JP2008173576A - 水素分離膜複合体の製造方法およびそれを用いる水素分離方法 - Google Patents

水素分離膜複合体の製造方法およびそれを用いる水素分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水素透過性及び耐久性に優れ、安価な水素分離膜複合体の製造方法を提供する。
【解決手段】(1)メソ細孔酸化物薄膜が多孔質支持体上に積層されてなるメソ細孔複合体(A)を準備する工程、(2)前記メソ細孔複合体(A)のメソ細孔酸化物薄膜の細孔表面に塩基性官能基を導入する工程、(3)前記(2)の工程で得られた塩基性官能基を導入したメソ細孔複合体(B)のメソ細孔酸化物薄膜のメソ細孔内にパラジウム前駆体を担持させる工程、(4)前記(3)の工程で得られたパラジウム前駆体を担持したメソ細孔複合体(C)を加熱下に酸素ついで水素を作用させて、パラジウム前駆体をパラジウムに変換すると同時に塩基性官能基を除去する工程を含むことを特徴とする水素分離膜複合体製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、水素を含む混合ガスから水素ガスを選択的に透過分離するのに用いられる水素分離膜複合体の製造方法に関する。さらに、その水素分離膜複合体を用いて水素ガスを分離する方法に関する。
水素ガスは化成品の原料ガス、ガラスや電子材料の処理ガス、ロケットや燃料電池の燃料ガスなど非常に多岐に渡って大量に利用されている工業的に重要なガスである。近年は、水素燃料電池の本格的な実用化を目前にして、改めて注目されており、高純度の水素を安価に製造する技術の開発が急務となっている。水素の製造方法としては、天然ガスや精油所のオフガス、ナフサ等の石油系炭化水素のスチームリフォーミング法、或いは、重質油やその他の原料炭化水素の熱分解法が代表的な方法であり、これらによって製造された水素含有ガスを水素分離膜により精製分離して高純度の水素ガスを製造する。
このような水素分離膜として、例えば、細孔を有する支持体の表面に圧延パラジウム膜を付着させた膜が知られている(特許文献1)。この水素分離膜は、耐久性を高くするために、パラジウム膜を5μmもしくはそれ以上の膜厚とする必要があり、高価なパラジウムを大量に使用する必要があった。一方、パラジウム使用量を低減する目的でCVD、無電解メッキ等の薄膜化が試みられている(特許文献2、3)。
しかしながら、薄膜化には、水素脆化、球状剥離の問題があり(非特許文献1)、耐久性が低いため、全く新しい水素分離膜の開発が望まれている。
特開2006−175379号公報 特開2003−135943号公報 特開昭63−295402号公報 S.N.Paglieri,J.D.Way、「Separation and Purification Methods」、31巻、p.1〜169、2002年
これまでに高価なパラジウム(Pd)使用量の低減を目的としてバナジウム(V)やニオブ(Nb)などの非パラジウム系の金属膜も検討されているが、溶解拡散透過を可能とする水素の乖離能がパラジウム以外の金属には無いため、結局パラジウムをガス供給側と透過側の両面にコーティングする必要があり、また400℃以上の高温域では完全に合金化してしまい、水素透過能が失われてしまうという問題点がある。
本発明は、水素透過性及び耐久性に優れ、安価な水素分離膜複合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、メソ細孔酸化物薄膜のメソ細孔内にパラジウムを担持させるに際し、細孔表面を塩基性官能基で修飾したのち焼成除去する工程を付加することにより、優れた耐久効果を有することを見出し、この知見に基づいてさらに研究を進め、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1] 水素分離膜複合体の製造方法であって、
(1)メソ細孔酸化物薄膜が多孔質支持体上に積層されてなるメソ細孔複合体(A)を準備する工程、
(2)前記メソ細孔複合体(A)のメソ細孔酸化物薄膜の細孔表面に塩基性官能基を導入する工程、
(3)前記(2)の工程で得られた塩基性官能基を導入したメソ細孔複合体(B)のメソ細孔酸化物薄膜のメソ細孔内にパラジウム前駆体を担持させる工程、
(4)前記(3)の工程で得られたパラジウム前駆体を担持したメソ細孔複合体(C)を加熱下に酸素ついで水素を作用させて、パラジウム前駆体を金属パラジウムに変換すると同時に塩基性官能基を除去する工程、
を含むことを特徴とする前記製造方法、
[2] 前記(1)の工程が、(1a)多孔質支持体の表面に界面活性剤及び酸化物源からなるゲル薄膜を形成させて多層構造体とする工程、および(1b)該多層構造体を焼成する工程からなる前記[1]に記載の製造方法、
[3] 酸化物源がシリカ源であり、該シリカ源が、コロイダルシリカ、ケイ酸ソーダ、テトラアルキルアンモニウムシリケートまたはシリコンアルコキシドである前記[2]に記載の製造方法、
[4] 界面活性剤がカチオン界面活性剤である前記[2]または前記[3]に記載の製造方法、
[5] 塩基性官能基の導入を、末端に塩基性官能基を有するシランカップリング剤を用いて行う前記[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法、
[6] 塩基性官能基がアミノ基である前記[5]に記載の製造方法、
[7] 末端に塩基性官能基を有するシランカップリング剤が3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランおよび(3−トリメトキシシリルプロピル)ジエチレントリアミンから選ばれる一以上である前記[5]に記載の製造方法、
[8] パラジウム前駆体が酢酸パラジウム、硝酸パラジウム、塩化パラジウム、塩化パラジウム酸、パラジウムアセチルアセトナートおよびパラジウムヘキサフルオロアセチルアセトナートからなる群から選ばれる一以上である前記[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法、
[9] パラジウム前駆体の担持を、塩基性官能基を導入したメソ細孔複合体(B)のメソ細孔酸化物薄膜のメソ細孔内にパラジウム前駆体溶液を含浸させることにより行う前記[1]〜[8]のいずれかに記載の製造方法、および
[10]水素を含有する混合ガスを、前記[1]〜[9]のいずれかに記載の製造方法で得られた水素分離膜複合体に接触させて、水素を選択的に透過させることを特徴とする水素分離方法、
に関する。
本発明の水素分離膜複合体の製造方法は、水素の選択的透過性が優れており、水素脆化が少なく、かつ耐用寿命が長い水素分離膜複合体を、少ないパラジウム使用量で安価に製造することができる。
以下に、まず本発明の水素分離膜複合体の製造方法について説明する。
本発明の水素分離膜複合体の製造方法は、(1)メソ細孔酸化物薄膜が多孔質支持体上に積層されてなるメソ細孔複合体(A)を準備する工程、(2)前記メソ細孔複合体(A)のメソ細孔酸化物薄膜の細孔表面に塩基性官能基を導入する工程、(3)前記(2)の工程で得られた塩基性官能基を導入したメソ細孔複合体(B)のメソ細孔酸化物薄膜のメソ細孔内にパラジウム前駆体を担持させる工程、(4)前記(3)の工程で得られたパラジウム前駆体を担持したメソ細孔複合体(C)を加熱下に酸素ついで水素を作用させて、パラジウム前駆体をパラジウムに変換すると同時に塩基性官能基を除去する工程を含むことを特徴とする。
[工程(1)]
本工程は、メソ細孔複合体(A)を準備する工程である。該工程は、例えば、前記多孔質支持体の表面に界面活性剤および酸化物源からなるゲル薄膜を形成させて多層構造体とし、該多層構造体を焼成することにより実施できる。
本発明に用いられる多孔質支持体としては、例えば、アルミナ、コージェライト、ジルコニア、チタニア、バイコールガラス、焼結金属などの多孔質体が挙げられるが、これらに限らず、種々の多孔質体を用いることができ、前記メソ細孔酸化物薄膜の構成材料と同じ種類のものであってよく、例えば、シリカであってもよい。
前記多孔質支持体の形状は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、通常は、板状もしくはチューブ状である。
前記多孔質支持体の孔径は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、通常、0.01〜10μmであり、好ましくは0.05〜1.5μmである。
前記ゲル薄膜の形成は、例えば、多孔質支持体の表面に、界面活性剤および酸化物源を含む混合溶液(以下、前駆体溶液ともいう)を塗布したのち、乾燥することによって行われる。塗布方法は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、通常、スピンコーティング法やディップコーティング法が好ましい。とくに、キューブ状の多孔質支持体上に均一な厚さでメソ細孔酸化物薄膜の前駆体溶液を保持させることができるという観点から、ディップコーティング法がより好ましい。
