JP2008139997A - 画像処理方法、プログラムおよび画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法、プログラムおよび画像処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】カラー画像中の色ムラを平滑化することのできる画像処理方法、プログラムおよび画像処理装置を提供する。
【解決手段】ユーザによって第1色および第2色が選択されると、これらに対応する色座標SYS上の基準点COL1,COL2を含む基準線CDVが規定され、基準線CDV上の基準点COL1と基準点COL2との中点に位置する収束点CNTで直交する基準平面CPLが規定される。続いて、カラー画像の処理領域内に含まれる画素が順次抽出され、当該画素の色に対応する変換元点PELを含み、かつ基準線CDVに沿う変換線#CDVが規定される。変換線#CDVに従って、変換元点PELを変換元点PELから基準線CDVまでの距離wに基づいた移動量だけ移動させて得られる変換後点#PELが算出される。抽出された画素の色は、変換後点#PELに対応する色に置換される。
【選択図】図3

Description

この発明はカラー画像を処理するための画像処理方法、プログラムおよび画像処理装置に関し、特にカラー画像を構成する画素間の色差を軽減するための画像処理技術に関するものである。
製造現場においては、省力化および高効率化の観点から、オートメーション化が進められている。オートメーション化を実現するためには、光、電気、電波、音波などを用いる数多くのセンサ類が使用される。このようなセンサ類の中でも、製品や半製品などを撮影し、その撮影した画像を処理することで、当該製品の良否判別や当該製品の生産管理を行なうことのできる画像処理技術がよく用いられている。画像処理技術によれば、人間の視覚による検出と同様の検出機能を実現できるため、その応用範囲は広い。
このような画像処理技術の中で、検出対象の汚れやキズなどを検出するための欠陥検出処理は、頻繁に行なわれる処理である。このような欠陥検出処理は、撮影した画像を構成する画素間の色差などに基づいて実現される。たとえば、隣接または近接する画素間における色差が予め定められたしきい値を超過するか否かに基づいて、欠陥部の有無が判断される。
ところで、検出対象が単色である場合には、当該単色と欠陥部の色との間の色差が比較的容易に算出されるので、誤検出の問題は生じにくい。一方、検出対象にロゴマークなどがプリントされている場合には、検出対象の下地の色、ロゴマークの色、および欠陥部の色の3色を含む画像となるので、検出対象の下地の色とロゴマークの色との間の色差を欠陥部であると誤って判断してしまう場合がある。また、同様の現象は、撮影時における照明のバラツキなどによっても生じ得る。
このように、検出対象を撮影した際に生じる「色ムラ」によって、欠陥部の検出精度が低下する。そのため、このような画像中の色ムラを減衰させて、なるべく平滑化するような前処理が必要となる。
従来の色補正技術として、たとえば、特開平5−28236号公報(特許文献1)には、地色の薄い部分のみを白く再現し、画像部分の淡い有彩色については原稿画像のとおり再現できるように構成したカラー画像処理装置が開示されている。このカラー画像処理装置によれば、複数の色成分のすべてが所定範囲内の値を有するとき、当該カラー画像信号を特定色信号に変換する手段を具備する。また、特開平7−147629号公報(特許文献2)には、入力画像中の特定の色の部分を高精度に指定した所望の色に置換することの可能なカラー画像処理装置が開示されている。このカラー画像処理装置によれば、補正手段による補正前のカラー画像信号が特定色を含むか否かを判断する判別手段と、判別手段により判別された特定色を他の特定色に変換する変換手段とを有する。
特開平5−28236号公報 特開平7−147629号公報
しかしながら、上述の特開平5−28236号公報(特許文献1)や特開平7−147629号公報(特許文献2)に開示されるカラー画像処理装置では、元のカラー画像の色の再現性を向上させることを目的とするものであった。そのため、カラー画像中に色ムラが存在すれば、その色ムラをより忠実に再現しようとするものであり、色ムラを減衰させて、平滑化するような処理を想定したものではなかった。したがって、従来の色補正技術を用いて、上述のような欠陥検出処理の前処理を実現することはできなかった。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、カラー画像中の色ムラを平滑化することのできる画像処理方法、プログラムおよび画像処理装置を提供することである。
この発明のある局面に従えば、複数の画素からなるカラー画像に対して画素間の色差を軽減するための画像処理方法である。この局面に従う画像処理方法は、選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線を色座標上に規定するステップと、カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素を順次抽出する抽出ステップと、抽出ステップにおいて抽出された画素の色に対応する色座標上の変換元点を含み、かつ基準線に沿う変換線を色座標上に規定する規定ステップと、規定ステップにおいて規定された変換線に従って、変換元点を所定の移動量だけ移動させて得られる変換後点を算出する変換ステップと、抽出された画素の色を変換ステップにおいて算出された変換後点に対応する色に置換する置換ステップと、抽出ステップにおいて処理領域内に含まれるすべての画素が抽出されるまで、規定ステップ、変換ステップおよび置換ステップを繰返し実行させるステップとを含む。
この局面に従う発明によれば、選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線に沿うように規定された変換線に従って、変換対象の画素の色に対応する変換元点を所定の移動量だけ移動させた変換後点が算出される。そして、当該変換対象となる画素の色がこの変換後点に対応する色に置換される。このように、カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素は、基準線に沿って規定される変換線に従って算出される色に置換されるので、全体として統一的な色補正が行なわれる。これにより、カラー画像中の色ムラを平滑化できる。
好ましくは、基準線は、色座標上において一次式として規定される。
さらに好ましくは、変換線は、色座標上において、基準線と平行になるように規定される。
好ましくは、この局面に従う画像処理方法は、変換元点から基準線までの距離に基づいて、変換元点に対する移動量を決定するステップをさらに含む。
好ましくは、変換ステップにおいて、変換後点は、変換元点を基準線の線上に存在する予め定められた収束点に近付く方向に移動させることで得られる。
さらに好ましくは、収束点は、2つの基準点の中点である。
また、好ましくは、収束点は、前記2つの基準点のいずれかに一致する。
この発明の別の局面に従えば、複数の画素からなるカラー画像に対して画素間の色差を軽減するための画像処理方法である。この局面に従う画像処理方法は、選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線を色座標上に規定するステップと、カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素を順次抽出する抽出ステップと、抽出ステップにおいて抽出された画素の色に対応する色座標上の変換元点を含む変換線を色座標上に規定する規定ステップと、変換元点から規定ステップにおいて規定された基準線までの距離に基づいて、変換元点に対する移動量を決定する決定ステップと、規定ステップにおいて規定された変換線に従って、変換元点を決定ステップにおいて決定された移動量だけ移動させて得られる変換後点を算出する変換ステップと、抽出された画素の色を変換ステップにおいて算出された変換後点に対応する色に置換する置換ステップと、抽出ステップにおいて処理領域内に含まれるすべての画素が抽出されるまで、規定ステップ、決定ステップ、変換ステップおよび置換ステップを繰返し実行させるステップとを含む。
