JP2008109713A - 無線チャネル制御方法、送信装置及び受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】無線チャネルの伝搬環境の変動に迅速に対応することが可能な無線チャネル制御方法及び受信装置を提供する。
【解決手段】移動通信システムにおける送信装置から受信装置に向けた方向の無線チャネルの制御方法は、該送信装置から送信された信号を該受信装置によって受信し、該受信装置において、該信号の受信品質を測定して、測定した該受信品質がリファレンス品質を上回るか、下回るかを示す2値化された情報を生成し、該2値化された情報に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式を制御する。
【選択図】図2
【解決手段】移動通信システムにおける送信装置から受信装置に向けた方向の無線チャネルの制御方法は、該送信装置から送信された信号を該受信装置によって受信し、該受信装置において、該信号の受信品質を測定して、測定した該受信品質がリファレンス品質を上回るか、下回るかを示す2値化された情報を生成し、該2値化された情報に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式を制御する。
【選択図】図2
Description
本発明は、送信装置及び受信装置を有する移動通信システムにて、送信装置から受信装置へ向かう無線チャネルを制御する無線チャネル制御方法及び当該無線チャネル制御方法が適用される送信装置及び受信装置に関する。
無線通信、特に移動通信においては、情報の送受信を行う通信装置間に設定される無線チャネルは、その伝搬環境が変動しやすい。このような無線チャネルを用いた情報伝送を適切に行うべく、伝搬環境の変動に応じて、当該無線チャネルの送信パラメータを適宜変更することが行われている。送信パラメータは、例えば、変調方式や符号化率、誤り訂正符号等の冗長ビットを含む全伝送ビット数に対する真の情報ビット数の割合(以下、「Rate−Matching率」と称する)、CDMA(Code Division Multiple Access)通信において用いられる拡散コード数である。
図1は、無線チャネルの送信パラメータを変更する移動通信システムの従来の構成例を示す図である。同図に示す移動通信システムは、送信装置としての基地局500と受信装置としての移動局600により構成される。なお、以下においては、送信パラメータとして、符号化率と変調方式が用いられているものとする。
基地局500は、エンコーダ502、変調部504、送信部506、サーキュレータ508、アンテナ510、受信部512、復調部514、デコーダ516及び送信パラメータ設定部518を備える。一方、移動局600は、アンテナ602、サーキュレータ604、受信部606、復調部608、デコーダ610、ブロックエラーレート導出部612、送信パラメータ決定部614、送信ベースバンド部616及び送信部618を備える。
基地局500から移動局600へ向かう無線チャネル(以下、「下り無線チャネル」と称する)の送信パラメータの変更は、以下のような手順で行われる。即ち、基地局500内のエンコーダ502は、送信パラメータ設定部518から通知される送信パラメータとしての符号化率に基づいて、入力される送信対象のデータを符号化し、変調部504へ出力する。変調部504は、送信パラメータ設定部518から通知される変調方式に基づいて、ベースバンド信号を符号化されたデータ(以下、「符号化データ」と称する)により変調し、送信部506へ出力する。送信部506は、符号化データにより変調された信号を、送信対象の信号として、サーキュレータ508及びアンテナ510を介して移動局600へ送信する。
移動局600内の受信部606は、アンテナ602及びサーキュレータ604を介して、基地局500からの信号を受信し、復調部608へ出力する。復調部608は、基地局500内の変調部504が用いる変調方式に対応する復調方式を用いて、入力される信号を復調し、符号化データをデコーダ610へ出力する。デコーダ610は、基地局500内のエンコーダ502が用いる符号化方式に対応する復号化方式を用いて、入力される符号化データを復号化し、当該復号化により得られたデータを出力する。ブロックエラーレート導出部612は、デコーダ610による復号化を監視し、所定の伝送単位である1ブロック当たりのデータ誤り率(以下、「ブロックエラーレート」と称する)を導出して、送信パラメータ決定部614へ出力する。
送信パラメータ決定部614は、このブロックエラーレートに基づいて、送信パラメータである符号化率及び変調方式を決定する。具体的には、送信パラメータ決定部614は、ブロックエラーレートが高い場合、即ち、データ誤りが多い場合には、下り無線チャネルの伝搬環境が悪いと判断し、小さい符号化率に変更したり、1ビット当たりの伝送エネルギーの大きい変調方式に変更する。一方、送信パラメータ決定部614は、ブロックエラーレートが低い場合、即ち、データ誤りが少ない場合には、下り無線チャネルの伝搬環境が良いと判断し、大きい符号化率に変更したり、1ビット当たりの伝送エネルギーの小さい変調方式に変更する。更に、送信パラメータ決定部614は、新たな送信パラメータに関連する情報を送信ベースバンド部616へ出力する。