前記スピンコーティング法は、多孔質支持体を一定速度で回転させ、該多孔質支持体上に、界面活性剤および酸化物源を含む混合液を滴下し、均一塗布し、ついで乾燥することにより、ゲル薄膜を得る方法である。なお、スピンコーティング時における回転速度は2000〜5000rpmが好ましい。
また、前記ディップコーティング法は、界面活性剤および酸化物源を含む混合液内に、多孔質支持体を浸し、ついで0.1mm/sec〜1.0mm/secで引き上げ、乾燥することにより、ゲル薄膜を得る方法である。
前記前駆体溶液は、例えば、界面活性剤を含む溶液と酸化物源を含む溶液とを混合撹拌することにより、または酸化物源を含む溶液に界面活性剤を含む溶液を加えることにより調製することができる。また、この調製の際に、例えばpH調整剤などの各種添加剤を適宜に用いることができる。
前記界面活性剤は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤のいずれであってもよい。
前記イオン性界面活性剤としては、例えば、カチオン界面活性剤が挙げられ、より具体的には例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロミドといった臭化物や塩化物が挙げられる。このほかにも、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、セチルピリジニウム塩、ミリスチルトリメチルアンモニウム塩、デシルトリメチルアンモニウム塩、ドデシルトリメチルアンモニウム塩、ジメチルジドデシルアンモニウム塩、セチルトリメチルホスホニウム塩、オクタデシルトリメチルホスホニウム塩などが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、前記非イオン性界面活性剤としては、例えば、エチレンオキサイド(EO)−プロピレンオキサイド(PO)−エチレンオキサイド(EO)コポリマーで、P123{(EO)20(PO)70(EO)20}やP127{(EO)106(PO)70(EO)106}などであるが、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの長さ(重合度)を変えることが出来るのは言うまでもない。また、エチレンオキサイドのポリマーで分子の末端が長鎖のアルキル基であるBrij700も界面活性剤として用いられる。
前記酸化物源としては、例えば金属酸化物源や非金属酸化物源が挙げられ、より具体的には、例えば、シリカ源、アルミナ源、チタニア源、ジルコニア源などの酸化物源が挙げられるが、これらの中でも好ましくはシリカ源である。
前記シリカ源としては、例えば、コロイダルシリカ、ケイ酸ソーダ、テトラアルキルアンモニウムシリケート(例えばテトラメチルアンモニウムシリケートなど)、シリコンアルコキシドなどが挙げられ、ここで、シリコンアルコキシドとしては、例えばトリメトキシシランやトリエトキシシランなどのトリアルコキシシラン、テトラメトキシシランやテトラエトキシシランなどのテトラアルコキシシランなどが挙げられる。本発明では、これらの1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記前駆体溶液の溶媒としては、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、例えば、水、アルコールなどが挙げられる。前記アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノールなどが挙げられる。また、前記溶媒は、水、メタノール、エタノールまたはプロパノールであるのが好ましい。
前記pH調整剤としては、例えば、酸やアルカリなどが挙げられ、より具体的には、例えば、硫酸、塩酸、硝酸などの無機酸、水酸化ナトリウム、アンモニアなどが挙げられる。なお、pH調整剤として酸を用いる場合には、前記混合液は通常pH1〜3の範囲に調整され、また、pH調整剤としてアルカリを用いる場合には、通常pH10〜13の範囲に調整される。
