JP2008178430A - 装身具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装身具基台の外面に宝石を配置する装身具において、宝石をより輝かせること、地金の素材を選ばず、低コストで当該装身具を得ること、およびその加工過程において製造しやすい形態を得ることなどを本発明の課題とするものである。
【解決手段】 装身具基台に宝石を配置し、その両端部に側壁を有する装身具であって、前記側壁の内側壁面を傾斜面としたこと、鏡面としたこと、側壁に多面体カットを施したことなどを特徴とする。

【選択図】 図4

Description

本発明は装身具に関し、特に装身具基台の外面に連続的に複数個の宝石を並列配置するエタニティーリングのごとき装身具に関するものである。
従来から装身具の表面に模様を施す方法は種々提案されており、ダイヤカット法や押圧刻設法などにより模様を施す技術は特許文献1などのように汎用されており、平滑な外周面を有するものに比べ、キラキラした装飾感を得られることは知られている。
宝石の輝きについても、より輝かせるための技術として、特許文献2のように宝石の下にライトやLEDを配したものが提案されているが、電気的なもので、本来の宝飾品の有り様ではない。
また、特許文献3には、指輪の外周面に山谷を作りその谷の線に沿ってダイヤカット等の装飾を施すものが提案されているが、該技術はキャスト品などの複雑な形状の表面加工をするための手段であり、カットリングや宝石を効率よく光らせるための手法ではなかった。
該文献にはカット面に宝石を配するものもあるが、宝石の留め方はカット面に穴を開け台座に宝石をぴったり付ける従来通りの留め方であり、宝石が小さく見え、宝石の輝きが劣るものであった。
宝石の輝きという観点では、より多くの輝きを引き出したいときには、一般的に立爪めリングなどが採用されるが、リング表面から立て爪部が突出してしまい、立て爪部の地金の強度が必要で、柔らかすぎるものや硬くてももろい素材などは使用できず、地金の選択に制約があるほか、特許文献4のようにカットリングで切削加工するとコスト面でも問題のあるものであった。
さらに、特許文献5などには宝石の下部を特殊カットしたものもあるが、宝石をカットしてしまうため、カラット数が減り、かつ、宝石の下部を金属で覆ってしまう形態においては、輝きの面でもさほど効果のあるものではなかった。
特開2006−230632号公報 特開昭55−110503号公報 特開平5−269011号公報 特開平8−182517号公報 特開平8−24016号公報
また、石留方法としての観点ではその一つに彫留技法があるが、一般的に皿もみ加工をし、石座を設けた箇所に宝石を落とし込み、地金を寄せてクラウン部を係止するため、宝石の最大径であるガードル部が装身具基台面から一段下がることとなり、その一段下がった装身具基台の壁によりわずかながら影ができてしまうことなどから、宝石が小さく見える問題があるほか、宝石の下部が地金にぴったり接触するため、宝石への光反射率が悪くなり、宝石の輝きを損ねるという欠点もあった。
他の石留方法では、爪を有する石座を設け、宝石を皿もみ加工の穴に落とし込まずに数本の爪で宝石のクラウン部を係止して宝石の径を有効に維持しつつ留める前記立て爪等にかかる技法も存在するが、一般的にはキャスト技法で加工するものであるため、石座に鏡面が得られにくく、石座の面が汚いと宝石本来の輝きを損ねるという問題があった。
また、他の宝飾品を輝かせる技法のひとつとしては、宝石の周りの地金をタガネで彫り、キラキラした光沢を得る技法がある。しかし、この技法は熟練した技術を必要とし、一箇所ずつの加工になるため、コスト面でも高価なものとなってしまうほか、タガネによって加工された面は、均等な鏡面を得ることが難しく、面を削る程度の加工しかできないため、宝石の下からの入射光による輝きを得られなかった。
装身具基台の外面に宝石を配置する装身具において、宝石をより輝かせること、地金の素材を選ばず、低コストで当該装身具を得ること、およびその加工過程において製造しやすい形態を得ることなどを本発明の目的とし、そのような課題の解決手段を提案するものである。
本発明は、上記課題を解決するために、両端に側壁を有する装身具基台に宝石を配置し、その側壁の内側壁面を傾斜面としたことなどで、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
