JP2008101931A - 複合導電性シート、異方導電性コネクター、アダプター装置および回路装置の電気的検査装置 - Google Patents

複合導電性シート、異方導電性コネクター、アダプター装置および回路装置の電気的検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 厚み方向に移動可能な剛性導体を有し、剛性導体が絶縁性シートから脱落することがなくて単独でも取り扱い易く、小さいピッチで配置された被検査電極を有する被検査回路装置の検査にも適用可能な複合導電性シート、この複合導電性シートを具えた異方導電性コネクター、アダプター装置および回路装置の電気的検査装置を提供する。
【解決手段】 本発明の複合導電性シートは、複数の貫通孔が形成された絶縁性シートと、絶縁性シートの貫通孔の各々に配置された剛性導体とを有し、剛性導体は、絶縁性シートの貫通孔に挿通された胴部の両端に、絶縁性シートの貫通孔の径より大きい径を有し、当該絶縁性シートの両面から突出する端子部が形成されてなり、絶縁性シートの厚み方向に移動可能とされており、剛性導体は、絶縁性シートの面方向において、互いに隣接する剛性導体を結ぶ直線の方向が被検査電極の長辺方向と直交しない状態に配置されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えばプリント回路基板などの回路装置の電気的検査に用いられる複合導電性シート、異方導電性コネクター、アダプター装置、およびこのアダプター装置を具えた回路装置の電気的検査装置に関するものである。
一般に、BGAやCSP等のパッケージLSI、MCM、その他の集積回路装置などの電子部品を構成するための或いは搭載するための回路基板については、電子部品を組み立てる以前に或いは電子部品を搭載する以前に、当該回路基板の配線パターンが所期の性能を有することを確認するためにその電気的特性を検査することが必要である。
従来、回路基板の電気的検査を実行する方法としては、縦横に並ぶ格子点位置に従って複数の検査電極が配置されてなる検査電極装置と、この検査電極装置の検査電極に検査対象である回路基板の被検査電極を電気的に接続するアダプターとを組み合わせて用いる方法などが知られている。この方法において用いられるアダプターは、ピッチ変換ボードと称されるプリント配線板よりなるものである。
このアダプターとしては、一面に検査対象である回路基板の被検査電極に対応するパターンに従って配置された複数の接続用電極を有し、他面に検査電極装置の検査電極と同一のピッチの格子点位置に配置された複数の端子電極を有するもの、一面に検査対象である回路基板の被検査電極に対応するパターンに従って配置された、電流供給用接続用電極および電圧測定用接続用電極よりなる複数の接続用電極対を有し、他面に検査電極装置の検査電極と同一のピッチの格子点位置に配置された複数の端子電極を有するものなどが知られており、前者のアダプターは、例えば回路基板における各回路のオープン・ショート試験などに用いられ、後者のアダプターは、回路基板における各回路の電気抵抗測定試験に用いられている。
而して、回路基板の電気的検査においては、一般に、検査対象である回路基板とアダプターとの安定な電気的接続を達成するために、検査対象である回路基板とアダプターとの間に、コネクターとして異方導電性エラストマーシートを介在させることが行われている。
この異方導電性エラストマーシートは、厚さ方向にのみ導電性を示すもの、あるいは加圧されたときに厚さ方向にのみ導電性を示す多数の加圧導電性導電部を有するものである。
このような異方導電性エラストマーシートとしては、従来、種々の構造のものが知られており、例えば特許文献1には、弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向して連鎖を形成した状態でかつ当該導電性粒子による連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなる異方導電性エラストマーシート(以下、これを「分散型異方導電性シート」という。)が開示され、特許文献2には、弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子を不均一に分散させることにより、厚み方向に伸びる多数の導電路形成部と、これらを相互に絶縁する絶縁部とが形成されてなる異方導電性エラストマーシート(以下、これを「偏在型異方導電性シート」という。)が開示され、特許文献3には、導電路形成部の表面と絶縁部との間に段差が形成された偏在型異方導電性シートが開示されている。
