JP2008175280A - One-way clutch - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、事務機等において用いられる一方向クラッチに関するものである。 The present invention relates to a one-way clutch used in an office machine or the like.
一方向クラッチの外輪を1枚の鋼板を深絞り加工によって円筒形に形成されたものはシェル形外輪と称され、これを用いた一方向クラッチはトルク容量の割に断面高さが低く、低コストである等の利点があることから、従来から事務機等の分野で使用されている(特許文献1、図6とその説明参照)。 The outer ring of a one-way clutch that is formed into a cylindrical shape by deep drawing a sheet of steel is called a shell-type outer ring. Since there is an advantage such as cost, it has been conventionally used in the field of office machines and the like (see Patent Document 1, FIG. 6 and its description).
シェル形外輪を用いた一方向クラッチの相手部品(通常は各種装置のハウジング)に対する取り付けは、相手部品に設けられた取付け孔に圧入することによって行われるが、その固定は相手部品の弾性による締付け力にのみ依存する構造であるため相手部品が樹脂製の場合には締付け力が不足し、ロック時の伝達トルクでシェル外輪と相手部品との間で滑りが生じる可能性がある。このため、前記特許文献1に開示された一方向クラッチにおいては、外輪の外径面において内径面のカム面に対応した部分に軸方向の回り止め用の突条を設ける手段が採用されている。 The one-way clutch using a shell-shaped outer ring is attached to the mating part (usually the housing of various devices) by press-fitting into the mounting hole provided in the mating part. Since the structure depends only on the force, when the mating part is made of resin, the tightening force is insufficient, and there is a possibility of slippage between the shell outer ring and the mating part due to the transmission torque at the time of locking. For this reason, in the one-way clutch disclosed in Patent Document 1, means for providing an axial rotation-preventing protrusion on a portion corresponding to the cam surface of the inner diameter surface on the outer diameter surface of the outer ring is employed. .
しかし、上記のような回り止め用の突条を設ける手段を採用した場合において、回り止めに効果を上げるため(即ち、耐クリープ力を大きくするため)、突条の高さを高くすると、カム面の深さが深くなり、それに応じてころの直径も大きくする必要があり、ころ本数の減少につながる不都合がある。 However, in the case where the above-described means for providing a rotation prevention ridge is adopted, in order to increase the effect of the rotation prevention (that is, to increase the creep resistance), if the height of the ridge is increased, the cam There is a disadvantage that the depth of the surface becomes deeper and the diameter of the roller needs to be increased accordingly, leading to a decrease in the number of rollers.
この問題を解消するため、前記特許文献1の発明においては、ころ本数の減少をもたらすことなく、耐クリープ力を高めるために、鋼管の引き抜き加工によって外径面に回り止め用の突条が形成された外輪を製作することとしている。このようにして製作された外輪は、相手部品が樹脂製であっても外径面の高い突条の存在によって滑りの発生を防止することができる。
しかし、前記のように金属管を加工して外輪としたものは、外輪の製作に際し、金属管の引抜き、切断等の工数がかかるため、深絞り加工によってシェル形外輪を製作する前述の場合に比べ、加工コストが高くつく問題がある。 However, as described above, the outer ring made by processing the metal tube requires man-hours such as drawing and cutting of the metal tube in the production of the outer ring. In comparison, there is a problem that the processing cost is high.
そこで、この発明はシェル形外輪の利点を生かしつつ、確実な回り止め機能を備えた一方向クラッチを提供することを課題とする。 Accordingly, an object of the present invention is to provide a one-way clutch having a reliable detent function while taking advantage of the shell-type outer ring.