この局面に従う発明によれば、変換対象の画素の色に対応する変換元点から選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線までの距離に基づいて、変換後点を得るための移動量を決定する。そして、変換線に従って、変換元点を当該移動量だけ移動させることで変換後点を算出する。色座標上において、変換元点から基準線までの距離は、変換対象の画素の色と第1色または第2色との近似性を示すものであるから、第1色または第2色に近似した色をより大きく色補正する一方で、それ以外の色(たとえば、上述の欠陥部の色)の色補正を抑制することができる。これにより、カラー画像のうち検出すべき欠陥部の色を維持したまま、背景領域の色ムラを平滑化できる。
好ましくは、決定ステップにおいて、移動量は、変換元点から基準線までの距離が小さくなるに従って大きな値に決定される。
好ましくは、上述の画像処理方法は、カラー画像の少なくとも一部を含む色抽出領域の指定を受付けるステップと、色抽出領域に含まれる各画素の有する色に基づいて、当該色抽出領域を代表する2つの色を第1および第2色として選択するステップとをさらに含む。
好ましくは、上述の画像処理方法は、第1および第2色に加えて、第3色が選択されると、第1および第2色に基づいて、一連のステップを実行した後に、当該一連のステップの実行により生じる収束点に対応する色および第3色に基づいて、一連のステップを再度実行するステップをさらに含む
好ましくは、移動量は、変換元点から基準線までの距離を変数とする関数に基づいて決定され、関数は、外部から設定されるパラメータに応じて、距離と移動量との関係を可変に構成される。
好ましくは、画像処理方法は、カラー画像と、第1および第2色の視覚的表示および色情報の少なくとも一方とを、同一画面上に同時に表示するステップをさらに含む。
好ましくは、色座標は、色の3原色に対応する3つの座標軸を含んで構成される。
この発明のさらに別の局面に従えば、複数の画素からなるカラー画像に対して画素間の色差を軽減するための画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。この局面に従うプログラムは、選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線を色座標上に規定するステップと、カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素を順次抽出する抽出ステップと、抽出ステップにおいて抽出された画素の色に対応する色座標上の変換元点を含み、かつ基準線に沿う変換線を色座標上に規定する規定ステップと、規定ステップにおいて規定された変換線に従って、変換元点を所定の移動量だけ移動させて得られる変換後点を算出する変換ステップと、抽出された画素の色を変換ステップにおいて算出された変換後点に対応する色に置換する置換ステップと、抽出ステップにおいて処理領域内に含まれるすべての画素が抽出されるまで、規定ステップ、変換ステップおよび置換ステップを繰返し実行させるステップとを含む。
この発明のさらに別の局面に従えば、複数の画素からなるカラー画像に対して画素間の色差を軽減するための画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。この局面に従うプログラムは、選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線を色座標上に規定するステップと、カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素を順次抽出する抽出ステップと、抽出ステップにおいて抽出された画素の色に対応する色座標上の変換元点を含む変換線を色座標上に規定する規定ステップと、変換元点から規定ステップにおいて規定された基準線までの距離に基づいて、変換元点に対する移動量を決定する決定ステップと、規定ステップにおいて規定された変換線に従って、変換元点を決定ステップにおいて決定された移動量だけ移動させて得られる変換後点を算出する変換ステップと、抽出された画素の色を変換ステップにおいて算出された変換後点に対応する色に置換する置換ステップと、抽出ステップにおいて処理領域内に含まれるすべての画素が抽出されるまで、規定ステップ、決定ステップ、変換ステップおよび置換ステップを繰返し実行させるステップとを含む。
この発明のさらに別の局面に従えば、複数の画素からなるカラー画像に対して画素間の色差を軽減するための画像処理装置である。この局面に従う画像処理装置は、選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線を色座標上に規定する第1規定手段と、カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素を順次抽出する抽出手段と、抽出手段によって抽出された画素の色に対応する色座標上の変換元点を含み、かつ基準線に沿う変換線を色座標上に規定する第2規定手段と、第2規定手段によって規定された変換線に従って、変換元点を所定の移動量だけ移動させて得られる変換後点を算出する変換手段と、抽出された画素の色を変換手段によって算出された変換後点に対応する色に置換する置換手段とを備える。
この発明のさらに別の局面に従えば、複数の画素からなるカラー画像に対して画素間の色差を軽減するための画像処理装置である。この局面に従う画像処理装置は、選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線を色座標上に規定する第1規定手段と、カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素を順次抽出する抽出手段と、抽出手段によって抽出された画素の色に対応する色座標上の変換元点を含む変換線を色座標上に規定する第2規定手段と、変換元点から第2規定手段によって規定された基準線までの距離に基づいて、変換元点に対する移動量を決定する決定手段と、規定手段によって規定された変換線に従って、変換元点を決定手段によって決定された移動量だけ移動させて得られる変換後点を算出する変換手段と、抽出された画素の色を変換手段によって算出された変換後点に対応する色に置換する置換手段とを備える。
この発明によれば、カラー画像中の色ムラを平滑化することのできる画像処理方法、プログラムおよび画像処理装置を実現できる。
この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態に従う画像処理装置1を備える画像処理システム100の概略構成図である。
図1を参照して、画像処理システム100は、画像処理装置1と、撮像部2と、表示部3とからなり、一例として、製造ライン上などを連続的に搬送される検出対象を撮像部2が撮影し、撮影されたカラー画像に対して、画像処理装置1が本実施の形態に従う色ムラ平滑処理(以下、「平滑化処理」とも称す)を行なう。そして、画像処理装置1は、前処理である平滑化処理を行なった後のカラー画像に対して、欠陥検出処理を行ない、検出対象に汚れやキズなどの欠陥部が存在するか否かを判断する。さらに、画像処理装置1は、その検出結果を表示部3に表示するとともに、図示しない他の装置へ当該検出結果を出力する。なお、検出対象は、一例として、紙やフィルムなどのシート状のものや、金属製品などである。
