JP2008169420A - Vacuum deposition system - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、真空雰囲気中で蒸発源を気化させると共に気化物質を被蒸着体に蒸着させるようにした真空蒸着装置に関するものである。 The present invention relates to a vacuum deposition apparatus in which an evaporation source is vaporized in a vacuum atmosphere and a vaporized substance is deposited on a deposition target.
真空蒸着装置は、真空チャンバー内に蒸発源と被蒸着体とを配置し、真空チャンバー内を減圧した状態で、蒸発源を加熱して、蒸発源を溶融させて蒸発させるか、もしくは蒸発源を昇華させるかして、気化させ、この気化させた物質を被蒸着体の表面に堆積させて蒸着するようにしたものである。そして加熱されて蒸発源から発生する気化物質は蒸発源から法線方向に直進的に放出されるが、放出空間は真空に保たれているため気化物質は直進し、蒸発源と対向して配置される被蒸着体の表面に付着して蒸着されるものである。 A vacuum deposition apparatus arranges an evaporation source and a deposition target in a vacuum chamber and heats the evaporation source in a state where the inside of the vacuum chamber is depressurized to melt and evaporate the evaporation source. The vaporized material is sublimated or vaporized, and the vaporized material is deposited on the surface of the vapor deposition target for vapor deposition. The vaporized material generated from the evaporation source when heated is discharged straight from the evaporation source in the normal direction, but the vaporization material goes straight because the discharge space is kept in a vacuum, and is placed facing the evaporation source. It adheres and deposits on the surface of the to-be-deposited body.
しかしこのように気化物質は蒸発源から法線方向に直進的に放出されるので、被蒸着体へ向かって進行しない気化物質が多く、このように被蒸着体へ向かって進行しない気化物質は被蒸着体の表面に付着しないものであり、蒸発源の歩留まりが低くなると共に被蒸着体の表面への蒸着速度が遅くなる等の問題があった。 However, since the vaporized material is released straightly from the evaporation source in the normal direction, there are many vaporized materials that do not travel toward the deposition target, and the vaporized material that does not travel toward the deposition target as described above. There is a problem that it does not adhere to the surface of the vapor deposition body, and the yield of the evaporation source is lowered and the vapor deposition rate on the surface of the vapor deposition body is slow.
そこで、真空チャンバー内に配置した蒸発源と被蒸着体が対向する空間を筒状体で囲み、蒸発源から気化した物質を筒状体内を通して被蒸着体の表面に蒸着させるようにした真空蒸着装置が提案されている(例えば特許文献1等参照)。 Therefore, a vacuum deposition apparatus that surrounds the space where the evaporation source disposed in the vacuum chamber and the deposition target face with a cylindrical body, and vaporizes the material evaporated from the evaporation source on the surface of the deposition target through the cylindrical body. Has been proposed (see, for example, Patent Document 1).
図5はその一例を示すものであり、真空チャンバー1内に上下に開口する筒状体4が配設してあり、この筒状体4の下部内に蒸発源2を配置し、発熱体21で加熱して蒸発源2を気化させることができるようにしてある。また筒状体4にはヒーター20が巻いてあって筒状体4を加熱できるようにしてある。被蒸着体3は筒状体4の上端の開口の上方に配置してある。22は真空チャンバー1内を排気して真空雰囲気にする真空ポンプである。
FIG. 5 shows an example of this. A
このものにあって、真空チャンバー1内を真空にすると共に蒸発源2を発熱体21で加熱して気化させると、蒸発源2から気化した物質9が筒状体4内を飛翔して通過し、筒状体4の上端の開口を通って被蒸着体3の表面に付着し、被蒸着体3にこの気化物質9を堆積させて蒸着を行なうことができるものである。そしてこのものでは、蒸発源2と被蒸着体3が対向する空間が筒状体4で囲まれているので、蒸発源2から発生する気化物質9を筒状体4内に囲った状態で、この気化物質を筒状体4の内面で反射させながら被蒸着体3の方向へ進ませることができ、蒸発源2から発生する気化物質9の多くを被蒸着体3の表面に到達させることができるものであり、被蒸着体3に付着せずに逃げる量を少なくして歩留まり高く蒸着を行なうことができるものである。また筒状体4はヒーター20で加熱されており、気化物質9が筒状体4の内面に付着しても再加熱されて再気化し、この再気化した物質は被蒸着体3に到達して蒸着層を形成するものであり、筒状体4に気化物質9が堆積して歩留まりを低下させるようなことはないものである。
