JP2008107474A - フォーマット判定方法およびフォーマット判定装置 - Google Patents

フォーマット判定方法およびフォーマット判定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】入力映像信号のフォーマットを総合的に判定する共に、回路規模を抑制する。
【解決手段】映像信号のフォーマット毎に、該フォーマットを特定するための複数の種類の特徴情報に対して、特徴情報の値を、該特徴情報の基準値との差に応じて段階分けし、基準値との差が大きい段階ほど小さい類似度を付与する。入力映像信号の特徴情報を抽出し、各フォーマットについて、特徴情報毎の類似度を得る。これらの類似度をフォーマット毎に統合して統合類似度を得、統合類似度えお用いて入力映像信号のフォーマットを判定する。特徴情報の値の段階は、特徴情報の基準値に対して設けられた許容範囲内では複数ある。
【選択図】図2

Description

本発明は、フォーマット判定、具体的には入力される映像信号のフォーマットを判定する技術に関する。
映像信号のフォーマットについて様々な規格が定められており、映像表示装置には、これら様々なフォーマットの映像信号が入力される。入力映像信号を最適に再生できるように、表示装置においてそのフォーマットを自動的に判定し、判定したフォーマットに適した信号処理を行って再生することがなされている。
特許文献1に開示された手法は、入力映像信号の垂直周波数や同期極性などの特性を、予め用意された映像信号のフォーマットのこれらの特性の基準値と順次比較し、基準値と一致するか否かによって入力映像信号のフォーマットを判定する。
特許文献2に開示された手法は、垂直同期間隔の値が近い複数のフォーマット(表示モード)が1つのグループになるように、垂直同期間隔の値の範囲でフォーマットをグループ分けし、入力映像信号の垂直同期間隔がいずれのグループの垂直同期間隔の範囲に属するかを特定する。そして、入力映像信号の極性と、特定されたグループ内の各フォーマットの極性とを比較し、入力映像信号の特性と一致する特性を有するフォーマットを入力映像信号のフォーマットとして判定する。
近年、映像信号のフォーマットが多様化し、入力映像信号の判定には多種類の特性が必要とされるようになっている。また、規格によって決められたフォーマットの特性について、基準値に対してある程度の差が許容される場合がある。このような背景において、入力される映像信号のある特性が、所定のフォーマットまたはフォーマットグループについて良い比較結果を得たものの、他の特性が別のフォーマットまたはフォーマットグループについて良い比較結果が得られているような状況が生じる。上記2つの手法は、入力映像信号の特性を順次比較しているので、このような状況に対応しきれず、フォーマットの判定ができないまたは誤判定してしまう問題が生じ得る。
特許文献3には、各種の特性を総合的に用いて入力映像信号のフォーマットを判定する手法が開示されている。図12に示すように、この手法では、同期特徴検出回路(1,2,3)が水平および垂直同期信号を周波数、形態、極性等の特性別に検出して分類する。映像特徴検出回路(4,5)が映像信号をブランキング期間、位相等の特性別に検出し分類する。各重み付け乗算回路7(7a〜7e)が同期特徴検出回路と映像特徴検出回路で検出し分類されたそれぞれの特性を所定の特性と比較し、近似の度合いにより重み付けを行い、類似度加算回路8がそれぞれの特性毎の近似の度合いに基づき類似度を算出する。この類似度に基づき判別回路6が予め定めた判別要素と比較し比較した判別結果を出力する。判別結果により多種多様な映像信号の特性を総合的に判別とする。
特開2003−233365号公報 WO1998/020476号公報 特開平10−333627号公報
特許文献3に開示されて手法において、判別回路6では、類似度の大小評価によって入力映像信号のフォーマットを判定するため、類似度加算回路8での各入力が規格化されている必要がある。
