JP2008181764A - メタノール形燃料電池用燃料カートリッジ及びこれを用いた携帯用電子機器 - Google Patents

メタノール形燃料電池用燃料カートリッジ及びこれを用いた携帯用電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な気密性又は水密性を有する固体状メタノールを燃料とするメタノール形燃料電池カートリッジを提供する。
【解決手段】メタノール形燃料電池用燃料カートリッジ1は、矩形箱型で一方の側に開口部3が形成された燃料収容部本体たるケーシング2と、この開口部3を覆う封鎖部材4と、ケーシング2の他方の側に設けられた燃料吐出機構5と、このケーシング2内に収容された略球形の固体状メタノール6とからなる。封鎖部材4の挿入部4Bの先端には、鋭角的な凸状の溶着部41が形成されていて、ここを超音波溶着することで溶着部41が溶融して挿入部4Bと溶着面3Bとの間隙を埋めるように広がって密封性をもって接合することができ、これにより、開口部3が封鎖部材4により封鎖される。
【選択図】図3

Description

本発明は、固体状メタノールを燃料とするメタノール形燃料電池用燃料カートリッジに関する。また、本発明は、このメタノール形燃料電池用燃料カートリッジにより発電する燃料電池システムを備えた携帯用電子機器に関する。
固体高分子電解質型燃料電池は、パーフルオロスルホン酸膜等の固体電解質膜を電解質とし、この膜の両面に燃料極及び酸化剤極を接合して構成され、アノードに水素やメタノール、カソードに酸素を供給して電気化学反応により発電する装置である。このうち、メタノールを燃料とする固体高分子電解質型燃料電池は、「直接(ダイレクト)メタノール形燃料電池」と呼ばれ、下記の反応式により発電が行われる。
アノード:CHOH + HO → 6H + CO + 6e …[1]
カソード:3/2O + 6H + 6e → 3HO …[2]
この反応を起こすために、両電極は触媒物質が担持された炭素微粒子と固体高分子電解質との混合体より構成されている。
このような直接メタノール形燃料電池において、アノードに供給されたメタノールは、電極中の細孔を通過して触媒に達し、この触媒によりメタノールが分解されて、上記反応式[1]の反応で電子と水素イオンとを生成する。水素イオンは、アノード中の電解質及び両電極間の固体電解質膜を通ってカソードに達し、カソードに供給された酸素及び外部回路より流れ込む電子と反応して、上記反応式[2]のように水を生じる。一方、メタノールより放出された電子は、アノード中の触媒担体を通って外部回路へ導き出され、外部回路よりカソードに流れ込む。この結果、外部回路ではアノードからカソードへ向かって電子が流れ電力が取り出される。
このメタノールを燃料とする直接メタノール形燃料電池は、作動温度が低く、大掛りな補機が必要ないこと等から、携帯用電子機器用の小型燃料電池として有用であり、近年、携帯用コンピュータや携帯電話等の次世代二次電池として開発が活発化してきている。その一方で、燃料に使用するメタノールは、液体であるために漏れやすく、またメタノール自体の可燃性及び毒性が懸念されており、安全に使用するための対策が課題となっている。
このようなメタノールの安全性の課題に対し、分子状化合物を形成することによりメタノールを固形化し、漏れにくくするとともに可燃性を大きく低減した「固体状メタノール燃料」について本出願人は種々提案した(特許文献1〜3参照)。この固体状メタノールは、水と接触することで固体中のメタノールを水側に放出する。このようにして生成したメタノール水溶液を直接メタノール形燃料電池の燃料として使用することができるものである。
特開2006−040629号公報 特開2005−325254号公報 国際公開第2005/062410号パンフレット
このような固体状メタノールから燃料となるメタノールを取り出すには、固体状メタノールに水を供給してメタノール水溶液を燃料として放出する(水供給方式)か、固体状メタノールからメタノールを揮発させる(気化方式)かすることが考えられる。
これらのメタノールを取り出す手段のうちの水供給方式は、燃料電池用固体状メタノールが入っている容器内に通水する水を液体として存在させる必要があるため、その水が漏れるおそれがある。また、気化方式は、水供給方式のように水タンク等の水供給機構を必要としないため、シンプルな装置構造とすることができ、また、メタノールの排出量の制御が容易であるという利点を有するが、気化したメタノールは僅かな隙間からでも漏洩するため、特に気密性が要求される。
