JP2008145301A - 部分放電検出方法および検出装置 - Google Patents

部分放電検出方法および検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008145301A
JP2008145301A JP2006333543A JP2006333543A JP2008145301A JP 2008145301 A JP2008145301 A JP 2008145301A JP 2006333543 A JP2006333543 A JP 2006333543A JP 2006333543 A JP2006333543 A JP 2006333543A JP 2008145301 A JP2008145301 A JP 2008145301A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
partial discharge
discharge
voltage
received
electromagnetic wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006333543A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4758878B2 (ja
Inventor
Kunihiko Kakihana
邦彦 柿花
Masato Yamada
正人 山田
Ryoji Miyamoto
良治 宮本
Makoto Kawasaki
誠 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Electric Power Co Inc
Kanden Engineering Corp
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Kanden Engineering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Electric Power Co Inc, Kanden Engineering Corp filed Critical Kansai Electric Power Co Inc
Priority to JP2006333543A priority Critical patent/JP4758878B2/ja
Publication of JP2008145301A publication Critical patent/JP2008145301A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4758878B2 publication Critical patent/JP4758878B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】簡単な装置で部分放電に関する情報を収集し、その情報に基づいて部分放電による異常の有無を判定する。
【解決手段】部分放電検出装置10は、探査対象領域における電磁波を受信する放電検出アンテナ30、受信電圧が閾値電圧よりも大きくなったときに放電パルス検出信号を出力する放電パルス検出回路32、放電パルス検出信号が出力された時点の日付時間情報を記憶するメモリ16、およびメモリ16に記憶された日付時間情報を異常判定装置18へ転送するデータ転送回路(送信)36を備えている。そして、部分放電検出装置10から異常判定装置18へ転送された日付時間情報に基づいて、部分放電による異常の有無が判定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種の電気機器(架線、碍子または変圧器等)について部分放電を検出する、部分放電検出方法および検出装置に関する。
電気機器における絶縁体に欠陥があると、その欠陥部分に電界が集中して部分放電が発生し、絶縁体が徐々に劣化して絶縁破壊に至るおそれがあり、ひいては火災等の事故を引き起こすおそれがある。そこで、従来では、部分放電の探査対象領域(変電所の構内等)に複数のアンテナを設置し、電気機器から出射された電磁波をこれらのアンテナで受信し、各アンテナにおける受信時間差に基づいて部分放電発生源を特定し(特許文献1、2参照)、その後、欠陥部分を修復するようにしていた。
特開平10−170589号 特開2005−98800号
従来技術(特許文献1、2)では、複数のアンテナにおける電磁波の受信時間差に基づいて部分放電発生源を特定できるものの、広範な探査対象領域に複数のアンテナを設置したり、これらのアンテナから配線を引き回したりする必要があるため、設備コストが高くなるという問題があった。また、部分放電の発生頻度が低い探査対象領域について大掛かりな設備を設置することは、費用対効果の観点から無駄が多いという問題があった。