これらの異方導電性エラストマーシートは、例えば硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に磁性を示す導電性粒子が含有されてなる成形材料層に対して、その厚み方向に磁場を作用させながら或いは磁場を作用させた後に硬化処理を行うことにより得られるものである。この異方導電性エラストマーシートにおいては、弾性高分子物質よりなる基材中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向して連鎖が形成された状態で含有されており、厚み方向に加圧されることによって導電性粒子の連鎖による導電路が形成される。
そして、分散型異方導電性シートおよび偏在型異方導電性シートを比較すると、分散型異方導電性シートは、特殊で高価な金型を用いずに小さいコストで製造することが可能なものである点、接続すべき電極のパターンに関わらず使用することができ、汎用性を有するものである点で、偏在型異方導電性シートに比較して有利である。
一方、偏在型異方導電性シートは、隣接する導電路形成部間にこれらを相互に絶縁する絶縁部が形成されているため、隣接する電極間の離間距離が小さい接続対象体についても、隣接する電極間に必要な絶縁性が確保された状態で当該電極の各々に対する電気的な接続を達成することができる性能、すなわち分解能が高いものである点で、分散型異方導電性シートに比較して有利である。
而して、分散型異方導電性シートにおいて、分解能を向上させるためには、当該分散型異方導電性シートの厚みを小さくすることが肝要である。
然るに、厚みの小さい異方導電性エラストマーシートにおいては、接続すべき電極の各々における高さレベルのバラツキを吸収して当該電極の各々に対する電気的な接続を達成することができる性能、すなわち凹凸吸収能が低い、という問題がある。具体的には、異方導電性エラストマーシートの凹凸吸収能は、当該異方導電性エラストマーシートの厚みの20%程度であり、例えば厚みが100μmの異方導電性エラストマーシートにおいては、電極の高さレベルのバラツキが20μm程度の接続対象体に対しても安定な電気的接続を達成することができるが、厚みが50μmの異方導電性エラストマーシートにおいては、電極の高さレベルのバラツキが10μmを超える接続対象体に対しては、安定な電気的接続を達成することが困難となる。
このような問題を解決するため、絶縁性シートに形成されたテーパ状の貫通孔内に、当該貫通孔に適合するテーパ状の可動導体が絶縁性シートに対して厚み方向に移動可能に設けられた複合導電性シートと、この複合導電性シートの一面および他面の各々に配置された2つの異方導電性エラストマーシートとよりなる異方導電性コネクターが提案されている(例えば特許文献4等参照。)。
このような複合導電性シートを有する異方導電性コネクターによれば、複合導電性シートにおける可動電極が厚み方向に移動可能とされているため、厚み方向に加圧されたときには、複合導電性シートの一面および他面の各々に配置された2つの異方導電性エラストマーシートが互いに連動して圧縮変形するため、両者の有する凹凸吸収能の合計が異方導電性コネクターの凹凸吸収能として発現され、従って、高い凹凸吸収能を得ることができる。
また、所要の凹凸吸収能を得るために必要な厚みは、2つの異方導電性エラストマーシートの合計の厚みによって確保すればよく、個々の異方導電性エラストマーシートとしては、厚みが小さいものを用いることができるので、高い分解能を得ることができる。
しかしながら、上記の異方導電性コネクターにおいては、実用上、以下のような問題がある。
上記の異方導電性コネクターにおいて、複合導電性シートの可動導体は、絶縁性シートおよび異方導電性エラストマーシートの両方に支持されており、複合導電性シートと異方導電性エラストマーシートとを分離した場合には、可動導体が絶縁性シートから脱落するおそれがあるため、複合導電性シートを単独で取り扱うことは実際上極めて困難である。従って、異方導電性コネクターにおける複合導電性シートおよび異方導電性エラストマーシートのいずれか一方に故障が生じたときには、当該複合導電性シートまたは当該異方導電性エラストマーシートのみを新たなものに交換することができず、異方導電性コネクター全体を新たなものに交換しなければならない。
また、複合導電性シートの可動導体は、絶縁性シートに形成されたテーパ状の貫通孔内にメッキ処理によって金属を堆積させて金属体を形成し、この金属体を機械的に押圧することにより、貫通孔の内面に接着していた金属体を分離させることによって得られる。然るに、多数の可動導体を有する異方導電性コネクターを製造する場合には、絶縁性シートに形成された全ての金属体を当該絶縁性シートの内面から確実に分離させることが困難であるため、一部の可動導体の機能に不具合が生じる。
