JP2008157433A - 能動型防振装置 - Google Patents

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裕教 小山
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Abstract

【課題】電磁アクチュエータ11aの仕様が異なる場合でも、構成部品の共通化を図ることができる能動型防振装置1を提供する。
【解決手段】防振対象部材に取り付けられる加振部材を振動させるための加振力を発生する電磁アクチュエータ11aと、直流電源電圧を発生する電源部12と、第一基板15上に実装され、防振対象部材の防振対象振動の角周波数に基づき、周期性の制御信号を生成する演算処理を行う演算処理回路14と、第一基板と異なる第二基板上に実装され、直流電源電圧および制御信号を入力し、制御信号を増幅して電磁アクチュエータ11aを駆動するパワーアンプ回路11bとを備える。さらに、電磁アクチュエータ11aとパワーアンプ回路11bとを、アクチュエータユニット11として一体的に配置するとよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、能動型防振装置、例えば車両の内燃機関等の振動発生源の振動に起因して発生する部材の振動を能動的に抑制する能動型防振装置に関するものである。
能動型防振装置として、例えば特許文献1〜3等に、車両等に搭載された電磁アクチュエータを駆動して、防振対象部材の振動を抑制することが記載されている。これらの能動型防振装置は、内燃機関の爆発パルス等に基づいて電磁アクチュエータを駆動するための制御信号を生成するマイクロコンピュータと、この制御信号を増幅し電磁アクチュエータを駆動するパワーアンプ回路とを備えている。
特開平10−38020号公報 特開2001−173713号公報 特開平6−33987号公報
そして、マイクロコンピュータおよびパワーアンプ回路は、何れも、回路基板として形成する必要があるものである。そのため、従来は、マイクロコンピュータとパワーアンプ回路は、同一基板上に実装されていた。
ところで、例えば車種に応じて、要求される電磁アクチュエータによる加振力は異なる。従って、車種毎に、電磁アクチュエータの仕様が異なる。そして、電磁アクチュエータの仕様に応じて、パワーアンプ回路を構成する素子が異なる。このように、電磁アクチュエータとパワーアンプ回路とは、一対一の関係からなる。つまり、車種に応じて、電磁アクチュエータ、および、マイクロコンピュータとパワーアンプ回路の一体の回路基板を、設計しなければならない。
また、同一車両においても、能動型防振装置の設計仕様を適宜変更することがある。例えば、電磁アクチュエータによる加振力を増加させたい場合等には、電磁アクチュエータ自体の構成を変更すると共に、パワーアンプ回路を構成する素子を変更する場合がある。つまり、電磁アクチュエータの仕様を変更すると、パワーアンプ回路の仕様を変更する必要があり、またその逆も同様である。従って、電磁アクチュエータの仕様を変更する場合には、マイクロコンピュータとパワーアンプ回路からなる一体の回路基板を変更する必要があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電磁アクチュエータの仕様が異なる場合でも、構成部品の共通化を図ることができる能動型防振装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の能動型防振装置は、防振対象部材に取り付けられる加振部材を振動させるための加振力を発生する電磁アクチュエータと、直流電源電圧を発生する電源部と、第一基板上に実装され、防振対象部材の防振対象振動の角周波数に基づき、周期性の制御信号を生成する演算処理を行う演算処理回路と、第一基板と異なる第二基板上に実装され、直流電源電圧および制御信号を入力し、制御信号を増幅して電磁アクチュエータを駆動するパワーアンプ回路と、を備えることを特徴とする。
