JP2008157709A - 音源探査方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】物体からその表面または表面から離間した周辺に流れる流体により発生する騒音の位置を高精度で検出することができるようにする。
【解決手段】回転羽根車10から気流上流側に向かう気流対向面側の音圧を回転羽根車10の径方向における複数箇所について音圧測定器15により測定し、回転羽根車10から気流を横切る方向に向かう側面側の音圧を回転羽根車10の気流の流れ方向における複数箇所について音圧測定器15により測定し、回転羽根車10の位置をフォトセンサ14により検出する。音圧測定器15により測定されたそれぞれの音圧データと回転羽根車10の回転方向の位置とに基づいて、回転羽根車10の気流対向面側の音源分布マップと側面側の音源分布マップとを演算し、演算されたそれぞれの音源分布マップは音源分布マップ出力部に出力される。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転送風機や圧縮機における回転羽根車のように空気等の流体が流れる物体に起因した騒音発生源の位置を検出する音源探査技術に関する。
機械的エネルギーを空気等の流体のエネルギーに変換する流体圧機器としては、送風機、圧縮機および真空ポンプなどがあり、送風機には吐出圧力と吸込圧力との比である圧力比が1.1未満のファンと、圧力比が1.1以上2未満のブロワとがあり、圧縮機は圧力比を2.2以上に空気やガスを加圧する流体圧機器である。これらの流体圧機器はモータにより回転駆動されてモータからの機械的エネルギーを流体のエネルギーに変換するために、ファンブレードなどの回転羽根車つまり回転翼を有している。
流体圧機器の作動時には回転羽根車から騒音が発生することになるので、静粛性に優れた流体圧機器を設計するためには、回転羽根車のどの位置から騒音が発生しているかを検出することが必要となっている。回転羽根車などの物体の表面または表面から離間した周辺の空気による騒音源の位置を検出するために音響ホログラフィ法や音響インテンシティ法などが用いられているが、これらの音響ホログラフィ法および音響インテンシティ法は、被測定物が高速で移動や回転しているような場合には、騒音源を正確に検出することは困難であった。
特許文献1には、騒音発生源から2つのマイクロフォンに到達する時間差から騒音発生源までの距離を求めることにより音源を探査するようにした技術が記載されている。
特開2002−333367号公報
しかしながら、この技術では風洞を用いて風速分布がない状態のもとで測定する必要があり、二次元翼の解析に限られて、回転羽根車のように羽根車の径方向内周部と外周部とで風速分布に差のある物体の解析を行うことが困難である。また、回転羽根車の表面は螺旋状にねじれているので、立体的つまり三次元的となっており、二次元翼の解析では高精度に音源の位置を検出することができなかった。つまり、回転羽根車を回転駆動させて気流を発生させたときに、回転羽根車の上流側にマイクロフォンを配置して回転羽根車の背面側つまり気流対向面側から音圧を測定したのみでは、背面側における音源の位置を検出することができるだけであり、回転羽根車における気流の流れ方向の音源位置を正確に検出することができない。
本発明の目的は、物体からその表面または表面から離間した周辺に流れる流体により発生する騒音の位置を高精度で検出することができるようにすることにある。
本発明の目的は、回転羽根車からその表面または表面から離間した周辺の空間に流れる流体により発生する騒音の位置を高精度で検出することができるようにすることにある。
本発明の音源探査方法は、回転羽根車の回転軸を回転駆動させて気流を発生させた状態のもとで前記回転羽根車から発生する騒音源の位置を検出する回転羽根車の音源探査方法であって、前記回転羽根車から気流上流側に向かう気流対向面側の音圧を前記回転羽根車の径方向における複数箇所について測定する第1の音圧測定ステップと、前記回転羽根車から気流と直交する方向に向かう前記回転羽根車側面の音圧を前記回転羽根車の回転軸と平行の方向における複数箇所について測定する第2の音圧測定ステップと、前記回転羽根車の回転位置を検出する位置検出ステップと、前記回転羽根車の径方向の複数の位置における気流対向面側の音圧を第1の音圧データとして記憶し、前記回転羽根車の気流の流れ方向の複数の位置における側面側の音圧を第2の音圧データとして記憶する記憶ステップと、前記位置検出手段からの信号と、記憶された第1の音圧データ及び第2の音圧データとに基づいて、前記回転羽根車の気流対向面側の音源分布マップと前記回転羽根車の側面側の音源分布マップとを演算するマップ演算ステップとを有し、前記気流対向面側の音源分布マップと前記側面側の音源分布マップとを出力することを特徴とする。
