JP2008184454A - 葉面散布型の硝酸低減剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ユズ果皮成分やタンニン誘導体など植物の生育抑制剤に、細胞内の代謝を活性化させる所謂育成促進剤としてマグネシウム塩や糖蜜発酵液を所定量組み合わせてなる葉面散布型の硝酸低減剤。
【選択図】図1
Description
ワインの渋味のもとでもあるタンニン型のポリフェノール誘導体も植物の生育を抑制する事が非特許文献3で示されている。樹皮中のタンニン誘導体に着目した雑草生育抑制剤として特許文献36と特許文献37に報告されている。これらのタンニンは、水溶性であり、タンパク質、アルカロイド、金属イオンと強く結合し、還元(抗酸化)性を持つ。これらの特性が生育抑制効果と相関していると考えられる。酸化防止剤として食品添加に利用されている没食子酸(gallic acid, 3,4,5-trihydroxybenzoic acid)は、加水分解性タンニンの基本骨格を成すものであり、実際、タンニン類の合成原料として使用されている。
文献A.硝酸低減に関連した特許文献:特許文献1〜特許文献17。
文献B.植物の生育促進に関連した特許文献18〜特許文献27。
文献C.植物の生育抑制に関連した文献:特許文献28〜特許文献37、非特許文献1〜非特許文献3。
(1).発明1(生育抑制剤+生育促進剤)
植物の生育抑制剤としてアブシジン酸誘導体、抗酸化性のタンニン誘導体、没食子酸とその誘導体の一種以上と、植物の生育促進剤としてマグネシウム塩と糖蜜発酵液の一種以上とを混合した葉面散布型の硝酸低減剤。
(2).発明2(没食子酸+マグネシウム塩+液体媒体)
前記生育抑制剤としての没食子酸と、前記生育促進剤としてのマグネシウム塩が、5.5 : 0.6 〜 5.5:1.3(質量比)の比率で液体媒体に配合されてなる葉面散布型の硝酸低減剤。
(3).発明3(没食子酸+糖蜜発酵水溶液)
前記生育抑制剤としての没食子酸(固体)が、前記生育促進剤としての糖蜜発酵水溶液に66g/L〜 133g/Lの比率で混合されてなる葉面散布型の硝酸低減剤。
(4).発明4(柑橘抽出物+糖蜜発酵水溶液)
前記生育抑制剤としての柑橘抽出物が、前記生育促進剤としての糖蜜発酵水溶液に飽和近くの濃度で溶解してなる葉面散布型の硝酸低減剤。
(5).発明5(柑橘抽出物の水溶液+マグネシウム塩)
前記生育促進剤としてのマグネシウム塩が、前記生育抑制剤としての柑橘抽出物水溶液に溶解してなる葉面散布型の硝酸低減剤。
(6).発明6(没食子酸+マグネシウム塩+柑橘果皮水溶液)
前記液体媒体として柑橘果皮の抽出成分の飽和溶解水溶液を用いてなる発明2に記載の葉面散布型の硝酸低減剤。
(7).発明7(没食子酸+マグネシウム塩)
前記液体媒体として純水を用いてなる発明2に記載の葉面散布型の硝酸低減剤。
(8).発明8(没食子酸+マグネシウム塩+糖蜜発酵水溶液)
前記液体媒体として糖類の発酵水溶液を用いてなる発明2に記載の葉面散布型の硝酸低減剤。
(9).発明9
前記糖蜜発酵水溶液として水溶性タンパク質を含む糖類水溶液の発酵液を用いてなる発明3および発明4および発明8のいずれか一つに記載の葉面散布型の硝酸低減剤。
(10).発明10
前記柑橘果皮の抽出成分の飽和溶解水溶液としてユズ、カボス、甘夏の果皮からの抽出成分の飽和溶解水溶液を用いてなる発明4および発明5および発明6のいずれか一つに記載の葉面散布型の硝酸低減剤。
(11).発明11