ここで、電磁アクチュエータとは、例えば、車両の内燃機関等である振動部材のマウントに搭載されたボイスコイル型またはソレノイド型のアクチュエータ等、車両等の防振対象部材に取り付けられたダイナミックダンパを構成する質量部材(マス部材)を振動させるボイスコイル型又はソレノイド型のアクチュエータ等である。
演算処理回路は、例えば、マイクロコンピュータ等の演算処理を行う回路を含むものである。演算処理回路は、例えば、演算プログラム等を記憶するROMと、入力情報等を一時的に記憶するRAMと、入力情報に基づいて演算プログラムを実行する演算処理を行うCPU等が含まれている。そして、演算処理回路により生成される制御信号は、例えば、最大5Vまたは3.3V等の電圧からなる信号である。また、パワーアンプ回路は、直流電源電圧を周期性の電圧に変換する回路である。この周期性の電圧というのが、制御信号を増幅した信号に相当するものである。このパワーアンプ回路は、具体的には、電界効果トランジスタ(FET)、インダクタ、およびコンデンサ等により構成されるデジタルアンプを適用してもよいし、PWM(パルス幅変調)信号生成回路およびブリッジ回路等により形成される回路等を適用してもよい。
そして、本発明の能動型防振装置によれば、演算処理回路を実装する第一基板と、パワーアンプ回路を実装する第二基板とが、別基板からなる。すなわち、従来は、演算処理回路とパワーアンプ回路とが一体の回路基板を構成していたのに対し、本発明は、演算処理回路とパワーアンプ回路とが別体に形成されている。
ここで、上述したように、電磁アクチュエータとパワーアンプ回路とは、一対一の関係からなる。つまり、異なる車種に搭載する能動型防振装置において、電磁アクチュエータおよびパワーアンプ回路は、何れも、それぞれ設計される。また、同一車両に搭載する仕様変更した能動型防振装置においても、電磁アクチュエータおよびパワーアンプ回路は、何れも、それぞれ設計される。
これに対して、演算処理回路は、異なる車種に搭載する能動型防振装置や同一車両に搭載する仕様変更した能動型防振装置においても、同一の演算プログラムを適用することが可能である。つまり、演算処理回路は、電磁アクチュエータおよびパワーアンプ回路が異なるとしても、同一のものを用いることができる。そして、演算処理回路はパワーアンプ回路とは別基板に実装されているので、電磁アクチュエータおよびパワーアンプ回路に関わりなく、演算処理回路を共通化することが可能である。つまり、異なる車種に搭載する能動型防振装置における演算処理回路の共通化を図ることができる。これにより、低コスト化を図ることができる。さらに、同一車両に搭載する能動型防振装置であって、当該装置の仕様を変更する場合においても、演算処理回路は変更する必要がない。これにより、仕様変更への対応容易化を図ることができる。
(2)また、演算処理回路は、電磁アクチュエータと別体に配置されるようにし、パワーアンプ回路は、電磁アクチュエータと一体的に配置され、電磁アクチュエータと共にアクチュエータユニットを構成するようにしてもよい。つまり、アクチュエータユニットは、電磁アクチュエータとパワーアンプ回路とを一体的に備えるものであり、演算処理回路とは別体に構成されている。
ここで、電磁アクチュエータとパワーアンプ回路とは、上述したように、一対一の関係からなる。従って、パワーアンプ回路は、電磁アクチュエータの仕様に応じて変更され、その逆も同様である。つまり、このような一対一の関係からなる両者を一体的にユニット化することで、アクチュエータユニットを実質的に一部品として把握することができる。つまり、ある要求仕様に対する特有の部品は、アクチュエータユニットの一部品のみとなる。これに対して、パワーアンプ回路が電磁アクチュエータと別体の場合には、ある要求仕様に対する特有の部品は、電磁アクチュエータとパワーアンプ回路の2部品となる。このように、電磁アクチュエータとパワーアンプ回路をユニット化することで、特有部品の部品点数の削減を図ることができる。従って、能動型防振装置全体の部品点数の削減につながるので、低コスト化を図ることができる。
