JP2008174423A - 金属の方向凝固 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコンを方向凝固させるための改良装置及び方法を提供すること。
【解決手段】電源24から好適なスイッチ手段により各誘導コイルに電力が供給され、制御システム28が電源の出力と、各ソリッドステートスイッチ26a〜26fの開(非通電)閉(通電)状態とを制御する。制御システム28により実施される時間−電力管理スキームが、電源の電圧出力、電流出力、または電圧出力及び電流出力の組み合わせの各大きさを変化させることにより、容器中の溶湯塊の底部から上部にかけての誘導加熱量が徐々に減少されるように実施され得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属を凝固させるに先立ち、磁気誘導加熱を使用して金属を加熱する、金属の方向凝固に関する。
金属シリコンはその純度に応じて様々な用途の原料として用いられる。標準グレードのシリコンの公称純度は99%であり、超高純度グレードのものでは99.99%である。超高純度シリコンはソリッドステート装置やシリコーンを製造するために広汎に使用される。超高純度シリコンまでの純度の結晶シリコンを製造する方法の一つは方向凝固法として知られるものである。方向凝固法では、不純物を含む溶融シリコン柱がその底部から上部にかけてゆっくりと冷却される。適宜のプロセスパラメーターを用いることで、溶融部分中に不純物の殆どを残留させつつ、冷却領域に結晶シリコン塊が形成される。冷却された結晶シリコン塊は、プロセスの最後に外側の不純物部分を除去するべく適宜トリミングされ、次いで、例えば、半導体製造に際して使用する薄いウェハーに切断する等のそれ以降の処理プロセスを受ける。米国特許第6,136,091号、同第5,182,091号、同第4,243,471号、同第4,218,418号には、方向凝固法による様々な結晶シリコン製造法が記載される。
米国特許第6,136,091号明細書 米国特許第5,182,091号明細書 米国特許第4,243,471号明細書 米国特許第4,218,418号明細書
シリコンを方向凝固させるための改良装置及び方法を提供することである。
本発明の一様相によれば、複数の誘導コイルで外側を包囲した容器を提供することを含む、高純度金属を製造するための装置及び方法が提供される。複数の誘導コイルの各々は、各誘導コイルから電力が選択的に減少及び除去され得る様式下に一つ以上のAC電源に接続される。溶融、半固体、固体であり得る低純度金属が容器内に配置される。低純度金属は、複数の誘導コイルの各々に交流電流を送ると電磁誘導加熱されて溶湯塊となる。容器は随意的には、方向凝固させるに先立って溶融塊から全ての不純物を除去するための手段、例えば、溶湯塊に好適なガスを微細な気泡状にして送り込み(bubbling)、それらの気泡に不純物を付着させるための手段を含み得る。各誘導コイルに送られる電力は、溶湯塊がその一端から凝固し始め、凝固が他端に向けて徐々に進行する様式下に選択的に低減される。複数の誘導コイルの各々における冷却水のような冷却媒体が、溶湯塊の凝固を助成する。
本発明の別の様相によれば、複数の誘導コイルによって発生される磁界が、容器内に配置した導電性のサセプタと結合され得る。
シリコンを方向凝固させるための改良装置及び方法が提供される。
図1及び図2を参照するに、金属、例えば、これに限定するものではないが、シリコンを方向凝固させるためのシステムの一例が示される。容器10は、金属の溶湯塊を保持するためのチャンバー又は容器を取り巻く複数の誘導コイルを含んでいる。本発明のこの非限定的な実施例では6つの誘導コイル(コイル1〜コイル6)が各々2回巻コイルを含んでいるが、本発明の他の実施例では誘導コイル数及び各誘導コイルのコイル巻数は変更され得る。複数の誘導コイルは、図1に示すようなグラウト12、ブロック14、グラウトベース16のような好適な構造要素により然るべく保持される。図示されない磁気シャントが、代表的には誘導コイルの外側周囲部分に沿って配置されて誘導コイルを支持し、また、誘導コイルに電流を流した時に生じる磁界を封じ込める。同じく図示されないが、容器のための外側コンテナ要素が配置される。代表的には粒状耐火材である耐火物質18が充填され、焼結され、かくして溶湯を配置するチャンバ内壁を形成する。代表的には、耐火物質による内壁が焼結されて固体ガラス状の材料とされ、耐火物質による外側部分は粒状形態のままとされる。