ここで同期周波数検出回路1から出力される垂直周波数の検出結果について考える。たとえば、垂直周波数が50Hzから2.5Hzシフトした入力映像信号Aの場合には、垂直周波数が50Hzのフォーマット(フォーマット1とする)に対して同期周波数検出回路1は2.5Hzを出力する。また、垂直周波数が85Hzから2.5Hzシフトした入力映像信号Bの場合には、垂直周波数が85Hzのフォーマット(フォーマット2とする)に対して同期周波数検出回路1は同じく2.5Hzを出力する。この2.5Hzをそのまま類似度として使うと、垂直周波数においては映像信号Aがフォーマット1に対する類似度と、映像信号Bがフォーマット2に対する類似度が同様となる。しかし、50Hzから2.5Hzシフトした垂直周波数が50Hzに類似する程度と、80Hzからシフトした垂直周波数が80Hzに類似する程度が同じであるとは言えず、類似度を正確に捉えるために、類似度加算回路8にて類似度を加算する前に、重み付け乗算回路7において同期周波数検出回路1の出力に対して同期周波数検出回路1の出力を規格化する必要がある。
この規格化について下記の手法が考えられる。同じく垂直周波数を例にする。入力映像信号に対して、その垂直周波数が対象フォーマットの垂直周波数の基準値からシフトした量の、この基準値に対する割合を入力映像信号の類似度とする。たとえば、上述した入力映像信号Aは、その垂直周波数がフォーマット1の垂直周波数の基準値50Hzに対して5%割合でシフトしており、映像信号Bの垂直周波数がフォーマット2の垂直周波数80Hzに対して3%の割合でシフトしているため、垂直周波数について映像信号Aがフォーマット1に対する類似度が5%となり、映像信号Bがフォーマット2に対する類似度が3%となる。このような規格化処理を垂直周波数以外の他の各判別要素に対しても行った結果、類似度加算回路8に入力される各々の類似度が規格され、正確な判定が可能となる。
ところでこのような規格化は、基準値を用いた除算処理が必要となる。そのため、判定装置をハードワイヤ化すなわち判定に関わる処理をハードウェア回路で行おうとする場合には、回路規模が大きくなり、構造が煩雑になる。
本発明の一つの態様は、フォーマット判定方法である。この方法は、映像信号のフォーマット毎に、該フォーマットを特定するための複数の種類の特徴情報に対して、特徴情報の値を、該特徴情報の基準値との差の大きさ範囲に応じた段階に分けて、基準値との差が大きいほど小さくなる特徴情報類似度を各段階にそれぞれ付与する。入力映像信号および/またはその付属信号から、複数の種類の特徴情報を抽出して入力信号特徴情報値を得、各フォーマットについて、特徴情報の種類毎に、入力信号特徴情報値が属する段階を特定することによって特徴情報類似度を取得する。そして、フォーマット毎に、各特徴情報類似度を統合して統合類似度を得、該統合類似度を用いて入力信号のフォーマットを判定する。特徴情報の値が分けられた段階の数は、特徴情報の基準値に対して設けられた許容範囲内において複数ある。
なお、上記方法を装置やシステムとして表現したものも、本発明の態様として有効である。
本発明の技術によれば、回路規模を抑制しつつ、映像信号のフォーマットを総合的に判定することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる映像再生装置100を示す。映像再生装置100は、入力部110、フォーマット判定部120、再生処理部190を備える。入力部110は、映像信号をフォーマット判定部120と再生処理部190に入力し、フォーマット判定部120は、以下入力映像信号およびその付属信号から該映像信号のフォーマットを判定する。再生処理部190は、入力映像信号に対して、フォーマット判定部120により判定されたフォーマットに応じた処理を行って再生する。
図2は、映像再生装置100におけるフォーマット判定部120を示す。フォーマット判定部120は、記憶部130と、特徴情報抽出部140と、類似度付与部150と、第1の類似度統合部160と、第2の類似度統合部170と、判定実行部180を備える。
特徴情報抽出部140は、入力部110からの入力映像信号およびその付属信号から該映像信号のフォーマットを特定するための特徴情報を抽出して入力信号特徴情報値を得る。本実施の形態では例として、付属信号の例として垂直周波数と水平周波数を、特徴情報種類の例として垂直周波数、水平周波数、ライン数、ブランキング期間を用いる。
記憶部130は、プリセットフォーマット特徴情報132と、重み付け係数134を記憶している。プリセットフォーマットは、映像再生装置100により再生可能な複数のフォーマットであり、それらの特徴情報は予めプリセットフォーマット特徴情報として記憶部130に格納されている。