「1.装身具基台に宝石を配置し、その両端部に側壁を有する装身具であって、前記側壁の内側壁面を傾斜面としたことを特徴とする装身具。
2.前記側壁の傾斜面が鏡面であることを特徴とする、第1項に記載の装身具。
3.前記側壁に多面体カットを施したことを特徴とする、第1項または第2項のいずれか1項に記載の装身具。
4.装身具基台の外面に連続溝を設け、その連続溝に複数個の宝石を並列配置し、第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の側壁を有することを特徴とする装身具。」に関する。
上記構成により、宝石のそばにある側壁の内側壁面が傾斜面であることから、側壁の影ができにくく、宝石への入射光が制限されずに宝石の輝きを増すことができるほか、宝石を配する基台面の加工の際にも側壁が邪魔になることが無く、機械加工などの自由度が増大する効果がある。
また、傾斜面が鏡面であれば、さらにその面からの反射光がより多く宝石へ入ることになるほか、多面体カット面であれば、地金自体もキラキラした輝きがあり、さらに装飾効果が増し、装身具としての価値が増大する。
さらに、簡易な形態としたことなどで、地金の素材を選ばず、低コストで当該装身具を得ることができるなど、多くの優れた効果を奏するものである。
基台の外面に宝石を配置する装身具としては、指輪の他、ピアス、イヤリング、ペンダント、ブレスレットなど各種装身具があるが、本発明においては、主に、リング基台の外面に連続的に複数個の宝石を並列配置するエタニティーリング(以下、単にエタニティーリングということがある)を用いて説明する。
エタニティーリングには、リング全周にダイヤモンドなどの宝石を石留するフルエタニティーと半周位に石留するハーフエタニティーが存在する。
フルエタニティーのように全周に宝石を石留する場合、等間隔に石留をする必要があるため、キャスト技法などで宝石を留める為の石座を設けたリングが一般的に多い。
但し、フルエタニティーをキャスト加工する場合、サイズ毎に原型を作製する必要があるのでコストがかかる。
ハーフエタニティーは、サイズ直しが可能なので、原型の数は少量ですむが、商品価値としてはフルエタニティーより劣ってしまう。
また、上述のようにキャスト技法で成形された石座はその製造方法の特質から表面がざらざらした仕上がりになり、複雑な形状をしたそのような石座を鏡面加工することは困難で、石座の面が粗雑であると宝石への光反射率が悪くなり、宝石の輝きを損なってしまう問題があった。
以上のように、本発明はキャスト技法により得られる装身具に用いることもできないことではないが、主にカットリングのごときカット品の装身具に用いる技術ということができる。
本発明の基本構成は、装身具基台に宝石を配置し、その両端部に側壁を有する装身具であって、前記側壁の内側壁面を傾斜面としたことを特徴とする装身具である。
従来の側壁は直立したものとなっており、側壁の影ができやすく、宝石が暗くなりやすかった。
また、製造上も基台の両端側に直立した壁があると、その中央部へ機械加工する際のバイトなどや宝石を石留めする際のタガネなどで側壁を傷付けないように注意深く加工する必要があり、加工効率が悪かった。
そこで、本発明においては、内側壁面を傾斜面(9−1)としている。傾斜面(9−1)はリング等の外形を形成する際に塑性加工させて形成させてもよいが、その後の切削加工によって形成させてもよい。その後の切削加工による方法の方が簡易かつ均一であって、さらに多様な表面加工を施すことができるので、好ましい。
また、傾斜面が鏡面であれば、そこからの反射光が宝石へ入るので、より宝石を輝かせることができる。切削加工によると該鏡面を作製しやすいので好ましい。
また、側壁に多面体カットを施すと、より装身具としての価値は増大する。傾斜面(9−1)を多面体カット面とすれば、宝石へ入る入射光はより複雑となりキラキラした輝きを得ることができ、鏡面の多面体カット面であればその地金面自体も複雑な輝きをするので、より好ましい。
また、側壁(9)に施す多面体カットは図3−Aに示したような内側壁面のみに施したものに限らず、外周部(9−2)や外壁面(9−3)に施してもよい(図3−B参照)。その場合は上記の場合と同様に、その地金面自体も複雑な輝きをするので、全体としての装身具としての価値が高いものとなる。