前記前駆体溶液中の各組成の配合割合については、メソ細孔酸化物薄膜の種類などにより適宜に設定されるので特に限定されないが、例えば、メソ細孔酸化物薄膜としてメソポーラスシリカ「MCM−48」の薄膜を得ようとする場合には、塩酸とシリカ源との割合(モル比:塩酸/シリカ源)は0.4〜0.5が好ましく、界面活性剤とシリカ源との割合(モル比:界面活性剤/シリカ源)は0.5〜0.6が好ましい。
本工程では、前記塗布により得られた塗布物を乾燥させるが、この乾燥により、多孔質支持体上に、界面活性剤および酸化物源を含む混合溶液からゲル膜を形成することができる。乾燥温度は、本発明の目的を阻害しなければ特に限定されないが、多孔質支持体上にゲル薄膜がより均一に生成するという観点から、室温〜30℃が好ましい。
このようにして得られた多層構造体を焼成することにより界面活性剤を除去する。本工程により、メソ細孔酸化物薄膜が多孔質支持体上に積層されてなるメソ細孔複合体であって、前記多孔質支持体の内部に前記薄膜を構成する酸化物が実質的に存在しないメソ細孔複合体が得られる。前記焼成温度は、通常、界面活性剤のいずれの沸点よりも高い温度であり、界面活性剤の種類などによって適宜に設定されるが、あえて好ましい焼成温度をあげると、200℃〜700℃であり、より好ましくは300℃〜600℃であり、最も好ましくは400℃〜600℃である。焼成時の昇温速度は、0.1〜1℃/minが好ましい。また、焼成時の保持時間については、焼成温度が例えば400℃〜600℃の範囲内である場合、焼成時の保持時間は1〜48時間が好ましい。
本工程により、多孔質支持体上にメソ細孔酸化物薄膜が均一に積層されており、かつ該多孔質支持体の内部に前記薄膜を構成する酸化物が実質的に存在していないメソ細孔複合体が得られる。
本工程で形成されたメソ細孔酸化物薄膜は、均一なメソ細孔を持ち、かつ規則的な周期構造を有する。さらには、該メソ細孔酸化物薄膜中の細孔径は、通常2〜10nmであり、かつ細孔容積は0.5〜1.4cc/gである。ここで、細孔径とは、細孔の垂直断面の最大寸法をいう。また、細孔容積とはメソ細孔酸化物薄膜の細孔からなる空隙部の容積であり、通常のガス吸着測定装置により測定できる。
また、本工程で形成されたメソ細孔酸化物薄膜の膜厚は、通常、500nm以下である。
[工程(2)]
本工程は、前記工程(1)で得られたメソ細孔複合体(A)のメソ細孔酸化物薄膜の細孔表面に、塩基性官能基を導入する工程である。塩基性官能基の導入は常法に従い実施でき、例えば、前記メソ細孔複合体(A)のメソ細孔酸化物薄膜の細孔表面に、末端に塩基性官能基を有するシランカップリング剤を作用させて化学結合させるか、あるいは前記メソ細孔複合体のメソ細孔酸化物薄膜の細孔表面に、末端に塩基性官能基以外の有機官能基(すなわち、塩基性官能基に変換しうる基)を含有するシランカップリング剤を作用させて化学結合させたのち、アミン化合物を用いて該有機官能基を塩基性官能基に変換することにより実施できる。
前記の塩基性官能基はアミノ基であるのが好ましく、アミン化合物は、1級アミン化合物(すなわち、末端にアミノ基を有する化合物)であるのが好ましい。
前記の末端に塩基性官能基を有するシランカップリング剤の好適な例としては、例えば、末端に官能基としてアミノ基を有するシランカップリング剤が挙げられ、より具体的には、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、(3−トリメトキシシリルプロピル)ジエチレントリアミンなどが挙げられる。これらのアミノ基を有するシランカップリング剤は、1種類を単独で用いてもよいし、複数種類を組み合わせて用いてもよい。
前記のシランカップリング剤量は、該シランカップリング剤が化学結合したメソ細孔酸化物薄膜に対して、約0.1〜75質量%、好ましくは約1〜60質量%、さらに好ましくは約2.5〜50質量%である。シランカップリング剤のメソ細孔酸化物薄膜中の担持量が約0.1質量%未満であるとメソ細孔酸化物薄膜の細孔表面に塩基性官能基を十分に導入することができず、約75質量%を超えると過剰量となり経済的でない。
前記メソ細孔複合体のメソ細孔酸化物薄膜の細孔表面に、前記の塩基性官能基(好ましくはアミノ基)を有するシランカップリング剤を化学結合させるには、前記メソ細孔酸化物薄膜と、前記の塩基性官能基(好ましくはアミノ基)を有するシランカップリング剤とを化学反応(グラフト法)させればよい。かかる反応は、適当な溶剤中、不活性ガス(例えばアルゴンガス)雰囲気下で好適に実施できる。反応温度は特に限定されないが、溶剤の沸点以下の温度で還流させるのが好ましい。
