JP2008188266A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 多重反射エコーを抑制し、超音波画像のアーチファクトを低減して高画質の超音波画像が得られる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】 超音波探触子で受信した信号を複素信号に変換し、この複素信号に基づいて超音波画像を構成する超音波画像構成部5に、前記複素信号の位相回転情報を検出する位相回転情報検出部5a1と、中心周波数の偏移量を検出する中心周波数偏移量検出部5a2と、振幅値を検出する振幅値検出部5a3と、前記検出した位相回転情報と中心周波数の偏移量と振幅値との相関をとって多重反射エコーを抑制するための多重反射エコー抑制信号を求める相関処理部5a4と、前記多重反射エコー抑制信号により前記多重反射エコーを抑制して超音波画像を構成するデータである反射信号を出力する多重反射エコー抑制部5a5とを備えた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、主に医療用に用いられる超音波診断装置に係り、特に多重反射信号を抑制して超音波画像のアーチファクトを低減する技術に関する。
医療画像診断に用いられる超音波診断装置は、超音波パルス反射法を用いて、生体の軟部組織の断層像や生体内を流れる血流像等をほぼリアルタイムでモニタに表示して観察でき、また、放射線を用いる画像診断装置のような放射線被爆を検査対象に与えないことから安全性も高いとされ、更に小型で安価なことも加わり、広く医療の分野で用いられている。
このような特徴を有する超音波診断装置は、圧電体をアレイ化した超音波探触子から超音波を検査対象に送波し、前記アレイの各素子から超音波を送波するタイミングをコントロールすることで、超音波が検査対象内で焦点を結ぶ位置をコントロールし、アレイの各素子が受波した信号を所望の位置と各素子位置の距離の差に応じた時間をずらして加算する、いわゆる電子フォーカスによって超音波ビームが形成され、その超音波ビームを電子的に走査することによって2次元の走査面(2次元データ取込領域)あるいは3次元の走査面(3次元データ取込領域)が構成され、これらの走査面のデータにより超音波画像が形成される。
しかし、前記超音波ビーム上において、強反射体が存在すると、その強反射体で反射したエコーが超音波探触子表面で反射し、そして強反射体で再び反射して超音波探触子にて受波される。すなわち、多重反射が生じる。なお、多重反射は理論的には三重反射以上も想定できるが主に問題となるのは二重反射である。
この多重反射エコー源となる強反射体がターゲット距離(焦点距離)の半分の距離に位置すると、その多重反射成分が丁度ターゲット距離において観測されることになり、すなわち、超音波画像上のターゲット位置に強反射体の偽像が現れる。これはアーチファクトと呼ばれる。
具体的には、被検体の体表近傍の頚動脈などの反射強度の強い組織を含んだ画像に多重反射エコーと証するーチファクトが存在し、診断の妨げとなっていた。
このような、アーチファクトが生じると、超音波画像に基づく疾病評価を誤ってしまうことが懸念されるので、前記多重反射成分を抑制してアーチファクトを可能な限り除去し、超音波画像の画質の向上を図る必要がある。
前記診断対象のターゲットからのエコー(以下、ターゲットエコーと記す)と多重反射によるエコー(以下、多重反射エコーと記す)とを弁別して該多重反射エコーを抑制する技術が特許文献1に開示されている。
特開2001-29345号公報
上記特許文献1の技術は、2つの受信信号間において多重反射エコー成分が互いに1波長分だけずれるように第1受信開口及び第2受信開口を設定し、前記第1受信開口により得られた第1受信信号から前記第2受信開口により得られた第2受信信号を減算して多重反射エコー成分をキャンセルし、ターゲットエコーのみを強調するものである。
しかしながら、この技術には以下のような問題がある。すなわち、斜め受信角度θを正確に設定することは難しく、この設定が不正確であると正しい多重反射エコーを検出することができない。また、多重反射は複雑であるために、第2受信開口で受信できる反射エコー以外のエコーは受信できないので、多重反射エコーの全てをキャンセルすることができない。さらに、二つの受信開口を必要とするので、スキャンの手順が煩雑になると共に受信回路が非常に複雑となる。さらにまた、実際の装置では、多重反射エコーとターゲットエコーとが重なり合う場合があるが、これに対する解決策が示されていない。
以上のように、特許文献1に開示されている技術では種々の問題が残されており、このような問題の無い多重反射エコーを抑制する技術が望まれていた。
そこで、本発明は、ターゲットエコーと多重反射エコーの物理的特性の差異を利用して、上記特許文献1とは異なる新しい手法で多重反射エコーを抑制するもので、その目的とするところは、多重反射エコーを抑制し、超音波画像のアーチファクトを低減して高画質の超音波画像が得られる超音波診断装置を提供することにある。