それゆえに、この発明の主たる課題は、より安価な設備で部分放電を検出でき、しかも大掛かりな設備を設置することによる無駄を解消できる、部分放電検出方法および検出装置を提供することである。
請求項1に記載した発明は、「特定周波数の電磁波の発生を伴う部分放電を検出する、部分放電検出方法であって、(a)探査対象領域における電磁波を放電検出アンテナ30によって受信し、(b)受信された電磁波の情報に基づいて前記特定周波数の電磁波の受信電圧を検出し、(c)前記受信電圧と予め設定した閾値電圧とを比較し、(d)前記受信電圧が前記閾値電圧よりも大きくなった時点の日付時間情報をメモリ16に逐次記憶し、(e)前記メモリ16に記憶された前記日付時間情報に基づいて部分放電による異常の有無を判定する、部分放電検出方法」である。
一般に、部分放電発生源から発せられる電磁波の周波数特性は、部分放電発生源に固有の特定周波数に受信電圧のピークが現れるものとなる。たとえば、部分放電発生源が「油中」であれば、その周波数特性は、特定周波数「150MHz」あたりに受信電圧のピークが現われるものとなり、「架線」であれば、特定周波数「50MHz」あたりに受信電圧のピークが現われるものとなる。したがって、特定周波数(油中:150MHz、架線:50MHz)に受信電圧のピークが現れる頻度が高くなると、部分放電による異常が発生している可能性が高いと考えられる。一方、その頻度が低い場合には、単なるノイズであるとも考えられ、また、部分放電であっても事故の危険性の少ないものであるとも考えられる。
そこで、本発明では、部分放電発生源に固有の特定周波数における受信電圧と閾値電圧とを比較して、その受信電圧が閾値電圧よりも大きくなった時点、すなわち部分放電によるパルス(以下、「放電パルス」という。)が発生した時点の日付時間情報をメモリに逐次記憶し、その日付時間情報から放電パルスが現れる頻度等を調べることによって、部分放電による異常の有無を判定するようにしている。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した「部分放電検出方法」において、「前記(e)工程では、前記受信電圧が前記閾値電圧よりも大きくなった時点が商用周波数の1サイクル内に1回以上存在することを基準として「部分放電による異常あり」と判定する」ことを特徴とする。
わが国の商用周波数は、50Hzまたは60Hzであり、探査対象領域内の電気機器14には、いずれかの商用周波数の交流電流が供給されている。そして、放電パルスは、その交流電流の1サイクルに含まれる電圧のピークにおいて発生すると考えられるため、電気機器14において部分放電が発生している場合には、商用周波数の1サイクル内に少なくとも1回の放電パルスが発生すると考えられる。そこで、本発明では、商用周波数の1サイクル内に放電パルスが1回以上存在することを基準として「部分放電による異常あり」と判定するようにしている。
請求項3に記載した発明は、「特定周波数の電磁波の発生を伴う部分放電を検出し、前記部分放電に関する情報を異常判定装置18へ転送する、部分放電検出装置10であって、探査対象領域における電磁波を受信する放電検出アンテナ30、放電検出アンテナ30によって受信された前記特定周波数における電磁波の受信電圧を検出する受信電圧検出手段と、前記受信電圧と予め設定された閾値電圧とを比較する比較手段とを有し、前記受信電圧が前記閾値電圧よりも大きくなったときに放電パルス検出信号を出力する放電パルス検出手段32、前記放電パルス検出信号が出力された時点の日付時間情報を記憶するメモリ16、および前記メモリ16に記憶された前記日付時間情報を異常判定装置18へ転送する転送手段36を備える、部分放電検出装置10」である。
本発明は、請求項1に記載した部分放電検出方法に用いられる装置である。なお、本発明は、請求項1における(a)〜(d)工程を実行するものであり、(e)工程については、別途準備される異常判定装置18によって実行される。
請求項4に記載した発明は、請求項3に記載した「部分放電検出装置10」において、「前記探査対象領域における電磁波を中波帯域において受信する探査アンテナ38、および前記探査アンテナ38で受信された放電パルスを含む所定値以上の電圧の電磁波によって誘導起電力を発生させ、その誘導起電力によって電源をONする電源ON手段40をさらに備える、請求項3記載の部分放電検出装置10」である。
一般に、探査対象領域の電磁波においては、中波帯域の受信電圧が他の帯域の受信電圧よりも大きくなることが分かっている。そこで、本発明では、中波帯域における電磁波の持つ比較的大きな受信電圧を利用して、電源をONするのに必要な誘導起電力を発生させるようにしている。また、本発明では、放電パルスを含む所定値以上の電圧の電磁波を利用して誘導起電力を発生させることによって、部分放電が発生したときにだけ電源をONするようにしている。