そこで、固体状メタノールを収容した燃料カートリッジにバルブ等を備えた燃料供給機構をパッキン等で密封した状態で取り付けることが考えられるが、この場合、パッキンを押さえつけるためのネジや突起等の固定部材が必要になるだけでなく、落下衝撃時にバルブやパッキンがずれたり、破損したりして、燃料漏れが生じるおそれがある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、十分な気密性又は水密性を有する固体状メタノールを燃料とするメタノール形燃料電池カートリッジを提供することを目的とする。また、本発明は、このメタノール形燃料電池用燃料カートリッジにより発電する燃料電池システムを備えた携帯用電子機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第一に本発明は、少なくとも一箇所に開口部が形成された燃料収容部本体と前記燃料収容部本体の開口部を塞ぐ封鎖部材とからなる燃料カートリッジ本体に、固体状メタノールを収容してなるメタノール形燃料電池用燃料カートリッジであって、前記封鎖部材が、前記燃料収容部本体に超音波溶着により接合されていることを特徴とするメタノール形燃料電池用燃料カートリッジを提供する(請求項1)。
上記発明(請求項1)によれば、封鎖部材を溶着することによって気密性が保持されるので、燃料カートリッジ内の固体状メタノールからの燃料の漏洩が防止され、さらに、燃料カートリッジの装着後これを取り外した場合であっても、燃料カートリッジからの燃料の漏洩が防止される。さらに、封鎖部材により燃料カートリッジ内の固体状メタノールを保持することもできるという効果も奏する。
上記発明(請求項1)においては、前記封鎖部材に凸状の溶着部が形成されているのが好ましい(請求項2)。かかる発明(請求項2)によれば、凸状の溶着部が溶融して燃料収容部本体との境界面に広がって、溶着することで燃料カートリッジ内の気密性をさらに良好に保持することができる。
また、上記発明(請求項1,2)においては、前記燃料カートリッジ本体が、矩形箱型であり、前記燃料収容部本体の一側に形成された開口部が、前記封鎖部材により塞がれている一方、他側には燃料吐出機構が備えられていることが好ましい(請求項3)。
上記発明(請求項3)によれば、封鎖部材の反対側に燃料吐出機構を設けることにより、固体状メタノールからの燃料の漏洩を防止しつつ燃料を供給することが可能となっている。
上記発明(請求項3)においては、前記燃料吐出機構が、前記燃料収容部本体と一体的に形成された燃料吐出口と、この燃料吐出口に挿脱自在に設けられた開閉バルブと、この開閉バルブを閉鎖方向に付勢する弾性部材と、前記開閉バルブ及び前記弾性部材を保持する保持部材とからなり、前記保持部材が、前記燃料吐出口を外側から被覆するように固着されていることが好ましい(請求項4)。
上記発明(請求項4)によれば、保持部材により開閉バルブ及び弾性部材を保持することができるため、これらの部材を強固に固定でき、これにより燃料吐出機構の機械的強度を向上させ、この部分の破損による燃料の漏洩を抑制することが可能となっている。
上記発明(請求項4)においては、前記開閉バルブが合成樹脂製であることが好ましい(請求項5)。かかる発明(請求項5)によれば、開閉バルブを軽量化することができるため、落下衝撃時等における開閉バルブの自重に起因する開閉バルブのずれや周囲の破損等を防止することができ、密封性を保持することが可能となっている。
さらに、第二に本発明は、上記発明(請求項1〜5)に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジを用いる燃料電池システムを備えることを特徴とする携帯用電子機器を提供する(請求項6)。
上記発明(請求項6)によれば、メタノール燃料の漏洩のおそれがないメタノール形燃料電池を電源とする携帯用電子機器とすることができる。
本発明のメタノール形燃料電池用燃料カートリッジは、燃料カートリッジの封鎖部材と開閉バルブ及び弾性部材の保持部材とを溶着により固定しているので、燃料の漏洩のおそれがなく、落下衝撃強度等の機械的強度に優れており、携帯用電子機器の電源として好適なものとなっている。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジについて説明する。
図1及び図2は、本実施形態に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジを示す斜視図及び断面図であり、図3及び図4は、本実施形態に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジを一側から見た部分破断拡大斜視図及び拡大分解斜視図であり、図5及び図6は、本実施形態に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジを他側から見た部分破断拡大斜視図及び拡大分解斜視図である。