本発明の音源探査方法は、被測定物に流体を流した状態のもとで前記被測定物から発生する騒音源の位置を検出するための音源探査方法であって、前記被測定物から流体上流側に向かう流体対向面側の音圧を前記被測定物の前記流体対向面における複数箇所について測定する第1の音圧測定ステップと、前記被測定物から流体と直交する方向に向かう前記被測定物側面の音圧を前記被測定物の流体の流れ方向における複数箇所について測定する第2の音圧測定ステップと、前記第1の音圧測定ステップにより得られた前記被測定物の流体対向面に沿う複数の位置における流体対向面側の音圧を第1の音圧データとして記憶する第1の記憶ステップと、前記第2の音圧測定ステップにより得られた前記被測定物の流体の流れ方向の複数の位置における側面側の音圧を第2の音圧データとして記憶する第2の記憶ステップと、記憶された前記第1の音圧データ及び前記第2の音圧データに基づいて、前記被測定物の流体対向面側の音源分布マップと前記被測定物の側面側の音源分布マップとを演算するマップ演算ステップとを有し、前記流体対向面側の音源分布マップと前記側面側の音源分布マップとを出力することを特徴とする。
本発明の音源探査装置は、回転羽根車の回転軸を回転駆動させて気流を発生させた状態のもとで前記回転羽根車から発生する騒音源の位置を検出する回転羽根車の音源探査装置であって、前記回転羽根車から気流上流側に向かう気流対向面側の音圧を前記回転羽根車の径方向における複数箇所について測定する第1の音圧測定器と、前記回転羽根車から気流と直交する方向に向かう前記回転羽根車側面の音圧を前記回転羽根車の回転軸と平行の方向における複数箇所について測定する第2の音圧測定器と、前記回転羽根車の回転位置を検出する位置検出手段と、前記第1の音圧測定器からの信号に基づいて前記回転羽根車の径方向の複数の位置における気流対向面側の音圧を第1の音圧データとして記憶し、前記第2の音圧測定器からの信号とに基づいて前記回転羽根車の気流の流れ方向の複数の位置における側面側の音圧を第2の音圧データとして記憶する記憶手段と、前記位置検出手段からの信号と前記記憶手段に記憶された前記第1の音圧データおよび前記第2の音圧のデータとに基づいて、前記回転羽根車の気流対向面側の音源分布マップと前記回転羽根車の側面側の音源分布マップとを演算するマップ演算部と、前記気流対向面側の音源分布マップと前記側面側の音源分布マップとを出力する音源分布マップ出力部とを有することを特徴とする。
本発明の音源探査装置において、前記第1の音圧測定器は少なくとも1つのマイクロフォンを有し、前記回転羽根車の径方向に移動して径方向の複数の位置における気流対向面側の音圧を測定することを特徴とする。また、本発明の音源探査装置において、前記第2の音圧測定器は少なくとも1つのマイクロフォンを有し、前記回転羽根車の気流の流れ方向に移動して気流方向の複数の位置における側面側の音圧を測定することを特徴とする。
本発明の音源探査装置は、被測定物に流体を流した状態のもとで前記被測定物から発生する騒音源の位置を検出するための音源探査装置であって、前記被測定物から流体上流側に向かう流体対向面側の音圧を前記被測定物の前記流体対向面における複数箇所について測定する第1の音圧測定器と、前記被測定物から流体と直交する方向に向かう前記被測定物側面の音圧を前記被測定物の流体の流れ方向における複数箇所について測定する第2の音圧測定器と、前記第1の音圧測定器からの信号により前記被測定物の流体対向面に沿う複数の位置における正面側の音圧を第1の音圧データとして記憶し、前記第2の音圧測定器からの信号により前記被測定物の流体の流れ方向の複数の位置における側面側の音圧を第2の音圧データとして記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記第1の音圧データおよび前記第2の音圧のデータに基づいて、前記被測定物の正面側の音源分布マップと前記被測定物の側面側の音源分布マップとを演算するマップ演算部と、前記正面側の音源分布マップと前記側面側の音源分布マップとを出力する音源分布マップ出力部とを有することを特徴とする。
