JP2008113136A - 無線通信システム、基地局、基地制御局及び通信エリア制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】他の無線通信システムからの干渉を低減可能な無線通信システム、基地局、基地制御局及び通信エリア制御方法を提供する。
【解決手段】通信エリア内に存在する無線通信端末との通信を行う複数の基地局と、当該複数の基地局を統括的に制御する基地制御局とを備える無線通信システムにおいて、前記基地局は、前記無線通信端末との通信を行う通信手段と、前記通信手段を介して受信した信号に基づいて干渉波の発生状況を把握する干渉波把握手段と、前記干渉波の発生状況に応じて前記通信エリアを変更すると共に当該通信エリアの変更を前記基地制御局に通知する通信エリア制御手段とを備え、前記基地制御局は、前記通信エリアの変更を通知した基地局の隣接基地局に対して、該基地局の通信エリアの変更分を補うように、それぞれの通信エリアを変更させるよう指示する指示手段を備える。
【選択図】図1
【解決手段】通信エリア内に存在する無線通信端末との通信を行う複数の基地局と、当該複数の基地局を統括的に制御する基地制御局とを備える無線通信システムにおいて、前記基地局は、前記無線通信端末との通信を行う通信手段と、前記通信手段を介して受信した信号に基づいて干渉波の発生状況を把握する干渉波把握手段と、前記干渉波の発生状況に応じて前記通信エリアを変更すると共に当該通信エリアの変更を前記基地制御局に通知する通信エリア制御手段とを備え、前記基地制御局は、前記通信エリアの変更を通知した基地局の隣接基地局に対して、該基地局の通信エリアの変更分を補うように、それぞれの通信エリアを変更させるよう指示する指示手段を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線通信システム、基地局、基地制御局及び通信エリア制御方法に関する。
例えば、下記特許文献1には、移動通信システムにおいて、障害によって通信不能となった基地局が発生した場合、当該通信不能となった基地局のカバーエリア(通信エリア)の一部または全部を補完するように、隣接する他の基地局が自身のカバーエリア形状を変形することにより、通信不能となった基地局のカバーエリア内の移動局との通信を確保する技術が開示されている。また、下記特許文献2には、基地局のアンテナのダウンチルト角を電気的に制御することにより、基地局の通信エリアの変更を容易にする技術が開示されている。
特開2002−112323号公報
特開2000−269723号公報
ところで、上記のようなカバーエリア内では、種々の無線通信システムが混在したり、これらシステムの改廃なども行われる。このような状況下においては、新規導入の無線通信システムの基地局及び既存の無線通信システムの基地局ともに他の無線通信システムからの干渉を受ける可能性があり、最悪の場合、受信不能となる可能性がある。
上記従来技術は、基地局に障害が発生して通信動作そのものが実行できなくなった場合
を前提としたものであり、上記のような他の無線通信システムからの干渉に起因する問題を解決するものではない。
を前提としたものであり、上記のような他の無線通信システムからの干渉に起因する問題を解決するものではない。
また、上記のような他の無線通信システムからの干渉に起因する問題を解決する方法として、自基地局の仕様と想定される他の無線通信システムの仕様に規定されている帯域外減衰量に基づいてフィルタを設計し、当該フィルタをアンテナと自基地局との間に挿入配置する方法がある。
しかしながら、このようなフィルタを挿入配置する方法では、以下のような問題がある。(1)基本的に、セル設計時にフィルタの要否を判断する必要があるが、干渉源となる他の無線通信システムの基地局を精度良く事前に網羅することは非常に困難である。
(2)新規導入の無線通信システムの基地局を配置する場合、他の無線通信システムの基地局との間の距離を必要以上に多く見込んで(パスロスマージンを多く取って)配置する必要がある。つまり、基地局の配置制限が厳しくなってしまう。
(3)フィルタの要否が不明確な基地局ではフィルタを挿入配置せざるを得なく、実際にはフィルタが不要であった場合、無駄なコストが発生することになる。
(4)無線通信システムのBUSY状態は時間によって変化し、昼にBUSY状態の時もあれば夜にBUSY状態の時もある。このようなスポット的な時間のみ干渉が増加する状況下においてもフィルタを挿入配置せざるを得ない、または著しく異種の隣接基地局間の配置距離を離す必要がある。
(5)基地局の設置後にフィルタを後付けする場合、基本設計に盛り込まれていないため、ケーブルロスやコネクタロス等の発生により無線通信システムの基本性能自体が劣化する可能性がある。
以上のように、フィルタを用いる方法では種々の問題があり、他の無線通信システムからの干渉に起因する問題を解決する最適な方法とはいえなかった。
(2)新規導入の無線通信システムの基地局を配置する場合、他の無線通信システムの基地局との間の距離を必要以上に多く見込んで(パスロスマージンを多く取って)配置する必要がある。つまり、基地局の配置制限が厳しくなってしまう。
(3)フィルタの要否が不明確な基地局ではフィルタを挿入配置せざるを得なく、実際にはフィルタが不要であった場合、無駄なコストが発生することになる。
(4)無線通信システムのBUSY状態は時間によって変化し、昼にBUSY状態の時もあれば夜にBUSY状態の時もある。このようなスポット的な時間のみ干渉が増加する状況下においてもフィルタを挿入配置せざるを得ない、または著しく異種の隣接基地局間の配置距離を離す必要がある。
(5)基地局の設置後にフィルタを後付けする場合、基本設計に盛り込まれていないため、ケーブルロスやコネクタロス等の発生により無線通信システムの基本性能自体が劣化する可能性がある。