図3は、記憶部130に記憶されたデータの態様を示す。記憶部130において、フォーマット別にプリセットフォーマット特徴情報と重み付け係数が記憶されている。プリセットフォーマット特徴情報は、各種特徴情報の基準値とその許容範囲、許容範囲の1/2(許容範囲/2)、許容範囲の1/4(許容範囲/4)から構成され、重み付け係数は、当該種類の特徴情報は、フォーマットを判定するうえでの重要度に応じて予め決められた値である。
本実施の形態において、特徴情報として垂直周波数、水平周波数、ライン数、ブランキング期間を用いており、たとえばフォーマット1の垂直周波数について、その基準値Pa(1)と、基準値Pa(1)との差である許容範囲Ra(1)、Ra(1)/2、Ra(1)/4がフォーマット1の垂直周波数の特徴情報である。同様に、フォーマット1の水平周波数、ライン数、ブランキング期間についての特徴情報も記憶されている。
このように、各プリセットフォーマットに対して、プリセットフォーマット特徴情報と重み付け係数が記憶部130に予め記憶されている。
類似度付与部150は、記憶部130に記憶されたプリセットフォーマット特徴情報132と、特徴情報抽出部140により得られた入力信号特徴情報値を用いて、プリセットフォーマット毎に、特徴情報の種類毎に類似度を付与する。ここで、類似度付与部150は、4つの類似度付与部150a〜150dを有し、それぞれが垂直周波数、水平周波数、ライン数、ブランキング期間についての類似度を付与する。
類似度付与部150a〜150dが、同じ構成を有するため、ここで類似度付与部150aについてのみ詳細な説明をする。
図4は、類似度付与部150aを示す。類似度付与部150aは、3つの加算器153、3つの減算器154、6つのオペアンプ155を有する。1つのプリセットフォーマットについて、全ての加算器153と減算器154に垂直周波数の基準値が入力されると共に、3つの加算器153には垂直周波数の許容範囲、許容範囲/2、許容範囲/4がそれぞれ入力され、3つの減算器154には垂直周波数の許容範囲、許容範囲/2、許容範囲/4がそれぞれ入力される。その結果、1つのプリセットフォーマットについて、3つの加算器153によって、垂直周波数の「基準値+許容範囲」、「基準値+許容範囲/2」、「基準値+許容範囲/4」が得られ、3つのオペアンプ155の反転端子にそれぞれ入力される。また、3つの減算器154によって、垂直周波数の「基準値−許容範囲/4」、「基準値−許容範囲/2」、「基準値−許容範囲」が得られ、他の3つのオペアンプ155の反転端子にそれぞれ入力される。なお、6つのオペアンプ155の非反転端子には、入力信号特徴情報値ここでは入力映像信号の垂直周波数がそれぞれ入力される。
オペアンプ155は、非反転端子と反転端子に入力された値の差分を得るものであり、それぞれのオペアンプ155から、プリセットフォーマットの垂直周波数の「基準値+許容範囲」、「基準値+許容範囲/2」、「基準値+許容範囲/4」、「基準値−許容範囲/4」、「基準値−許容範囲/2」、「基準値−許容範囲」と、入力映像信号の垂直周波数との差分が出力される。
付与実行部158は、各オペアンプ155からの出力に基づいて入力映像信号の垂直周波数についてのプリセットフォーマットとの類似度Aを付与する。図5は、この付与の詳細を示す。本実施の形態において、プリセットフォーマットの特徴情報の基準値との差の範囲に応じて特徴情報の値を複数の段階具体的には許容範囲内における複数ここでは2段階と、許容範囲外との3段階に分けており、付与実行部158は、入力信号特徴情報値と基準値との差が、「許容範囲」より大きい(段階0)、「許容範囲」以下「許容範囲/2」より大きい(段階1)、「許容範囲/2」以下「許容範囲/4」より大きい(段階2)、「許容範囲/4」以下(段階3)のそれぞれの場合において、基準値との差が大きい段階ほど高い類似度を付与する。ここでは例として、類似度を2ビットで表し、段階0〜段階3に対して、それぞれ「00」、「01」、「10」、「11」の類似度を付与する。
同じように、類似度付与部150b、類似度付与部150c、類似度付与部150dにより入力映像信号の水平周波数、ライン数、ブランキング期間のそれぞれについてプリセットフォーマットとの類似度B、C、Dも付与される。