このような問題を解決するために、絶縁性シートの貫通孔に剛性導体が配置されてなり、この剛性導体が、絶縁性シートの貫通孔に挿通された胴部の両端に、当該絶縁性シートの貫通孔の径より大きい径を有する端子部が形成され、絶縁性シートに対してその厚み方向に移動可能とされている複合導電性シートが提案されている(特許文献5等参照)。
しかしながら、このような複合導電性シートにおいては、以下のような問題があることが判明した。
すなわち、複合導電性シートの剛性導体としては、実際上、端子部の径が50μmより小さいものを形成することが困難であり、従って、被検査電極のピッチが100μm以下の回路基板の検査に適用することができない。
特開昭51−93393号公報 特開昭53−147772号公報 特開昭61−250906号公報 特開2001−351702号公報 特開2006−261099号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その第1の目的は、絶縁性シートの厚み方向に移動可能な剛性導体を有し、当該剛性導体が絶縁性シートから脱落することがなくて単独でも取り扱い易く、しかも、小さいピッチで配置された被検査電極を有する被検査回路装置の検査にも適用することができる複合導電性シートを提供することにある。
本発明の第2の目的は、被検査電極のピッチが小さく、被検査電極の高さレベルにバラツキがある被検査回路装置についても、隣接する被検査電極間に必要な絶縁性が確保された状態で当該被検査電極の各々に対する電気的な接続を確実に達成することができる異方導電性コネクターを提供することにある。
本発明の第3の目的は、被検査回路装置が、被検査電極のピッチが小さく、被検査電極の高さレベルにバラツキがあるものであっても、隣接する被検査電極間に必要な絶縁性が確保された状態で当該被検査電極の各々に対する電気的な接続を確実に達成することができるアダプター装置を提供することにある。
本発明の第4の目的は、被検査回路装置が、被検査電極のピッチが小さく、被検査電極の高さレベルにバラツキがあるものであっても、当該回路装置について所要の電気的検査を確実に実行することができる回路装置の電気的検査装置を提供することにある。
本発明の複合導電性シートは、長辺および短辺を有する矩形の被検査電極がその短辺方向に沿って並ぶよう配置された電極領域を有する被検査回路装置の電気的検査に用いられる複合導電性シートであって、
それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔が形成された絶縁性シートと、この絶縁性シートの貫通孔の各々に、当該絶縁性シートの両面の各々から突出するよう配置された剛性導体とを有してなり、
前記剛性導体の各々は、前記絶縁性シートの貫通孔に挿通された胴部と、この胴部の両端に形成された、前記絶縁性シートの貫通孔の径より大きい径を有し、当該絶縁性シートの両面から突出する端子部とからなり、当該絶縁性シートに対してその厚み方向に移動可能とされており、
前記剛性導体の各々は、前記絶縁性シートの面方向において、互いに隣接する剛性導体の各々を結ぶ直線の方向が、前記被検査電極の長辺方向と直交しない状態に配置されていることを特徴とする。
本発明の異方導電性コネクターは、長辺および短辺を有する矩形の被検査電極がその短辺方向に沿って並ぶよう配置された電極領域を有する被検査回路装置の電気的検査に用いられる異方導電性コネクターであって、
上記の複合導電性シートと、この複合導電性シートにおける被検査回路装置側の一面に配置された第1の異方導電性エラストマーシートと、前記複合導電性シートの他面に配置された第2の異方導電性エラストマーシートとを具えてなることを特徴とする。
本発明の異方導電性コネクターにおいては、第1の異方導電性エラストマーシートは、複合導電性シートにおける剛性導体のパターンに対応するパターンに従って配置された、弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子が含有されてなる導電路形成部と、これらを相互に絶縁する弾性高分子物質よりなる絶縁部とを有することが好ましい。
本発明のアダプター装置は、長辺および短辺を有する矩形の被検査電極がその短辺方向に沿って並ぶよう配置された電極領域を有する被検査回路装置の電気的検査に用いられるアダプター装置であって、
表面に複数の接続用電極が形成された接続用電極領域を有する板状のアダプター本体と、
このアダプター本体の接続用電極領域上に配置された上記の異方導電性コネクターとを具えてなり、
前記アダプター本体における接続用電極の各々は、当該アダプター本体の表面の面方向において、互いに隣接する接続用電極の各々を結ぶ直線の方向が、前記被検査電極の長辺方向と直交しない状態に配置されていることを特徴とする。
