JP2008131055A - スピーカ、オーディオ装置 - Google Patents

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雅一 石川
Takeshi Fujita
猛 藤田
Yoshihiro Furukawa
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Abstract

【課題】狭小なスペースに設置できて高出力を得られ、特定位置に居る聴取者に高い音圧の音声を聴取させられるスピーカ、オーディオ装置を提供する。
【解決手段】オーディオ装置のスピーカ1は、基板部11の正面部14が正面視略矩形であり、正面部14を長辺12側の両端部が湾曲し特定位置が仮想焦点となる湾曲面に形成する。正面部14には超音波発生素子5,5,・・・,5を配設し、振動板6,6,・・・,6からなる音声発生部を、同様に特定位置を仮想焦点とする湾曲面に形成する。電子回路部からスピーカに電気信号が供給されて超音波発生素子5,5,・・・,5から超音波が出力されると仮想焦点においてエネルギー量は最大となり、仮想焦点近傍に居る聴取者の鼓膜には高い音圧の音声が聴取される。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気中に音声等を出力するスピーカ、及び、スピーカと音声信号等に電気的処理を施す電子回路とを備えたオーディオ装置に関する。
例えば博物館や各種展示会や、商店の店舗内外等においては、スピーカから特定陳列物の説明や特定商品や商店等の宣伝のための音声を流す手法がよく用いられる。従来このような手法において、表示物や陳列物の正面あるいは上側にスピーカを設け、表示物や陳列物の正面に居る人間に向けて音声を出力するオーディオ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このオーディオ装置の正面側には、電気信号によって振動し可聴帯域の音声や超音波を出力する正面視略円形の振動板が設けられている。
特開平11−24620号公報
ここで、上記のような目的で音声を流す場合には、陳列物や特定商品の正面等、特定位置に居る聴取者のみに音声を聴取させることが要求される。しかし、スピーカから出力された音声や超音波は空気を媒質にして伝播するため、特許文献1に記載の発明においては、出力された音声はスピーカの前方に直進又は拡散しながら伝播することになり、特定位置に居る聴取者以外の者にも音声が明瞭に聴取されてしまうという問題がある。また、スピーカから大きな出力を得るためにはスピーカの振動板の面積を大きくしなければならない。しかし、特許文献1に記載の発明において振動板の面積を大きくするには振動板の半径を大きくしなければならず、その結果スピーカの正面視大きさは縦横方向とも大きくなり、狭小なスペースへの設置が困難になり設置場所が制約されるという問題がある。
本発明はこのような問題に基づいてなされたものであり、狭小なスペースに設置できてしかも高出力を得ることができ、また、特定位置に居る聴取者に高い音圧の音声を聴取させることができるスピーカ、及びオーディオ装置を提供することを課題としている。
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、電気信号によって振動し、超音波を空気中に放出する、少なくとも一の振動板を有する音声発生部を備えたスピーカであって、前記音声発生部は、正面視が長辺と短辺とを有する帯状であり、前記長辺側の両端部がそれぞれ正面側に湾曲した湾曲面に形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記音声発生部の湾曲面は前記正面側の特定位置を仮想焦点とし、前記音声発生部からは前記仮想焦点に向けて前記音波又は前記超音波のうち少なくとも一方が出力されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記振動板は音波発生素子又は超音波発生素子のうち少なくとも一方に設けられた振動板であり、前記音波発生