本発明の超音波診断装置は、受信したRF信号に含まれる多重反射エコーを抑制して超音波画像を構成するデータとなる反射信号を強調し、この強調した反射信号を用いて画像を形成するもので、上記目的は以下の手段によって達成される。すなわち、被検体に超音波を送受信する超音波探触子と、この超音波探触子で受信した超音波受信信号を複素信号に変換する複素信号変換手段と、前記複素信号に基づいて超音波画像を構成する超音波画像構成手段と、前記超音波画像を表示する表示手段とを備えた超音波診断装置であって、前記超音波画像構成手段に前記複素信号の位相回転情報を検出する位相回転情報検出手段と、前記複素信号の中心周波数の偏移量を検出する中心周波数偏移量検出手段と、前記複素信号の振幅値を検出する振幅値検出手段と、前記複素信号の位相回転情報と中心周波数の偏移量と振幅値との相関をとって前記複素信号に含まれる多重反射エコーを抑制するための多重反射エコー抑制信号を求める相関処理手段と、前記多重反射エコー抑制信号により前記多重反射エコーを抑制して超音波画像を構成するデータである反射信号を出力する多重反射エコー抑制手段とを備えたものである。
前記相関処理手段は、多重反射エコーか否かを判断する多重反射エコー判断手段と、この多重反射エコー判断手段で判断した多重反射エコーに前記中心周波数の偏移量及び振幅値の大きさに応じて重み付けする重み付け手段とを備え、前記多重反射エコー判断手段で判断する多重反射エコーは、前記複素信号の位相回転が無く、かつ中心周波数の偏移量及び振幅値はこれらの閾値以下でないことによって判断するものである。
そして、前記中心周波数の偏移量の閾値は、診断対象のターゲットから反射する信号の中心周波数の2倍以上であり、対数値で示される前記振幅の減衰値の閾値は、前記診断対象のターゲットから反射する信号の2倍以上である。
また、前記多重反射エコー抑制信号に付帯する重み付け値は、診断対称組織及び/又は使用する超音波探触子に対応した値とする。
また、前記多重反射エコー抑制手段はフィルタ処理手段であって、前記中心周波数の偏移量及び振幅の減衰値が共に大きい多重反射エコーの強度が小さい場合は、前記フィルタ処理手段で前記複素信号の振幅の減衰を小さくし、前記中心周波数の偏移量及び振幅の減衰値が共にそれぞれの前記閾値を越えて該閾値の近傍にある多重反射エコーの強度が大きい場合は、前記フィルタ処理手段で前記複素信号の振幅の減衰を大きくすることを特徴とする。
また、前記複素信号の振幅の減衰の大きさを決める前記フィルタ処理手段のフィルタ係数及び/又は前記多重エコー抑制信号の重み付け値で多重反射エコーを抑制して得られた反射信号で形成した複数の画像を前記表示手段に並列表示する並列表示制御手段及び/又は前記多重反射エコーを抑制して得られた反射信号で形成した複数の画像を合成して前記表示手段に表示する合成表示制御手段を備えたことを特徴とする。
さらに、前記複素信号を記憶して動画像を再生する動画メモリ及び再生手段と、前記多重反射エコー抑制手段、位相回転情報検出手段、中心周波数偏移量検出手段、振幅検出手段の各手段と前記動画メモリ及び再生手段に前記複素信号を切り替えて入力する複素信号入力切替手段とを備え、前記動画メモリ及び再生手段は、該手段で再生した動画像をフリーズするフリーズ手段を備えたことを特徴とする。
また、前記動画像のフリーズ後に前記多重反射エコー抑制手段で多重反射エコー抑制の再試行を行なう再試行手段を備えたことを特徴とする。
さらにまた、前記超音波診断装置を外部メモリ及びメディアに接続する手段を備えたことを特徴とする。
以上、本発明によれば、超音波探触子で受信したRF信号に含まれる多重反射エコーを抑制して超音波画像を構成する反射信号を強調するようにしたので、前記多重反射エコーに起因して発生するアーチファクトを低減することができ、高画質の超音波画像が得られる超音波診断装置を提供することができる。
本発明を適用してなる超音波診断装置について図を用いて詳細に説明する。
図1は本発明を適用した超音波診断装置の構成を示すブロック図である。
図1において、超音波診断装置1は、被検体2内に超音波を照射し受信して得られた反射エコー信号を用いて診断部位の2次元超音波画像或いは3次元超音波画像を形成して表示するもので、被検体2に超音波を照射して反射したエコーを受信する超音波探触子3と、前記被検体に照射する超音波信号を発生するためのパルス状の電気信号を発生し、これを前記超音波探触子3に送波する送波パルス発生手段及び前記超音波探触子3で受信した反射エコー信号を電気信号に変換する手段とを備えた超音波送受信部4と、前記受信信号に基づいて2次元超音波画像或いは3次元超音波画像を構成する超音波画像構成部5と、この超音波画像構成部5で構成された超音波画像を表示する表示部6と、各要素を制御する制御部7と、制御部7に指示を与えるコントロールパネル8とを備えて構成される。
前記超音波探触子3は、圧電体をアレイ化した複数の振動子素子を該探触子の長軸方向に1〜mチャンネル分配列されて成る。
前記超音波送受信部4は、前述したように、超音波探触子3に送波パルスを供給すると共に受信した反射エコー信号を処理するもので、その内部には、超音波探触子3を制御して超音波ビームの打ち出しを行なう図示省略の送波手段と、この打ち出された超音波ビームの被検体内からの反射エコー信号を受信する図示省略の受信手段と、この受信手段で受信した反射エコー信号を直交検波して複素信号に変換する図示省略の複素信号変換手段と、これらの各手段を制御する図示省略の超音波送受信制御手段とを備えて構成される。