送信ベースバンド部616は、新たな送信パラメータに関連する情報を符号化し、更に、この符号化した送信パラメータに関連する情報により、基地局500へ向かう上り方向のベースバンド信号(以下、「上りベースバンド信号」と称する)を変調して送信部618へ出力する。送信部618は、入力された信号を、サーキュレータ604及びアンテナ602を介して、基地局500へ出力する。
基地局500内の受信部508は、アンテナ510及びサーキュレータ508を介して、基地局500からの信号を受信し、復調部514へ出力する。復調部514は、入力される信号を復調し、符号化データをデコーダ516へ出力する。デコーダ516は、入力される符号化データを復号化し、当該復号化により得られる送信パラメータに関連する情報を送信パラメータ設定部518へ出力する。
送信パラメータ設定部518は、入力した送信パラメータに関連する情報に基づいて、新たな符号化率及び変調方式を認識する。更に、送信パラメータ設定部518は、符号化率についてはエンコーダ502へ通知し、変調方式については変調部504へ通知する。その後の基地局500から移動局600へのデータ伝送においては、エンコーダ502は新たな符号化率を用い、変調部504は新たな変調方式を用いる。
上述した送信パラメータ変更の従来技術としては、例えば以下の特許文献1乃至4がある。
日本国特許公開公報「特開2001−238256」
日本国特許公開公報「特開2001−339458」
日本国特許公開公報「特開2002−84578」
日本国特許公開公報「特開平11−88940」
しかしながら、上述した従来の送信パラメータの変更方法では、移動局600内のブロックエラーレート導出部612によるブロックエラーレートの導出に時間を要していた。このため、基地局500は、下り無線チャネルの伝搬環境の変動に応じて、迅速に送信パラメータを変更することができなかった。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決する、無線チャネルの伝搬環境の変動に迅速に対応することが可能な無線チャネル制御方法、送信装置及び受信装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するため、この無線チャネルの制御方法は、
移動通信システムにおける送信装置から受信装置に向けた方向の無線チャネルの制御方法において、
該送信装置から送信された信号を該受信装置によって受信し、
該受信装置において、該信号の受信品質を測定して、測定した該受信品質がリファレンス品質を上回るか、下回るかを示す2値化された情報を生成し、
該2値化された情報に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式を制御することを要件とする。
移動通信システムにおける送信装置から受信装置に向けた方向の無線チャネルの制御方法において、
該送信装置から送信された信号を該受信装置によって受信し、
該受信装置において、該信号の受信品質を測定して、測定した該受信品質がリファレンス品質を上回るか、下回るかを示す2値化された情報を生成し、
該2値化された情報に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式を制御することを要件とする。
また、この送信装置及び受信装置を有する移動通信システムにて、前記送信装置から前記受信装置へ向かう無線チャネルを制御する無線チャネル制御方法において、前記受信装置は、前記無線チャネルの伝搬環境に応じて、該無線チャネルの送信電力を制御する送信電力制御情報を生成し、前記送信電力制御情報に基づいて、送信パラメータに関連する情報を生成し、前記送信パラメータに関連する情報を前記送信装置へ通知し、前記送信装置は、前記受信装置からの送信パラメータに関連する情報に基づいて、前記無線チャネルを制御する。
このような無線チャネル制御方法によれば、受信装置は、無線チャネルの送信電力を制御する送信電力制御情報に基づいて、送信パラメータに関連する情報を生成しており、従来のように送信パラメータに関連する情報の生成にブロックエラーレートを用いる必要がない。このため、送信装置は、無線チャネルの伝搬環境の変動に応じて、迅速に送信パラメータを変更することが可能となる。
開示の無線チャネル制御方法、送信装置及び受信装置によれば、無線チャネルの伝搬環境の変動に迅速に対応することができる効果を奏する。
