JP2008152623A - シミュレーションモデル作成装置及び方法並びにプログラム - Google Patents

シミュレーションモデル作成装置及び方法並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】互いに異なる座標系をもつ機能モデルの結合処理を一層簡単にかつ効率的に行えるシミュレーションモデル作成装置を提供する。
【解決手段】シミュレーション対象とする実体を構成する要素として所定機能毎に設定された複数の部品に対応した機能モデルを結合し、実体に対応した実体モデルを作成する装置にて、各機能モデルの固有座標系における座標変換係数を設定し、互いに異なる座標系をもつ機能モデルを、入出力状態量の対により相互に連結するに際し、各機能モデルに対応したシステム方程式を座標変換係数を介して組み合わせる。
【選択図】図13

Description

本発明は、製品を構成する部品をシステム要素としてモデル化し、該システム要素から製品モデルを作成することにより、製品実体をコンピュータ上で再現するためのシミュレーションモデル作成装置、及び、シミュレーションモデル作成方法、並びに、シミュレーションモデル作成プログラムに関する。
近年、製品開発の短期化を目的として、従来では試作品を用いた実試験により行われていた性能や機能の評価や確認をシミュレーションによって開発の初期段階で行うことが一般的となってきている。製品においては、通常、ユニット化された複数の部品が互いに結合することで、機能が複雑に絡み合っており、かかる複雑な系をコンピュータ上でモデル化する上では、製品を構成する各部品間で受け渡される物理状態量を整理し、各部品を独立に扱うことのできるモデルの構造化が重要である。そして、各部品間では、エネルギーの変化が生じることなく結合が行われる必要がある。
これを実現する方法として、従来、例えば特開平9−91334号公報には、エネルギーの流れをエネルギーのポテンシャル成分及びフロー成分という概念で結びつけることで、実体を構成する各部品に対応するモデル(以下、機能モデルという)をシステム方程式により表現することが開示されている。かかる概念を用いて、1対1の関係をなす機能モデルを結合する例について説明する。
図16は、実体に加わるエネルギーのポテンシャル成分を状態量として表した位差量(横断変数)と、フロー成分を状態量として表した流動量(通過変数)からなる入出力状態量の対により、1対1の関係をなしつつ相互に接続される機能モデルを示す図である。電気系機能部品のモデル化について、各機能モデルを結合する状態量のうち、キルヒホッフの電圧則に沿って表現する状態量は位差量(ここでは電圧)で、他方、キルヒホッフの電流則に沿って表現する状態量は流動量(ここでは電流)となり、図16に示される機能モデル間では、機能モデルA(図中の「部品A」)から出力される位差量Paoが、機能モデルB(図中の「部品B」)に入力される位差量Pbiに結合され、また、一方、機能モデルBから出力される流動量Fboが、機能モデルAに入力される流動量Faiに結合されている。機能モデルA及びBの結合に際しては、Pao=Pbi及びFbo=Faiの条件に基づき、結合先である機能モデルの入力に結合元の機能モデルの出力を代入処理することが行われる。
この場合、機能モデルA及びBは、それぞれ、次のシステム方程式で表現可能である。このシステム方程式は、入出力状態量が加わるモデルの内部特性のパラメータが、行が出力状態ベクトル,列が入力状態ベクトルとなる行列形式で配置されることで、上記位差量及び流動量に対応した行列を構成するものである。



Xaドットは機能モデルAに関する状態変数,Aa,Ba,Caは係数行列である。また、同様に、Xbドットは機能モデルBに関する状態変数,Ab,Bb,Cbは係数行列である。なお、ここでは、説明を簡単化するために、機能モデルを全て線形システムで表現するため、伝達係数Dxは全て0となる。
まず、機能モデルA及びBのシステム方程式を、各係数行列が対角成分方向に配列するように互いに組み合わせることで、次式が得られる。