請求項5に記載した発明は、請求項4に記載した「部分放電検出装置10」において、「前記放電パルス検出信号が所定時間出力されないときに電源をOFFする電源OFF手段40をさらに備える、請求項4記載の部分放電検出装置10」である。
本発明では、放電パルスが所定時間発生しないときに電源OFF手段40によって電源をOFFするようにしているので、省エネルギー運転が可能になる。
請求項1および2に記載した発明によれば、日付時間情報を取得する工程と、部分放電による異常の有無を判定する工程とを完全に分離することが可能であり、前者については、現場に常設した簡単な装置10で行うことができ、後者については、パソコン等の他の装置18で行うことができる。
請求項3〜5に記載した発明によれば、放電パルスが発生した時点の日付時間情報をメモリ16に逐次記憶することができ、メモリ16に記憶された日付時間情報を異常判定装置18へ転送することができる。したがって、部分放電検出装置10を簡単な構成で安価に製造することができる。
請求項4に記載した発明では、比較的大きな受信電圧が得られる中波帯域の電磁波を用いて誘導起電力を発生させるようにしているので、電源ON手段40を確実に動作させることができる。しかも、放電パルスを含む電磁波を用いて誘導起電力を発生させるようにしているので、部分放電が発生しているときにだけ、電源をONすることができる。
請求項5に記載した発明では、放電パルスが所定時間発生しないときに電源をOFFするようにしているので、省エネルギー運転が可能になり、電池による稼動期間を長くすることができる。
さらに、部分放電発生源の位置を特定する際には、従来技術(特許文献1、2)を用いることになるが、その場合でも、請求項1〜5に記載した発明を用いれば、部分放電による異常の有無を予め調べておくことができる。したがって、部分放電による異常が発生している場合にだけ、従来技術(特許文献1、2)に係る装置を探査対象領域に搬入すればよく、大掛かりな装置を常設しておくことによる無駄を解消できる。
図1は、本発明が適用された部分放電検出装置10を示すブロック図である。部分放電検出装置10は、図2に示すように、変電所12の構内等に配設された電気機器14(14a〜14e)について部分放電を検出し、その部分放電に関する情報をメモリ16(図1)へ記憶するとともに、メモリ16から異常判定装置18へ転送するものである。なお、部分放電検出装置10は、「部分放電による異常の有無を判定する機能」を有しておらず、この機能は、異常判定装置18が有している。
変電所12(図2)は、発電所から送電された電気の電圧を調整する施設であり、変電所12の構内には、架線14a、避雷器14b、断路器14c、遮断器14dおよび変圧器14e等の複数の電気機器14が配設されている。
変圧器14eは、図3に示すように、絶縁油20が満たされたケーシング22と、ケーシング22の内部に収容されたコイル24と、ケーシング22の側壁に取り付けられた油入り碍子26とを備えており、架線14aとコイル24とが碍子26に挿通された導電線28を介して接続されている。したがって、変圧器14eおよびその近辺においては、碍子26の内部(油中)、架線14aおよび碍子26の外面等において部分放電が発生する可能性がある。
ここで、部分放電に伴う電磁波の周波数特性は、部分放電発生源の種類によって相違し、部分放電発生源が「油中」であれば、電磁波の周波数特性は、図4に示すように、150MHzあたりに受信電圧のピークが現われるものとなる。また、部分放電発生源が「架線」であれば、電磁波の周波数特性は、50MHzあたりに受信電圧のピークが現われるものとなり、「碍子外面」であれば、25MHzあたりに受信電圧のピークが現われるものとなる。つまり、部分放電発生時の電磁波には、部分放電発生源の種類に応じた特定周波数に受信電圧のピークが現われることになる。
したがって、特定箇所について、部分放電の有無を調べる際には、その箇所で発生する電磁波の周波数特性において、特定周波数に受信電圧のピークが現われているか否かを調べればよい。たとえば、碍子26の内部の「油中」について、部分放電の有無を調べる際には、特定周波数「150MHz」に受信電圧のピークが現われているか否かを調べればよく、「架線」について、部分放電の有無を調べる際には、特定周波数「50MHz」に受信電圧のピークが現われているか否かを調べればよい。また、「碍子外面」について、部分放電の有無を調べる際には、特定周波数「25MHz」に受信電圧のピークが現われているか否かを調べればよい。
本実施例の部分放電検出装置10は、碍子26の内部の「油中」について、部分放電の有無を調べることを目的として設計されたものであり、図1に示すように、放電検出アンテナ30、放電パルス検出回路32、メモリ16、データ転送回路(送信)36、探査アンテナ38、電源ON/OFF回路40、タイマー42、パルスカウンター44、カレンダー46およびバッテリー48等によって構成されている。