本発明の他の目的、特徴及び利点は添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことにより一層明瞭となるであろう。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図2は、第1実施形態に係る移動通信システムの構成例を示す図である。同図に示す移動通信システムは、送信装置としての基地局100と受信装置としての移動局200により構成される。この移動通信システムは、基地局100から移動局200に向かう無線チャネル(下り無線チャネル)の伝搬環境の変動に応じて、当該無線チャネルの送信パラメータが適宜変更する。なお、以下においては、送信パラメータとして、符号化率と変調方式が用いられているものとする。
基地局100は、エンコーダ102、変調部104、送信部106、サーキュレータ108、アンテナ110、受信部112、復調部114、デコーダ116及び送信パラメータ設定部118を備える。一方、移動局200は、アンテナ202、サーキュレータ204、受信部206、復調部208、デコーダ210、TPCビット生成部212、送信パラメータ決定部214、送信ベースバンド部216及び送信部218を備える。
基地局100から移動局200へ向かう下り無線チャネルの送信パラメータの変更は、以下のような手順で行われる。即ち、基地局100内のエンコーダ102は、送信パラメータ設定部118から通知される送信パラメータとしての符号化率に基づいて、入力される送信対象のデータを符号化する。更に、エンコーダ102は、符号化により得られた符号化データを変調部104へ出力する。変調部104は、送信パラメータ設定部118から通知される変調方式に基づいて、符号化データによりベースバンド信号を変調し、送信部106へ出力する。
送信部106は、符号化データにより変調された信号を、送信対象の信号として、サーキュレータ108へ出力する。サーキュレータ108は、所定の周期で送信部106からの信号をアンテナ110を介して送信するとともに、アンテナ110によって受信された信号を受信部112へ出力するものである。ここではサーキュレータ108は、所定のタイミングで、送信対象の信号を、アンテナ110を介して移動局200へ送信する。
移動局200内のサーキュレータ204は、基地局100内のサーキュレータ108と同様、所定の周期で送信部218からの信号をアンテナ202を介して送信するとともに、アンテナ202によって受信された信号を受信部206へ出力するものである。ここではサーキュレータ204は、アンテナ202が受信した基地局100からの信号を受信部206へ出力する。更に、受信部206は、この信号を復調部208へ出力する。
復調部208は、基地局100内の変調部104が用いる変調方式に対応する復調方式を用いて、入力される信号を復調する。更に、復調部208は、得られた符号化データをデコーダ210へ出力する。デコーダ210は、基地局100内のエンコーダ102が用いる符号化方式に対応する復号化方式を用いて、入力される符号化データを復号化し、当該復号化により得られたデータを出力する。
また、復調部208は、入力される信号に基づいて、下り無線チャネルの信号対雑音電力比(以下、「SIR」と称する)測定し、当該SIRをTPCビット生成部212へ出力する。
TPCビット生成部212は、入力されるSIRと予め定められている基準値とを比較し、その比較結果に基づいて、基地局100に対して下り無線チャネルの送信電力の上げ下げを指示するためのビット(以下、「TPCビット」と称する)を生成する。具体的には、TPCビット生成部212は、SIRが基準値未満である場合には、下り無線チャネルの伝搬環境が悪いため、基地局100に対して下り無線チャネルの送信電力を上げるように指示するためのTPCビット「0」を生成し、SIRが基準値以上である場合には、下り無線チャネルの伝搬環境が良いため、基地局100に対して下り無線チャネルの送信電力を下げるように指示するためのTPCビット「1」を生成する。更に、TPCビット生成部212は、生成したTPCビットを送信パラメータ決定部214へ出力する。
なお、信号対雑音電力比の測定対象であって送信電力制御の対象となる下り無線チャネルは、送信パラメータの制御対象となる下り無線チャネルとは別の無線チャネルでも良い。例えば、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Accsess)が採用される移動通信システムにおいては、DPCH(Dedicated
Physical Channel)を信号対雑音電力比の測定対象であって送信電力制御の対象となる下り無線チャネルとし、HS−DPCH(High−Speed Dedicated Physical Channel)を送信パラメータの制御対象となる下り無線チャネルとすることができる。
Physical Channel)を信号対雑音電力比の測定対象であって送信電力制御の対象となる下り無線チャネルとし、HS−DPCH(High−Speed Dedicated Physical Channel)を送信パラメータの制御対象となる下り無線チャネルとすることができる。
送信パラメータ決定部214は、入力されるTPCビットに基づいて、送信パラメータである符号化率及び変調方式を決定する。図3は、送信パラメータ値と送信パラメータ(変調方式及び符号化率)との関係を示す図である。同図においては、送信パラメータ値が大きいほど、当該送信パラメータに対応する送信パラメータは、伝搬環境が悪い場合にも通信品質を確保することが可能なものとなっている。
