5μm未満であると粒子が凝集して粗大化するため十分に表面修飾することができない。また、メジアン径が15μmを超えると、セメントの相対密度が低くなり、また、セメントを作製した場合に十分な圧縮強度のセメントを得にくい。
粉体のメジアン径は、例えば、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−300(堀場製作所製)を用いて算出することができる。
粉体の粒度分布は粒子径が1〜80μmである粉体の比率(体積%)が、全体の80%以上であることが好ましく、全体の90%以上であることがより好ましい。
この比率は、例えば、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−300(堀場製作所製)を用いた測定結果から、粒子径と頻度積算の関係をプロットし、1〜80μmの範囲の頻度積算量から求めることができる。
粒子径P1を含む山の頻度積算量と、粒子径P2を含む山の頻度積算量との比は、60:40〜80:20であることが好ましく、65:35〜75:25であることがより好ましい。上記の数値の範囲内であると相対密度の高いセメントが得られる。
<比表面積>
本発明において、前記イノシトールリン酸又はそれらの塩を表面に吸着させたカルシウム塩の粉体の比表面積は20m2/g以上であることが好ましい。
前記粉体の比表面積が20m2/g未満であると粉体表面のイノシトールリン酸等によるキレートサイトが減少し、セメント用材料として使用した場合に十分な圧縮強度のセメントを得にくい。
粉体の比表面積(Specific Surface Area;SSA)は、マイクロメリティックス自動比表面積測定装置フローソーブIII2305(島津製作所製)を用いてBET法により測定することができる。冷媒には液体窒素を用いることができる。飽和吸着量の補正値は以下の式を用いて算出できる。
S=(273.2/気温(℃))×(気圧(mmHg)/760)×((6.023×1023×16.2×10-20)/(22.414×10))×(1−(窒素の割合(%)×気圧(mmHg))/775)
試料を冷媒で冷却したときに粉体に吸着したガス量(吸着データ)と、試料を冷媒から取り出したときに粉体から放出されるガス量(脱着データ)とを測定し、脱着データを実験値として採用できる。
<セメント用材料の製造方法>
本発明のセメント用材料の製造方法は、カルシウム塩の粉体を乾式粉砕する工程、並びに、前記乾式粉砕されたカルシウム塩の粉体をイノシトールリン酸及び/又はそれらの塩の溶液中に浸漬して、イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩を前記カルシウム塩の粉体の表面に吸着させる工程よりなることを特徴とする。
以下、本発明のセメント用材料の製造方法について説明する。
<乾式粉砕>
本発明のセメント用材料の製造方法は、カルシウム塩の粉体を機械的に乾式粉砕する工程を含むことを特徴とする。
乾式粉砕とは、粉体等の砕料を空気中、真空中又は不活性気体中で粉砕する方式をいう。水あるいはその他の液体中で砕料を粉砕する湿式粉砕を併用してもよいが、併用しない方が好ましい。乾式粉砕では生じた微粉体がミル容器の壁や粉砕媒体の表面に付着して被覆層を形成することがある(コーティング現象)。湿式粉砕方式では粉体は液中に分散するためコーティング現象は起こらず、細かい粉体が得られるが、粒子径が10μm以下になると粒子の凝集が起こりやすくなる。
カルシウム塩の粉体を機械的に乾式粉砕する方法として、種々の粉砕機を用いることができる。粉砕機としては粉体の比表面積や粒子径を所望の範囲とすることができるものであれば公知のものを用いることができ、限定されるものではないが具体的には、竪型ローラーミル、高速回転ミル、容器駆動媒体ミル、及び、媒体撹拌ミル等を挙げることができ、中でも容器駆動媒体ミルが好ましい。
容器駆動媒体ミルとは、通常円筒状のミル容器内に鋼球、陶磁器ボール、玉石、鋼製ロッド、ペブルあるいはビーズなどの粉砕媒体を充填し、ミル容器を駆動させることによって粉砕を行う粉砕機である。ミルの運動様式によって転動ミル、振動ミル、遊星ミルのように大別され、遊星ミルを好ましく用いることができる。遊星ボールミルは、円筒状粉砕容器が自転しながら、自転軸と平行なミル中心軸の周りを公転する形式のものである。