放電検出アンテナ30は、探査対象領域(この実施例では、変圧器14eの近辺)における電磁波を受信するものである。放電検出アンテナ30の受信周波数帯域は、「油中」における特定周波数「150MHz」を受信可能なように超短波帯域(VHF)に設定されている。
放電パルス検出回路32は、本発明の「放電パルス検出手段」として機能するものであり、放電検出アンテナ30によって受信された特定周波数「150MHz」における電磁波の受信電圧を検出する「受信電圧検出手段」としての受信電圧検出回路(図示省略)と、受信電圧と予め設定された閾値電圧とを比較する「比較手段」としての比較回路(図示省略)とを有している。そして、受信電圧が閾値電圧よりも大きくなったときに、パルスカウンター44に対して放電パルス検出信号を出力する。
なお、特定周波数「150MHz」における電磁波の受信電圧は、図4に示すように、通常5μV未満であり、部分放電が発生している場合には、これが5μV以上になることが実験により確認されている。そこで、この実施例では、閾値電圧が5μVに設定されている。ただし、閾値電圧は、5μVに限定されるものではなく、5〜10μVの範囲に設定されていればよい。
メモリ16は、放電パルス検出信号が出力された時点の日付時間情報を記憶するものである。つまり、放電パルス検出回路32からパルスカウンター44に対して放電パルス検出信号が出力されると、その信号に応じてパルスカウンター44が「1」加算され、それと同時にカレンダー46から日付時間情報が出力される。そして、その日付時間情報、すなわち放電パルスが発生した時点の日付時間情報がメモリ16に記憶される。
データ転送回路(送信)36は、本発明の「転送手段」として機能するものであり、メモリ16に記憶された日付時間情報を異常判定装置18へ転送するものである。
ここで、異常判定装置18は、データ転送回路(受信)50と、データ処理回路52とによって構成されている。データ転送回路(受信)50は、部分放電検出装置10のデータ転送回路(送信)36に対して転送要求信号を送信するとともに、データ転送回路(送信)36から送信されたデータを受信するものである。データ処理回路52は、データ転送回路(受信)50から与えられたデータに基づいて、部分放電による異常の有無を判定するものである。なお、異常判定装置18は、探査対象領域に常設されるものではなく、データ収集のために点検作業員等によって適宜搬入されるものであり、具体的には、携帯パソコン等を異常判定装置18として用いることができる。
探査アンテナ38は、探査対象領域における電磁波を中波帯域(MF:300KHz〜3MHz)において受信するものである。中波帯域を受信するのは、図5に示すように、中波帯域の方が他の帯域よりも大きな受信電圧を得られるからであり、この比較的大きな受信電圧によって、電源ON/OFF回路40において十分な誘導起電力を発生させることができるからである。
電源ON/OFF回路40は、探査アンテナ38で受信された所定値以上の電圧の電磁波によって誘導起電力を発生させ、その誘導起電力によって電源をONする「電源ON回路(図示省略)」と、放電パルス検出手段による「放電パルスあり」との判定が所定時間なされないときに電源をOFFする「電源OFF回路(図示省略)」とを有している。したがって、電源ON/OFF回路40が、本発明の「電源ON手段」および「電源OFF手段」として機能する。
「電源ON回路」では、探査アンテナ38から与えられた受信電圧と予め設定された閾値電圧とが比較され、受信電圧が閾値電圧よりも大きくなったときに、受信電圧による誘導起電力を利用して電源がONされ、バッテリー48からの電力が放電パルス検出回路32等へ供給される。
なお、中波帯域における電磁波の受信電圧は、図6に示すように、通常10mV未満であり、部分放電が発生している場合には、これが18mV以上になることが実験により確認されている。そこで、この実施例では、閾値電圧が18mVに設定されている。ただし、閾値電圧は、18mVに限定されるものではなく、10〜20mVの範囲に設定されていればよい。
一方、「電源OFF回路」では、電源がONされた時点からの経過時間がタイマー42によってカウントされ、パルスカウンター44によってカウントされる放電パルス数が所定時間内に1つもなかったとき、すなわち放電パルス検出信号が所定時間出力されないときに電源がOFFされ、放電パルス検出回路32等への電力供給が停止される。
なお、図1のブロック図では、放電パルス検出回路32および電源ON/OFF回路40を独立した回路として機能的に示しているが、実際には、これらを1つの中央演算装置(CPU)として一体に構成してもよい。
部分放電検出装置10(図1)を用いて部分放電を検出する際には、図2および図3に示すように、変圧器14eの所定箇所に部分放電検出装置10が固定され、探査アンテナ38によって中波帯域(MF)の電磁波が受信されるとともに、放電検出アンテナ30によって超短波帯域(VHF)の電磁波が受信される。