(3)また、パワーアンプ回路は、アクチュエータユニットの外部に配置されるワイヤハーネスを介して直流電源電圧を電源部から直接入力し、且つ、アクチュエータユニットの内部配線により電磁アクチュエータに電気的に接続されるようにしてもよい。
この場合、電磁アクチュエータを駆動するための大電流が流れる経路は、電源部から、パワーアンプ回路のみを介して、電磁アクチュエータまでとなる。ここで、パワーアンプ回路と電磁アクチュエータとは、アクチュエータユニットの内部配線により電気的に接続されている。つまり、パワーアンプ回路と電磁アクチュエータとは、実質的に電気的に直結されている。そうすると、大電流が流れる経路において、発生する電力損失は、電源部からパワーアンプ回路までの間となる。
そして、演算処理回路とパワーアンプ回路との間は、上述した大電流が流れる経路に含まれていない。すなわち、演算処理回路とパワーアンプ回路との間は、例えば最大5Vの電圧からなる制御信号が送受信され、この間を結ぶワイヤハーネスには小さな電流が流れる。
ところで、従来は、演算処理回路とパワーアンプ回路とが一体の回路基板に形成されていた。従って、電磁アクチュエータを駆動するための大電流は、電源部から第一ワイヤハーネスを介して一体回路基板上のパワーアンプ回路へ流れ、さらに、パワーアンプ回路から第二ワイヤハーネスを介して電磁アクチュエータへ流れる。そして、第一ワイヤハーネスおよび第二ワイヤハーネスは、何れも、電磁アクチュエータの外部ハーネスである。つまり、従来は、大電流が流れる経路において、第一ワイヤハーネスのみならず、第二ワイヤハーネスにおいても電力損失が発生する。
これに対して、本発明によれば、従来の第二ワイヤハーネスに相当する部分が、実質的に存在しないことになる。つまり、従来の第二ワイヤハーネスにおける電力損失分が、本発明によれば発生しない。従って、本発明によれば、電力損失を低減できる。つまり、電力効率が向上する。
(4)また、電磁アクチュエータ、電源部、および、パワーアンプ回路は、車両の車室外に配置され、演算処理回路は、車両の車室内に配置されるようにしてもよい。ここで、車室内には、各種の車載電子機器が配置されている。例えば、ラジオ等の電波を受信して出力するステレオ等もその一つである。これら車載電子機器は、一般に、ノイズに対する保護対策を講じている。ただし、できるだけ、ノイズの発生そのものを低減することが望ましい。そこで、電磁アクチュエータ、電源部、および、パワーアンプ回路を、車室外に配置することで、車室内におけるノイズの発生を低減できる。電磁アクチュエータ、電源部、および、パワーアンプ回路には、電磁アクチュエータを駆動するための大電流が流れる。そして、この大電流が流れることにより、大きな磁束が発生する。つまり、この磁束が、ノイズ発生原因の一つとなり得る。しかし、この大電流が流れる経路が、車室外に位置しているので、車室内へのノイズの影響は小さくなる。なお、車室外とは、例えば、エンジンルーム等を含む意味である。
(5)また、第一基板は、車両に搭載された電磁アクチュエータの他の電子機器の制御基板としてもよい。つまり、演算処理回路が他の電子機器の制御基板上に実装されていることになる。これにより、演算処理回路の専用の基板が不要となり、部品点数を削減できる。さらに、演算処理回路に流れる電流は、非常に小さいため、他の電子機器の制御基板上に実装されている回路へ影響を及ぼすことはない。
(6)また、演算処理回路が、他の電子機器の制御基板上に実装される場合に、以下のようにするとよい。すなわち、防振対象部材は、車両の内燃機関の駆動に起因して振動する部材であり、他の電子機器は、内燃機関とするとよい。つまり、演算処理回路が、内燃機関の制御基板上に実装される。