図1〜図6に示すように、本実施形態に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジ1は、矩形箱型で一方の側に開口部3が形成された燃料収容部本体たるケーシング2と、開口部3を覆う封鎖部材4と、ケーシング2の他方の側に設けられた燃料吐出機構5と、ケーシング2内に収容された略球形の固体状メタノール6と、ケーシング2内に設けられた仕切り板7とからなる。
図3及び図4に示すように、開口部3には、縁部3Aと、縁部3Aから連続して形成された溶着面3Bとが形成されている。また、封鎖部材4は、基板部4Aと、縁部3Aの外周にぴったりと嵌合可能な挿入部4Bと、保持凸部4Cとからなる。挿入部4Bの先端は、鋭角的な凸状の溶着部41となっていて、溶着部41を超音波溶着により溶融することで溶着面3Bにおいて開口部3と封鎖部材4とが接合されている。
図5及び図6に示すように、燃料吐出機構5は、ケーシング2と一体的に形成された燃料吐出口たる吐出管11A及び流入管11Bからなる燃料供給部11と、吐出管11A及び流入管11Bのそれぞれに挿脱自在に設けられた開閉バルブ12A,12Bと、開閉バルブ12A,12Bのそれぞれを閉鎖方向に付勢する弾性部材たる圧縮コイルバネ13A,13Bと、開閉バルブ12A,12Bのフランジ部12C,12Cに設置されるリング状のパッキン14と、開閉バルブ12A,12B、圧縮コイルバネ13A,13B、及びパッキン14を保持するための保持部材15とからなる。ここで、開閉バルブ12A,12Bは、燃料吐出機構5の強度、特に落下衝撃強度の点で、軽量な合成樹脂製であるのが好ましい。
また、保持部材15には、フランジ部12C,12C及びパッキン14の受け凹部16,17と、図示しない燃料電池システムの管路の接続部18,19とが、それぞれ吐出管11A及び流入管11Bに対応して形成されている。そして、燃料供給部11の周辺部に沿って鋭角的な凸状の溶着部20が形成されているととともに、保持部材15の対向面側には吐出管11A及び流入管11Bに対応して環状の溶着部21が形成されていて、燃料供給部11と保持部材15とが、この溶着部20,21を超音波溶着により溶融することで接合されている。本実施形態のように溶着により接合することで、強固かつ密封性よく、燃料供給部11と保持部材15とを固定することができる。
上述したようなメタノール形燃料電池用燃料カートリッジ1において、ケーシング2、封鎖部材4及び燃料吐出機構5は、射出成形が可能であること、弾性率等の機械的強度に優れていること、超音波溶着が可能であること、並びに耐メタノール性、低溶出性及びガスバリア性を有することが必要とされるため、変性PPE(例えば、旭化成社製,商品名:ザイロン(登録商標))、変性PPO、PBT、PET等から形成されているのが好ましい。特に、変性PPEの中でもPP/PPEアロイから形成されているものが、ガスバリア性に優れていて好ましい。
次に、このような各部からなるメタノール形燃料電池用燃料カートリッジ1の製造工程の一例について説明する。
まず、一側(開口部3側)については、開口部3からケーシング2に固体状メタノール6を充填する。
そして、封鎖部材4の挿入部4Bを縁部3Aに沿って挿入すると、挿入部4Bの先端の溶着部41が溶着面3Bに当接するので、ここを超音波溶着することで溶着部41が溶融して挿入部4Bと溶着面3Bとの間隙を埋めるように広がって密封性をもって接合することで、開口部3を封鎖部材4により封鎖することができる。
このとき封鎖部材4の保持凸部4Cは、固体状メタノール6を押圧した状態で維持されるので、充填された固体状メタノール6がケーシング2に内で固定される。
次に、他側(燃料吐出機構5)については、燃料供給部11の吐出管11A及び流入管11Bにそれぞれ圧縮コイルバネ13A,13Bと、開閉バルブ12A,12Bとを順次挿入し、開閉バルブ12A,12Bのフランジ部12C,12Cにリング状のパッキン14をそれぞれ設置する。
そして、保持部材15を燃料供給部11に被せると、吐出管11A及び流入管11Bの先端と、受け凹部16,17とが当接し、これにより形成される筒状空間内に受け凹部16,17内に開閉バルブ12A,12B、圧縮コイルバネ13A,13B及びリング状のパッキン14が収納される。
そして、超音波溶着により溶着部20,21を溶融して燃料供給部11と保持部材15との間隙を埋めるように広がって密封性をもって接合することができる。