素子又は前記超音波発生素子のうち少なくとも一方が複数密集した状態で配設され、前記音声発生部は、前記複数密集した状態で配設された前記音波発生素子又は前記超音波発生素子に設けられた前記振動板の総体として形成されたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載のスピーカと、請求項1乃至3の何れか一つに記載のスピーカと、入力信号に対して増幅、変調等の電気的処理を施し、前記スピーカに対して前記電気的処理を施した電気信号を供給し前記振動板を振動させる電子回路部とを備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の構成に加え、前記電子回路部には、前記スピーカにBTL接続された一対の増幅器を少なくとも一組備えて前記入力信号を増幅する出力増幅手段が設けられたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の構成に加え、前記電子回路部と前記スピーカとを電気的に接続し前記電子回路部から前記スピーカに前記電気信号を供給させるシールドを備え、該シールドは、前記電気信号が導通する信号線と、該信号線の少なくとも一部を囲繞する、高周波の輻射を防止する外部導体とを有することを特徴とする。
上記、請求項1に記載の発明によれば、スピーカの音声発生部は、正面視が長辺と短辺とを有する帯状であることにより、短辺側の大きさを小さく形成しつつ、スピーカの音声発生部の面積を大きくすることができる。これにより、スピーカを狭小なスペースに設置できてしかも高出力を得ることができる。また、音声発生部は、正面視が長辺と短辺とを有する帯状であり、長辺側の両端部がそれぞれ正面側に湾曲した湾曲面に形成されていることにより、音声発生部の長辺側中央方向に向けて集中的に超音波を出力させることができる。これにより、音声発生部の中央方向の特定位置に居る聴取者に超音波の差分の周波数の音声を高い音圧で聴取させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、音声発生部の湾曲面は正面側の特定位置を仮想焦点とし、音声発生部からは仮想焦点に向けて音波又は超音波のうち少なくとも一方が出力されることにより、仮想焦点において最大の音圧を得ることができる。これにより、仮想焦点に居る聴取者のみにピンポイントで高い音圧の音声を聴取させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、振動板は音波発生素子又は超音波発生素子のうち少なくとも一方に設けられた振動板であり、音波発生素子又は超音波発生素子のうち少なくとも一方が複数密集した状態で配設され、音声発生部は、複数密集した状態で配設された音波発生素子又は超音波発生素子に設けられた振動板の総体として形成されたことにより、音声発生部自体の形状の如何に関わらず、音声発生部を容易に製造することができる。また、それぞれの音波発生素子又はそれぞれの超音波発生素子を小さく形成できるので、音声発生部の剛性を高め、かつ内部損失を減少させて、高品質かつ高い音圧の音声を聴取させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、入力信号に対して増幅、変調等の電気的処理を施し、電気的処理を施した電気信号を供給し振動板を振動させる電子回路部によって請求項1乃至3の何れか一つに記載のスピーカに電気信号を供給することにより、狭小なスペースに設置できて高出力が得られ、また、特定位置に居る聴取者に超音波の差分の周波数の音声を高い音圧で聴取させることができるオーディオ装置を実現できる。
請求項5に記載の発明によれば、スピーカにBTL接続された一対の増幅器を少なくとも一組備えて入力信号を増幅する出力増幅手段が電子回路部に設けられたことにより、出力増幅手段からの信号をスピーカに供給すれば、単一の増幅器のみの信号をスピーカに供給した場合に比べてスピーカにおける電力が大きくなる。これにより、増幅率を高くして電力効率を高めることで、一層高出力を得ることができる。また、電子回路部を容易に小型化できて、オーディオ装置全体を狭小なスペースに設置することが可能になる。