送信パラメータ決定部214は、入力されたTPCビットが「0」の場合、即ち、下り無線チャネルの伝搬環境が悪く、当該下り無線チャネルの送信電力を上げる場合には、小さい符号化率に変更したり、1ビット当たりの伝送エネルギーの大きい変調方式に変更すべく、その時点で基地局100が用いている送信パラメータに対応する送信パラメータ値を増加させ、当該増加した送信パラメータ値に対応する送信パラメータを新たな送信パラメータとして決定する。一方、送信パラメータ決定部214は、入力されたTPCビットが「1」の場合、即ち、下り無線チャネルの伝搬環境が良く、当該下り無線チャネルの送信電力を下げる場合には、大きい符号化率に変更したり、1ビット当たりの伝送エネルギーの小さい変調方式に変更すべく、その時点で基地局100が用いている送信パラメータに対応する送信パラメータ値を減少させ、当該減少した送信パラメータ値に対応する送信パラメータを新たな送信パラメータとして決定する。
例えば、その時点で基地局100が用いている変調方式がQPSKであり、符号化率が3/4であるものとする。この場合、これら変調方式及び符号化率に対応する送信パラメータ値は、図3によれば「2」である。ここで、送信パラメータ決定部214は、入力されたTPCビットが「0」の場合には、送信パラメータ値を1増加させて「3」とし、送信パラメータ値「3」に対応する送信パラメータ(変調方式が16QAM、符号化率が1/2)を新たな送信パラメータとして決定する。一方、送信パラメータ決定部214は、入力されたTPCビットが「1」の場合には、送信パラメータ値を1減少させて「1」とし、送信パラメータ値「1」に対応する送信パラメータ(変調方式がQPSK、符号化率が1/2)を新たな送信パラメータとして決定する。更に、送信パラメータ決定部214は、新たな送信パラメータに対応する送信パラメータ値を送信ベースバンド決定部216へ出力する。
送信ベースバンド部216は、送信パラメータ値を符号化し、更に、この符号化した送信パラメータ値により、基地局200へ向かう上りベースバンド信号を変調して送信部218へ出力する。更に、送信部218は、入力された信号をサーキュレータ204へ出力する。サーキュレータ204は、所定のタイミングで、送信対象の信号を、アンテナ202を介して基地局100へ送信する。
基地局100内のサーキュレータ108は、アンテナ110が受信した移動局200からの信号を受信部112へ出力する。更に、受信部112は、この信号を復調部114へ出力する。復調部114は、入力される信号を復調し、符号化データをデコーダ116へ出力する。デコーダ116は、入力される符号化データを復号化し、当該復号化により得られる送信パラメータ値を送信パラメータ設定部118へ出力する。
送信パラメータ設定部118は、入力した送信パラメータ値と、図3に示す送信パラメータ値と送信パラメータとの対応関係に基づいて、新たな符号化率及び変調方式を認識する。更に、送信パラメータ設定部118は、符号化率についてはエンコーダ102へ通知し、変調方式については変調部104へ通知する。その後の基地局100から移動局200へのデータ伝送においては、エンコーダ102は新たな符号化率を用い、変調部104は新たな変調方式を用いる。
上述した第1実施形態では、移動局200は、下り無線チャネルの送信電力を制御するTPCビットに基づいて、新たな送信パラメータ値を生成しており、従来のようにブロックエラーレートを用いる必要がない。このため、基地局100は、下り無線チャネルの伝搬環境の変動に応じて、迅速に送信パラメータを変更することが可能となる。
図4は、第2実施形態に係る移動通信システムの構成例を示す図である。同図に示す移動通信システムは、図2に示す移動通信システムと比較すると、移動局200において、TPCビット生成部212と送信パラメータ決定部214との間に、新たに多数決回路220が備えられている。
多数決回路220は、第1の所定期間にTPCビット生成部212から入力される複数のTPCビットについて「0」と「1」のどちらが多いかを判定する。更に、多数決回路220は、多い方のTPCビットを送信パラメータ決定部214へ出力する。送信パラメータ決定部214は、入力されるTPCビットに基づいて、第1実施形態と同様の手順により、送信パラメータである符号化率及び変調方式を決定する。
なお、多数決回路220は、多い方のTPCビットとともに、当該多い方のTPCビットの数と少ない方のTPCビットの差分を送信パラメータ決定部214へ出力するようにしても良い。この場合には、送信パラメータ決定部214は、差分が大きいほど、その時点で基地局100が用いている送信パラメータに対応する送信パラメータ値の増減量を大きくして、当該増減した送信パラメータ値に対応する送信パラメータを新たな送信パラメータとして決定する。
