JP2008175848A - 液晶パネルのレーザリペア方法、レーザリペア装置及び液晶パネルの製造方法 - Google Patents

液晶パネルのレーザリペア方法、レーザリペア装置及び液晶パネルの製造方法 Download PDF

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義高 川田
Hiroshi Ito
弘 伊藤
Ryuichi Togawa
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Abstract

【課題】液晶パネルの欠陥画素を効果的且つ安定的にレーザリペアをすることができる液晶パネルのレーザリペア方法、レーザリペア装置及び液晶パネルの製造方法を提供する。
【解決手段】液晶パネルの欠陥画素にレーザ光を照射する液晶パネルのレーザリペア方法であって、欠陥画素の周囲のセルギャップが小さい側から大きい側に向けて前記欠陥画素内でレーザ光を照射することを特徴とする液晶パネルのレーザリペア方法、または、液晶パネルの欠陥画素にレーザ光を照射する液晶パネルのレーザリペア方法であって、欠陥画素の周囲のセルギャップが大きい側よりも小さい側に近接した前記欠陥画素内の位置にレーザ光を照射して液晶中に気泡を形成することを特徴とする液晶パネルのレーザリペア方法が提供される。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶パネルの製造に用いられるレーザリペア方法、レーザリペア装置及び液晶パネルの製造方法に関する。
テレビ、パソコン、携帯電話をはじめとする各種の家電機器や情報端末機器に、液晶表示装置が使用されている。近年、大画面化及び高精細化に伴い、アクティブマトリクス型の液晶表示装置の製造工程において不良率が増加している。例えば、TFT(Thin Film Transistor)の動作不良や、配線層あるいは画素電極などの不良が生じると、液晶の配向を制御できず、光透過率の高い状態に固定された「輝点欠陥」が発生することがある。このような輝点欠陥は、液晶表示装置の表示品質を低下させる。また、液晶表示装置の製造工程において発生する各種の不良のうち、輝点欠陥の発生率が高い。しかし、輝点欠陥などの欠陥画素を全く発生させずに液晶表示装置を大量生産することは、技術的に極めて困難である。
そこで、このような欠陥画素にレーザ光を照射して局所的に液晶を蒸発させて気泡を形成し、配向膜を気泡中に飛散させて配向性を乱し、輝点欠陥を暗化させる液晶表示装置のレーザリペア装置が開示されている(例えば、特許文献1)。気泡を形成して配向膜の飛散を容易にすると、配向膜の配向性を十分に乱すことができ、輝点欠陥を有する欠陥画素の光透過率を低下させることができる。しかし、特許文献1に記載された技術では、形成された気泡の移動や広がりについて考慮されていない点で改善の余地があった。
特開平5−313167号公報
本発明は、液晶パネルの欠陥画素を効果的且つ安定的にレーザリペアをすることができる液晶パネルのレーザリペア方法、レーザリペア装置及び液晶パネルの製造方法を提供する。
本発明の一態様によれば、液晶パネルの欠陥画素にレーザ光を照射する液晶パネルのレーザリペア方法であって、欠陥画素の周囲のセルギャップが小さい側から大きい側に向けて前記欠陥画素内でレーザ光を照射することを特徴とする液晶パネルのレーザリペア方法が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、液晶パネルの欠陥画素にレーザ光を照射する液晶パネルのレーザリペア方法であって、欠陥画素の周囲のセルギャップが大きい側よりも小さい側に近接した前記欠陥画素内の位置にレーザ光を照射して液晶中に気泡を形成することを特徴とする液晶パネルのレーザリペア方法が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、レーザ光を放出するレーザ発振器と、液晶パネルを載置するステージと、前記レーザ発振器から放出された前記レーザ光を、前記ステージに載置された前記液晶パネルに導く光学手段と、欠陥画素の周囲のセルギャップが小さい側から大きい側に向けて前記欠陥画素内で前記レーザ光を照射するように前記レーザ発振器及び前記ステージを制御する制御部と、を備えたことを特徴とするレーザリペア装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、レーザ光を放出するレーザ発振器と、液晶パネルを載置するステージと、前記レーザ発振器から放出された前記レーザ光を、前記ステージに載置された前記液晶パネルに導く光学手段と、欠陥画素の周囲のセルギャップが大きい側よりも小さい側に近接した前記欠陥画素内の位置に前記レーザ光を照射して液晶中に気泡を形成するように前記レーザ発振器及び前記ステージを制御する制御部と、を備えたことを特徴とするレーザリペア装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、アレイ基板と対向基板との間に液晶を封入して液晶パネルを形成する工程と、前記液晶パネルに含まれる欠陥画素を検査する工程と、上記のいずれかのレーザリペア方法により前記欠陥画素をリペアする工程と、を備えたことを特徴とする液晶パネルの製造方法が提供される。
本発明によれば、液晶パネルの欠陥画素を効果的且つ安定的にレーザリペアをすることができる液晶パネルのレーザリペア方法、レーザリペア装置及び液晶パネルの製造方法が提供される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る液晶パネルのレーザリペア装置を例示する模式図である。
また、図2は、図1に例示した液晶パネルのレーザリペア装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図1に表すように、本具体例の液晶パネルのレーザリペア装置100は、レーザ発振器101、エネルギー制御部102、ガルバノミラー105、集光レンズ110、リレーレンズ115、画像センサ120、照明125、ステージ130、制御部132、データベース144、などを備えている。データベース144は、レーザリペア装置100の内部ではなく、外部に設けられていてもよい。制御部132は、リペア条件決定部140とコントローラ135とを有する。コントローラ135は、レーザ発振器101、エネルギー制御部102、ガルバノミラー105の駆動部、ステージ130の駆動部、画像センサ120と電気的に接続されている。
レーザ発振器101のレーザ光源としては、例えば、波長1064ナノメートル程度のYAGレーザを用いることができる。エネルギー制御部102は、レーザ発振器101から照射されたレーザ光Lのエネルギー強度を制御する。ガルバノミラー105は、リペア条件に基づいてレーザ光Lを照射する。集光レンズ110は、レーザ光Lを集光して欠陥画素に照射する。
画像センサ120としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device )センサを用いることができる。リレーレンズ115は、撮像する画像を拡大して画像センサ120上に結像させる。照明125は、撮像面を照らして撮像を容易にする。
ステージ130は、液晶パネルWを載置、保持するとともに、液晶パネルWを移動させる。
データベース144には、設計データが格納されている。設計データは、例えば、画素の位置、段差の有無とその位置、気泡80の広がり方向とレーザ光の照射方向、レーザの出力、照射範囲などに関するデータである。リペア条件決定部140は、設計データと画像センサ120からの画像データとに基づいてリペア条件を決定する。
コントローラ135は、レーザ発振器101、エネルギー制御部102、ガルバノミラー105、ステージ130、画像センサ120の各動作を制御する。
ここで、レーザリペア装置100の動作を説明する前に、まず、液晶パネルWの構成について説明する。
図3(a)は、レーザリペアされる液晶パネルの構成を例示する模式断面図であり、図3(b)は、液晶パネルの模式平面図である。ここで、図3(a)は、図3(b)のX−X線断面図である。
図3(a)に表すように、液晶パネルWは、アレイ基板10と対向基板40との間に液晶30が挟まれた構造を有する。アレイ基板10及び対向基板40のそれぞれについて、液晶30とは反対側の面には図示しない偏光板が設けられている。アレイ基板10は、ガラス基板12と、アレイ領域15と、カラーフィルタ20(20R、20G、20B)と、配向膜25と、が積層された構造を有する。このようにアレイ基板10の側にカラーフィルタ20が形成された構造を「カラーフィルタ・オン・アレイ(Color filter On Array:COA)構造という。