請求項6に記載の発明によれば、電子回路部からスピーカに電気信号を供給させるシールドは、電気信号が導通する信号線と、信号線の少なくとも一部を囲繞する、高周波の輻射を防止する外部導体とを有することにより、シールドから輻射される高周波ノイズが信号に混入することを防止することができ、オーディオ装置から出力されて聴取者に聴取される音声を、ノイズの少ない高品位な音声とすることができる。
以下、本発明を実施するための実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態のオーディオ装置1Aの全体構成の概略を示す図である。同図に示す通り、オーディオ装置1Aは、スピーカ1と電子回路部2とを備え、これらスピーカ1と電子回路部2とがシールド3によって接続されている。スピーカ1は電子回路部2から電気信号の供給を受けて空気中に超音波を出力し、この超音波を聴取した人間(聴取者)の鼓膜に差分としての可聴音を聴取させる(詳しくは後述する。)。電子回路部2は音声信号等に変調、増幅等の電気的処理を施し、スピーカ1に電気信号を供給する回路本体部2aと、回路本体部2aの変調、増幅等の処理のオンオフ制御を行うためのリモコン送信機2bとからなる。回路本体部2a、リモコン送信機2bはそれぞれ剛性の高い筐体の内部に収納される。回路本体部2aを収納する筐体の少なくとも一部は、後述するアースとして機能しうる導電性部材によって形成されている。シールド3はスピーカ1と回路本体部2aとを電気的に接続し、回路本体部2aからスピーカ1に電気信号を伝達させる。
図2は本実施の形態のスピーカ1の正面図であり、図3は同スピーカ1の平面図である。同図に示す通り、スピーカ1は、基板部11と、基板部11の正面側である正面部14に密集した状態で配設された複数の超音波発生素子5,5,・・・,5(n>1)とを有する。
スピーカ1の基板部11は、例えばアルミニウム等、剛性が高く、共振しにくく、かつ加工が容易な材質によって一体形成されている。図2に示す通り、基板部11は、横方向の一対の長辺12,12のそれぞれの長さLが、縦方向の一対の短辺13,13のそれぞれの長さLよりも長い、正面視が横長の略矩形の帯状に形成されている。また、図3に示す通り、基板部11は、長辺12側の両端部がそれぞれ正面側(図3の左側)に湾曲し、正面部14が湾曲面に形成されている。この湾曲面は、正面側の長辺12側の中央方向特定位置を仮想焦点F’とする形状に形成されている(図8参照)。
基板部11の正面部14に配設された複数の超音波発生素子5,5,・・・,5は、正面側に振動板6,6,・・・,6を有しており、これら複数の振動板6,6,・・・,6は総体として「音声発生部」を形成する。超音波発生素子5,5,・・・,5が正面部14に密集した状態で配設されていることにより、複数の振動板6,6,・・・,6の総体としての「音声発生部」の形状は正面部14の形状に近似したものとなっている。なお、超音波発生素子5,5,・・・,5、及び振動板6,6,・・・,6はいずれも同じ構成を持つので、以下区別の必要がある場合を除き、超音波発生素子5、振動板6と記載する。
図4は、本実施の形態のスピーカ1における、超音波発生素子5の振動板6周辺の側面断面図である。同図に示すとおり、超音波発生素子5の本体部51は木材、アルミニウム、鋼等、加工が容易で剛性が高い材質によって形成され、底板部52を有する略有底円筒形を呈している。
本体部51の内周部の一部には、振動板保持部53が内周方向に突設され、この振動板保持部53の内側には略円板状の振動板6が固着されている。振動板6は、高い剛性と適度な弾性とを有し、高周波磁界中でうず電流を多く発生する材質、例えばジュラルミンによって形成されている。
振動板6の板面は、底板部52と底面と略平行になっている。また、底板部52の底面は基板部11の正面部14に固着されている。即ち、複数の振動板6,6,・・・,6の総体としての「音声発生部」の湾曲形状は、正面部14の湾曲面の仮想焦点F’と同じ位置、つまり「音声発生部」の中央方向の特定位置を仮想焦点F(図8参照)とする形状に形成されている。