以上のように、フィルタを用いる方法では種々の問題があり、他の無線通信システムからの干渉に起因する問題を解決する最適な方法とはいえなかった。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決しつつ、種々の無線通信システムが混在する場合において、他の無線通信システムからの干渉を低減可能な無線通信システム、基地局、基地制御局及び通信エリア制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、無線通信システムに係る第1の解決手段として、通信エリア内に存在する無線通信端末との通信を行う複数の基地局と、当該複数の基地局を統括的に制御する基地制御局とを備える無線通信システムにおいて、前記基地局は、前記無線通信端末との通信を行う通信手段と、前記通信手段を介して受信した信号に基づいて干渉波の発生状況を把握する干渉波把握手段と、前記干渉波の発生状況に応じて前記通信エリアを変更すると共に当該通信エリアの変更を前記基地制御局に通知する通信エリア制御手段とを備え、前記基地制御局は、前記通信エリアの変更を通知した基地局の隣接基地局に対して、該基地局の通信エリアの変更分を補うように、それぞれの通信エリアを変更させるよう指示する指示手段を備えることを特徴とする。
また、本発明では、無線通信システムに係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記通信エリア制御手段は、前記通信手段に設けられたアンテナのダウンチルト角を制御することにより、前記通信エリアを変更することを特徴とする。
また、本発明では、無線通信システムに係る第3の解決手段として、上記第2の解決手段において、前記通信エリア制御手段は、前記干渉波の受信強度が所定のレベル以下となるように前記ダウンチルト角を下げ、前記指示手段は、前記隣接基地局に対して、前記基地局の通信エリアの変更分を補うように前記ダウンチルト角を上げるよう指示することを特徴とする。
また、本発明では、無線通信システムに係る第4の解決手段として、上記第2または第3の解決手段において、前記通信手段は、複数のアンテナ素子からなるアレイアンテナと、各アンテナ素子の出力信号の位相を調整する位相調整手段と、各アンテナ素子の出力信号の振幅を調整する振幅調整手段と、前記位相及び振幅調整後の各アンテナ素子の出力信号を合成する信号合成手段とを備えたアダプティブアレイアンテナであり、前記通信エリア制御手段は、前記位相調整手段を制御して各アンテナ素子の出力信号の位相を制御することにより前記ダウンチルト角を制御することを特徴とする。
また、本発明では、無線通信システムに係る第5の解決手段として、上記第4の解決手段において、前記干渉波把握手段は、前記通信手段を制御して空きキャリアを監視することにより干渉波の有無を判定し、前記干渉波有りと判定した場合、前記空きキャリアを使用して所定の既知信号を前記通信手段を介して受信すると共に前記既知信号の受信品質を判定し、前記通信エリア制御手段は、前記既知信号が所望の受信品質で受信できなかった場合、または既知信号そのものを受信できなかった場合、前記位相調整手段及び振幅調整手段を制御して前記干渉波にヌル点を向けるように前記アレイアンテナの指向性を変更し、当該アレイアンテナの指向性の変更によっても前記既知信号の受信状態が改善されなかった場合に前記ダウンチルト角の制御を行うことを特徴とする。
また、本発明では、無線通信システムに係る第6の解決手段として、上記第1〜第4のいずれかの解決手段において、前記基地局は、前記干渉波が発生した時間帯、月日及び曜日の少なくとも1つを干渉情報として蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された干渉情報に基づいて、前記干渉波が発生するタイミングを予測する予測手段とを備え、前記干渉波把握手段は、前記予測手段が予測した干渉波の発生タイミングに合わせて前記通信手段を制御して空きキャリアを監視することにより干渉波の有無を判定し、前記通信エリア制御手段は、前記干渉波把握手段が干渉波有りと判定した場合に前記通信エリアの変更を行うと共に当該通信エリアの変更を前記基地制御局に通知し、前記基地制御局の前記指示手段は、前記通信エリアの変更を通知した基地局の隣接基地局に対して、前記基地局の通信エリアの変更分を補うようにそれぞれの通信エリアを変更させるよう、前記干渉波の発生タイミングに合わせて指示することを特徴とする。
また、本発明では、無線通信システムに係る第7の解決手段として、上記第1〜第4のいずれかの解決手段において、前記基地局は、前記干渉波が発生した時間帯、月日及び曜日の少なくとも1つを干渉情報として蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された干渉情報に基づいて、前記干渉波が発生するタイミングを予測し当該予測結果を前記基地制御局に通知する予測手段とを備え、前記通信エリア制御手段は、前記予測手段が予測した干渉波の発生タイミングに合わせて前記通信エリアの変更を行い、前記基地制御局の前記指示手段は、前記予測結果を通知した基地局の隣接基地局に対して、前記基地局の通信エリアの変更分を補うようにそれぞれの通信エリアを変更させるよう、前記干渉波の発生タイミングに合わせて指示することを特徴とする。