ここで、被蒸着体3への蒸着速度の制御は、発熱体21の発熱温度を調整して、蒸発源2の気化速度を制御し、被蒸着体3への気化物質9の移動量を制御することによって行なうことができる。
Here, the control of the vapor deposition rate on the
しかし、上記のように蒸発源2と被蒸着体3の間の空間を加熱された筒状体4で囲んでいると、発熱体21の温度の他に、筒状体4からの輻射熱が蒸発源2に作用するので、発熱体21の発熱温度を制御しても、蒸発源2の加熱温度を迅速に且つ正確に調整することはできない。従って、発熱体21の発熱温度の制御によって蒸発源2から被蒸着体3への気化物質9の移動量を正確に制御することはできず、蒸着速度を制御することが難しいという問題があった。
However, if the space between the
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、被蒸着体への蒸着速度の制御を正確に行なうことができる真空蒸着装置を提供することを目的とするものである。 The present invention has been made in view of the above points, and an object of the present invention is to provide a vacuum vapor deposition apparatus capable of accurately controlling the vapor deposition rate on the vapor deposition target.
本発明の請求項1に係る真空蒸着装置は、真空チャンバー1内に蒸発源2と被蒸着体3とを配置すると共に蒸発源2と被蒸着体3の間の空間を蒸発源2の物質が気化される温度で加熱された筒状体4で囲み、蒸発源2と被蒸着体3を相対的に移動させた状態で、蒸発源2から気化した物質9を筒状体4内を通して被蒸着体3の表面に到達させて蒸着させるようにした真空蒸着装置において、筒状体4の被蒸着体3と対向する開口部5に設けられ、開口部5の内側へ向けて折れ込み可能な折れ込み体12と、蒸発源2から気化した物質9を蒸着させてその蒸着厚みを計測する蒸着厚み計測手段7と、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着厚みに応じて折れ込み体12の折れ込みの程度を制御する折れ込み制御手段13と、を備えて成ることを特徴とするものである。
In the vacuum vapor deposition apparatus according to
筒状体4の開口部5に設けた折れ込み体12の内側への折れ込みの程度によって開口部5の開口面積を調整することができ、筒状体4から開口部5を通過して被蒸着体3へと移動する気化物質9の量を制御することができるものであり、蒸着厚み計測手段7で計測された蒸着厚みに応じて、折れ込み体12の折れ込みの程度を折れ込み制御手段13で制御して、気化物質9が開口部5を通過する量を制御することによって、被蒸着体3への気化物質9の移動量を蒸着厚みに応じて制御することができるものである。
The opening area of the
また請求項2の発明は、請求項1において、蒸発源2から気化した物質を連通口14を通過させた後に筒状体4内を通して被蒸着体3の表面に到達させるようにし、この連通口14の開口度を調整可能な開閉手段6と、上記の蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着厚みに応じて開閉手段6による連通口14の開口度を調整する開閉制御手段8とを備えて成ることを特徴とするものである。
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect, the substance vaporized from the
この発明によれば、蒸着厚み計測手段7で計測された蒸着厚みに応じて、連通口14の開口度を調整する開閉手段6を開閉制御手段8で制御することによって、気化物質9が連通口14を通過する量を制御することができ、被蒸着体3への気化物質9の移動量を蒸着厚みに応じてより迅速に制御することができるものである。
According to this invention, the vaporizing
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、筒状体4の温度を調整する温度調整手段10と、上記の蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着厚みに応じて、温度調整手段10で調整される筒状体4の温度を制御する温度制御手段11とを備えて成ることを特徴とするものである。
According to a third aspect of the present invention, in the first or second aspect, the temperature adjusting means 10 for adjusting the temperature of the
この発明によれば、蒸着厚み計測手段7で計測された蒸着厚みに応じて、温度調整手段10で調整される筒状体4の温度を温度制御手段11で制御することによって、蒸発源2の気化速度を制御することができ、蒸発源2の気化速度を正確に制御して被蒸着体3への気化物質9の移動量をより正確に制御することができるものである。
According to the present invention, the temperature of the
本発明によれば、蒸着厚み計測手段7で計測された蒸着厚みに応じて、折れ込み体12の折れ込みの程度を折れ込み制御手段13で制御することによって、気化物質9が開口部5を通過する量を制御することができ、被蒸着体3への気化物質9の移動量を蒸着厚みに応じて制御することができるものであり、被蒸着体への蒸着速度の制御を正確に行なうことができるものである。
According to the present invention, the vaporizing
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。 Hereinafter, the best mode for carrying out the present invention will be described.