前記超音波画像構成部(超音波画像構成手段)5は、前記超音波送受信部4の複素信号変換手段で変換した複素信号から多重反射エコー信号を抑制してターゲットエコー信号を強調し、この強調されたターゲットエコー信号を超音波断層像に変換して多重反射に起因して発生するアーチファクトを低減するもので、図2に示すように、前記複素信号から多重反射エコーを抑制してターゲットエコーを強調し、この強調されたターゲットエコー信号を入力して輝度情報に変調するターゲットエコー強調及び輝度変調部5aと、該変調された輝度情報をテレビ表示画像パターンに走査変換して超音波画像データを生成するディジタルスキャンコンバータ部(Digital Scan Converter;以下、DSC部と記す)5bと、このDSC部5bで走査変換して得られた画像データに基づく画像に付帯するためのスケールやマーク及び文字等のグラフィックデータを生成するグラフィックデータ生成部5cと、前記DSC部5bで生成した超音波画像データと前記グラフィックデータ生成部5cで生成したグラフィックデータとを合成して記憶する合成記憶部5d(記憶部はハードディスクや一時記憶メモリRAM等から成る)と、前記制御部7の制御の基に該制御部7から前記ターゲットエコー強調及び輝度変調部5a、DSC部5b、グラフィックデータ生成部5c及び合成記憶部5dの各種処理に必要な初期値や制御パラメータ等を読み出して該ターゲットエコー強調及び輝度変調部5a、DSC部5b、グラフィックデータ生成部5c及び合成記憶部5dに設定するためのインターフェィスである超音波画像構成部のインターフェィス5eとを備えて構成される。
前記表示部(表示手段)6は、超音波画像構成部5で形成された画像を図示省略の表示制御部で表示制御して超音波画像として表示するもので、例えばCRTモニタ、液晶モニタから成る。
そして、前記制御部7は、前記コントロールパネル8からの指示のもとに前記各構成要素の動作を制御するもので、ユーザインターフェース回路とのインターフェースを有する制御用コンピュータシステムより構成されている。
この制御部7は、それに含まれるユーザインターフェース及び該ユーザインターフェースからの情報等から超音波送受信部4と超音波画像構成部5を制御する。また、前記超音波画像構成部5で画像化した情報を表示部6の表示制御部(図示省略)に伝送するなどの制御を行なう。
前記構成の超音波診断装置において、本発明の超音波診断装置は、前記超音波画像構成部5に多重反射エコー抑制部を設けて多重反射エコーを抑制してターゲットエコー強調し、この強調されたターゲットエコーを用いて画像化するものである。
先ず、本発明によるターゲットエコーの強調は、以下の考えに基づくもので、前述したように、生体に入射した超音波は、硬い組織や軟らかい組織、またこれらで形成される構造物、つまり臓器により反射されて探触子に戻る訳であるが、反射体の性状や構造により超音波信号の物理特性が変化する。
例えば、体表に併行に走っている動脈は反射強度の強い血管壁が連続している。この血管壁の内膜と外膜はいわゆる硬い組織であり、これらで反射する超音波の振幅は減衰しない。さらに、送信信号と受信信号との位相のずれ(以下、位相シフトと記す)が無い。これに対して、血管の内膜と外膜に挟まれた中膜は弾性体とも称される柔らかで、しなやかな組織であり、このような部分で反射した信号は振幅が減衰し、さらに位相が180°シフトするという性質がある。
一方、多重反射エコーは、表在性血管壁などからの反射強度の強い信号が体表と探触子レンズ面で再度反射して生体方向に戻り、再び該血管壁で散乱、反射され探触子に戻るエコーで、その特徴は、
<1>硬い組織で反射するので位相回転が起こらない。
<2>診断対象のターゲットから反射する反射信号(ターゲットエコー)の倍の距離を経ているので減衰が大きいが、振幅だけで判断すれば前述の中膜からの信号と同レベルである場合が多い。また、表示される位置も本来の画像に重畳している事も多い。これがBモード像におけるアートファクトの要因である多重反射エコーである。
<3>さらに、正規の反射以外の要因でエコー信号の中心周波数が低く偏移する現象が特開2004-113364号公報に記載されており、一種のアーチファクトと判断でき、このことから多重反射エコーは倍以上の距離を経ているので、この偏移の量も倍以上である事は自明である。
例えば、体表で1回反射すると距離は2倍になり、2回反射すると距離は3倍になる。
以上の事象を整理すると、多重反射エコーの特徴は、
<4>位相回転が起こらない。(位相シフトが360°以上)
<5>中心周波数が低く偏移する。(偏移量はターゲットエコー信号の中心周波数の2倍以上)
<6>振幅の減衰が大きい。(対数値で2倍以上の減衰)
である。したがって、多重反射エコーは上記<4>、<5>、<6>の全てを満たす場合であり、この条件により多重反射エコーか否かを判断すれば良い。
具体例を挙げると以下のようになる。
(1)血管壁、外膜、内膜のエコー信号は、振幅が非常に大きく、位相回転はしない。そして、中心周波数は深度に応じて低周波へ偏移する。
この例では、位相回転は起こらないで中心周波数も偏移するが、振幅が大きく減衰しないので、多重反射エコーではない。
(2)血管壁、中膜のエコー信号は、振幅が小さく、位相は180°シフトするが、中心周波数は深度に応じて低周波へ偏移する。
この例では、位相回転が起こらないので多重反射エコーではない。