本体部51の内周部における振動板6の下方には、振動板6を振動させる駆動部54が配設されている。駆動部54は、円板形の磁石55と、下端部側の内周部に磁石55を配設した略円筒形のポールピース56と、ポールピース56の上端部側の外周部に配設された外周側コイル57aと、ポールピース56の上端部側の内周部に配設された内周側コイル57bとを有している。ポールピース56の上端部と振動板6との間には、振動板6が垂直方向(図4の上下方向)に振動した際に振動板6とポールピース56とが接触しない大きさに間隙部58が形成されている。
外周側コイル57a、内周側コイル57bはそれぞれリード線59a,59bの一端部側に接続されている。リード線59a,59bは径小の銅線等であり、他端部(図示せず)がシールド3に接続されている。
基板部11の背面側(図3における右側)には、超音波発生素子5から導出されたリード線59a,59bが接続されたコネクタ部(図示せず)が設けられ、このコネクタ部にはシールド3の一端部に形成された一方側ジャック33が接続される。コネクタ部(図示せず)リード線59a,59bが接続される部分は導電性部材によって形成され、一方側ジャック33の先端部には金属製のピン等の導電性部材が設けられ、コネクタ部と一方側ジャック33とが接続すると、それぞれの導電性部材同士が接触するように形成されている。
なお、図1に示す通り、シールド3の他端部には他方側ジャック34が設けられ、この他方側ジャック34が回路本体部2aのコネクタ部(図示せず)に接続される。このコネクタ部及び他方側ジャック34は、それぞれ基板部11のコネクタ部及び一方側ジャック33と同様の構成を有する。
図5は、本実施の形態のオーディオ装置1Aにおける、シールド3の内部構造を模式的に示した図である。同図に示す通り、シールド3の中心部には、「信号線」としての2本の芯線、即ち第一芯線31と第二芯線32とが並行に配設され、両芯線31,32の周囲に絶縁体7が設けられ、絶縁体7の周囲が外部導体41によって囲繞され、外部導体41の周囲が保護被覆8によって囲繞されている。図1、図5には図示しないが、絶縁体7、外部導体41、保護被覆8は、第一芯線31及び第二芯線32の両端部近傍まで配設され、シールド3の略全域を囲繞している。なお、外部導体41は、後述する通り、他の構成要素と共に、図1に模式を示す輻射防止部4を形成する。
第一芯線31及び第二芯線32は、導電性の高い材質、例えば銅により形成されている。絶縁体7は、絶縁性の高い熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンから成り、第一芯線31及び第二芯線32のインピーダンスを一定に保てる誘電率に形成されている。外部導体41は、導電性の細線、例えば細い銅線等を編んだ編組線である。保護被覆8は、耐燃性ポリエチレン等により形成されている。
第一芯線31及び第二芯線32の一端側及び他端側は、それぞれ一方側ジャック33及び他方側ジャック34に接続される。外部導体41の他端側は他方側ジャック34を介して回路本体部2aを収納する筐体の一部に設けられたアース42、あるいは接地されたアース43に接続される。この外部導体41、アース42,43は、第一芯線31及び第二芯線32から発せられた高周波の外部への漏えいを抑止する輻射防止部4を形成する。
図6は、本実施の形態のオーディオ装置1Aの電子回路部2の機能ブロック図である。この電子回路部2は、回路本体部2a、リモコン送信機2bのそれぞれが剛性の高い筐体の内部に収納され、回路基板上において、コイル、コンデンサ等の素子、あるいは集積半導体回路等を用いた電子回路として形成される。なお図示しないが、回路本体部2a、又はリモコン送信機2bには、CD、MP3ファイル、MIDIファイル、マイクロフォン等から出力された音声信号が供給される。
図6に示す通り、電子回路部2の回路本体部2aは、受信部20、入力増幅部21、ディレイ部22、フィルタ部23、コントロール信号出力部24、ゲート部25、コンプレッサ部26、変調部27、出力増幅手段としての出力増幅部28、スイッチ29を備えている。