装身具基台へ宝石を配置する形態としては、各種方法を採用することができる。例えば、装身具基台の外面に連続溝を設け、その連続溝に複数個の宝石を並列配置する装身具であって、前記連続溝が多面体カットを施したものであり、かつ、前記宝石の下部と前記多面体カットを施した面との間に空隙を有することを特徴とする装身具などとする例を挙げることができる。
装身具基台の外面に設ける連続溝(2)は図2−Aのように成形した装身具基台の外面(1)にダイヤカットなどの技法により切削して設けることができる。また、溝を形成した後にその他の彫刻技法や押圧加工などの機械加工により設けてもよい。
連続溝(2)を構成する際同時に、またはその後、縞模様を構成するなど多面体カットを施し、連続溝(2)に鏡面の多面体カット面(3)を形成する。連続溝(2)を形成する際に多面体カット面(3)が同時に形成できるダイヤカット法であればより好ましい。
また、装身具基台の外面(1)に設ける連続溝(2)が軸線方向に沿った連続溝であると、ダイヤカット法により形成しやすいので、より好ましい。
連続溝(2)は装身具の一部であっても良いし、複数列並べるなどして全面に設けることもできる。例えば、指輪に用いる場合は、その全周状でも良いし、複数個の宝石をまとめて配置可能であれば周の一部となる連続溝であっても良い。(図4、図5)
また、多面体カット面(3)は、図1−Bのように切削面全面であっても良いし、角状に連続溝を形成した場合、その底部のみに施したり壁面に施したり、不連続に施したりしても良い(図示せず)。
本例においては、前記連続溝(2)に複数個の宝石(4)を並列配置する訳であるが、図1−Dに示すように多面体カット面(3)と宝石(4)との間に空隙(5)を有するように構成するとよい。
形成される連続溝の形態にもよるが、ブリリアントカットでいうところのパビリオン部のごとき宝石(4)の下部と多面体カット面(3)との間に空隙(5)を有することにより、本発明の効果として側壁の内側壁面(9−1)が傾斜面であることなどで増加した宝石(4)への入射光が連続溝(2)の鏡面の多面体カット面(3)により散乱し、多方向から反射光となる光が宝石(4)の下部にも当たることになるので、宝石の輝きを増すことができるのである。
また、図1−Eに示すように、連続溝(2)の宝石(4)のない部分(α)は図2-Dの(β)と異なり開放されており、その部分から宝石(4)の下に入射光が入るので、宝石(4)の下からの光で宝石(4)をより輝かせることができる。
本例においては、基台に宝石を係止する際に、連続溝(2)の幅部(6)に所望により石座を設ける皿もみ加工を施し石座7を設けた後に、宝石の最大径となるガードル部のごとき端部(4−1)の少なくとも一部が連続溝上で露出されるよう連続溝(2)の幅部(6)を数ヶ所ナナコ(8)と呼ばれる塑性変形させて係止させることができる。
上述のように、彫留技法による石留では、一般的に皿もみ加工をし、石座を設けた箇所に宝石を落とし込み、地金を寄せてクラウン部を係止するため、宝石の最大径であるガードル部が装身具基台面から一段下がることとなり、従来のように直立した側壁を有するものは、その一段下がった装身具基台の壁によりわずかながら影ができてしまうことなどから、宝石が小さく見える問題があるほか、宝石の下部が地金にぴったり接触するため、宝石への光反射率が悪くなり、宝石の輝きを損ねるという欠点もあったが、本発明においては、上述のようにその問題を低減させている。
その観点では、さらに、連続溝(2)の部分が宝石のガードル部のごとき端部(4−1)を開放することで地金に隠れてしまう部分を最小化することができ、宝石をより大きく見せることができるのである。
すなわち、宝石(4)の外周の最も大きいいわゆるガードル部のごとき端部(4−1)の一部を連続溝の幅部に留めたことで、宝石(4)の外周部の全部が埋没することなく、本発明の構成と相まって宝石をより大きく見せる効果が倍増するのである。
上記、装身具基台の外面に連続溝を設け、その連続溝に複数個の宝石を並列配置する装身具であって、前記連続溝が多面体カットを施したものであり、かつ、前記宝石の下部と前記多面体カットを施した面との間に空隙を有することを特徴とする装身具、についてまとめると、以下のような効果を得ることができる。