また、本発明では、基地局に係る第1の解決手段として、基地制御局の制御の下、通信エリア内に存在する無線通信端末との通信を行う基地局において、前記無線通信端末との通信を行う通信手段と、前記通信手段を介して受信した信号に基づいて干渉波の発生状況を把握する干渉波把握手段と、前記干渉波の発生状況に応じて前記通信エリアを変更すると共に当該通信エリアの変更を前記基地制御局に通知する通信エリア制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明では、基地局に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、
前記通信エリア制御手段は、前記通信手段に設けられたアンテナのダウンチルト角を制御することにより、前記通信エリアを変更することを特徴とする。
前記通信エリア制御手段は、前記通信手段に設けられたアンテナのダウンチルト角を制御することにより、前記通信エリアを変更することを特徴とする。
また、本発明では、基地局に係る第3の解決手段として、上記第2の解決手段において、前記通信エリア制御手段は、前記干渉波の受信強度が所定のレベル以下となるように前記ダウンチルト角を下げることを特徴とする。
また、本発明では、基地局に係る第4の解決手段として、上記第2または第3の解決手段において、前記通信手段は、複数のアンテナ素子からなるアレイアンテナと、各アンテナ素子の出力信号の位相を調整する位相調整手段と、各アンテナ素子の出力信号の振幅を調整する振幅調整手段と、前記位相及び振幅調整後の各アンテナ素子の出力信号を合成する信号合成手段とを備えたアダプティブアレイアンテナであり、前記通信エリア制御手段は、前記位相調整手段を制御して各アンテナ素子の出力信号の位相を制御することにより前記ダウンチルト角を制御することを特徴とする。
また、本発明では、基地局に係る第5の解決手段として、上記第4の解決手段において、前記干渉波把握手段は、前記通信手段を制御して空きキャリアを監視することにより干渉波の有無を判定し、前記干渉波有りと判定した場合、前記空きキャリアを使用して所定の既知信号を前記通信手段を介して受信すると共に前記既知信号の受信品質を判定し、前記通信エリア制御手段は、前記既知信号が所望の受信品質で受信できなかった場合、または既知信号そのものを受信できなかった場合、前記位相調整手段及び振幅調整手段を制御して前記干渉波にヌル点を向けるように前記アレイアンテナの指向性を変更し、当該アレイアンテナの指向性の変更によっても前記既知信号の受信状態が改善されなかった場合に前記ダウンチルト角の制御を行うことを特徴とする。
また、本発明では、基地局に係る第6の解決手段として、上記第1〜第4のいずれかの解決手段において、前記干渉波が発生した時間帯、月日及び曜日の少なくとも1つを干渉情報として蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された干渉情報に基づいて、前記干渉波が発生するタイミングを予測する予測手段とを備え、前記干渉波把握手段は、前記予測手段が予測した干渉波の発生タイミングに合わせて前記通信手段を制御して空きキャリアを監視することにより干渉波の有無を判定し、前記通信エリア制御手段は、前記干渉波把握手段が干渉波有りと判定した場合に前記通信エリアの変更を行うと共に当該通信エリアの変更を前記基地制御局に通知することを特徴とする。
また、本発明では、基地局に係る第7の解決手段として、上記第1〜第4のいずれかの解決手段において、前記干渉波が発生した時間帯、月日及び曜日の少なくとも1つを干渉情報として蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された干渉情報に基づいて、前記干渉波が発生するタイミングを予測し当該予測結果を前記基地制御局に通知する予測手段とを備え、前記通信エリア制御手段は、前記予測手段が予測した干渉波の発生タイミングに合わせて前記通信エリアの変更を行うことを特徴とする。
さらに、本発明では、基地制御局に係る第1の解決手段として、通信エリア内に存在する無線通信端末との通信を行う複数の基地局を統括的に制御する基地制御局において、前記通信エリアの変更を通知した基地局の隣接基地局に対して、該基地局の通信エリアの変更分を補うように、それぞれの通信エリアを変更させるよう指示する指示手段を備えることを特徴とする。
また、本発明では、基地制御局に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記指示手段は、前記隣接基地局に対して、前記基地局の通信エリアの変更分を補うようにダウンチルト角を上げるよう指示することを特徴とする。
また、本発明では、基地制御局に係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記指示手段は、前記干渉波の発生タイミングの予測結果を通知した基地局の隣接基地局に対して、前記基地局の通信エリアの変更分を補うようにそれぞれの通信エリアを変更させるよう、前記干渉波の発生タイミングに合わせて指示することを特徴とする。
さらに、本発明では、通信エリア制御方法に係る解決手段として、通信エリア内に存在する無線通信端末との通信を行う複数の基地局と、当該複数の基地局を統括的に制御する基地制御局とによる通信エリア制御方法において、前記基地局が、受信した信号に基づいて干渉波の発生状況を把握するステップと、前記干渉波の発生状況に応じて前記通信エリアを変更するステップと、前記通信エリアの変更を前記基地制御局に通知するステップと、前記基地制御局が、前記通信エリアの変更を通知した基地局の隣接基地局に対して、該基地局の通信エリアの変更分を補うように、それぞれの通信エリアを変更させるよう指示するステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、種々の無線通信システムが混在する場合において、他の無線通信システムからの干渉を低減可能な無線通信システム、基地局、基地制御局及び通信エリア制御方法を提供することができる。