柑橘果皮の代わりに生育抑制機能を持つアブシジン酸、もしくはその誘導体を含有してなる発明10に記載の葉面散布型の硝酸低減剤。
(12).発明12
マグネシウム塩の陰イオンとしてカルボキシレートを含有してなる発明2、発明5、発明6、発明7、発明8に記載の葉面散布型の硝酸低減剤。
(13).発明13
マグネシウム塩として酢酸マグネシウムを含有してなる発明2から発明12に記載の葉面散布型の硝酸低減剤。
具体的な生育促進剤として、代謝回路の活性化に不可欠なクエン酸(C3植物)やリンゴ酸(C4植物)等のカルボン酸を含む有機酸、低分子の糖誘導体(総炭素数3〜12程度)、高分子の糖誘導体(アルギン酸誘導体、キチン−キトサン誘導体、水溶性セルロース誘導体等)、マグネシウム塩、モリブデン塩、チタン塩、オーキシンやサイトカインやジベレリンなどの生長促進ホルモン、α-アミノ酸類とそのペプチド類、GABA(4-アミノブタン酸)やBABA(3-アミノブタン酸)やAABA(2-アミノブタン酸)等の非α-アミノ酸誘導体などを例示できる。これら代謝促進機能剤を含有する素材として、黒糖や果糖や蜂蜜や糖蜜など糖加工品製品、海藻とその発酵液、大豆や肉や魚や乳や皮などのタンパク質素材とそれらの発酵物、海洋水、ミネラルを溶解した天然水や天然岩塩などを例示できる。しかし、「作用D>作用U」状態を維持できて、同時に、硝酸低減能を持つ物質であれば、本発明の細胞内代謝促進剤は、これらに限定されない。
(生育抑制物質)−(生育促進物質)
(1)(ユズ)−(マグネシウム塩):可能な組合せ、表2と表3
(2)(ユズ)−(糖蜜発酵液):可能な組合せ、表4
(3)(ユズ)−(マグネシウム塩+糖蜜発酵液):好ましくない組合せ、表4
(4)(没食子酸)−(マグネシウム塩):可能な組合せ、表1
(5)(没食子酸)−(糖蜜発酵液):可能な組合せ、表1
(6)(没食子酸)−(糖蜜発酵液+マグネシウム塩):可能な組合せ、表1
この各組合せ例の中で硝酸低減能力の面で好ましい順は、(2)≒(4)、(5)である。これ以外にも、(ユズ+没食子酸)と(マグネシウム塩)、(ユズ+没食子酸)と(マグネシウム塩+糖蜜発酵液)などもあるが、没食子酸の溶解性の低さから(項目
A.柑橘果皮抽出成分を生育抑制剤として含む場合:
柑橘果皮抽出物が飽和した酢酸水溶液に対して、マグネシウム塩を飽和溶解させる。酢酸マグネシウムの場合、マグネシウムイオンの濃度が4±1wt./wt.%になる。この柑橘果皮抽出物が飽和した糖蜜発酵水溶液は、そのまま硝酸低減剤とする。
B.没食子酸を生育抑制剤として含む場合:
没食子酸30-150gを純水水溶液1Lに混合した懸濁液に、マグネシウム塩を飽和溶解させる。酢酸マグネシウムの場合、マグネシウムイオンの濃度が4±1重量%になる。また、没食子酸30-150gを糖蜜発酵液1Lに混合した懸濁液をそのまま硝酸低減剤とする。さらに、後者の懸濁液にマグネシウム塩を飽和溶解させる。酢酸マグネシウムの場合、マグネシウムイオンの濃度が4±1wt./wt.%になる。
さらに、このようにして製造して得た葉面散布剤において、植物に散布する際の希釈程度は、通常は水で50〜1500倍に希釈し、より好ましくは水で100〜500倍に希釈すれば後述の所期の各種効果が確実に得られるものである。
柑橘果皮を生育抑制剤として使用する硝酸低減剤は、(1)柑橘果皮成分の飽和溶解水溶液に、粉末のマグネシウム塩を飽和溶解させる方法と、(2)糖蜜の発酵水溶液に柑橘果皮抽出物を溶解させて得る。