以下には、図7のフロー図に従って、部分放電検出装置10を用いた「部分放電検出方法」について説明する。
部分放電検出装置10による部分放電の検出動作が開始されると、まず、ステップS1において、探査アンテナ38によって中波帯域の電磁波が受信され、その受信電圧が検出される。そして、ステップS2において、中波帯域の電磁波の受信電圧が18mV以上か否かが判断され、「NO」と判断されると、ステップS3へ進み、「転送要求信号を受信した」と判断されない限り、ステップS1へ戻って待機状態となる。一方、ステップS2において「YES」と判断されると、ステップS4において電源がONされるとともに、ステップS5においてタイマー42が始動され、さらに、ステップS6において、放電検出アンテナ30で受信された超短波帯域の電磁波について、150MHzにおける受信電圧が検出される。
そして、ステップS7において、150MHzにおける受信電圧が5μV以上か否かが判断され、「YES」と判断されると、ステップS8においてパルスカウンター44が「1」加算され、ステップS9においてその時点の日付時間情報がメモリ16に記憶され、その後、ステップS10へ進む。一方、「NO」と判断されると、ステップS8およびS9を経ることなく、ステップS10へ進む。
ステップS10では、タイマー42が始動してから1分経過したか否かが判断され、「NO」と判断されると、ステップS6へ戻り、「YES」と判断されると、ステップS11においてタイマー42が停止される。なお、この実施例では、放電パルスを連続して検出する時間を「1分間」に設定しているが、この時間は適宜変更してもよい。
次のステップS12では、パルスカウンター44によるカウント数が1以上であるか否かが判断され、「NO」と判断されると、ステップS13において電源がOFFされた後にステップS3へ進み、「転送要求信号を受信した」と判断されない限り、ステップS1へ戻って待機状態となる。一方、ステップS12において「YES」と判断されると、ステップS14へ進み、「転送要求信号を受信した」と判断されない限り、ステップS5へ戻って放電パルスの検出が続行される。
そして、ステップS3またはステップS14において、「転送要求信号を受信した」と判断されると、ステップS15においてメモリ16に記憶された日付時間情報がデータ転送回路(送信)36から異常判定装置18のデータ転送回路(受信)50へ送信される。
このように、異常判定装置18からの転送要求信号を受信しない限り、メモリ16には、放電パルスを検出した時点における日付時間情報が記憶され続けるが、放電パルスが検出されない場合には、電源ON/OFF回路40によって電源が自動的にOFFされるので、バッテリー48の消費電力を低減でき、1年以上の長期に亘る運転が可能になる。
メモリ16に記憶された日付時間情報が異常判定装置18へ送信された後は、異常判定装置18のデータ処理回路52において、部分放電による異常の有無が判定される。また、放電パルスが発生した時点の日付時間情報が、液晶表示装置等に表示される。したがって、「部分放電による異常がない」と判定された場合でも、液晶表示装置等に表示された情報から放電パルスの発生頻度を読み取ることが可能であり、部分放電の予防に役立てることができる。
データ処理回路52において、部分放電による異常の有無を判定する際には、「特定周波数(150MHz)における受信電圧が閾値電圧(5μV)よりも大きくなった時点が商用周波数の1サイクル内に1回以上存在するか否か」が判断され、「YES」と判断されると、「部分放電による異常あり」と判定され、「NO」と判断されると、「部分放電による異常なし」と判定される。そして、その結果が液晶表示装置等に表示される。
つまり、わが国の商用周波数は、50Hzまたは60Hzであり、変圧器14eには、いずれかの商用周波数の交流電流が供給されている。そして、放電パルスは、その交流電流の1サイクルに含まれる電圧のピークにおいて発生すると考えられるため、変圧器14eにおいて部分放電が発生している場合には、1サイクル内に少なくとも1回の放電パルスが発生すると考えられる。そこで、本実施例では、商用周波数の1サイクル内に放電パルスが1回以上存在している場合に、「部分放電による異常あり」と判定するようにしている。
なお、「1サイクル内に1回以上存在する」との判断を1サイクルごとに行ったのでは、ノイズ等の影響を受け易いために現実的ではない。そこで、本実施例では、図8に示すように、商用周波数の周期(1/60秒)よりも短いサンプリング周期(1/68秒)を設定し、そのサンプリング周期内に放電パルス(日付時間情報)が1つでも存在していれば、「1」とカウントし、1分間に「3600」以上のカウントがあったときに、「1サイクル内に1回以上存在する」と判断して、「部分放電による異常あり」と判定するようにしている。