(3)血管壁、外膜、内膜のエコー信号に依存して発生する多重反射信号は、振幅が小さく、位相回転はしない。そして、中心周波数は深度の倍数に応じて低周波へ偏移する。
この例では、位相回転は起こらないで、中心周波数は低周波に大きく偏移し、振幅も大きく減衰するので、多重反射エコーの判断条件を満たしており、これは多重反射エコーである。
本発明は、上記の多重反射エコーの物理特性を利用して多重反射エコーか否かを判断することにより、多重反射エコーを抑制してターゲットエコーを強調するもので、そのためには位相回転情報、中心周波数の偏移量及び振幅値の検出手段が必要となる。
図3は、前記検出手段により位相回転情報、中心周波数の偏移及び振幅値を検出し、これらの検出値から多重反射エコーか否かを判断してターゲットエコーを強調し、この強調したターゲットエコーを輝度変調するターゲットエコー強調及び輝度変調部5aの詳細ブロック図である。
このターゲットエコー強調及び輝度変調部5aは、前記超音波送受信部4の複素信号変換部で変換された複素信号を入力して該複素信号の位相回転情報を検出する位相回転情報検出部(位相回転情報検出手段)5a1と、該複素信号の中心周波数の偏移量を検出する中心周波数偏移量検出部(中心周波数偏移量検出手段)5a2と、該複素信号の振幅を検出する振幅検出部(振幅検出手段)5a3と、前記位相回転情報検出部5a1と中心周波数偏移検出部5a2と振幅検出部5a3で検出した位相回転情報、中心周波数の偏移量及び振幅値との相関をとって多重反射エコー信号を弁別し、この弁別した多重反射エコー信号に重み付けをして(重み付け手段)多重反射エコー抑制信号を生成する相関処理部(相関処理手段)5a4と、この相関処理部5a4で処理して得られた多重反射エコー抑制信号と前記複素信号とから多重反射エコーを抑制してターゲットエコーを強調する多重反射エコー抑制部(多重反射エコー抑制手段)5a5と、この多重反射エコー抑制部5a5で多重反射エコーを抑制して強調したターゲットエコー信号に輝度変調を施して該強調したターゲットエコー信号を記憶する複数のフレームメモリを備えた輝度変調部5a6と、前記各要素を制御するターゲットエコー強調及び輝度変調部の制御部5a7と、外部との信号のやり取りをするターゲットエコー強調及び輝度変調部5a6のインターフェィス5a8とを備えて構成される。
前記位相回転情報検出部5a1で検出する位相回転情報と、中心周波数偏移量検出部5a2で検出する中心周波数の偏移量と、振幅検出部5a3で検出する振幅値は、前記特開2004-113364号公報に開示されている手段と同じ手段で検出する。
すなわち、前記位相回転情報検出部5a1は、入力された複素信号とリファレンス信号である送波信号(送波信号の送波時に前記ターゲットエコー強調及び輝度変調部の制御部5a7の記憶部に記憶済み)との位相差を演算し、位相回転情報として出力する。
前記中心周波数偏移量検出部5a2は、入力された複素信号の中心周波数を検出し、予め送波信号の周波数を参照データとして前記ターゲットエコー強調及び輝度変調部の制御部5a7に記憶しておき、前記参照データを読み出して前記検出した受信信号の中心周波数とを比較して中心周波数偏移量を検出する。
前記振幅検出部5a3は、入力された複素信号の振幅を複素データで検出するもので、具体的には前記複素信号の(実数部)×(実数部)+(虚数部)×(虚数部)の平方根である。
なお、前記位相回転情報検出部5a1、中心周波数偏移量検出部5a2及び振幅検出部5a3は、それぞれターゲットエコー強調及び輝度変調部の制御部5a7から参照データなどを受け取り、また該制御部により制御される。
前記超音波送受信部4の複素信号変換部で変換された複素信号を前記位相回転情報検出部5a1、中心周波数偏移量検出部5a2及び振幅検出部5a3に入力して前記複素信号の位相回転の情報、中心周波数の偏移量及び振幅値を検出してこれを相関処理部5a4に入力し、前記複素信号の位相回転の有無と中心周波数の偏移量と振幅値との相関をとって多重反射エコーか否かを判別(多重反射エコー判断手段)して前記多重反射エコー抑制信号を求める。
図4は、前記相関処理部5a4で多重反射エコーか否かを判断する処理のフローチャートで、以下の手順により多重反射信号か否かを判別する。
(1)ステップS401
前記位相回転検出部5a1で検出した複素信号の位相回転の検出値から該位相回転の有無を判断し、位相回転有りの場合は正常な反射信号(ターゲットエコー)として処理し(S404)、位相回転無しの場合は次の中心周波数の偏移を判断するステップに進む。
(2)ステップS402
前記中心周波数偏移量検出部5a2で検出した複素信号の中心周波数偏移量の検出値から該中心周波数の偏移量が該偏移量の閾値以上か否かを判断し、該中心周波数の偏移量が閾値以下の場合は正常な反射信号として処理し(S404)、中心周波数の偏移量が閾値以上の場合は次の振幅の減衰値を判断するステップに進む。
(3)ステップS403
前記振幅検出部5a3で検出した複素信号の振幅値の検出値から該振幅値の減衰値が該減衰値の閾値以上か否かを判断し、該振幅値の減衰値が閾値以下の場合は正常な反射信号として処理し(S404)、該振幅値の減衰値が閾値以上の場合は多重反射信号として処理する(S405)。
なお、前述したように、前記中心周波数の偏移量の閾値はターゲットエコー信号の中心周波数の2倍以上、振幅の減衰値の閾値は対数値で2倍以上が好適な値である。