没食子酸を生育抑制剤として使用する硝酸低減剤は、(1)マグネシウム塩の飽和水溶液に粉末の没食子酸を溶解させるか、(2)糖蜜の発酵水溶液に粉末の没食子酸を懸濁させるか、(3)マグネシウム塩が飽和溶解した糖蜜の発酵水溶液に粉末の没食子酸を溶解させて得る。以下に具体例を示して説明する。
(A) 柑橘果皮成分を飽和濃度で含む水溶液の製造
果皮成分の水溶液は、完熟ユズ果皮、完熟カボス果皮、完熟甘夏果皮を原料とし、全て同じ方法で調整した。ユズ果皮を例に説明する。完熟黄化した生ユズ(2005年12月大分県北地域産)の果皮を十分に脱水乾燥させる。乾燥ユズ果皮のメタノールによる抽出を、ソックスレー固液連続抽出器を利用して行う。抽出溶液から、メタノールを減圧留去する。留去後の残渣は、柑橘の種類によらず、水飴状態の柑橘系の芳香を持つ酸性の液体となる。この水飴状の抽出原液は、遮光下、冷暗所に保存する。また、生長停止ホルモンであるアブシジン酸の含有は、図1に示すように、HPLC分析により確認した。
柑橘果皮の水飴状抽出原液は、水への溶解度が限られている。また、葉面散布剤として使用するには弱酸性水溶液とする必要がある。このため、水飴状抽出原液をアルカリ性条件下で加熱処理し、酢酸水溶液で酸性化後、不溶物を室温で濾過する。
具体的には、水飴状の柑橘抽出原液 100 g に、水酸化マグネシウム 60 g と純水 1 L(リットル以下同じ)を加える。この懸濁液を加熱し、20分間煮沸した。この煮沸後の懸濁液に、20度の食酢 1.6 Lを加え、弱酸性である事を確認する。室温まで放冷後、不溶物を濾過により除去する事により、柑橘果皮抽出成分の飽和溶解水溶液 2.6 Lを得る。この 2.6 L中に137gの酢酸マグネシウムが存在することになる。この操作の中で、水酸化マグネシウムの代わりに水酸化カルシウム(消石灰)を使用する事も可能である。
糖蜜発酵水溶液(水溶性タンパク質由来発酵化合物が含まれていても、含まれていなくても良い)は既に有機酸のために弱酸性である。このため、柑橘果皮抽出物を糖蜜発酵水溶液に溶解させる場合は、上記の溶解のさせ方と異なる。糖蜜発酵水溶液1L対して、柑橘抽出物を70-80g混合、懸濁させる。この懸濁液を煮沸し、90度以上に20分から30分保つ。この過程は、酸性の発酵液による溶解度向上である。加熱処理後、室温まで冷却して、不溶物を濾過により分別し、濾過液を柑橘果皮抽出物の飽和溶解液とする。
(B) 糖蜜発酵液の製造
卵白18Lを激しい撹拌で室温で水に溶解させ、60Lの水溶液とした。均一溶解が困難な場合には、加熱により殺菌処理した海水(イオン強度が高い水)を室温で1Lほど添加し溶解させる。卵白の代わりに脱脂粉乳を使用する場合、4.6kgの粉乳を温水に撹拌しながら溶解させ60Lの水溶液とする。これら水溶液と廃糖蜜液(炭素28wt%、比重1.39、Brix度82%)40Lを混合し、十分に撹拌して100Lのタンパク質と糖蜜の混合水溶液を得る。これに種菌液を1Lほど混合し、外気の流入を遮断した上で、恒温相中で33℃前後に撹拌する事無く静置する。一週間に一度の割合で撹拌を兼ねた空気吹き込みを実施し、糖度計による糖度を追跡する。糖度が、一定値に収束するまで、静置を続ける。仕込み後、1−2週間は、発酵に基づく激しい二酸化炭素の発泡が認められ、その後、上記の条件で数ヶ月発酵を継続させると「醤油」臭の黒色水溶液が得られる。発酵度合いを屈折率型糖度計で追跡した場合、卵白の場合は、仕込み直後 41.0±0.5 Brix %の糖度が、次第に減少し、30.5±0.5Brix %で一定値を示すようになる。この発酵液2.75Lに対し、20度の食用酢250mLを混合する。