撮像部2は、一例として、CCD(Coupled Charged Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどの撮像素子およびレンズを備え、検出対象を撮影し、その撮影したカラー画像を画像処理装置1へ出力する。なお、撮像部2が撮影するカラー画像は、静止画像および動画像のいずれでもよい。また、撮像部2で撮影されるカラー画像は、行列状に配置された複数の画素からなり、各画素は色情報を有する。色情報の一例として、本実施の形態では、色の三原色に基づく「赤色」「緑色」「青色」の濃淡値からなるRGB情報を用いる。なお、RGB情報に代えて、色の三原色の補色である「シアン」「マゼンダ」「黄色」の濃淡値からなるCMY情報や、「色相(Hue)」「明度(Value)」「彩度(Chroma)」の各パラメータからなる色属性を色情報として用いてもよい。
表示部3は、画像処理装置1における処理結果、撮像部2で撮影された画像、および画像処理装置1を操作するためのユーザインターフェイス画面などを表示する。一例として、表示部3は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイ(Plasma Display)、ELディスプレイ(Electro Luminescence display)などからなる。
画像処理装置1は、CPU部4と、補助記憶部5と、入力部6と、撮像部インターフェイス(撮像部I/F)7と、主記憶部8と、表示処理部9と、外部インターフェイス(外部I/F)10と、読取部11と、バス13とからなり、一例としてパーソナルコンピュータなどで実現される。
撮像部インターフェイス7は、撮像部2と電気的に接続され、撮像部2で撮影された映像信号を受け、所定の信号変換処理を行ない各画素の色情報を取得した後、その色情報をバス13を介してCPU部4へ伝達する。具体的には、撮像部インターフェイス7は、撮像部2から受信する映像信号に対してフレーム同期を行ない、時間軸上に展開されて伝送される各画素の色情報を復調して、各画素についての赤色、青色および緑色の濃淡値(以下、単に「RGB情報」とも称す)を取得する。
主記憶部8は、CPU部4で実行されるプログラム、撮像部2で撮影されたカラー画像、およびCPU部4における画像処理中のカラー画像などを格納する。そして、主記憶部8は、一例として、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)などの半導体記憶素子からなる。
表示処理部9は、CPU部4における処理後の画像、撮像部2で撮影された画像、ユーザインターフェイス画面、CPU部4における処理状態などを表示するための表示データを受け、所定の信号処理を行なった後、映像信号として表示部3へ出力する。
外部インターフェイス10は、CPU部4により実行された処理結果などを外部へ出力する。一例として、外部インターフェイス10は、フォトダイオード、トランジスタまたはリレーなどから構成される接点出力(DO)や、USB(Universal Serial Bus)、RS−232C(Recommended Standard 232 version C)、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394、SCSI(Small Computer System Interface)およびイーサネット(登録商標)などに従う通信手段などからなる。
補助記憶部5は、不揮発性の記憶領域を備え、撮像部2で撮影された画像、CPU部4における処理後の画像や処理結果などを格納する。一例として、補助記憶部5は、ハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリカード、SDメモリカード、ICメモリカードなどの半導体メモリなどからなる。
入力部6は、ユーザからの設定および指令などを受け、バス13を介してCPU部4へ与える。一例として、入力部6は、キーボード、マウスおよび表示部3の表示面に設けられるタッチパネルやタッチペンなどからなる。
読取部11は、CPU部4で実行されるプログラムが記録された記録媒体12を受入れてプログラムを読取り、補助記憶部5または主記憶部8へ与える。なお、記録媒体12は、不揮発的にデータを担持するものであればよく、一例として、光ディスク(CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM/RAM/R/RW、MO(Magnetic Optical Disc)、MD(Mini Disc))、フレキシブルディスク、磁気テープなどの着脱可能な記録媒体からなる。
CPU部4は、撮像部インターフェイス7を介して、撮像部2により撮影されたカラー画像から生成されたRGB情報を受け、各画素の座標と対応付けて主記憶部8に格納する。そして、CPU部4は、入力部6を介して予め与えられる処理領域内の設定に応じて、当該処理領域内に含まれる各画素に対して、後述する平滑化処理を順次実行し、置換後のカラー画像を主記憶部8に格納する。また、CPU部4は、この平滑化処理後のカラー画像を表示処理部9などへ出力するとともに、当該平滑化処理後のカラー画像に対して、欠陥検出処理などを実行する。
(平滑化処理の概略)
図2は、この発明の実施の形態に従う平滑化処理の概略を説明するための模式図である。
図2(a)は、平滑化処理前のカラー画像の一例である。
図2(b)は、平滑化処理後のカラー画像の一例である。
図2(a)を参照して、検出対象OBJがその地色(たとえば、白色)上に「PATENT」の文字からなるロゴマーク30を有する場合を示す。ロゴマーク30は、地色とは異なる所定の色を有している。本実施の形態に従う平滑化処理は、このような検出対象OBJに発生する欠陥部40を検出する場合を対象とする。
上述したように、このようなカラー画像内の隣接する画素間の色差を算出すると、地色とロゴマーク30との境界、および地色と欠陥部40との境界で大きな値となる。そのため、地色とロゴマーク30との境界を欠陥部であると誤検出してしまう。
そこで、図2(b)に示すように、検出対象OBJの地色およびロゴマーク30からなる色ムラ(色差)を平滑化して、欠陥部40だけを「浮き彫り」にする必要がある。このような平滑化の一例として、図2(b)では、検出対象OBJの地色およびロゴマーク30をその中間色、すなわち地色とロゴマーク30の色との間に存在する特定の色に近付けるように、色補正を行なう。
このように、平滑化処理とは、検出対象OBJが本来有する色、すなわちカラー画像内における欠陥部40を除く領域(以下、「背景領域」とも称す)の色を、欠陥部40との間に比較的大きな色差を確保することのできる特定の色に近付けるような補正を意味する。
実際に撮影される検出対象OBJのカラー画像の背景領域は、図2に概念的に示すように、単純な2色で構成されるとは限らない。すなわち、撮像部2(図1)は、その色分解能が高いほど、微妙な色の違いを判別し、互いに異なる色をもつ画素として出力する。また、撮影時における照明光の照射具合の差異によっても同様の現象を生じ得る。その結果、撮影されるカラー画像には、近似しているが同一ではない色情報を有する複数の画素が含まれる。そのため、特定の2色(第1色および第2色)だけを特定の中間色に置換しても十分な平滑化処理を実現できない。そこで、本実施の形態では、以下に説明するように、色座標上での変換処理を行なう。
図3は、この発明の実施の形態に従う平滑化処理の内容を説明するための図である。
図3を参照して、本実施の形態では、平滑化処理を実現するために、色座標SYS上において変換処理を行なう。色座標とは、各画素の色情報に含まれるパラメータを座標軸に対応付けて規定した座標系である。本実施の形態では、一例として、RGB情報を用いるので、R軸、G軸、B軸で規定される3次元の色座標(色座標空間)を規定できる。そして、カラー画像を構成する各画素の色情報は、このような色座標SYS上の座標点と一意に対応付けられる。なお、色情報のパラメータの種類に応じて、色座標は、2次元もしくは4次元以上に拡張できるが、以下に説明する処理は、いずれの次元数の色座標にも適用可能である。
そして、本実施の形態では、色座標SYS上において、選択される第1色および第2色に対応する基準点COL1,COL2を含む基準線CDVを規定するとともに、基準線CDVに基づいて、各画素の色が補正される。
