本発明は、各種の設定データに従った通信制御処理等を行うデータ処理システム及びそのデータ処理を行う為の設定データの妥当性のチェックを行う診断方法に関する。
光信号や電気信号により、10Gbps程度の高速データの通信制御処理を行うシステムが実用化されており、このようなシステムに於いては、例えば、光信号によるデータの送受信処理部や電気信号によるデータの送受信処理部等をモジュールやパッケージとして実装し、これを下位装置とすると、各部の処理動作の為の設定データを上位装置から下位装置のレジスタに設定して、送受信処理を行うものであり、比較的大規模なシステムに於いては、下位装置に於ける例えばイーサネット(登録商標)に於ける10Gb−E側と、SONET(Synchronous Optical Network)に於けるOC192側との処理動作対応にプログラム等の開発を行う場合が一般的となっている。この場合、改変等が容易となるように、例えば、下位装置の処理動作対応の設定制御を行う為の上位装置を複数設けて、それらの上位装置から下位装置のレジスタに設定データを書き込むシステムが知られている。下位装置は、レジスタに書き込まれた設定データを基に処理動作を行うものであり、従って、この設定データが正常であることが必要となる。そこで、設定データのチェックサムを求め、レジスタに設定データと共にそのチェックサムも保存し、レジスタから設定データを読み出してチェックする時は、読み出した設定データのチェックサムを求め、このチェックサムと保存していたチェックサムとを比較し、比較一致により設定データの正常性を確認する手法が知られている。
又設定データをメモリに書き込む時に、その設定データとメモリにアドレスとを一時的に記憶し、設定データの書き込み終了により、記憶しておいたアドレスを用いて、先にメモリに書き込んだ設定データを読み出し、一時的に記憶しておいた設定データと照合し、その照合結果をレジスタに保存し、総ての設定データの書き込み終了により、照合結果をレジスタから読み出すことにより、設定データが正常に書き込まれたか否かを確認する手段が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−63078号公報
一般にデータの正常性をチェックできるように、そのデータのパリティチェックビットを付加するか、又はCRC等のチェックビットを付加することにより、転送されたデータをチェックする手法が一般的に知られている。従って、設定データについてもパリティチェックビット又はCRCチェックビットを付加してレジスタに書き込み、その設定データを読み出して、パリティチェックビット又はCRCチェックビットを用いて設定データの正常性をチェックすることができる。この場合は、ビットエラーの有無のチェックは可能であるが、設定データが所望の内容であるか否かのチェックは不可能である。又前述のように、データのチェックサムを求めて保存し、データの正常性確認の場合に、そのデータのチェックサムを求めて、先に保存したチェックサムと照合し、照合一致によりデータの正常性を確認することができる。この場合も、設定データが所望の内容を維持しているか否かのチェックは不可能である。
又下位装置としての通信制御処理を行う単一又は複数の通信処理部に対して、制御機能対応等による複数種類の制御部等の上位装置を備えた比較的大規模の通信制御システムに於いては、下位装置に対する上位装置が固定的に接続されていない構成が一般的である。その為、下位装置に対する設定データを最初に転送して設定した上位装置以外の他の上位装置からの設定データによって、レジスタに保持されている先の設定データが上書きされる場合が発生する。その場合に、チェックサムだけでは、ビットエラーの有無のチェックは可能であるが、設定データの妥当性のチェックは不可能となり、データ処理が正常に実行できなくなる問題がある。例えば、マルチタスク処理を実行する構成に於いては、複数のタスクにより非同期で複数回にわたって同一のレジスタに設定データが上書きされる場合がある。同様に、複数の制御部等の上位装置からのそれぞれの要求によって、同一の送受信部等の下位装置のレジスタに書き込む設定データが変更される場合もある。このような場合に、設定データが妥当であるか否かをチェックするのは困難であり、その設定データのパターンが多くなればなる程、一層チェックするのは困難となる。
又レジスタに書き込んだ設定データが妥当でないケースとして、(1)ウエイト時間前に設定データの連続書き込みを行った時に、途中でウエイト時間となり、書き込み漏れ発生による不具合、(2)瞬間的な電圧低下による入出力レジスタ(I/Oレジスタ)のクリアによる不具合、(3)ウエイト要求処理メッセージの輻輳による設定漏れによる不具合、(4)設定データの上書きによる妥当性の欠如による不具合、(5)複数の装置からの設定要求による設定データの矛盾による不具合等があり、これらの不具合により正常な通信制御等のデータ処理ができなくなる問題がある。
本発明は、前述の問題点を解決するもので、複数の上位装置から下位装置に対して設定する設定データの妥当性をチェックし、正常動作を保証することを目的とする。