(C) 硝酸低減剤
C-1. (A) の操作で得た柑橘果皮抽出成分の飽和溶解水溶液 1.0 Lに、粉末の酢酸マグネシウム550gを溶解させ、柑橘果皮成分−マグネシウム型の硝酸低減剤 1.4 L を得る。この硝酸低減剤1L中には、27gの柑橘抽出物と434gの酢酸マグネシウムが含まれる事になる。なお、マグネシウム塩は、酢酸以外の陰イオンであっても良い。以下では、酢酸マグネシウムの例を示す。
C-2. (B) の操作で得た糖蜜発酵液 1.0 Lに、粉末の没食子酸 75 g を懸濁させて硝酸低減剤を得る。
C-3. (B) の操作で得た糖蜜発酵液 1.0 Lに酢酸マグネシウム550gを溶解させ、1.4 L の液を得る。この酢酸マグネシウムが溶解した糖蜜発酵液 1.0 Lに没食子酸 37g〜150g を溶解させて硝酸低減剤を得る。この硝酸低減剤液には、393gの酢酸マグネシウムと37g〜150gの没食子酸が含まれることになる。
C-4. 純水 1.0 Lに酢酸マグネシウム550gを溶解させ、1.4 L の液を得る。この酢酸マグネシウム水溶液 1.0 Lに没食子酸 75g〜150g を溶解させて硝酸低減剤を得る。この硝酸低減剤液には、393gの酢酸マグネシウムと 75g〜150gの没食子酸が含まれることになる。
同じ散布剤の葉面散布処理を実施しても、温度、日照、水分で硝酸含有量は異なってくる。このため、測定対象とした農作物を同一の条件(温度、日照、水分)で複数固体生育させ散布試験に用いた。本例の葉面散布剤を用いる区(散布区)と用いない区(対照区)を同数用意した。試験は、西南暖地(大分市と佐伯市)で実施した。試験対象の植物は、夏場の試験の場合、高温に強いピーマンの葉とし、秋から冬にかけてはほうれん草を選択した。
ユズ果皮抽出物の成分分析を、HPLC液体クロマトグラフィーにより吸光度検出で実施した。図1は、そのクロマトグラムである。同一条件の標品アブシジン酸の保持時間15分と比較することにより、ユズ果皮抽出物中のアブシジン酸の存在を確認した。この分析条件は、次の通りである:逆相カラム COSMOSIL 5C18-PAQ, 4.6 mm×250 mm, 移動相 20 mM Phosphoric Acid 水 / メタノール(55/45 v/v), 1.0 mL/min, 30 ℃, 検出 UV 210 nm。糖エステル誘導体ではないアブシジン酸を、保持時間 15.1 分に、抽出物 1.0 g当たり、0.56 mg/gの濃度で確認した。標品単独のアブシジン酸の他にナリンギン、ヘスペリジンなどのフラボノイド、クエン酸、ビタミンCなどの有機酸の含有が確認される。これらの同定は、標品との比較から行った。上記のアブシジン酸の含有量は、標品の検量線作成から求めた値である。
3.没食子酸を生育抑制剤とした硝酸低減剤の効果
表1には、残暑時期のピーマン葉の表裏両面に、没食子酸を生育抑制剤とした散布剤を吹き付け、五日間にわたり葉の硝酸値を分析した結果をまとめている。
代謝促進剤としてマグネシウム塩、糖蜜の発酵液、マグネシウム塩が溶解した糖蜜の発酵液の三種類を、没食子酸と組み合わしている。三つの散布区全てで、葉の硝酸値が最大四割から五割低下するが、硝酸値の再上昇の点で異なる。「マグネシウム塩+没食子酸」の組合せでは、散布五日後であっても硝酸値の再上昇は認められず、散布直前の約半分の硝酸濃度を維持している。これに対して、「糖蜜発酵液+没食子酸」の組合せでは、散布後、三日目で硝酸値が初期値から約四割低減して最低値を示し、五日目には再上昇に転じている。「糖蜜発酵液+マグネシウム塩+没食子酸」の組合せでは、散布後、二日目で最低の硝酸値を示し、三日目以降では再上昇している。マグネシウム塩<糖蜜の発酵液<マグネシウム塩+糖蜜の発酵液の順で早く硝酸値の再上昇が生じる。