金属凝固プロセスは溶湯を保持する容器を用いて開始するが、この開始段階に至るまでに、溶湯を容器に注ぎ入れ、または、少量の溶湯ヒール(heel)を容器内に配置し、容器内での溶融を誘導する固体形態の金属(例えば、粒子、インゴット、その他)を容器に追加することができる。金属凝固プロセスを開始するに先立ち、容器内の溶湯に対して一つ以上の処理プロセスを実施し得、そうした処理プロセスには、例えば、耐火物質18の底部に随意的な多孔性プラグ20を設け、溶湯中に導管22を介して好適な供給源からの加圧ガスを噴出させることが含まれる。ガスは、その気泡が溶湯を通して送られる際に溶湯中の不純物を気泡に結合させ、かくして不純物を容器中の溶湯面上に除去するようなものが選択される。溶湯面上に除去された不純物は空気中に蒸発され、または溶湯面からすくい取ることができる。この形式の溶湯パージングは、高純度固体金属を生じさせる方向凝固法を開始する前に不純物全体を除去するための一方法である。
図2には、電源と、容器10を包囲する6つの誘導コイルに対する配電システムとの一例が示される。電源24は、各誘導コイルに電力を提供するための好適なAC電源である。本発明のこの非限定実施例では電力は、これに限定するものではないが、図2に示すような、バックツーバック方式のソリッドステートスイッチ26a〜26fのような好適なスイッチ手段により各誘導コイルに供給される。各コイルは電源24への共同帰線を有する。制御システム28は、以下に詳しく説明するように、電源の出力と、各ソリッドステートスイッチ26a〜26fの開(非通電)閉(通電)状態とを制御する。
図3a〜図3fには方向凝固を実施するための、制御システム28により実施される時間−電力管理スキームの非限定例が例示される。全ての図において、x軸は時間を、y軸は電源24の標準出力を表す。電源制御は、電源の電圧出力、電流出力、または電圧出力及び電流出力の組み合わせの各大きさを変化させることにより実施され得る。6つの誘導コイルの一つ以上が、通電サイクル時間帯の範囲内の時間において電源24に通電される。通電サイクルは図ではTcycleとして識別される。図3aに示す第1通電サイクルでは6つ全ての誘導コイルが第1通電サイクル時間帯Tcp1に渡り通電される。Tcp1は全ての誘導コイルに対して等しくされるが、別の実施例では誘導コイル毎に変化され得る。図3bの第2通電サイクルでは図3aの時間−電力管理スキームが引き継がれるが、その第2通電サイクル時間帯Tcp2では誘導コイル1は通電されず、誘導コイル2〜6が通電される。第2通電サイクル時間帯Tcp2は第1通電サイクル時間帯Tcp1よりも長く、これに比例して出力電力は、各誘導コイルへの電気エネルギー量が同一量に維持されるように低減(Tcp2がTcp1の1.2倍であるので0.833倍の標準出力に)される。図3bの時間−電力管理スキームは、時間T2まで、Tcycleで示すように反復循環される。順次する類似の時間−電力管理スキームが図3c〜図3fに例示されるようにシーケンス的に実施されるが、ここでは各図に示す順次する各通電サイクルにおいて、誘導コイルの更に一つが通電されないようになる。このようにして、容器中の溶湯塊の底部から上部にかけての誘導加熱量が徐々に減少される。
溶湯の方向凝固を助成するための冷却用媒体が、容器の外側の周囲に選択的に付加される。好適な冷却用媒体は誘導コイルとの組み合わせにおいて提供され得る。例えば、誘導コイルを中空化し、この中空部分に水のような冷却用媒体を通過させ得る。この場合冷却用媒体は2つの目的、即ち、誘導コイルが電流を伝導する間にコイルを冷却(主にコイルからI2Rが失われることによるコイル冷却)し続け、また、制御システム28により実施されるような好適な時間−電力管理スキームに従いコイルから電力が選択的に除去された後、溶湯塊を冷却するために作用する。
図1には、容器の底部位置に設け得る、随意的な底部冷却プレート40も示される。本発明のこの非限定実施例では、底部冷却プレートは環状とされ、導管22の周囲に嵌装される。底部冷却プレート内には、凝固する溶湯塊を除熱するための冷却用媒体をこの底部冷却プレート内に循環させるための一つ以上の冷却用通路42を設け得る。この構成の底部冷却プレートは、凝固する溶湯塊をその底部から冷却し、他方、中空の誘導コイルにおける冷却水のような側壁冷却用媒体が溶湯塊を側方から冷却する。