アレイ領域15には、光を透過させる開口部が形成され、隣接する開口部どうしの間は、遮光性のブラックマトリクス50により区画されている。ブラックマトリクス50により区画されたそれぞれの部分を「画素」という。画素のサイズは、例えば、横幅が50〜60マイクロメータで、縦幅が150〜200マイクロメータ程度である。アレイ領域15には、配線層を兼ねたブラックマトリクス50の他に、例えば、図示しないTFT(Thin Film Transistor)などのスイッチング素子、補助容量部、層間絶縁膜、樹脂などからなる平坦化層などが形成されている。また、カラーフィルタ20の上には、図示しない画素電極が形成されている。
一方、対向基板40は、ガラス基板45と、対向電極42と、配向膜35と、を積層した構造を有する。
このような構成により、液晶30に対して、画素毎に所定の駆動電圧を印加することができる。
ここで、カラーフィルタ20は、一般的には、光の3原色に対応した赤色(R)のカラーフィルタ20Rと、緑色(G)のカラーフィルタ20Gと、青色(B)のカラーフィルタ20Bと、からなる。カラーフィルタ20R、20G、20Bの配列パターンは、例えば、図3(b)に表すように、画素の長手方向に同一色のカラーフィルタが「ストライプ状」に、短手方向に各色のカラーフィルタが周期的に配列されている。この他、各色のカラーフィルタが、千鳥格子状、モザイク状、デルタ状などに配列したものであってもよい。
このような液晶パネルWにおいては、アレイ基板10形成されている配向膜25の表面は、必ずしも平坦ではない場合が多い。例えば、図3(a)に表した具体例の場合、緑色のカラーフィルタ20Gが隣接するカラーフィルタ20Bよりも厚く形成されている。その結果として、これらカラーフィルタ20G、20Bの間には段差Sが生じ、カラーフィルタ20Bにおけるセルギャップ(液晶30の厚み)D1は、カラーフィルタ20GにおけるセルギャップD2よりも大きい。このように、カラーフィルタ20R、20G、20Bの厚みが同一でない場合には、隣接するカラーフィルタ間に段差が生ずる。
また、これらカラーフィルタ20R、20G、20Bは、フォトリソグラフィや、印刷法、インクジェット法などの方法により形成する。この時、カラーフィルタ20R、20G、20Bの形成の順番によって、先に形成したカラーフィルタの端部の上に後から形成するカラーフィルタが積層されたりして、段差が生ずることもある。このような画素間の段差は、カラーフィルタ20などの構造や形成方法及び順序によって決定される。
また、カラーフィルタ以外にも、アレイ領域を構成する配線やスイッチング素子などの構造によっては、隣接する画素の間に突起が形成される場合もある。
そして、これらの段差や突起などは、全ての画素の間に均等に形成されるとは限らず、特定の画素間の特定の方向にのみ形成される場合も多い。本実施形態によれば、このように、画素の周囲に均等ではない段差や突起が形成されているような場合に、これを考慮してレーザリペアを実施する。その結果として、欠陥画素のリペアを確実且つ容易に実施することができる。
以下、液晶パネルWのレーザリペアについて説明する。
前述したように、TFTの不良や配線の断線、画素電極の不良などが生じると、画素に輝点欠陥が発生することがある。「輝点欠陥」とは、光透過光が液晶により制御されず、周囲の画素よりも明るい状態に固定された画素の欠陥をいう。
欠陥画素(輝点欠陥)をレーザリペアする場合、欠陥画素にまず相対的に高いパワーのレーザ光を照射して直下にある液晶30を局所的に蒸発させ、液晶30中に気泡を形成させる。次に、レーザ光のパワーを低下させ、気泡に接している配向膜25、35をレーザ光のエネルギーにより気泡中に飛散させることによって配向膜25、35の配向性を乱し、欠陥画素(輝点欠陥)を暗化させる。
ところが、本発明者の検討の結果、液晶パネルWの輝点欠陥の画素にレーザ光を照射した時に、液晶30が蒸発して形成された気泡の広がり方向(あるいは流れる方向)によっては、リペアがうまくいかない場合があることが判明した。すなわち、気泡が広がる(流れる)方向とレーザ光を照射する方向とが略同方向の場合にはうまくリペアできるが、気泡が広がる方向とレーザ光を照射する方向とが逆の場合にはリペアがうまくいかない場合が多いことが判明した。
そして、本発明者は、さらに詳細な検討の結果、気泡の広がる方向を考慮することにより、効果的且つ安定的にレーザリペアをできるという知見を得た。
図4及び図5は、本発明に係るレーザリペア装置100を用いて、液晶パネルをレーザリペアする工程を説明するための工程断面図である。
また、図6は、比較例を説明するための工程断面図である。