本発明の回路装置の電気的検査装置は、長辺および短辺を有する矩形の被検査電極がその短辺方向に沿って並ぶよう配置された電極領域を有する被検査回路装置の電気的検査を行うための回路装置の電気的検査装置であって、
上記のアダプター装置を具えてなることを特徴とする。
本発明の複合導電性シートは、絶縁性シートの貫通孔に、その厚み方向に移動可能な剛性導体を有し、当該剛性導体は、その胴部の両端に絶縁性シートの貫通孔の径より大きい径を有する端子部が形成されているため、当該端子部がストッパーとして機能する結果、剛性導体が絶縁性シートから脱落することがなく、当該複合導電性シート単独でも取り扱い易いものである。
そして、本発明の複合導電性シートによれば、剛性導体の各々は、絶縁性シートの面方向において、互いに隣接する剛性導体の各々を結ぶ直線の方向が、矩形の被検査電極の長辺方向と直交しない状態に配置されているため、剛性導体のピッチを被検査電極のピッチよりも大きく設定することができるので、小さいピッチで配置された被検査電極を有する被検査回路に対しても適用することができる。
本発明の異方導電性コネクターによれば、複合導電性シートにおける剛性導体の各々は、絶縁性シートに対してその厚み方向に移動可能とされているため、被検査電極によって厚み方向に加圧されたときには、複合導電性シートの一面に配置された第1の異方導電性エラストマーシートおよび当該複合導電性シートの他面に配置された第2の異方導電性エラストマーシートは、剛性導体が絶縁性シートの厚み方向に移動することによって互いに連動して圧縮変形するため、両者の有する凹凸吸収能の合計が異方導電性コネクターの凹凸吸収能として発現され、従って、高い凹凸吸収能を得ることができる。
また、所要の凹凸吸収能を得るために必要な厚みは、第1の異方導電性エラストマーシートおよび第2の異方導電性エラストマーシートの合計の厚みによって確保すればよく、個々の異方導電性エラストマーシートとしては、厚みが小さいものを用いることができるので、高い分解能を得ることができる。
また、複合導電性シートにおける剛性導体の各々は、絶縁性シートの面方向において、互いに隣接する剛性導体の各々を結ぶ直線の方向が、被検査電極の長辺方向と直交しない状態に配置されているため、剛性導体のピッチを被検査電極のピッチよりも大きく設定することができるので、小さいピッチで配置された被検査電極を有する被検査回路に対しても適用することができる。
従って、被検査電極のピッチが小さく、被検査電極の高さレベルにバラツキがある被検査回路装置についても、隣接する被検査電極間に必要な絶縁性が確保された状態で当該被検査電極の各々に対する電気的な接続を確実に達成することができる。
本発明のアダプター装置によれば、上記の異方導電性コネクターを具えてなるため、被検査回路装置が、被検査電極のピッチか小さく、被検査電極の高さレベルにバラツキがあるものであっても、隣接する被検査電極間に必要な絶縁性が確保された状態で当該被検査電極の各々に対する電気的な接続を確実に達成することができる。
本発明の回路装置の電気的検査装置によれば、上記のアダプター装置を具えてなるため、検査対象である回路装置が、被検査電極のピッチが小さく、被検査電極の高さレベルにバラツキがあるものであっても、当該回路装置について所要の電気的検査を確実に実行することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〈異方導電性コネクター〉
図1は、本発明の異方導電性コネクターの一例における構成を示す説明用断面図である。この異方導電性コネクター15は、長辺および短辺を有する矩形の被検査電極がその短辺方向に沿って並ぶよう配置された電極領域を有する被検査回路装置の電気的検査に用いられるものであって、複合導電性シート10と、この複合導電性シート10における被検査回路装置側の一面(図1において上面)に配置された第1の異方導電性エラストマーシート16と、複合導電性シート10の他面に配置された第2の異方導電性エラストマーシート25とにより構成されている。
複合導電性シート10は、図2にも拡大して示すように、それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔11Hが形成された絶縁性シート11と、この絶縁性シート11の各貫通孔11Hに当該絶縁性シート11の両面の各々から突出するよう配置された複数の剛性導体12とにより構成されている。
剛性導体12の各々は、絶縁性シート11の貫通孔11Hに挿通された円柱状の胴部12aと、この胴部12aの両端の各々に一体に連結されて形成された、絶縁性シート11の表面に露出する端子部12bとにより構成されている。剛性導体12における胴部12aの長さLは、絶縁性シート11の厚みdより大きく、また、当該胴部12aの径r2は、絶縁性シート11の貫通孔11Hの径r1より小さいものとされており、これにより、当該剛性導体12は、絶縁性シート11の厚み方向に移動可能とされている。また、剛性導体12における端子部12bの径r3は、絶縁性シート11の貫通孔11Hの径r1より大きいものとされている。