本発明のデータ処理システムは、複数の制御部等の上位装置からデータ伝送処理装置等の下位装置に於けるデータ処理の為の設定データをレジスタに設定して、データ処理を実行するデータ処理装置に於いて、下位装置は、そのレジスタに書き込んだ設定データとアドレスとを対応付けて保持する設定アドレスリストと、上位装置からの設定要求の受信メッセージと上位装置を示す識別子とを対応つけて保持する受信メッセージリストとを含むデータベースと、レジスタに書き込んで保持した設定データと設定アドレスリストに保持した設定データとを照合し、照合結果を診断要求元へ通知する照合手段とを備えている。
又上位装置は、下位装置のレジスタに設定データの書き込みを行ったコマンドメッセージを保持するデータベースを備え、下位装置は、上位装置のデータベースに保持したコマンドメッセージを含む試験コマンドを受信して、試験コマンド用受信メッセージリストとして、下位装置のデータベースに保持し、試験コマンド用受信メッセージリストと受信メッセージリストとを比較して、比較結果を試験コマンド送出上位装置に通知する手段を備えている。
又本発明の診断方法は、複数の上位装置から下位装置のデータ処理の為の設定データを転送してレジスタに設定するデータ処理システムの診断方法であって、下位装置の設定データを保持するレジスタと、このレジスタのアドレスと設定データとを対応付けて保持する設定アドレスリスト及びレジスタに設定データを書き込む為の上位装置からのコマンドを受信メッセージとして保持する受信メッセージリストを含むデータベースとを備え、下位装置は、試験コマンドによるレジスタに保持した設定データの診断要求により、前記データベースの設定アドレスリストに保持した設定データと前記レジスタに保持した設定データとを照合し、照合結果を診断要求元へ通知する過程を含むものである。
又複数の上位装置から下位装置のデータ処理の為の設定データを転送してレジスタに設定するデータ処理システムの診断方法であって、下位装置の設定データを保持するレジスタと、このレジスタのアドレスと設定データとを対応付けて保持する設定アドレスリスト及びレジスタに設定データを書き込む為の上位装置からのコマンドを、この上位装置を示す識別子と共に受信メッセージとして保持する受信メッセージリストを含むデータベースとを備え、上位装置からの診断要求の試験コマンド用メッセージによる試験コマンド用メッセージリストを形成し、この試験コマンド用メッセージリストと受信メッセージリストとを照合し、照合結果を、受信メッセージリストに含まれている上位装置を示す識別子に対応する上位装置へ通知する過程を含むものである。
又複数の上位装置から下位装置のデータ処理の為の設定データを転送してレジスタに設定するデータ処理システムの診断方法であって、下位装置の設定データを保持するレジスタと、このレジスタのアドレスと設定データとを対応付けて保持する設定アドレスリスト及びレジスタに設定データを書き込む為の上位装置からのコマンドを受信メッセージとして保持する受信メッセージリストを含むデータベースとを備え、上位装置からのレジスタ設定要求の受信メッセージを受信メッセージリストに仮登録し、この受信メッセージによる設定データを書き込むレジスタのアドレスと、設定アドレスリストに存在するアドレスとを照合し、重複したアドレスが存在しない時に、この受信メッセージを受信メッセージリストに正式登録し、この受信メッセージによる設定データをレジスタに書き込み、且つレジスタのアドレスと設定データとを設定アドレスリストに保持し、重複したアドレスが存在する場合、設定要求の送出上位装置に上書きが発生することを通知する過程を含むものである。
下位装置に対する複数の上位装置からの設定データをレジスタに設定して保持し、その設定データに従って通信制御処理等の制御処理を行うデータ処理システム及びその診断方法に於いて、レジスタに保持した設定データが所定の上位装置からの受信メッセージに従った設定データであるか否か、及び新たな設定データをレジスタに書き込む場合に、既にレジスタに書き込まれている設定データに対する上書きが発生するか否かを診断することができ、レジスタに保持した設定データの妥当性をチェックし、システムの信頼性の向上を図ることができる。
本発明のデータ処理システムは、図1を参照すると、上位装置としての複数の制御部2−1〜2−3と、これらの制御部2−1〜2−3からの設定データに従って通信制御処理等を行う下位装置とを含み、下位装置は、上位装置としての制御部2−1〜2−3からの設定データを保持するレジスタ11と、このレジスタ11のアドレスと設定データとを対応付ける設定アドレスリスト14及び上位装置からの設定要求の受信メッセージと上位装置を示す識別子とを対応付ける受信メッセージリスト15とを保持するデータベース13と、レジスタ11の保持内容と設定アドレスリスト14の保持内容とを照合する照合手段と、受信メッセージリスト15の内容と試験コマンド用受信メッセージリストとを照合する照合手段と、レジスタ設定要求時の受信メッセージを基にアドレス重複チェックを行う手段とを含む下位装置(設定データ処理部1)を設けた構成を有するものである。