このようにして多重反射信号を弁別し、さらに前記中心周波数の偏移量及び振幅の減衰値に応じて該多重反射信号に重み付けをする。例えば、
<1>中心周波数の偏移量及び振幅の減衰値が共にそれぞれの閾値を越えて該閾値の近傍の場合
<2>中心周波数の偏移量が大きく、振幅の減衰値が該減衰値の閾値を超えて該閾値近傍の場合
<3>中心周波数の偏移量が該偏移量の閾値を超えて該閾値の近傍にあって、振幅の減衰値が大きい場合
<4>中心周波数の偏移量及び振幅の減衰値が共にそれぞれの閾値を越えて非常に大きい場合
すなわち、多重反射信号の強度を上記<1>、<2>、<3>、<4>の4種類に分けて重み付けをして(この重み付けの値を重み付け係数と記す場合もある)多重反射エコー抑制信号として出力する。
なお、前記相関処理部5a4は、リアルタイム処理可能であればハードウエアおよびファームウエアに限らず、高速処理可能なコンピュータで構成することも可能である。
また、前記重み付けした多重反射エコー抑制信号の該重み付けの処理を前記ターゲットエコー強調及び輝度変調部の制御部5a7により対称組織や使用探触子毎に変えるようにしても良い。
さらに、入力される情報をそれぞれ独立、もしくは複合的に経時的に観察する手法を用いることも可能である。
さらにまた、当然、他の要因によるアーチファクトであるか否かも情報化可能である。
このようにして重み付けされた多重反射エコー抑制信号は、多重反射エコー抑制部5a5に入力され、該多重反射エコー抑制信号と複素信号に変換されたRF受信信号とが前記多重反射エコー抑制部5a5に設けられた複数のメモリに記憶される。そして、前記RF受信信号を前記多重反射エコー抑制信号の重み付けの大きさに対応してフィルタ処理(フィルタ処理手段)を施し、多重反射エコーを抑制してターゲットエコーを強調する。
前記フィルタ処理は、例えば、多重反射エコーの中心周波数の偏移量及び振幅の減衰値が共に大きい場合は、該多重反射エコーの強度が小さいためにターゲットエコーの強調の度合いを大きくする必要がないので、前記多重反射エコーを抑制する割合を小さくするために弱いフィルタ処理を施す。
これに対して、逆に多重反射エコーの中心周波数の偏移量及び振幅の減衰値が共にそれぞれの閾値を越えて該閾値の近傍の場合は、該多重反射エコーの強度が大きいためにターゲットエコーの強調の度合いを大きくする必要があるので、前記多重反射エコーを抑制する割合を大きくするために強いフィルタ処理を施す。
なお、前記フィルタ処理の強弱とは、複素信号の振幅を何dB(デシベル)減衰させるかを意味し、これは周囲の組織と識別できるレベルである。
さらに、前記相関処理部5a4が演算を実行する場合の入力データの閾値やウインド処理などは、ターゲットエコー強調及び輝度変調部の制御部5a7がコントロールパネル8の図示省略のマウスやキーボード等の入力装置からの数値入力による設定も可能である。さらにまた、対象部位などに応じて、予め数値のセットをプログラム化することも可能である。
このようにして、前記多重反射エコー抑制部5a5で多重反射エコー信号の強度に対応してターゲットエコーを強調し、この強調されたターゲットエコー信号を輝度変調部5a6に入力する。
この輝度変調部5a6には複数のフレームメモリが備えられており、このフレームメモリに前記強調されたターゲットエコー信号を記憶し、該ターゲットエコー信号の振幅の大きさに対応した輝度値に変調する。
そして、前記輝度変調部5a6で変調した輝度情報をDSC部5b(図2)でテレビ表示画像パターンに走査変換して超音波画像データを生成し、この超音波画像データとグラフィックデータ生成部5c(図2)で生成したスケールやマーク及び文字等のグラフィックデータとを合成記憶部5d(図2)で合成して記憶し、この合成された画像データを表示制御して超音波画像を形成し、これを表示部6(図1)に表示する。
前記輝度変調に必要なデータは、前記ターゲットエコー強調及び輝度変調部の制御部5a7に記憶しておき、輝度変調時に前記データを読み出して該ターゲットエコー強調及び輝度変調部の制御部5a7の制御により輝度変調制御を行なう。
前記輝度変調に必要なデータとは、白黒表示の場合は振幅と輝度の関係のテーブルを参照して振幅値に対応した輝度値に変換するデータで、カラー表示の場合は、組織の硬さを色調変換し、これと音響インピーダンスの関係をテーブル化して、平均的な硬さのところに対してより硬いところは赤、柔らかいところは青などのように硬さをカラーで表示するデータである。
なお、多重反射エコー抑制部5a5は、複数のフレームメモリを有しているので前記フィルタ処理は複数のフィルタ係数で平行に処理することが可能である。
つまり、いろいろなフィルタ係数で多重反射エコーを抑制した超音波画像を同時に出力することが可能となる。これによって、フィルタ係数の設定が適切かを確認することができる。
この場合、表示部6の同一画面に異なるフィルタ係数や多重エコー抑制信号の重み付け係数で処理した画像の並列表示や複数の画像を合成した画像を表示制御(並列表示制御手段、合成表示制御手段)して表示することにより、多重反射エコーの抑制効果やフィルタ係数の妥当性を評価することが可能となり、またいろいろな画像を比較することができるので、診断能の向上にも寄与するものとなる。