受信部20は、無線信号受信機能、及び復調機能を有し、リモコン送信機2bから無線送信された音声信号を受信し、復調する。
入力増幅部21は、信号増幅機能を有し、受信部20において復調された音声信号、又は直接入力された音声信号の電圧値や電流値を増大させて出力する。入力増幅部21は増幅された音声信号を整形する機能を有してもよい。
ディレイ部22は、遅延素子等を備え、入力された音声信号を予め定められた時間(例えば数msec、数μsec程度の微少時間)だけ遅らせて出力する。
フィルタ部23は、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、イコライザ等であり、音声信号の周波数特性を調整する。
コントロール信号出力部24は、音声信号の入力に合わせてゲート部25をオンするためのコントロール信号を出力する。コントロール信号の出力制御方法としては、例えば以下2つの方法が考えられる(図6参照)。
(方法1)入力増幅部21から出力された信号をコントロール信号入力部24に入力し、コントロール信号出力部24は、信号の大きさが所定値以上になったらコントロール信号を出力する。この方法は制御が簡単であり、マイクロフォンに入力された音声がそのまま入力信号となるような場合に高い効果を奏する。
(方法2)コントロール信号入力部24に特定の外部制御信号を検知する機能を設け、コントロール信号入力部24は当該外部制御信号をトリガパルスとしてコントロール信号の出力を開始(又は終了)する。この方法は制御が確実であり、CDに記録された音声やMP3録音された音声を入力信号とするような場合に高い効果を奏する。
ゲート部25は、コントロール信号出力部24から供給されたコントロール信号に基づいて、スイッチ29のオンオフ制御を行う。コンプレッサ部26は、入力された電力信号のうち予め定められた値よりも大きな部分を圧縮する。
変調部27は、搬送信号を生成し、入力された音声信号と搬送信号とを乗じて変調する。変調部27における変調方式は、振幅変調(Amplitude Modulation)、周波数変調(Frequency Modulation)、パルス幅変調(Pulse Width Modulation)、パルス密度変調(Pulse Density Modulation)等、どのようなものでもよい。
出力増幅部28は信号増幅機能を有し、入力された信号の電圧値や電流値を増大させて出力する。出力増幅部28から出力された信号は超音波発生素子5に供給される。
スイッチ29はゲート部25の制御に基づいてオンオフし、変調部27と出力増幅部28との間の信号線の短絡と開放を行う。具体的には、ゲート部25から信号が供給されている間のみオンとなって信号の導通を可能とする。
リモコン送信機2bは変調機能、無線送信機能を有し、音声信号を無線信号に変調し、受信部20に送信する。
図7は、本実施の形態のオーディオ装置1Aにおける、出力増幅部28の詳細を示す機能ブロック図である。同図に示す通り、出力増幅部28は第一アンプ部28a、第二アンプ部28bからなる一対の増幅器を有し、第一アンプ部28a、第二アンプ部28bは各超音波発生素子5にBTL(Bridged Tied Load,又はBalanced Transformer Less)接続されている。
具体的には、例えば第一アンプ部28aは非反転増幅回路によって形成する一方、第二アンプ部28bは反転増幅回路によって形成し、更に、それぞれの増幅率が同一になるように構成する。あるいは、第一アンプ部28aは任意の増幅回路により形成し、第二アンプ部28bは第一アンプ部28aと同様の増幅回路と位相反転回路により形成すると共に、それぞれの増幅率が同一になるように構成してもよい。そして、第一アンプ部28a、第二アンプ部28bは、それぞれ超音波発生素子5の両極に接続される。例えば、第一アンプ部28aは超音波発生素子5の正極に接続され、第二アンプ部28bは超音波発生素子5の負極に接続されるようにする。
次に、本実施の形態のオーディオ装置1Aの作用について説明する。