上述した第2実施形態では、移動局200は、第1実施形態の場合よりも、基地局100に対する送信パラメータ値の送信頻度を減らすことができる。従って、移動局200から基地局100に向かう上り無線チャネルのうち、送信パラメータ値以外の情報の伝送に用いられる帯域を増加させることが可能となる。
図5は、第3実施形態に係る移動通信システムの構成例を示す図である。同図に示す移動通信システムは、図4に示す移動通信システムと比較すると、移動局200において、復調部208と多数決回路220との間に、新たに移動速度検出部222が備えられている。
移動速度検出部222は、復調部208に入力される信号の受信電力の変動に基づいて、移動局200の移動速度を検出する。具体的な移動速度の検出方法としては、例えば、日本国特許公開公報「特願平6−514586」がある。なお、移動速度検出部222は、必ずしも復調部208に入力される信号に基づいて移動局200の移動速度を検出する必要はなく、例えばGPS(Global Positionig System)の機能を利用する等、何らかの方法を用いて移動局200の移動速度を検出することができれば良い。更に、移動速度検出部222は、検出した移動局200の移動速度を多数決回路220へ出力する。
多数決回路220は、第2実施形態と同様、第1の所定期間にTPCビット生成部212から入力される複数のTPCビットについて「0」と「1」のどちらが多いかを判定する。但し、多数決回路220は、移動局200の移動速度が所定値以上の場合には、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が高いため、第1の所定期間を短くする。また、多数決回路220は、移動局200の移動速度が所定値未満の場合には、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が低いため、第1の所定期間を長くする。
上述した第3実施形態では、移動局200は、移動局200の移動速度が速く、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が高い場合には、送信パラメータ値の送信頻度を増加させることができ、移動局200の移動速度が速く、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が低い場合には、送信パラメータ値の送信頻度を減少させることができる。従って、移動局200は、下り無線チャネルの伝搬環境の変動に応じて、適切な頻度で送信パラメータ値を送信することが可能となる。
図6は、第4実施形態に係る移動通信システムの構成例を示す図である。同図に示す移動通信システムは、図2に示す移動通信システムと比較すると、移動局200において、復調部208と送信パラメータ決定部213との間に、TPCビット生成部212が備えられていない一方、SIR測定部224、基準値設定部226、比較部228及び多数決回路230が備えられている。
この第4実施形態においては、移動局200内の復調部208は、入力される信号をSIR測定部224へ出力する。SIR測定部224は、入力される信号に基づいて、下り無線チャネルの信号対雑音電力比(SIR)測定し、当該SIRを比較部228へ出力する。
基準値設定部226は、SIRの基準値を設定する。比較部228は、SIR測定部224によって測定されたSIR(以下、「SIR測定値」と称する)と基準値設定部226によって設定されたSIR基準値とを比較し、その結果を多数決回路230へ出力する。
多数決回路230は、第2の所定期間に比較部228から入力される比較結果について、SIR測定値の方がSIR基準値よりも大きいとの比較結果と、SIR測定値の方がSIR基準値よりも小さいとの比較結果のどちらが多いかを判定する。更に、多数決回路220は、多い方の比較結果を送信パラメータ決定部214へ出力する。
送信パラメータ決定部214は、入力される比較結果に基づいて、送信パラメータである符号化率及び変調方式を決定する。具体的には、送信パラメータ決定部214は、入力される比較結果がSIR測定値の方がSIR基準値よりも小さいことを示していれば、大きい符号化率に変更したり、1ビット当たりの伝送エネルギーの小さい変調方式に変更する。また、送信パラメータ決定部214は、入力された比較結果がSIR測定値の方がSIR基準値よりも小さいことを示していれば、小さい符号化率に変更したり、1ビット当たりの伝送エネルギーの大きい変調方式に変更する。
なお、多数決回路230は、多い方の比較結果とともに、当該多い方の比較結果と少ない方の比較結果の差分を送信パラメータ決定部214へ出力するようにしても良い。この場合には、送信パラメータ値と送信パラメータとの関係が図3に示すものであれば、送信パラメータ決定部214は、差分が大きいほど、その時点で基地局100が用いている送信パラメータに対応する送信パラメータ値の増減量を大きくして、当該増減した送信パラメータ値に対応する送信パラメータを新たな送信パラメータとして決定する。