まず、図6に表した比較例から先に説明する。
図6(a)及び(b)に表した液晶パネルWは、図3(a)に表したものと同様の構造を有する。すなわち、青のカラーフィルタ20Bが設けられた画素と、緑のカラーフィルタ20Gが設けられた画素と、の間には段差Sが形成され、カラーフィルタ20Bが設けられた画素におけるセルギャップD1は、カラーフィルタ20Gが設けられた画素におけるセルギャップD2よりも大きい。そして、この液晶パネルWの青のカラーフィルタ20Bが形成された画素が輝点欠陥を有するものとする。
この輝点欠陥をリペアするために、図6(a)に表すように、まず相対的に高いパワーのレーザ光Lを照射すると、液晶30が局所的に加熱されて蒸発し、気泡80が形成される。この後、レーザ光Lのパワーを低下させ、緑のカラーフィルタ20Gが形成された画素の部分を照射する。液晶を蒸発させて気泡80を形成するためには、相対的に高いパワーのレーザ光が必要であるが、気泡80の中にある配向膜25、35の配向を乱す際には、レーザ光Lのパワーはそれほど高い必要はなく、逆にレーザ光Lのパワーが高すぎると、隣接する画素にも影響が及ぶなどの問題がある。
ところで、このようにレーザ光を照射して液晶30を蒸発させて気泡を形成する場合、レーザ光の照射位置を中心として気泡80が周囲に均等に広がるとは限らない。また、このようにして形成した気泡80は、必ずしもそのままの位置に留まるとは限らず、移動することがある。
本比較例の場合、図6(a)に表したように、緑のカラーフィルタ20Gが設けられた画素の段差Sとは反対側にレーザ光を照射して気泡80を形成した場合には、気泡80が移動しまたは広がる方向は、矢印Aと矢印Bで表した方向のいずれもありうる。そして、本発明者の実験の結果によれば、段差Sから離れる方向すなわち矢印Aの方向に気泡80が移動しまたは広がる傾向が見られた。これは、おそらくセルギャップD1はセルギャップD2よりも小さいので、気泡80が段差Sの方向に流れるための抵抗が高くなるからであると考えられる。
このような場合、図6(b)に表すように、段差Sのほうに向けてレーザ光Lを照射すると、気泡80が移動しまたは広がる方向Aとは逆方向であるために、レーザ光Lが気泡80から外れてしまう。この段階ではレーザ光Lのパワーを低下させているので、液晶30を気化させて新たな気泡を形成することは困難である。また、レーザ光Lのエネルギーが液晶30に吸収されてしまう。つまり、レーザ光Lの照射により気泡80中に配向膜25、35を十分に飛散させることができなくなる。その結果、図6(b)に表したように、配向膜25、35の配向性を十分に乱すことができず、輝点欠陥の暗化が不十分となる。
これに対して、本実施形態によれば、画素の周囲に形成された段差Sの位置を考慮しつつレーザ光の照射位置と走査方向を決定する。こうすることにより、気泡の移動または広がり方向とレーザ光の走査方向とを一致させ、確実にレーザリペアできる。以下、本発明に係るレーザリペア装置100を用いて、液晶パネルWをレーザリペアする場合について説明する。
本実施形態においては、図4(a)に表したように、段差Sが一端に形成された欠陥画素(緑のカラーフィルタ20Gを有する画素)に対して、段差Sに近い側から高いパワーのレーザ光Lを照射して液晶30中に気泡80を形成させる。すなわち、セルギャップが大きい側ではなく小さい側にレーザ光Lを照射する。このようにして形成された気泡80は、図6に関して前述したように、段差Sとは反対の方向に移動する(または広がる)傾向がある。つまり、気泡80はセルギャップが小さい側から大きい側に移動する(または広がる)傾向がある。
これに対して、本実施形態においては、図4(b)に表したように、気泡80の移動する方向(あるいは広がる方向)Aに合わせて方向Bにレーザ光Lを照射する。この時に、レーザ光Lのパワーを低下させてよい。このようにすれば、レーザ光Lが気泡80から外れることがない。つまり、レーザ光Lを照射した部分の配向膜25、35を気泡80の中で飛散させ、図5に表したように、欠陥画素のほぼ全体にわたり配向膜25、35の配向を十分に乱して輝点欠陥を確実に暗化させることができる。
以上説明したレーザリペアは、図2に例示したプロセスにより実行可能である。
すなわち、まず、レーザリペアを行う液晶パネルWに関する情報、例えば、品種などが、レーザリペア装置100のリペア条件決定部140に入力される(ステップS10)。なお、ここで入力される情報は、図示しない外部のデータベースなどから送られてくるものであってもよい。
次に、入力された情報に応じた「設計データ」がデータベース144からリペア条件決定部140に読み込まれる(ステップS20)。ここで、データベース144に蓄積されている「設計データ」には、画素の配置や、それぞれの画素の周囲の段差の有無やその配置などに関する情報が含まれている。またさらに、設計データには、各画素における気泡80の広がり方向とレーザ光の走査方向、レーザの出力、照射範囲などのリペア条件を含めてもよい。
一方、液晶パネルWにテスト画像を表示させ、この画像をリレーレンズ115を介して画像センサ120により撮像する。この画像データは、コントローラ135を介してリペア条件決定部140に送られる(ステップS30)。この際、照明125を用いて液晶パネルWを背面から照らす。
送られてきた画像データに基づいて、リペア条件決定部140で欠陥画素の有無と欠陥画素の位置が特定される。ここで、欠陥画素の位置情報は、ステージ130の図示しない位置検出部から、コントローラ135を介してリペア条件決定部140に送られてくる。すると、特定された欠陥画素における気泡80の広がり方向とレーザ光の走査方向、レーザの出力、照射範囲などのリペア条件が決定される(ステップS40)。なお、欠陥画素の有無と欠陥画素の位置は、レーザリペア装置100とは別体の図示しない欠陥検査装置により予め求められ、その情報がリペア条件決定部140に入力されるようにしてもよい。
次に、決定されたリペア条件に基づいて欠陥画素にレーザ光Lを照射してレーザリペアを行う(ステップS50)。この時、レーザ発振器101から照射されたレーザ光Lは、エネルギー制御部102、ガルバノミラー105、集光レンズ110、をこの順に通過してステージ130の上に載置された液晶パネルWに入射する。また、レーザ光Lのエネルギー強度の制御はエネルギー制御部102で行われ、レーザ光Lの照射はガルバノミラー105を揺動させることにより行われる。そして、欠陥画素の周囲に段差や突起がある場合には、リペア条件に基づいてセルギャップの小さい方から大きい方に向かってレーザ光Lの照射(気泡80の移動または広がり方向に合わせた走査)を行う。これにより、欠陥画素の全面にわたって適切なレーザ光Lの照射ができ、効果的且つ安定的なレーザリペアをすることができる。ひとつの欠陥画素のリペアが終了した後、ステージ130により液晶パネルWを移動させて、他の欠陥画素のリペアを行う(ステップS60)。ここで、レーザリペアの完了または確認を画像センサ120で撮像して確認することもできる。
また、必要があれば、液晶パネルWのリペアの情報をデータベース144などに送り保存してもよい。
なお、レーザ発振器101、エネルギー制御部102、ガルバノミラー105、ステージ130、画像センサ120の各動作は、コントローラ135により制御される。また、ステージ130への液晶パネルWの搬入、または、搬出は図示しない搬入搬出部により行うようしてもよい。
レーザリペア条件としては、レーザ光Lのスポット径を、例えば、1〜10マイクロメートル程度とすることができる。また、レーザ光Lは、パルス状あるいは連続状のいずれでもよい。レーザ光Lを照射させる場合の繰り返し周波数は100〜50000ヘルツ程度、ガルバノミラー105を揺動させたときの走査速度は0.1ミリメートル/秒から10ミリメートル/秒程度とすることができる。
次に、本実施形態におけるレーザ光の走査方向との関係について具体的に説明する。
図7は、レーザ光の走査方向の第1の具体例を表す模式平面図である。
本具体例においては、画素Pmnがマトリクス状に設けられ、そのうちの画素P22が欠陥を有する。そして、これに隣接する画素P12との間に段差または突起Sが設けられている。段差または突起Sの部分のセルギャップは、画素P22におけるセルギャップよりも小さい。
このような場合は、段差または突起Sに近い側にまずレーザ光を照射して気泡を形成する。しかる後に、図7に矢印Aで表したように、セルギャップが小さい側から大きい側に向けてレーザ光を照射する。気泡は、セルギャップの小さい側から大きい側に向けて移動または広がる傾向があるので、矢印Aのようにレーザ光を照射すれば、気泡の移動または広がる方向とレーザ光の走査方向とを一致させることができる。その結果として、気泡の中で配向膜にレーザ光を照射することによりその配向を乱して、欠陥画素を確実に暗化させることができる。
図8は、レーザ光の走査方向の第2の具体例を表す模式平面図である。