本発明の音源探査装置において、前記第1の音圧測定器は、少なくとも1つのマイクロフォンを有し、前記被測定物の前記流体対向面に沿って移動して前記流体対向面の複数の位置における流体対向面側の音圧を測定することを特徴とする。また、本発明の音源探査装置において、前記第2の音圧測定器は、少なくとも1つのマイクロフォンを有し、前記被測定物の流体の流れ方向に移動して流体方向の複数の位置における側面側の音圧を測定することを特徴とする。
本発明によれば、回転羽根車を回転させて気流を発生させたときに回転羽根車の気流上流側に向かう気流対向面側の騒音と、気流を横切る方向に向かう側面側の騒音とをそれぞれの音圧により検出することができるので、回転羽根車の表面や表面から離間した周辺空気の空間に流れる空気により発生する騒音発生源の位置を立体的ないし三次元的に判定することができ、回転羽根車からの騒音発生位置を高精度で検出することができる。
本発明によれば、被測定物に空気や液体などの流体を流して被測定物の流体上流側に向かう流体上流側の騒音と、流体を横切る方向に向かう側面側の騒音とをそれぞれの音圧により検出することができるので、空気中や液体中等のように流体中を移動する物体の表面やその周囲を流れる流体により発生する騒音発生源の位置を、立体的ないし三次元的に判定することができ、被測定物からの騒音発生位置を高精度で検出することができる。
図1は本発明の一実施の形態である音源探査装置を示す概略斜視図であり、図2は図1の音源探査装置の制御回路を示すブロック図である。
図1に示す被測定物は送風機に使用されるファンブレードつまり回転羽根車10であり、この回転羽根車10はサーボモータ11の主軸12に取り付けられて回転駆動されるようになっている。回転羽根車10はサーボモータ11により矢印Rで示す方向に回転駆動され、矢印Bで示す方向に気流を発生させる。このように気流つまり流体の流れ方向が矢印Bで示す方向となるので、回転羽根車10の表裏両面のうち、気流の上流側を向く背面側が気流対向面つまり流体対向面となり、気流の下流側を向く正面側が気流方向面つまり流体方向面となる。この正面側の気流方向面は背面側の気流対向面よりも回転羽根車10に加わる圧力が大気圧よりも高くなり、背面側の気流対向面は大気圧よりも低くなるので、正面側は正圧面側となっており、背面側は負圧面側となっている。
回転羽根車10の回転方向の位置を検出するために、図1に示すように、回転羽根車10には反射フィルム13が貼り付けられ、この反射フィルム13に向けて光を照射する発光素子と、反射フィルム13からの反射光を受光する受光素子とが設けられたフォトセンサ14が位置検出手段として回転羽根車10に対向して配置されており、フォトセンサ14の受光素子が反射フィルム13からの反射光を受光することにより回転羽根車10における各部位の回転方向の位置が検出される。反射フィルム13は図1に示すように回転羽根車10の背面側つまり負圧面側に貼り付けられているが、正面側つまり正圧側に貼り付けるようにしても良い。
音源探査装置は音圧測定器15を有しており、この音圧測定器15はホルダー16に20mmピッチの一定間隔で直線状に配列されて取り付けられる8つのマイクロフォン17により形成されている。ただし、ホルダー16に取り付けられるマイクロフォン17の数は任意の数とすることができるとともに、複数のマイクロフォン17をホルダー16に取り付ける場合には任意のピッチとすることができる。
音圧測定器15は、回転羽根車10を回転させたときに回転羽根車10から気流上流側に向かう音圧、つまり気流対向面側の音圧を測定するとともに、回転羽根車10から気流を横切る方向に向かう音圧、つまり側面側の音圧を測定するために使用される。
音圧測定器15により回転羽根車10から気流を横切る方向に向かう側面側の音圧を測定する場合には、図1において実線で示すように、音圧測定器15は気流の方向(Z方向)にマイクロフォン17の配列方向が向くようにして回転羽根車10の側面に対向して配置される。このように、マイクロフォン17の配列方向が気流の方向を向くように配置すると、この配列方向は主軸12の回転中心軸と平行となる。音圧測定器15はマイクロフォン17の先端が回転羽根車10の外周縁から25〜50mm程度の間隔Lとなるようにして配置されている。