上記実施形態によれば、多重反射エコーを抑制してターゲットエコーを強調するようにしたので、前記多重反射エコーに起因して発生するアーチファクトを低減することができ、高画質化の超音波画像が得られる超音波診断装置を提供することができる。
この超音波診断装置で頚動脈を画像化して診断した場合は、アーチファクトを除いた画像で頚動脈の観察が可能となり、特に頚動脈の血管壁の厚みを計測し動脈硬化の診断を行う際に、血管壁に重なる多重反射エコーが抑制されるため、正確な厚み計測が可能となって、診断能の向上に有効である。
さらに、実際にリアルタイム表示において、多重反射エコーが抑制される効果を目視で確認しつつ、多重反射エコー抑制部5a5のメモリに記録された複素信号に対し、前記重み付けされた多重反射エコー抑制信号の重み付け係数を変化させて多重反射エコーの抑制に最適な重み付け係数を選定することも可能である。この重み付け係数の変更もコントロールパネル8の入力装置からの数値入力による設定も可能である。
このように、本発明は、多重反射エコー抑制信号の重み付け係数や多重反射エコー抑制部5a5のフィルタ処理のフィルタ係数をいろいろ変えて画像を比較することができるが、さらに動画再生機能の付加や外部メモリ及びメディアに接続することにより、さらなる機能向上を図ることも可能である。
その一例として、前記図3のターゲットエコー強調及び輝度変調部5aに、動画再生機能の付加及び外部メモリとメディアを接続した別の構成のターゲットエコー強調及び輝度変調部5a’のブロック図を図5に示す。
前記別の構成のターゲットエコー強調及び輝度変調部5a’は、前記図3のターゲットエコー強調及び輝度変調部5aに、複素信号を切り替える第1の切替器5a9及び第2の切替器5a10(複素信号入力切替手段)と、前記複素信号を記憶して動画像を再生する動画メモリ及び再生部(動画メモリ及び再生手段)5a11と、前記インターフェィス5a8に外部メモリ及びメディア9を接続する手段とを付加して構成したものである。
前記第1の切替器5a9は、反射強度と位相情報を有する複素信号の多重反射エコーを抑制してターゲットエコーを強調する場合は、位相回転情報検出部5a1、中心周波数偏移量検出部5a2、振幅検出部5a3及び多重反射エコー抑制部5a5の入力側に切り替え、前記動画メモリ及び再生部5a11とインターフェィス5a8に入力する場合は前記第2の切替器5a10側に切り替える。
前記第2の切替器5a10は、前記第1の切替器5a9によって切り替えられた複素信号の動画像を再生する場合は、動画メモリ及び再生部5a11側に切り替え、外部メモリ及びメディア9との送受信を行なう場合は、インターフェィス5a8側に切り替える。
前記第1の切替器5a9と第2の切替器5a10の切り替え制御は、図1のコントロールパネル8から入力された操作信号を制御部7で制御信号に変換し、この制御信号でターゲットエコー強調及び輝度変調制御部5a7の制御下で行なわれる。
このような構成のターゲットエコー強調及び輝度変調部5a’において、複素信号の多重反射エコーを抑制してターゲットエコーを強調する場合は、図3と同様に動作して強調されたターゲットエコーに基づくデータを輝度変調して超音波画像データを得る。
前記複素信号は、位相信号を保持したディジタル信号、例えばダイナミックレンジと周波数帯域を充分に確保した複素ディジタルデータであるので、このデータを動画像として記録しておくことにより、フリーズ(フリーズ手段)後にも多重反射エコー抑制の再試行(再試行手段)が可能である。
このために、本発明は、動画メモリ及び再生部5a11を設けたもので、前記多重反射抑制の再試行時には、前記第1の切替器5a9を第2の切替器5a10側に切り替え、さらにこの第2の切替器5a10の切り替えにより前記複素信号を前記動画メモリ及び再生部5a11に入力して動画像を再生する。
この再生した動画像をフリーズし、このフリーズ画像と前記多重反射エコー抑制部5a5で多重反射エコーを抑制して強調されたターゲットエコーに基づいて形成された画像とを比較表示することにより、上記多重反射エコー抑制部5a5のフィルタ部のフィルタ係数や前記多重反射エコー抑制信号の重み付け等の評価が可能となる。また、これらの条件を種々変えて試行することにより、アーチファクトの低減に最適な条件を求めることが可能となり、これによって高画質の超音波画像を得ることができる。
このように、画像フリーズ後に多重反射エコー抑制設定の再試行が可能となって前記効果か得られる。
さらに、前記多重反射エコー弁別の設定を変えた複数の画像を生成し、これらの画像を同一の画面に並列表示もしくは切り替えて表示する表示制御手段を備えることにより、多面的な画質評価が可能となって診断能の向上に寄与するものとなる。
以上の他に、前記ターゲットエコー強調及び輝度変調制御部5a7の制御により、前記インターフェィス5a8を介して外部メモリ及びメディア9ともRF受信信号(複素信号)の授受を行い、前記動画メモリおよび再生部5a11の動画メモリに記録した情報を再生し、異なるフィルタ特性で多重反射エコーの抑制を何度も繰り返し再試行することも可能である。
また、前記外部メモリと前記動画メモリとの間でもデータの授受を行うことができるので、前記と同様に、異なるフィルタ特性で多重反射エコーを抑制した画像を何度も繰り返して再試行することが可能である。