ここで、防振対象部材が、車両の内燃機関の駆動に起因して振動する部材である場合には、内燃機関の動作状態に応じて、電磁アクチュエータを駆動する必要がある。つまり、演算処理回路は、内燃機関の動作状態等の情報を入力した上で、制御信号を生成することになる。そして、演算処理回路が、内燃機関の制御基板上に実装されているということは、基板配線により演算処理回路と内燃機関の制御回路とを接続することができる。つまり、演算処理回路は、内燃機関の制御回路から情報を入力する際に、非常に容易に且つ迅速に当該情報を入力することができる。その結果、電磁アクチュエータの駆動により、防振対象部材の制振効果を安定して発揮することができる。
(7)また、電磁アクチュエータおよびパワーアンプ回路は、複数で且つ同数からなり、演算処理回路は、1つであるとしてもよい。上述したように、演算処理回路は、電磁アクチュエータおよびパワーアンプ回路とは無関係に、共通化を図ることができる。つまり、電磁アクチュエータおよびパワーアンプ回路を複数設ける場合であっても、共通の演算処理回路を用いることができる。従来、電磁アクチュエータおよびパワーアンプ回路と、同数の演算処理回路を用いていたのに対して、本発明によれば1つの演算処理回路で足りる。これにより、部品点数の削減を図ることができ、低コスト化を図ることができる。なお、電磁アクチュエータとパワーアンプ回路とは、一対一の関係からなるため、両者は同数としている。
本発明の能動型防振装置によれば、電磁アクチュエータの仕様が異なる場合でも、構成部品である演算処理回路の共通化を図ることができる。
(1)第1実施形態
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。第1実施形態の能動型防振装置1の構成について、図1を参照して説明する。図1は、第1実施形態の能動型防振装置1の構成を示すブロック図である。また、図1において、ブロック間を結ぶ線のうち、太線は大電流が流れる配線を示し、細線は小電流が流れる配線を示す。ここで、第1実施形態においては、能動型防振装置を車両に搭載した場合を例にあげて説明する。
第1実施形態の能動型防振装置1は、車両に搭載された内燃機関2(以下、「エンジン」と称す)等の振動に起因して車両の各部位(以下、「防振対象部材」という)が振動することを、能動的に抑制するための装置である。すなわち、能動型防振装置1は、エンジン2等の振動に起因して発生する防振対象部材の振動を、能動的に抑制する装置である。例えば、防振対象部材は、エンジン2をエンジンマウントにより防振支持するエンジンフレームや、その他車両の各部位である。ここでは、防振対象部材として、エンジンフレームを例にあげて説明する。
この能動型防振装置1は、図1に示すように、アクチュエータユニット11と、車載バッテリ12と、降圧回路13と、演算処理回路14とから構成される。
アクチュエータユニット11は、エンジンフレーム、すなわち車室外に取り付けられている。このアクチュエータユニット11は、電磁アクチュエータ11aとパワーアンプ回路11bとにより構成されており、これらを一体的に配置している。
電磁アクチュエータ11aは、例えば、エンジン2を防振支持するエンジンマウントに搭載されたボイスコイル型またはソレノイド型のアクチュエータ等、または、エンジンフレームに取り付けられたダイナミックダンパを構成する質量部材(マス部材)を振動させるボイスコイル型またはソレノイド型のアクチュエータ等である。すなわち、エンジンマウントに搭載された電磁アクチュエータ11aは、エンジン2とエンジンフレームとの間に介在するように取り付けられている。一方、ダイナミックダンパを構成する質量部材を振動させる電磁アクチュエータ11aは、エンジン2に直接取り付けられておらず、例えばエンジン2近傍のエンジンフレームに取り付けられている。
ここで、ボイスコイル型アクチュエータを搭載したエンジンマウントは、例えば、特開2005−337497号公報に記載されている。このボイスコイル型アクチュエータは、コイルへの電流通電量と永久磁石の磁力に応じて、移動部材を軸方向に振動させるための加振力を発生する。このボイスコイル型アクチュエータの移動部材は、加振部材に連結されているので、加振部材がボイスコイル型アクチュエータによる加振力により振動することになる。