一方、音圧測定器15により回転羽根車10から気流上流側に向かう気流対向面側の音圧を測定する場合には、図1において二点鎖線で示すように、音圧測定器15は回転羽根車10の径方向と平行となるように回転羽根車10の気流対向面つまり負圧面に対向して配置される。この場合にも、マイクロフォン17の先端が回転羽根車10の外周縁から25〜50mm程度の間隔Lとなるようにして音圧測定器15が配置される。このように、音圧測定手段としての1つの音圧測定器15により気流対向面側の音圧と側面側の音圧とを測定する場合には、音圧測定器15の配置換えを行うことになる。つまり、側面側の音圧を測定する際には音圧測定器15は第1の音圧測定器となり、気流対向面側の音圧を測定する際には音圧測定器15は第2の音圧測定器となる。ただし、2つの音圧測定器15を用いれば、気流対向面側の音圧と側面側の音圧とを同時に測定することができる。
音圧測定器15により回転羽根車10から気流を横切る方向に向かう側面側の音圧を測定する場合には、音圧測定器15は気流方向に矢印Zで示すように、Z方向に移動自在に送り移動装置(図示省略)に取り付けられることになる。一方、音圧測定器15により回転羽根車10から気流上流側に向かう気流対向面側の音圧を測定する場合には、回転羽根車10の径方向に矢印X,Yで示すように、X方向とこれに直角なY方向とに移動自在に送り移動装置に取り付けられることになる。送り移動装置による音圧測定器15の移動ピッチを例えば5mmとすると、マイクロフォン17の相互間隔よりも細かいピッチ毎に複数の部位で音圧を測定することができる。送り移動装置はホルダー16を移動するモータを有し、モータの回転数をエンコーダ等により検出することによって、それぞれのマイクロフォン17の回転羽根車10の気流方向の位置および半径方向の位置とが検出される。
図2に示すように、フォトセンサ14からの出力信号はコントローラ21に送られるようになっており、回転羽根車10の回転に伴ってフォトセンサ14の前方を反射フィルム13が通過すると、フォトセンサ14からの検出信号がコントローラ21に送られる。コントローラ21には音圧測定器15のそれぞれのマイクロフォン17により検出された音圧信号がアンプ22により増幅されて送られるようになっている。
コントローラ21は、制御信号を演算するマイクロプロセッサCPUと、制御プログラム、演算式、データ等が格納されるメモリであるROMと、一時的にデータを格納するメモリであるRAM等とを有するとともに、信号の入出力ポート等を有している。
コントローラ21に設けられた記憶手段としてのデータレコーダ23は、回転羽根車10をサーボモータ11により、例えば2000rpmの一定の回転数で回転させた状態のもとで、マイクロフォン17からの測定信号に基づいて音圧データを記憶する。つまり、回転羽根車10から気流を横切る方向に向かう側面側の音圧を測定する場合には、図1において実線で示すように音圧測定器15を配置し、気流の流れ方向(Z方向)について複数の位置で音圧を測定する。例えば、音圧測定器15を5mm毎に気流の流れ方向に移動してそれぞれの位置において、例えば30秒〜1分程度音圧を測定し、音圧データをデータレコーダ23に記録する。
同様に、回転羽根車10から気流上流側に向かう気流対向面側つまり負圧面側の音圧を測定する場合には、図1において二点鎖線で示すように音圧測定器15を配置し、回転羽根車10の気流対向面に沿う径方向(X方向とY方向)について複数の位置で音圧を測定する。例えば、同様に、5mm毎に音圧測定器15をX方向およびY方向に移動してそれぞれの位置において、30秒〜1分程度音圧を測定して、音圧データをデータレコーダ23に記録する。上述のように、音圧測定器15を回転羽根車10の上流側と側面側とに2つ配置する場合には、気流対向面側の音圧データと側面側の音圧データとを同時に記録することができる。
コントローラ21はマップ演算部としてのアナライザー24を有しており、このアナライザー24においては、データレコーダ23に記録された音圧データを用い、フォトセンサ14からの信号を基準として、例えば0.625ms(1600Hz)の間のマイク信号データつまり音圧データを取り込んで、周波数毎の騒音値(dB)を求める。次いで、例えば、1600〜9600Hzまでのオーバーオール騒音値を計算し、同じ測定ポイントで100回以上計算して算術平均する。このようなマップ演算を音圧測定器15の移動個所全てについて行う。