図1には凝固が半分以上完了した状況での方向凝固法が例示される。図3eに例示する通電サイクルでの時間−電力管理スキームが実施され得る。この場合、誘導コイル1〜4が通電されず、容器中の溶湯は方向凝固して高純度結晶金属固体30となる。不純物は主に金属固体の上部に配置され、残余の溶湯34は純化されるべく残される。図3aに示すような全ての誘導コイルを使用して溶湯を必要量誘導加熱した後、一日〜それ以上の期間、各誘電コイルに対し図3b〜図3eに例示する通電サイクルが実施される。
全ての溶湯が凝固した後、容器10を好適な傾倒機構を用いて傾け、電動シリンダー38に連結したプッシャープレート36のような押し出し手段を用いて、凝固金属30を図4に例示する如く耐火物質18と共に容器外に押し出す。これ以降の処理プロセスには、凝固金属から耐火物質を除去することや、凝固金属の、不純物を含む可能性のある外側境界部分をトリミングすることが含まれ得る。次いで、この高純度の金属はそれ以降の処理プロセスを受け、例えば、金属がシリコンであれば、半導体部品の製造で使用する薄いウェファーに切り取られる。容器10は新たな耐火物質で再パッケージし、耐火物質を焼結させることで再利用され得る。
本発明の上記実施例で使用する容器10は実質的に非導電性のものであり、誘導コイルの電流によって生じた磁界が容器中の溶湯塊と連結され、かくして溶湯を誘導加熱する。溶湯塊が溶融シリコンのような良導電体(結晶シリコンが0.3Ω-1cm-1といった低導電度のものであるのに対し、75Ω-1cm-1)である場合、誘導を溶湯に直接結合するのは溶湯を加熱するためには有効である。溶湯物質の導電性が良くない場合、図5に例示するように、容器内の溶湯ではなくむしろ導電性のサセプタを、発生した磁界と磁気的に結合することができる。サセプタ44は、炭化珪素から構成される容器に挿通させた、端部開放型の円筒状スリーブのような導電性集合材、または、炭化珪素粒子を非導電性の耐火物質中に分散させた如き導電性複合材料であり得る。本発明の他の実施例では、サセプタは容器と一体化してサセプタ容器を形成するものであり得る。導電性材料の厚さは、印加磁界との磁気的結合が最大限である場合の標準浸透深さ(誘起渦電流の)の少なくとも一つとすべきである。任意の物質中への誘起渦電流の浸透は、誘起渦電流(印加磁界での)の周波数と、材料の導電性及び磁界浸透性とに依存する。詳しくは、誘起渦電流の浸透深さ(δ)は、以下の式、
δ=503(ρ/μF)1/2
により与えられる。
ここで、ρはΩmでの材料の電気抵抗値、μは材料の相対浸透性、Fは、誘導コイル1〜6の一つ以上が出力周波数F下に電源24と通電される場合の、印加磁界での誘導渦電流の周波数である。標準浸透深さの一つは、渦電流密度が1/e(eはオイラーの定数2.718・・・)に減少する深さである。
本発明の別の実施例では、方向凝固の進行がセンサを使用して観察され得る。例えば、センサが適宜の波長の電磁波を溶湯中に送り、送られた電磁波が溶湯と不純物との界面位置で、及びまたは凝固金属と不純物との間の界面位置で反射してセンサに戻ることで、凝固の進行が観察される。センサの出力はこれら界面の一方又は両方のリアルタイムでの高さと比例するものであり、誘導コイルの通電サイクルのための時間−電力管理スキームを動的に制御するために使用可能である。
本発明の実施例には、以下のものが含まれる。
1.金属を方向凝固させるための装置であって、
金属の溶湯塊のための容器と、
容器の外側高さ部分を包囲する複数の誘導コイルと、
各誘導コイルのための切替手段にして、第1切替端子及び第2切替端子を有し、各第1切替端子が、各誘導コイルの第1コイル端子に排他的に連結される切替手段と、
第1電源端子及び第2電源端子を有する単一のAC電源にして、第1電源端子が全ての第2切替端子に連結され、第2電源端子が全ての第2コイル端子に連結されるAC電源と、
各切替手段を選択的に開閉させることにより、容器中の金属の溶湯塊にその底部から上部にかけて付加される誘導加熱度合いを漸減させるための制御手段と、
を含む装置。
2.金属を方向凝固させるための装置であって、
金属の溶湯塊を収納するためのサセプタ容器と、
サセプタ容器の外側高さ部分を包囲する複数の誘導コイルと、
各誘導コイルのための切替手段にして、第1切替端子及び第2切替端子を有し、各第1切替端子が、各誘導コイルの第1コイル端子に排他的に連結される切替手段と、
第1電源端子及び第2電源端子を有するAC電源にして、第1電源端子が全ての第2切替端子に連結され、第2電源端子が全ての第2コイル端子に連結されるAC電源と、