ここから、Pbi=Paoの代入処理を実行することで、Pbi列が削除可能となり、次式が得られる。

次に、Fai=Fboの代入処理を実行することで、Fai列が削除可能となり、次式が得られる。

上記数式(数5)を並べ替えることで、次式が得られる。

最後に、不要となった出力を削除することで、1対1の関係をなす機能モデルA及びBの結合後のモデルをあらわすシステム方程式として、次式が得られる。

特開平9−91334号公報
ところで、製品を構成する各部品がそれぞれ動作する場合に、各部品の動作は固有の座標系における空間座標であらわされるが、かかる製品の機能モデルでは、位差量及び流動量について、平面又は立体空間における方向が標本化周期毎に変化するベクトルの概念が必要とされる。しかしながら、従来の方法によれば、互いに異なる座標系をもつ複数の部品に対応した機能モデルを結合してシミュレーションするには、各部品間で次元を揃え数式を大規模に組み立てるための演算処理の必要があった。このような演算処理は非常に複雑で、その高速化を期待することはできなかった。
この発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたもので、互いに異なる座標系をもつ機能モデルの結合処理を一層簡単にかつ効率的に行えるシミュレーションモデル作成装置及びシミュレーションモデル作成方法並びにシミュレーションモデル作成プログラムを提供することを目的とする。
そこで、本願の請求項1に係る発明は、シミュレーション対象とする実体を構成する要素として所定機能毎に独立して設定された複数の部品に対応した機能モデルを結合し、上記実体に対応した実体モデルを作成するシミュレーションモデル作成装置であって、上記各部品に加わるエネルギーのポテンシャル成分をあらわす状態量としての位差量とフロー成分をあらわす状態量としての流動量とを入出力状態量の対とし、該入出力状態量が加わる部品の内部特性のパラメータが、行が出力状態ベクトル,列が入力状態ベクトルとなる行列形式で配置されることで、上記位差量及び流動量に対応した内部行列を構成するシステム方程式で上記各機能モデルを表現するシミュレーションモデル作成装置において、上記各機能モデルの固有座標系における空間運動に関する座標変換係数を設定する座標変換係数設定手段と、互いに異なる座標系をもつ機能モデルを、上記入出力状態量の対により相互に連結するに際して、該各機能モデルに対応したシステム方程式を上記座標変換係数を介して組み合わせるシステム方程式組合せ手段と、を有していることを特徴としたものである。
また、本願の請求項2に係る発明は、シミュレーション対象とする実体を構成する要素として所定機能毎に独立して設定された複数の部品に対応した機能モデルを結合し、上記実体に対応した実体モデルを作成するシミュレーションモデル作成方法であって、上記各部品に加わるエネルギーのポテンシャル成分をあらわす状態量としての位差量とフロー成分をあらわす状態量としての流動量とを入出力状態量の対とし、該入出力状態量が加わる部品の内部特性のパラメータが、行が出力状態ベクトル,列が入力状態ベクトルとなる行列形式で配置されることで、上記位差量及び流動量に対応した内部行列を構成するシステム方程式で上記各機能モデルを表現するシミュレーションモデル作成方法において、
上記各機能モデルの固有座標系における空間運動に関する座標変換係数を設定するステップと、
互いに異なる座標系をもつ機能モデルを、上記入出力状態量の対により相互に連結するに際して、該各機能モデルに対応したシステム方程式を上記座標変換係数を介して組み合わせるステップと、を有していることを特徴としたものである。
更に、本願の請求項3に係る発明は、シミュレーション対象とする実体を構成する要素として所定機能毎に独立して設定された複数の部品に対応した機能モデルを結合し、上記実体に対応した実体モデルを作成するシミュレーションモデル作成装置であって、上記各部品に加わるエネルギーのポテンシャル成分をあらわす状態量としての位差量とフロー成分をあらわす状態量としての流動量とを入出力状態量の対とし、該入出力状態量が加わる部品の内部特性のパラメータが、行が出力状態ベクトル,列が入力状態ベクトルとなる行列形式で配置されることで、上記位差量及び流動量に対応した内部行列を構成するシステム方程式で上記各機能モデルを表現するシミュレーションモデル作成装置に、上記各機能モデルの固有座標系における空間運動に関する座標変換係数を設定する手順と、互いに異なる座標系をもつ機能モデルを、上記入出力状態量の対により相互に連結するに際して、該各機能モデルに対応したシステム方程式を上記座標変換係数を介して組み合わせる手順と、を実行させるシミュレーションモデル作成プログラムである。
本願発明によれば、互いに異なる座標系をもつ機能モデルの結合処理を一層簡単にかつ効率的に行うことができ、結果として、プログラム開発の容易化及び計算処理の高速化を実現することができる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るシミュレーションモデル作成装置(以下、モデル作成装置という)のハードウェア構成を示す図である。モデル作成装置10は、実体のシミュレーションモデルを作成し、そのモデルを利用してシミュレーションを実行するもので、その基本構成として、アプリケーションプログラムの実行を管理したり、各周辺機器とのデータのやり取りの機能を提供したりする基本ソフトウェアであるオペレーティングシステム(以下、OSという)に基づき装置本体のシーケンス制御を行うCPU1と、モデル作成装置10の起動時に実行されるプログラム等を記録するROM2と、各種プログラムの実行に必要なワークエリアのバッファエリアとして利用されるRAM3と、OSやアプリケーションプログラムや各種のデータを格納するハードディスク(図中の「HD」)4と、を有している。