また粉砕媒体の種類でボールミル、ペブルミル、ロッドミルなどに分類され、ボールミルであることが好ましい。
従って本発明においては、遊星ボールミルを好ましく用いることができる。具体例として遊星型ボールミルP−4、P−5、P−6、及び、P−7(FRITSCH社製)を挙げることができる。
前記遊星ボールミルには粉砕媒体として従来公知のものを用いることができ限定されるものではないが、SWRM(自動車鋼球)、SUJ2(高炭素Cr鋼)及びSUS440C(ステンレス鋼)等の鋼球、ハイアルミナ、ステアタイト、ジルコニア(酸化ジルコニウム)、炭化ケイ素及び窒化ケイ素等のセラミック、一般ソーダガラス、無アルカリガラス及びハイビー等のガラス、タングステンカーバイト等の超硬球、並びに、フリント等の天然石を例示でき、中でもジルコニア(酸化ジルコニウム)を好ましく用いることができる。なお、粉砕媒体とミル容器とは同じ材質であることが好ましい。同じ材質であると粉砕媒体及びミル容器の破損を抑制できるためセメント用材料に不純物が混じりにくい。
粉砕媒体のモース硬度は8.0〜9.0であることが好ましい。上記の数値範囲であると媒体の摩耗や損傷がなく繰り返し使用できる。ジルコニアのモース硬度は8.5である。粉砕媒体の直径は10〜40mmであることが好ましく、10〜20mmであることがより好ましい。
ミル容器の容積に対する粉砕媒体の充填率は1〜50体積%であることが好ましく、5〜30体積%であることがより好ましく、10〜20体積%であることが更に好ましい。上記の数値の範囲内であると効率的に粉体を粉砕できる。
遊星ボールミルは、ミル容器を公転及び自転させてボールに大きな遠心加速度と特殊な運動を与えることにより粉体を粉砕する。通常のボールミルでは、ボールにかかる遠心加速度は1〜数g(gは重力の加速度 9.8m/s2)にすぎないが、遊星ボールミルを用いた場合、100gを超える遠心加速度をボールに与えることができる。大きな遠心加速度を与えることにより、ボールが持つエネルギーを大きくすることができるため短時間での粉砕処理が可能となる。
本発明においては、例えば遊星型ボールミルP−6(FRITSCH社製)を、250cm3のミル容器をセットして使用した場合に、粉砕速度は200〜500rpmであることが好ましく、250〜400rpmであることがより好ましい。上記の数値の範囲内であると短時間で効率的にカルシウム塩の粉体を粉砕することができ、粉砕媒体やミル容器を破損しないためセメント用材料に不純物が混じることがない。
また、粉砕時間は1〜60分間であることが好ましく、より好ましくは1〜30分間であり、特に好ましくは3〜7分間である。上記の数値の範囲内であると、粒度分布が適切なカルシウム塩の粉体を得ることができる。
<イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩の吸着>
イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩(以下、フィチン酸等ともいう。)をカルシウム塩の粉体の表面に吸着させるには、フィチン酸等の希薄な溶液中にカルシウム塩の粉体を浸漬処理する。フィチン酸等は、カルシウム塩の粉体の表面に化学的に吸着すると考えられる。
上記カルシウム塩の粉体を上記フィチン酸等の水溶液と混合して粉体表面に吸着させた後に、粉体を分離し、乾燥することによりフィチン酸等をカルシウム塩の粉体に吸着させた粉体を得ることができる。
フィチン酸等の水溶液を用いる場合は、前記水溶液に予めアルカリ水溶液を添加し、好ましくはpH6〜11、より好ましくはpH6〜8に調整しておくことが好ましい。pHの調整に用いるアルカリ水溶液は、特に限定されず、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等が挙げられる。
フィチン酸等の水溶液の濃度としては、250〜2,000ppmであることが好ましく、500〜1,500ppmであることがより好ましく750〜1,250ppmであることが更に好ましい。
フィチン酸等とカルシウム塩のモル比としては、0.001〜0.1が好ましく、0.001〜0.05がより好ましい。
吸着させる方法に特に限定はなく、カルシウム塩の粉体を浸漬したフィチン酸等の水溶液を、適宜、撹拌ないし振とうしながら吸着を完結させた後に目的の粉体を分離する。