上述した第4実施形態では、移動局200は、下り無線チャネルのSIRに基づいて、新たな送信パラメータ値を生成しており、従来のようにブロックエラーレートを用いる必要がない。このため、基地局100は、下り無線チャネルの伝搬環境の変動に応じて、迅速に送信パラメータを変更することが可能となる。
図7は、第5実施形態に係る移動通信システムの構成例を示す図である。同図に示す移動通信システムは、図6に示す移動通信システムと比較すると、移動局200において、復調部208と多数決回路230との間に、新たに移動速度検出部232が備えられている。
移動速度検出部232は、図5に示す移動局200内の移動速度検出部222と同様、復調部208に入力される信号の受信電力の変動に基づいて、移動局200の移動速度を検出する。なお、移動速度検出部232は、例えばGPSの機能を利用する等、何らかの方法を用いて移動局200の移動速度を検出することができれば良い。更に、移動速度検出部232は、検出した移動局200の移動速度を多数決回路230へ出力する。
多数決回路230は、第4実施形態と同様、第2の所定期間に比較部228から入力される比較結果について、SIR測定値の方がSIR基準値よりも大きいとの比較結果と、SIR測定値の方がSIR基準値よりも小さいとの比較結果のどちらが多いかを判定する。但し、多数決回路220は、移動局200の移動速度が所定値以上の場合には、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が高いため、第2の所定期間を短くする。また、多数決回路220は、移動局200の移動速度が所定値未満の場合には、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が低いため、第2の所定期間を長くする。
上述した第5実施形態では、第3実施形態と同様、移動局200は、移動局200の移動速度が速く、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が高い場合には、送信パラメータ値の送信頻度を増加させることができ、移動局200の移動速度が速く、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が低い場合には、送信パラメータ値の送信頻度を減少させることができる。従って、移動局200は、下り無線チャネルの伝搬環境の変動に応じて、適切な頻度で送信パラメータ値を送信することが可能となる。
図8は、第6実施形態に係る移動通信システムの構成例を示す図である。同図に示す移動通信システムは、図7に示す移動通信システムと比較すると、移動局200において、デコーダ210と基準値設定部226とが接続されている。
この第6実施形態においては、デコーダ210は、基地局100内のエンコーダ102が用いる符号化方式に対応する復号化方式を用いて、入力される符号化データを復号化するとともに、データ受信の成否を判定する。更に、デコーダ210は、データ受信が成功した場合には、基準値設定部226へACK信号を出力する。また、デコーダ210は、データ受信が失敗した場合には、基準値設定部226へNACK信号を出力する。
基準値設定部226は、第3の所定期間内にACK信号が連続して入力された場合、SIR基準値を下げる。SIR基準値が下げられると、比較部228及び多数決回路230が、SIR測定値の方がSIR基準値よりも大きいとの比較結果を導出する可能性が高まる。従って、送信パラメータ決定部214が大きい符号化率に変更したり、1ビット当たりの伝送エネルギーの小さい変調方式に変更する可能性が高まり、伝搬環境が良いことに応じて、下り無線チャネルの伝送効率を向上させることが可能となる。
一方、基準値設定部226は、第3の所定期間内にNACK信号が連続して入力された場合、SIR基準値を上げる。SIR基準値が上げられると、比較部228及び多数決回路230が、SIR測定値の方がSIR基準値よりも小さいとの比較結果を導出する可能性が高まる。従って、送信パラメータ決定部214が小さい符号化率に変更したり、1ビット当たりの伝送エネルギーの大きい変調方式に変更する可能性が高まり、伝搬環境が悪いことに応じて、下り無線チャネルの伝送品質を向上させることが可能となる。
図9は、第7実施形態に係る移動通信システムの構成例を示す図である。同図に示す移動通信システムは、図8に示す移動通信システムと比較すると、移動局200において、デコーダ210と基準値設定部226との間に、新たに比率導出部234が備えられている。
この第7実施形態においては、比率導出部234は、第3の所定期間にデコーダ210から出力されるACK信号及びNACK信号の比率を導出し、基準値設定部226へ出力する。
基準値設定部226は、ACK信号の比率が所定値以上である場合、又は、NACK信号の比率が所定値未満である場合、SIR基準値を下げる。SIR基準値が下げられると、第6実施形態と同様、送信パラメータ決定部214が大きい符号化率に変更したり、1ビット当たりの伝送エネルギーの小さい変調方式に変更する可能性が高まり、下り無線チャネルの伝送効率を向上させることが可能となる。
