JP2008149274A - 静電式潤滑油塗布装置 - Google Patents

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Hisaaki Oguchi
寿明 小口
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Abstract

【課題】導電性を有する回転部材が高速で回転しても回転部材の表面に潤滑油を塗布することのできる静電式潤滑油塗布装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る静電式潤滑油塗布装置は、導電性を有する回転部材1の表面に潤滑油を微粒子状に吐出する潤滑油吐出ノズル2と、潤滑油吐出ノズル2と回転部材1との間に直流電圧を印加して潤滑油吐出ノズル2から吐出される油粒子に静電気を付与する静電気付与手段とを具備している。
【選択図】図1

Description

本発明は、軸受軌道輪やスピンドルなどの高速で回転する部材の表面に潤滑油を塗布する技術に関し、特に、静電気を利用して回転部材の表面に潤滑油を塗布する静電式潤滑油塗布装置に関する。
軸受軌道輪やスピンドルなどの回転部材の表面に潤滑油を塗布する方法として、送油ポンプを用いて回転部材の表面に潤滑油を塗布する方法の他に、潤滑油噴霧装置を用いて回転部材の表面に潤滑油を塗布する方法が知られている。
しかし、軸受軌道輪やスピンドルなどの回転部材が高速で回転すると、エアーカーテンと呼ばれる空気層が回転部材の表面に形成される。このため、特に、上述した後者の方法では、ミスト状に噴霧された潤滑油を高速で回転する回転部材の表面に付着させることが困難であった。
なお、溶接用ワイヤー、鋼線などの金属線の表面に油を塗布する際に、静電気を利用して金属線の表面に油を塗布する方法として、特許文献1に記載されたものが知られている。
特開2000−24555号公報
本発明は上述した点に鑑みてなされたものであり、その目的は、導電性を有する回転部材が高速で回転しても回転部材の表面に潤滑油を塗布することのできる静電式潤滑油塗布装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係る静電式潤滑油塗布装置は、導電性を有する回転部材の表面に潤滑油を塗布するものであって、前記回転部材の表面に潤滑油を微粒子状に吐出する潤滑油吐出ノズルと、この潤滑油吐出ノズルと前記回転部材との間に直流電圧を印加して前記潤滑油吐出ノズルから吐出される油粒子に静電気を付与する静電気付与手段とを具備してなることを特徴とする。
本発明に係る静電式潤滑油塗布装置によれば、潤滑油吐出ノズルから吐出される油粒子が電荷を持った油粒子となり、潤滑油吐出ノズルとの間に直流電圧を印加された回転部材の表面に吸着するので、導電性を有する回転部材が高速で回転しても回転部材の表面に潤滑油を塗布することができる。
以下、本発明に係る静電式潤滑油塗布装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る静電式潤滑油塗布装置の概略構成を示す図、図2は第1の実施形態に係る静電式潤滑油塗布装置の一部を示す図で、第1の実施形態に係る静電式潤滑油塗布装置は、図1に示すように、導電性を有する回転部材1の表面に潤滑油を微粒子状に吐出する複数の潤滑油吐出ノズル2と、これらの潤滑油吐出ノズル2と回転部材1との間に直流の高電圧を印加して潤滑油吐出ノズル2から吐出される油粒子に静電気を付与する静電気付与手段として高電圧印加装置3とを備えて構成されている。
潤滑油吐出ノズル2は導電性を有する材料から形成され、これらの潤滑油吐出ノズル2には、送油ポンプとしての定量ポンプ4から吐出された潤滑油が油槽5を経て供給されるようになっている。また、図2に示すように、潤滑油吐出ノズル2は針状の中空構造を有しており、ピエゾ素子6の電歪効果を利用して潤滑油を微粒子状に吐出するように構成されている。
なお、油槽5には、潤滑油の表面張力や粘度を調整して潤滑油の流れを潤滑化するために、潤滑油を加温するヒータ(図示せず)が設けられている。また、図2に示すような潤滑油吐出ノズル2を得る方法としては、たとえばNiを電鋳加工して潤滑油吐出ノズルを作製する方法や、Siを微細加工して潤滑油吐出ノズルを作製する方法などを用いることができる。
図3は静電気を利用して導電性部材の表面に潤滑油を付着させるための原理を説明するための図であり、以下、同図を参照して第1の実施形態に係る静電式潤滑油塗布装置の作用について説明する。
図1に示した構成において、定量ポンプ4の回転数をサーボ制御して潤滑油の塗布量を設定した後、回転部材1の表面に潤滑油吐出ノズル2の先端を接近させ、高電圧印加装置3から潤滑油吐出ノズル2に低電流のDC電圧を印加すると、図3に示すように、潤滑油吐出ノズル2内の潤滑油7が例えば負の電荷を持った油粒子8となって潤滑油吐出ノズル2から吐出する。そして、潤滑油吐出ノズル2から吐出された油粒子8は、潤滑油吐出ノズル2との間に直流電圧を印加された回転部材1の表面に吸着して潤滑油膜9を回転部材1の表面に形成する。
したがって、上述した第1の実施形態では、潤滑油吐出ノズル2から吐出される油粒子が電荷を持った油粒子8となり、潤滑油吐出ノズル2との間に直流電圧を印加された回転部材1の表面に吸着するので、導電性を有する回転部材1が高速で回転しても回転部材1の表面に潤滑油を塗布することができる。
また、潤滑油を微粒子状に吐出する潤滑油吐出ノズルとして、針状の中空構造を有する潤滑油吐出ノズル2を用いたことで、潤滑油吐出ノズル2の先端に電界が集中するので、潤滑油を荷電粒子として潤滑油吐出ノズルの先端から飛散させることができる。さらに、上述した工程を空間的にコンパクト化することで、電界が大きく働き、狭い空間にも設置可能となる。また、軸受やスピンドルなどの回転部材に潤滑油を塗布する装置をコンパクトに作製することができる。
本発明の第1の実施形態に係る静電式潤滑油塗布装置の概略構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る静電式潤滑油塗布装置の潤滑油吐出ノズルを示す断面図である。 静電気を利用して導電性部材の表面に潤滑油を付着させるための原理を説明するための図である、
符号の説明
1 回転部材
2 潤滑油吐出ノズル
3 高電圧印加装置
4 定量ポンプ
5 油槽
6 ピエゾ素子
7 潤滑油
8 油粒子

Claims (1)

  1. 導電性を有する回転部材の表面に潤滑油を塗布するものであって、前記回転部材の表面に潤滑油を微粒子状に吐出する潤滑油吐出ノズルと、この潤滑油吐出ノズルと前記回転部材との間に直流電圧を印加して前記潤滑油吐出ノズルから吐出される油粒子に静電気を付与する静電気付与手段とを具備してなることを特徴とする静電式潤滑油塗布装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016112504A (ja) * 2014-12-15 2016-06-23 東レエンジニアリング株式会社 エレクトロスプレー装置
CN108855755A (zh) * 2018-07-25 2018-11-23 陈秉辉 一种机电产品润滑油涂抹设备

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