また、ソレノイド型アクチュエータを備えたエンジンマウントは、例えば、特開2006−66840号公報等に記載されている。このソレノイド型アクチュエータは、コイルへの電流通電量に応じた磁気吸引力により、移動部材(プランジャ)を軸方向に振動させるための加振力を発生する。そして、このソレノイド型アクチュエータの移動部材は加振部材に連結されているので、加振部材がソレノイド型アクチュエータによる加振力により振動することになる。
また、上述したボイスコイル型及びソレノイド型のアクチュエータの他に、例えば、特開2006−77923号公報に記載されたアクチュエータを用いることもできる。このアクチュエータは、コイル及び永久磁石が組み付けられた筒状のヨーク部材の内側に、加振部材に連結されている移動部材が配置されている。そして、当該アクチュエータは、コイルへの電流通電量に応じた移動部材とヨーク部材との間に惹起される電磁力の作用により、移動部材をヨーク部材に対して軸方向に振動させるための加振力を発生する。つまり、加振部材が当該アクチュエータによる加振力により振動する。
また、質量部材(加振部材に相当する)を振動させるアクチュエータを備えたダイナミックダンパは、例えば、特開平11−351321号公報や特開2004−44680号公報に記載されたものがある。特開平11−351321号公報に記載されたダイナミックダンパに適用されたアクチュエータは、ソレノイド型のアクチュエータである。また、特開2004−44680号公報に記載されたダイナミックダンパに適用されたアクチュエータは、ボイスコイル型のアクチュエータである。
これらのダイナミックダンパにおいて、質量部材が防振対象部材に対して離隔して配置されると共にゴム等の弾性体を介して防振対象部材であるエンジンフレームに取り付けられている。そして、このアクチュエータは、コイルへの電流通電量に応じた磁気吸引力により、質量部材を防振対象部材に対して振動させるための加振力を発生する。
つまり、エンジンマウント及びダイナミックダンパにおいて、ボイスコイル型及びソレノイド型等のアクチュエータの何れも、コイルへの電流通電量を制御することにより、加振部材を振動させるための加振力を変化させることができる。そして、例えば、エンジンマウントに適用した場合には、エンジン2により発生する振動と加振部材により発生させる振動とが相殺される時には、エンジン2の振動はエンジンマウントからエンジンフレーム(防振対象部材)側へ伝達されないことになる。また、ダイナミックダンパに適用した場合には、エンジン2の振動に起因して発生するエンジンフレーム(防振対象部材)の振動と加振部材により発生させる振動とが相殺される時には、当該ダイナミックダンパを取り付けたエンジンフレームの振動が抑制される。このようにして、電磁アクチュエータ11aを駆動して、加振部材を振動させることで、エンジン2から発生する振動を能動的に抑制することができる。
パワーアンプ回路11bは、第二基板(図示せず)上に実装されている。具体的には、パワーアンプ回路11bは、電磁アクチュエータ11aに一体的に取り付けられている。このパワーアンプ回路11bは、後述する車載バッテリ12から直流電源電圧を、第一ワイヤハーネス21を介して入力する。ここで、第一ワイヤハーネス21は、大電流が流れることが可能な、いわゆる動力線である。さらに、パワーアンプ回路11bは、後述する演算処理回路14から制御信号を、第二ワイヤハーネス22を介して入力する。ここで、第二ワイヤハーネス22は、大電流が流れない、いわゆる信号線である。さらに、パワーアンプ回路11bは、アクチュエータユニット11の内部配線により、電磁アクチュエータ11aのコイルに電気的に接続されている。すなわち、パワーアンプ回路11bは、電磁アクチュエータ11aのコイルと、外部のワイヤハーネス等により接続されていない。
このパワーアンプ回路11bは、演算処理回路14から入力した制御信号を増幅して、電磁アクチュエータを駆動する。つまり、パワーアンプ回路11bは、増幅回路である。具体的には、パワーアンプ回路11bは、電界効果トランジスタ(FET)、インダクタ、およびコンデンサ等により構成されるデジタルアンプを適用してもよいし、PWM(パルス幅変調)信号生成回路およびブリッジ回路等により形成される回路等を適用してもよい。