宝石の下の金属面が多面体カット面の鏡面であることから、入射光が乱反射し、宝石をより輝かせることができ、さらに、連続溝の宝石のない部分は開放されており、その部分から宝石の下に入射光が入るので、宝石の下からの光で宝石をより輝かせることができる。
また、宝石の外周の最も大きいいわゆるガードル部のごとき端部の少なくとも一部が連続溝上で露出されるよう連続溝の幅部に宝石を留めたことで、宝石の外周部の全部が埋没することなく、宝石をより大きく見せることができる。
さらに、宝石のないところも多面体カットされているので、地金自体もキラキラした輝きがあり、全体として宝飾品としての価値が上がる。
また、連続溝を設ける事で軽量化できるので、高価な素材を使用する場合であっても価格を抑えて提供する事ができる。
本発明においては、上述したようにリング全周にダイヤモンドなどの宝石を石留するフルエタニティーと半周位に石留するハーフエタニティーなどに採用することができるが、リング基台の外周面に設ける連続溝(2)が周状の連続溝である指輪などに採用するとより効果がある。
一般的にフルエタニティーなどのように使用する宝石の数が多い場合、比較的小さい粒の宝石を使用することが多く、基台も細い物になってしまう。しかし、キャスト品などの場合、比較的強度の弱い素材が多く、商品価値に問題があり、本発明をカット品の装身具に用いるメリットが大きくなる。
本発明においては、各図に図示したように装身具基台の外周面(1)の周状両端部に側壁(9)を設け、構成する。これにより上述のような装飾効果が上がることはもとより、外周面から突出する宝石の保護も兼ね備えることができ、宝石(4)の脱落等の予防にもなる。
本発明に使用する宝石(4)は輝きを有するものであればいずれも使用可能であり、カット方法もブリリアントカットやエメラルドカットに代表されるようなファセットカットのほか、カボッションカットなどいずれの加工方法も採用することができる。中でも、ダイヤモンドなどの光輝性の高い宝石が好ましく用いられ、図示したような宝石の下部にも光輝性カットを施すブリリアントカットのごとき下部膨錐部を有する形状が本発明の効果を増大させるので好ましい。
また、連続溝(2)の底部には図1−Dに示すがごとく、連通穴(10)を設けることができ、さらに宝石に対する入射光を増やすことができる。これによりより輝きを増すことができる。
また、連続溝(2)としてはひとつの円弧による連続溝を図示したが、複数の径の異なる円弧としても良いし、円弧以外の溝(V溝、平溝等)とすることもできる(図示せず)。
以下、本発明の実施例をエタニティーリングを例にとりその製造方法を交えて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
実施例
Pt900の素材を用い、図1−Aに示すような両端に傾斜面(9−1)を有する側壁を形成したリング基台を有するリングを塑性加工・切削加工により成形した。なお、図示したものは、該リングを断面化し、その外周部の一部を表したものである(図1、図2)。
このとき、側壁(9)は傾斜面(9−1)をダイヤカット法により多面体カットを施した鏡面のものであった(図3−A)。
その後、該リング基台の外周面(1)にダイヤカット法により図1−Bに示すような円弧状の連続溝(2)を多面体カットを施しつつ全周状に形成した。
そして、連続溝(2)の宝石配置位置にあたる箇所に、図1−Dに示すがごとく連通穴(10)を設けた後、連続溝(2)の幅部(6)を宝石(4)の形状に合わせて円状に皿もみ加工を施して、石座(7)を形成し、図1−Dに示すよう、ブリリアントカットされた宝石(4)の下部と前記多面体カット面(3)との間に空隙(5)を有するよう宝石(4)の最大径となるガードル部(4−1)を連続溝(2)の上にあたる部分で露出するように連続溝(2)の幅部(6)に隣接させた後、幅部(6)を4カ所、ナナコ(8)と呼ばれる塑性変形させて宝石(4)のクラウン部を係止させた。
宝石(4)は図1−Eに示したように各宝石間に一定間隔をもたせ、全周に渡り、複数個の宝石を同様の方法により配置した。(図4)
以上の手段により本発明の装身具となるフルエタニティーリングを完成した。
上記連続溝の加工や宝石の係止作業において、両端の側壁が傾斜面であったので加工を簡易にすることができた。