このようにして得られた回転羽根車10のX,Y,Z三軸方向の各ポイント毎の音圧データを作図ソフトに入力することにより、音源分布マップが得られる。音源分布マップの作成時には、マイクロフォン17が回転羽根車10から間隔Lだけ離れているので、回転羽根車10から発生した音がマイクロフォン17に到達するまでの音速の遅れ時間と、制御回路の電線の長さによる遅れ時間等を考慮して音源分布マップを作成する。
作成された音源分布マップは音源分布マップ出力部25に出力される。音源分布マップ出力部25としては、音源分布マップを画面に表示するディスプレイ、音源分布マップを印刷するプリンタ、または音源分布マップのデータを格納するCDR等の記憶媒体があり、音源分布マップを解析することによって回転羽根車10のどの部位からどの程度の騒音が発生しているかを判定することができる。
上述した音源探査装置によって音源を探査する手順について説明すると、まず、図1において二点鎖線で示すように、音圧測定器15を第1の音圧測定器として回転羽根車10の背面つまり負圧面に対向させて気流上流側の初期位置に配置する。図1に示す回転羽根車10は直径が約300mmであり、音圧測定器15は回転中心から外周縁まで負圧面の半径部分に対向することになる。回転羽根車10は予め黒色に塗装しておき、負圧面の任意の個所に反射フィルム13を貼り付けておく。フォトセンサ14は回転羽根車10がサーボモータ11の主軸12に取り付けられた状態のもとで反射フィルム13に対向させるように図示しない支持台に装着される。
この状態のもとで、回転羽根車10を回転させながら、それぞれのマイクロフォン17により回転羽根車10から気流上流側に向かう負圧面側つまり気流対向面側からの音圧を30秒〜1分の程度の範囲のうち所定時間測定する。次いで、図示しない送り移動装置により音圧測定器15をX方向に5mm毎に移動させて同様にして気流対向面側からの音圧をそれぞれの位置において所定時間測定する。所定の回数だけX方向に音圧測定器15を移動させて音圧測定が終了したら、音圧測定器15を初期位置に戻して音圧測定器15をY方向に同一のピッチで移動して音圧を同様にして所定の回数測定する。これらの音圧データはコントローラ21に設けられた記憶手段としてのデータレコーダ23に記録される。
次いで、図1において実線で示すように、音圧測定器15を第2の音圧測定器として回転羽根車10の側面に対向するとともに気流方向(Z方向)に沿わせて初期位置に配置する。この状態のもとで、回転羽根車10を回転させながら、それぞれのマイクロフォン17により回転羽根車10から気流を横切る方向に向かう側面側に音圧を所定時間測定する。次いで、図示しない送り移動装置により音圧測定器15をZ方向に5mm毎に移動させて同様にして側面側からの音圧をそれぞれの位置において所定時間測定する。これらの音圧データはデータレコーダに記録される。
気流対向面側のそれぞれの音圧データとフォトセンサ14からの位置検出データとに基づいて、コントローラ21におけるマップ演算部としてのアナライザー24により、例えば0.625ms時間における音圧データを取り込んで、周波数毎の騒音値(dB)を求める。次いで、例えば、1600〜9600Hzまでのオーバーオール騒音値を計算し、同じ測定ポイントで100回以上計算して算術平均する。このようなマップ演算を音圧測定器15の移動個所全てについて行うことにより、気流対向面側の音源分布マップが得られる。測定された音圧データと回転羽根車10の部位との関係は、位置検出データに基づいて求められる。
次いで、同様の手順によって側面側の音圧データと位置検出データとに基づいて、側面側の音源分布マップが得られる。
なお、上述した実施の形態においては、音圧測定器15をX方向およびY方向に移動することにより回転羽根車10の気流対向面側の音圧を複数個所検出するようにしているが、音圧測定器15を移動させることなく、フォトセンサ14からの位置検出信号により回転方向の複数個所についての音圧を検出するようにしても良い。音圧測定器15をZ方向に移動して回転羽根車10の側面側の音圧についても同様に音圧測定器15を移動させることなく複数個所について検出するようにしても良い。
図3はこのようにして得られた気流対向面側の音源分布マップの一例を示すマップ図であり、図4は側面側の音源分布マップの一例を示すマップ図である。それぞれの音源分布マップにおいては、音圧がほぼ同じ部分が同一の濃度として示されており、音圧が大きい程濃度が高く示されている。