また、モデル作成装置10は、各種の外部機器との間でデータの送受信を行なうためのインターフェース部(図中の「I/F」)5と、アプリケーション画面等の各種の情報を視覚的に表示し得るモニタディスプレイとしての表示部6と、ユーザが各種設定入力を行うためのキーボードやマウス等の入力部7と、CDやDVD等の光ディスクのデータ読出し及び書込みを行う光ディスクドライブ8と、を有している。更に、特に図示しないが、モデル作成装置10は、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ等の他の構成を有していてもよい。なお、このモデル作成装置10としては、汎用のパーソナルコンピュータを用いることができる。
モデル作成装置10のハードディスク4には、前述したシミュレーションを実行するためのシミュレーションプログラムが格納され、必要に応じて読み出され実行される。このシミュレーションプログラムは、例えばDVDやCDなどの光ディスク又はフロッピー(登録商標)ディスク等の外部記録媒体を用いて若しくはネットワーク経由でダウンロードされることで、モデル作成装置10のハードディスク4に格納される。
図2は、車両走行シミュレーションを一例として、車両全体に対応する車両モデルの作成からそのモデルを利用した車両走行シミュレーションの実行を含むシミュレーションのおおまかな流れをあらわす説明図である。なお、このシミュレーションでは、車両モデルを利用した車両走行シミュレーションの実行に止まらず、シミュレーションプログラムに基づき、実車両走行テストで測定された結果が解析され、車両モデルを利用した車両走行シミュレーションの結果と比較されることが可能である。
このシミュレーションにおいては、まず、複数の機能部品により構成されるシミュレーション対象としての車両に対応するモデルが作成される(#11)。この車両モデルは、車両を構成する各種部品をシステム要素としてそれぞれモデル化し、各部品に対応するモデル(以下、機能モデルという)を結合することで作成される。なお、モデル作成の詳細については後述する。
その後、作成された車両モデルに対して、車両を構成する各部品に関するパラメータ(例えば車体の走行抵抗やタイヤの損失抵抗等),実車両走行テストと同じ条件(例えば路面の傾斜,温度,気圧など)をあらわすデータ、及び、実車両走行テストと同じ運転操作に対応するデータが入力され(#12,#13及び#14)、車両走行シミュレーションが実行される(#15)。
実車走行テストにおいて車両走行に関する各種パラメータが測定されると(#16)、その測定結果が解析され(#17)、#15で取得されたシミュレーション結果と比較される。これにより、#11で作成された車両モデルが評価される。#15での車両走行シミュレーション結果及び#17での解析及び評価結果をあらわすデータは、予め設定したフォーマットに従ってディスプレイやプロッタ等に出力され、ハードディスク4等の記憶デバイスに記録される(#18)。
また、図3は、モデル作成装置10において、ROM2に格納されたシミュレーションプログラムに基づき実行されるシミュレーションについてのフローチャートである。このシミュレーションでは、まず、実体モデルを構成する要素として、複数の機能モデルが選択されたか否かが判断される(S21)。この選択は、ユーザが任意に実行可能である。その結果、機能モデルが選択されていないと判断された場合には、ステップS21が繰り返され、他方、機能モデルが選択されたと判断された場合には、続いて、選択された機能モデル間でエネルギー変化がないような結合が設定される(S22)。これにより、複数の機能モデルが、1対1の関係又は1対多の関係に当てはめられつつ、入出力状態量の対により相互に連結される。
その後、複数の機能モデルが結合され(S23)、シミュレーション対象とする実体モデルのシステム方程式が導出される。続いて、パラメータや状態量(入出力変数や状態変数)の初期値が設定され(S24)、更に、結合後の実体モデルのシミュレーションが実行され(S25)、シミュレーション対象となる実体モデルに対応した結合後のモデルのシステム方程式が計算される。
次に、シミュレーション実行終了の要求があったか否かが判断され(S26)、その結果、要求がないと判断された場合には、ステップS25へ戻り、それ以降のステップが繰り返され、他方、要求があったと判断された場合には、続いて、シミュレーション結果が出力される(S27)。以上のように、ROM2に格納されたシミュレーションプログラムに基づき、シミュレーションが実行される。
本実施形態では、特に、シミュレーション対象とする実体モデルのシステム方程式を導出するための機能モデルの結合処理(図3のフロー中のS23)において、互いに異なる座標系をもつ複数の機能モデルを簡単にかつ効率的に結合する工夫がなされている。基本的には、各機能モデルに対して座標変換係数を介した座標変換が行われるようになっている。以下、互いに異なる座標系をもつ機能モデル及び多次元座標変換の考え方について順次説明する。
まず、1次元座標系,2次元座標系及び3次元座標系の各座標系における並進運動及び回転運動について説明する。
(1)1次元座標系
並進運動及び回転運動を組み合わせたモデルでは、並進運動の方向がX軸線上であらわされ、また、これと直交する回転運動がY軸であらわされる。更に、回転系単独の組合せが、X・Y軸の平面上であらわされる。すなわち、この座標系では、Z軸の回転運動及びY軸・Z軸の並進運動が禁止される。適用例としては、タイヤ・コロなどの回転運動と並進運動との関係、又は、柔軟支持剛体ハリなどの重心点に作用する質量と慣性モーメントとの関係をあらわす場合がある。
(2)2次元座標系
X・Y軸で示すZ平面上の並進運動と、この平面上の回転運動をZ軸で表わす。また、回転運動単独の組合せについては、回転軸をX・Y・Z軸で自由に取ることができる。すなわち、Z軸方向の並進運動,X・Y軸の回転運動及びZ平面上の並進運動は禁止される。適用例としては、平面上で運動する物体、3次元方向に組み合わせた歯車などの回転軸の表現に適用される。
(3)3次元座標系
X・Y・Z軸の全ての並進運動及び回転運動が可能である座標系で、これを図示すると図4のようになり、全ての回転運動及び並進運動を表す座標系となる。
機能モデルは、位差量及び流動量を対にした状態量で互いが結合されている。したがって、2次元以上の座標系の機能モデルでは、位差量及び流動量が座標系のx,y,z成分に分解したベクトル表現となる。このベクトル状態量を行列表現とし、座標係数によって座標変換を行う。ベクトル状態量は、次式で表現する。