部分放電検出装置を示すブロック図 探査対象領域(変電所の構内)を示す図 変圧器を示す図 超短波帯域における受信電圧の大きさを示すグラフ 中波帯域における受信電圧の大きさを示すグラフ 探査アンテナで受信した電磁波における受信電圧の大きさを示すグラフ 部分放電検出方法を示すフロー図 商用周波数の周期に対するサンプリング周期を示すグラフ
符号の説明
10… 部分放電検出装置
12… 変電所
14… 電気機器
14e… 変圧器
16… メモリ
18… 異常判定装置
30… 放電検出アンテナ
32… 放電パルス検出回路
36… データ転送回路(送信)
38… 探査アンテナ
40… 電源ON/OFF回路
42… タイマー
44… パルスカウンター
46… カレンダー
48… バッテリー
50… データ転送回路(受信)
52… データ処理回路

Claims (5)

  1. 特定周波数の電磁波の発生を伴う部分放電を検出する、部分放電検出方法であって、
    (a)探査対象領域における電磁波を放電検出アンテナによって受信し、
    (b)受信された電磁波の情報に基づいて前記特定周波数の電磁波の受信電圧を検出し、
    (c)前記受信電圧と予め設定した閾値電圧とを比較し、
    (d)前記受信電圧が前記閾値電圧よりも大きくなった時点の日付時間情報をメモリに逐次記憶し、
    (e)前記メモリに記憶された前記日付時間情報に基づいて部分放電による異常の有無を判定する、部分放電検出方法。
  2. 前記(e)工程では、前記受信電圧が前記閾値電圧よりも大きくなった時点が商用周波数の1サイクル内に1回以上存在することを基準として「部分放電による異常あり」と判定する、請求項1記載の部分放電検出方法。
  3. 特定周波数の電磁波の発生を伴う部分放電を検出し、前記部分放電に関する情報を異常判定装置へ転送する、部分放電検出装置であって、
    探査対象領域における電磁波を受信する放電検出アンテナ、
    放電検出アンテナによって受信された前記特定周波数における電磁波の受信電圧を検出する受信電圧検出手段と、前記受信電圧と予め設定された閾値電圧とを比較する比較手段とを有し、前記受信電圧が前記閾値電圧よりも大きくなったときに放電パルス検出信号を出力する放電パルス検出手段、
    前記放電パルス検出信号が出力された時点の日付時間情報を記憶するメモリ、および
    前記メモリに記憶された前記日付時間情報を異常判定装置へ転送する転送手段を備える、部分放電検出装置。
  4. 前記探査対象領域における電磁波を中波帯域において受信する探査アンテナ、および
    前記探査アンテナで受信された放電パルスを含む所定値以上の電圧の電磁波によって誘導起電力を発生させ、その誘導起電力によって電源をONする電源ON手段をさらに備える、請求項3記載の部分放電検出装置。
  5. 前記放電パルス検出信号が所定時間出力されないときに電源をOFFする電源OFF手段をさらに備える、請求項4記載の部分放電検出装置。
JP2006333543A 2006-12-11 2006-12-11 部分放電検出装置 Expired - Fee Related JP4758878B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006333543A JP4758878B2 (ja) 2006-12-11 2006-12-11 部分放電検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006333543A JP4758878B2 (ja) 2006-12-11 2006-12-11 部分放電検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008145301A true JP2008145301A (ja) 2008-06-26
JP4758878B2 JP4758878B2 (ja) 2011-08-31

Family

ID=39605638

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006333543A Expired - Fee Related JP4758878B2 (ja) 2006-12-11 2006-12-11 部分放電検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4758878B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102495343A (zh) * 2011-12-30 2012-06-13 重庆大学 基于超声与紫外信息融合的局部放电检测识别方法及系统
CN104467050A (zh) * 2013-09-23 2015-03-25 国家电网公司 蓄电池的充放电控制方法和装置
WO2015190260A1 (ja) * 2014-06-10 2015-12-17 株式会社日立製作所 部分放電診断システム及び部分放電診断方法