一方、基準値設定部226は、ACK信号の比率が所定値未満である場合、又は、NACK信号の比率が所定値以上である場合、SIR基準値を上げる。SIR基準値が上げられると、第6実施形態と同様、送信パラメータ決定部214が小さい符号化率に変更したり、1ビット当たりの伝送エネルギーの大きい変調方式に変更する可能性が高まり、下り無線チャネルの伝送品質を向上させることが可能となる。
図10は、第8実施形態に係る移動通信システムの構成例を示す図である。同図に示す移動通信システムは、図9に示す移動通信システムと比較すると、移動局200において、移動速度検出部232と比率導出部234とが接続されている。
この第8実施形態においては、比率導出部234は、第7実施形態と同様、第3の所定期間にデコーダ210から出力されるACK信号及びNACK信号の比率を導出し、基準値設定部226へ出力する。但し、比率導出部234は、移動局200の移動速度が所定値以上の場合には、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が高いため、第3の所定期間を短くする。また、比率導出部234は、移動局200の移動速度が所定値未満の場合には、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が低いため、第3の所定期間を長くする。
上述した第8実施形態では、移動局200は、移動局200の移動速度が速く、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が高い場合には、送信パラメータ値の送信頻度を増加させることができ、移動局200の移動速度が速く、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が低い場合には、送信パラメータ値の送信頻度を減少させることができる。従って、移動局200は、下り無線チャネルの伝搬環境の変動に応じて、適切な頻度で送信パラメータ値を送信することが可能となる。
図11は、第9実施形態に係る移動通信システムの構成例を示す図である。同図に示す移動通信システムは、図2に示す移動通信システムと比較すると、移動局200において、復調部208と送信パラメータ決定部213との間に、TPCビット生成部212が備えられていない一方、移動速度検出部236及びカウンタ238が備えられている。更に、カウンタ238は、デコーダ210に接続されている。
この第9実施形態においては、移動局200内のデコーダ210は、第6実施形態と同様、データ受信の成否を判定する。更に、デコーダ210は、データ受信が成功した場合には、基準値設定部226へACK信号を出力する。また、デコーダ210は、データ受信が失敗した場合には、基準値設定部226へNACK信号を出力する。
カウンタ238は、第4の所定期間にデコーダ210から出力されるACK信号及びNACK信号の数をカウントし、送信パラメータ決定部214へ出力する。但し、カウンタ238は、移動局200の移動速度が所定値以上の場合には、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が高いため、第4の所定期間を短くする。また、比率導出部234は、移動局200の移動速度が所定値未満の場合には、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が低いため、第4の所定期間を長くする。
送信パラメータ決定部214は、入力されるカウント値に基づいて、送信パラメータである符号化率及び変調方式を決定する。具体的には、送信パラメータ決定部214は、ACK信号の比率が所定値以上である場合、又は、NACK信号の比率が所定値未満である場合、大きい符号化率に変更したり、1ビット当たりの伝送エネルギーの小さい変調方式に変更する。また、送信パラメータ決定部214は、ACK信号の比率が所定値未満である場合、又は、NACK信号の比率が所定値以上である場合、小さい符号化率に変更したり、1ビット当たりの伝送エネルギーの大きい変調方式に変更する。
上述した第9実施形態では、移動局200は、下り無線チャネルを伝送される情報の受信の成否に基づいて、新たな送信パラメータ値を生成しており、従来のようにブロックエラーレートを用いる必要がない。このため、基地局100は、下り無線チャネルの伝搬環境の変動に応じて、迅速に送信パラメータを変更することが可能となる。
また、第9実施形態では、移動局200は、移動局200の移動速度が速く、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が高い場合には、送信パラメータ値の送信頻度を増加させることができ、移動局200の移動速度が速く、下り無線チャネルの伝搬環境が短時間に大きく変動する可能性が低い場合には、送信パラメータ値の送信頻度を減少させることができる。従って、移動局200は、下り無線チャネルの伝搬環境の変動に応じて、適切な頻度で送信パラメータ値を送信することが可能となる。