本発明の診断方法は、上位装置としての複数の制御部2−1〜2−3と、これらの制御部2−1〜2−3からの設定データに従って通信制御処理等を行う下位装置とを含むデータ処理システムの診断方法であって、制御部2−1〜2−3からの設定データを保持するレジスタ11と、このレジスタ11のアドレスと設定データとを対応付ける設定アドレスリスト14及び制御部からの設定要求の受信メッセージと上位装置を示す識別子とを対応付ける受信メッセージリスト15を形成するデータベース13とを含む下位装置としての設定データ処理部1を設け、試験コマンドに従って設定データ処理部1のレジスタ11に保持した設定データと設定アドレスリスト14の設定データとの照合を行う過程と、受信メッセージリスト15と試験コマンド用受信メッセージリスト16との照合を行う過程と、レジスタ設定要求時に於けるレジスタ11への上書きの有無の照合を行う過程を含むものである。
図1は、本発明の実施例1の説明図であり、データ処理システムとして通信制御システムに適用した場合の要部を示すもので、1は設定データ処理部、2−1は制御部#1(通信機能部)、2−2は制御部#2(OC192制御部)、2−3は制御部#3(10GbE制御部)、11はレジスタ、12はハードウェアアクセス部、13はデータベース、14は設定アドレスリスト、15は受信メッセージリスト、16はテーブル、21−1〜21−3はパッケージインタフェース部、22−1は通信制御部、22−2はOC192制御部、22−3は10GbE制御部、23−1は通信制御データベース、23−2はOC192属性データベース、23−3は10GbE属性データベースを示し、10Gbpsの伝送速度でデータ伝送処理を行う場合を示す。又制御部#1〜#3を、以下制御部2−1〜2−3又は通信機能部2−1、OC192制御部2−2、10GbE制御部2−3は、それぞれ異なる上位装置として説明する。又各制御部2−1,2−2,2−3と下位装置としての設定データ処理部1との間は、各制御部2−1,2−2,2−3から設定データ処理部1のハードウェアアクセス部12に対してレジスタ設定要求を入力する経路を図示しているが、設定データ処理部1から各制御部2−1,2−2,2−3に対して応答情報等を転送する経路を有するものであり、その経路については図示を省略している。
設定データ処理部1は、レジスタ11と、ハードウェアアクセス部12と、データベース13とを含み、データベース13は、設定アドレスリスト14と、受信メッセージリスト15と、テーブル16とを含む構成を有し、レジスタ11に保持した設定データに従って通信制御処理を行う通信処理部等の下位装置は図示を省略しているが、下位装置は、単一又は複数設けることができる。又レジスタ11とデータベース13の設定アドレスリスト14と受信メッセージリスト15とテーブル16とに保持された設定データやアドレス等について、制御部2−1,2−2,2−3や図示を省略した保守装置等の上位装置からの指示に従って比較する比較判定手段と、それによる比較結果を上位装置等へ通知する手段と、データの書き込み、読み出しの手段等を含む構成を有するものであるが、図示を省略している。なお、これらの手段は、既に知られているようなプロセッサ等の処理手段により実現可能である。
又ハードウェアアクセス部12は、制御部2−1,2−2,2−3等の上位装置からのレジスタ設定要求等の受信メッセージを受信して、レジスタ11に対するアクセス制御及びデータベース13に対するアクセス制御を行う機能を有する。又上位装置からの各種コマンド等に於いて、レジスタ11のアクセスアドレスが付加されているものと、付加されていないものとが混在するシステム構成に適用できるように、テーブル16を設けているもので、このテーブル16は、上位装置からの各種のコマンド等の受信メッセージに、レジスタ11に対するアクセスアドレスが付加されていない場合、そのコマンド内容を基にアドレスを求める為の対応表を形成している。例えば、上位装置から下位装置の出力増幅器の増幅率を設定するコマンドの場合、レジスタ11に増幅率を設定する下位装置対応のアドレスを予め決めておくことができるから、このコマンド内容とレジスタ11のアドレスとを対応付けた対応表をテーブル16に形成しておくことにより、アクセスアドレスが付加されていないコマンドであっても、レジスタ11に対するアクセスアドレスをテーブル16から求めることができる。又その対応表として、アドレスと共に設定値(設定データ)を含む構成とすることもできる。それにより、ハードウェアアクセス部12に、制御部2−1,2−2,2−3等の上位装置からのコマンドが転送された時に、アクセスアドレスが付加されていない場合でも、コマンド内容を基にレジスタ11のアクセスアドレスを求めることができる。
例えば、上位装置から下位装置に対する設定データをレジスタ11に設定する為のレジスタ設定要求メッセージが、ハードウェアアクセス部12に転送されると、ハードウェアアクセス部12は、レジスタ11のアドレスと、設定値(設定データ)とが付加された設定要求であれば、そのアドレスに従ってレジスタ11への設定値の書き込みと、データベース13への受信リクエスト登録とを行う。即ち、データベース13の設定アドレスリスト14に、レジスタ11に対するアクセスアドレスと、設定値(設定データ)とを、例えば、矢印で示すアドレス関係が判るように保持し、受信メッセージリスト15に、例えば、“レジスタ設定#1”等として示すように、レジスタ設定要求メッセージの内容を保持する。この場合のレジスタ設定要求には要求元の上位装置としての制御部名又はその制御部を示す識別子を含むものであり、受信メッセージリスト15にその要求元を識別できるデータを含めて保持する。又レジスタ11のアクセスアドレスが付加されていないレジスタ設定要求メッセージの場合、ハードウェアアクセス部12は、前述のように、レジスタ設定要求メッセージの内容を基に、テーブル16を検索して、レジスタ11のアクセスアドレスを求め、そのアクセスアドレスに従って、設定値をレジスタ11に書き込むことができ、且つ、設定アドレスリスト14と受信メッセージリスト15とにレジスタのアドレスを含むと共にそれぞれ必要内容を保持させる。