前記溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、酢酸エチル、メチルセロソルブおよびテトラヒドロフラン等の有機溶剤が挙げられるが、中でもトルエンが好ましい。
反応後、ろ過、洗浄、乾燥して、末端にアミノ基を有する基が導入された水素分離膜複合体が得られる。
[工程(3)]
本工程は、メソ細孔酸化物薄膜の細孔内にパラジウム前駆体を担持させる工程である。前記パラジウム前駆体は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、酢酸パラジウム、硝酸パラジウム、塩化パラジウム、塩化パラジウム酸、パラジウムアセチルアセトナート、パラジウムヘキサフルオロアセチルアセトナートなどを用いることができる。これらパラジウム前駆体は溶液で用いられるのが好ましく、該溶液をメソ細孔酸化物薄膜の細孔内に含浸させ、次いで、溶液を除去し、通常1〜40時間、より好ましくは10〜30時間、真空中で乾燥させることで、メソ細孔酸化物薄膜の表面に塩基性官能基を介してパラジウム前駆体が担持される。
[工程(4)]
本工程は、前記工程で得られたパラジウム前駆体を担持したメソ細孔複合体を熱処理して、同時に塩基性官能基を除去すると共に、同時に酸素および水素を作用させてパラジウム前駆体をパラジウムに変換する工程である。
本工程では、例えば酸素を1〜100ml/min、好ましくは5〜50ml/min、より好ましくは10〜30ml/minの流速で導入しながら熱処理を行い、パラジウム前駆体を酸化して、酸化パラジウムとする。続いて、水素を1〜100ml/min、好ましくは5〜50ml/min、より好ましくは10〜30ml/minの流速で導入しながら熱処理を行い、酸化パラジウムを還元してパラジウムとする。前記の熱処理により、塩基性官能基が同時に除去されてパラジウムとメソ細孔酸化物薄膜が複合化する。前記熱処理の温度は、塩基性官能基が焼成除去される温度で適宜に設定できるが、通常200℃〜700℃であり、より好ましくは300℃〜600℃であり、最も好ましくは300℃〜500℃である。
多孔質支持体の細孔表面の塩基性官能基を焼成除去することによって、メソ細孔酸化物薄膜の細孔内に充填されたパラジウムの周辺に若干スペースが生まれ、それにより、パラジウムが水素を吸収して膨張しても破損を生じず、水素脆化を防ぐことができる。
次いで、本発明の水素分離方法について説明する。本発明の水素分離方法は、水素を含有する混合ガスを前記水素分離膜複合体に接触させて、水素を選択的に透過させることを特徴とする。
本方法の具体的な態様としては、前記水素分離膜複合体の片側(メソ細孔酸化物薄膜側)に前記水素混合ガスを置き、その反対側(多孔質支持体表面側)の水素分圧をメソ細孔酸化物薄膜側の水素分圧以下にすれば、水素分離膜複合体中を水素が選択的に透過し、水素混合ガス中にある水素を多孔質支持体表面側に分離することができる。この水素分離方法は通常室温〜700℃、好ましくは300℃〜600℃の温度で好適に実施することができる。
前記水素混合ガスとしては、水素を含有しているガスであれば特に限定されず、例えば、水素と、酸素、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン、フッ素、塩素、臭素、一酸化炭素、二酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素、アンモニア、二酸化イオウ、硫化水素、塩化水素、水(水蒸気)、メタノール、エタノール、パラフィン系炭化水素またはオレフィン系炭化水素などとの混合ガスが挙げられる。なお、前記パラフィン系炭化水素は、飽和鎖式炭化水素、アルカンまたはメタン系炭化水素とも呼ばれ、このようなパラフィン系炭化水素としては、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどが挙げられる。
以下に、実施例、比較例および試験例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[比較例]
(メソ細孔シリカ薄膜の作成)