ここで、ユーザは、第1色および第2色を任意に選択することが可能であるが、多くの場合において、ユーザは、図2に示すような検出対象OBJの地色に対応する一色、およびロゴマーク30の色に対応する一色をそれぞれ選択する。以下の説明では、ユーザの選択した第1色が色情報の値としてそれぞれR1,G1,B1を有し、第2色が色情報の値としてそれぞれR2,G2,B2を有するとする。
このように第1色および第2色が選択されると、これらに対応する色座標SYS上の基準点COL1,COL2を含む基準線CDVが規定される。本実施の形態では、基準線CDVは、色座標SYS上において一次式として規定される、すなわち基準点COL1,COL2を通る直線として規定される。さらに、基準線CDV上の基準点COL1と基準点COL2との中点に位置する収束点CNTで直交する基準平面CPLが規定される。
続いて、カラー画像の処理領域内に含まれる画素が順次抽出される。そして、この画素抽出に応答して、当該画素の色に対応する色座標SYS上の変換元点PELを含み、かつ基準線CDVに沿う変換線#CDVが規定される。本実施の形態では、基準線CDVが直線として規定されるので、変換線#CDVについても、基準線CDVと平行で、変換元点PELを含む直線として規定される。
続いて、この変換線#CDVに従って、収束点CNTに近付く方向に、変換元点PELを所定の移動量だけ移動させて得られる変換後点#PELが算出される。そして、抽出された画素の色は、この算出された変換後点#PELに対応する色に置換される。
以上の処理が、カラー画像の処理領域内に含まれるすべての画素に対して逐次的に実行される。
概念的に言えば、処理対象のカラー画像に含まれる各画素の色は、変換線#CDV上を基準平面CPLに向かうように補正される。したがって、各画素は、基準平面CPLと変換線#CDVとの交点に対応する色に近付くように補正されることになる。
ここで、各画素の色をどの程度まで基準平面CPLに近付けるかも重要である。すなわち、色差に基づいて欠陥検出処理などを実行するためには、欠陥部40(図2)に対応する色を基準平面CPLに可能な限り近付けないようにする必要がある。言い換えれば、図2に示すような検出対象OBJの地色およびロゴマーク30の色に近接した色をもつ画素は、可能な限り基準平面CPLに近付ける必要があるが、欠陥部40に相当する画素は、基準平面CPLから可能な限り離す必要がある。
そこで、本実施の形態では、変換元点PELから基準線CDVまでの距離wに基づいて、変換元点PELに対する移動量が決定される。より具体的には、移動量は、距離wが小さくなるに従って大きくなるように決定される。すなわち、基準点COL1およびCOL2を含む基準線CDVに対応する色範囲との間の色差が小さいほど、より基準平面CPLに近付くように補正される。
このように移動量が決定されることで、選択される第1色および第2色に近接した画素は、より大きく補正(平滑化)される一方で、第1色および第2色から離れた欠陥部40などに対応する画素は、ほとんど補正されない。この結果、カラー画像の背景領域が重点的に平滑化され、欠陥部をより正確に検出することができるようになる。
(平滑化処理の処理過程)
図4は、この発明の実施の形態に従う平滑化処理の処理過程を説明するための図である。図4では、図3に示す基準平面CPLを中心にして、基準点COL1,COL2および基準線CDVなどが示される。
図5は、この発明の実施の形態に従う平滑化処理の処理手順の概略を示すフローチャートである。なお、以下の処理手順は、画像処理装置1のCPU部4(図1)がプログラムを実行することで実現される。
図4および図5を参照して、CPU部4は、ユーザが入力部6を操作して選択する第1色および第2色を受付ける(ステップS2)。なお、ユーザは、後述する色抽出処理などに従って、第1色および第2色を容易に選択することが可能である。そして、CPU部4は、色座標SYS上の第1色および第2色に対応する基準点COL1,COL2を含む基準線CDVを規定する(ステップS4)。さらに、CPU部4は、基準線CDV上の基準点COL1と基準点COL2との中点(収束点CNT)で直交する基準平面CPLを規定する(ステップS6)。
CPU部4は、カラー画像の処理領域内に含まれる画素を抽出する(ステップS8)。なお、処理領域は、ユーザによって任意に設定可能に構成され、撮像部2(図1)で撮影されたカラー画像の全体またはその一部が平滑化処理の対象領域として設定される。そして、CPU部4は、抽出した画素に対応する色座標SYS上の変換元点PELを含む変換線#CDVを規定するとともに、変換元点PELから基準平面CPLまでの高さhを算出する(ステップS10)。
また、CPU部4は、変換元点PELから変換線CDVまでの距離wを算出する(ステップS12)。そして、CPU部4は、ステップS12で算出された距離wに基づいて、変換線#CDVに沿って所定の移動量だけ移動させて得られる変換後点#PELを算出する(ステップS14)。より具体的には、CPU部4は、変換後点#PELから基準平面CPLまでの高さ#hを算出する。したがって、(高さh−高さ#h)が移動量となる。
さらに、CPU部4は、ステップS8において抽出された画素の色を、変換後点#PELに対応する色に置換する(ステップS16)。
その後、CPU部4は、カラー画像の処理領域内に含まれるすべての画素を抽出したか否かを判断する(ステップS18)。すべての画素を抽出していない場合(ステップS18においてNOの場合)には、CPU部4は、上述のステップS8からS18までの処理を繰り返し実行する。
すべての画素を抽出している場合(ステップS18においてYESの場合)には、CPU部4は、色置換された後の画素からなるカラー画像、ならびに第1色および第2色の色表示およびRGB情報を表示部3に表示し(ステップS20)、平滑化処理を終了する。
以下、図4を参照しながら、図5に示す主要なステップにおける演算処理内容について説明する。
(1)基準線CDVの規定(ステップS4)
基準線CDVを規定するために、色座標SYS上における基準点COL1から基準点COL2までのベクトルCDV(なお、図4においては文字の上部に矢印を付けてベクトルを示す)が算出される。ここで、ベクトルCDVの各成分は、
ベクトルCDV=(VR,VG,VB)=(R2−R1,G2−G1,B2−B1)
である。さらに、ベクトルCDVを正規化、すなわちそのノルム(大きさ)を「1」とした場合の成分VRn,VGn,VBnを、
(VRn,VGn,VBn)=(VR/NRM,VG/NRM,VB/NRM)
但し、NRM=VR+VG+VB
とする。
(2)基準平面CPLの規定(ステップS6)
本実施の形態では、収束点CNTは基準点COL1と基準点COL2との中点に規定されるので、収束点CNTを通り、ベクトルCDVと直交する基準平面CPLが規定される。なお、収束点CNTの座標は、
収束点CNT=(Rc,Gc,Bc)=((R2+R1)/2,(G2+G1)/2,(B2+B1)/2)
となる。
(3)変換線#CDVの規定および変換元点PELから基準平面CPLまでの高さhの算出(ステップS10)
変換線#CDVは、変換線CDVと平行であるから、ベクトル#CDVの各成分は、ベクトルCDVの各成分と同一となる。すなわち、変換線#CDVは、変換元点PELを通り、ベクトルCDVと同一のベクトル成分を有する。
変換元点PELから基準平面CPLまでの高さhは、変換元点PELの座標位置(Rs,Gs,Bs)、収束点CNTの座標位置(Rc,Gc,Bc)およびベクトルCDVの成分値(VR,VG,VB)を用いて、
高さh=VR×Rs+VG×Gs+VB×Bs−VR×Rc−VG×Gc−VB×Bc
に従って算出される。
(4)変換元点PELから変換線CDVまでの距離wの算出(ステップS12)
変換元点PELから変換線CDVまでの距離wは、変換線#CDVと基準平面CPLとの交点である写像点PRJと、収束点CNTとの間の距離に等しい。