図1は本発明の実施の形態の一例を示すものであり、真空チャンバー1は真空ポンプ22で排気することによって真空状態に減圧することができるようにしてある。この真空チャンバー1内には筒状体4が配設してある。
FIG. 1 shows an example of an embodiment of the present invention. The
筒状体4は上面が開口する筒状に形成されるものであり、上面の開口部5は多数の貫通孔28を設けた分散板29で塞ぐようにしてある。筒状体4の外周にはシーズヒーターなどのヒーター20が巻き付けてあり、ヒーター20に接続した電源26から給電してヒーター20を発熱させることによって、筒状体4を加熱することができるようにしてある。筒状体4の下端部内には坩堝などの加熱容器31が配設してあり、加熱容器31に蒸発源2をセットするようにしてある。この蒸発源2としては任意の材料を用いることができるが、例えば有機エレクトロルミネッセンス材料などの有機材料を用いることができる。加熱容器31には発熱体21が付設してあり、発熱体21に接続した電源などの発熱源36を制御して発熱体21を発熱させることによって、加熱容器31内の蒸発源2を加熱することができるようにしてある。
The
また筒状体4の上面の開口部5には折れ込み体12が設けてある。折れ込み体12は開口部5の全周に沿って設けられるものであり、例えば、周方向に複数に分割した板材の間を伸縮自在な板材で接続して形成してある。上記のヒーター20は折れ込み体12にも設けてある。この折れ込み体12はその下端を開口部5の上端縁にヒンジなどの枢支具38で回動自在に取り付けてあり、筒状体4の壁面の延長上方へ立ち上がる状態と、筒状体4の開口部5の内方へ折れ込まれて開口部5の開口面と平行になる状態の間で回動されるようにしてある。折れ込み体12のこの回動は、モータなどで駆動されるリンク機構などを備えた回動駆動部39によって行なわれるようにしてある。この回動駆動部39はCPUやメモリー等を備えて形成される折れ込み制御手段13に電気的に接続してあり、折れ込み制御手段13から出力される制御信号によって回動制御手段39の作動を制御し、折れ込み体12の内方への折れ込みの角度を調整することができるようにしてある。
A folded
蒸着を行なう基板などの被蒸着体3は、筒状体4の上端の開口部5に対向させて、筒状体4の上方に配置されるものである。この被蒸着体3は開口部5を横切る方向に水平に移動させるようにしてある。このように被蒸着体3を移動させる手段としては、プーリとベルトを備えた搬送装置など任意のものを用いることができる。またこのように被蒸着体3を移動させるかわりに、筒状体4を移動させるようにしてもよく、被蒸着体3と筒状体4は相対的に移動されるようにすればよいものである。
A
また被蒸着体3の近傍に蒸着厚み計測手段7が設けてある。蒸着厚み計測手段7は蒸発源2と被蒸着体3の間、またはその近傍に配置されていればよいが、被蒸着体3への蒸着膜厚をより正確に測定するためには、被蒸着体3の近傍に配置するのが好ましい。蒸着厚み計測手段7としては特に限定されるものではないが、水晶振動子膜厚計など、表面に蒸着して付着される膜厚を自動計測することができる膜厚計を用いることができる。この蒸着厚み計測手段7は上記の折れ込み制御手段13に電気的に接続してあり、蒸着厚み計測手段7で測定された蒸着膜厚のデータが折れ込み制御手段13に入力されるようにしてある。そして折れ込み制御手段13に入力されるこの蒸着膜厚のデータに基づいて、折れ込み体12の折れ込み角度の調整が制御されるようになっている。
Further, a deposition thickness measuring means 7 is provided in the vicinity of the
上記のように形成される真空蒸着装置で蒸着を行なうにあたっては、まず、蒸発源2を加熱容器31に充填してセットすると共に、被蒸着体3を筒状体4の上端の開口部5の上方に水平にセットする。次に、真空ポンプ22を作動させて真空チャンバー1内を真空状態に減圧し、発熱体21を発熱させて蒸発源2を加熱すると共にヒーター25によって筒状体4を加熱する。筒状体4の加熱温度は、蒸発源2から気化した物質9が筒状体4に付着しても再度蒸発等して気化し、且つ分解されない温度に設定されるものである。
In performing vapor deposition with the vacuum vapor deposition apparatus formed as described above, first, the