又制御部2−1は、通信制御システムとしての通信機能の制御等を行うもので、設定データ処理部1との間のデータ転送等を行うパッケージインタフェース部21−1と、通信制御部22−1と、通信制御データベース23−1とを含む構成を有し、この通信制御データベース23−1には、下位装置のレジスタ11に設定データを設定する為のレジスタ設定要求メッセージ等を保持し、保守運用管理手段等からの設定変更要求に従って設定データ等の変更処理を行うものである。又制御部2−2は、パッケージインタフェース部21−2と、OC192制御部22−2と、OC192属性データベース23−2とを含む構成を有し、このOC192属性データベース23−2には、下位装置のレジスタ11に設定データを設定する為のレジスタ設定要求メッセージ等を保持し、下位装置の送受信部で、10Gbpsの伝送速度でデータを光信号により伝送する場合の制御部を示す。又制御部2−3は、パッケージインタフェース部21−3と、10GbE制御部22−3と、10GbE属性データベース23−3とを含む構成を有し、このデータベース23−3には、下位装置のレジスタ11に設定データを設定する為のレジスタ設定要求メッセージ等を保持し、保守運用管理手段等からの設定変更要求に従って設定データ等の変更処理を行うものであり、下位装置の送受信部に於いて10Gbpsの伝送速度でデータを伝送する場合の上位装置としての制御部を示す。なお、他のデータ伝送方式を適用したシステムや、各種のデータを処理するデータ処理システムに於いては、データ伝送方式に対応した上位装置としての制御部を設けることができ、又データ処理内容に対応した設定データを下位装置に設定する前述の複数の制御部に対応する上位装置を設けることになる。又図1に於いて、下位装置に設定する設定データは、上位装置の制御部2−1〜2−3からのレジスタ設定要求により設定するものであるが、下位装置からの要求に従った設定データを上位装置から転送してレジスタ11に設定することができる。
図2は、本発明の実施例1の要部説明図であり、設定データ処理部1は、レジスタ11とハードウェアアクセス部12とテーブル16と制御処理部18とを含む場合を示し、図1に於ける設定アドレスリスト14と受信メッセージリスト15とは図示を省略している。又2は上位装置として図1に於ける制御部2−1,2−2,2−3をまとめて示す制御部、31はOC192光モジュール、32は伝送フレームのセクションオーバヘッドの終端処理等を行うオーバヘッド処理部、33は10.7G側光モジュール、35はHDLC(High level Data Link Control)終端回路、36は光スプリッタ、37は光スイッチを示し、10はそれらを含む下位装置としてのデータ伝送処理装置を示す。又下位装置としてのデータ伝送処理装置10の上位装置である制御部2は、例えば、図1に於ける通信機能部(制御部#1)、OC192制御部(制御部#2)、10GbE制御部(制御部#3)等の制御部2−1,2−2,2−3が対応する場合を示す。
又光スプリッタ36は、二重リング光伝送路(図示を省略)に対して、イースト側とウエスト側とから同一の光信号を送信する為のスプリッタであり、又光スイッチ37は、イースト側とウエスト側からの何れか一方又は正常な側を選択して受信する為のスイッチである。なお、光スイッチ37は、レジスタ11の設定データに従って何れか一方の側を選択する場合を示している。又制御処理部18は、レジスタ11の設定データに従って、OC192光モジュール31とオーバヘッド処理部32と光モジュール33とのそれぞれの動作条件等を設定処理する機能を含むものである。例えば、上位装置としてのOC192制御部2−2は、下位装置としてのデータ伝送処理装置10の中のOC19光モジュール31に対する設定データをレジスタ11に書き込み、又上位装置としての10GbE制御部2−3は、下位装置としてのデータ伝送処理装置10の中の光モジュール33に対する設定データをレジスタ11に書き込むことになる。このように、複数の上位装置からの設定データを下位装置としてのデータ伝送処理装置10のレジスタ11に設定し、通信処理制御が行われる。又一般のデータ処理装置の場合、下位装置に対してそれぞれ異なる上位装置が、下位装置に於ける異なる制御処理内容に従った設定データを、下位装置のレジスタに設定し、下位装置は、その設定データに従った制御処理を実行することになる。