CN105589015A (zh) * 2014-10-21 2016-05-18 国家电网公司 一种电缆振荡波局部放电检测故障判定标准的建立方法
CN106324444A (zh) * 2015-06-23 2017-01-11 中国电力科学研究院 一种变压器试验平台
US10444284B2 (en) 2016-12-22 2019-10-15 Lsis Co., Ltd. Diagnostic apparatus for switchgear
CN113447770A (zh) * 2021-06-01 2021-09-28 科润智能控制股份有限公司 一种高压断路器局部放电监测预警方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2568653C1 (ru) * 2014-07-04 2015-11-20 Анатолий Сергеевич Иваницкий Устройство поиска облаков и молниевых разрядов
RU2595253C1 (ru) * 2015-09-02 2016-08-27 Александр Абрамович Часовской Устройство поиска молниевых разрядов

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04177178A (ja) * 1990-11-10 1992-06-24 Toshiba Corp 電気機器の部分放電検出装置
JPH07198774A (ja) * 1993-12-28 1995-08-01 Takaoka Electric Mfg Co Ltd 部分放電電磁波検出装置
JPH11211781A (ja) * 1997-11-04 1999-08-06 Furukawa Electric Co Ltd:The 部分放電発生位置標定方法
JP2001033511A (ja) * 1999-07-22 2001-02-09 Mitsubishi Electric Corp 高電圧機器の部分放電検出方法及び装置
JP2005098800A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Kansai Electric Power Co Inc:The 放電発生源の探査方法および探査装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04177178A (ja) * 1990-11-10 1992-06-24 Toshiba Corp 電気機器の部分放電検出装置
JPH07198774A (ja) * 1993-12-28 1995-08-01 Takaoka Electric Mfg Co Ltd 部分放電電磁波検出装置
JPH11211781A (ja) * 1997-11-04 1999-08-06 Furukawa Electric Co Ltd:The 部分放電発生位置標定方法
JP2001033511A (ja) * 1999-07-22 2001-02-09 Mitsubishi Electric Corp 高電圧機器の部分放電検出方法及び装置
JP2005098800A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Kansai Electric Power Co Inc:The 放電発生源の探査方法および探査装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102495343A (zh) * 2011-12-30 2012-06-13 重庆大学 基于超声与紫外信息融合的局部放电检测识别方法及系统
CN104467050A (zh) * 2013-09-23 2015-03-25 国家电网公司 蓄电池的充放电控制方法和装置
WO2015190260A1 (ja) * 2014-06-10 2015-12-17 株式会社日立製作所 部分放電診断システム及び部分放電診断方法
JPWO2015190260A1 (ja) * 2014-06-10 2017-04-20 株式会社日立製作所 部分放電診断システム及び部分放電診断方法
CN105589015A (zh) * 2014-10-21 2016-05-18 国家电网公司 一种电缆振荡波局部放电检测故障判定标准的建立方法
CN106324444A (zh) * 2015-06-23 2017-01-11 中国电力科学研究院 一种变压器试验平台
CN106324444B (zh) * 2015-06-23 2020-07-24 中国电力科学研究院 一种变压器试验平台
US10444284B2 (en) 2016-12-22 2019-10-15 Lsis Co., Ltd. Diagnostic apparatus for switchgear