シリカ源となるテトラエトキシシラン(TEOS)、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、水、塩酸およびエタノールを1:10:50:0.25:38(モル比)で混合し、TEOSを加水分解し、メソ細孔シリカ薄膜の前駆体溶液を調製した。該前駆体溶液を用いて、多孔質アルミナ支持体上にディップコーティングを行った後、500℃にて24時間焼成を行うことで、界面活性剤を除去して、濃青色を呈するメソ細孔シリカ薄膜(膜厚は300nm)が積層されたメソ細孔複合体(以下、MS/Alという)を得た。
(パラジウム−メソ細孔シリカ複合化膜の調製)
MS/Alを100℃、24時間オーブン中で乾燥した後、200mlセパラブルフラスコの底面に静置し、0.1M塩化パラジウム酸水溶液10mlを静かに加え24時間含浸した。その後、溶液を取り除き、24時間真空中で乾燥することでパラジウムを担持した薄膜試料を得た。この薄膜試料を、自作の流通式処理装置を用いて、300℃で酸素20ml/minおよび水素20ml/minで熱的処理を逐次的に行うことで、パラジウムとMS/Alを複合化した(以下、パラジウム複合化薄膜が積層されたメソ細孔複合体をPd/MS/Alという)。
なお、上記で用いた0.1M塩化パラジウム酸水溶液は、次のようにして調製した。塩化パラジウム(関東化学社製)0.177gに塩酸5mlを加え、100mlなす型フラスコ中で溶解させた。エバポレーターにて50℃で減圧乾燥し、塩酸および水を除去した。その後、水10mlを加え、0.1Mの塩化パラジウム酸水溶液を調製した。
(組織観察)
このようにして得られたPd/MS/Alの表面構造および断面について、走査型電子顕微鏡(日立製作所製S−5000、以下SEM)観察を行ったところ、薄膜表面の形状は、パラジウム複合化前のMS/Alと同じであり、パラジウム複合化による膜の破壊は見られず、膜厚についても変化は認められず300nmであった。薄膜の内部構造観察は、作製後の薄膜をメスにて支持体(基板)から剥離し、1mlのエタノール中に分散させた後、分散液を透過型電子顕微鏡(日立製作所製HF−2000、以下TEM)観察用マイクログリッド(日新EM社製)に滴下し乾燥させて行った。その結果、メソ細孔シリカに由来する直径約3nmの規則的な細孔が試料中に観察された。
Pd/MS/AlのTEM観察の結果を図1に示す。図1から、酸化パラジウム塩が還元された金属パラジウムの生成が確認された。しかしながら、薄膜の細孔径よりも大きなパラジウム粒子が薄膜外表面上に多数生成していた。Pd/MS/Alの典型的なTEM像からパラジウムナノ粒子の直径を測定し、作成した粒子径分布を図2に示す。その結果、粒子径分布が幅広く、薄膜内で結晶成長が制御されたパラジウムナノ粒子は全体の20%程度であることがわかった。また、もっとも多く観察されたパラジウムの粒子サイズは4〜6nmで全体の31%であった。
[実施例]
(メソ細孔シリカ薄膜の作成)
シリカ源となるテトラエトキシシラン(TEOS)、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、水、塩酸およびエタノールを1:10:50:0.25:38(モル比)で混合し、TEOSを加水分解し、メソ細孔シリカ薄膜の前駆体溶液を調製した。該前駆体溶液を用いて、多孔質アルミナ支持体上にディップコーティングを行った後、500℃にて24時間焼成を行うことで、界面活性剤を除去して、濃青色を呈するメソ細孔シリカ薄膜(膜厚は300nm)が積層されたメソ細孔複合体(以下、MS/Alという)を得た。
(メソ細孔シリカ薄膜のアミノ基複合化)
作製したMS/Alをオーブン中100℃で24時間乾燥を行った。その後、200mlセパラブルフラスコの底面に静置し、アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)(アルドリッチ(Aldrich)社製)5mlおよび脱水トルエン(和光純薬工業社製)25mlを加え、窒素20ml/minの流通下110℃で24時間加熱した。その後、脱水トルエン100mlで良く洗浄し、オーブン中60℃で24時間乾燥させることにより、メソ細孔シリカにアミノ基を固定化したメソ細孔シリカ薄膜が積層されたメソ細孔複合体(以下、APS/MS/Alという)を調製した。
(パラジウム−メソ細孔シリカ複合化膜の作製)