各切替手段を選択的に開閉させることにより、容器中の金属の溶湯塊にその底部から上部にかけて付加される誘導加熱度合いを漸減させるための制御手段と、
を含む装置。
3.金属の溶湯塊を方向凝固させるための方法であって、
単一のAC電源に連結した複数の誘導コイルで包囲した容器中に金属の溶湯塊を配置すること、
単一のAC電源から複数の誘導コイルの各々へのAC電流を選択的に切り換えることにより容器中の金属の溶湯塊を加熱すること、
容器中の金属の溶湯塊にその底部から上部にかけて付加される誘導加熱による熱を漸減させることにより、容器中の金属の溶湯塊を容器の底部から上部にかけて凝固させること、
を含む方法。
4.金属の溶湯塊を方向凝固させるための方法であって、
単一のAC電源に連結した複数の誘導コイルで包囲したサセプタ容器中に金属の溶湯塊を配置すること、
単一のAC電源から複数の誘導コイルの各々への、サセプタ容器を加熱するためのAC電流を選択的に切り換えることにより容器中の金属の溶湯塊を誘導及び放射により加熱すること、
誘導加熱によりサセプタ容器の底部から上部にかけて付加される熱を漸減させることにより、該サセプタ容器中の金属の溶湯塊をサセプタ容器の底部から上部にかけて凝固させること、
を含む方法。
上記1または2の装置実施例には、
1)容器中の金属の溶湯塊をその底部から上部にかけて選択的に徐々に冷却するための、容器の外側高さ部分に沿って配置した手段を更に含むこと。
2)容器中の金属の溶湯塊を、容器の底部から上部にかけて選択的に徐々に冷却するための手段が、複数の誘導コイルの各々を流動する冷却用媒体を含むこと、
3)容器中の金属の溶湯塊を、容器中でその底部から上部にかけて徐々に冷却するための手段を更に含むこと、
4)凝固した金属を容器から押し出すための手段を更に含むこと、
5)容器中の金属の溶湯塊の、容器の底部から上部にかけての凝固の進行を検出するためのセンサ手段を更に含むこと、
6)複数の誘導コイルの各々に選択的にAC電流を印加するための手段を、容器中の金属の溶湯塊が容器の底部から上部にかけて漸次凝固するように制御するように調整するフィードバック手段を更に含むこと、
が更に含まれ得、
前記3または4の方法実施例では、
7)容器中の金属の溶湯塊を、容器中でその底部から上部にかけて漸次冷却することを更に含むこと及び、
8)凝固した金属を容器から押し出すことを更に含むこと、が更に含まれ得る。
本発明の範囲内におけるその他のコイル構成も意図され得る。例えば、容器中の溶湯の除熱を改善するために誘導コイルを重ね使用することができる。更には、上述した各実施例で使用する誘導コイル数は本発明の範囲内に限定されるものではなく、また、幾つかの実施例では空冷式の誘導コイルを使用し得、容器の外側周囲に誘導コイルを別個に設け、または誘導コイルを容器と一体化することもできる。
以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本発明の内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。
本発明の、金属を方向凝固させるシステムの一例の、部分的に断面で示すダイヤグラム図である。 本発明の、金属を方向凝固させるシステムで使用するための電源及び配電装置の一例を略示した電気的ダイヤグラム図である。 本発明の、金属を方向凝固させるシステムで使用するための誘導コイルに送電するための時間−電力管理方式の一例である。 本発明の、金属を方向凝固させるシステムで使用するための誘導コイルに送電するための時間−電力管理方式の一例である。 本発明の、金属を方向凝固させるシステムで使用するための誘導コイルに送電するための時間−電力管理方式の一例である。 本発明の、金属を方向凝固させるシステムで使用するための誘導コイルに送電するための時間−電力管理方式の一例である。 本発明の、金属を方向凝固させるシステムで使用するための誘導コイルに送電するための時間−電力管理方式の一例である。 本発明の、金属を方向凝固させるシステムで使用するための誘導コイルに送電するための時間−電力管理方式の一例である。 本発明の、金属を方向凝固させるシステムで使用するための容器から、方向凝固した金属を押し出す状況を部分的に断面で示すダイヤグラム図である。 容器が、容器を取り巻く誘導コイルを通して流れる電流により生じた磁界に磁気的に結合される、本発明の、金属を方向凝固させるためのシステムの一例を部分的に断面で示すダイヤグラム図である。