車載バッテリ12(本発明における「電源部」に相当する)は、エンジンルーム、すなわち車室外に配置されている。この車載バッテリ12は、例えば、12Vの直流電源電圧を発生する。この車載バッテリ12は、車載の電子機器に対して電力を供給している。その一つとして、上述したように、車載バッテリ12は、第一ワイヤハーネス21を介してパワーアンプ回路11b、電磁アクチュエータ11aへ電力を供給している。さらに、車載バッテリ12は、第三ワイヤハーネス23および降圧回路13を介して、後述する演算処理回路14等に電力を供給している。また、車載バッテリ12は、エンジン2の駆動を利用して充電している。
降圧回路13は、車載バッテリ12から第三ワイヤハーネス23を介して電力を供給している。そして、降圧回路13は、車載バッテリ12の電圧12Vを5Vまたは3.3Vの定電圧に降圧している。この降圧回路13は、車室内に配置されている。
演算処理回路14は、降圧回路13から電力を供給して駆動する。そして、演算処理回路14は、第一基板15上に実装されている。この第一基板15とは、パワーアンプ回路11bが実装されている第二基板とは異なる基板である。すなわち、演算処理回路14は、アクチュエータユニット11とは別体に形成されている。さらに、この第一基板15は、エンジン2を制御する制御基板でもある。つまり、演算処理回路14は、エンジン2を制御する制御基板上に、エンジン2を制御する制御回路3(以下、「エンジンECU」(エンジン電子制御ユニット)と称す)と共に実装されている。この演算処理回路14およびエンジンECU3を実装した制御基板は、車室内に配置されている。
この演算処理回路14は、例えば、マイクロコンピュータからなる。具体的には、演算処理回路14は、演算プログラムが予め記憶されたROMと、エンジンECU3から入力する情報を一時的に記憶するRAMと、入力した情報に基づいて演算プログラムを実行する演算処理を行うCPUが含まれている。
そして、演算処理回路14の具体的な処理は、次のとおりである。すなわち、演算処理回路14は、エンジンECU3を介して、エンジン回転数を検出するための回転検出センサ16から周期性のパルス信号を入力する。続いて、演算処理回路14は、入力した周期性のパルス信号に基づき、当該周期性のパルス信号の角周波数を算出する。さらに、この算出した角周波数に基づき、周期性の制御信号を生成する演算処理を行う。
ここで、この周期性の制御信号は、例えば、電磁アクチュエータ11aを駆動するための制御信号であって、電磁アクチュエータ11aを取り付けているエンジンフレームの振動が零となる状態を目標とする波形信号である。つまり、周期性の制御信号は、電磁アクチュエータ11aを駆動して加振部材が振動することで、エンジンフレームの振動を抑制するようにするための制御信号である。そして、制御信号の生成には、マップ制御により生成する方法と、適応制御により生成する方法とがあり、何れを選択してもよい。マップ制御および適応制御については、何れも、例えば特開2005−234948号公報等に記載されている。ここで、適応制御を適用する場合には、エンジンフレーム等の防振対象部材等に発生する振動を用いる必要がある。この振動は、例えば加速度センサ等の振動検出センサにより検出する。
ここで、演算処理回路14が周期性の制御信号を生成する際には、周期性のパルス信号の他に、エンジンECU3からエンジン2の制御に関する情報を入力している。演算処理回路14が入力するエンジン2の制御に関する情報は、例えば、エンジン回転数および車速などに基づいて判定されるアイドル運転状態か走行状態かに関する情報、シフトポジションの情報などである。これらのエンジンECU3から演算処理回路14への情報の入力は、制御基板上の配線を介して行うことができる。つまり、エンジンECU3から演算処理回路へ情報を入力するための専用のインターフェイスが不要となる。さらに、演算処理回路14とエンジンECU3とは、同一基板上に実装されているため、情報伝達に要する時間が非常に短い。