このとき、開閉バルブ12A,12Bのフランジ部12C,12C(リング状のパッキン14)が、圧縮コイルバネ13A,13Bにより、接続部18,19に圧接することで、保管・運搬時にはケーシング2内は密封状態に維持され、ケーシング2内で気化したメタノールが漏洩しないようになっている。
一方、接続部18,19を図示しない燃料電池システムの燃料供給機構のエア環流管及び燃料供給管に接続すると、圧縮コイルバネ13A,13Bの弾性力に抗して開閉バルブ12A,12Bのフランジ部12C,12C(リング状のパッキン14)が押し戻されて、吐出管11A及び流入管11Bが開成するので、流入管11Bから空気を供給すると、仕切り板7によりケーシング2内を迂回するように空気が流通して固体状メタノール6から気化したメタノールを含んだメタノール含有ガス(燃料)を吐出管11Aから供給することが可能となる。
なお、上記実施形態において、開口部3側と燃料吐出機構5との溶着は逆であってもよい。
上記実施形態において、固体状メタノール6としては、メタノールの分子化合物、メタノールをポリマーとともに固体化もしくはゲル化したもの、又はメタケイ酸アルミン酸マグネシウム等の無機材に吸着等によりメタノールを保持することで固体状としたもの等を用いることができる。特に、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等の無機材に吸着等によりメタノールを保持することで固体状としたものは、メタノールのガス化量の温度依存性が大きく、経時的な変動が少ないので、加熱手段の温度を制御することで、ガス化メタノールの発生量をある程度調整できるため、メタノール形燃料電池に供給するメタノール濃度のコントロール性に優れていて好ましい。
ここで、分子化合物とは、単独で安定に存在することのできる化合物の2種類以上の化合物が水素結合やファンデルワールス力等に代表される、共有結合以外の比較的弱い相互作用によって結合した化合物であり、水化物、溶媒化物、付加化合物、包接化合物等が含まれる。このような分子化合物は、分子化合物を形成する化合物と燃料電池用燃料との接触反応により形成することができ、燃料電池用燃料を固体状の化合物に変化させることができ、比較的軽量で安定に燃料電池用燃料を貯蔵することができる。
分子化合物としては、ホスト化合物とメタノールとの接触反応によりメタノールを包接した包接化合物が挙げられる。また、ポリマーとともに固体化したもの、又はジベンジリデン−D−ソルビトール等によりゲル化したものについては、その表面にコーティングを施すことによりメタノールの気化温度を調節したものも用いることができる。
このような固体状メタノール6は、種々の形態で用いることができ、好ましい形態としては微粉状、粒子状、球状、シート状等の形態を挙げることができる。
上述したようなメタノール形燃料電池用燃料カートリッジは、図7に示すように燃料カートリッジ51と、燃料吐出機構52と、燃料電池セル53と、燃料カートリッジ51に付設された燃料取出機構54とからなる燃料電池システム55に適用することができる。
このような燃料電池システム55は、メタノール燃料の漏洩のおそれがなく、各種携帯用電子機器の電源として好適に使用することができる。
以下の具体的実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施例1,参考例1,参考例2〕
変性PPE(旭化成社製,商品名:ザイロン)を用いて、ケーシング2、封鎖部材4及び保持部材15を製造した。また、圧縮コイルバネ13A,13Bとしては、バネ圧280gのもの(アキュレイト社製,商品名:UltraSpring DC139)を用いた。さらに、開閉バルブ12A,12Bはポリアセタール(POM)により製造し、その質量は0.03gであった。なお、パッキン14は、EP(エチレン・プロピレンゴム)製とした。
このケーシング2内に固体状メタノール6(平均粒径:約5mm)を10g(メタノール含有量:5.5g)を充填し、封鎖部材4、保持部材15、圧縮コイルバネ13A,13B、開閉バルブ12A,12B、パッキン14を組み立てて、溶着部41、溶着部20,21を超音波溶着することにより、80mm×50mm×15mmの図1〜6に示すような燃料カートリッジ(実施例1)を製造した。
また、参考のために、開閉バルブ12A,12Bを真鍮製(0.18g)とした以外は同様にして製造したもの(参考例1)、圧縮コイルバネ13A,13Bとしてバネ圧120gのもの(アキュレイト社製,商品名:UltraSpring DC096)を用いた以外は同様にして製造したもの(参考例2)をそれぞれ用意した。
