JP2008151270A - Metal diaphragm valve - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、メタルダイヤフラム弁に関し、特に、半導体製造装置において、高温に加熱された半導体製造ガスの供給配管に取り付けられるメタルダイヤフラム弁に関する。 The present invention relates to a metal diaphragm valve, and more particularly, to a metal diaphragm valve attached to a supply pipe for a semiconductor manufacturing gas heated to a high temperature in a semiconductor manufacturing apparatus.
従来より、半導体製造装置等の配管系に用いられる開閉弁としては、弁内部流路に摩耗による微粒子(パーティクル)を生じるような摺動部がなく、かつデッドスペースのない弁が要求されている。この要求に応えるものとして、ダイヤフラム弁がある。 2. Description of the Related Art Conventionally, as an on-off valve used in a piping system of a semiconductor manufacturing apparatus or the like, a valve that does not have a sliding portion that generates fine particles (particles) due to wear in a valve internal flow path and has no dead space is required. . A diaphragm valve is available to meet this demand.
前記ダイヤフラム弁は、図7に示すように、弁箱1内の流入流路2と流出流路3とが連通する位置に設けられた弁座4と、この弁座4上に対向して設けられ、弾性変形可能で中央部が上方に膨出したダイヤフラム5と、このダイヤフラム5を弁座4に着座させるとともに、原形状に弾性復帰させて弁座4から離座させる弁棒6とを含んで構成されている。
As shown in FIG. 7, the diaphragm valve is provided on the
前記弁棒6の先端面は、適宜な曲面形状となっていて、この先端面が空圧等の流体圧や磁力、あるいは手動によって下降することによって、ダイヤフラム5を押圧し、その中央部が下方に弾性変形し、弁座4に着座して弁閉される。一方、弁棒6を上昇し押圧を解除したときには、ダイヤフラム5の中央部は、元の形状に弾性復帰するように上昇し、弁座4より離座して弁開するようになっている。
The front end surface of the valve stem 6 has an appropriate curved shape, and the front end surface is lowered by a fluid pressure such as pneumatic pressure, a magnetic force, or manually, and thereby presses the
近年では、半導体集積回路装置の高集積度化に伴ない、その製造過程では、多種多様の原料ガスが使用されるようになっている。原料ガスは、たとえば有機金属等の材料を高温加熱してガス化したものであり、原料ガスが供給の途中で再液化、固化しないように、供給配管は勿論、ダイヤフラム弁も高温加熱されている。 In recent years, with the increase in the degree of integration of semiconductor integrated circuit devices, a wide variety of source gases are used in the manufacturing process. The source gas is gasified by heating a material such as an organic metal at a high temperature, and the diaphragm valve is heated at a high temperature as well as the supply pipe so that the source gas is not re-liquefied and solidified during the supply. .
このようなダイヤフラム弁の高温化に対応するため、ダイヤフラム5および弁座4を、金属によって形成し、高温環境下での耐久性に優れ、多種にわたる原料ガスに対し耐食性にも優れ、しかもパーティクルの発生が少ない、いわゆるオールメタルのメタルダイヤフラム弁が主流になっている。以下、ダイヤフラム5をメタルダイヤフラム5と称す。このような従来技術は、以下に示す特許文献1に開示されている。
前記メタルダイヤフラム弁では、弁棒6の押圧解除後は、メタルダイヤフラム5の弾性力、つまり反力によって、弁座4より離座し、メタルダイヤフラム5と弁座4との間の隙間(ギャップ)αを通じて半導体製造装置内に原料ガスが供給される。
In the metal diaphragm valve, after the pressure of the valve stem 6 is released, the
この場合、メタルダイヤフラム弁は、高温加熱されているため、メタルダイヤフラム5の反力の低下や熱膨張によって、図8に示すように、当該ギャップαが減少し、半導体製造装置への原料ガスの供給量が減少したり、最悪の場合は、ギャップαがなくなり、ガス供給ができなくなる恐れがある。かかる事態は、図9に示すように、半導体製造装置の内部が真空の場合に、特に顕著である。
In this case, since the metal diaphragm valve is heated at a high temperature, the gap α decreases as shown in FIG. 8 due to a decrease in the reaction force or thermal expansion of the
本発明の技術的課題は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高温環境下において、メタルダイヤフラムと弁座との間のギャップを一定に保ち、原料ガスを安定して供給することができるメタルダイヤフラム弁を提供することにある。 The technical problem of the present invention has been made in view of the circumstances as described above, and its purpose is to maintain a constant gap between the metal diaphragm and the valve seat in a high temperature environment, thereby stabilizing the raw material gas. An object of the present invention is to provide a metal diaphragm valve that can be supplied.