そして、剛性導体12の各々は、図3に示すように、絶縁性シート11の面方向において、互いに隣接する剛性導体12の各々を結ぶ直線の方向(矢印X1 ,X2 で示す)が、被検査電極(一点鎖線で示す。)6の長辺方向(矢印X0 で示す)と直交しない状態に配置されている。
絶縁性シート11を構成する材料としては、液晶ポリマー、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂等の繊維補強型樹脂材料、エポキシ樹脂等にアルミナ、ポロンナイトライド等の無機材料をフィラーとして含有した複合樹脂材料などを用いることができる。
また、複合導電性シート10を高温環境下で使用する場合には、絶縁性シート11として、線熱膨張係数が3×10-5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは1×10-6〜2×10-5/K、特に好ましくは1×10-6〜6×10-6/Kである。このような絶縁性シート11を用いることにより、当該絶縁性シート11の熱膨張による剛性導体12の位置ずれを抑制することができる。
また、絶縁性シート11の厚みdは、10〜200μmであることが好ましく、より好ましくは15〜100μmである。
また、絶縁性シート11の貫通孔11Hの径r1は、20〜300μmであることが好ましく、より好ましくは30〜150μmである。
剛性導体12を構成する材料としては、剛性を有する金属材料を好適に用いることができ、特に、後述する製造方法において絶縁性シートに形成される金属薄層よりもエッチングされにくいものを用いることが好ましい。このような金属材料の具体例としては、ニッケル、コバルト、金、アルミニウムなどの単体金属またはこれらの合金などを挙げることができる。
剛性導体12における胴部12aの径r2は、18μm以上であることが好ましく、より好ましくは25μm以上である。この径r2が過小である場合には、当該剛性導体12に必要な強度が得られないことがある。また、絶縁性シート11の貫通孔11Hの径r1と剛性導体12における胴部12aの径r2との差(r1−r2)は、1μm以上であることが好ましく、より好ましくは2μm以上である。この差が過小である場合には、絶縁性シート11の厚み方向に対して剛性導体12を移動させることが困難となることがある。
剛性導体12における端子部12bの径r3は、被検査電極の短辺の幅の0.7〜3倍であることが好ましい。端子部12bの径r3が過小である場合には、当該剛性導体12を形成することが困難となることがある。一方、端子部12bの径r3が過小である場合には、互いに隣接する剛性導体12同士が短絡するおそれがある。
また、剛性導体12における端子部12bの径r3と絶縁性シート11の貫通孔11Hの径r1との差(r3−r1)は、5μm以上であることが好ましく、より好ましくは10μm以上である。この差が過小である場合には、剛性導体12が絶縁性シート11から脱落する恐れがある。
剛性導体12における端子部12bの厚みは、5〜50μmであることが好ましく、より好ましくは8〜40μmである。
絶縁性シート11の厚み方向における剛性導体12の移動可能距離、すなわち剛性導体12における胴部12aの長さLと絶縁性シート11の厚みdとの差(L−d)は、3〜150μmであることが好ましく、より好ましくは5〜100μm、さらに好ましくは10〜50μmである。剛性導体12の移動可能距離が過小である場合には、後述する異方導電性コネクターにおいて、十分な凹凸吸収能を得ることが困難となることがある。一方、剛性導体12の移動可能距離が過大である場合には、絶縁性シート11の貫通孔11Hから露出する剛性導体12の胴部12aの長さが大きくなり、検査に使用したときに、剛性導体12の胴部12aが座屈または損傷するおそれがある。
また、被検査電極の長辺方向に対する隣接する剛性導体12同士を結ぶ直線の方向の傾きは、被検査電極のピッチや寸法、剛性導体12の端子部12bの径などを考慮して適宜設定される。
このような複合導電性シート10は、絶縁性シート11の貫通孔11Hに、その厚み方向に移動可能な剛性導体12を有し、当該剛性導体12は、その胴部12aの両端に絶縁性シート11の貫通孔11Hの径より大きい径を有する端子部12bが形成されているため、当該端子部12bがストッパーとして機能する結果、剛性導体12が絶縁性シート11から脱落することがなく、当該複合導電性シート10単独でも取り扱い易いものである。また、剛性導体の各々12が、絶縁性シート11の面方向において、互いに隣接する剛性導体12の各々を結ぶ直線の方向が、矩形の被検査電極の長辺方向と直交しない状態に配置されているため、剛性導体12のピッチを被検査電極のピッチよりも大きく設定することができるので、小さいピッチで配置された被検査電極を有する被検査回路に対しても適用することができるものである。