CN113447770A (zh) * 2021-06-01 2021-09-28 科润智能控制股份有限公司 一种高压断路器局部放电监测预警方法
CN113447770B (zh) * 2021-06-01 2022-06-17 科润智能控制股份有限公司 一种高压断路器局部放电监测预警方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4758878B2 (ja) 2011-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4758878B2 (ja) 部分放電検出装置
JP6514332B2 (ja) 部分放電検出システム
Kumpulainen et al. Pre-emptive arc fault detection techniques in switchgear and controlgear
US20160314679A1 (en) Multiple coil configuration for faulted circuit indicator
US10520539B2 (en) System for detecting and indicating partial discharges and voltage in high-voltage electric power distribution systems
EP2725367B1 (en) Method and device for monitoring partial discharges
US9024615B2 (en) Non-contact voltage detector
JP2009210541A (ja) エポキシ絶縁形電気機器の部分放電検出方法および部分放電検出装置
Hussain et al. Performance evaluation of noise reduction method during on-line monitoring of MV switchgear for PD measurements by non-intrusive sensors
CN109799432B (zh) 一种电气设备放电故障定位装置
US20200408825A1 (en) Electrical continuity detection system
KR101808849B1 (ko) 수배전반의 열화감지장치
CN206848410U (zh) 一种局部放电检测仪
US10228410B2 (en) Device for monitoring partial discharges in an electrical network
US20210405106A1 (en) Method for Detecting an Electrical Discharge in an Electrical Apparatus and a System Therefor
US10103536B2 (en) Circuit for detecting arc due to contact inferiority
KR200465727Y1 (ko) 지중 급전케이블의 전기절연 감시 시스템
JP4563663B2 (ja) 放電発生源の探査方法および探査装置
CN106130358A (zh) 一种变压器控制设备
CN113125905A (zh) 电弧故障检测装置、方法、设备以及存储介质
He et al. Implementation of a novel double-side technique for partial discharge detection and location in covered conductor overhead distribution networks
Keenan et al. Arc detectors
CN215678615U (zh) 一种基于多重传感器的局部放电监测系统
KR20180064851A (ko) 전력설비의 방전 검출 장치 및 방법
Preduş et al. A study on failure diagnosis methods in power cables and their applications

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080821

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110512

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4758878

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140610

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees