JP2008151151A - 小落差水力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】短い工期で設置でき、メンテナンス性に優れ、発電コストも低減できる、小落差水力発電装置を提供する。
【解決手段】小落差水力発電装置は、越流堰3の越流側壁面3Aに取り付けられる取水ボックス4と、取水ボックスの下方に配置されるハウジング5と、取水ボックスとハウジングに上下端を接続した伸縮自在な流水落下パイプ6と、ハウジング内に回転可能に収容された一対の水車7と、ハウジングの上部に取り付けられたフロート8と、フロートの上面に設置された発電機9と、水車の回転中心に取り付けられて当該水車の回転力を発電機に伝達する回転軸10とからなり、越流堰3からの越流水を取水ボックス4の取水口41で取水する。取水した越流水は流水落下パイプ6を通じてハウジング5の内水路52に流入し、一対の水車7を回転させる。水車7の回転力が回転軸10を介して発電機9に伝達され、発電が行われるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、越流堰または水門のゲート板によって形成される水位の小落差を利用して発電を行なう小落差水力発電装置に関する。
水力発電は、水を利用するだけなので、COを排出せず、安全で、電力供給も安定しているが、水力発電というと、ダムをイメージするので、一般に発電コストが高く環境破壊という悪い印象が強い。しかしながら、ダムの代りに、越流堰や水門のゲート板によって形成される水位の小落差を利用して発電を行う小落差水力発電は、ダムを利用しないので、発電コストも低く抑えることができ、環境にも優しく、地球温暖化の防止にも大きく貢献するものである。
従来、この種の小落差水力発電を行う装置としては、例えば、特許文献1に開示された水力発電装置が知られている。この水力発電装置は、越流堰(4)によって形成される水位の小落差を利用して発電を行うものである。その発電の原理は、越流堰(4)上流の水面と下流の水面との水頭差に比例した水の位置エネルギーを、水車(6)と発電機(12)によって電気エネルギーに変換するものである。
しかしながら、特許文献1に開示された水力発電装置にあっては、下記A〜Cのような問題点がある。
A. 水車(6)が越流堰(4)上流の深い水中に完全に水没していること、及び発電機(12)も収納ケース(20)に収納されて水車(6)と同様に越流堰(4)上流の水中に完全に水没していることから、水車(6)や発電機(12)のメンテナンス性が良くない。
B. 越流堰(4)の下部に貫通する開口(5)を設ける必要がある。そのため、この水力発電装置を既設の越流堰に設置する場合は、既設の越流堰の下部に開口(5)を穿孔する工事や、その穿孔工事のために越流堰への流水を迂回させる迂回工事も必要になり、水力発電装置の設置に要する工期が長くなり、発電コストも高くならざるを得ない。
C. 越流堰の下部に開口(5)を形成するので、越流堰の強度が低下するおそれがあり、越流堰の使用寿命を短縮させる。このような不具合を防止するために、越流堰の補強工事を行えば、それだけ水力発電装置の設置工期が更に長くなり、発電コストも更に高くならざるを得ない。
以上の説明におけるカッコ内の符号は特許文献1で用いられている符号である。
特開平11−30179号公報
本発明は前記問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、短い工期で設置でき、メンテナンス性に優れ、発電コストも低減できる、小落差水力発電装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、第一の本発明は、越流堰によって形成される水位の小落差を利用して発電を行なう小落差水力発電装置であって、前記越流堰の越流側壁面に取り付けられる取水ボックスと、前記取水ボックスの下方に配置されるハウジングと、前記取水ボックスと前記ハウジングに上下端を接続した伸縮自在な流水落下パイプと、前記ハウジング内に回転可能に収容された一対の水車と、前記ハウジングの上部に取り付けられたフロートと、前記フロートの上面に設置された発電機と、前記水車の回転中心に取り付けられて当該水車の回転力を前記発電機に伝達する回転軸と、を備えてなり、前記取水ボックスは、前記越流堰からの越流水を取水するための取水口と、この取水口と前記流水落下パイプの上端とを結ぶ内水路とを有し、前記ハウジングは、前記越流堰の下流に向けて開口した排水口と、この排水口と前記流水落下パイプの下端とを結ぶ内水路とを具備し、前記一対の水車は、前記ハウジングの内水路に位置し、その内水路幅方向に並べて設置され、当該ハウジングの内水路中心部を通過する水流によって回転し、前記発電機は、前記回転軸を介して伝達される前記水車の回転力によって発電を行うことを特徴とする。
前記流水落下パイプは、その一部に設けた蛇腹部によって上下方向に伸縮自在に形成されるとともに、その蛇腹部がフロートの上下動に応じて伸縮することにより、フロートとハウジングの位置変化を吸収するように構成することができる。
前記小落差水力発電装置は、更に、前記越流堰の上流側から流れてくる枯葉やゴミなどの異物を前記取水口の前方で左右に振り分けて流す異物振分け手段を有するものとしてもよい。
前記異物振分け手段は、船首のように先の尖った枠体を前記取水ボックスの上部に設け、この枠体で前記取水口を漏れなく囲んだ構造であって、その枠体の尖端が前記越流堰より上流に配置されるようにしてもよい。
また、第二の本発明は、水門のゲート板によって形成される水位の小落差を利用して発電を行なう小落差水力発電装置であって、前記小落差水力発電装置は、前記ゲート板の下流側壁面に近づけて設置したハウジングと、前記ハウジングと前記ゲート板との間に介挿されたプレート体と、前記ハウジング内に回転可能に収容された一対の水車と、前記水門の固定部に取り付けた発電機と、前記水車の回転中心に取り付けられて当該水車の回転力を前記発電機に伝達する回転軸と、を備えてなり、前記ハウジングは、前記ゲート板の開時に該ゲート板からの放流水を取水するための取水口と、前記ゲート板の下流に向けて開口した排水口と、前記取水口と前記排水口とを結ぶ内水路とを有し、前記プレート体は、前記ゲート板側から前記ハウジングの取水口に向かって貫通する流水取込孔を有し、この流水取込孔を通じて前記ゲート板からの放流水の一部を当該ハウジングの取水口へ流入させ、前記一対の水車は、前記ハウジングの内水路に位置し、その内水路幅方向に並べて設置され、当該ハウジングの内水路中心部を通過する水流によって回転し、前記発電機は、前記ゲート板前後いずれの水位よりも高い位置に設置され、前記回転軸を介して伝達される前記水車の回転力によって発電を行うことを特徴とする。
前記第二の本発明において、前記水門は、そのゲート板が上下方向にスライドして開閉し、前記ゲート板の開時に、該ゲート板下部の隙間から流出した放流水の一部が、発電用の水流として、前記プレート体の流水取込孔を通じて前記ハウジングの取水口に流入し取り込まれるように構成することができる。
前記水門はローラーゲートまたはスルースゲートからなるものとしてもよい。「ローラーゲート」とは、ゲート板の両側にローラーが付いたもので、それをワイヤロープなどによって垂直に持ち上げて上下に開閉する水門をいう。ローラーゲートは、ゲート板にローラーが付いているため、摩擦抵抗が少なく大きな水圧がかかる大規模な水路や河川にも利用できるほか、構造上、止水が容易で信頼性が高いため、河川構造物ではよく用いられている。「スルースゲート」とは、ローラーゲートのようなローラーがなく、単純にゲート板を上下に動かすだけで開閉する水門をいう。スルースゲートは、構造が簡単で故障し難く廉価である。
前記プレート体は、前記流水取込孔より低い位置に、前記ゲート板側から該ゲート板の下流に向かって貫通する汚泥排出孔を備え、前記ゲート板の開時に、前記水門の上流に沈殿し堆積している汚泥が、前記汚泥排出孔を通じて、当該水門の下流に排出されるように構成してもよい。
<メンテナンス性の向上>
第一の本発明では、フロートの上面に発電機が設置される構成を採用したため、発電機はフロートによって水上に浮上され、水中に完全に水没することはないから、発電機のメンテナンス性に優れる。これに加えて、第一の本発明では、越流堰の越流側壁面に取水ボックスが取り付けられ、その下方にハウジングが配置され、このハウジング内に水車が収容される構成を採用した。このため、水車は越流堰下流の浅い水中に配置されるから、水車のメンテナンス性もよい。
第二の本発明では、水門のゲート板によって形成される水位より高い位置にある当該水門の固定部に、発電機が設置される構成を採用した。このため、発電機は水上より高い位置にあり、水中に完全に水没することはないから、発電機のメンテナンス性に優れる。これに加えて、第二の本発明では、水門のゲート板の下流側壁面に近づけてハウジングが設置され、このハウジング内に水車が収容される構成を採用した。このため、水門のゲート板を閉じてしまえば、ゲート板下流への放流水はなくなり、ハウジングは完全に空気中に露出するから、水車のメンテナンス性もよい。
<設置に要する工期の短縮と発電コストの低減>
第一の本発明では、取水ボックスとハウジングとに予め流水落下パイプの上下端を接続しておけば、後は、取水ボックスを越流堰の越流側壁面に取り付けるだけで、小落差水力発電装置の設置が完了する。その設置に当たり従来のように越流堰に開口を穿孔する穿孔工事やそのための流水の迂回工事は不要であることから、小落差水力発電装置の設置に要する工期は短くて済むし、発電コストの低減も図れる。