そして上記のように真空チャンバー1内を減圧して発熱体21で蒸発源2を加熱すると、蒸発源2は溶融・蒸発、あるいは昇華して気化し、蒸発源2から発生するこの気化物質9は筒状体4内を直進する。気化物質9が進む蒸発源2と被蒸着体3の間の空間は筒状体4で囲まれており、気化物質9は筒状体4内に閉じ込められた状態にあるので、図1に示すように気化物質9は筒状体4の内面で反射して上端の開口部5へ向けて進む。このとき、筒状体4の上端の開口は多数の貫通孔28を設けた分散板29で塞がれているので、筒状体4内の気化物質9は分散板29の貫通孔28を通過した後に、筒状体4の上端の開口部5から出て被蒸着体3の表面に到達し、被蒸着体3の表面に気化物質9を堆積させて蒸着させることができるものである。このように気化物質9は分散板29の複数箇所の貫通孔28を通過して被蒸着体3へと進むので、均一な分布で被蒸着体3に気化物質9を到達させることができ、均一な膜厚で被蒸着体3に蒸着を行なうことができるものである。
When the inside of the
また、上記のように蒸発源2から気化した物質9は筒状体4内で規制されており、気化物質9が四方八方へ飛散することを防ぐことができるものであり、蒸発源2から発生する気化物質9の多くを被蒸着体3の表面に到達させて付着させることができるものである。従って蒸発源2から発生する気化物質9の多くが被蒸着体3の表面に付着して成膜に寄与することになって無効材料が少なくなり、蒸発源2の材料利用効率が高くなって歩留まりの高い蒸着が可能になると共に、被蒸着体3の表面の成膜速度を速くすることができるものである。また筒状体4は加熱されていてホットウォールになっているために、気化物質9が筒状体4の表面に付着しても、付着物は筒状体4で再加熱されて気化し、このように再気化した気化物質9は上記と同様にして被蒸着体3の表面に蒸着されるものである。折れ込み体12もヒーター20で加熱されており、また筒状体4の内周に接して取り付けられた分散板29は筒状体4からの伝熱や輻射熱で加熱されており、蒸発源2から気化した物質9が折れ込み体12や分散板29に付着しても再度蒸発等して気化して、被蒸着体3の表面に蒸着される。従って筒状体4、折れ込み体12、分散板29に気化物質9が堆積して蒸着に使用されなくなることを防ぐことができ、蒸着の歩留まりが低下するようなことはないものである。
Further, the
ここで、気化物質9は被蒸着体3の表面に到達して堆積すると同時に、蒸着厚み計測手段7にも到達して堆積し、被蒸着体3に蒸着される膜厚と相関をもった膜厚で蒸着厚み計測手段7に蒸着が行なわれる。従って、蒸着厚み計測手段7で蒸着膜厚を計測することによって、被蒸着体3に蒸着された膜厚を検知することができ、また蒸着厚み計測手段7で単位時間当たりの蒸着膜厚、すなわち蒸着速度を計測することによって、被蒸着体3への蒸着速度を検知することができるものである。
Here, the vaporized
また筒状体4内の蒸発源2から気化した物質9は、開口部5を通過した後に被蒸着体3へと移動し、被蒸着体3に蒸着される。そしてこの開口部5の開口面積は折れ込み体12の折れ込み角度によって調整することができる。折れ込み体12の内方への折れ込みの角度が大きいと開口部5の開口面積は小さくなり、折れ込み体12の内方への折れ込みの角度が小さいと開口部5の開口面積は大きくなる。このように折れ込み体12の内方への折れ込みの程度によって開口部5の開口面積を調整することができるものであり、開口部5を通過して被蒸着体3へと移動する気化物質9の量を調整することができる。すなわち、気化物質9は気体であるために、開口部5の開口面積を小さくすると、開口部5を通過して移動する気化物質9の量が減り、逆に開口部5の開口面積を大きくすると、開口部5を通過して移動する気化物質9の量が多くなる。また開口部5の開口面積を小さくすると、蒸発源2からの気化量が減って開口部5を通過する気化物質9の量も少なくなり、開口部5の開口面積を大きくすると、蒸発源2からの気化量が多くなって開口部5を通過する気化物質の9の量も多くなる。
The
そこで本発明では、蒸着厚み計測手段7で蒸着厚み及び蒸着速度を測定し、この測定データに基づいて、折れ込み制御手段13で折れ込み体12の折れ込みの程度を制御して筒状体4の開口部5の開口面積を調整することによって、開口部5を通過して被蒸着体3へと移動する気化物質9の量を制御することができ、被蒸着体3への蒸着厚み及び蒸着速度を制御することができるものである。
Therefore, in the present invention, the vapor deposition thickness measuring means 7 measures the vapor deposition thickness and vapor deposition rate, and the folding control means 13 controls the degree of folding of the folded