他の実施例としては、上記実施例において全周に渡り宝石を配したものを半周に渡り配したハーフエタニティーリング(図示せず)や、あるブロックごとに複数の宝石を配したものを全周、あるいは半周程度、複数ブロック配したエタニティーリングなどを構成することが可能である(図5)。
また、上述したものは単列のものであるが、連続溝を複数列設け、複数列の宝石配置の構成とすることもできる(図5)。
そのほか、図6に示したようなピアスやイヤリング(図示せず)、図7に示したようなペンダントやブレスレット(図示せず)などの装身具に特に制限なく応用することができる。
比較例1
上記実施例において連続溝(2)を設けず、図2に示すような従来同様の石座(7’)と基台より垂直な側壁(9)を設け、宝石(4)のクラウン部を係止した他は実施例と同様にしてフルエタニティーリングを完成した。
上記のように実施例により得られた装身具は、側壁(9)の内側壁面(9−1)が傾斜面であることから、側壁(9)の影ができにくく、宝石(4)への入射光が制限されずに宝石の輝きを増すことができるほか、宝石(4)を配する基台面(1)の加工の際にも側壁(9)が邪魔になることが無く、装身具に傷が付くようなことはなかった。
また、傾斜面が鏡面であることにより、さらにその面からの反射光がより多く宝石へ入ることになるほか、多面体カット面であることから、地金自体もキラキラした輝きがあり、さらに装飾効果が増し、装身具としての価値が増大していた。
さらに、宝石(4)の下の連続溝が多面体カット面(3)であることから、入射光が乱反射し、宝石(4)をより輝かせることができ、さらに、連続溝(2)の宝石(4)のない部分(α)は開放されており、その部分から宝石(4)の下に入射光が入るので、宝石(4)の下からの光で宝石(4)をより輝かせることができた。
また、宝石(4)の外周の最も大きいガードル部のごとき端部(4−1)の少なくとも一部が連続溝上で露出されるよう宝石(4)を連続溝の幅部に留めたことで、宝石(4)の外周部の全部が埋没することなく、宝石(4)をより大きく見せることができた。
さらに、宝石(4)のないところ(α)も多面体カットされているので、地金自体にキラキラした輝きがあり、全体として宝飾品としての価値が上がるものであった。
それに対し、比較例1の装身具は、垂直な側壁(9)を有するので、側壁(9)の影ができてしまい、宝石(4)への入射光が少なく、宝石(4)が暗くなってしまった。
また、加工においても連続溝(2)を設けたり、その面にダイヤカットを施す加工などに制約があり、比較例においては従来の石留め方法を施すこととなってしまった。
その結果、宝石(4)の下部が金属の地金で覆われた形態となり、実施例のものと比較すると、暗く、宝石の輝きが劣るものであった。
本発明の装身具(指輪)を外周面から見た模式図並びに断面化し一部を表した模式図 従来の装身具(指輪)を断面化し一部を表した模式図 切削加工中における本発明の装身具を模した斜視図ならびにその断面 本発明の装身具(フルエタニティーリング)の斜視図および部分拡大図 本発明の装身具(ブロック状エタニティーリングおよび複数列配置エタニティーリング)の斜視図 本発明の装身具(ピアス)の斜視図 本発明の装身具(ペンダント)の斜視図
符号の説明
1・・・装身具(リング)基台の外周面
2・・・連続溝
3・・・連続溝の多面体カット面
4・・・宝石
4−1・・・端部
5・・・空隙
6・・・幅部
7、7’・・・石座
8・・・係止部(ナナコ)
9・・・側壁
9−1・・・内側壁面
9−2・・・外周部
9−3・・・外壁面
10・・・連通穴

Claims (4)

  1. 装身具基台に宝石を配置し、その両端部に側壁を有する装身具であって、前記側壁の内側壁面を傾斜面としたことを特徴とする装身具。
  2. 前記側壁の傾斜面が鏡面であることを特徴とする、請求項1に記載の装身具。
  3. 前記側壁に多面体カットを施したことを特徴とする、請求項1または2のいずれか1項に記載の装身具。
  4. 装身具基台の外面に連続溝を設け、その連続溝に複数個の宝石を並列配置し、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の側壁を有することを特徴とする装身具。
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