オーディオ装置1Aに入力された音声信号である入力信号は入力増幅部21に入力されて増幅される。入力増幅部21から出力された信号はディレイ部22、コントロール信号出力部24に供給される。
コントロール信号出力部24は入力増幅部21から信号を受けてコントロール信号を出力し、ゲート部25はコントロール信号の供給を受けてスイッチ29をオンさせる。これにより、入力信号が入力増幅部21に入力された際にのみ出力増幅部28への信号導通が可能になり、入力信号がないときに出力増幅部28において増幅作用が行われて電力が浪費される事態を防止できる。
ディレイ部22は供給された信号を遅延させて出力させる。これにより、信号はスイッチ29がオンとなり出力増幅部28へ信号導通が可能となるタイミング以後に出力増幅部28に供給されるため、音声の立ち上がり部分が欠落する事態を防止できる。
ディレイ部22から出力された信号はフィルタ部23で周波数特性が調整されたのち、コンプレッサ部26で予め定められた値より大きな部分が圧縮される。圧縮により、変調部27において信号が過変調されて音声が歪む事態を防止できる。
コンプレッサ部26から出力された信号は変調部27において搬送信号に乗せられる(変調)。搬送信号は超音波帯域の周波数であるため、超音波帯域の搬送信号に可聴帯域の音声信号が乗った信号が生成される。
変調部27から出力された信号は出力増幅部28において増幅される。前述した通り、出力増幅部28の第一アンプ部28aと第二アンプ部28bとは超音波発生素子5にBTL接続されている。即ち、第一アンプ部28aと第二アンプ部28bとからはそれぞれ逆相で同一出力の信号が出力されて超音波発生素子5の正極及び負極にそれぞれ供給されるため、第一アンプ部28aのみ、あるいは第二アンプ部28bのみの信号を超音波発生素子5に供給した場合に比べ、各超音波発生素子5に引加される電圧は2倍になる。更に、印加される電圧が2倍になると流れる電流の量も2倍になるため、超音波発生素子5における電力は4倍になる(W=IR、但しW:電力、I:電流、R:抵抗成分)。これにより、増幅率を高くして電力効率を高めることができ、また、回路本体部2aを容易に小型化できる。
出力増幅部28において増幅された信号はシールド3を介して超音波発生素子5に供給される。そして、シールド3の第一芯線31及び第二芯線32には超音波帯域の信号が導通し、第一芯線31及び第二芯線32からは高周波(電磁波)が放出される。ここで、第一芯線31及び第二芯線32の周囲に囲繞された絶縁体7の誘電率が第一芯線31及び第二芯線32のインピーダンスを一定に保てるように形成されているため、第一芯線31及び第二芯線32から発生する高周波の量を抑制することができる。また、第一芯線31及び第二芯線32の周囲は外部導体41に囲繞され、この外部導体41がアース42,43に接続されて輻射防止部4が接地状態となっているため、第一芯線31及び第二芯線32から発せられた高周波が外部導体41よりも外部に漏えいすることが抑止される。これにより、シールド3から輻射される高周波ノイズが信号に混入し、スピーカ1から聴取される音声にノイズが混入することを防止できる。
第一芯線31及び第二芯線32に導通した信号は超音波発生素子5に供給される。信号はリード線59a(又はリード線59b)から外周側コイル57a及び内周側コイル57bに供給され、磁石55により発生した磁界を変化させる。この磁界の変化により振動板6には磁界の向きと直交方向にうず電流が発生し、さらにうず電流の向き及び磁界の向きと直行方向(図4における上下方向)にローレンツ力が発生する。これにより、振動板6はローレンツ力の向きに振動し、信号が空気振動に変換されて、空気中を振動板6の振動方向、つまり振動板6の板面と垂直方向に伝播する。
ここで、変調部27にて変調された信号は超音波帯域の搬送信号と可聴帯域の周波数の入力信号とによって形成されているため、超音波の伝播方向(即ち超音波発生素子5の正面)に居る聴取者の鼓膜においては、出力信号と搬送信号との差分の周波数の音声(例えば振幅変調の場合。即ち元の搬送信号と出力信号との間の振幅変化の周期に基づく周波数。)や、出力信号の信号波形の粗密の変化に基づく音声(例えば周波数変調の場合。)、即ち入力信号に基づく音声が聴取される。これにより、超音波発生素子5からは指向性の高い音声(サウンドビーム)を出力できる。