そして、演算処理回路14により生成された周期性の制御信号は、第二ワイヤハーネス22を介して、パワーアンプ回路11bへ出力される。つまり、第二ワイヤハーネス22は、車室内に配置されている演算処理回路14と車室外に配置されているパワーアンプ回路11bとを接続している。この第二ワイヤハーネス22は、信号線とグランド線とからなる。ここで、周期性の制御信号は、最大5Vまたは3.3Vの電圧からなり、非常に小さな電流値である。従って、第二ワイヤハーネス22は、小さな電流が流れる電線となる。従って、この第二ワイヤハーネス22に発生する磁束は、非常に小さい。
以上説明した能動型防振装置1によれば、以下の効果を発揮する。第1実施形態の能動型防振装置1は、パワーアンプ回路11bと演算処理回路14とが別体に形成されている。そして、パワーアンプ回路11bは、電磁アクチュエータ11aの仕様に応じて異なり、その逆も同様である。つまり、電磁アクチュエータ11aとパワーアンプ回路11bは、一対一の関係にあるものである。従って、電磁アクチュエータ11aまたはパワーアンプ回路11bの仕様を変更する場合に、電磁アクチュエータ11aおよびパワーアンプ回路11bの他方の仕様変更は必要であるが、演算処理回路14は変更不要となる。つまり、異なる車種において、演算処理回路14の共通化を図ることができる。さらに、ある車両に搭載する能動型防振装置1において、当該装置1の仕様を変更する場合には、電磁アクチュエータ11aおよびパワーアンプ回路11bの仕様を変更し、演算処理回路14の仕様を変更する必要がない。これにより、仕様変更への対応容易化を図ることができる。
そして、上述したように、アクチュエータユニット11を構成する電磁アクチュエータ11aとパワーアンプ回路部11bとは、一対一の関係からなるものである。このような関係からなる電磁アクチュエータとパワーアンプ回路をユニット化することで、特有部品の部品点数の削減を図ることができ、結果として低コスト化を図ることができる。
さらに、電磁アクチュエータ11aを駆動するための大電流が流れる経路において、外部に露出している部分、すなわちワイヤハーネスにより接続されている部分は、第一ワイヤハーネス21のみである。そして、パワーアンプ回路11bから電磁アクチュエータ11aへは、アクチュエータユニット11の内部配線により接続されている。従って、アクチュエータユニット11の内部配線による電力損失は非常に小さくなる。これにより、電力損失を低減することができる。
また、パワーアンプ回路11bを車室外に配置しているため、演算処理回路14とパワーアンプ11bとを接続する第三ワイヤハーネス23には、電磁アクチュエータ11aを駆動するための大電流は流れず、小さな電流が流れる。従って、車室内に配置される他の電子機器へのノイズの影響が小さくなる。これは、第三ワイヤハーネス23に流れる電流が小さいため、それに起因する磁束が小さくなるからである。また、演算処理回路14を車室内に配置することで、防水、防塵、放熱対策が容易となる。
さらに、演算処理回路14は、エンジンECU3と同一基板上に実装され、基板上の配線により接続されている。これにより、演算処理回路14がエンジンECU3から情報を入力する際に、非常に容易に且つ迅速に当該情報を入力することができる。従って、振動源情報の入力から電磁アクチュエータ11aの駆動までの時間をより短縮することができる。これにより、電磁アクチュエータ11aの駆動により、エンジンフレームなどの防振対象部材の制振効果を安定して発揮することができる。
(2)第2実施形態
次に、第2実施形態の能動型防振装置100について、図2を参照して説明する。図2は、第2実施形態の能動型防振装置100の構成を示すブロック図である。ここで、第1実施形態においては、アクチュエータユニット11を1つとして説明した。これに対して、第2実施形態においては、アクチュエータユニット11を複数備える場合としている。なお、第2実施形態の能動型防振装置100において、第1実施形態の能動型防振装置1と同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