図3は、本発明の実施例1のデータ処理システムとして、図1に示す通信制御システムに適用した時の診断機能の説明図であり、図1と同一符号は同一部分を示す。又制御部2−3の自己リカバリ要否判定手段は、100bE制御部23−3等の制御処理機能部内に設けることができる。なお、通信機能部2−1とOC192制御部2−2に於いてもこの自己リカバリ要否判定手段を設けるものである。上位装置の各制御部2−1,2−2,2−3から下位装置のレジスタ11に設定データを書き込んだ状態に於いて、図示を省略した保守コンソール等から、レジスタ11に保持した設定データの妥当性をチェックする試験コマンドを入力することにより、レジスタ11に書き込んだ設定データの妥当性をチェックする場合を示す。その場合、データベース13の設定アドレスリスト14は、前述のように、設定データを書き込んだレジスタ11のアドレスと、その設定データとを保持するもので、矢印は、レジスタ11のアドレスと、設定アドレスリスト14に保持したアドレスとの対応を例示するものであり、又設定アドレスリスト14の値は、レジスタ11に書き込んだ設定データと同一の値或は設定データの中の予め定めた有効ビットとすることができるものであって、例えば、レジスタ11のアドレス“420000”と設定データとしての16値表示の“01”とを対応付けて保持し、又レジスタ11のアドレス“420002”と設定データの“08”とを対応つけて保持した場合を示している。
又受信メッセージリスト15は、上位装置としての制御部からの受信メッセージを保持するもので、その内容は、「制御部」、「コマンド」、「AID」、「パラメータ1」、「パラメータ2」等を含む場合を示し、一例として、上位装置を示す「制御部」は“10GbE”、「コマンド」は“ENT−10GE”、「AID」は“1”、「パラメータ1」は“AISPT=LF”、「パラメータ2」は“ALMXFDLY=100”を保持している場合を示す。なお、「パラメータ」は更に多数の場合も含むものであり、又「制御部」は、10GbE制御部2−3を示す制御部名の場合を示すが、その制御部を示す識別子とすることができる。又「AID」はユニットのポート番号やインタフェース等の識別子(ID)を示す。又「パラメータ1」の“AISPT=LF”は、AIS(Alarm Indication Signal)についての属性情報の一例を示し、「パラメータ2」の“ALMXFRDLY=100”は、アラーム検出遅延時間の属性情報の一例を示す。又制御部対応の受信メッセージを保持する受信メッセージリスト15の単一又は複数の領域(アドレス)と、設定アドレスリスト14に保持するレジスタ11のアドレスと設定データとを保持する領域(アドレス)とは、概略図示のような関係、例えば、レジスタ11のアドレス”420000”,”420002”,“420004”を保持した領域は、受信メッセージリスト15の「制御部」の“10GbE”と対応関係とするものである。このアドレス対応関係は、リスト16に保持されている。
設定データ処理部1のハードウェアアクセス部12に図示を省略した保守コンソール等から試験コマンドが入力されると、データベース13で保持管理している設定アドレスリスト14内の設定データと、レジスタ11に保持されている設定データとを、設定状態差分チェックとして示すように比較する。この場合、例えば、レジスタ11の先頭アドレスから順次設定データを読み出し、又そのアドレス対応の設定アドレスリスト14に保持している設定データを読み出して比較する。又は設定アドレスリスト14に保持しているアドレスを基に、レジスタ11の対応アドレスから設定データを読み出して比較することもできる。又設定アドレスリスト14に設定データの一部を有効ビットとして保持している場合は、レジスタ11から読み出した設定データの有効ビットについて比較することになる。この比較結果、差分が検出されると、そのアドレス対応の受信メッセージリスト15を参照することにより、設定要求元を抽出することができる。例えば、レジスタ11のアドレス“420000”,“420004”との設定データについて差分が検出されると、これらのアドレスに対する設定要求を行った上位装置としての制御部を、受信メッセージリスト15を参照して判別する。図示の場合は、設定要求元は、「制御部」として“10GbE”が保持されているから、10GbE制御部2−3であることが判る。そこで、この設定要求元の10GbE制御部2−3に対して、一点鎖線で示すように、不整合通知を行う。この通知は、設定データ処理部1と10GbE制御部2−3との間の図示を省略したLAN等の接続経路で行うことができる。
前述の不整合通知を受けた制御部2−3は、10GbE制御部23−3の自己リカバリ要否判定手段により要否を判定する。その場合、10GbE属性データベース22−3には、設定要求を行った時の設定データを含むメッセージが保存されている。又10GbE制御部23−3の処理機能による自己リカバリ要否判定手段は、10GbE属性データベース22−3を参照して、リカバリ処理が必要か否かを判定する。リカバリ処理が必要な場合は、10GbE属性データベース22−3に保持されているレジスタ設定要求メッセージを用いて、再度、パッケージインタフェース部21−3を介して設定データ処理部1のハードウェアアクセス部12にレジスタ設定要求を行う。それにより、レジスタ11に対する設定データの上書きを行って、設定データの誤りを修正することができる。この自己リカバリ要否判定手段は、設定データ処理部1から不整合通知と共に差分が発生した設定データも通知されるから、その設定データの性質等に従った判定条件により行うことができる。例えば、設定データが或る範囲内の値とする性質を有する場合、その範囲内の不整合であれば自己リカバリ不要と判定することができる。又不整合が全く許容できない性質の場合は、不整合通知により、自己リカバリが必要と判定することになり、前述のように、設定データ処理部1に対するレジスタ設定要求を送出することになる。それにより、レジスタ11の設定値を正しい値に修正することができる。