次に、ターゲットエコー強調及び輝度変調部に図5のターゲットエコー強調及び輝度変調部5a’を用いて本発明による超音波診断装置の動作を説明する。
図6は、本発明による超音波診断装置の動作を説明するためのフローチャーである。
(1)反射エコーの受信と複素信号への変換(S601)
操作者がコントロールパネル8に各種の操作指令を設定すると、該操作指令に基づく制御信号が制御部7で生成されて各部に入力される。
前記制御部7からの制御信号が超音波送受信部4に入力されると、該超音波送受信部4からは被検者2に照射する超音波信号を発生するための送波パルスを超音波探触子3に供給し、該超音波探触子で超音波ビームの被検体内からの反射エコー信号を受信し、この信号を直交検波して複素信号に変換する。
(2)位相回転情報、中心周波数の偏移量及び振幅の検出(S602)
第1の切替器5a9により前記複素信号を多重反射エコー抑制部5a5のメモリに記憶すると共に、位相回転情報検出部5a1、中心周波数の偏移量検出部5a2及び振幅検出部5a3に入力する。
入力された複素信号は、前記位相回転情報検出部5a1、中心周波数の偏移量検出部5a2及び振幅検出部5a3でそれぞれ複素信号の位相回転情報、中心周波数の偏移量及び振幅値を検出して、これらを相関処理部5a4に入力する。
(3)多重反射エコー抑制信号の重み付け(S603)
相関処理部5a4は、前記検出した複素信号の位相回転情報、中心周波数の偏移量及び振幅値を用いてこれらの相関処理を行い、重み付けされた多重反射エコー抑制信号を求めて、これを多重反射エコー抑制部5a5に入力する。
(4)多重反射エコーの抑制(S604)
前記多重反射エコー抑制信号と複素信号は、多重反射エコー抑制部5a5に設けられた複数のメモリに記憶される。
そして、前記複素信号を前記多重反射エコー抑制信号の重み付けの大きさに対応したフィルタ係数を与えてフィルタ処理を施し、多重反射エコーを抑制してターゲットエコーを強調し、これを輝度変調部5a6に入力する。
(5)ターゲットエコーの輝度変調(S605)
輝度変調部5a6は、前記多重反射エコー抑制部5a5により多重反射エコーを抑制して強調されたターゲットエコーの輝度変調を行い、この輝度変調されたデータをDSC(ディジタルスキャンコンバータ)部5bに入力する。
(6)超音波画像データの生成(S606)
DSC部5bで前記強調されたターゲットエコーの輝度情報をテレビ表示画像パターンに走査変換して超音波画像データを生成する。
(7)グラフィックデータの生成(S607)
前記生成した超音波画像データに基づいて形成される超音波画像に付帯するためのスケールやマーク及び文字等のグラフィックデータをグラフィックデータ生成部5cで生成する。
(8)超音波画像データとグラフィックデータの合成(S608)
グラフィックデータ生成部5cで生成したグラフィックデータと、前記DSC部5bで生成した超音波画像データとを合成記憶部5dで合成し、これを該合成記憶部5dの記憶部に記憶する。
(9)超音波画像の表示(S609)
前記合成した超音波画像データとグラフィックデータとを表示部6に表示するための表示制御を行なって超音波画像を形成し、これを表示部6に表示する。
(10)多重反射エコー抑制の再試行の判断(S610)
操作者は、表示部6に表示された超音波画像を観察して多重反射エコー抑制の再試行が必要か否かを判断し、再試行が必要でない場合は終了し、再試行が必要な場合は再試行処理を行なう。
(11)動画再生(S611)
前記第1の切替器5a9を第2の切替器5a10側に切り替え、さらにこの第2の切替器5a10の切り替えにより前記複素信号を前記動画メモリ及び再生部5a11に入力して動画像を再生する。
(12)動画像のフリーズと多重反射エコー抑制の再試行(S612)及び再試行した超音波画像の表示(S613)
前記再生した動画像をフリーズし、このフリーズ画像と前記多重反射エコー抑制部5a5で多重反射エコーを抑制して強調されたターゲットエコーに基づいて形成された画像とを比較表示する。
そして、前記多重反射エコー抑制部5a5のフィルタ部のフィルタ係数や前記多重反射エコー抑制信号の重み付け等を種々変更して画像を観察することにより、総合的に画像評価を行なうことが可能となる。また、これらの条件を種々変えて試行することにより、アーチファクの低減に最適な条件を求めることが可能となり、これによって高画質の超音波画像を得ることができる。
以上、本発明について種々の実施形態について述べたが、本発明はこれらの実施形態に限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本発明を適用した超音波診断装置の構成を示すブロック図。 超音波画像構成部の構成を示すブロック図。 超音波画像構成部におけるターゲットエコー強調及び輝度変調部の細ブロック図。 多重反射エコーの判断処理のフローチャート。 超音波画像構成部における別の構成のターゲットエコー強調及び輝度変調部の詳細ブロック図。 本発明の超音波診断装置の動作を説明するためのフローチャート。
符号の説明