この蒸着厚み及び蒸着速度の制御を具体的に説明する。まず、真空チャンバー1内の真空度、ヒーター20による筒状体4の加熱温度、発熱体21による蒸発源2の加熱温度を、実際に蒸着を行なう際の条件と同じに設定し、折れ込み体12の折れ込み角度によって調整される筒状体4の開口部5の開口面積と、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度との相関データを求める予備試験を行なう。また蒸発源2の物質量が気化により減少するのに従って気化量は減少するので、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度の時間変化に合わせて、相関データを補正する。このようにして得られた筒状体4の開口部5の開口面積と蒸着速度との相関データは、折れ込み制御手段13のメモリーに保存される。
The control of the deposition thickness and the deposition rate will be specifically described. First, the degree of vacuum in the
そして被蒸着体3に実際に蒸着を行なう際には、被蒸着体3への蒸着速度の目標値に対応する筒状体4の開口部5の開口面積となるように、折れ込み制御手段13で折れ込み体12の折れ込み角度を制御して、蒸着を行なうものである。またこのように蒸着を行なう途中で、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度が目標値よりも大きくなると、折れ込み制御手段13で折れ込み体12の折れ込み角度が大きくなるように制御して開口部5の開口面積を小さくし、また蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度が目標値よりも小さくなると、折れ込み制御手段13で折れ込み体12の折れ込み角度が小さくなるように制御して開口部5の開口面積を大きくし、このように開口部5の開口面積をフィードバック制御して、目標値の蒸着速度が維持されるようにするものである。このとき、折れ込み体12の折れ込み角度を大きくして筒状体4の開口部5の開口面積が小さくなるようにすると、開口部5は被蒸着体3の一部のみに対向することになることがあり、開口部5を通過する気化物質9は被蒸着体3の一部に偏って蒸着されるおそれがある。このため、被蒸着体3を開口部5を横切る方向に移動させて、被蒸着体3と筒状体4が相対的に移動されるようにし、開口部5の上方を被蒸着体3が横切る際に、被蒸着体3の全面に均一に蒸着が行なわれるようにしてある。
When actually depositing the
上記のように、蒸着厚み計測手段7で蒸着厚みや蒸着速度を計測しながら、折れ込み制御手段13で折れ込み体12の折れ込み角度を制御して、筒状体4の開口部5の開口面積を調整することによって、蒸着厚みや蒸着速度に応じて気化物質9が開口部5を通過して被蒸着体3へと移動する量を制御することができるものであり、蒸発源2から被蒸着体3への気化物質9の移動量を制御し、正確に蒸着厚みや蒸着速度を制御しながら蒸着を行なうことができるものである。
As described above, the folding angle of the
図2は本発明の他の実施の形態を示すものであり、筒状体4の底面に、筒状体4の一部をなす蒸発源収容室24が設けてある。蒸発源収容室24は上端の連通口14で筒状体4内に連通する他は、密閉された有底の筒状に形成されるものである。ヒーター20はこの蒸発源収容室24にも設けてある。蒸発源2をセットする加熱容器31は蒸発源収容室24の下端部内に配設してあり、また蒸発源2の上側において、連通口14に開閉手段6が設けてある。開閉手段6は電動バルブや電動シャッターなどで形成されるものであり、連通口14の開口度を調整することができるようにしてある。この開閉手段6はCPUやメモリー等を備えて形成される開閉制御手段8に電気的に接続してあり、開閉制御手段8から出力される制御信号によって開閉手段6の開口度が制御されるようになっている。また蒸着厚み計測手段7で測定された蒸着膜厚のデータは開閉制御手段8に入力されるようにしてあり、開閉制御手段8に入力されるこの蒸着膜厚のデータに基づいて、開閉手段6による連通口14の開口度が制御されるものである。図2の実施の形態では、開閉制御手段8は上記の折れ込み制御手段13と兼用されるように形成してある。その他の構成は図1のものと同じである。