図4は、本発明の実施例1の通信制御システムに於ける診断処理のフローチャートを、ステップ(A1)〜(A10)により示すもので、保守コンソール等の上位装置から設定データの妥当性をチェックする為の試験コマンドを設定データ処理部1のハードウェアアクセス部12に入力すると(A1)、設定データ処理部1は、データベース11の設定アドレスリスト14からアドレス対応の設定値(A)を取得し(A2)、レジスタ11からそのアドレスに書き込んだレジスタ値(設定値)(B)を取得し(A3)、取得した設定値(A),(B)を比較し(A4)、不一致の場合は、該当アドレスよりメッセージへの逆変換(A5)として示すように、設定値(A),(B)間に差分が検出されたアドレスを基に受信メッセージリスト15を検索し、メッセージから設定要求を行った該当制御部を割出し(A6)、その制御部に対して不整合通知を行う(A7)。その場合、設定アドレスリスト14に保持しているアドレス対応の制御部名又は制御部を示す識別子を読み出すことにより、設定要求制御部を割出すことができる。そして、全アドレス終了か否かを判定し(A8)、終了していない場合は、ステップ(A2)へ移行し、又終了いている場合は、この処理を終了する。又ステップ(A4)に於ける設定値比較に於いて、一致している場合は、ステップ(A8)に移行する。
又不整合通知を受信した制御部は、自己リカバリ要否判定手段により自己リカバリが必要か否かを判定する(A9)。不要と判定した場合は、処理を終了とし、必要と判定した場合は、再設定実施(A10)として示すように、設定データ処理部1に対してレジスタ設定要求を行って、処理を終了とする。この自己リカバリの必要性の判定は、前述のように、制御部のデータベースに保持している設定値と、その設定値の性質等を基に判定するものであり、例えば、設定値が或る値であることが必要の場合は、不整合通知により、自己リカバリが必要と判定し、又設定値が或る範囲内であれば動作上問題がない場合、例えば、送受信部の送信増幅器のゲイン設定値は、システム対応に或る範囲内に設定する場合が一般的であり、その場合は、設定された範囲内の設定値であると、自己リカバリは不必要と判定し、又設定された範囲外の設定値の場合は、自己リカバリが必要と判定することになり、このように、自己リカバリが必要と判定した場合は、レジスタ11の再設定処理を実施することになり、レジスタ11に保持している設定値の信頼性を向上することができる。
図5は、本発明の実施例2の診断機能の説明図であり、図1と同一符号は同一部分を示し、17は試験コマンド用受信メッセージリストを示す。この試験コマンド用受信メッセージリスト17は、データベース13内に形成する。しかし、図示のように、データベース13と異なるメモリを用いて形成することも可能である。この実施例2は、レジスタ設定試験コマンドを各制御部2−1〜2−3に保守コンソール等から入力することにより、各制御部2−1〜2−3は、設定データ処理部1に対してそれぞれデータベース23−1〜23−3に保持しているレジスタ設定要求コマンドの内容を含む試験コマンド用のレジスタ設定要求を入力する場合を示し、設定データ処理部1のハードウェアアクセス部12は、レジスタ設定要求試験コマンドを受信識別して、データベース13に、試験コマンド用受信メッセージリスト17を作成する。或いは、前述のように、データベース13と異なるメモリに、試験コマンド用受信メッセージリスト17を形成する。
この試験コマンド用受信メッセージリスト17と受信メッセージリスト15との内容を比較し、その比較結果の通知を、設定データ処理部1から試験コマンド用のレジスタ設定要求を送出した制御部又は保守コンソール等の上位装置に送出する。この場合も比較結果の差分情報を含めて結果通知を送出することができる。従って、制御部2−1〜2−3からのレジスタ設定要求時の内容に相当する受信メッセージリスト15の内容と、試験コマンド用受信メッセージ内容とを比較するものであるから、メッセージ抜けやメッセージ内容の変化等の有無を確認することができる。このメッセージ抜けや内容変化の通知を受けた制御部2−2〜2−3は、設定データ処理部1に対して再設定要求を行うことにより、レジスタ11に正しい設定データを書き込むことができ、システムの運用管理の信頼性を向上することができる。
図6は、本発明の実施例2の診断処理のフローチャートであり、試験コマンドが制御部に入力されると(B1)、その制御部から試験コマンド用レジスタ設定要求を設定データ処理部1に送出する(B2)。設定データ処理部1は、試験コマンド用受信メッセージリスト16を作成し(B3)、この試験コマンド用受信メッセージリスト17と、受信メッセージリスト15とを比較する(B4)。比較一致の場合は、受信メッセージリスト15内の全部についての比較処理が終了したか否かを判定し(B6)、比較済みの場合は処理を終了し、比較済みでない場合は、ステップ(B4)に移行する。又ステップ(B4)に於ける比較結果が不一致の場合、その不一致内容を比較結果通知として、制御部又は上位の装置に送出する(B5)。比較不一致結果の通知を受信した制御部は、制御部内のデータベースに保持している設定データを含むレジスタ設定要求メッセージを基に、再度レジスタ設定要求を行って、レジスタ11の設定内容を更新し、レジスタ11に、正しい設定データを保持させることができる。