このようにして、入力映像信号と各プリセットフォーマットとのそれぞれの類似度が、各種の特徴情報について付与される。
図2に戻る。類似度付与部150により得られたプリセットフォーマット毎の類似度A、B、C、Dは、第1の類似度統合部160と第2の類似度統合部170に入力される。
第1の類似度統合部160は、プリセットフォーマット毎に、各特徴情報の類似度に、この特徴情報の重み付け係数を乗算して得た値の総和を算出するものであり、4つの乗算器162a〜162dと、これらの乗算器の出力の総和を求める加算器164を有する。第1の類似度統合部160は、各プリセットフォーマットについてこの総和を求めて、それぞれのプリセットフォーマットとの統合類似度として判定実行部180に出力する。
第2の類似度統合部170は、プリセットフォーマット毎に、類似度A〜Dから一致レベルを副統合類似度として求めて判定実行部180に供する。ここで、一致レベルは、類似度A〜Dのうちの最も小さい類似度を示しうるものであり、本実施の形態では、図6に示す構成で一致レベルwを求める。
図6は、第2の類似度統合部170を示す。第2の類似度統合部170は、w1、w2、w3の3ビットから構成される一致レベルを求めるものである。
w1は、4つの論理積回路171a〜171dと、論理積回路172により求められる。図示のように、2ビットの類似度Aの上位ビットおよび下位ビットが、論理積回路171aに入力され、論理積が求められて論理積回路172に入力される。同様に、論理積回路171b〜171dによって、類似度B、C、Dのそれぞれについても、その上位ビットと下位ビットの論理積が求められて、論理積回路172に入力される。すなわち、類似度A、B、C、Dの各ビットのうち、1つでも0ビットがあれば、w1が0となる。言い換えれば、類似度A、B、C、Dの全てが「11」であるときに限り、w1が1となる。
w2は、論理積回路174により求められる。論理積回路174には、各類似度A、B、C、Dの上位ビットが入力されるため、各類似度A、B、C、Dの上位ビットのうち、1つでも0ビットがあれば、w2が0となる。すなわち、類似度A、B、C、Dが「11」または「10」のいずれであるときに限り、w2が1となる。
w3は、4つの論理和回路175a〜175dと、論理積回路176により求められる。図示のように、2ビットの類似度Aの上位ビットおよび下位ビットが、論理和回路175aに入力され、論理和が求められて論理積回路176に入力される。同様に、論理和回路175b〜175dによって、類似度B、C、Dのそれぞれについても、その上位ビットと下位ビットの論理和が求められて、論理積回路176に入力される。すなわち、類似度A、B、C、Dのうち、1つでも「00」の類似度があれば、w3が0となる。言い換えれば、類似度A、B、C、Dのいずれも「00」ではなければ、w3が1となる。
一致レベルwは、各プリセットフォーマットについて求められ、この一致レベルwは、図7に示すように、下のような性質を持つ。
1.一致レベルwの1ビット目w1が1であれば、このフォーマットについて、入力映像信号の類似度A、B、C、Dのすべてが「11」である。すなわち、各種の特徴情報について、「(基準範囲−許容範囲)〜(基準値+許容範囲/4)」の段階3で一致する。以下この一致レベルを「許容範囲の1/4で一致する」という。
2.2ビット目のビットw2が1であれば、このフォーマットについて、入力映像信号の類似度A、B、C、Dのすべてが「10」または「11」のいずれである。すなわち、各種の特徴情報について、段階3または段階2で一致する。以下この一致レベルを「許容範囲の1/2で一致する」。
3.最下位ビットw3が1であれば、このフォーマットについて、入力映像信号の類似度A、B、C、Dのいずれも「00」ではない。すなわち、各種の特徴情報について、段階3、段階2、段階1のいずれかで一致する。以下この一致レベルを「許容範囲内で一致する」という。
4.最下位ビットw3が0であれば、このフォーマットについて、入力映像信号の類似度A、B、C、Dのすべてが「00」である。すなわち、各種の特徴情報について、「許容範囲外」の段階0で一致する。以下この一致レベルを「一致しない」という。
この性質から次のことが分かる。類似度A、B、C、Dのうちの最も小さい類似度が「11」である場合すなわちすべての類似度が「11」である場合には一致レベルwは「111」となる。類似度A、B、C、Dのうちの最も小さい類似度が「10」である場合には一致レベルwは「011」となる。類似度A、B、C、Dのうちの最も小さい類似度が「01」である場合には一致レベルwは「001」となる。同じように、類似度A、B、C、Dのうちの最も小さい類似度が「00」である場合には一致レベルwは「000」となる。
すなわち、一致レベルwは、このプリセットフォーマットについての4つの類似度のうちの最も小さい類似度を示すことができる。
判定実行部180は、第1の類似度統合部により得られた統合類似度と、160第2の類似度統合部170により副統合類似度として得られた一致レベルwを用いて、入力映像信号のフォーマットを判定する。具体的には、統合類似度が最も大きいプリセットフォーマットを入力映像信号のフォーマットとして判定するが、最も大きい統合類似度が複数ある場合には、さらにこれらのフォーマットのうちの、一致レベルwが最も大きいプリセットフォーマットを入力映像信号のフォーマットとして判定する。一致レベルwに基づいた判定は、次のように行われる。
まず、各一致レベルwの最上位ビットw1を参照し、w1が1である一致レベルwがあれば、この一致レベルwの対応するプリセットフォーマットを入力映像信号のフォーマットとして判定する。w1が1である一致レベルwが無ければ、2ビット目w2を参照し、w2が1である一致レベルwがあれば、この一致レベルwの対応するプリセットフォーマットを入力映像信号のフォーマットとして判定する。さらに、w2が1である一致レベルwも無ければ、再下位ビットw3を参照し、w3が1である一致レベルwの対応するプリセットフォーマットを入力映像信号のフォーマットとして判定する。
判定実行部180は、このようにして入力映像信号のフォーマットを判定し、それを示す情報を再生処理部190に出力する。
再生処理部190は、判定実行部180により判定されたフォーマットに応じた処理を入力映像信号に対して行って再生する。
このように、本実施の形態の映像再生装置100は、プリセットフォーマット毎に、特徴情報の値を、該特徴情報の基準値およびその許容範囲を基準に段階分けし、各段階に対して類似度を付与する。各プリセットフォーマットについて、入力映像信号の各種の特徴情報の値が属する段階を特定して類似度を得る。こうすることによって、類似度付与部150と、第1の類似度統合部160、第2の類似度統合部170は、入力映像信号のフォーマットを判定するための統合類似度および副統合類似度を論理演算回路のみによって得ることができ、各特性を用いて総合的にフォーマット判定をすると共に、回路規模を小さく抑制することができる。
また、段階分けについては、各種類の特徴情報に対して、その基準値に対して設けられた許容範囲内においては複数の段階を設けているので、フォーマット判定が精度良くできる。
さらに、基準値との差が許容範囲を超えた場合について「許容範囲外」を示す1つの段階「段階0」のみを設けることによって、無駄に段階数が多くなることを防ぎ、回路規模の抑制にも功を奏することができる。
また、第2の類似度統合部170は、上述した構成の一致レベルwを、類似度A、B、C、Dのうちの最も小さい類似度を示しうる副統合類似度として求めている。これによって、判定実行部180は、副統合類似度に基づいた判定を行うために最も大きい一致レベルを特定する際に、一致レベルwの上位ビットから順次参照すればよく、判定が簡単である。
図8は、本発明の第2の実施の形態にかかる映像再生装置200を示す。映像再生装置200は、入力部110、フォーマット判定部220、再生処理部190を備える。ここで、図1に示す映像再生装置100における機能ブロックと同じ構成を有する部分(入力部110、再生処理部190)については同じ符号を付与しており、それらの詳細な説明を省略する。
図9は、図8に示す映像再生装置200におけるフォーマット判定部220を示す。フォーマット判定部220において、図2に示すフォーマット判定部120の第2の類似度統合部170と同じ機能を担う最小類似度選択部270以外、他の機能ブロックがフォーマット判定部120の相対応する構成と同じであるため、ここで最小類似度選択部270のみについて説明する。
図10は、最小類似度選択部270を示す。最小類似度選択部270は、3つの小値選択回路から構成され、それぞれが小値選択回路272、小値選択回路274、小値選択回路276である。