APS/MS/Alを100℃、24時間オーブン中で乾燥した後、200mlセパラブルフラスコの底面に静置し、0.1M塩化パラジウム酸水溶液10mlを静かに加え24時間含浸した。その後、溶液を取り除き、24時間真空中で乾燥することでパラジウムを担持した薄膜試料を得た。この薄膜試料を、自作の流通式処理装置を用いて、300℃で酸素20ml/minおよび水素20ml/minで熱的処理を逐次的に行うことで、パラジウムとAPS/MS/Alを複合化した(以下、パラジウム複合化薄膜が積層されたメソ細孔複合体をPd/APS/MS/Alという)。
(組織観察)
このようにして得られたPd/APS/MS/Alの表面構造および断面について、SEM観察を行ったところ、薄膜表面の形状は、パラジウム複合化前のMS/Alと同じであり、パラジウム複合化による膜の破壊は見られず、膜厚についても変化は認められず300nmであった。薄膜の内部構造観察は、作製後の薄膜をメスにて支持体(基板)から剥離し、1mlのエタノール中に分散させた後、分散液をTEM観察用マイクログリッド(日新EM社製)に滴下し乾燥させて行った。その結果、メソ細孔シリカ薄膜に由来する直径約3nmの規則的な細孔が試料中に観察された。
Pd/APS/MS/Alについて、上記比較例と同一条件でTEM観察を行った結果を図3に示す。図3から、直径約2.5nmのパラジウムナノ粒子が、メソ細孔酸化物薄膜の細孔内に一様に観察された。Pd/APS/MS/Alの典型的なTEM像からパラジウムナノ粒子の直径を測定し、作成した粒子径分布を図4に示す。実施例のパラジウム粒子は2〜4nmの狭い範囲に最も多く見られ(55%)、平均粒子径は3.8nmであった。
(構造解析)
薄膜中に合成されたパラジウムの結晶子径をX線回折(RIGAKU製、以下XRD)用い、40<2q<80の範囲でパラジウムの金属状態の解析を行った。比較例および実施例の両者とも2q=40.11、46.66、68.08に弱い回折ピークが見られた。これは、上記方法により塩化パラジウムが還元されたことを示している。また、パラジウムの回折ピークから粒子径をラインブロードニング法により求めたところ、比較例の場合は8nm、実施例の場合は4nmであり、TEM観察結果とほぼ一致した。一方、1.5<2q<10の測定角度において、図5に示すように、メソ細孔シリカの規則性に由来する回折パターンが見られた。以上のことから、パラジウムイオンがメソ細孔酸化物薄膜の構造規則性に影響しないことが確認された。
上記比較例および実施例から、パラジウムイオンを固定化する担体としてメソ細孔酸化物薄膜を用い、当該薄膜メソ細孔内にパラジウムを担持させるに際し、細孔表面をアミノ基で修飾したのち焼成除去する工程を付加することにより、粒子径が均一なパラジウムナノ粒子を高密度に薄膜中に含むメソ細孔酸化物薄膜が得られることが確認された。
[試験例]
MS/Al、Pd/MS/AlおよびPd/APS/MS/Alについて、100℃における水素/二酸化炭素(H/CO=50:50)混合ガスの透過試験を下記条件にて行った。その結果を表1に示す。なお、H/CO混合ガスの分離実験の実験操作のフローチャートを図6に示し、H/CO混合ガスの分離実験の実験装置を模式的に図7に示す。図6に示すように、前記MS/Al、Pd/MS/AlおよびPd/APS/MS/Alを、それぞれセルに取り付け、24時間、100℃の条件で真空排気し、ついでブランクテストを行い、その後、H/COテストガスを流通させ、図7に示すように、H/CO混合ガスを複合体に接触させて、複合体を透過したガス(透過ガス)をサンプリングして、下記実験条件にてガスクロマトグラフィー(GC)測定を行った。
(実験条件)
ガス分析:ガスクロマトグラフィー;GC(TCD)
カラム:Porapak−Q 2m、Molecular Sieve 5A 2m
キャリアガス:He,Ar
テストガス:H/CO=50/50
ガス流量:100ml/min
入口ガス圧力:150kPa
(結果)
MS/Alでは、H/CO分離選択比α(H/CO)はクヌーセン拡散に由来する選択比である5を示した。これは単成分ガスの透過試験結果と一致した。クヌーセン拡散は透過流速JがJ=K(Ph−Pl)で表され(K:クヌーセン拡散係数、Ph:供給側ガス分圧、Pl:透過側ガス分圧)、拡散係数Kは分子量と細孔径によって決定される。その拡散は、細孔内部を分子が壁面に衝突しながら拡散していくものであり、つまり細孔径が分子の平均自由工程より小さくてはならない。そのため窒素等の分子の平均自由工程から拡散係数を計算して、理論上の限界透過流速を算出することができる。また、パラジウムを複合化したPd/MS/Alの場合では、MS/Alと比べて水素透過度が1桁減少したが、CO透過度も大きく減少し、α(H/CO)は23を示した。さらに、Pd/APS/MS/Alの場合ではCOの透過が抑制され、α(H/CO)は66を示し、パラジウムの複合化による水素選択透過能の発現が確認された。これはパラジウムを担持したことにより、パラジウムと水素との親和性が向上したため、水素が細孔内を選択的に透過し二酸化炭素の透過が抑制されたものと推測される。