図7は、本発明の実施例3の診断機能の説明図であり、図1と同一符号は同一部分を示す。この実施例3は、システム運用中に於けるレジスタ11に設定データを書き込む場合の誤った上書きを防止するものであり、例えば、図示のように、制御部2−1から通常のレジスタ設定要求を設定データ処理部1のハードウェアアクセス部12に送出すると、ハードウェアアクセス部12は、データベース13に受信リクエスト仮登録として示すように、レジスタ設定要求内容の受信メッセージを仮登録する。この仮登録は、図示の場合、受信メッセージリスト15の一部に、例えば、「制御部」の欄に“通信制御”(通信機能部2−1)、「コマンド」の欄に、“ED−LAN”、「AID」の欄に“1”、「パラメータ1」の欄に“IS”として一例を示すように登録する。この場合、レジスタ11のアドレスと対応付けた仮登録内容とする。
そして、仮登録した受信メッセージのアドレスを基にレジスタ11を検索し、同一アドレスのレジスタ11に設定データが書き込まれている場合、受信メッセージによる設定データにより、レジスタ11に上書きすることになるから、その上書き発生を検出すると、レジスタ設定要求を行った制御部に上書き通知を送出する。図示の場合、制御部2−1から設定データ処理部1に通常のレジスタ設定要求を行い、アドレス重複により、設定データ処理部1から制御部2−1に上書き通知が送出された場合を示し、制御部2−1は、上書き通知により、通信制御部23−1の自己リカバリ判定手段によって自己リカバリの要否を判定する。この判定結果、自己リカバリが必要となった場合、強制のレジスタ設定要求を行う。それにより、設定データ処理部1は、受信メッセージリスト15に仮登録された受信メッセージを基に、レジスタ11に対する上書き処理を行い、制御部2−1の要求に従ったレジスタ11の内容とすることができる。
図8は、本発明の実施例3の診断処理のフローチャートを示し、設定データ処理部1は、レジスタ設定要求受信待ち(C1)の状態に於いて、通常のレジスタ設定要求を受信すると、受信リクエスト仮登録(C2)として示すように、データベース11に受信メッセージを仮登録する。次に、仮登録したレジスタ設定要求に該当するアドレスをキーとして設定アドレスリスト14を検索し(C3)、重複アドレスの有無を判定する(C4)。重複アドレス有りと判定した場合は、要求元の制御部へレジスタ11に対して上書き処理することを示すハードウェア上書き通知を行う(C5)。又重複アドレス無しの判定の場合は、仮登録を正式登録に変更し(C6)、レジスタ11に対して書き込み処理を行う。
又ステップ(C5)に於けるハードウェア上書き通知を受信した制御部は、自己リカバリ要否を判定し、不要の判定の場合は、処理を終了する。又必要の判定の場合は、再設定要求発行(C8)とし、強制レジスタ設定要求を行う。それにより、他の制御部によるレジスタ11への設定を回避し、レジスタ11に設定されている設定データの妥当性を確保することができる。なお、ハードウェア上書き通知により自己リカバリ不要と判定して、設定データ処理部1に対して何も通知しない場合、設定データ処理部1は、仮登録内容を削除して上書きを回避する。従って、誤った設定データによるレジスタ11の保持内容を変更することがなく、設定データの妥当性を維持して、通信制御システムの安定な動作を継続させることができる。
本発明は、前述の各実施例のみに限定されるものではなく、複数の設定データ処理部等の下位装置を設けて、複数の制御部等の上位装置からそれぞれ下位装置のレジスタに対する設定データの書込みを行うシステムや、各種のデータを処理するシステムにも適用することが可能である。
(付記1)複数の上位装置から下位装置のデータ処理の為の設定データをレジスタに設定するデータ処理装置に於いて、前記下位装置は、前記レジスタに書き込んだ設定データとアドレスとを対応つけて保持する設定アドレスリストと、前記上位装置からの設定要求の受信メッセージと該上位装置を示す識別子とを対応つけて保持する受信メッセージリストとを含むデータベースと、前記レジスタに書き込んで保持した設定データと前記設定アドレスリストに保持した設定データとを照合し、照合結果を診断要求元へ通知する照合手段とを備えたことを特徴とするデータ処理システム。
(付記2)前記上位装置は、前記照合手段からの不整合通知に従って自己リカバリの要否を判定し、自己リカバリを必要とする判定により、前記設定データの再設定要求の送出処理を行う自己リカバリ要否判定手段を備えたことを特徴とする付記1記載のデータ処理システム。
(付記3)前記上位装置は、前記下位装置の前記レジスタに設定データの書き込みを行ったコマンドメッセージを保持するデータベースを備え、前記下位装置は、前記上位装置のデータベースに保持した前記コマンドメッセージを含む試験コマンドを受信して、試験コマンド用受信メッセージリストとして保持し、該試験コマンド用受信メッセージリストと前記受信メッセージリストとを比較して、比較結果を前記試験コマンド送出上位装置に通知する手段を備えたことを特徴とする付記1記載のデータ処理システム。(2、図5)
(付記4)前記下位装置は、前記上位装置からのレジスタ設定要求メッセージを前記受信メッセージリストに仮登録して、該レジスタ設定要求メッセージに従った前記レジスタに設定データを書き込むアドレスと前記設定アドレスリストに保持している前記レジスタのアドレスとの重複の有無を判定する手段と、該手段によりアドレスの重複有りの判定により、前記レジスタ設定要求メッセージ送出の前記上位装置に上書き発生を通知する手段とを備えたことを特徴とする付記1記載のデータ処理システム。