図8は、本実施の形態のオーディオ装置1Aにおける、スピーカ1からの出力と聴取者との関係を示すイメージ図である。同図はスピーカ1と聴取者Pを平面視方向から見た状態を示している。上述の通り、超音波発生素子5からは振動板6の板面と垂直方向に超音波が発せられる。超音波発生素子5の底板部52は基板部11の正面部14に固着されており、振動板6は底板部52と略並行に形成されている。従って、超音波発生素子5,5,・・・,5の振動板6,6,・・・,6の総体としての「音声発生部」からは、正面部14と略垂直方向に超音波が発せられる。つまり、「音声発生部」の仮想焦点Fに向けて超音波が発せられ、この超音波の伝播方向で音声が聴取されることになる。
そして、仮想焦点Fには超音波が集中し、超音波のエネルギー量が最大になるため、仮想焦点Fの近傍に居る聴取者Pの鼓膜には、高い音圧の音声が聴取されることになる。これにより、「音声発生部」の中央方向の特定位置に居る聴取者のみにピンポイントで高い音圧の音声を聴取させることができる。
また、オーディオ装置Aのスピーカ1は、正面視において横方向の一対の長辺12,12の長さLが、縦方向の一対の短辺13,13の長さLよりも長い、正面視が横長の略矩形の帯状に形成されているため、「音声発生部」の面積が大きく高出力を得られるスピーカ1を狭小なスペースに設置できる。
ここで、上述の通り、本実施の形態における「音声発生部」の形状は正面部14に近似した横長の略矩形の帯状であるため、「音声発生部」全体を一の振動板によって形成した場合、特殊な形状であるために製造が難しくなり、また、長辺12の長さLと短辺13の長さLの違いにより、「音声発生部」の剛性が低くなり、内部損失や音色の変化が起こり易くなる。しかし、本実施の形態においては、「音声発生部」は、基板部11の正面部14に密集した状態で配設された複数の超音波発生素子5,5,・・・,5の振動板6,6,・・・,6によって形成されたことにより、「音声発生部」自体の形状の如何に関わらず、「音声発生部」を容易に製造できる。また、「音声発生部」の剛性を高め、かつ内部損失を減少させて、音色の変化を抑止して、聴取者Pに高品質かつ高い音圧の音声を聴取させることができる。
以上により、本実施の形態のオーディオ装置1Aは、狭小なスペースに設置できてしかも高出力を得ることができ、また、特定位置に居る聴取者に超音波の差分の周波数の高品質の音声を高い音圧で聴取させることができる。
上記実施の形態においては、本体部1には超音波領域における再生特性が良好な超音波発生素子5を配設し、変調部27において入力信号を変調して超音波発生素子5から超音波を出力するものとしたが、これに限定されず、本体部1に可聴帯域の再生特性が良好な音波発生素子を複数密集させて配設し、入力信号を変調せずに音波発生素子に送り可聴音を出力させるものとしてもよい。また、本体部1に超音波用出力用の超音波発生素子5と音波発生素子とをそれぞれ設け、超音波と可聴音とを一緒に出力できるものとしてもよい。
上記実施の形態においては、オーディオ装置1Aのスピーカ1と回路本体部2aとを別部材として形成したが、スピーカ1と回路本体部2aとを一体に形成し、オーディオ装置1Aの取扱いの容易化を図ってもよい。
上記実施の形態においては、電子回路部2にコントロール信号出力部24を設け、コントロール信号出力部24のコントロール信号によってゲート部25をオンさせたが、これに限定されず、電子回路部2にコントロール信号出力部24を設けず、入力増幅部21から出力された信号をゲート部25に供給し、この信号によりゲート部25をオンさせる構成として、回路構成の単純化とコストダウンを図ってもよい。