類似度Aと類似度Bは小値選択回路272に入力され、小さいほうが選択され、小値選択回路272から出力される。 類似度Cと類似度Dは小値選択回路274に入力され、小さいほうが選択され、小値選択回路274から出力される。
小値選択回路272と小値選択回路274の出力が小値選択回路276に入力され、小さいほうが選択されて出力される。
すなわち、最小類似度選択部270により、類似度A、B、C、Dのうちの最も小さい類似度(最小類似度)が選出される。
小値選択回路272、小値選択回路274、小値選択回路276は、2つの入力から小値を選択できればいかなる回路であってもよく、ここでは図11に示す回路を用いる。なお、図11は、小値選択回路272を例としているが、小値選択回路274と小値選択回路276についても同じである。
図11に示すように、小値選択回路272には、類似度Aの2ビットと、類似度Bの2ビットが入力され、2ビットの出力(出力1と出力2)が得られる。出力1は、類似度Aの上位ビット(1または0)と類似度Bの上位ビット(1または0)の論理積であるため、この2つの上位ビットのうちの小さい方である。出力2は、上位ビットが小さい方の類似度の下位ビットである。すなわち、「出力1,出力2」は、類似度Aと類似度Bのうちの小さい方である。
判定実行部180は、第1の類似度統合部160から出力された統合類似度と、最小類似度選択部270から出力された最小類似度を用いて、入力映像信号のフォーマットを判定する。具体的には、統合類似度が最も大きいプリセットフォーマットを入力映像信号のフォーマットとして判定するが、最も大きい統合類似度が複数ある場合には、さらにこれらのフォーマットのうちの、最小類似度選択部270により得られた最小類似度が最も大きいプリセットフォーマットを入力映像信号のフォーマットとして判定する。
このように本発明の第2の実施の形態の映像再生装置200も、フォーマットを総合的に判定すると共に、回路規模を小さく抑制することができる。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。実施の形態は例示であり、本発明の主旨から逸脱しない限り、さまざまな変更、増減を加えてもよい。これらの変更、増減が加えられた変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
例えば、上述した2つの実施の形態において、統合類似度と副統合類似度を算出して、統合類似度によりフォーマットを絞りきれない場合には副統合類似度を用いて判定する。こうすることによって、入力映像信号のフォーマットの判定をより確実にできる。例えば、統合類似度と副統合類似度のいずれか一方のみを用いて判定するようにしてもよい。
さらに、統合類似度と副統合類似度の優先順位も上述した実施の形態と異なってもよい。たとえば、上記実施の形態に用いられた副統合類似度(一致レベルまたは最小類似度)を統合類似度とし、類似度の重み付け加算値を副統合類似度としてもよい。
また、上述した2つの実施の形態において、特徴情報の種類の例として4つ挙げたが、本発明によるフォーマット判定技術は、必要とされる特徴情報の種類および数は上記にて例挙したものに限られるものではない。
また、例えば同期極性が「正」か「負」の値しかとり得るように、プリセットフォーマットの基準値との差を段階分けすることができず、基準値と一致するか否かの値のみをとり得る特徴情報がある。このような種類の特徴情報がフォーマットを判定するための特徴情報に含まれた場合に本発明を適用する場合には、入力映像信号のこのような特徴情報がプリセットフォーマットの基準値と一致する場合には、最大の類似度(上述した実施の形態の場合には「11)」を付与する一方、一致しない場合には、最小の類似度(上述した実施の形態の場合には「00」)を付与すればよい。
また、上述した2つの実施の形態において、特徴情報の値を4つの段階に分けているが、段階の数は、4に限られることがない。
また、類似度のビット数も、2ビットに限られることがない。