ところで、上述した実施形態では、変調方式と符号化率とを送信パラメータとする場合について説明したが、Rate−Matching率やCDMA通信において用いられる拡散コード数を送信パラメータとする場合についても、本発明を適用することができる。例えば、移動局200は、下り無線チャネルの伝搬環境が悪い場合にはRate−Matching率を下げ、良い場合にはRate−Matching率を上げる。また、移動局は、下り無線チャネルの伝搬環境が悪い場合には拡散コード数を減らし、良い場合には拡散コード数を増やす。
また、上述した実施形態では、下り無線チャネルの送信パラメータを変更する場合について説明したが、上り無線チャネルの送信パラメータを変更する場合についても本発明を適用することができる。上り無線チャネルの送信パラメータを変更する場合には、移動局は上述した実施形態の基地局の構成を有し、基地局は上述した実施形態の移動局の構成を有するようにすれば良い。
100 基地局
200 移動局
200 移動局
Claims (12)
- 移動通信システムにおける送信装置から受信装置に向けた方向の無線チャネルの制御方法において、
該送信装置から送信された信号を該受信装置によって受信し、
該受信装置において、該信号の受信品質を測定して、測定した該受信品質がリファレンス品質を上回るか、下回るかを示す2値化された情報を生成し、
該2値化された情報に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式を制御する、
ことを特徴とする無線チャネルの制御方法。 - 測定した前記受信品質が前記リファレンス品質を上回る場合は、前記2値化された情報は、ビット1、測定した前記受信品質が前記リファレンス品質を下回る場合は、前記2値化された情報は、ビット0で表現される、
ことを特徴とする請求項1記載の無線チャネルの制御方法。 - 複数の前記2値化された情報に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式又はレートマッチング率を決定し、該決定に従った制御を行う、
ことを特徴とする請求項1記載の無線チャネルの制御方法。 - 前記2値化された情報の一方の数と、他方の数との差分に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式を決定し、該決定に従った制御を行う、
ことを特徴とする請求項1記載の無線チャネルの制御方法。 - 移動通信システムにおいて用いられ、受信装置に向けた方向の無線チャネルの制御を行う送信装置において、
該送信装置から送信された信号について前記受信装置で測定された受信品質が、リファレンス品質を上回るか、下回るかを示す2値化された情報に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式を制御する、
ことを特徴とする送信装置。 - 測定された前記受信品質が前記リファレンス品質を上回る場合は、前記2値化された情報は、ビット1、測定した前記受信品質が前記リファレンス品質を下回る場合は、前記2値化された情報は、ビット0で表現される、
ことを特徴とする請求項5記載の送信装置。 - 複数の前記2値化された情報に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式を決定し、該決定に従った制御を行う、
ことを特徴とする請求項5記載の送信措置。 - 前記2値化された情報の一方の数と、他方の数との差分に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式を決定し、該決定に従った制御を行う、
ことを特徴とする請求項5記載の送信装置。 - 移動通信システムにおいて用いられ、送信装置によって制御される無線チャネルの受信を行う受信装置において、
該送信装置から送信された信号について測定した受信品質が、リファレンス品質を上回るか、下回るかを示す2値化された情報を生成する生成手段を備え、
前記送信装置は、該情報に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式を制御する、
ことを特徴とする受信装置。 - 測定された前記受信品質が前記リファレンス品質を上回る場合は、前記2値化された情報は、ビット1、測定した前記受信品質が前記リファレンス品質を下回る場合は、前記2値化された情報は、ビット0で表現される、
ことを特徴とする請求項9記載の受信装置。 - 複数の前記2値化された情報に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式を決定し、該決定に従った制御を行う、
ことを特徴とする請求項9記載の受信装置。 - 前記2値化された情報の一方の数と、他方の数との差分に基づいて、前記無線チャネルについての変調方式又は符号化方式を決定し、該決定に従った制御を行う、
ことを特徴とする請求項9記載の受信装置。
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