上記実施の形態においては、スピーカ1の基板部11、及び、複数の振動板6,6,・・・,6の総体としての「音声発生部」を、正面視が一対の長辺12と一対の短辺13とを有する略矩形の帯状に形成したが、これらが略矩形以外の帯状に形成されたものに本発明を適用してもよい。例えば、基板部11の長辺12及び短辺13のうち一方又は双方が円弧状に形成されているものや、一対の長辺12,12及び一対の短辺13,13のうち一方又は双方が非対称に形成されているものであって、振動板6,6,・・・,6の総体としての「音声発生部」が基板部11の正面部14に近似した形状に形成されたものに本発明を適用することが考えられる。
上記実施の形態は本発明の例示であり、本発明が上記実施の形態に限定されることを意味するものではないことは、いうまでもない。
本実施の形態のオーディオ装置の全体構成の概略を示す図である。 本実施の形態のスピーカの正面図である。 同上スピーカの平面図である。 同上スピーカにおける、超音波発生素子の振動板周辺の側面断面図である。 本実施の形態のオーディオ装置における、シールドの内部構造を模式的に示した図である。 同上オーディオ装置の電子回路部の機能ブロック図である。 同上オーディオ装置における、出力増幅部の詳細を示す機能ブロック図である。 同上オーディオ装置における、スピーカからの出力と聴取者との関係を示すイメージ図である。
符号の説明
1A・・・オーディオ装置
1・・・スピーカ
2・・・電子回路部
3・・・シールド
5,5,5,・・・,5・・・超音波発生素子
6,6,6,・・・,6・・・振動板
12・・・長辺
13・・・短辺
28・・・出力増幅部(出力増幅手段)
28a・・・第一アンプ部(増幅器)
28b・・・第二アンプ部(増幅器)
31・・・第一芯線(信号線)
32・・・第二芯線(信号線)
41・・・外部導体
F,F’・・・仮想焦点

Claims (6)

  1. 電気信号によって振動し、超音波を空気中に放出する、少なくとも一の振動板を有する音声発生部を備えたスピーカであって、
    前記音声発生部は、正面視が長辺と短辺とを有する帯状であり、前記長辺側の両端部がそれぞれ正面側に湾曲した湾曲面に形成されていることを特徴とするスピーカ。
  2. 前記音声発生部の湾曲面は前記正面側の特定位置を仮想焦点とし、前記音声発生部からは前記仮想焦点に向けて前記音波又は前記超音波のうち少なくとも一方が出力されることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ。
  3. 前記振動板は音波発生素子又は超音波発生素子のうち少なくとも一方に設けられた振動板であり、
    前記音波発生素子又は前記超音波発生素子のうち少なくとも一方が複数密集した状態で配設され、
    前記音声発生部は、前記複数密集した状態で配設された前記音波発生素子又は前記超音波発生素子に設けられた前記振動板の総体として形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のスピーカ。
  4. 請求項1乃至3の何れか一つに記載のスピーカと、
    入力信号に対して増幅、変調等の電気的処理を施し、前記スピーカに対して前記電気的処理を施した電気信号を供給し前記振動板を振動させる電子回路部とを備えたことを特徴とするオーディオ装置。
  5. 前記電子回路部には、前記スピーカにBTL接続された一対の増幅器を少なくとも一組備えて前記入力信号を増幅する出力増幅手段が設けられたことを特徴とする請求項4に記載のオーディオ装置。
  6. 前記電子回路部と前記スピーカとを電気的に接続し前記電子回路部から前記スピーカに前記電気信号を供給させるシールドを備え、該シールドは、前記電気信号が導通する信号線と、該信号線の少なくとも一部を囲繞する、高周波の輻射を防止する外部導体とを有することを特徴とする請求項4又は5に記載のオーディオ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013031312A1 (ja) * 2011-08-26 2013-03-07 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 超音波振動子及び超音波観察装置

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