上記数式(数8)では、Vが位差量ベクトル、Fが流動量ベクトルを表す。そのベクトル要素は、v及びfがそれぞれ位差量及び流動量であり、添え字のx,y,zが各座標軸成分であることを示す。
機能モデル上で表現する座標変換は、図5に示すように表現される。図5の(a)は、座標変換記号の左右にある状態量ベクトルを部品間の配置角などで固定結合する固定座標系を示し、他方、図5の(b)は、座標係数を運動角などで可変結合する可変座標系である。なお、可変座標系としては、座標係数を決めるための機構モデルが組み込まれる。この入出力状態量間の座標変換は、次式のようになる。

上記数式(数9)では、Φが座標係数、Vが位差量ベクトル、Fが流動量ベクトルをあらわし、添え字に関しては、iが入力側、oが出力側を示している。同式は、位差系と流動系側の座標係数が転置行列の関係となる。また、上記数式(数9)の2行目に負符号がつくのは、図5で示すように流動量ベクトルF・Fがエネルギーの流れに逆らうためである。
次に、一般の係数と座標係数との関係については、図6に示すようになる。この図6では、φが一般の係数、Φが座標係数をあらわし、各状態量に関しては、Vが位差量ベクトル、Fが流動量ベクトル、vが位差量、fが流動量をあらわしている。また、Dが行列表現の特性行列、Dが一般の特性をあらわしている。
図6の(a)に示される座標係数Φは、行列Dに与える入力位差ベクトルと出力流動ベクトルの座標軸成分の配分を変える。したがって、座標係数Φによれば、特性行列Dの各座標軸成分の影響度合いを変化させる変換となる。これに対して、図6の(b)に示される係数φによれば、特性Dが増減する等価特性としての変換となる。かかる関係に基づき、次式が得られる。
上記数式(数10)の上側は図6の(a)に対応した数学モデルであり、他方、下側は図6の(b)に対応した数学モデルである。図6の(a)に対応した上側では、特性行列Dの線形と非線形によって出力流動量ベクトルに違いが生じる。線形の特性行列Dでは、座標係数Φによって出力流動量ベクトルの座標成分に差が生じるが、絶対値は変化しない。しかし、各座標成分の特性値が異なる非線形成分を含む特性行列Dでは、出力流動量ベクトルの座標成分に差が生じると、それに伴い、絶対値も変化する。また、数式(数10)の下側は、特性Dが係数φによって2乗の重みが付いた等価特性に変換される。
座標系を持つ機能モデルの水平展開では、変換する側の座標系に、変換される側の座標系が包含される。したがって、部品の組立てと同様、機能モデル単位に座標係数を介して水平展開して垂直統合することができる。図7に、この水平展開による座標変換のモデル表現を示す。他方、図8には、上位機能モデルの座標系に垂直統合する座標変換のモデル表現を示す。
図7に示すモデル表現では、各機能モデルA,B,Cが独立した座標系を持つものとする。座標変換を伴う各機能モデルの水平展開は、統合される側の機能モデルの入出力端に座標変換記号を組み込み、これに状態量を結合する形であらわされる。図7における水平展開及び座標変換の関係は、以下のようになる。すなわち、(a)機能モデルCの座標系は、機能モデルBの座標系に座標係数Φを介して包含され、(b)機能モデルB及びCは、これを一体にして機能モデルAの座標系に座標係数Φを介して包含される関係となる。この水平展開により、図7中の内側の点線枠内で示す機能モデルB及びCを一体にした座標系は、外側の点線で示す機能モデルAの座標系枠内で運動することとなる。したがって、この系の全体座標系では、機能モデルAの座標系となる。
図8で示す上位階層の機能モデルXは、下位に独立座標系を持つ機能モデルA・B・Cを包含している。この上位機能モデルXの座標系は、全体座標系となる。この全体座標系に対する変換は、下位機能モデル間を結合する状態量の途中に、座標変換記号Φx1,Φx2,Φx3を挿入する方法で表現される。図8における垂直統合と座標変換の関係は、以下のようになる。すなわち、(a)機能モデルCは、座標係数Φによって機能モデルBの座標系に包含され、また、(b)機能モデルA及びBは、上位機能モデルXの全体座標系の中に包含され、更に、(c)外部から機能モデルA及びCに入出力される状態量は、座標係数ΦX1及びΦX3によって全体座標系に変換して渡される。かかる座標変換により、上位機能モデルXは、機能モデルAとB・Cが全体座標系の中で運動する機能モデルとなる。また、この上位機能モデルの全体座標系は、更に上位の機能モデルの座標系を全体座標系にして包含される。
座標変換には、次元の異なる座標変換と同一次元で座標系が異なる座標変換があるが、以下、これまで述べた機能モデルの座標変換の定義を適用して、簡単な系の座標変換を行う。
まず、1次元−1次元の座標変換について説明する。図9には、配置角θで配置された機能モデルG及びLの回転運動をボールジョイントなどでY軸同士に固定結合し、機能モデルLからタイヤなどで並進運動に変換することを想定した例が示されている。ここでは、機能モデルGが回転運動を行なう1次元座標系、機能モデルLが回転運動及び並進運動を行なう1次元座標系をもち、両者は配置角θの固定結合となっている。そして、機能モデルGの回転軸Yは、機能モデルLの回転軸Y及び配置角θで結合してX軸上で並進運動を行なう。この結合状態を機能モデルの座標系で表すと、図10に示すようになる。
図10では、ωが角速度、Tがトルク、vが速度、fが力、添え字のgが機能モデルG、lが機能モデルL、iが外部入力、oが外部出力を示している。座標変換によれば、機能モデルG側の角速度ω,トルクT、及び、機能モデルL側の角速度ω,トルクTが、配置角θによる座標係数Φgを介して変換される。この結合は、機能モデルLが速度vlo及び力fliを並進運動の入出力状態量にもつので、機能モデルLのX軸が両者共通の座標軸となる。また、1次元座標系同士の結合は回転運動に限られるため、この事例の座標係数はΦ=1となる。そして、この両者を統合する上位座標系としては、2次元座標系以上が必要とされ、その座標系に統合されたときに初めて座標変換の数学モデルが確定され得る。
続いて、2次元−1次元の固定座標系について説明する。図11は、図10の機能モデルGを2次元座標系に変更して、この座標系に機能モデルLが幾何学的な配置角θで固定結合された例を示している。図11では、大文字のVが位差量ベクトル、Fが流動量ベクトル、小文字のvが位差量、fが流動量をあらわし、添え字のgが機能モデルG、lが機能モデルL側に関係する状態量をあらわしている。また、座標成分として、xはX軸成分、yはY軸成分をあらわしている。更に、図11では、点線が機能モデルGの状態量ベクトルの成分をあらわし、実線が機能モデルLの状態量をあらわしており、両者がベクトル成分とその絶対値の関係になることが判別可能である。
そして、機能モデルGからは位差量ベクトルVのベクトル成分を配置角θで位差量vに変換して機能モデルLに与え、機能モデルLからは流動量fを配置角θで流動量ベクトルFに変換して機能モデルGに返されている。この関係を数学モデルであらわすと、以下のようになる。
機能モデルGの位差量ベクトルVg及び流動量ベクトルFg,X軸及びY軸の成分は、次式の通りである。


位差量ベクトルVを状態量vに変換する座標係数ΦgVと、流動量fを流動量ベクトルFに変換する座標係数ΦgFは、図11に基づき、次式であらわされる。


上記数式(数11)〜(数13)に基づき、1次元座標系と2次元座標系との間で行う状態量と状態量ベクトル間の座標変換は、次式のようになる。

図11に示す配置角θを運動角とした可変結合では、機能モデルGの状態量で決まる運動角θの方向に機能モデルGの方向が一致するように座標係数Φが決まる。したがって、この方法は、標本化周期毎に座標係数Φを更新する機構モデルを必要とする。
更に、2次元−2次元の固定座標系について説明する。図12は、図10に示す機能モデルG及び機能モデルLを、2次元座標系に変更して、両者を配置角θで固定結合した例を示す図である。この図は、点線が機能モデルGの状態ベクトルを示し、実線が機能モデルLの状態ベクトルを示す。この図は、機能モデルGからは位差量ベクトルVを配置角θで座標変換した位差量ベクトルVを機能モデルLに与え、機能モデルLからは流動量ベクトルFを配置角θで座標変換した流動量ベクトルFを機能モデルGに返している。図12において、座標変換は、以下の数学モデルになる。機能モデルGの位差・流動量ベクトルV・Fは、数式(数11)と同じである。機能モデルLの位差・流動量ベクトルV・Fは、次式となる。

図12において、座標係数は次式のようになる。



上記数式(数16)中のΦgVが位差系の座標係数、上記数式(数17)中のΦgFが流動系の座標係数である。この座標計数ΦgVとΦgFは転置行列であるが、この関係は逆行列でも成り立つ。
また、上記数式(数11)と上記数式(数15)〜(数16)に基づき、図12に関して、座標変換が次式のようにあらわされる。


上記数式(数18)の座標係数は、Φ=ΦgV,ΦgF=Φ に置き換えてある。また、上記数式(数18)の2行1列の要素に負符号が付いているのは、流動量ベクトルがエネルギー流れに逆らうためである。
次に、パラメータの座標系について説明する。一般の部品等のパラメータは、特性値に方向性をもつことが多い。例えばハリは曲げと圧縮とで剛性が異なり、また、液中の板は面方向と断面方向の運動で粘性抵抗係数が異なる。これらの方向性をもつ特性値は、状態量の座標系に依存する。
例として、損失特性Dに流動量ベクトルFを入力して位差量ベクトルVを出力し、蓄積特性Kに位差量ベクトルVを入力して流動量ベクトルFを出力する場合を取り上げる。これらの状態量を2次元座標系で表すと、以下のようになる。なお、変数の添え字に関して、dが損失特性、kが蓄積特性、xが座標系のX軸成分、yがY軸成分を表す。状態量ベクトルは、次式となる。