また、従来のように他の無線通信システムからの干渉波を抑制するためのフィルタを使用する必要がない、もしくは、フィルタの仕様緩和が可能であり、基地局の配置制限なども緩和することができ、また、置局環境、建物環境や自然環境などの変化により電波伝搬環境が変化した場合にも適応することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る無線通信システムの構成概略図である。この図1に示すように、本実施形態の無線通信システムは、通信エリア内に存在する無線通信端末(以下、端末と略す)PSと所定の通信方式、例えば時分割多重接続方式(TDMA:Time Division Multiple Access)等を使用して通信を行う複数の基地局CS1〜CSnと、これら基地局CS1〜CSnをネットワークNを介して統括的に管理・制御する基地制御局CEとから構成されている。
基地局CS1〜CSnは、所定の距離間隔で配置されており、ネットワークNを介して基地制御局CEやネットワークNに接続されているサーバ(図示せず)、または基地局同士で各種情報を送受信する。図2は、7つの基地局CS1〜CS7を代表的に用いて、各基地局CS1〜CS7の配置例を示したものである。この図2に示すように、各基地局CS1〜CS7は、それぞれ担当する通信エリアCL1〜CL7を有し、これら通信エリア同士が重ならないようにそれぞれ配置されている。なお、基地局CS1〜CSnの内部構成は同一であるので、以下では基地局CS1を代表的に用いて基地局の内部構成を説明する。
図1に示すように、基地局CS1は、複数のアンテナ素子AT1〜ATnが空間的に配列されたアレイアンテナAT、各アンテナ素子AT1〜ATnに対応して設けられたRF無線部R1〜Rn、移相器(位相調整手段)P1〜Pn、振幅調整回路(振幅調整手段)AP1〜APn、信号合成部10からなるアダプティブアレイアンテナと、干渉波把握部(干渉波把握手段)11、通信エリア制御部(通信エリア制御手段)12及び既知信号生成部13を備えている。
各アンテナ素子AT1〜ATnは、端末PSから送信されるRF信号を受信して、各々に対応して設けられたRF無線部R1〜Rnに出力する。RF無線部R1〜Rnは、各々に対応する上記アンテナ素子AT1〜ATnから入力されるRF信号を増幅及びベースバンド信号への変換を行い、各々に対応して設けられた移相器P1〜Pnに出力する。また、このRF無線部R1〜Rnは、干渉波把握部11による制御の下、アンテナ素子AT1〜ATnを介して所定の通信キャリアのRF信号を選択的に受信する。さらに、RF無線部R1〜Rnは、既知信号生成部13から入力される所定の既知信号をRF信号に変換し、各々に対応するアンテナ素子AT1〜ATnから送信する。
移相器P1〜Pnは、通信エリア制御部12による制御の下、各々に対応する上記RF無線部R1〜Rnから入力されるベースバンド信号の位相を調整し、当該位相調整後のベースバンド信号を各々に対応して設けられた振幅調整回路AP1〜APnに出力する。具体的には、これら移相器P1〜Pnは、通信エリア制御部12から入力される位相ウエイト係数を各ベースバンド信号に乗算することにより位相調整を行う。振幅調整回路AP1〜APnは、通信エリア制御部12による制御の下、各々に対応する上記移相器P1〜Pnから入力される位相調整後のベースバンド信号の振幅を調整し、当該振幅調整後のベースバンド信号を信号合成部10に出力する。具体的には、これら振幅調整回路AP1〜APnは、通信エリア制御部12から入力される振幅ウエイト係数を各ベースバンド信号に乗算することにより振幅調整を行う。
信号合成部10は、上記振幅調整回路AP1〜APnから入力される振幅調整後(位相調整も含む)の各ベースバンド信号を合成(加算)し、受信信号として干渉波把握部11に出力する。
干渉波把握部11は、信号合成部10から入力される受信信号に基づいて、干渉波の発生状況を把握する。具体的には、この干渉波把握部11は、定期的に、RF無線部R1〜Rnを制御して、空きキャリアを監視することにより干渉波の有無を判定し、干渉波有りと判定した場合、既知信号生成部13に対し、空きキャリアを使用して所定の既知信号を生成するように要求する。また、この干渉波把握部11は、各RF無線部R1〜Rnを介して既知信号を受信すると共に当該既知信号の受信品質を判定する。この既知信号の受信品質の判定には、S/N比(信号対雑音比)等を使用する。
通信エリア制御部12は、干渉波把握部11による受信品質の判定結果に基づき、既知信号が所望のS/N比で受信できなかった場合、または既知信号そのものを受信できなかった場合、移相器P1〜Pn及び振幅調整回路AP1〜APnを制御して干渉波にヌル点を向けるようにアレイアンテナATの指向性を変更する。このアレイアンテナATの指向性制御処理としては、例えばMMSE(Minimum Mean Square Error:最小2乗誤差法)規範のLMS(Least Mean Square)アルゴリズムなどを用いるアダプティブアレイアンテナ制御を採用する。つまり、通信エリア制御部12は、MMSE規範のLMSアルゴリズムによって位相ウエイト係数及び振幅ウエイト係数を算出し、位相ウエイト係数を移相器P1〜Pnに出力し、振幅ウエイト係数を振幅調整回路AP1〜APnに出力する。
また、この通信エリア制御部12は、上述したアレイアンテナATの指向性の変更によっても既知信号の受信状態が改善されなかった場合、干渉波の受信強度が所定のレベル以下となるように通信エリアの変更を行う。具体的には、通信エリア制御部12は、移相器P1〜Pnを制御して(つまりRF無線部R1〜Rnから入力されるベースバンド信号の位相を調整して)、アレイアンテナATの電気的なダウンチルト角の制御を行うことにより通信エリアの変更を行う。また、この通信エリア制御部12は、通信エリアの変更を行ったことをネットワークNを介して基地制御局CEに通知する。
既知信号生成部13は、上記干渉波把握部11の要求に応じて、空きキャリアを使用して所定の既知信号を生成し、各RF無線部R1〜Rnに出力する。
基地制御局CEは、制御部20及び指示部(指示手段)21を備えている。制御部20は、ネットワークNを介して各基地局CS1〜CSnと各種情報の送受信を行い、これら各基地局CS1〜CSnを統括的に管理・制御する。指示部21は、通信エリアの変更を通知した基地局の隣接基地局に対して、該基地局の通信エリアの変更分を補うように、それぞれの通信エリアを変更させるよう指示する。
次に、このように構成された本実施形態の無線通信システムにおける通信エリア制御動作について図3のフローチャートを用いて説明する。なお、以下の説明では、図2の基地局配置を想定し、基地局CS1を代表的に用いて通信エリアの制御動作を説明する。
まず、基地局CS1の干渉波把握部11は、定期的に、上記RF無線部R1〜Rnを制御して、空きキャリアを監視し(ステップS1)、当該空きキャリアにおける干渉波の有無を判定する(ステップS2)。
ここで、例えば、図4(a)に示すように、他の無線通信システムによる干渉源30から指向性を有する干渉波Iが基地局CS1の通信エリアCL1に生じた場合を想定する。
この場合、干渉波把握部11は、干渉波有りと判定し(「YES」)、上記既知信号生成部13に対し、空きキャリアを使用して所定の既知信号を生成するように要求する。既知信号生成部13は、既知信号を各RF無線部R1〜Rnに出力し、RF無線部R1〜Rnは、既知信号をRF信号に変換して各々に対応するアンテナ素子AT1〜ATnから送信する。
干渉波把握部11は、上記既知信号を各RF無線部R1〜Rnを介して受信し(ステップS3)、既知信号を受信できたか否かを判定する(ステップS4)。このステップS4において、既知信号を受信できたと判定した場合(「YES」)、干渉波把握部11は、受信信号として取得した既知信号のS/N比を算出し、当該S/N比が所望のS/N比か否かを判定する(ステップS5)。
干渉波把握部11は、上記既知信号を各RF無線部R1〜Rnを介して受信し(ステップS3)、既知信号を受信できたか否かを判定する(ステップS4)。このステップS4において、既知信号を受信できたと判定した場合(「YES」)、干渉波把握部11は、受信信号として取得した既知信号のS/N比を算出し、当該S/N比が所望のS/N比か否かを判定する(ステップS5)。
上記ステップS5において、所望のS/N比ではなかった場合(「NO」)、通信エリア制御部12は、移相器P1〜Pn及び振幅調整回路AP1〜APnを制御して上記干渉波Iにヌル点を向けるようにアレイアンテナATの指向性を変更する(ステップS6)。また、上記ステップS4において、上記既知信号を受信できなかったと判定した場合(「NO」)、上記ステップS6の処理に移行する。つまり、通信エリア制御部12は、上記干渉波把握部11によるS/N比の判定結果に基づき、上記既知信号が所望のS/N比で受信できなかった場合、または既知信号そのものを受信できなかった場合に、アレイアンテナATの指向性を変更する。
他の無線通信システムの干渉波Iによって既知信号の受信品質が劣化する(場合によっては受信不可となる)要因としては、(1)他の無線通信システムの干渉波Iがノイズとなり、自システム(つまり本無線通信システム)のキャリアのS/N比が悪化する、(2)他の無線通信システムの干渉波Iの送信パワーにより、自システムの基地局に設けられているLNA(Low Noise Amplifier)が飽和してしまい、受信できなくなってしまう、ことが挙げられる。これらの要因は、上記ステップS6における干渉波Iにヌル点を向けるアダプティブアレイアンテナ制御によって軽減または回避することができる場合もあるが、十分な効果が得られない場合もある。
そこで、通信エリア制御部12は、ステップS6におけるアレイアンテナATの指向性の変更によって既知信号の受信状態が改善されたか否かを判定する(ステップS7)。つまり、通信エリア制御部12は、既知信号を受信でき且つ所望のS/N比が取れているか否かを判定する。
このステップS7において、既知信号の受信状態が改善されていない場合(「NO」)、通信エリア制御部12は、干渉波Iの受信強度が所定のレベル以下となるように、アレイアンテナATの電気的なダウンチルト角の制御を行うことにより通信エリアCL1の変更を行う(ステップS8)。具体的には、図4(b)に示すように、ダウンチルト角を下げることによって干渉波Iの受信強度が所定のレベル以下となるまで通信エリアCL1を小さくし、干渉波Iの影響を受けないようにする。なお、ダウンチルト角の可動範囲としては、例えば2度〜20度の範囲内とする。
しかしながら、このままでは、通信エリアCL1と他の基地局(隣接基地局)CS2〜CS7の通信エリアCL2〜CL7との間の領域に存在する端末PSは、どの基地局に対しても通信を行うことができなくなる。そこで、通信エリア制御部12は、通信エリアCL1の変更を行ったことをネットワークNを介して基地制御局CEに通知する(ステップS9)。この時、通信エリア制御部12は、自身の基地局ID、ダウンチルト角の下げ量などの情報を基地制御局CEに通知する。
そして、基地制御局CEの指示部21は、通信エリアCL1の変更を通知した基地局CS1の隣接基地局CS2〜CS7に対して、通信エリアCL1の変更分を補うように、それぞれの通信エリアCL2〜CL7を変更させるよう指示する(ステップS10)。具体的には、この指示部21は、通知されてきた基地局IDに基づいて、通信エリアを変更した基地局(この場合基地局CS1)と、その隣接基地局(この場合、基地局CS2〜CS7)とを把握すると共に、通知されてきたダウンチルト角の下げ量に基づいて、通信エリアCL1の変更分を補うことができる各隣接基地局CS2〜CS7のダウンチルト角の上げ量を決定し、当該決定したダウンチルト角の上げ量を各隣接基地局CS2〜CS7に送信する。
各隣接基地局CS2〜CS7の通信エリア制御部12は、図4(c)に示すように、基地制御局CEから送信されたダウンチルト角の上げ量に基づいてダウンチルト角を制御し、各々の通信エリアCL2〜CL7を大きくする。このように、隣接基地局CS2〜CS7の通信エリアCL2〜CL7を変更して基地局CS1の通信エリアCL1の変更分を補うことによって、通信不能となる端末PSをなくすことができる。
また、上記ステップS2において干渉波Iがなかった場合(「NO」)、または、ステップS5において既知信号を所望のS/N比で受信できた場合(「YES」)、または、ステップS7において既知信号の受信状態が改善した場合(「YES」)は、通常の受信動作を行う(ステップS11)。
以上のように、本実施形態の無線通信システムによれば、従来のように他の無線通信システムからの干渉波を抑制するためのフィルタを使用する必要がない、もしくは、フィルタの仕様緩和が可能であり、基地局の配置制限なども緩和することができ、また、置局環境、建物環境や自然環境などの変化により電波伝搬環境が変化した場合にも適応することができる。
また、図5(a)は、干渉源が複数存在する(干渉源30、40)場合における通信エリア制御動作の例を示すものである。なお、干渉源30から発生する干渉波Iと比べて、干渉源40から発生する干渉波Jの方が受信強度は弱いものとする。
この場合、図5(b)に示すように、基地局CS1の通信エリアCL1の方が基地局CS3の通信エリアCL3より小さくなるように制御される。一方、基地制御局CEは、基地局CS1の隣接基地局CS5〜CS7のダウンチルト角の上げ量を通信エリアCL1の変更分に応じて決定し、また、基地局CS3の隣接基地局CS2及びCS4のダウンチルト角の上げ量を通信エリアCL3の変更分に応じて決定する。
そして、図5(c)に示すように、基地局CS1の隣接基地局CS5〜CS7と、基地局CS3の隣接基地局CS2及びCS4は、基地制御局CEの指示に従ってダウンチルト角を上げ、各々の通信エリアを変更する。このように、干渉源が複数存在する場合は、干渉波の大きさや干渉波の影響を受ける基地局の位置に応じて、隣接基地局のダウンチルト角の制御量を適切に決定することが望ましい。
次に、本実施形態の変形例について説明する。図6は、本実施形態の変形例に係る無線通信システムの構成概略図である。なお、図6において、図1と同一の構成要素には同じ符号を付し、説明を省略する。図6において、図1と異なる点は、基地局CS1に干渉情報データベース(蓄積手段)14及び干渉発生予測部(予測手段)15が新たに設けられたことである。
干渉情報データベース14は、干渉波把握部11によって検出された干渉波の発生時間帯、月日及び曜日を干渉情報として蓄積する。干渉発生予測部15は、上記干渉情報データベース14に蓄積された干渉情報に基づいて、干渉波が発生するタイミングを予測する。
次に、このように構成された本実施形態の変形例の無線通信システムにおける通信エリアの制御動作について図7のフローチャートを用いて説明する。
まず、図3で示した通信エリア制御動作中において、干渉波把握部11は、空きキャリアを監視して干渉波が検出される度に、この干渉波が検出された時間帯(つまり干渉波の発生時間帯)、月日及び曜日を干渉情報として干渉情報データベース14に出力する。干渉情報データベース14は、上記干渉情報を逐次蓄積していく(ステップS20)。
干渉発生予測部15は、定期的に、干渉情報データベース14に蓄積されている干渉情報に基づいて、例えば、「金曜日の午後5時から午後10時までの時間帯に干渉波が発生する」というように、干渉波の発生タイミングを予測する(ステップS21)。
上記のように干渉発生予測部15が予測した干渉波の発生タイミングが到来すると(ステップS22)、干渉波把握部11は、RF無線部R1〜Rnを制御して、空きキャリアを監視し(ステップS23)、当該空きキャリアにおける干渉波の有無を判定する(ステップS24)。
このステップS24において、干渉波有りと判定された場合(「YES」)、通信エリア制御部12は、図3のステップS8と同様に、アレイアンテナATの電気的なダウンチルト角の制御を行うことにより通信エリアCL1の変更を行い(ステップS25)、通信エリアCL1の変更をネットワークNを介して基地制御局CEに通知する(ステップS26)。
そして、基地制御局CEの指示部21は、基地局CS1の隣接基地局CS2〜CS7に対して、通信エリアCL1の変更分を補うように、それぞれの通信エリアCL2〜CL7を変更させるよう指示する(ステップS27)。なお、上記ステップS24において、干渉波無しと判定された場合(「NO」)、通常の受信動作を行う(ステップS28)。
そして、基地制御局CEの指示部21は、基地局CS1の隣接基地局CS2〜CS7に対して、通信エリアCL1の変更分を補うように、それぞれの通信エリアCL2〜CL7を変更させるよう指示する(ステップS27)。なお、上記ステップS24において、干渉波無しと判定された場合(「NO」)、通常の受信動作を行う(ステップS28)。
このように、本実施形態の変形例によれば、干渉波の発生タイミングを予め予測することができるので、干渉波の発生タイミングに合わせて効率良く通信エリアの制御動作を行うことができる。従って、干渉情報の蓄積量が少ない期間は、図3に示す通信エリア制御動作を行い、干渉波の発生タイミングの予測精度を確保できる程度に干渉情報の蓄積量が多くなった場合に、図7に示す通信エリア制御動作を行うようにすることが望ましい。
また、上記干渉発生予測部15が干渉波の発生タイミングの予測結果を基地制御局CEに通知し、実際の干渉波の有無に関係なく、干渉波の発生タイミングが到来しさえすれば、通信エリア制御部12は通信エリアCL1を変更し、また、基地制御局CEは隣接基地局の通信エリアの変更を指示するようにしても良い。
また、図8に示すように、基地制御局CEに各基地局CS1〜CSnの全ての干渉情報を蓄積する全干渉情報データベース22を設けても良い。この全干渉情報データベース22に干渉情報を蓄積する方法としては、各基地局CS1〜CSnから各干渉情報データベース14に蓄積された干渉情報をネットワークNを介して送信する方法や、各基地局CS1〜CSnから通信エリアの変更の通知が送信された時間帯、月日及び曜日を干渉情報として蓄積する方法などが挙げられる。このように、基地制御局CEに全干渉情報データベース22を設けることにより、基地制御局CEが主体となって、各基地局CS1〜CSnの通信エリアの変更を制御することも可能となる。
CS1〜CSn…基地局、AT…アレイアンテナ、AT1〜ATn…アンテナ素子、R1〜Rn…RF無線部、P1〜Pn…移相器(位相調整手段)、AP1〜APn…振幅調整回路(振幅調整手段)、10…信号合成部、11…干渉波把握部(干渉波把握手段)、12…通信エリア制御部(通信エリア制御手段)、13…既知信号生成部、14…干渉情報データベース(蓄積手段)、15…干渉発生予測部(予測手段)、CL1〜CL7…通信エリア、CE…基地制御局、20…制御部、21…指示部(指示手段)、22…全干渉情報データベース、30、40…干渉源(異種の基地局)、PS…無線通信端末、N…ネットワーク
Claims (18)
- 通信エリア内に存在する無線通信端末との通信を行う複数の基地局と、当該複数の基地局を統括的に制御する基地制御局とを備える無線通信システムにおいて、
前記基地局は、
前記無線通信端末との通信を行う通信手段と、
前記通信手段を介して受信した信号に基づいて干渉波の発生状況を把握する干渉波把握手段と、
前記干渉波の発生状況に応じて前記通信エリアを変更すると共に当該通信エリアの変更を前記基地制御局に通知する通信エリア制御手段と、
を備え、
前記基地制御局は、
前記通信エリアの変更を通知した基地局の隣接基地局に対して、該基地局の通信エリアの変更分を補うように、それぞれの通信エリアを変更させるよう指示する指示手段を備える、
ことを特徴とする無線通信システム。 - 前記通信エリア制御手段は、前記通信手段に設けられたアンテナのダウンチルト角を制御することにより、前記通信エリアを変更することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
- 前記通信エリア制御手段は、前記干渉波の受信強度が所定のレベル以下となるように前記ダウンチルト角を下げ、
前記指示手段は、前記隣接基地局に対して、前記基地局の通信エリアの変更分を補うように前記ダウンチルト角を上げるよう指示することを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。 - 前記通信手段は、
複数のアンテナ素子からなるアレイアンテナと、
各アンテナ素子の出力信号の位相を調整する位相調整手段と、
各アンテナ素子の出力信号の振幅を調整する振幅調整手段と、
前記位相及び振幅調整後の各アンテナ素子の出力信号を合成する信号合成手段と、
を備えたアダプティブアレイアンテナであり、
前記通信エリア制御手段は、前記位相調整手段を制御して各アンテナ素子の出力信号の位相を制御することにより前記ダウンチルト角を制御する、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の無線通信システム。 - 前記干渉波把握手段は、前記通信手段を制御して空きキャリアを監視することにより干渉波の有無を判定し、前記干渉波有りと判定した場合、前記空きキャリアを使用して所定の既知信号を前記通信手段を介して受信すると共に前記既知信号の受信品質を判定し、
前記通信エリア制御手段は、前記既知信号が所望の受信品質で受信できなかった場合、または既知信号そのものを受信できなかった場合、前記位相調整手段及び振幅調整手段を制御して前記干渉波にヌル点を向けるように前記アレイアンテナの指向性を変更し、当該アレイアンテナの指向性の変更によっても前記既知信号の受信状態が改善されなかった場合に前記ダウンチルト角の制御を行う、
ことを特徴とする請求項4記載の無線通信システム。 - 前記基地局は、
前記干渉波が発生した時間帯、月日及び曜日の少なくとも1つを干渉情報として蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された干渉情報に基づいて、前記干渉波が発生するタイミングを予測する予測手段とを備え、
前記干渉波把握手段は、前記予測手段が予測した干渉波の発生タイミングに合わせて前記通信手段を制御して空きキャリアを監視することにより干渉波の有無を判定し、
前記通信エリア制御手段は、前記干渉波把握手段が干渉波有りと判定した場合に前記通信エリアの変更を行うと共に当該通信エリアの変更を前記基地制御局に通知し、
前記基地制御局の前記指示手段は、前記通信エリアの変更を通知した基地局の隣接基地局に対して、前記基地局の通信エリアの変更分を補うようにそれぞれの通信エリアを変更させるよう、前記干渉波の発生タイミングに合わせて指示する、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の無線通信システム。 - 前記基地局は、
前記干渉波が発生した時間帯、月日及び曜日の少なくとも1つを干渉情報として蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された干渉情報に基づいて、前記干渉波が発生するタイミングを予測し当該予測結果を前記基地制御局に通知する予測手段とを備え、