FIG. 2 shows another embodiment of the present invention, in which an evaporation
このものにあって、蒸発源収容室24内の蒸発源2から気化した物質9は、連通口14を通過した後に筒状体4を通って移動し、さらに開口部5を通過して被蒸着体3に蒸着される。そしてこの連通口14の開口度を開閉手段6で調整することによって、連通口14を通過する気化物質9の量を調整することができる。すなわち、気化物質9は気体であるために、連通口14の開口度を小さくすると、連通口14を通過して被蒸着体3へと移動する気化物質9の量が減り、逆に連通口14の開口度を大きくすると、連通口14を通過して被蒸着体3へと移動する気化物質9の量が多くなる。また連通口14の開口度を小さくすると、蒸発源2からの気化量が減って連通口14を通過する気化物質9の量も少なくなり、連通口14の開口度を大きくすると、蒸発源2からの気化量が多くなって連通口14を通過する気化物質9の量も多くなる。
In this material, the
そこで、蒸着厚み計測手段7で蒸着厚み及び蒸着速度を計測し、この計測データに基づいて、開閉制御手段8で開閉手段6を制御して蒸発源収容室24の連通口14の開口度を調整することによって、連通口14を通過して被蒸着体3へと移動する気化物質9の量を制御することができ、被蒸着体3への蒸着厚み及び蒸着速度を制御することができるものである。
Therefore, the deposition thickness measuring means 7 measures the deposition thickness and the deposition rate, and the opening / closing means 6 is controlled by the opening / closing control means 8 to adjust the opening degree of the
この蒸着厚み及び蒸着速度の制御を具体的に説明する。まず、真空チャンバー1内の真空度、筒状体4の加熱温度、蒸発源2の加熱温度、折れ込み体12による開口部の開口面積を、実際に蒸着を行なう際の条件と同じに設定し、開閉手段6によって調整される連通口14の開口度と、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度との相関データを求める予備試験を行なう。また蒸発源2の物質量が気化により減少するのに従って気化量は減少するので、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度の時間変化に合わせて、相関データを補正する。このようにして得られた連通口14の開口度と蒸着速度との相関データは、開閉制御手段8のメモリーに保存される。
The control of the deposition thickness and the deposition rate will be specifically described. First, the degree of vacuum in the
そして被蒸着体3に実際に蒸着を行なう際には、被蒸着体3への蒸着速度の目標値に対応する連通口14の開口度となるように、開閉制御手段8で開閉手段6を制御し、蒸着を行なうものである。またこのように蒸着を行なう途中で、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度が目標値よりも大きくなると、開閉制御手段8で開閉手段6を制御して連通口14の開口度を小さくし、また蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度が目標値よりも小さくなると、開閉制御手段8で開閉手段6を制御して連通口14の開口度を大きくし、このように連通口14の開口度をフィードバック制御して、目標値の蒸着速度が維持されるようにするものである。
When actually depositing on the
このような蒸発源収容室24の連通口14の開口度の制御を、上記の筒状体4の開口部5の開口面積の制御と併用することによって、蒸発源2から被蒸着体3への気化物質9の移動量の制御がより正確になり、正確に蒸着厚みや蒸着速度を制御しながら蒸着を行なうことができるものである。
By controlling the degree of opening of the