また、パラメータのx,y成分が対角に配置されてなる損失特性D及び蓄積特性Kは、それぞれ、次式で表される。


上記数式(数21)及び(数22)中のx,y成分が干渉する場合には、対角要素以外に干渉成分が追加される。また、線形の特性については、対角要素が同一特性となりスカラー量の特性と単位行列とによりあらわされ得る。
続いて、参考までに、状態係数及び物理係数について説明する。状態係数は、幾何学的な構造の座標係数をもつのが一般的である。例えば、2枚の平歯車の入出力軸間ではπ[rad]の座標変換(つまり符号反転)を必要とし、天秤式のリンク機構では入出力点間の角度による座標係数をもつ。他方、物理係数は、異なる物理単位系間で互いに作用が生じるため、一般的に直交関係をなす場合が多い。例えば、機械系ではコロの回転軸と円周が直交する回転系と並進系となり、電気系では導体を流れる電流・磁束・力がフレミングの右手または左手の法則による直交関係をなしている。
図13は、前述した手順を反映した図3のフロー中の機能モデルの結合処理(S23)についてのフローチャートである。この処理では、まず、各機能モデルの基本機能に関する数式がユーザにより入力されることで、モデル作成装置10に登録済みであるか否かが判断され(S31)、その結果、数式が未登録であると判断された場合には、ステップS31が繰り返され、他方、例えばユーザが既にモデル作成装置10に対する登録作業を実行することで、数式が登録済みであると判断された場合には、続いて、各座標系における機能モデルの空間運動に関する数式が登録されているか否かが判断される(S32)。
ステップS32の結果、数式が未登録であると判断された場合には、ステップS32が繰り返され、他方、例えばユーザが既にモデル作成装置10に対する登録作業を実行することで、数式が登録済みであると判断された場合には、続いて、ステップS31を経て取得された基本機能に関する数式に対して、ステップS32を経て取得された空間運動に関する数式が組み込まれる(S33)。
ステップ33の後、ユーザによりパラメータが入力されたか否かが判断され、その結果、パラメータ未入力と判断された場合には、ステップS34が繰り返され、他方、例えばユーザがモデル作成装置10に対する入力作業を実行することで、パラメータが入力されたと判断された場合には、続いて、ステップS35へ進む。なお、このパラメータとしては、性能データ,実験データ及び座標変換係数が含まれる。
ステップS35では、例えばユーザにより入力作業が実行されることで、各機能モデルの入出力が定義されたか否かが判断され、その結果、各機能モデルの入出力が定義されていないと判断された場合には、ステップS35が繰り返される。他方、各機能モデルの入出力が既に定義されていると判断された場合には、続いて、各機能モデルの基本機能に関する数式及び空間運動に関する数式が統合される(S36)。以上で、処理が図3に示すメインフローへリターンされる。
以上のような機能モデルの結合処理によれば、互いに異なる座標系をもつ機能モデルの結合処理を一層簡単にかつ効率的に行うことができ、結果として、プログラム開発の容易化及び計算処理の高速化を実現することができる。
次に、座標変換の事例として、一輪車の機能モデル化について説明する。図14は、2次元平面内に配置角βで置かれた一輪車の機構をあらわす図である。この一輪車では、動力源の角速度が傘歯車の配置角αで座標変換されることで減速がなされ、駆動系のタイヤに伝達される。また、この駆動力は走行系に伝達され、これにより、一輪車が走行環境の全体座標系の中で走行する。また、走行系では、外部からの横風又は登坂時の重力などの外力により影響が与えられる。なお、ここでは、座標変換の例示が目的であるため、シミュレーションを省略する。
図14で示す一輪車の機構がモデル化されてなる機能モデルは、図15に示すようになる。この機能モデルは、駆動力を発生する動力源,回転運動を並進運動に変換する駆動系、駆動力によって走行する走行系で構成され、走行系には標本化周期毎に車両の配置角βを更新する機構モデルが組み込まれている。そして、車両系の2次元座標系の中には、1次元座標系の動力源と駆動系とが配置角αの座標係数Φαを介して固定結合されている。また、車両系と走行系とは、機構モデルが生成する運動角βによる座標係数Φβを介して可変結合して車体の進路を変更する。そして、走行系は、走行環境系の全体座標系の中に包含されている。なお、ここで、車両の慣性モーメントは、モデルが複雑になるので無視する。
図15で示す各機能モデルのパラメータ及び状態量は、以下のようになる。なお、()内の文字は、係数行列及びベクトルを表す。まず、動力源は、内部慣性モーメントを省略して粘性抵抗係数を逆数にしている。
:動力をトルクとして発生するトルク源。
:動力源内部の損失をあらわす粘性抵抗係数の逆数。
N:傘歯車の歯車比を表し、−符号は入出力軸間が逆回転になることを示す。
ω:動力源内部の発生角速度。
:動力源内部の負荷トルク。
ω:動力源の出力角速度。
:動力源の負荷トルク。
また、駆動系は、回転運動を並進運動に変換するタイヤの接触面までをあらわすものとする。
・(R):タイヤの接地半径で、回転軸及び円周は、XとY軸の直交軸上にある。
ωt・(ωT):タイヤの駆動軸の角速度。
・(T):タイヤの駆動トルク。
・(V):タイヤの周速度。
・(F): タイヤの駆動力。
更に、走行系は2次元座標系によってモデル化されるが、パラメータは線形とする。
・(D):タイヤ接地面の粘性抵抗係数で、タイヤの滑りを表す。
・(M):車体重量を表し、重心点は、図D−12で示すタイヤの接地面とする。
・(D):車体の走行抵抗。
・(V):タイヤ接地面の速度。
・(F):タイヤ接地面の接地力。
・(V):車両の走行速度。
・(F):車両の加わる外力。
上記の状態量ベクトルを座標軸に分解する場合、各変数末尾にx,y,zの添え字が付けられる。また、走行系の各特性行列D,M,D特性行列は、Dt,Mc,Dcを2元配置の対角に配置する。各状態ベクトルは、以下のようになる。