本具体例においても、画素P22が欠陥を有する。そして、隣接する画素P21との間に段差または突起Sが形成されている。段差または突起Sの部分のセルギャップは、画素P22におけるセルギャップよりも小さい。
このような場合にも、段差または突起Sに近い側にまずレーザ光を照射して気泡を形成する。しかる後に、図8に矢印Aで表したように、セルギャップが小さい側から大きい側に向けてレーザ光を照射する。このようにすれば、気泡の移動または広がる方向とレーザ光の走査方向とを一致させ、欠陥画素を確実に暗化させることができる。
図9は、レーザ光の走査方向の第3の具体例を表す模式平面図である。
本具体例においては、欠陥を有する画素P22に隣接する画素P12と画素P21との間に段差または突起Sがそれぞれ形成されている。これら段差または突起Sの部分のセルギャップは、画素P22におけるセルギャップよりも小さい。つまり、画素P22は、左側と上方の2方を段差または突起Sにより取り囲まれている。この場合には、気泡が移動しまたは広がる方向は、対角方向である右下方向に近い。
そこで、画素P12と画素P21のいずれにも近接した画素P22のコーナー部にまずレーザ光を照射して気泡を形成する。しかる後に、図9に矢印Aで表したように、セルギャップが小さい側から大きい側に向けて対角方向にレーザ光を照射する。このようにすれば、気泡の移動または広がる方向とレーザ光の走査方向とを一致させ、欠陥画素を確実に暗化させることができる。
図10は、レーザ光の走査方向の第4の具体例を表す模式平面図である。
本具体例においては、欠陥を有する画素P22に隣接する画素P12と画素P21と画素P23の間に段差または突起Sがそれぞれ形成されている。これら段差または突起Sの部分のセルギャップは、画素P22におけるセルギャップよりも小さい。つまり、画素P22は、左右及び上方を段差または突起Sにより取り囲まれている。この場合には、気泡が移動しまたは広がる方向は、略下方となる。
このような場合には、画素P12に近接した画素P22の上方にまずレーザ光を照射して気泡を形成する。しかる後に、図10に矢印Aで表したように、セルギャップが小さい側から大きい側に向けて、すなわち画素P22の上方から下方に向けてレーザ光を照射する。このようにすれば、気泡の移動または広がる方向とレーザ光の走査方向とを一致させ、欠陥画素を確実に暗化させることができる。
図11は、本実施形態のレーザリペア方法を含む液晶パネルの製造方法を表すフローチャートである。
すなわち、図3に関して前述したような構造の液晶パネルを製造するためには、アレイ基板10を形成し(ステップS110)、対向基板40を形成する(ステップS120)これら基板の形成の順序は逆でもよく、同時でもよい。
そして、アレイ基板10と対向基板40との間に液晶30を封入して液晶パネルを形成する(ステップS130)。しかる後に、液晶パネルに含まれる欠陥画素を検査する(ステップS140)。この場合、図1に例示したようにレーザリペア装置と一体化された検査装置を用いてもよく、レーザリペア装置とは別体の検査装置を用いてもよい。
その後、欠陥画素のレーザリペアを実行する(ステップS150)。ここで、図1〜図10に関して前述した本実施形態のレーザリペア方法を用いる。
本発明者は、図3(b)に例示したように各色の画素が配列され、緑(G)のカラーフィルタ20Gが設けられた画素におけるセルギャップが、赤(R)及び青(B)のカラーフィルタ20R、20Bが設けられた画素におけるセルギャップよりも小さい液晶パネルを用いてレーザリペアの実験を実施した。その結果、すべての欠陥画素に対して同一の走査方向でレーザ光を照射した場合には、欠陥画素を暗化させることができる平均の成功率はおよそ20パーセントであった。これに対して、本実施形態に基づきレーザ光を照射してレーザリペアを実施した場合の平均の成功率は85パーセントであった。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
例えば、レーザ光源としてYAGレーザを例示したが、これに限定されるわけではなくエキシマレーザなど種々のレーザー光を用いることができる。その他、本発明の液晶パネルのレーザリペア方法やレーザリペア装置あるいは液晶パネルの構成などの各要素について当業者が各種の変更や追加を加えたものであっても、本発明の要旨を含む限りにおいて本発明の範囲に包含される。
本実施形態に係る液晶パネルのレーザリペア装置を例示する模式図である。 図1に例示した液晶パネルのレーザリペア装置の動作を説明するためのフローチャートである。 (a)は、レーザリペアされる液晶パネルの構成を例示する模式断面図であり、(b)は、液晶パネルの模式平面図である。 本発明に係るレーザリペア装置100を用いて、液晶パネルをレーザリペアする工程を説明するための工程断面図である。 本発明に係るレーザリペア装置100を用いて、液晶パネルをレーザリペアする工程を説明するための工程断面図である。 比較例を説明するための工程断面図である。 レーザ光の走査方向の第1の具体例を表す模式平面図である。 レーザ光の走査方向の第2の具体例を表す模式平面図である。 レーザ光の走査方向の第3の具体例を表す模式平面図である。 レーザ光の走査方向の第4の具体例を表す模式平面図である。 本実施形態のレーザリペア方法を含む液晶パネルの製造方法を表すフローチャートである。
符号の説明
10 アレイ基板、 12 ガラス基板、 15 アレイ領域、 20、20B、20G、20R カラーフィルタ、 25 配向膜、 30 液晶、 35 配向膜、 40 対向基板、 42 対向電極、 45 ガラス基板、 50 ブラックマトリクス、 80 気泡、100 レーザリペア装置、101 レーザ発振器、102 エネルギー制御部、105 ガルバノミラー、110 集光レンズ、115 リレーレンズ、120 画像センサ、125 照明、130 ステージ、135 コントローラ、140 リペア条件決定部、144 データベース

Claims (8)

  1. 液晶パネルの欠陥画素にレーザ光を照射する液晶パネルのレーザリペア方法であって、
    欠陥画素の周囲のセルギャップが小さい側から大きい側に向けて前記欠陥画素内でレーザ光を照射することを特徴とする液晶パネルのレーザリペア方法。
  2. 液晶パネルの欠陥画素にレーザ光を照射する液晶パネルのレーザリペア方法であって、
    欠陥画素の周囲のセルギャップが大きい側よりも小さい側に近接した前記欠陥画素内の位置にレーザ光を照射して液晶中に気泡を形成することを特徴とする液晶パネルのレーザリペア方法。
  3. 前記気泡を生成した後に、レーザ光の強度を低下させ前記欠陥画素の周囲のセルギャップが小さい側から大きい側に向けて前記欠陥画素内でレーザ光を照射することを特徴とする請求項2記載のレーザリペア方法。
  4. レーザ光を放出するレーザ発振器と、
    液晶パネルを載置するステージと、
    前記レーザ発振器から放出された前記レーザ光を、前記ステージに載置された前記液晶パネルに導く光学手段と、
    欠陥画素の周囲のセルギャップが小さい側から大きい側に向けて前記欠陥画素内で前記レーザ光を照射するように前記レーザ発振器及び前記ステージを制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とするレーザリペア装置。
  5. レーザ光を放出するレーザ発振器と、
    液晶パネルを載置するステージと、
    前記レーザ発振器から放出された前記レーザ光を、前記ステージに載置された前記液晶パネルに導く光学手段と、
    欠陥画素の周囲のセルギャップが大きい側よりも小さい側に近接した前記欠陥画素内の位置に前記レーザ光を照射して液晶中に気泡を形成するように前記レーザ発振器及び前記ステージを制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とするレーザリペア装置。
  6. 前記制御部は、前記気泡を生成させた後に、前記レーザ光の強度を低下させ前記欠陥画素の周囲のセルギャップが小さい側から大きい側に向けて前記欠陥画素内でレーザ光を照射するように前記レーザ発振器及び前記ステージを制御することを特徴とする請求項5記載のレーザリペア装置。
  7. 前記制御部は、前記欠陥画素を有する液晶パネルの構造に関するデータを入力可能としたことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載のレーザリペア装置。
  8. アレイ基板と対向基板との間に液晶を封入して液晶パネルを形成する工程と、
    前記液晶パネルに含まれる欠陥画素を検査する工程と、
    請求項1〜3のいずれか1つに記載のレーザリペア方法により前記欠陥画素をリペアする工程と、
    を備えたことを特徴とする液晶パネルの製造方法。

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