(付記5)前記上位装置は、前記下位装置からの上書き通知により、前記レジスタに対する設定データの強制設定要求を送出するか否かを判定する自己リカバリ要否判定手段を備えたことを特徴とする付記4記載のデータ処理システム。
(付記6)複数の上位装置から下位装置のデータ処理の為の設定データを転送してレジスタに設定するデータ処理装置の診断方法に於いて、前記下位装置の前記設定データを保持するレジスタと、該レジスタのアドレスと前記設定データとを対応つけて保持する設定アドレスリスト及び前記レジスタに前記設定データを書き込む為の前記上位装置からのコマンドを受信メッセージとして保持する受信メッセージリストを含むデータベースとを備え、前記下位装置は、試験コマンドによる前記レジスタに保持した設定データの診断要求により、前記データベースの前記設定アドレスリストに保持した設定データと前記レジスタに保持した設定データとを照合し、照合結果を診断要求元へ通知する過程を含むことを特徴とする診断方法。
(付記7)前記上位装置は、下位装置の前記レジスタに保持した設定データと前記受信メッセージリストに保持した設定データとを照合し、照合不一致の時の不整合通知により自己リカバリの要否を判定し、自己リカバリを必要とする判定の時に、前記設定データの再設定要求の送出処理を行う過程を含むことを特徴とする付記6記載の診断方法。
(付記8)複数の上位装置から下位装置のデータ処理の為の設定データを転送してレジスタに設定するデータ処理装置の診断方法に於いて、前記下位装置の前記設定データを保持するレジスタと、該レジスタのアドレスと前記設定データとを対応つけて保持する設定アドレスリスト及び前記レジスタに前記設定データを書き込む為の前記上位装置からのコマンドを、該上位装置を示す識別子と共に受信メッセージとして保持する受信メッセージリストを含むデータベースとを備え、前記上位装置からの診断要求の試験コマンド用メッセージによる試験コマンド用メッセージリストを形成し、該試験コマンド用メッセージリストと前記受信メッセージリストとを照合し、照合結果を前記上位装置を示す識別子に対応する上位装置へ通知する過程を含むことを特徴とする診断方法。
(付記9)前記下位装置は、前記上位装置からのレジスタ設定要求メッセージを前記受信メッセージリストに仮登録して、該レジスタ設定要求メッセージに従った前記レジスタに設定データを書き込むアドレスと前記設定アドレスリストに保持している前記レジスタのアドレスとの重複の有無を判定する手段と、該手段によりアドレスの重複有りの判定により、前記レジスタ設定要求メッセージ送出の前記上位装置に上書き発生を通知する手段とを備えたことを特徴とする付記8記載の診断方法。
(付記10)複数の上位装置から下位装置のデータ処理の為の設定データを転送してレジスタに設定するデータ処理装置の診断方法に於いて、前記下位装置の前記設定データを保持するレジスタと、該レジスタのアドレスと前記設定データとを対応つけて保持する設定アドレスリスト及び前記レジスタに前記設定データを書き込む為の前記上位装置からのコマンドを受信メッセージとして保持する受信メッセージリストを含むデータベースとを備え、前記上位装置からのレジスタ設定要求の受信メッセージを前記受信メッセージリストに仮登録し、該受信メッセージによる設定データを書き込む前記レジスタのアドレスと、前記設定アドレスリストに存在するアドレスとを照合し、重複したアドレスが存在しない時に、該受信メッセージを前記受信メッセージリストに正式登録し、該受信メッセージによる設定データを前記レジスタに書き込み、且つ該レジスタのアドレスと前記設定データとを前記設定アドレスリストに保持し、重複したアドレスが存在する場合、前記設定要求の送出上位装置に上書きが発生することを通知する過程を含むことを特徴とする診断方法。
(付記11)前記上位装置は、前記下位装置からの上書き通知により、前記レジスタに対する設定データの強制設定要求を送出するか否かを自己リカバリ要否判定手段により判定し、自己リカバリを必要とする判定により、強制レジスタ設定要求を前記下位装置に送出する過程を含むことを特徴とする付記10記載の診断方法。
本発明の実施例1の説明図である。
本発明の実施例1の要部説明図である。
本発明の実施例1の診断機能の説明図である。
本発明の実施例1の診断処理のフローチャートである。
本発明の実施例2の診断機能の説明図である。
本発明の実施例2の診断処理のフローチャートである。
本発明の実施例3の診断機能の説明図である。
本発明の実施例3の診断処理のフローチャートである。
符号の説明
1 設定データ処理部
2−1 制御部#1(通信機能部)
2−2 制御部#2(OC192制御部)
2−3 制御部#3(10GbE制御部)
11 レジスタ
12 ハードウェアアクセス部
13 データベース
14 設定アドレスリスト
15 受信メッセージリスト
16 テーブル
21−1〜21−3 パッケージインタフェース部
22−1 通信制御部
22−2 CO192制御部
22−3 10GbE制御部
23−1 通信制御データベース
23−2 OC192属性データベース
23−3 10GbE属性データベース