図15に示す各機能モデルの支配方程式は、次式となる。



ここで、上記数式(数24)及び(数25)は、それぞれ動力源及び駆動系の機能モデルに対応した1次元座標系の数学モデルである。また、上記数式(数26)は、走行系の機能モデルに対応した2次元座標系の数学モデルである。また、動力源と駆動系との間には、角速度ωT_obs及びトルクTT_obsの観測量ベクトルが指定されている。この観測方程式は、次式のようになる。

次に、各機能モデル間を結合する座標係数は、次式のようになる。


ここで、上記数式(数28)は、0次元座標系の動力源にある配置角αの傘歯車を1次元座標系とみなして、車両系の2次元座標系に組み込む座標係数Φαである。上記数式(数29)は、車両系の2次元座標系を走行系の2次元座標系に組み込む座標係数Φβである。この両式から状態量ベクトルの座標変換は、次式となる。なお、式中の上付き添え字tは転置を示す。


数式(数30)によれば、動力源側の角速度ω及びトルクTが、それぞれ車両系側の角速度ベクトルω及びトルクベクトルTに座標変換される。また、数式(数31)によれば、車両系側の速度ベクトルV及び力Fが、それぞれ、走行系側の速度ベクトルV及び駆動力Fに座標変換される。また、座標係数Φβは配置角βで可変結合して、標本化周期毎に車体の向きを更新する。その機構モデルは、車体速度のベクトルから運動角βを導く次式となる。


上記数式(数32)は、
が車体速度ベクトルのX軸成分、
がY軸成分の推定観測量である。
以上の各機能モデルを水平展開して、全体モデルの垂直統合を行う。手順としては、まず、動力源及び駆動系の機能モデルを車両系の2次元座標系に座標係数Φαを介して水平展開し、車両系の座標内に統合する。更に、この車両系は、座標係数Φβを介して走行系と水平展開して、走行系の座標系内に統合する。
上記数式(数28)による数式(数24)の座標変換は、次式で示す動力源の支配方程式となる。


上記数式(数33)は、図15によれば、エネルギーが同一方向に流れる機能モデル間の結合なので、数式(数30)の1行目の要素に−1を乗じて統合されている。
次に、タイヤの回転運動と並進運動とは互いに直交するので、タイヤ半径は次式の物理係数となる。

数式(数33),(数27),(数34)による動力源,観測量,駆動系を統合した車両系の支配方程式は、次式となる。

数式(数35)では、上側が入出力方程式、下側が観測方程式である。ここで、図14で示す傘歯車の回転軸間の配置角αは、直角に交わるものとする。従って、数式(数35)は、次式で示す三角関数を整理した車両系の支配方程式となる。

ここで、数式(数36)内部の各行列は、以下のようになる。

数式(数36)の入出力方程式は、車両系のX軸を進行方向とする並進運動の入出力状態量を表す。また、タイヤ回転軸の観測量ω・Tは、進行方向に対してY軸上の回転運動となる。次に、数式(数26),(数31),(数36)による車両系及び走行系を、座標係数Φβで水平展開して統合する。その結果は、以下のようになる。