符号の説明
1〜6 コイル
10 容器
12 グラウト
14 ブロック
16 グラウトベース
18 耐火物質
20 多孔性プラグ
22 導管
24 電源
26a〜26f ソリッドステートスイッチ
28 制御システム
30 凝固金属
36 プッシャープレート
38 電動シリンダー
40 底部冷却プレート
42 冷却用通路

Claims (12)

  1. 金属を方向凝固させるための装置であって、
    金属の溶湯塊のための容器と、
    容器の外側高さ部分を包囲する複数の誘導コイルと、
    各誘導コイルのための切替手段にして、第1切替端子及び第2切替端子を有し、各第1切替端子が、各誘導コイルの第1コイル端子に排他的に連結される切替手段と、
    第1電源端子及び第2電源端子を有する単一のAC電源にして、第1電源端子が全ての第2切替端子に連結され、第2電源端子が全ての第2コイル端子に連結されるAC電源と、
    各切替手段を選択的に開閉させることにより、容器中の金属の溶湯塊にその底部から上部にかけて付加される誘導加熱度合いを漸減させるための制御手段と、
    を含む装置。
  2. 金属を方向凝固させるための装置であって、
    金属の溶湯塊を収納するためのサセプタ容器と、
    サセプタ容器の外側高さ部分を包囲する複数の誘導コイルと、
    各誘導コイルのための切替手段にして、第1切替端子及び第2切替端子を有し、各第1切替端子が、各誘導コイルの第1コイル端子に排他的に連結される切替手段と、
    第1電源端子及び第2電源端子を有するAC電源にして、第1電源端子が全ての第2切替端子に連結され、第2電源端子が全ての第2コイル端子に連結されるAC電源と、
    各切替手段を選択的に開閉させることにより、容器中の金属の溶湯塊にその底部から上部にかけて付加される誘導加熱度合いを漸減させるための制御手段と、
    を含む装置。
  3. 容器中の金属の溶湯塊をその底部から上部にかけて選択的に徐々に冷却するための、容器の外側高さ部分に沿って配置した手段を更に含む請求項1又は2の装置。
  4. 容器中の金属の溶湯塊を、容器の底部から上部にかけて選択的に徐々に冷却するための手段が、複数の誘導コイルの各々を流動する冷却用媒体を含んでいる請求項3の装置。
  5. 容器中の金属の溶湯塊を、容器中でその底部から上部にかけて徐々に冷却するための手段を更に含む請求項1〜4の何れかの装置。
  6. 凝固した金属を容器から押し出すための手段を更に含む請求項1〜5の何れかの装置。
  7. 容器中の金属の溶湯塊の、容器の底部から上部にかけての凝固の進行を検出するためのセンサ手段を更に含む請求項1〜6の何れかの装置。
  8. 複数の誘導コイルの各々に選択的にAC電流を印加するための手段を、容器中の金属の溶湯塊が容器の底部から上部にかけて漸次凝固するように制御するように調整するフィードバック手段を更に含む請求項1〜7の何れかの装置。
  9. 金属の溶湯塊を方向凝固させるための方法であって、
    単一のAC電源に連結した複数の誘導コイルで包囲した容器中に金属の溶湯塊を配置すること、
    単一のAC電源から複数の誘導コイルの各々へのAC電流を選択的に切り換えることにより容器中の金属の溶湯塊を加熱すること、
    容器中の金属の溶湯塊にその底部から上部にかけて付加される誘導加熱による熱を漸減させることにより、容器中の金属の溶湯塊を容器の底部から上部にかけて凝固させること、
    を含む方法。
  10. 金属の溶湯塊を方向凝固させるための方法であって、
    単一のAC電源に連結した複数の誘導コイルで包囲したサセプタ容器中に金属の溶湯塊を配置すること、
    単一のAC電源から複数の誘導コイルの各々への、サセプタ容器を加熱するためのAC電流を選択的に切り換えることにより容器中の金属の溶湯塊を誘導及び放射により加熱すること、
    誘導加熱によりサセプタ容器の底部から上部にかけて付加される熱を漸減させることにより、該サセプタ容器中の金属の溶湯塊をサセプタ容器の底部から上部にかけて凝固させること、
    を含む方法。
  11. 容器中の金属の溶湯塊を、容器中でその底部から上部にかけて漸次冷却することを更に含む請求項9または10の方法。
  12. 凝固した金属を容器から押し出すことを更に含む請求項9〜11の何れかの方法。
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