図3は本発明の他の実施の形態を示すものであり、筒状体4の外周に、上記のヒーター20の代わりに温度調整手段10が設けてある。温度調整手段10は、シーズヒーターなどで形成される発熱体10aと、冷媒が通される冷却管などで形成される冷却体10bとを備えるものであり、発熱体10aと冷却体10bとを筒状体4の外周に交互にスパイラル状に巻くことによって、筒状体4に温度調整手段10を設けるようにしてある。発熱体10aは電源などで形成される発熱源34を制御することによって、発熱温度を調整することができるものであり、冷却体10bは冷媒冷却・送り出し装置などで形成される冷却源35を制御することによって、冷却温度を調整することができるものである。図3の実施の形態では、上記の図2と同様な蒸発源収容室24を設けて、蒸発源2を蒸発源収容室24内に配置するようにしてあり、筒状体4の一部をなすこの蒸発源収容室24の外周にも温度調整手段10を設けるようにしてある。また温度調整手段10は折れ込み体12にも設けてある。尚、図3の実施の形態では図2の開閉手段6は設けられていない。その他の構成は図1や図2のものと同じである。
FIG. 3 shows another embodiment of the present invention. A temperature adjusting means 10 is provided on the outer periphery of the
上記の温度調整手段10の発熱源34と冷却源35、及び発熱体21の発熱源36はそれぞれ、CPUやメモリー等を備えて形成される温度制御手段11に電気的に接続してあり、温度制御手段11から出力される制御信号によって、発熱源34及び冷却源35を制御して発熱体10aの発熱温度や冷却体10bの冷却温度を制御し、発熱体10aと冷却体10bからなる温度調整手段10で筒状体4の温度を調整することができるようになっている。また温度制御手段11から出力される制御信号によって、発熱源36を制御して発熱体21の発熱温度を制御し、発熱体21による蒸発源2の加熱温度を調整することができるようになっている。また、蒸着厚み計測手段7で測定された蒸着膜厚のデータは温度制御手段11に入力されるようにしてあり、温度制御手段11に入力されるこの蒸着膜厚のデータに基づいて、温度調整手段10による筒状体4の温度調整や、発熱体21による蒸発源2の加熱温度の調整が制御されるようになっている。図3の実施の形態では、温度制御手段11は上記の折れ込み制御手段13と兼用されるように形成してある。
The
上記のように形成される真空蒸着装置にあって、発熱体21を発熱させて蒸発源2を加熱すると共に、温度調整手段10の発熱体10aを発熱させて筒状体4を加熱して、上記と同様にして蒸着を行なうことができる。そして上記のように蒸着厚み計測手段7で蒸着厚みや蒸着速度を計測し、このように計測された蒸着厚みや蒸着速度に応じて、発熱体21による蒸発源2の加熱温度を温度制御手段11で制御することによって、蒸発源2からの気化速度を調整し、蒸発源2から被蒸着体3への気化物質9の移動量を調整して蒸着速度を制御することができる。しかし、筒状体4からの輻射熱が気化物質9に作用する場合は、筒状体4内の気化物質9の運動速度は変化しにくく、被蒸着体3への気化物質9の移動量の変化は、微少なものであった。そこで本実施の形態では、筒状体4の温度を調整することによって、筒状体4内に存在する気化物質9の量を制御するようにしている。
In the vacuum deposition apparatus formed as described above, the
すなわち、筒状体4の温度は、温度調整手段10の発熱体10aによる加熱と冷却体10bによる冷却を制御することによって、蒸発源2の物質が気化し且つ分解しない高温の温度と、蒸発源2の物質が気化しない低温の温度との広い温度範囲で、調整することができるようにしてある。筒状体4は熱容量が大きいが、このように発熱体10aと冷却体10bを備えることによって、温度調整を迅速に行なうことができるものである。そして蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度が目標値より大きいときには、例えば冷却体10bによる冷却を優先させるように温度制御手段11で温度調整手段10を制御することによって、筒状体4の温度を蒸着源2の物質が気化しない温度以下に低下させて筒状体4の内面に蒸着源2の物質を析出させ、被蒸着体3への気化物質9の移動量を減少させるように制御するものである。筒状体4の温度を蒸発源2の物質が気化しない温度以下に下げると、筒状体4の内周に気化物質9が固体又は液体となって析出することになるが、筒状体4の温度を上げることによって再度気化するので、蒸着の歩留まりが低下するようなことはない。
That is, the temperature of the