そこで、写像点PRJの座標は、ベクトルCDVを正規化した成分値を用いて、
写像点PRJ=(Rs−h×VRn,Gs−h×VGn,Bs−h×VBn)
となる。
そして、基準平面CPL上における収束点CNTと写像点PRJとの間の距離(距離wに相当)は、
距離w=√{(Rs−h×VRn−Rc)+(Gs−h×VGn−Gc)+(Bs−h×VBn−Bc)
に従って算出される。
(5)変換後点#PELの算出(ステップS14)
上述の(4)で算出された距離wに基づいて、変換後点#PELから基準平面CPLまでの高さ#hが算出される。より詳細には、距離wを変数とする関数f(w)(但し、0≦f(w)≦1)を用いて、#h=h×f(w)に従って算出される。
ここで、関数f(w)は、距離wが小さくなるに従って変換元点PELの移動量が大きくなるように、すなわち距離wが小さくなるに従って高さ#hが低くなるような特性を有する。
図6は、関数f(w)の特性の一例を示す図である。
図6を参照して、上述のような特性を有する関数f(w)であれば、どのような関数を用いてもよいが、本実施の形態では、
f(w)=w/(w+Lv
なる関数を用いる。なお、パラメータLvは、ユーザが設定可能に構成され、このパラメータLvに応じて、関数f(w)の特性は変化する。
図6に示す関数f(w)は、距離wについての単調増加関数であり、距離wがパラメータLvと一致するときに、f(w)=0.5となる。すなわち、高さhを50%まで低減させる距離wがパラメータLvに応じて変化することになるため、このパラメータLvは、どの程度の色範囲を基準平面CPLに近付けるかを示す「射程範囲」を定義することになる。
再度、図4を参照して、上述の過程において算出された高さ#hを用いて、変換後点#PELの座標は、写像点PRJの座標(Rs−h×VRn,Gs−h×VGn,Bs−h×VBn)を用いて、
変換後点#PEL=(Rs+(#h−h)×VRn,Gs+(#h−h)×VGn,Bs+(#h−h)×VBn)
となる。
変換後点#PELの座標の各成分は、それぞれ「赤色」「緑色」「青色」の濃淡値に対応するから、この各成分値が抽出された画素の色情報として置換される。
なお、変換線#CDV上において、収束点CNTに最も近付く点(収束点CNTに対する距離が最も短くなる点)は、写像点PRJであるので、本実施の形態において「収束点CNTに近付く方向」とは、「変換線#CDV上を写像点PRJに向かう方向」を意味する。
(平滑化処理における画面表示の一例)
本実施の形態に従う表示部3における画面表示の一例を参照して、本実施の形態に従う平滑化処理の実行動作についてさらに説明する。
図7は、検出対象OBJのカラー画像を撮影した直後の画面表示例を示す図である。
図8は、第1色および第2色を選択する時の画面表示例を示す図である。
図9は、平滑化処理を実行した後の画面表示例を示す図である。
図10は、図9に比較してパラメータLvの値を大きく設定して、平滑化処理を実行した後の画面表示例を示す図である。
図7を参照して、表示部3では、撮影された検出対象OBJのカラー画像が右側に表示されるとともに、第1色および第2色の視覚的表示ならびに色情報の表示/設定のための領域が左側に表示される。
ユーザは、入力部6を操作して画面上のポインタ50を移動させて、選択および設定が可能である。まず、ユーザは、撮像部2によってリアルタイムで撮影されるカラー画像、もしくは、予め撮影されたカラー画像のうち、所望のカラー画像を選択して、表示部3上に表示させる。
一例として、図7では、市松模様の検出対象OBJに対して欠陥部40が発生している場合を示す。さらに、検出対象OBJの輝度に放射状の濃淡差を生じているとする。
カラー画像が表示されると、ユーザは、ポインタ50を操作して、処理領域AREAを設定する。この処理領域AREAは、左上の開始点STARTと右下の終了点ENDとによって設定される。なお、図7では、製造ラインに相当する領域をカットするため、検出対象OBJに対応して処理領域AREAが設定されている。また、開始点STARTの画像内の座標を(Xs,Ys)とし、終了点ENDの座標を(Xe,Ye)とする。
また、表示部3の左側の領域には、第1色表示枠54および第2色表示枠64が設けられるとともに、それぞれの色情報(一例として、RGB情報)を表示するRGB表示枠56および66が設けられる。さらに、第1色および第2色の色情報をユーザが任意に設定可能なように、それぞれRGB表示枠56および66に対応付けてパラメータ設定ダイヤル58および68が設けられる。
そして、ユーザは、処理領域AREAの設定が完了すると、第1色および第2色を選択するために、「画像指定」のボタン52を押圧する。すると、図8に示す画面に切り替わる。
ユーザは、ポインタ50を操作して、カラー画像内の色ムラ(市松模様)を含むように色抽出領域42を指定する。色抽出領域42の指定が完了すると、ユーザは、「OK」ボタン70を押圧する。すると、後述する色抽出処理に従って、色抽出領域42に含まれる各画素の有する色から、色抽出領域42を代表する2つの色が第1色および第2色として選択される。そして、当該選択された第1色および第2色に応じて、上述した平滑化処理が実行される。平滑化処理が実行された後のカラー画像は、図9に示すように表示される。
図9に示すように、本実施の形態に従う平滑化処理によって、欠陥部40を除く背景領域がほぼ平滑化されている。なお、図9では、図7においてユーザによって設定された処理領域AREA以外の領域がマスクされ、処理領域AREA内のカラー画像のみが表示される例を示す。
また、図9では、第1色表示枠54および第2色表示枠64において、選択された第1色および第2色の色が視覚的に表示されるとともに、RGB表示枠56および66において、当該第1色および第2色のRGB情報が数値値として表示される。なお、ユーザは、パラメータ設定ダイヤル58および68を操作して、選択された第1色および第2色をさらに変更することも可能である。
そして、ユーザのパラメータ設定ダイヤル58および68の操作に応答して、平滑化処理が再実行される。なお、平滑化処理の再実行が可能となるように、画像処理装置1には、元のカラー画像および変換後のカラー画像がそれぞれ独立に格納される。
ここで、図9では、検出対象OBJに生じている放射状の濃淡差によって、処理領域AREAの右側の領域に色ムラが残っている。すなわち、例示する検出対象OBJのカラー画像に対しては、平滑化処理が不十分となっている。
そこで、図10を参照して、表示部3の左下に設けられる「色ムラカットレベル」設定枠72に設定されるパラメータLvの値を、ユーザがパラメータ設定ダイヤル74を操作して変更すると、変更されたパラメータLvに基づいて、平滑化処理が再実行される。そして、その再実行によって得られたカラー画像が表示部3上に表示される。このように、ユーザは、表示部3上に表示される平滑化処理後のカラー画像を目視しながら、最適なパラメータLvを設定することもできる。
(色抽出処理)
図8を参照して説明したように、指定された色抽出領域42に含まれる各画素が有する色に基づいて、当該色抽出領域42を代表する2つの色が選択される。具体的には、色抽出領域42に含まれる各画素を、その色情報に基づいて、クラスタリング手法により2つのクラスタに分類するととともに、当該分類された各クラスタを代表する色を決定する。
図11は、色抽出処理の概略を説明するための図である。
図11(a)は、クラスタリング処理の初期状態を示す。
図11(b)は、クラスタリング処理の完了状態を示す。
図11(a)を参照して、一例として、色抽出領域42に8個の画素PEL1〜PEL8が含まれている場合について説明する。
まず、色抽出領域42に含まれる各画素が抽出され、当該画素の色情報、すなわちRGB情報に基づいて、2つのクラスタの重心V1およびV2が決定される。本実施の形態においては、重心V1およびV2は、各画素のR値、G値、B値の各最大値および各最小値として決定される。すなわち、画素PELi(1≦i≦8)の色情報を(Ri,Gi,Bi,)とすると、