本発明の第1の実施の形態にかかる映像再生装置を示す図である。 図1に示す映像再生装置におけるフォーマット判定部を示す図である。 図2に示すフォーマット判定部における記憶部により記憶されたデータの態様を示す図である。 図2に示すフォーマット判定部における類似度付与部を示す図である。 図4に示す類似度付与部の動作を説明するための図である。 図2に示すフォーマット判定部における第2の類似度統合部を示す図である。 図6に示す第2の類似度統合部の出力となる一致レベルを説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる映像再生装置を示す図である。 図8に示す映像再生装置におけるフォーマット判定部を示す図である。 図9に示すフォーマット判定部における最小類似度選択部を示す図である。 図10に示す最小類似度選択部における小値選択回路を示す図である。 従来技術を示す図である。
符号の説明
100 映像再生装置、 110 入力部、 120 フォーマット判定部、 130 記憶部、 132 プリセットフォーマット特徴情報、 134 重み付け係数、 140 特徴情報抽出部、 150 類似度付与部、 158 付与実行部、 160 第1の類似度統合部、 170 第2の類似度統合部、180 判定実行部、 190 再生処理部、 200 映像再生装置、 220 フォーマット判定部、 270 最小類似度選択部、280 判定実行部。

Claims (16)

  1. 映像信号のフォーマット毎に、該フォーマットを特定するための複数の種類の特徴情報に対して、
    該特徴情報の基準値に対する許容範囲を設け、
    前記特徴情報の値と前記基準値との差の大きさに応じて分けられた段階であって、前記許容範囲内においては複数ある段階に、前記特徴情報の値を段階分けし、
    前記基準値との差が大きいほど小さくなる特徴情報類似度を各前記段階にそれぞれ付与し、
    入力映像信号および/またはその付属信号から、前記複数の種類の特徴情報を抽出して入力信号特徴情報値を得、
    各前記フォーマットについて、特徴情報の種類毎に、前記入力信号特徴情報値が属する前記段階を特定することによって前記特徴情報類似度を取得し、
    フォーマット毎に、各前記特徴情報類似度を統合して統合類似度を得、
    該統合類似度を用いて前記入力信号のフォーマットを判定することを特徴とするフォーマット判定方法。
  2. フォーマット毎に前記特徴情報類似度を統合する際に、各前記特徴情報類似度に、該種類の特徴情報がそのフォーマットについての重要度に応じて決められた重み付け係数をそれぞれ乗算して得た値の総和を算出して前記統合類似度を得、
    該統合類似度が最も大きいフォーマットを前記入力映像信号のフォーマットとして判定することを特徴とする請求項1に記載のフォーマット判定方法。
  3. フォーマット毎に、各前記特徴情報類似度を用いて、該各特徴情報類似度のうちの最も小さい特徴情報類似度を示しうる一致レベルを副統合類似度として算出し、
    前記統合類似度が最も大きいフォーマットが複数ある場合において、該複数のフォーマットのうちの、前記副統合類似度が最も大きいフォーマットを前記入力映像信号のフォーマットとして判定することを特徴とする請求項2に記載のフォーマット判定方法。
  4. フォーマット毎に各前記特徴情報類似度のうちの最も小さい特徴情報類似度を選出して前記一致レベルとして取得することを特徴とする請求項3に記載のフォーマット判定方法。
  5. フォーマット毎に前記特徴情報類似度を統合する際に、各前記特徴情報類似度を用いて、該各特徴情報類似度のうちの最も小さい特徴情報類似度を示しうる一致レベルを前記統合類似度として算出し、
    該統合類似度が最も大きいフォーマットを前記入力映像信号のフォーマットとして判定することを特徴とする請求項1に記載のフォーマット判定方法。
  6. フォーマット毎に各前記特徴情報類似度のうちの最も小さい特徴情報類似度を選出して前記一致レベルとして取得することを特徴とする請求項5に記載のフォーマット判定方法。
  7. フォーマット毎に、各前記特徴情報類似度に、該種類の特徴情報がそのフォーマットについての重要度に応じて決められた重み付け係数をそれぞれ乗算して得た値の総和を副統合類似度として取得し、
    前記統合類似度が最も大きいフォーマットが複数ある場合において、該複数のフォーマットのうちの、前記副統合類似度が最も大きいフォーマットを前記入力映像信号のフォーマットとして判定することを特徴とする請求項5または6に記載のフォーマット判定方法。