図3に示すように、回転羽根車10のうち前縁部と後縁部とに最も騒音が大きい音源が存在することが気流対向面側の音源分布マップから判定することができる。また、図4に示すように、回転羽根車10の前縁と後縁とに各2つずつ音源があることが音源分布マップから判定することができる。それぞれの音源分布マップは図3および図4に示すように、気流対向面側と側面側とで別々に表示されるようにしているが、両方の音源分布マップから回転羽根車10を立体的に表示するようにしても良い。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上述した実施の形態においては回転羽根車10からの音源位置を検出するようにしているが、ドアミラー等のように空気の中を移動するものを被測定物とすることもできる。その場合には、被測定物を回転することなく、固定された状態として被測定物の表面から発生する音源の位置を検出することになり、被測定物を風洞に配置することにより被測定物に向けて空気を流すことにより空気の流れにより発生する騒音発生源の位置を測定することができる。
また、図示する実施の形態においては、被測定物に流れる気流に起因した音源の位置を検出するようにしているが、液体の中に配置される物体を被測定物としてそこから発生する音源の位置を検出するようにしても良い。その場合には液体の流れの中に被測定物を配置して水中マイクロフォンにより被測定物から流体上流側に向かう流体対向面の音圧を測定し、被測定物から流体を横切る方向に向かう側面側の音圧を測定することになり、回転羽根車10から発生する騒音を測定する場合と同様にして音源位置を探査することができる。ただし、固定された状態のものを被測定物とする場合には、フォトセンサ14等の位置検出手段は不要となる。
本発明の一実施の形態である音源探査装置を示す概略斜視図である。 図1の音源探査装置の制御回路を示すブロック図である。 回転羽根車の気流対向面側の音源分布マップの一例を示すマップ図である。 回転羽根車の側面側の音源分布マップの一例を示すマップ図である。
符号の説明
10 回転羽根車
11 サーボモータ
12 主軸
13 反射フィルム
14 フォトセンサ(位置検出手段)
15 音圧測定器
17 マイクロフォン
21 コントローラ
22 アンプ
23 データレコーダ(記憶手段)
24 アナライザー(マップ演算部)
25 音源分布マップ出力部

Claims (8)

  1. 回転羽根車の回転軸を回転駆動させて気流を発生させた状態のもとで前記回転羽根車から発生する騒音源の位置を検出する回転羽根車の音源探査方法であって、
    前記回転羽根車から気流上流側に向かう気流対向面側の音圧を前記回転羽根車の径方向における複数箇所について測定する第1の音圧測定ステップと、
    前記回転羽根車から気流と直交する方向に向かう前記回転羽根車側面の音圧を前記回転羽根車の回転軸と平行の方向における複数箇所について測定する第2の音圧測定ステップと、
    前記回転羽根車の回転位置を検出する位置検出ステップと、
    前記回転羽根車の径方向の複数の位置における気流対向面側の音圧を第1の音圧データとして記憶し、前記回転羽根車の気流の流れ方向の複数の位置における側面側の音圧を第2の音圧データとして記憶する記憶ステップと、
    前記位置検出手段からの信号と、記憶された第1の音圧データ及び第2の音圧データとに基づいて、前記回転羽根車の気流対向面側の音源分布マップと前記回転羽根車の側面側の音源分布マップとを演算するマップ演算ステップとを有し、
    前記気流対向面側の音源分布マップと前記側面側の音源分布マップとを出力することを特徴とする回転羽根車の音源探査方法。
  2. 被測定物に流体を流した状態のもとで前記被測定物から発生する騒音源の位置を検出するための音源探査方法であって、
    前記被測定物から流体上流側に向かう流体対向面側の音圧を前記被測定物の前記流体対向面における複数箇所について測定する第1の音圧測定ステップと、
    前記被測定物から流体と直交する方向に向かう前記被測定物側面の音圧を前記被測定物の流体の流れ方向における複数箇所について測定する第2の音圧測定ステップと、
    前記第1の音圧測定ステップにより得られた前記被測定物の流体対向面に沿う複数の位置における流体対向面側の音圧を第1の音圧データとして記憶する第1の記憶ステップと、