これら実施例1、参考例1及び参考例2の燃料カートリッジを50℃で28日間保持して質量の減少(メタノールの気化漏洩分)を測定したところ、いずれも10質量%以下の減少率であり、実施例1、参考例1及び参考例2の燃料カートリッジは、優れたガスバリア性を有することが確認された。
また、これらの燃料カートリッジの状況を目視にて観察したところ、白化やクラックの発生もなく、気化させたメタノールの純度にも変化は見られなかったことから、十分な耐メタノール性及び低溶出性を有することが確認できた。
次に、これらの燃料カートリッジにおいて、固体状メタノール6の代わりに純水を充填し、1.8mの高さから燃料カートリッジの6面をそれぞれ下面として、落下試験を行ったところ、実施例1の燃料カートリッジでは水漏れは認められなかったのに対し、参考例1及び参考例2の燃料カートリッジでは僅かではあるが水漏れが認められた。
参考例1の燃料カートリッジは、開閉バルブ12A,12Bが真鍮製であるので、その自重による慣性モーメントにより開閉バルブ12A,12Bが開いて水漏れが生じたものと考えられる。また、参考例2の燃料カートリッジは、開閉バルブ12A,12Bを押圧している圧縮コイルバネ13A,13Bの圧力が弱いために開閉バルブ12A,12Bが開いて水漏れが生じたものと考えられる。
本発明の一実施形態に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジを示す斜視図である。 同実施形態に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジを概略的に示す断面図である。 同実施形態に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジの一側(封鎖部材側)を示す部分破断斜視図である。 同実施形態に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジの一側(封鎖部材側)を示す分解斜視図である。 同実施形態に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジの他側(燃料供給部側)を示す部分破断斜視図である。 同実施形態に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジの他側(燃料供給部側)を示す解斜視図である。 同実施形態に係るメタノール形燃料電池用燃料カートリッジを用いた燃料電池システムを概略的に示すフロー図である。
符号の説明
1…メタノール形燃料電池用燃料カートリッジ
2…ケーシング(燃料収容部本体)
3…開口部
4…封鎖部材
41…溶着部
5…燃料吐出機構
6…固体状メタノール
11A…吐出管(燃料吐出口)
12A,12B…開閉バルブ
13A,13B…圧縮コイルバネ
15…保持部材

Claims (6)

  1. 少なくとも一箇所に開口部が形成された燃料収容部本体と前記燃料収容部本体の開口部を塞ぐ封鎖部材とからなる燃料カートリッジ本体に、固体状メタノールを収容してなるメタノール形燃料電池用燃料カートリッジであって、
    前記封鎖部材が、前記燃料収容部本体に超音波溶着により接合されていることを特徴とするメタノール形燃料電池用燃料カートリッジ。
  2. 前記封鎖部材には、凸状の溶着部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のメタノール形燃料電池用燃料カートリッジ。
  3. 前記燃料カートリッジ本体が、矩形箱型であり、
    前記燃料収容部本体の一側に形成された開口部が、前記封鎖部材により塞がれている一方、他側には燃料吐出機構が備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のメタノール形燃料電池用燃料カートリッジ。
  4. 前記燃料吐出機構が、前記燃料収容部本体と一体的に形成された燃料吐出口と、この燃料吐出口に挿脱自在に設けられた開閉バルブと、この開閉バルブを閉鎖方向に付勢する弾性部材と、前記開閉バルブ及び前記弾性部材を保持する保持部材とからなり、
    前記保持部材が、前記燃料吐出口を外側から被覆するように固着されていることを特徴とする請求項3に記載のメタノール形燃料電池用燃料カートリッジ。
  5. 前記開閉バルブが、合成樹脂製であることを特徴とする請求項4に記載のメタノール形燃料電池用燃料カートリッジ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のメタノール形燃料電池用燃料カートリッジを用いる燃料電池システムを備えることを特徴とする携帯用電子機器。
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