V1=(Rmax,Gmax,Bmax)
V2=(Rmin,Gmin,Bmin)
但し、
Rmax=max(Ri),Gmax=max(Gi),Bmax=max(Bi)
Rmin=min(Ri),Gmin=min(Gi),Bmin=min(Bi)
となる。このようにして決定された重心V1は、抽出される画素のもつRGB情報の中から、それぞれ独立に最大値を抽出したものであり、重心V2は、同様にそれぞれ独立に最小値を抽出したものである。
続いて、画素PEL1〜PEL8の各々と重心V1およびV2との距離が順次算出される。そして、画素PEL1〜PEL8のうち、重心V1により近いものがクラスタ1に分類されるとともに、重心V2により近いものがクラスタ2に分類される。
このように各画素が初期的に分類された後に、各クラスタに属する複数の画素のRGB情報の平均値からそれぞれのクラスタの新たな重心#V1および#V2が算出される。さらに、画素PEL1〜PEL8の各々と算出された新たな重心#V1および#V2との距離が順次算出され、上記と同様の手順に従って、再度のクラスタ分類が行なわれる。
以下、同様の処理が、再度のクラスタ分類によっても属する画素が変化しなくなるまで、もしくは所定の回数に達するまで繰返される。すると、図11(b)に示されるように、画素PEL1〜PEL4がクラスタ1に属し、画素PEL5〜PEL8がクラスタ2に属するように分類される。そして、この時の重心#V1および#V2に対応する2つの色が第1色および第2色として選択される。
なお、撮像部2を構成する撮像素子の欠損やノイズなどにより、指定された色抽出領域42には、他の画素との間に大きな色差を生じる色(たとえば、黒色:(R,G,B)=(0,0,0))を有するノイズ画素が含まれる場合もある。このようなノイズ画素を用いて重心#V1もしくは#V2などが算出されると、色抽出領域42に含まれる画素を代表する本来の2色とは異なる色が選択される可能性がある。そこで、第1色および第2色を選択する前段階において、各クラスタに含まれる画素の数に基づいて、クラスタリング処理が正常に完了したか否かを判断する。
具体的には、上述の一連のクラスタリングが終了すると、各クラスタに属する画素の数を算出し、全体の画素数に対する割合が正常範囲(たとえば、全体数の10%以上の画素が各クラスタに含まれている)であるか否かを判断する。そして、いずれかのクラスタに割当てられた画素数の割合が正常範囲外であれば、クラスタリング処理は失敗であると判断する。さらに、正常範囲を外れたクラスタに割当てられた画素を除いて、再度クラスタリング処理が実行される。このようにして、ノイズ画素による影響を回避する。
図12は、色抽出処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理手順は、画像処理装置1のCPU部4(図1)がプログラムを実行することで実現される。
図12を参照して、CPU部4は、カラー画像に対する色抽出領域42の指定を受付ける(ステップS100)。そして、CPU部4は、指定された色抽出領域42に含まれる画素のRGB情報を抽出する(ステップS102)。
CPU部4は、抽出したRGB情報に基づいて初期の重心V1およびV2を算出する(ステップS104)。そして、CPU部4は、画素の各々と重心V1およびV2との距離を順次算出し(ステップS106)、当該算出した距離に基づいて、それぞれ重心V1またはV2に近いものをクラスタ1または2に分類する(ステップS108)。
続いて、CPU部4は、分類した各クラスタに属する画素のRGB情報の平均値から、各クラスタの新たな重心#V1および#V2を算出する(ステップS110)。そして、CPU部4は、画素の各々と新たな重心#V1および#V2との距離を順次算出する(ステップS112)。さらに、CPU部4は、算出した距離に基づいて、それぞれ新たな重心#V1または#V2に近いものをクラスタ1または2に再分類する(ステップS114)。
そして、再分類されたクラスタ1および2に属する画素が前回の分類時から変化しているか否かを判断する(ステップS116)。前回の分類時から変化している場合(ステップS116においてYESの場合)には、CPU部4は、クラスタの再分類を所定回数だけ実行したか否かを判断する(ステップS118)。
クラスタの再分類を所定回数だけ実行していない場合(ステップS118においてNOの場合)には、CPU部4は、上述のステップS108〜S116の処理を再度実行する。
前回の分類時から変化していない場合(ステップS116においてNOの場合)、もしくはクラスタの再分類を所定回数だけ実行している場合(ステップS118においてYESの場合)には、CPU部4は、クラスタ1および2に属する画素の数を算出する(ステップS120)。そして、CPU部4は、全体の画素数に対する各クラスタに属する画素数の割合が正常範囲であるか否かを判断する(ステップS122)。
全体の画素数に対するいずれかのクラスタに属する画素数の割合が正常範囲でない場合(ステップS122においてNOの場合)には、CPU部4は、当該正常範囲ではないクラスタに属する画素を除外し(ステップS124)、上述のステップS104以降の処理を再度実行する。
全体の画素数に対する各クラスタに属する画素数の割合が正常範囲である場合(ステップS122においてYESの場合)には、CPU部4は、現在の重心#V1および#V2に対応する2つの色を第1色および第2色として選択する(ステップS126)。そして、CPU部4は、色抽出処理を終了する。
(第1変形例)
上述した本実施の形態では、基準平面CPLが基準線CDV上の基準点COL1と基準点COL2との中点で直交する場合について例示した。これは、第1色および第2色の中間色に向かって各画素の色を補正することを意味するが、必ずしも基準平面は基準点COL1と基準点COL2との中点で直交する必要はなく、いずれの位置で直交してもよい。
図13は、この発明の実施の形態の第1変形例に従う基準平面#CPLの位置を説明するための図である。
図13を参照して、一例として、第2色に対応する基準点COL2を含むような基準平面#CPLを用いると、各画素は、基準平面#CPLに近付くように補正されるので、基準点COL2に対応する色に近付くように色補正される。このように基準平面#CPLの位置を変更することで、たとえば、第2色が白色などであった場合には、背景領域を全体的に薄い色に平滑化できるので、中間色に向かって補正する場合に比較して、欠陥部40をより高精度に検出できる場合がある。
なお、どのような位置に基準平面を設定するについては、ユーザが任意に設定可能に構成される。また、基準平面#CPLと画素PELとの間の高さhが大きくなる点を除いて、画素PELの移動方向などは、上述した本実施の形態と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
(第2変形例)
上述した本実施の形態では、一次式として規定される、すなわち直線の基準線CDVを用いる場合について例示したが、これに限られることはない。
図14は、この発明の実施の形態の第2変形例に従う基準線#CDVを説明するための図である。
図14を参照して、たとえば、基準点COL1およびCOL2を含む多次式として規定される曲線状の基準線CDVを用いてもよい。基準線CDVは、各画素の色補正を行なう方向の基準となるものであるから、欠陥部40の色に対応する色座標SYS上の座標点を迂回するように基準線CDVを既定することで、欠陥部40の色との間で比較的大きな色差を保ったまま、背景領域を平滑化できる。また、色相、明度および彩度からなる色属性を色情報として用いた場合には、各要素間の重みが同一ではないので、重視する項目などに応じて、重み係数を反映した基準線CDVを用いることが望ましい。さらに、L表色系や、Lh表色系などの直交座標系ではない座標系などでは、必然的に曲線状の基準線CDVが用いられる。
なお、このような曲線状の基準線CDVを用いる場合には、変換線#CDVは、基準線CDVから所定距離だけ離れた位置を通過する同形状の曲線となる。