能動型防振装置100は、複数のアクチュエータユニット11、11、・・・と、車載バッテリ12と、降圧回路13と、演算処理回路14とから構成される。そして、演算処理回路14は、複数のアクチュエータ11、11、・・・にそれぞれ異なる制御信号を出力している。つまり、演算処理回路14は、それぞれのアクチュエータユニット11、11、・・・に出力する制御信号をそれぞれ生成し、それぞれ生成した制御信号を各アクチュエータユニット11、11、・・・に出力する。
このように、1つの車両に複数のアクチュエータユニット11を備える場合であっても、演算処理回路14としては、1つのみを用いることで足りる。つまり、演算処理回路14の個数を削減することができる。ただし、演算処理回路14に対する要求処理速度と演算処理回路14の実際の処理速度の関係に応じて、演算処理回路14の個数を適宜変更することは可能である。そして、複数の演算処理回路14を用いる場合において、ROMに記憶される演算プログラムやRAMに記憶されるエンジンECU3から入力される情報等を共有することが可能である。
第1実施形態の能動型防振装置1の構成を示すブロック図である。 第2実施形態の能動型防振装置100の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1:能動型防振装置、 2:内燃機関、 3:エンジンECU、
11:アクチュエータユニット、
11a:電磁アクチュエータ、 11b:パワーアンプ回路、
12:車載バッテリ(電源部)、 13:降圧回路、 14:演算処理回路、
15:第一基板、 16:回転検出センサ、
21:第一ワイヤハーネス、 22:第二ワイヤハーネス、 23:第三ワイヤハーネス

Claims (7)

  1. 防振対象部材に取り付けられる加振部材を振動させるための加振力を発生する電磁アクチュエータと、
    直流電源電圧を発生する電源部と、
    第一基板上に実装され、前記防振対象部材の防振対象振動の角周波数に基づき、周期性の制御信号を生成する演算処理を行う演算処理回路と、
    前記第一基板と異なる第二基板上に実装され、前記直流電源電圧および前記制御信号を入力し、前記制御信号を増幅して前記電磁アクチュエータを駆動するパワーアンプ回路と、
    を備えることを特徴とする能動型防振装置。
  2. 前記演算処理回路は、前記電磁アクチュエータと別体に配置され、
    前記パワーアンプ回路は、前記電磁アクチュエータと一体的に配置され、前記電磁アクチュエータと共にアクチュエータユニットを構成する請求項1に記載の能動型防振装置。
  3. 前記パワーアンプ回路は、前記アクチュエータユニットの外部に配置されるワイヤハーネスを介して前記直流電源電圧を前記電源部から直接入力し、且つ、前記アクチュエータユニットの内部配線により前記電磁アクチュエータに電気的に接続される請求項2に記載の能動型防振装置。
  4. 前記電磁アクチュエータ、前記電源部、および、前記パワーアンプ回路は、車両の車室外に配置され、
    前記演算処理回路は、車両の車室内に配置される請求項3に記載の能動型防振装置。
  5. 前記第一基板は、車両に搭載された前記電磁アクチュエータの他の電子機器の制御基板である請求項1に記載の能動型防振装置。
  6. 前記防振対象部材は、車両の内燃機関の駆動に起因して振動する部材であり、
    前記他の電子機器は、前記内燃機関である請求項5に記載の能動型防振装置。
  7. 前記電磁アクチュエータおよび前記パワーアンプ回路は、複数で且つ同数からなり、
    前記演算処理回路は、1つである請求項1に記載の能動型防振装置。
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