第二の発明では、ゲート板の下流側壁面に近づけてハウジングを設置したり、そのハウジングとゲート板との間にプレート体を介挿したりする等、簡単な作業で小落差水力発電装置の設置が完了し、これもまた従来のような穿孔工事や迂回工事は不要であることから、小落差水力発電装置の設置に要する工期は短くて済むし、発電コストの低減も図れる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、請求項1に係る発明(第一の本発明)を適用した小落差水力発電装置の平面図、図2は、図1のB−B線断面図である。
<小落差水力発電装置の構成概要>
本小落差水力発電装置1Aは、工業用若しくは農業用その他の用途の水路2又は河川に設けられる既設または新設の越流堰3に設置され、越流堰3によって形成される水位の小落差を利用して発電を行なう小落差水力発電装置である。
本小落差水力発電装置1Aは、越流堰3の越流側壁面3Aに取り付けられる取水ボックス4と、取水ボックス4の下方に配置されるハウジング5と、取水ボックス4とハウジング5に上下端を接続した伸縮自在な流水落下パイプ6と、ハウジング5内に収容された一対の水車7と、ハウジング5の上部に取り付けられたフロート8と、フロート8の上面に設置された発電機9と、水車7の回転力を発電機9に伝達する回転軸10と、越流堰3の上流側から流れてくる枯葉やゴミなどの異物を取水口41の前方で左右に振り分けて流す異物振分け手段11を備えて構成される。
前記取水ボックス4は、越流堰3を越えてくる流水、いわゆる越流水を取水するための取水口41と、この取水口41と前記流水落下パイプ6の上端6uとを結ぶ内水路42とを有している。
前記ハウジング5は、越流堰3の下流に向けて開口した排水口51と、この排水口51と前記流水落下パイプ6の下端6dとを結ぶ内水路52とを有している。
前記一対の水車7は、ハウジング5の内水路52に位置し、その内水路52幅方向に並べて設置され、当該ハウジング5の内水路52中心部を通過する強い水流によって回転する。
前記発電機9は、回転軸10を介して伝達される水車7の回転力によって発電を行うようになっている。また、この発電機9は、発電に必要な動力を発電機9に伝達するプーリー12Aやベルト12B等の動力伝達手段12と一緒に、発電ユニットボックス13に収容されている。
<取水ボックスの詳細構成>
取水ボックス4は前板4A、背板4B、左右の側板4Cおよび底板4Dからなるとともに、上面が開口した形状であって、そのボックスの上面開口を取水口41とし、そのボックスの内側空間を内水路42としたものである。
取水ボックス4の底板4Dには前記内水路42に連通する接続パイプ43が突出形成されており、この接続パイプ43の開口端に前記流水落下パイプ6の上端6uが嵌め込まれることによって、流水落下パイプ6の上端6uは取水ボックス4の内水路42に連通し、取水ボックス4の内水路42は取水口41と流水落下パイプ6の上端6uとを連通させるようになっている。
取水ボックス4の底板4Dには流水落下パイプ6の上端6uに向かって傾斜した下り勾配が付けられていて、取水口41から内水路42に流入した流水はその底板4Dの下り勾配によって効率よくスムーズに流水落下パイプ6の上端6uに集められるようになっている。
取水ボックス4の背板4Bには、越流堰3に向かってL字状に屈曲した設置板44が設けられており、この設置板44を越流堰3の上面に置いて、当該設置板44の上から越流堰3の上面に向かってアンカーボルト等(図示省略)を打ち込むことによって、取水ボックス4は越流堰3の越流側壁面3Aに取り付けられる。
取水ボックス4とその設置板44は、例えば、アクリル等のプラスチック板、又はステンレスなどの金属板、若しくはGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)やCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)などの高強度複合材料、その他の材料によって形成することができる。
<ハウジングの詳細構成>
ハウジング5は、左右の側板5A、天板5Bおよび底板5Cからなるとともに、正面と背面の両面が開口したボックス形状であって、そのボックスの正面開口部を排水口51とし、当該ボックスの内側空間を内水路52としたものである。このハウジング5は図1のように越流堰3に近い下流の水面より少し沈んだ位置に配置して使用される。このハウジング5もまた取水ボックス4と同様の材料で形成することができる。
ハウジング5の背面開口部には接続パイプ53が一体に突出形成されており、その接続パイプ53の開口端に流水落下パイプ6の下端6dが嵌め込まれることによって、流水落下パイプ6の下端6dはハウジング5の内水路52に連通し、ハウジング5の内水路52は流水落下パイプ6の下端6dとハウジング5の排水口51とを連通させるようになっている。
ハウジング5と発電ユニットボックス13との間には連結筒14があり、連結筒14の下端がハウジング5の天板5Bに取り付けられ、連結筒14の下端が発電ユニットボックス13の底板13Aに取り付けられることで、ハウジング5と発電ユニットボックス13とは一体化されている。