(第3変形例)
上述した本実施の形態では、二色(第1色および第2色)を基準として平滑化処理を行なう場合について例示したが、実際に撮影される検出対象OBJのカラー画像の背景領域に三色以上が含まれていることもある。このように三色以上が含まれている場合であっても、上述した本実施の形態に従う平滑化処理を繰返して実行することで対処可能である。
図15は、この発明の実施の形態の第3変形例に従う平滑化処理の内容を説明するための図である。
図15を参照して、一例として、第1色および第2色に加えて、第3色が選択された場合について説明する。図3と同様に、基準点COL1,COL2は、それぞれ第1色および第2色に対応する一方、基準点COL3は、第3色に対応する。
まず、上述した本実施の形態に従う平滑化処理と同様に、第1色および第2色に基づいて、カラー画像の対象範囲内に含まれる各画素に対して1回目の平滑化処理が行なわれる。一例として、画素PELは、変換線#CDV(1)に従って変換後点#PEL(1)まで移動する。
この1回目の平滑化処理に際して使用された、基準平面CPL(1)上の収束点CNTに対応する色を当該平滑化処理後のカラー画像の代表色とみなす。そして、収束点CNTに対応する色および第3色に基づいて、1回目の平滑化処理後のカラー画像の対象範囲内に含まれる各画素に対して2回目の平滑化処理が行なわれる。
すなわち、収束点CNTと第3色に対応する基準点COL3とを含む基準線CDV(2)が規定されるとともに、基準線CDV(2)に沿う変換線#CDV(2)が規定される。そのため、変換後点#PEL(1)に移動した画素PELは、変換線#CDV(2)に従って変換後点#PEL(2)までさらに移動する。
このような手順に従って、3色が選択された場合の平滑化処理が実行される。なお、4色以上が選択された場合も同様の手順を繰り返し実行すればよいので、詳細な説明は繰返さない。
この発明の実施の形態によれば、ユーザによって選択される第1色および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線CDVに沿うように規定された変換線#CDVに従って、変換対象の画素の色に対応する変換元点PELを所定の移動量だけ移動させた変換後点#PELが算出される。そして、当該変換対象となる画素の色がこの変換後点#PELに対応する色に置換される。このように、カラー画像の予め定められた処理領域AREA内に含まれる各画素は、基準線CDVに沿って規定される変換線#CDVに従って算出される色に置換されるので、全体として統一的な色補正を実現できる。よって、カラー画像中の色ムラを平滑化できる。
この発明の実施の形態によれば、変換対象の画素の色に対応する変換元点PELから、選択される第1色および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線CDVまでの距離wに基づいて、変換後点#PELを得るための移動量が決定される。そして、変換線#CDVに従って、変換元点PELを当該移動量だけ移動させることで変換後点#PELを算出する。色座標SYS上において、変換元点PELから基準線CDVまでの距離は、変換対象の画素の色と第1色または第2色との近似性を示すものであるから、第1色または第2色に近似した色をより大きく色補正する一方で、それ以外の色(たとえば、欠陥部40の色)の色補正を抑制することができる。これにより、カラー画像のうち検出すべき欠陥部40の色を維持したまま、背景領域の色ムラを平滑化できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態に従う画像処理装置1を備える画像処理システム100の概略構成図である。 この発明の実施の形態に従う平滑化処理の概略を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態に従う平滑化処理の内容を説明するための図である。 この発明の実施の形態に従う平滑化処理の処理過程を説明するための図である。 この発明の実施の形態に従う平滑化処理の処理手順の概略を示すフローチャートである。 関数f(w)の特性の一例を示す図である。 検出対象OBJのカラー画像を撮影した直後の画面表示例を示す図である。 第1色および第2色を選択する時の画面表示例を示す図である。 平滑化処理を実行した後の画面表示例を示す図である。 図9に比較してパラメータLvの値を大きく設定して、平滑化処理を実行した後の画面表示例を示す図である。 色抽出処理の概略を説明するための図である。 色抽出処理の処理手順を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態の第1変形例に従う基準平面#CPLの位置を説明するための図である。 この発明の実施の形態の第2変形例に従う基準線#CDVを説明するための図である。 この発明の実施の形態の第3変形例に従う平滑化処理の内容を説明するための図である。
符号の説明
1 画像処理装置、2 撮像部、3 表示部、4 CPU部、5 補助記憶部、6 入力部、7 撮像部インターフェイス(撮像部I/F)、8 主記憶部、9 表示処理部、10 外部インターフェイス(外部I/F)、11 読取部、12 記録媒体、13 バス、30 ロゴマーク、40 欠陥部、42 色抽出領域、50 ポインタ、52 ボタン、54,64 色表示枠、56,66 RGB表示枠、58 パラメータ設定ダイヤル、70 ボタン、72 設定枠、74 パラメータ設定ダイヤル、100 画像処理システム、AREA 処理領域、OBJ 検出対象、SYS 色座標。

Claims (18)

  1. 複数の画素からなるカラー画像に対して画素間の色差を軽減するための画像処理方法であって、
    選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線を前記色座標上に規定するステップと、
    前記カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素を順次抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップにおいて抽出された画素の色に対応する前記色座標上の変換元点を含み、かつ前記基準線に沿う変換線を前記色座標上に規定する規定ステップと、
    前記規定ステップにおいて規定された前記変換線に従って、前記変換元点を所定の移動量だけ移動させて得られる変換後点を算出する変換ステップと、
    前記抽出された画素の色を前記変換ステップにおいて算出された前記変換後点に対応する色に置換する置換ステップと、
    前記抽出ステップにおいて前記処理領域内に含まれるすべての画素が抽出されるまで、前記規定ステップ、前記変換ステップおよび前記置換ステップを繰返し実行させるステップとを含む、画像処理方法。
  2. 前記基準線は、前記色座標上において一次式として規定される、請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記変換線は、前記色座標上において、前記基準線と平行になるように規定される、請求項2に記載の画像処理方法。
  4. 前記画像処理方法は、前記変換元点から前記基準線までの距離に基づいて、前記変換元点に対する前記移動量を決定するステップをさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  5. 前記変換ステップにおいて、前記変換後点は、前記変換元点を前記基準線の線上に存在する予め定められた収束点に近付く方向に移動させることで得られる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  6. 前記収束点は、前記2つの基準点の中点である、請求項5に記載の画像処理方法。
  7. 前記収束点は、前記2つの基準点のいずれかに一致する、請求項5に記載の画像処理方法。