3 超音波探触子、4 超音波送受信部、5 超音波画像構成部、5a ターゲットエコー強調及び輝度変調部、5a1 位相回転情報検出部、5a2 中心周波数偏移量検出部、5a3 振幅検出部、5a4 相関処理部、5a5 多重反射エコー抑制部、5a6 輝度変調部、5a7 ターゲットエコー強調及び輝度変調部の制御部、5a9 第1の信号切替器、5a10 第2の信号切替器、5a11 動画メモリ及び再生部、5b ディジタルスキャンコンバータ、5c グラフィックデータ生成部、5d 合成記憶部、5e 超音波画像構成部のインターフェィス、6 表示部、7 制御部、8 コントロールパネル、9 外部メモリ及びメディ

Claims (13)

  1. 被検体に超音波を送受信する超音波探触子と、この超音波探触子で受信した超音波受信信号を複素信号に変換する複素信号変換手段と、前記複素信号に基づいて超音波画像を構成する超音波画像構成手段と、前記超音波画像を表示する表示手段とを備えた超音波診断装置において、前記超音波画像構成手段に前記複素信号の位相回転情報を検出する位相回転情報検出手段と、前記複素信号の中心周波数の偏移量を検出する中心周波数偏移量検出手段と、前記複素信号の振幅値を検出する振幅値検出手段と、前記複素信号の位相回転情報と中心周波数の偏移量と振幅値との相関をとって前記複素信号に含まれる多重反射エコーを抑制するための多重反射エコー抑制信号を求める相関処理手段と、前記多重反射エコー抑制信号により前記多重反射エコーを抑制して超音波画像を構成するデータである反射信号を出力する多重反射エコー抑制手段とを備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記相関処理手段は、多重反射エコーか否かを判断する多重反射エコー判断手段と、この多重反射エコー判断手段で判断した多重反射エコーに前記中心周波数の偏移量及び振幅値の大きさに応じて重み付けする重み付け手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記多重反射エコー判断手段で判断する多重反射エコーは、前記複素信号の位相回転が無く、かつ中心周波数の偏移量及び振幅値はこれらの閾値以下でないことによって判断することを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記中心周波数の偏移量の閾値は、診断対象のターゲットから反射する信号の中心周波数の2倍以上であり、対数値で示される前記振幅の減衰値の閾値は、前記診断対象のターゲットから反射する信号の2倍以上であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記多重反射エコー抑制信号に付帯する重み付け値は、診断対象組織及び/又は使用する超音波探触子に対応した値であることを特徴とする請求項1,2.3又は4のいずれかに記載の超音波診断装置。
  6. 前記多重反射エコー抑制手段はフィルタ処理手段であることを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  7. 前記中心周波数の偏移量及び振幅の減衰値が共に大きい多重反射エコーの強度が小さい場合は、前記フィルタ処理手段で前記複素信号の振幅の減衰を小さくし、前記中心周波数の偏移量及び振幅の減衰値が共にそれぞれの前記閾値を越えて該閾値の近傍にある多重反射エコーの強度が大きい場合は、前記フィルタ処理手段で前記複素信号の振幅の減衰を大きくすることを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  8. 前記複素信号の振幅の減衰の大きさを決める前記フィルタ処理手段のフィルタ係数及び/又は前記多重エコー抑制信号の重み付け値で多重反射エコーを抑制して得られた反射信号で形成した複数の画像を前記表示手段に並列表示する並列表示制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  9. 前記複素信号の振幅の減衰の大きさを決める前記フィルタ処理手段のフィルタ係数及び/又は前記多重エコー抑制信号の重み付け値で多重反射エコーを抑制して得られた反射信号で形成した複数の画像を合成して前記表示手段に表示する合成表示制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  10. さらに、前記複素信号を記憶して動画像を再生する動画メモリ及び再生手段と、前記多重反射エコー抑制手段、位相回転情報検出手段、中心周波数偏移量検出手段、振幅検出手段の各手段と前記動画メモリ及び再生手段に前記複素信号を切り替えて入力する複素信号入力切替手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至9のうちのいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  11. 前記動画メモリ及び再生手段は、該手段で再生した動画像をフリーズするフリーズ手段を備えたことを特徴とする請求項10に記載の超音波診断装置。
  12. 前記動画像のフリーズ後に前記多重反射エコー抑制手段で多重反射エコー抑制の再試行を行なう再試行手段を備えたことを特徴とする請求項11に記載の超音波診断装置。
  13. さらに、外部メモリ及びメディアに接続する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
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