<流水落下パイプの詳細構成>
流水落下パイプ6は、その一部に設けた蛇腹部61によって上下方向に伸縮自在に形成されるとともに、かかる蛇腹部61がフロート8の上下動に応じて自在に伸縮することにより、フロート8およびハウジング5の上下方向の位置変化を吸収するようになっている。
例えば、雨等の影響により越流堰3上流の水位が上昇し、それに応じて越流堰3下流の水位も図2の状態より上昇すると、図2の位置に浮上しているフロート8もその水位上昇量に応じて上昇する。この際、フロート8からハウジング5を介して流水落下パイプ6までは一体に連結されているので、流水落下パイプ6にはそれ全体を下から突き上げる力が作用し、この突き上げ力によって流水落下パイプ6の蛇腹部61は縮む。従って、越流堰3下流の水位が上昇しても、ハウジング5とフロート8は常に同じ位置、つまり、ハウジング5は水面より少し沈んだ位置、フロート8はその上部側が水面上に露出する位置に配置されることになる。
一方、越流堰3下流の水位が低下すると、それ応じてフロート8は下降し、ハウジング5も自重で下降する。この際、流水落下パイプ6にはハウジング5の自重による引き下げ力が作用し、この引き下げ力によって流水落下パイプ6の蛇腹部61は伸びる。従って、越流堰3下流の水位が低下しても、ハウジング5とフロート6は前述通りの同じ位置に配置されることになる。
流水落下パイプ6の伸縮機構は上述の蛇腹部61を利用する方式(蛇腹方式)に限定されない。例えば、流水落下パイプ6を途中で切断して2分割し、その分割したパイプ片をスライド可能に接合することで、流水落下パイプ6を伸縮可能とする方式(スライド方式)等、別の方式を採用することもできる。しかし、スライド方式は摺動部分に砂利やゴミ等の異物が詰まるおそれがあるので、そのおそれのない前述の蛇腹方式が好ましい。
以上説明した流水落下パイプ6のうち蛇腹部61以外は、取水ボックス4と同様の材料で形成することができ、蛇腹部61についてはゴム製又は金属製などの蛇腹チューブを適用することができるが、伸縮性に富むものが好ましい。
<一対の水車の詳細構成>
一対の水車7は、いずれも、その回転中心軸線がハウジング5の内水路52の水深方向(鉛直方向)に沿うように配置されており、その外周部には放射状に配置された複数の羽根部71を備え、これらの羽根部71で水流を受けることによって当該水車7は回転する。
ところで、ハウジング5の内水路52では中心部が最も強い水流となる。内水路52の中心部より外側ではハウジング5の内壁と水流との摩擦抵抗などによって水流の運動エネルギーが減少するためである。このような内水路52での水流の特性を考慮に入れて、本小落差水力発電装置1Aでは、内水路52中心部の両側に一対の水車7を対向させて配置し、それぞれの水車7の羽根部71の先端側に内水路52中心部の最も強い水流が当たるようにすることで、その強い水流を効率よく使用して大きなトルクが得られるようにしている。
<フロートの詳細構成>
フロート8は、たとえば空気の入った中空の浮きや発泡樹脂塊など、浮力のある素材からなり、ハウジング5の上部(本実施形態では連結筒14の外周部)に一体に取り付けられて浮力を発生する。このフロートの浮力により、発電機9を含む発電ユニットボックス13は水面上に常時浮上して露出するようになっている。なお、ハウジング5はフロート8の下面に配置されるので、水面上には露出せず、水面下に水没した形態で使用される。
フロート8にはその上下面間を貫通する装着孔81が設けられている。この装着孔81にハウジング5上部の連結筒14を圧入等で差し込み固定することにより、フロート8は連結筒14を介してハウジング5の上部に取り付けられる。なお、フロート8の取り付け方式はこれに限定されることはなく、他の方式を採用してもよい。
フロート8の底部には水底に向かって延びた4脚の足部82(図2参照)が設けられている。これらの足部82はいずれも同じ長さでハウジング5を越えて下方に長く延びており、越流堰3下流の水位が極端に低下した場合には、各足部82がハウジング5より先に水底に着地することで、当該ハウジング5が水底に直接衝突することを防止するようになっている。
フロート8の形状や材質は特に限定されない。例えば、フロート8の形状は水流の抵抗を受け難い流線形にしてもよいし、CFRPやGFRP製のフロートやその他の材料からなるフロートを適用することができる。また、このフロート8は複数に分割されたものであってもよい。
<発電機の詳細構成>
発電機9は公知のものを適用することができ、その詳細説明は省略する。発電機9を収容する発電ユニットボックス13は連結筒14から切り離すことによってフロート8の上面から容易に取り外すことができ、発電機8のメンテナンスや交換の作業は、発電ユニットボックス13を取り外した状態のボックス単位で行うこともできる。
<回転軸の詳細構成>
回転軸10は一対の水車7に一つずつ設けられている。各回転軸10は、それぞれの水車7の回転中心に一体に取り付けられて、ハウジング5の内水路52の水深方向(鉛直方向)に起立した姿勢になっている。