本発明方法により得られる水素分離膜は、水素透過性および耐久性に優れ、安価に提供されるため、燃料電池システムに含まれる水素製造装置などに有用である。
図1は、パラジウム複合化薄膜試料(Pd/MS/Al)の透過型電子顕微鏡(TEM)観察結果を示す。 図2は、パラジウム複合化薄膜試料(Pd/MS/Al)のパラジウムナノ粒子サイズ分布を示す。 図3は、パラジウム複合化薄膜試料(Pd/APS/MS/Al)の透過型電子顕微鏡(TEM)観察結果を示す。 図4は、パラジウム複合化薄膜試料(Pd/APS/MS/Al)のパラジウムナノ粒子サイズ分布を示す。 図5は、メソ細孔シリカ膜、比較例記載のパラジウム複合化薄膜試料(Pd/MS/Al)および実施例記載のパラジウム複合化薄膜試料(Pd/APS/MS/Al)のX線回折パターンを示す。 図6は、水素/二酸化炭素の混合ガスの分離実験の実験操作のフローチャートを示す。 図7は、水素/二酸化炭素の混合ガスの分離実験で用いる実験装置を示す模式図である。
符号の説明
1 複合体

Claims (10)

  1. 水素分離膜複合体の製造方法であって、
    (1)メソ細孔酸化物薄膜が多孔質支持体上に積層されてなるメソ細孔複合体(A)を準備する工程、
    (2)前記メソ細孔複合体(A)のメソ細孔酸化物薄膜の細孔表面に塩基性官能基を導入する工程、
    (3)前記(2)の工程で得られた塩基性官能基を導入したメソ細孔複合体(B)のメソ細孔酸化物薄膜のメソ細孔内にパラジウム前駆体を担持させる工程、
    (4)前記(3)の工程で得られたパラジウム前駆体を担持したメソ細孔複合体(C)を加熱下に酸素ついで水素を作用させて、パラジウム前駆体を金属パラジウムに変換すると同時に塩基性官能基を除去する工程、
    を含むことを特徴とする前記製造方法。
  2. 前記(1)の工程が、(1a)多孔質支持体の表面に界面活性剤及び酸化物源からなるゲル薄膜を形成させて多層構造体とする工程、および(1b)該多層構造体を焼成する工程からなる請求項1に記載の製造方法。
  3. 酸化物源がシリカ源であり、該シリカ源が、コロイダルシリカ、ケイ酸ソーダ、テトラアルキルアンモニウムシリケートまたはシリコンアルコキシドである請求項2に記載の製造方法。
  4. 界面活性剤がカチオン界面活性剤である請求項2または3に記載の製造方法。
  5. 塩基性官能基の導入を、末端に塩基性官能基を有するシランカップリング剤を用いて行う請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 塩基性官能基がアミノ基である請求項5に記載の製造方法。
  7. 末端に塩基性官能基を有するシランカップリング剤が3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランおよび(3−トリメトキシシリルプロピル)ジエチレントリアミンからなる群から選ばれる一以上である請求項5に記載の製造方法。
  8. パラジウム前駆体が酢酸パラジウム、硝酸パラジウム、塩化パラジウム、塩化パラジウム酸、パラジウムアセチルアセトナートおよびパラジウムヘキサフルオロアセチルアセトナートからなる群から選ばれる一以上である請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. パラジウム前駆体の担持を、塩基性官能基を導入したメソ細孔複合体(B)のメソ細孔酸化物薄膜のメソ細孔内にパラジウム前駆体溶液を含浸させることにより行う請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 水素を含有する混合ガスを、請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法で得られた水素分離膜複合体に接触させて、水素を選択的に透過させることを特徴とする水素分離方法。
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