    前記第2の音圧測定ステップにより得られた前記被測定物の流体の流れ方向の複数の位置における側面側の音圧を第2の音圧データとして記憶する第2の記憶ステップと、
    記憶された前記第1の音圧データ及び前記第2の音圧データに基づいて、前記被測定物の流体対向面側の音源分布マップと前記被測定物の側面側の音源分布マップとを演算するマップ演算ステップとを有し、
    前記流体対向面側の音源分布マップと前記側面側の音源分布マップとを出力することを特徴とする音源探査方法。
  3. 回転羽根車の回転軸を回転駆動させて気流を発生させた状態のもとで前記回転羽根車から発生する騒音源の位置を検出する回転羽根車の音源探査装置であって、
    前記回転羽根車から気流上流側に向かう気流対向面側の音圧を前記回転羽根車の径方向における複数箇所について測定する第1の音圧測定器と、
    前記回転羽根車から気流と直交する方向に向かう前記回転羽根車側面の音圧を前記回転羽根車の回転軸と平行の方向における複数箇所について測定する第2の音圧測定器と、
    前記回転羽根車の回転位置を検出する位置検出手段と、
    前記第1の音圧測定器からの信号に基づいて前記回転羽根車の径方向の複数の位置における気流対向面側の音圧を第1の音圧データとして記憶し、前記第2の音圧測定器からの信号とに基づいて前記回転羽根車の気流の流れ方向の複数の位置における側面側の音圧を第2の音圧データとして記憶する記憶手段と、
    前記位置検出手段からの信号と前記記憶手段に記憶された前記第1の音圧データおよび前記第2の音圧のデータとに基づいて、前記回転羽根車の気流対向面側の音源分布マップと前記回転羽根車の側面側の音源分布マップとを演算するマップ演算部と、
    前記気流対向面側の音源分布マップと前記側面側の音源分布マップとを出力する音源分布マップ出力部とを有することを特徴とする回転羽根車の音源探査装置。
  4. 請求項3記載の回転羽根車の音源探査装置において、前記第1の音圧測定器は少なくとも1つのマイクロフォンを有し、前記回転羽根車の径方向に移動して径方向の複数の位置における気流対向面側の音圧を測定することを特徴とする回転羽根車の音源探査装置。
  5. 請求項3または4記載の回転羽根車の音源探査装置において、前記第2の音圧測定器は少なくとも1つのマイクロフォンを有し、前記回転羽根車の気流の流れ方向に移動して気流方向の複数の位置における側面側の音圧を測定することを特徴とする回転羽根車の音源探査装置。
  6. 被測定物に流体を流した状態のもとで前記被測定物から発生する騒音源の位置を検出するための音源探査装置であって、
    前記被測定物から流体上流側に向かう流体対向面側の音圧を前記被測定物の前記流体対向面における複数箇所について測定する第1の音圧測定器と、
    前記被測定物から流体と直交する方向に向かう前記被測定物側面の音圧を前記被測定物の流体の流れ方向における複数箇所について測定する第2の音圧測定器と、
    前記第1の音圧測定器からの信号により前記被測定物の流体対向面に沿う複数の位置における正面側の音圧を第1の音圧データとして記憶し、前記第2の音圧測定器からの信号により前記被測定物の流体の流れ方向の複数の位置における側面側の音圧を第2の音圧データとして記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記第1の音圧データおよび前記第2の音圧のデータに基づいて、前記被測定物の正面側の音源分布マップと前記被測定物の側面側の音源分布マップとを演算するマップ演算部と、
    前記正面側の音源分布マップと前記側面側の音源分布マップとを出力する音源分布マップ出力部とを有することを特徴とする音源探査装置。
  7. 請求項6記載の音源探査装置において、前記第1の音圧測定器は、少なくとも1つのマイクロフォンを有し、前記被測定物の前記流体対向面に沿って移動して前記流体対向面の複数の位置における流体対向面側の音圧を測定することを特徴とする音源探査装置。
  8. 請求項6記載の音源探査装置において、前記第2の音圧測定器は、少なくとも1つのマイクロフォンを有し、前記被測定物の流体の流れ方向に移動して流体方向の複数の位置における側面側の音圧を測定することを特徴とする音源探査装置。
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