各回転軸10の上端は、ハウジング5の天板5Bに設けた軸受孔BH、連結筒14の内側、および発電ユニットボックス13の底板13Aに設けた軸受孔BHを貫いて、発電ユニットボックス13の内部に突出するように設けられている。また、各回転軸10の下端はハウジング5の底板5Cに設けた軸受穴(図示省略)に回転可能に挿入してある。
そして、本小落差水力発電装置1Aでは、前記のように発電ユニットボックス13の内部に突出した各回転軸10の上端と発電機9の駆動軸91とを動力伝達手段12で連結し、動力伝達手段12を介して各回転軸10の回転力を発電機9の駆動軸91に伝達することで、その駆動軸91を回転させて発電を行うようになっている。
なお、この回転軸10を安定に支持するために、ハウジング5の天板5Bと底板5Cの軸受孔BH等にボールベアリング等を取り付けることもできる。
<異物振分け手段の詳細>
異物振分け手段11は、船首の如く先の尖った枠体15(図1参照)を取水ボックス4の上部に設け、この枠体15で取水口41を漏れなく囲んだ構造であって、枠体15の尖端15Aが越流堰3より上流に配置されるようになっている。
越流堰3の上流から流れてくる異物や水流の表面水は、枠体15の尖端15Aで左右に振り分けられた後、枠体15の側枠15Bに沿って流れて越流堰3を越える。取水口41は枠体15で囲まれていているので、越流堰3上流からの異物が取水口41に直接流れ込むことはない。
また、越流堰3の上流には金網16が設けられており、この金網16は、枠体15の下部に取り付けられて越流堰3上流の中間水付近に水没し、中間水に含まれている枯葉や小枝などの異物を捕獲する。
<小落差水力発電装置の動作説明>
次に、上記の如く構成された小落差水力発電装置1Aの動作について図1と図2を基に説明する。
図1のように、越流堰3に向かって流れてくる水流のうち、中間水だけが、枠体15の下を潜って金網16を通過し、越流堰3を越えて、取水口41に取り込まれる。表面水は、越流堰3前方に位置する枠体15の尖端15Aで左右に振り分けられ、越流堰3の両隅付近を越えて下方に落下し、下流に流れていく。
以上のように取水口41に取り込まれた流水は、水流落下パイプ6内を落下し、ハウジング5の内水路52に流入し、内水路52の水車7を回転させる。そうすると、その水車7の回転力が回転軸10と動力伝達手段12を介して発電機9の駆動軸91に伝達され、駆動軸91が回転駆動されることで、発電が行われる。水車7を抜けた水流はハウジング5の排水口52から下流に流出する。
この発電の原理は、越流堰3での小落差、より詳細には有効落差H(越流堰3を越える直前の水平な水面から越流堰3を越えた直後の水平な水面までの高さ)に比例した水の位置エネルギーを電気エネルギーに変換するものであるため、単位時間当たりの取水量の変化が小さければ、その発電量は、有効落差Hに略比例したものとなる。有効落差Hが大きいほど発電量は大きくなる。
ところで、雨等の影響により水路2が増水した場合は、越流堰3上流の水位上昇に応じて越流堰3下流の水位も上昇するので、有効落差Hは、殆ど変化せず、略同じと考えることができる。有効落差Hはその落差を保ったまま上方にシフトするだけである。
本小落差水力発電装置1Aでは、水路2が増水したら、前記のような有効落差Hの上方シフトと同じように、発電ユニットボックス13、フロート8、ハウジング5が全体的に一体となって上昇するので、これらと有効落差Hとの位置関係は変化せず、よって同じ有効落差Hで発電をすることができ、水路2が増水しても発電量が大幅に変化するような不具合はない。このことは、増水した水路2が元の水量に戻ったり、元の水量より少なくなったりした場合も同様である。
以上説明した本実施形態の小落差水力発電装置1Aによると、フロート8の上面に発電機9が設置される構成を採用したため、発電機9はフロート8によって水上に浮上され、水中に完全に水没することはないから、発電機9のメンテナンス性に優れる。これに加えて、本装置1Aでは、越流堰3の越流側壁面3Aに取水ボックス4が取り付けられ、その下方にハウジング5が配置され、このハウジング5内に水車7が収容される構成を採用した。このため、水車7は越流堰3下流の浅い水中に配置されるから、水車7のメンテナンス性もよい。
また、本実施形態の小落差水力発電装置1Aでは、取水ボックス4とハウジング5とに予め流水落下パイプ6の上下端6u、6dを接続しておけば、後は、取水ボックス4を越流堰3の越流側壁面3Aに取り付けるだけで、小落差水力発電装置1Aの設置が完了する。その設置に当たり従来のように越流堰3に開口を穿孔する穿孔工事やそのための流水の迂回工事は不要であることから、小落差水力発電装置1Aの設置に要する工期は短くて済むし、発電コストの低減も図れる。
図3は、請求項5に係る発明(第二の本発明)を適用した小落差水力発電装置の平面図、図4は図3のC−C断面図、図5は図3のD−D断面図、図6は図4のB−B平面図である。
<小落差水力発電装置の構成概要>
本小落差水力発電装置1Bは、図3、図4のように工業用若しくは農業用その他の用途の水路2や河川に設けられる既設または新設の水門WGに設置され、その水門WGのゲート板Gによって形成される水位の小落差を利用して発電を行なう小落差水力発電装置である。特に、本小落差水力発電装置1Bは、水門WGのゲート板GPが上下方向にスライドして開閉する方式に適用されるものである。
本小落差水力発電装置1Bは、ゲート板GPの下流側壁面PSに近づけて設置したハウジング5と、ハウジング5とゲート板GPとの間に介挿されたプレート体17と、ハウジング5内に回転可能に収容された一対の水車7と、前記水門WGの固定部18に取り付けた発電機9と、水車7の回転力を発電機9に伝達する回転軸10とを備えて構成される。
ハウジング5は、図4と図6に示すように、ゲート板GPの開時に該ゲート板GPからの放流水を取水するための取水口53と、ゲート板GPの下流に向けて開口した排水口51と、取水口53と排水口51とを結ぶ内水路52とを有する。
プレート体17は、図4から図6に示すように、前記ゲート板GP側から前記ハウジング5の取水口53に向かって貫通する流水取込孔17Aを有し、この流水取込孔17Aを通じてゲート板GPからの放流水の一部を当該ハウジング5の取水口53へ流入させるようになっている。
一対の水車7は、図4と図6に示すように、ハウジング5の内水路52に位置し、その内水路52幅方向に並べて設置され、ハウジング5の内水路52中心部を通過する水流によって回転する。
発電機9は、図4と図5に示すように、ゲート板GP前後いずれの水位よりも高い位置に設置され、回転軸10を介して伝達される水車7の回転力によって発電を行う。
<ハウジングの詳細構成>
ハウジング5は、左右の側板5A、天板5Bおよび底板5Cからなるとともに(図4と図6を参照)、正面と背面の両面が開口したボックス形状であって、そのボックスの背面の開口を取水口53とし、当該ボックスの正面の開口を排水口51とし、さらに当該ボックスの内側空間を内水路52としたものである。このハウジング5は、図4のように水門下流の水路の底に設けた基礎コンクリート18に、アンカーボルト19等で固定される。また、図4と図6に示すように、内水路52の入口付近(取水口53から内水路52に所定量入った範囲)は、その開口面積が取水口53から下流に向かって徐々に減少するように形成してある。これは、水の流路を狭めることで、内水路52内を圧力管状態とし、ベルヌーイの法則に基づいて損失水頭(抵抗)を極力増加させることなく、水の流速を増加させ、増速した水流で水車7を効率よく回転させるようにしたものである。
<プレート体の詳細構成>
プレート体17については、図4のようにハウジング5の正面に取り付けられることで、水門WGのゲート板GPとハウジング5との間に配置固定されるようにすることができる。また、水門WGより下流の水路2の両側壁に前記プレート体17を固定するための図示しない溝を設けるとともに、この溝にプレート体17の両側部を嵌め込むことで、当該プレート体17は、水門WGのゲート板GPとハウジング5との間に配置固定されるようにしてもよい。また、このプレート体17は流水取込孔17Aを中心として2分割されたものであってもよい。
プレート体17の流水取込孔17Aは、図5のように、プレート体17の中央付近に開設される。また、この流水取込孔17とは別に、当該プレート体17には汚泥排出孔17Bが設けられている。汚泥排出孔17Bは、流水取込孔17Aの両側で、かつ、その流水取込孔17Aより少し低い位置に設けてある。
水門WG上流の水路2には時間の経過とともに汚泥が堆積するが、この堆積した汚泥は、水門WGのゲート板GPの開時に、前記プレート体17の汚泥排出孔17Bを通じて、当該水門WGの下流にスムーズに排出される。
<一対の水車の詳細構成>
一対の水車7の詳細構成、すなわち、各水車7は、円周部に放射状に配置された複数の羽根部71を備え、これらの羽根部71で水流を受けて回転すること、および、内水路52中心部の両側に一対の水車7を対向させて配置し、それぞれの水車7の羽根部71の先端側に内水路52中心部の最も強い水流が当たるようにしていることなどは、先に説明した実施形態の水車7と同様であり、その詳細説明は省略する。
<発電機の詳細構成>
発電機9は、図4と図5に示すように、発電に必要な動力を発電機に伝達するプーリー12Aやベルト12B等の動力伝達手段12と一緒に一つの発電ユニットボックス13に収容して、水門WGの固定部18に取り付けられる。この固定部18はゲート板GPによって形成される水位より高い位置にあればよい。本小落差水力発電装置1Bでは、水門WGの支柱Pに支持フレームFを水平に取り付け、支持フレームFの上に前記発電ユニットボックス13を設置することで、発電機9は常に当該水位より高い位置に配置されるようにした。
<回転軸の詳細構成>
本小落差水力発電装置1Bでも回転軸10は一対の水車7に対して一つずつ設けられている。各回転軸10は、それぞれの水車7の回転中心に一体に取り付けられて、ハウジング5の内水路52の水深方向(鉛直方向)に起立した姿勢になっている(図4と図5参照)。
各回転軸10の上端は、図4のようにハウジング5の天板5Bを貫いて上方に長く延び、更に発電ユニットボックス13の底板13Aを貫通して、発電ユニットボックス13の内部に突出するように設けている。
そして、本小落差水力発電装置1Bでも、前記のように発電ユニットボックス13の内部に突出した各回転軸10の上端と発電機9の駆動軸とを動力伝達手段12によって連結し、動力伝達手段12を介して各回転軸10の回転力を発電機9の駆動軸に伝達することで、その駆動軸を回転させて発電を行うようになっている。
<小落差水力発電装置の動作説明>
次に、上記の如く構成された小落差水力発電装置1Bの動作について図4と図6を基に説明する。
本小落差水力発電装置1Bによって発電を行うときは、水門WGのゲート板GPを図4の高さまで上昇して開とし、水門WGからの放流を行う。このとき、プレート体17の流水取込孔17Aは全開になっていて、ゲート板GP下部の隙間から流出した放流水の一部は、発電用の水流として、プレート体17の流水取込孔17Aを通じてハウジングの取水口に流入し取り込まれる。取り込まれた流水はハウジング5の内水路52を流れ、水車7を回転させる。この水車7の回転力が回転軸10と動力伝達手段12を介して発電機9の駆動軸91に伝達され、当該駆動軸91が回転駆動されることで、発電が行われる。なお、水車7を抜けた水流はハウジング5の排水口52から下流に放流される。
この発電の原理は、水門WGのゲート板GPによって形成される小落差、より詳細には有効落差H(水門WG上流の水平な水面からハウジング5の取水口53若しくはプレート体の流水取込口17Aの開口高さ)に比例した水の位置エネルギーを電気エネルギーに変換するものであるため、単位時間当たりの取水量の変化が小さければ、その発電量は、有効落差Hに略比例したものとなる。有効落差Hが大きいほど発電量は大きくなる。
水門WGのゲート板GPを図4の位置から水路2の底まで下降させると、プレート体17の流水取込孔17Aはゲート板GPによって塞がれ、ハウジング5の取水口53は閉じられた状態になり、ハウジング5の内水路52に流れ込む水流はなくなるので、水車7は回転せず、発電は行われなくなる。
再び水門WGのゲート板GPを図4の高さまで上昇させれば、発電が再開し、同じ電力が得られる。なお、発電を停止してから再開するまでの間に水門WG上流の水路2に汚泥が堆積した場合、この汚泥は、水門WGのゲート板GPの開時に、プレート体17の汚泥排出孔17Bから水門WGの下流に排出される。
以上説明した本実施形態の小落差水力発電装置1Bによると、水門WGのゲート板GPによって形成される水位より高い位置にある当該水門WGの固定部18に、発電機9が設置される構成を採用した。このため、発電機9は水上より高い位置にあり、水中に完全に水没することはないから、発電機9のメンテナンス性に優れる。これに加えて本装置1Bでは、水門GWのゲート板GPの下流側壁面PSに近づけてハウジング5が設置され、このハウジング5内に水車7が収容される構成を採用した。このため、水門WGのゲート板GPを閉じてしまえば、ゲート板GP下流への放流水はなくなり、ハウジング5は完全に空気中に露出するから、当該水車7のメンテナンス性もよい。
また、本小落差水力発電装置1Bでは、ゲート板GPの下流側壁面PSに近づけてハウジング5を設置したり、そのハウジング5とゲート板GPとの間にプレート体17を介挿したりする等、簡単な作業で小落差水力発電装置1Bの設置が完了し、これもまた従来のような穿孔工事や迂回工事は不要であることから、小落差水力発電装置1Bの設置に要する工期は短くて済むし、発電コストの低減も図れる。
請求項1に係る発明(第一の本発明)を適用した小落差水力発電装置の一部破断平面図。 図1のB−B線断面図。 請求項5に係る発明(第二の本発明)を適用した小落差水力発電装置の一部破段平面図。 図3のC−C断面図。 図3のD−D断面図。 図4のB−B平面図。
符号の説明
1 小落差水力発電装置
2 水路
3 越流堰
3A 越流側壁面
4 取水ボックス
4A 前板
4B 背板
4C 側板
4D 底板
41 取水口
42 内水路
43 接続パイプ
44 設置板
5 ハウジング
5A 側板
5B 天板
5C 底板
51 排水口
52 内水路
6 流水落下パイプ
61 蛇腹部
6u 流水落下パイプの上端
6d 流水落下パイプの下端
7 水車
71 羽根部
8 フロート
81 装着孔
82 足部
9 発電機
91 駆動軸
10 回転軸
11 異物振分け手段
12A プーリー
12B ベルト
12 動力伝達手段
13 発電ユニットボックス
13A 底板
14 連結筒
15 枠体
15A 枠体の尖端
15B 枠体の側枠