前記通信エリア制御手段は、前記予測手段が予測した干渉波の発生タイミングに合わせて前記通信エリアの変更を行い、
前記基地制御局の前記指示手段は、前記予測結果を通知した基地局の隣接基地局に対して、前記基地局の通信エリアの変更分を補うようにそれぞれの通信エリアを変更させるよう、前記干渉波の発生タイミングに合わせて指示する、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の無線通信システム。 - 基地制御局の制御の下、通信エリア内に存在する無線通信端末との通信を行う基地局において、
前記無線通信端末との通信を行う通信手段と、
前記通信手段を介して受信した信号に基づいて干渉波の発生状況を把握する干渉波把握手段と、
前記干渉波の発生状況に応じて前記通信エリアを変更すると共に当該通信エリアの変更を前記基地制御局に通知する通信エリア制御手段と、
を備えることを特徴とする基地局。 - 前記通信エリア制御手段は、前記通信手段に設けられたアンテナのダウンチルト角を制御することにより、前記通信エリアを変更することを特徴とする請求項8記載の基地局。
- 前記通信エリア制御手段は、前記干渉波の受信強度が所定のレベル以下となるように前記ダウンチルト角を下げることを特徴とする請求項9記載の基地局。
- 前記通信手段は、
複数のアンテナ素子からなるアレイアンテナと、
各アンテナ素子の出力信号の位相を調整する位相調整手段と、
各アンテナ素子の出力信号の振幅を調整する振幅調整手段と、
前記位相及び振幅調整後の各アンテナ素子の出力信号を合成する信号合成手段と、
を備えたアダプティブアレイアンテナであり、
前記通信エリア制御手段は、前記位相調整手段を制御して各アンテナ素子の出力信号の位相を制御することにより前記ダウンチルト角を制御する、
ことを特徴とする請求項9または10に記載の基地局。 - 前記干渉波把握手段は、前記通信手段を制御して空きキャリアを監視することにより干渉波の有無を判定し、前記干渉波有りと判定した場合、前記空きキャリアを使用して所定の既知信号を前記通信手段を介して受信すると共に前記既知信号の受信品質を判定し、
前記通信エリア制御手段は、前記既知信号が所望の受信品質で受信できなかった場合、または既知信号そのものを受信できなかった場合、前記位相調整手段及び振幅調整手段を制御して前記干渉波にヌル点を向けるように前記アレイアンテナの指向性を変更し、当該アレイアンテナの指向性の変更によっても前記既知信号の受信状態が改善されなかった場合に前記ダウンチルト角の制御を行う、
ことを特徴とする請求項11記載の基地局。 - 前記干渉波が発生した時間帯、月日及び曜日の少なくとも1つを干渉情報として蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された干渉情報に基づいて、前記干渉波が発生するタイミングを予測する予測手段とを備え、
前記干渉波把握手段は、前記予測手段が予測した干渉波の発生タイミングに合わせて前記通信手段を制御して空きキャリアを監視することにより干渉波の有無を判定し、
前記通信エリア制御手段は、前記干渉波把握手段が干渉波有りと判定した場合に前記通信エリアの変更を行うと共に当該通信エリアの変更を前記基地制御局に通知する、
ことを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の基地局。 - 前記干渉波が発生した時間帯、月日及び曜日の少なくとも1つを干渉情報として蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された干渉情報に基づいて、前記干渉波が発生するタイミングを予測し当該予測結果を前記基地制御局に通知する予測手段とを備え、
前記通信エリア制御手段は、前記予測手段が予測した干渉波の発生タイミングに合わせて前記通信エリアの変更を行う、
ことを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の基地局。 - 通信エリア内に存在する無線通信端末との通信を行う複数の基地局を統括的に制御する基地制御局において、
前記通信エリアの変更を通知した基地局の隣接基地局に対して、該基地局の通信エリアの変更分を補うように、それぞれの通信エリアを変更させるよう指示する指示手段を備えることを特徴とする基地制御局。 - 前記指示手段は、前記隣接基地局に対して、前記基地局の通信エリアの変更分を補うようにダウンチルト角を上げるよう指示することを特徴とする請求項15記載の基地制御局。
- 前記指示手段は、前記干渉波の発生タイミングの予測結果を通知した基地局の隣接基地局に対して、前記基地局の通信エリアの変更分を補うようにそれぞれの通信エリアを変更させるよう、前記干渉波の発生タイミングに合わせて指示することを特徴とする請求項15または16に記載の基地制御局。
- 通信エリア内に存在する無線通信端末との通信を行う複数の基地局と、当該複数の基地局を統括的に制御する基地制御局とによる通信エリア制御方法において、
前記基地局が、受信した信号に基づいて干渉波の発生状況を把握するステップと、
前記干渉波の発生状況に応じて前記通信エリアを変更するステップと、
前記通信エリアの変更を前記基地制御局に通知するステップと、
前記基地制御局が、前記通信エリアの変更を通知した基地局の隣接基地局に対して、該基地局の通信エリアの変更分を補うように、それぞれの通信エリアを変更させるよう指示するステップと、
を有することを特徴とする通信エリア制御方法。
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