数式(数38)中にあるΨは、次式となる。

数式(数38)は、統合された一輪車の支配方程式である。この式によれば、車両系座標のX軸方向が一輪車の前進方向となる。この車両系は、走行環境系座標面に配置角βで置かれ、走行環境系から横風などの外力ベクトルFの影響を受けながら速度ベクトルVの速度で走行することを表している。走行環境系における走行軌跡は、標本化周期毎にタイヤ接地面の粘性抵抗係数Dによる滑り及び車体質量Mに加わる作用力で決まる。
なお、本発明は、例示された実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、前述した実施形態では、モデル作成対象として車両や一輪車が取り上げられたが、これに限定されることなく、本発明は、例えばロボット及びマニュピレータなどの関節機構等の他のモデル作成対象にも適用可能である。
本発明の実施形態に係るモデル作成装置のハードウェア構成を示す図である。 車両走行シミュレーションを一例として、上記モデル作成装置においてシミュレーションプログラムに基づき実行されるシミュレーションをあらわす説明図である。 上記シミュレーションプログラムに基づき実行されるシミュレーションについてのフローチャートである。 3次元座標系の運動方向をあらわす図である。 座標変換記号におけるモデル表現の一例をあらわす図である。 座標係数及び一般係数の違いをあらわす図である。 水平展開における座標変換の包含関係をあらわす図である。 垂直統合における座標変換の包含関係をあらわす図である。 1次元−1次元座標系における機能モデルの座標結合に関する説明図である。 1次元−1次元座標系における機能モデルの固定結合に関する説明図である。 2次元−1次元座標系における機能モデルの固定結合に関する説明図である。 2次元−2次元座標系における機能モデルの固定結合に関する説明図である。 機能モデルの結合処理(図3中のステップS23)についての詳細なフローチャートである。 2次元座標系における一輪車モデルをあらわす説明図である。 一輪車の機能モデルを示す説明図である。 実体に加わるエネルギーのポテンシャル成分を状態量として表した位差量と、フロー成分を状態量として表した流動量からなる入出力状態量の対により、1対1の関係をなしつつ相互に接続される機能モデルを示す図である。
符号の説明
1…CPU,2…ROM,3…RAM,4…ハードディスク(HD),5…インターフェース部(I/F),6…表示部,7…入力部,8…光ディスクドライブ,9…光ディスク,10…モデル作成装置。

Claims (3)

  1. シミュレーション対象とする実体を構成する要素として所定機能毎に独立して設定された複数の部品に対応した機能モデルを結合し、上記実体に対応した実体モデルを作成するシミュレーションモデル作成装置であって、上記各部品に加わるエネルギーのポテンシャル成分をあらわす状態量としての位差量とフロー成分をあらわす状態量としての流動量とを入出力状態量の対とし、該入出力状態量が加わる部品の内部特性のパラメータが、行が出力状態ベクトル,列が入力状態ベクトルとなる行列形式で配置されることで、上記位差量及び流動量に対応した内部行列を構成するシステム方程式で上記各機能モデルを表現するシミュレーションモデル作成装置において、
    上記各機能モデルの固有座標系における空間運動に関する座標変換係数を設定する座標変換係数設定手段と、
    互いに異なる座標系をもつ機能モデルを、上記入出力状態量の対により相互に連結するに際して、該各機能モデルに対応したシステム方程式を上記座標変換係数を介して組み合わせるシステム方程式組合せ手段と、を有していることを特徴とするシミュレーションモデル作成装置。
  2. シミュレーション対象とする実体を構成する要素として所定機能毎に独立して設定された複数の部品に対応した機能モデルを結合し、上記実体に対応した実体モデルを作成するシミュレーションモデル作成方法であって、上記各部品に加わるエネルギーのポテンシャル成分をあらわす状態量としての位差量とフロー成分をあらわす状態量としての流動量とを入出力状態量の対とし、該入出力状態量が加わる部品の内部特性のパラメータが、行が出力状態ベクトル,列が入力状態ベクトルとなる行列形式で配置されることで、上記位差量及び流動量に対応した内部行列を構成するシステム方程式で上記各機能モデルを表現するシミュレーションモデル作成方法において、
    上記各機能モデルの固有座標系における空間運動に関する座標変換係数を設定するステップと、
    互いに異なる座標系をもつ機能モデルを、上記入出力状態量の対により相互に連結するに際して、該各機能モデルに対応したシステム方程式を上記座標変換係数を介して組み合わせるステップと、を有していることを特徴とするシミュレーションモデル作成方法。
  3. シミュレーション対象とする実体を構成する要素として所定機能毎に独立して設定された複数の部品に対応した機能モデルを結合し、上記実体に対応した実体モデルを作成するシミュレーションモデル作成装置であって、上記各部品に加わるエネルギーのポテンシャル成分をあらわす状態量としての位差量とフロー成分をあらわす状態量としての流動量とを入出力状態量の対とし、該入出力状態量が加わる部品の内部特性のパラメータが、行が出力状態ベクトル,列が入力状態ベクトルとなる行列形式で配置されることで、上記位差量及び流動量に対応した内部行列を構成するシステム方程式で上記各機能モデルを表現するシミュレーションモデル作成装置に、
    上記各機能モデルの固有座標系における空間運動に関する座標変換係数を設定する手順と、
    互いに異なる座標系をもつ機能モデルを、上記入出力状態量の対により相互に連結するに際して、該各機能モデルに対応したシステム方程式を上記座標変換係数を介して組み合わせる手順と、を実行させるシミュレーションモデル作成プログラム。
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