このようにして被蒸着体3への気化物質9の移動量を制御する他に、次のようにして制御を行なうこともできる。まず、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度が目標値よりも小さいときには、例えば発熱体10aによる加熱を優先させるように温度制御手段11で温度調整手段10を制御することによって、筒状体4の温度を上昇させて高い温度の輻射熱を蒸発源2に作用させるようにし、短時間で蒸発源2の温度を上昇させるように制御するものである。また蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度が目標値よりも大きいときには、例えば冷却体10bによる冷却を優先させるように温度制御手段11で温度調整手段10を制御することによって、筒状体4の温度を低下させて輻射熱が蒸発源2に作用しないようにし、短時間で蒸発源2の温度を下降させるように制御するものである。
In addition to controlling the movement amount of the vaporized
このように、筒状体4の温度を温度調整手段10で調整して、蒸発源2に作用する輻射熱の影響を制御することによって、蒸発源2の加熱温度を迅速に且つ正確に制御することができるものであり、この制御を上記の筒状体4の開口部5の開口面積の制御と併用することによって、蒸発源2から被蒸着体3への気化物質9の移動量の制御がより正確になり、正確に蒸着厚みや蒸着速度を制御しながら蒸着を行なうことができるものである。
In this way, by adjusting the temperature of the
図4は本発明の他の実施の形態の一例を示すものであり、図3の実施の形態において、図2の実施の形態の開閉手段6を蒸発源収容室24に設けるようにしたものである。その他の構成は図1〜図3のものと同じであり、開閉制御手段8や温度制御手段11を折れ込み制御手段13で兼用するようにしてある。 FIG. 4 shows an example of another embodiment of the present invention. In the embodiment of FIG. 3, the opening / closing means 6 of the embodiment of FIG. is there. Other configurations are the same as those in FIGS. 1 to 3, and the opening / closing control means 8 and the temperature control means 11 are also used as the folding control means 13.
このものにあって、図1の実施の形態で説明したように、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度のデータに基づいて、折れ込み制御手段13で折れ込み体12の折れ込みの程度を制御して筒状体4の開口部5の開口面積を調整することによって、開口部5を通過して被蒸着体3へと移動する気化物質9の量を制御することができ、被蒸着体3への蒸着厚み及び蒸着速度を制御することができる。また図2の実施の形態で説明したように、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度の計測データに基づいて、開閉制御手段8で開閉手段6を制御して蒸発源収容室24の連通口14の開口度を調整することによって、連通口14を通過して被蒸着体3へと移動する気化物質9の量を制御することができ、被蒸着体3への蒸着厚み及び蒸着速度を制御することができる。さらに図3の実施の形態で説明したように、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度のデータに基づいて、温度制御手段11で温度調整手段10による筒状体4の温度調整を制御することによって、蒸発源2から被蒸着体3への気化物質9の移動量の制御がより正確になる。従って、これらの制御を併用することによって、蒸発源2から被蒸着体3への気化物質9の移動量の制御がより正確になり、正確に蒸着厚みや蒸着速度を制御しながら蒸着を行なうことができるものである。
In this case, as described in the embodiment of FIG. 1, the degree of folding of the
1 真空チャンバー
2 蒸発源
3 被蒸着体
4 筒状体
5 開口部
6 開閉手段
7 蒸着厚み計測手段
8 開閉制御手段
9 気化物質
10 温度調整手段
11 温度制御手段
12 折れ込み体
13 折れ込み制御手段
14 連通口
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