  8. 基準値と一致するか否かの値のみをとり得る特徴情報に対して、
    前記基準値と一致する場合には、類似度の最大値を付与し、
    前記基準値と一致しない場合には、類似度の最小値を付与することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のフォーマット判定方法。
  9. 映像信号のフォーマットを特定するための複数の種類の特徴情報毎に該特徴情報の基準値との差の大きさに応じて分けられた段階であって、前記基準値に対して設けられた許容範囲内においては複数ある段階に該特徴情報の値を段階分けするための特徴情報範囲値をフォーマット毎に記憶した記憶部と、
    入力映像信号および/またはその付属信号から前記複数の種類の特徴情報を抽出して入力信号特徴情報値を得る特徴情報抽出部と、
    前記基準値との差が大きい段階ほど小さくなる特徴情報類似度を付与するものであって、前記記憶部に記憶された特徴情報範囲値を参照して、各前記フォーマットについて、前記特徴情報の種類毎に、前記入力信号特徴情報値が属する前記段階を特定して前記特徴情報類似度を付与する特徴情報類似度付与部と、
    フォーマット毎に、各前記特徴情報類似度を統合して統合類似度を得る第1の類似度統合部と、
    該統合類似度を用いて前記入力信号のフォーマットを判定する判定部とを備えることを特徴とするフォーマット判定装置。
  10. 前記第1の類似度統合部は、フォーマット毎に、各前記特徴情報類似度に、該種類の特徴情報がそのフォーマットについての重要度に応じて決められた重み付け係数をそれぞれ乗算して得た値の総和を算出して前記統合類似度を得、
    前記判定部は、該統合類似度が最も大きいフォーマットを前記入力映像信号のフォーマットとして判定することを特徴とする請求項9に記載のフォーマット判定装置。
  11. フォーマット毎に、各前記特徴情報類似度を用いて、該各特徴情報類似度のうちの最も小さい特徴情報類似度を示しうる一致レベルを副統合類似度として算出する第2の類似度統合部をさらに備え、
    前記判定部は、前記統合類似度が最も大きいフォーマットが複数ある場合において、該複数のフォーマットのうちの、前記副統合類似度が最も大きいフォーマットを前記入力映像信号のフォーマットとして判定することを特徴とする請求項10に記載のフォーマット判定装置。
  12. 前記第2の類似度統合部は、フォーマット毎に各前記特徴情報類似度のうちの最も小さい特徴情報類似度を選出して前記一致レベルとして取得することを特徴とする請求項11に記載のフォーマット判定装置。
  13. 前記第1の類似度統合部は、フォーマット毎に、各前記特徴情報類似度を用いて、該各特徴情報類似度のうちの最も小さい特徴情報類似度を示しうる一致レベルを前記統合類似度として算出し、
    前記判定部は、該統合類似度が最も大きいフォーマットを前記入力映像信号のフォーマットとして判定することを特徴とする請求項9に記載のフォーマット判定装置。
  14. 前記第1の類似度統合部は、フォーマット毎に各前記特徴情報類似度のうちの最も小さい特徴情報類似度を選出して前記一致レベルとして取得することを特徴とする請求項13に記載のフォーマット判定装置。
  15. フォーマット毎に、各前記特徴情報類似度に、該種類の特徴情報がそのフォーマットについての重要度に応じて決められた重み付け係数をそれぞれ乗算して得た値の総和を副統合類似度として取得する第2の類似度統合部をさらに備え、
    前記判定部は、前記統合類似度が最も大きいフォーマットが複数ある場合において、該複数のフォーマットのうちの、前記副統合類似度が最も大きいフォーマットを前記入力映像信号のフォーマットとして判定することを特徴とする請求項13または14に記載のフォーマット判定装置。
  16. 前記記憶部は、基準値と一致するか否かの値のみをとり得る特徴情報に対して前記基準値のみを記憶しており、
    前記特徴情報類似度付与部は、入力映像信号の該特徴情報の値が前記基準値と一致する場合には類似度の最大値を付与し、
    前記特徴情報の値が前記基準値と一致しない場合には類似度の最小値を付与することを特徴とする請求項9から15のいずれか1項に記載のフォーマット判定装置。
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