代謝促進剤の機能が強すぎると、没食子酸と云う生育抑制剤を共存させていても、根からの硝酸再吸収を防ぐ事ができない事が判る。表1のピーマンの葉の実験では、「糖蜜発酵液+没食子酸」の組合せの硝酸低減剤が最も望ましい性能である。しかし、硝酸の再吸収の度合いは、植物の種類や品種、栽培方法、季節や条件によっても異なる。このため、「糖蜜発酵液+没食子酸」の組合せが唯一最も最適な選択にはなり得ず、硝酸低減能力が強すぎで、農作物としての商品価値が低下しすぎるほど硝酸値を低下させてしまう事もある。表1の結果は、没食子酸と云う生育抑制剤の存在下で、根からの硝酸再吸収の度合いを、複数の代謝促進剤の組合せで制御できる点に意味がある。
4.ユズを生育抑制剤とした硝酸低減剤の効果
表2と表3は、盛夏時期のピーマン葉の表裏両面に、ユズを生育抑制剤とした散布剤を吹き付け、葉の硝酸値を分析した結果をまとめている。
表1では散布剤の希釈濃度が500倍、表2では希釈濃度が250倍と異なり、また、同じ日の実験ではないため同じ散布剤の系でも硝酸の絶対値は異なるが、傾向は矛盾しない。
生育促進剤として糖蜜発酵液を散布すると、散布翌日において既に硝酸の再吸収が生じている(表2)。また、生育抑制剤のユズ単独系では、体内の硝酸を代謝低減する作用に乏しく、硝酸の低減は散布から三日間で認められない(表3)。これらに対して、生育抑制剤としてのユズに代謝促進剤としてのマグネシウム塩を混合した系では、散布により約六割硝酸値が低下している。表2と表3から、ユズ抽出液とマグネシウム塩の組合せは、硝酸低減に効果的であると結論できる。
5.ユズ以外の柑橘果皮成分の効果
上述したように、ユズ抽出液とマグネシウム塩と組み合わせは硝酸低減能力を持つ。
表5では、ユズ以外の柑橘としてカボス果皮と甘夏果皮の成分とマグネシウム塩との組合せを残暑期のピーマンの葉で評価した。
6.没食子酸の濃度効果
没食子酸を生育抑制剤とする硝酸低減について表6にまとめている。表6の中の「Mg」は、酢酸マグネシウムを550g/Lの濃度で含有している事を意味する。
根からの硝酸の再吸収を制限するために、本発明では、生育抑制剤を活用している。このため、栄養生長と生育生長と繰り返しながら長期間にわたり採取を継続するキュウリ、トマト、ピーマンなど実野菜への使用は避けた方が良い。
本発明のデータはピーマンの葉の硝酸値も追跡しているが、これは実を収穫する事を考えていないためである。実際、ユズ果皮抽出液の散布により、ピーマンの樹勢は、肉眼で視認できるほど確実に低下した。実の収量も悪かった。実野菜の硝酸値は、元々低いため低硝酸化が不必要である。
本発明の硝酸低減剤は、市場に出荷する直前の葉野菜に一回散布する事が望ましい。本発明は増収効果を求めない、硝酸低減のみを追求した葉面散布型の硝酸低減剤である。
b フラボノイド類
c アブシジン酸
Claims (1)
- 植物の生育抑制剤としてアブシジン酸誘導体、抗酸化性のタンニン誘導体、没食子酸とその誘導体の一種以上と、植物の生育促進剤としてマグネシウム塩と糖蜜発酵液の一種以上とを混合した葉面散布型の硝酸低減剤。
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