前記の課題を解決するために、この発明に係る一方向クラッチは、図1及び図2に示したように、外輪11の内面に周方向に傾斜したカム面12を含むポケット13が形成され、前記ポケット13にころ14とそのころの押さえばね15が収納され、前記外輪11の両端部にころ14と押さえばね15の軸方向への抜け止めを防止する抜け止め部16、16’が設けられる。前記カム面12と前記外輪11に挿通される軸17とによって一定方向に狭小となるクサビ角θが形成され、前記押さえばね15によって前記ころ14がクサビ角の狭小方向に付勢された構成を基本的な構成とする。
In order to solve the above-mentioned problem, in the one-way clutch according to the present invention, as shown in FIGS. 1 and 2, a
このような一方向クラッチにおいて、前記外輪11がその軸断面形状において楕円形に形成され、その外輪11の内面における長径Xの両端部側に前記のカム面12が形成されたことを特徴とする。
In such a one-way clutch, the
前記構成の一方向クラッチは、装置の軸17の外径面に嵌合され、外輪11をハウジング等相手部品の楕円形の取付け孔に圧入される。軸17が図2の矢印で示したように、クサビ角θの拡大方向に相対回転した場合に軸17が楕円外輪11に対し空転し、反対方向に回転した際にロックされる。
The one-way clutch configured as described above is fitted to the outer diameter surface of the
なお、前記外輪11がシェル形であり、前記抜け止め部16、16’が前記楕円形外輪11の両端部を内向きに屈曲してつば状に形成された構成をとることができる。また、前記ポケット13のクサビ角θの拡大側となる端部に、前記押さえばね15のばね受け部18が形成された構成をとることができる。
The
また、図5に示したように、前記外輪11の内部に、軸17と同径の筒部19を有する搬送用ダミー20を挿入して前記ころ14と押さえばね15の内径方向への抜け止めを図った構成をとる場合もある。このような搬送用ダミー20を使用すると、一方向クラッチの組立時や組立完了後の搬送時においてころ14や押さえばね15の分離を防ぎ、ユニット状態で搬送できる便利さがある。
Further, as shown in FIG. 5, a
この発明に係る一方向クラッチは以上のようなものであるから、楕円形の外輪11が相手部品23の楕円形取付け孔に圧入されるので、相手部品23が締付け力の小さい樹脂部品の場合であっても大きな耐クリープ力が発生し相対的な滑りの発生が防止される。また、前記外輪11をシェル形とすることにより、シェル形外輪の利点、即ち、トルク容量の割に断面高さが低く低コストであるという利点が得られる。
Since the one-way clutch according to the present invention is as described above, the oval
また、ころ14と押さえばね15を収納するポケット13は、軸17の外径面と、楕円形外輪11内面の長径Xの両端部側の円弧面によって形成されるので、ころ14は保持器を用いなくても前記ポケット13内に安定した姿勢で保持される。従って、保持器が不要であるので部品点数が少なく構造が簡単であり、製造コストを低減することができる。
Further, the
さらに、搬送用ダミー20を使用した場合は、組立時や搬送時において部品の分離が防止され、ユニット状態で搬送できる便利さがある。
In addition, when the
以下、この発明に係る一方向クラッチの実施例を説明する。 Hereinafter, embodiments of the one-way clutch according to the present invention will be described.
添付図面に示した実施例の一方向クラッチは、図1から図4に示したように、シェル形の楕円形の外輪11、2本のころ14、各ころ14に対応した押さえばね15からなり、軸17に嵌合して使用に供される。
The one-way clutch of the embodiment shown in the accompanying drawings comprises a shell-shaped oval
外輪11は、1枚の鋼板を深絞り加工することによって形成されるが、その断面形状は、図2に示したように、長径X、短径Y(Y>軸17の直径)を有する筒状のものである。
The
いま、説明の便宜上、図3に簡略的に示したように、長径Xと短径Yとによって4分割された範囲を、短径Yを基準に半時計回りに領域I、II、III、IVと称することとすると、長径Xの両端側に形成される一方のカム面12は、領域IからIIにわたり設けられ、他方のカム面12は、領域IIIからIVにわたり設けられる。前記一方のカム面12は、中心点Oから短径Y上に一定距離だけはなれた点Pを中心とした円弧面によって形成される。カム面12の領域Iの端を点a、領域IIの端を点bで示している。他方のカム面12は、前記と中心点Oを基準とした対称位置に形成される。
For convenience of explanation, as briefly shown in FIG. 3, the range divided into four by the major axis X and the minor axis Y is divided into the regions I, II, III, IV in the counterclockwise direction based on the minor axis Y. In other words, one
長径Xを基準に見ると、点aと点bは非対象の位置にあり、点aは長径Xに接近しているが、点bは一層離れた位置にある。そのため、軸17との間隔が長径Xの端部近辺で最も大きく、点bに近づくに従い次第に狭くなる形状のポケット13が形成される。ころ14はその中間部分で噛み込みを生じる大きさの径に形成される。噛み込み部分における軸17とカム面12の接線相互によって点a側に拡大したクサビ角θが形成される。