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、弁箱内の流入流路と流出流路との間に設けられた弁座と、前記弁座上に設けられた弾性体のメタルダイヤフラムとを備え、前記メタルダイヤフラムを前記弁座に押圧接触させて弁閉し、押圧力の解除によって前記メタルダイヤフラムを原形状に弾性復帰させて弁開するメタルダイヤフラム弁において、前記メタルダイヤフラムは、時効硬化熱処理によってビッカース硬度をHv500以上にしたことを特徴とする。
In order to achieve the above object, the invention according to
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記メタルダイヤフラムは、コバルト合金からなることを特徴とする。
The invention according to
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の発明において、前記メタルダイヤフラムの材料組成比は、Co:25〜45%、Cr:8〜25%、Ni:20〜40%、Ti:0〜3%、Mo:4〜15%、Nb:0〜3%、W:0〜5%であることを特徴とする。
The invention according to
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記時効硬化熱処理を、350〜450℃で1〜2時間行うことを特徴とする。
The invention according to
請求項1に係る発明によれば、メタルダイヤフラムを、ビッカース硬度Hv500以上に硬化させたので、高温環境下であっても、メタルダイヤフラムの反力の低下や熱膨張量が抑えられる。よって、メタルダイヤフラムと弁座との間のギャップを一定に保たれ、半導体製造装置内に原料ガスを安定して供給することができる。
請求項2に係る発明によれば、コバルト合金からなるメタルダイヤフラムは、耐摩耗性、耐熱性、耐食性に優れて、高温下でもその特性を失うことがなく、硬度が維持される。
According to the first aspect of the invention, since the metal diaphragm is cured to a Vickers hardness of Hv500 or higher, the reaction force of the metal diaphragm can be reduced and the amount of thermal expansion can be suppressed even in a high temperature environment. Therefore, the gap between the metal diaphragm and the valve seat is kept constant, and the source gas can be stably supplied into the semiconductor manufacturing apparatus.
According to the invention which concerns on
請求項3に係る発明によれば、メタルダイヤフラムの材料組成比を、Co:25〜45%、Cr:8〜25%、Ni:20〜40%、Ti:0〜3%、Mo:4〜15%、Nb:0〜3%、W:0〜5%としたコバルト合金は、その特性を最大限に引き出すことが可能で、より耐熱性に優れて、高温下でもその特性を失うことがなく、硬度が維持される。
請求項4に係る発明によれば、時効硬化熱処理は、350〜450℃の温度下で、1〜2時間の条件で行うのが最も効果的である。
According to the invention of
According to the invention of
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るメタルダイヤフラム弁の一実施の形態を示す縦断面図であり、図2は、図1のA部拡大図である。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing an embodiment of a metal diaphragm valve according to the present invention, and FIG. 2 is an enlarged view of a portion A in FIG.
図1、2において、メタルダイヤフラム弁10は、ステンレス鋼等の金属材料により成形された弁箱11を有している。この弁箱11には、流入流路12および流出流路13が形成され、流出流路13の入口に連通する流入流路12の出口周縁に、弁箱11と一体形成された弁座14が設けられるとともに、弁座14上には、メタルダイヤフラム15が対向するように取り付けられている。
1 and 2, a
前記メタルダイヤフラム15は、弾性変形可能なコバルト合金からなり、その中央部が上方に膨出した形状をなし、複数枚重ねて用いられる。なお、コバルト合金の材料組成比は、Co:25〜45%、Cr:8〜25%、Ni:20〜40%、Ti:0〜3%、Mo:4〜15%、Nb:0〜3%、W:0〜5%である。
The
前記メタルダイヤフラム15は、打ち抜き成形の後、350〜450℃の温度下で、1〜2時間の時効硬化熱処理が行われ、硬度をビッカース硬さHv500以上、引張り強さ1777〜2420N/mm2にしたものである。
The
前記メタルダイヤフラム15上には、このメタルダイヤフラム15を、弁座14に着座させるとともに、原形状に弾性復帰させて、弁座14から離座させる弁棒16が昇降可能に設けられている。また、弁箱11には、弁棒16を下方の弁座14の方向に付勢するコイルばね17が張設されている。
メタルダイヤフラム15は、弁棒16によって加圧されない通常の状態では、上方に球面状に膨出し、弁座14から離れて、メタルダイヤフラム弁10は開かれている。
On the
In a normal state in which the
ここで、メタルダイヤフラム15は、弁棒16によって押圧されると、これに追従する形で、下方に押し出され、弁座14に押し付けられて密に接触する。これによって、メタルダイヤフラム弁10は閉鎖される。
また、弁棒16の押圧力が解消されるとき、メタルダイヤフラム15は、自身の弾性力により上方に球面状に膨らんで復元して弁座14より離れ、メタルダイヤフラム弁10は開かれる。原料ガスは、メタルダイヤフラム15と弁座14とのギャップαを通じて、半導体製造装置内に供給される。
Here, when the
Further, when the pressing force of the
次に、高温環境下での前記メタルダイヤフラム弁10の開弁状態を確認する実験を行なった。図3は、メタルダイヤフラム15の常温時における弁開状態を示し、図4は、メタルダイヤフラム15の高温時における弁開状態を示す。なお、メタルダイヤフラム15の硬さは、マイクロビッカース試験機によって3点測定を行い、その平均値とした。