  8. 複数の画素からなるカラー画像に対して画素間の色差を軽減するための画像処理方法であって、
    選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線を前記色座標上に規定するステップと、
    前記カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素を順次抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップにおいて抽出された画素の色に対応する前記色座標上の変換元点を含む変換線を前記色座標上に規定する規定ステップと、
    前記変換元点から前記規定ステップにおいて規定された前記基準線までの距離に基づいて、前記変換元点に対する移動量を決定する決定ステップと、
    前記規定ステップにおいて規定された前記変換線に従って、前記変換元点を前記決定ステップにおいて決定された前記移動量だけ移動させて得られる変換後点を算出する変換ステップと、
    前記抽出された画素の色を前記変換ステップにおいて算出された前記変換後点に対応する色に置換する置換ステップと、
    前記抽出ステップにおいて前記処理領域内に含まれるすべての画素が抽出されるまで、前記規定ステップ、前記決定ステップ、前記変換ステップおよび前記置換ステップを繰返し実行させるステップとを含む、画像処理方法。
  9. 前記決定ステップにおいて、前記移動量は、前記変換元点から前記基準線までの距離が小さくなるに従って大きな値に決定される、請求項8に記載の画像処理方法。
  10. 前記画像処理方法は、
    前記カラー画像の少なくとも一部を含む色抽出領域の指定を受付けるステップと、
    前記色抽出領域に含まれる各画素の有する色に基づいて、当該色抽出領域を代表する2つの色を前記第1および第2色として選択するステップとをさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  11. 前記画像処理方法は、前記第1および第2色に加えて、第3色が選択されると、前記第1および第2色に基づいて、一連のステップを実行した後に、当該一連のステップの実行により生じる収束点に対応する色および前記第3色に基づいて、一連のステップを再度実行するステップをさらに含む、請求項5または6に記載の画像処理方法。
  12. 前記移動量は、前記変換元点から前記基準線までの距離を変数とする関数に基づいて決定され、
    前記関数は、外部から設定されるパラメータに応じて、前記距離と前記移動量との関係を可変に構成される、請求項4または8に記載の画像処理方法。
  13. 前記画像処理方法は、前記カラー画像と、前記第1および第2色の視覚的表示および色情報の少なくとも一方とを、同一画面上に同時に表示するステップをさらに含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  14. 前記色座標は、色の3原色に対応する3つの座標軸を含んで構成される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  15. 複数の画素からなるカラー画像に対して画素間の色差を軽減するための画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線を前記色座標上に規定するステップと、
    前記カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素を順次抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップにおいて抽出された画素の色に対応する前記色座標上の変換元点を含み、かつ前記基準線に沿う変換線を前記色座標上に規定する規定ステップと、
    前記規定ステップにおいて規定された前記変換線に従って、前記変換元点を所定の移動量だけ移動させて得られる変換後点を算出する変換ステップと、
    前記抽出された画素の色を前記変換ステップにおいて算出された前記変換後点に対応する色に置換する置換ステップと、
    前記抽出ステップにおいて前記処理領域内に含まれるすべての画素が抽出されるまで、前記規定ステップ、前記変換ステップおよび前記置換ステップを繰返し実行させるステップとを含む、プログラム。
  16. 複数の画素からなるカラー画像に対して画素間の色差を軽減するための画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線を前記色座標上に規定するステップと、
    前記カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素を順次抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップにおいて抽出された画素の色に対応する前記色座標上の変換元点を含む変換線を前記色座標上に規定する規定ステップと、
    前記変換元点から前記規定ステップにおいて規定された前記基準線までの距離に基づいて、前記変換元点に対する移動量を決定する決定ステップと、
    前記規定ステップにおいて規定された前記変換線に従って、前記変換元点を前記決定ステップにおいて決定された前記移動量だけ移動させて得られる変換後点を算出する変換ステップと、
    前記抽出された画素の色を前記変換ステップにおいて算出された前記変換後点に対応する色に置換する置換ステップと、
    前記抽出ステップにおいて前記処理領域内に含まれるすべての画素が抽出されるまで、前記規定ステップ、前記決定ステップ、前記変換ステップおよび前記置換ステップを繰返し実行させるステップとを含む、プログラム。
  17. 複数の画素からなるカラー画像に対して画素間の色差を軽減するための画像処理装置であって、
    選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線を前記色座標上に規定する第1規定手段と、
    前記カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素を順次抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された画素の色に対応する前記色座標上の変換元点を含み、かつ前記基準線に沿う変換線を前記色座標上に規定する第2規定手段と、
    前記第2規定手段によって規定された前記変換線に従って、前記変換元点を所定の移動量だけ移動させて得られる変換後点を算出する変換手段と、
    前記抽出された画素の色を前記変換手段によって算出された前記変換後点に対応する色に置換する置換手段とを備える、画像処理装置。
  18. 複数の画素からなるカラー画像に対して画素間の色差を軽減するための画像処理装置であって、
    選択される第1および第2色に対応する色座標上の2つの基準点を含む基準線を前記色座標上に規定する第1規定手段と、
    前記カラー画像の予め定められた処理領域内に含まれる各画素を順次抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された画素の色に対応する前記色座標上の変換元点を含む変換線を前記色座標上に規定する第2規定手段と、
    前記変換元点から前記第2規定手段によって規定された前記基準線までの距離に基づいて、前記変換元点に対する移動量を決定する決定手段と、
    前記規定手段によって規定された前記変換線に従って、前記変換元点を前記決定手段によって決定された前記移動量だけ移動させて得られる変換後点を算出する変換手段と、
    前記抽出された画素の色を前記変換手段によって算出された前記変換後点に対応する色に置換する置換手段とを備える、画像処理装置。
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