混合温度は、20〜60℃が好ましく、20〜40℃がより好ましい。また、混合時間は、2〜24時間が好ましく、2〜10時間がより好ましい。
フィチン酸等を吸着させた粉体の乾燥は、凍結乾燥又は50〜150℃で加熱乾燥することが好ましく、凍結乾燥であることがより好ましい。また、乾燥時間は、12〜48時間が好ましく、12〜24時間がより好ましい。
上記の方法で調製したセメント用材料は、カルシウム塩の粉体の表面にフィチン酸等が吸着した粉体からなる。カルシウム塩の粉体へのフィチン酸等の吸着は、その吸着等温線のラングミュアープロットから単分子層均一吸着に近似できる。
<セメント>
次に、本発明のセメントについて説明する。
本発明のセメント用材料は水性溶媒中で混練してペーストにして使用する。水性溶媒としては主として水が用いられるが、エタノール等の水と混和する溶媒を添加したものも用いることができる。混練したセメント用材料は骨欠損部等の患部に充填し、硬化させることができる。
混練時間としては、3分以内に混練から充填までの操作を済ませることが好ましい。水性溶媒のpHは、pH6〜11であることが好ましく、pH6〜8の水であることがより好ましい。
セメント用材料と水性溶媒の重量比は、固液比(粉体/混練液)は通常、1/0.20〜1/0.60であり、好ましくは1/0.25〜1/0.40であり、更に好ましくは1/0.25〜1/0.35である。上記の数値の範囲内であると、硬化させた後に圧縮強度に優れたセメントを得ることができる。
本発明のセメント用材料を水性溶媒中で混練する際に、適用する疾患に応じて、でんぷん、グリコサミノグリカン、アルギン酸、キチン、キトサン、ヘパリン等の多糖類、コラーゲン、ゼラチン及びこれらの誘導体等のタンパク質、抗リウマチ治療剤、抗炎症剤、抗生物質、抗腫瘍剤、骨誘導因子、レチノイン酸、レチノイン酸誘導体等の生理活性物質を添加してもよい。
上記ペーストを骨欠損部等の患部に充填すると、2〜3分で硬化し始め、約10分以内で硬化し、セメントになる。セメントは新生骨と結合し、生体硬組織と一体化する。
本発明のセメントは、従来のアパタイトセメントとは異なり硬化時に酸・塩基反応が起こらないので、硬化前後でpH変化がない。したがって、本発明のセメントは炎症反応を惹起する可能性が少ない。
本発明のセメントは、硬化時間が短いので、治療時間を短縮することができ、患者の苦痛を低減することができる。本発明のセメントは骨折、骨粗鬆症、慢性関節リウマチ等の治療に用いることができる。
本発明において、硬化したセメントの圧縮強度は14MPa以上であることが好ましく、相対密度は46%以上であることが好ましい。
本発明では、セメント原料を微粒化することにより、セメント試料片の高強度化に成功した。これまでに得られているセメントの圧縮強度は、約15MPaを超えており、荷重のかかる部位への適用が可能になっている。特に、超高齢化社会の到来により、高齢者に特有の「圧迫骨折」に関する治療はますます増加することは自明であり、本発明が提供する「高強度化キレート硬化型骨修復セメント」をインジェクションして、脊椎の圧迫骨折に適用することにより、臨床的に低侵襲(身体に対する影響や負担が少ない。)な治療法を構築できる。この新たなセメントによる治療法の構築は、グローバルな視点でQOL(生活の質)向上を約束する。
(実施例1、比較例1〜9)
<粉砕>
次の8つの条件で市販ヒドロキシアパタイト(HAp)粉体(HAp−100 太平化学社製)の粉砕を行い、表1に示すような粉体A−Hを調製した。粉砕にはFRITSCH製P−6遊星型ボールミルとジルコニア(ZrO2)製250cm3容器と種々の径を持つジルコニア(ZrO2)ボールを用いた。
粉体A−Fは、直径10mmのジルコニア(ZrO2)ボール(50個 ボール充填率10体積%)を用いて粉砕速度300rpmで粉砕したものである。G及びHはAを直径2mmのジルコニアボール(180g ボール充填率20体積%)を用いて更に粉砕速度400rpmで粉砕したものである。表中の「湿式」条件では精製水40cm3を加えて粉砕処理を行った。
<フィチン酸(IP6)水溶液の調製>
50重量%IP6(和光純薬工業株式会社製)を1.00g精秤し、精製水で300cm3程度に希釈した後、水酸化ナトリウム水溶液と塩酸を用いてpHを7.3に調整し、メスフラスコを用いて500cm3にメスアップすることで濃度1,000ppmのIP6水溶液を調製した。
<表面修飾>
A−Hの各粉体10gとpH7.3に調整した1,000ppmのIP6水溶液400cm3を400rpmで5h撹拌した。撹拌後吸引ろ過し、得られた粉体をLABCONCO製Free Zone(商標)(凍結乾燥機)で24h凍結乾燥することで表面修飾した粉体(IP6−HAp)を得た。
<セメントの作製>
調製した粉体を用いてセメントを作製した。セメントの作製は、各粉体0.2gに対して、混練液を固液比が1/0.20〜1/0.60となるように量り取り、ゴムヘラを用いて混練し、φ5mm金型成形器につめて1−2kNの成形圧で一軸加圧成形して作製した。成形したセメント試験片は、空気中で24h養生した。
<圧縮強度試験>
セメントの圧縮強度は圧縮強度試験で評価した。試験機はSHIMADZU製のAUTOGRAPH−AGS−Jを用いた。サンプルの形状、測定条件を以下に示す。
サンプル形状
直径:5mm
高さ:6−7mm
質量:0.16−0.18g
圧縮強度試験条件(JIS R 1608)
クロスヘッドスピード :0.5mm・s-1
設定荷重 :5kN
結果を表1に示す。
<相対密度>
セメントの相対密度は下記の式によって算出した。
相対密度(%)=セメント試料片のかさ密度(g/cm3)/アパタイトの理論密度
セメント試料片の寸法をノギスで測定し、質量を電子天秤で測定してかさ密度を求めた。そのかさ密度をアパタイトの理論密度(3.16g/cm3)で除して相対密度を算出した。
<粉体のキャラクタリゼーション>
得られたIP6−HAp粉体は理学機器製MiniFlex X線回折装置によるX線回折、日本電子社製JSM−6390LAによるSEM観察、レーザー回折/散乱式粒度分布測定、比表面積測定によってキャラクタリゼーションした。
<X線回折法(XRD)による結晶相の同定>
A−Hの各粉体を、粉末X線回折装置を用いてX線回折法により同定した。測定はRigaku MiniFlex(理学機器製)を用い、印加電圧30kV、管電流15mAで測定した。表面修飾前後における粉体の結晶相の同定はJCPDSカードを用いて行った。
X線回折から粉砕による結晶性の変化やひずみの増大は確認されなかった。
<メジアン径及び粒度分布測定>
A−Hの各粉体のメジアン径及び粒度分布は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−300(堀場製作所製)を用いて測定した。試料は精製水中に分散させてフローセルにて測定した。
メジアン径を表1に、粒度分布測定の結果を表1及び図1に示す。粒度分布測定よりGは小さい粒径の1ピークであり、HAp−100及びAはピーク差が20μm程度の2ピーク、他はピーク差が100μm以上の2ピークとなった。
<比表面積測定>
A−Hの各粉体の比表面積(Specific surface area;SSA)は、マイクロメリティックス自動比表面積測定装置フローソーブIII2305(島津製作所製)を用いてBET法により測定した。試料量は0.2gとし、冷媒には液体窒素を用いた。飽和吸着量の補正値は以下の式を用いて算出した。
SSA=(273.2/気温(℃))×(気圧(mmHg)/760)×((6.023×1023×16.2×10-20)/(22.414×10))×(1−(窒素の割合(%)×気圧(mmHg))/775)
試料を冷媒で冷却したときに粉体に吸着したガス量(吸着データ)と、試料を冷媒から取り出したときに粉体から放出されるガス量(脱着データ)を測定した。脱着データを実験値として採用した。
結果を表1に示す。
<走査型電子顕微鏡(SEM)による形態観察>
A−Hの各粉体の粒子形態は、JSM−6390LA走査型電子顕微鏡(日本電子社製)を用いて観察した。試料はカーボンテープを用いてアルミニウム試料台に載せ、JEOL製FC−RTS試料回転傾斜装置を用いて白金蒸着を行った。
SEMによる観察結果を図2に示す。SEM観察より粉砕時間が長くなる(B−F、H)と粉体の再凝集を招くことが確認された。
Figure 2008200476
(比較例10及び11)
Aの粉体については同様の方法で3,000ppm(比較例10)および5,000ppm(比較例11)の濃度のIP6水溶液で表面修飾した。得られた粉体を用いて実施例1と同様にしてセメントを作製し、圧縮強度を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2008200476
圧縮強度はAの粉体で高い圧縮強度が得られた。また、Aの粉体において表面修飾濃度を3,000、5,000ppmで行ったセメントの圧縮強度は低下した。
(実施例2)
(1)生体擬似体液の調製
約700mLの蒸留水に、塩化ナトリウム(7.996g)、炭酸水素ナトリウム(0.350g)、塩化カリウム(0.224g)、リン酸水素カリウム三水和物(0.228g)、塩化マグネシウム六水和物(0.305g)、1M塩酸(40mL)、塩化カルシウム(0.278g)、硫酸ナトリウム(0.071g)及びトリスヒドロキシメチルアミノメタン(6.057g)を順次加えた。1M塩酸を用いてpHを7.40に調整した後に、蒸留水を加え、全液量を正確に1,000mLとした。
(2)生体擬似体液浸漬実験
実施例1で調製したセメントを生体擬似体液中に浸漬し、セメントの圧縮強度及び生体擬似体液中のカルシウムイオン若しくはリンイオンのイオン濃度を経時的に測定した。
生体擬似体液中のカルシウムイオン若しくはリンイオンのイオン濃度は経時的に減少し、6日後以降一定のイオン濃度になった。この結果は、セメント上にリン酸カルシウムが析出していることを示唆しており、擬似体液中のカルシウムイオン及びリン酸イオン濃度の経時変化の割合から考えると、析出しているのはHApであると推察される。
また、生体擬似体液に浸漬してから30日後におけるセメントの圧縮強度を測定したところ、約2−3倍に圧縮強度が向上した。
(実施例3)
骨芽細胞様細胞(MC3T3−E1)(6×104個)をポリスチレンプレート中に播種し、1日間培養した。前記ポリスチレンプレート中にトランズウェルを設置し、実施例1で調製したセメントを投入し、2、4、6及び8日後の細胞数を数えた。
細胞数は経時的に増加し、6日後には飽和密度に達した。この結果から、本発明のセメントは良好な生体適合性を有することがわかった。
A−H及びHAp−100の各粉体の粒度分布測定結果を示す図である。 A、D、F、G、H及びHAp−100の各粉体の走査型電子顕微鏡(SEM)による形態観察結果を示す図である。

Claims (8)

  1. イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩を表面に吸着させた、カルシウム塩の粉体を含み、
    前記粉体の粒度分布が、粒子径P1及び粒子径P2にそれぞれ極大値を有しており、
    粒子径P1と粒子径P2との差が10〜50μmであり、
    前記粉体のメジアン径が5〜15μmであることを特徴とする
    セメント用材料。
  2. 前記イノシトールリン酸がフィチン酸(イノシトール六リン酸)である請求項1に記載のセメント用材料。
  3. 前記カルシウム塩がリン酸カルシウムである請求項1又は2に記載のセメント用材料。
  4. 前記リン酸カルシウムがヒドロキシアパタイトである請求項1〜3いずれか1つに記載のセメント用材料。
  5. 請求項1〜4いずれか1つに記載のセメント用材料の製造方法であって、
    前記カルシウム塩の粉体を乾式粉砕する工程、並びに、
    前記乾式粉砕されたカルシウム塩の粉体を前記イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩の溶液中に浸漬して、前記イノシトールリン酸及び/又はそれらの塩を前記カルシウム塩の粉体の表面に吸着させる工程よりなることを特徴とする
    セメント用材料の製造方法。
  6. 前記カルシウム塩の粉体を乾式粉砕する工程において、粉砕する方法が容器駆動媒体ミルによる乾式粉砕である請求項5に記載のセメント用材料の製造方法。
  7. 請求項1〜4に記載のセメント用材料、並びに、請求項5及び6に記載のセメント用材料の製造方法により得られたセメント用材料よりなる群から選ばれた少なくとも1つのセメント用材料と水性溶媒とを混練し、硬化させたことを特徴とするセメント。
  8. 硬化後の圧縮強度が14MPa以上である請求項7に記載のセメント。
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