16 金網
17 プレート体
17A 流水取込孔
17B 汚泥排出孔
BH 軸受孔
GP ゲート板
H 有効落差(小落差)
PS ゲート板の下流側壁面
WG 水門

Claims (8)

  1. 越流堰によって形成される水位の小落差を利用して発電を行なう小落差水力発電装置であって、
    前記越流堰の越流側壁面に取り付けられる取水ボックスと、
    前記取水ボックスの下方に配置されるハウジングと、
    前記取水ボックスと前記ハウジングに上下端を接続した伸縮自在な流水落下パイプと、
    前記ハウジング内に回転可能に収容された一対の水車と、
    前記ハウジングの上部に取り付けられたフロートと、
    前記フロートの上面に設置された発電機と、
    前記水車の回転中心に取り付けられて当該水車の回転力を前記発電機に伝達する回転軸と、を備えてなり、
    前記取水ボックスは、前記越流堰からの越流水を取水するための取水口と、この取水口と前記流水落下パイプの上端とを結ぶ内水路とを有し、
    前記ハウジングは、前記越流堰の下流に向けて開口した排水口と、この排水口と前記流水落下パイプの下端とを結ぶ内水路とを具備し、
    前記一対の水車は、前記ハウジングの内水路に位置し、その内水路幅方向に並べて設置され、当該ハウジングの内水路中心部を通過する水流によって回転し、
    前記発電機は、前記回転軸を介して伝達される前記水車の回転力によって発電を行うこと
    を特徴とする小落差水力発電装置。
  2. 前記流水落下パイプは、その一部に設けた蛇腹部によって上下方向に伸縮自在に形成されるとともに、その蛇腹部がフロートの上下動に応じて伸縮することにより、フロートとハウジングの位置変化を吸収すること
    を特徴とする請求項1に記載の小落差水力発電装置。
  3. 前記小落差水力発電装置は、更に、
    前記越流堰の上流側から流れてくる枯葉やゴミなどの異物を前記取水口の前方で左右に振り分けて流す異物振分け手段を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の小落差水力発電装置。
  4. 前記異物振分け手段は、
    船首のように先の尖った枠体を前記取水ボックスの上部に設け、この枠体で前記取水口を漏れなく囲んだ構造であって、その枠体の尖端が前記越流堰より上流に配置されるようになっていること
    を特徴とする請求項3に記載の小落差水力発電装置。
  5. 水門のゲート板によって形成される水位の小落差を利用して発電を行なう小落差水力発電装置であって、
    前記小落差水力発電装置は、
    前記ゲート板の下流側壁面に近づけて設置したハウジングと、
    前記ハウジングと前記ゲート板との間に介挿されたプレート体と、
    前記ハウジング内に回転可能に収容された一対の水車と、
    前記水門の固定部に取り付けた発電機と、
    前記水車の回転中心に取り付けられて当該水車の回転力を前記発電機に伝達する回転軸と、を備えてなり、
    前記ハウジングは、前記ゲート板の開時に該ゲート板からの放流水を取水するための取水口と、前記ゲート板の下流に向けて開口した排水口と、前記取水口と前記排水口とを結ぶ内水路とを有し、
    前記プレート体は、前記ゲート板側から前記ハウジングの取水口に向かって貫通する流水取込孔を有し、この流水取込孔を通じて前記ゲート板からの放流水の一部を当該ハウジングの取水口へ流入させ、
    前記一対の水車は、前記ハウジングの内水路に位置し、その内水路幅方向に並べて設置され、当該ハウジングの内水路中心部を通過する水流によって回転し、
    前記発電機は、前記ゲート板前後いずれの水位よりも高い位置に設置され、前記回転軸を介して伝達される前記水車の回転力によって発電を行うこと
    を特徴とする小落差水力発電装置。
  6. 前記水門は、そのゲート板が上下方向にスライドして開閉し、
    前記ゲート板の開時に、該ゲート板下部の隙間から流出した放流水の一部が、発電用の水流として、前記プレート体の流水取込孔を通じて前記ハウジングの取水口に流入し取り込まれること
    を特徴とする請求項5に記載の小落差水力発電装置。
  7. 前記水門はスルースゲートまたはローラーゲートからなること
    を特徴とする請求項5又は6に記載の小落差水力発電装置。
  8. 前記プレート体は、前記流水取込孔より低い位置に、前記ゲート板側から該ゲート板の下流に向かって貫通する汚泥排出孔を備え、
    前記ゲート板の開時に、前記水門の上流に沈殿し堆積している汚泥が、前記汚泥排出孔を通じて、当該水門の下流に排出されること
    を特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の小落差水力発電装置。
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