Next, an experiment was conducted to confirm the open state of the
実験の結果、図4に示すように、メタルダイヤフラム15と弁座シート14との間のギャップαは、図3に示す常温時に比べほとんど変化していないことが分かった。これは、時効硬化熱処理されたメタルダイヤフラム15では、その硬度(強度)が増加し、反力の低下が抑えられたことによる。メタルダイヤフラム15は、図5、6でも明らかなように、従来のメタルダイヤフラム(図8、9参照)に比べ、半導体製造装置内が大気圧の場合も真空の場合でも、各温度における反力の低下が抑えられていることが分かった。
As a result of the experiment, as shown in FIG. 4, it was found that the gap α between the
したがって、高温下にあっても、メタルダイヤフラム15の開弁時の弾性復帰が確実に行われるため、ギャップαの減少が回避され、ギャップαの大きさを、温度に関係なく、一定にすることが可能となる。
Therefore, even when the temperature is high, the elastic return when the
かかる現象は、メタルダイヤフラム15の硬度が向上したことにより、熱膨張量が減少したことにも起因していると考えられる。つまり、メタルダイヤフラム15の熱膨張量の減少によって、ギャップαを変動させる要因が排除されたからである。また、メタルダイヤフラム15の硬度が、Hv500より低い場合は、硬度が十分でなく、メタルダイヤフラム15の反力の低下が、許容範囲を逸脱して認められた。したがって、ギャップαが減少し、実用的でないことが分かった。
Such a phenomenon is considered to be caused by a decrease in the amount of thermal expansion due to an improvement in the hardness of the
このように、本実施の形態では、メタルダイヤフラム15を、ビッカース硬度Hv500以上に硬化したことによって、メタルダイヤフラム15の反力の低下や熱膨張量が抑えられ、ギャップαが一定に保持される。したがって、高温環境下でも、原料ガスは、半導体装置内にスムーズかつ安定的に供給され、供給量の減少や供給ができなくなるといった事態が確実に回避される。
また、メタルダイヤフラム15は、コバルト合金からなるので、高温下でも、耐摩耗性、耐熱性、耐食性に優れ、硬度が維持される。
Thus, in the present embodiment, the
Further, since the
この場合、メタルダイヤフラム15の材料組成比を、Co:25〜45%、Cr:8〜25%、Ni:20〜40%、Ti:0〜3%、Mo:4〜15%、Nb:0〜3%、W:0〜5%としたので、より耐熱性に優れて、高温下でもその特性を失うことがなく、硬度が維持される。
また、時効硬化熱処理は、350〜450℃の温度下で、1〜2時間の条件で行うことで、メタルダイヤフラム15を効果的に硬化することができる。
In this case, the material composition ratio of the
In addition, the age-hardening heat treatment can be effectively cured at a temperature of 350 to 450 ° C. for 1 to 2 hours, thereby effectively curing the
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は、前記実施の形態記載に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更ができるものである。 The embodiment of the present invention has been described in detail above, but the present invention is not limited to the above-described embodiment, and the scope does not depart from the spirit of the invention described in the claims of the present invention. Thus, various changes can be made.
たとえば、弁座14は、弁箱11と一体に形成されたが、これに限定されず、弁座14を弁箱11と別体に形成してもよく、合成樹脂等からなる弁座を用いても構わない。
また、メタルダイヤフラムの時効硬化熱処理を、既存のメタルダイヤフラム弁に適用すれば、安価に本発明のメタルダイヤフラム弁を得ることができる。
For example, the
Moreover, if the age hardening heat treatment of a metal diaphragm is applied to an existing metal diaphragm valve, the metal diaphragm valve of the present invention can be obtained at low cost.
10 メタルダイヤフラム弁
11 弁箱
12 流入流路
13 流出流路
14 弁座
15 メタルダイヤフラム
16 弁棒
17 コイルばね
α ギャップ
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記メタルダイヤフラムは、時効硬化熱処理によってビッカース硬度をHv500以上にしたことを特徴とするメタルダイヤフラム弁。 A valve seat provided between an inflow passage and an outflow passage in the valve box; and an elastic metal diaphragm provided on the valve seat, wherein the metal diaphragm is pressed against the valve seat. In the metal diaphragm valve that closes the valve and opens the valve by elastically returning the metal diaphragm to the original shape by releasing the pressing force,
The metal diaphragm is characterized in that the Vickers hardness is Hv500 or more by age hardening heat treatment.
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