Looking at the major axis X as a reference, the points a and b are in non-target positions, the point a is closer to the major axis X, but the point b is further away. Therefore, a
また、そのポケット13のクサビ角θが拡大する方向の端部において、楕円外輪11に断面L字形の屈曲によりばね受け部18が軸方向に形成される。
Further, at the end of the
ころ14が前記ポケット13に収納され、そのころ14と前記ばね受け部18との間に押さえばね15が介在される。ころ14は、カム面12の範囲内で移動できるが、その範囲を越える両側への移動はポケット13両端部のすき間によって規制される。
A
前記の押さえばね15は、図4に示したように、金属片をS字形に屈曲したものであり、この押さえばね15がころ14をクサビ角θの狭小方向へ付勢し、ころ14の姿勢の安定を図る。ころ14はカム面12の両端外方において次第に狭小となるポケット13のすき間の存在と、押さえばね15とにより安定した姿勢を保持するので、保持器を必要としない。
As shown in FIG. 4, the
また、前記のころ14及び押さえばね15の軸方向への抜け出しを防止するために、楕円外輪11の両端部に内向きつば状の抜け止め部16、16’が設けられる。このうち、一方の抜け止め部16は、前述の深絞り加工の際に生じる閉塞面の中心部に打ち抜きによって軸孔21を設けることにより形成される。他方の抜け止め部16’は、ころ14、及び押さえばね15を組み込んだ後、円筒形素材の開放端部をプレス加工(図6の矢印参照)することにより形成され、同時に軸孔21’も形成される。
Further, in order to prevent the
上記一方向クラッチの組立時及び搬送時等において、ころ14と押さえばね15が内径方向に外れること防止するために、軸17と同一径の円筒部19を有する搬送用ダミー20(図5、図6参照)を用いる。この搬送用ダミー20は、樹脂の成形品であり、前記筒部19の先端部は閉塞され、他端の開放端につば22が形成されたハット形のものである。つば22が前記の抜け止め部16側となるように軸孔21に挿入され、そのつば22を抜け止め部16に当てる。筒部19の先端は他方の軸孔21’の内側に接近する。
In order to prevent the
搬送用ダミー20を前記のように挿入することにより、前記筒部19の外径面と外輪11のカム面12を含む円弧面との間で、軸17を挿通した場合と同様のポケット13が形成され、そのポケット13内においてころ14と押さえばね15が保持される。これによって、一方向クラッチは部品が分離分解することなく組立され搬送される。相手部品に組み込む際に搬送用ダミー20と軸17が置換される。
By inserting the
実施例の一方向クラッチは以上のようなものであり、相手部品23(図2参照)に設けた楕円形の取付け孔に圧入により取付けられる。軸17がクサビ角θの拡大方向(図2矢印参照)に回転した場合は、ころ14がクサビ角θの拡大方向へ移動して軸17が空転し、相手部品23へのトルクの伝達が遮断される。また、前記と逆方向に回転した場合は、ころ14が反対方向に移動してクサビ角θの狭小部に噛みこむので軸17がロックされ、相手部品23にトルクが伝達される。
The one-way clutch of the embodiment is as described above, and is attached by press-fitting into an elliptical attachment hole provided in the counterpart component 23 (see FIG. 2). When the
前記一方向クラッチは、その楕円形の外輪11が相手部品23の楕円形取付け孔に嵌合されているので、前記のトルク伝達において大きな耐クリープ力を発揮する。
Since the elliptical
11 外輪
12 カム面
13 ポケット
14 ころ
15 押さえばね
16、16’ 抜け止め部
17 軸
18 ばね受け部
19 筒部
20 搬送用ダミー
21、21’ 軸孔
22 つば
23 相手部品
11
Claims (4)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007008394A JP2008175280A (en) | 2007-01-17 | 2007-01-17 | One-way clutch |
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JP2007008394A JP2008175280A (en) | 2007-01-17 | 2007-01-17 | One-way clutch |
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JP2008175280A true JP2008175280A (en) | 2008-07-31 |
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JP2007008394A Pending JP2008175280A (en) | 2007-01-17 | 2007-01-17 | One-way clutch |
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JP (1) | JP2008175280A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012062944A (en) * | 2010-09-15 | 2012-03-29 | Asmo Co Ltd | Clutch and motor |
-
2007
- 2007-01-17 JP JP2007008394A patent/JP2008175280A/en active Pending
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