上記の複合導電性シート10は、例えば以下のようにして製造することができる。
先ず、図4に示すように、絶縁性シート11の一面に易エッチング性の金属層13Aが一体的に積層されてなる積層材料10Bを用意し、この積層材料10Bにおける金属層13Aに対してエッチング処理を施してその一部を除去することにより、図5に示すように、金属層13Aに接続すべき電極のパターンに対応するパターンに従って複数の開口13Kを形成する。次いで、図6に示すように、積層材料10Bにおける絶縁性シート11に、それぞれ金属層13Aの開口13Kに連通して厚み方向に伸びる貫通孔11Hを形成する。そして、図7に示すように、絶縁性シート11の貫通孔11Hの内壁面および金属層13Aの開口縁を覆うよう、易エッチング性の筒状の金属薄層13Bを形成する。このようにして、それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔11Hが形成された絶縁性シート11と、この絶縁性シート11の一面に積層された、それぞれ絶縁性シート11の貫通孔11Hに連通する複数の開口13Kを有する易エッチング性の金属層13Aと、絶縁性シート11の貫通孔11Hの内壁面および金属層13Aの開口縁を覆うよう形成された易エッチング性の金属薄層13Bとを有してなる複合積層材料10Aが製造される。
以上において、絶縁性シート11の貫通孔11Hを形成する方法としては、レーザー加工法、ドリル加工法、エッチング加工法などを利用することができる。
金属層13Aおよび金属薄層13Bを構成する易エッチング性の金属材料としては、銅などを用いることができる。
また、金属層13Aの厚みは、目的とする剛性導体12の移動可能距離などを考慮して設定され、具体的には、3〜75μmであることが好ましく、より好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは8〜25μmである。
また、金属薄層13Bの厚みは、絶縁性シート11の貫通孔11Hの径と形成すべき剛性導体12における胴部12aの径とを考慮して設定される。
また、金属薄層13Bを形成する方法としては、無電解メッキ法などを利用することができる。
そして、この複合積層材料10Aに対してフォトメッキ処理を施すことにより、絶縁性シート11の貫通孔11Hの各々に剛性導体12を形成する。具体的に説明すると、図8に示すように、絶縁性シート11の一面に形成された金属層13Aの表面および絶縁性シート11の他面の各々に、形成すべき剛性導体12における端子部12bのパターンに対応するパターンに従ってそれぞれ絶縁性シート11の貫通孔11Hに連通する複数のパターン孔14Hが形成されたレジスト膜14を形成する。次いで、金属層13Aを共通電極として電解メッキ処理を施して当該金属層13Aにおける露出した部分に金属を堆積させると共に、金属薄層13Bの表面に金属を堆積させて絶縁性シート11の貫通孔11H内およびレジスト膜14のパターン孔14H内に金属を充填することにより、図9に示すように、絶縁性シート11の厚み方向に伸びる剛性導体12を形成する。
このようにして剛性導体12を形成した後、金属層13Aの表面からレジスト膜14を除去することにより、図10に示すように、金属層13Aを露出させる。そして、エッチング処理を施して金属層13Aおよび金属薄層13Bを除去することにより、図2に示す複合導電性シート10が得られる。
このような製造方法によれば、絶縁性シート11の一面および貫通孔11Hの内壁面にそれぞれ易エッチンク性の金属層13Aおよび金属薄層13Bを形成したうえで、当該絶縁性シート11の貫通孔11Hに剛性導体12を形成し、その後、エッチング処理によって金属層13Aおよび金属薄層13Bを除去するため、絶縁性シート11と剛性導体12との間に所要のギャップが確実に形成され、その結果、移動可能な剛性導体12を確実に形成することができる。
この例における第1の異方導電性エラストマーシート16は、図11にも示すように、複合導電性シート10における剛性導体12のパターンに対応するパターンに従って配置された、弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなる導電路形成部17と、これらを相互に絶縁する弾性高分子物質よりなる膜状の絶縁部18と、絶縁部18を支持する支持シート19とよりなるものである。図示の例では、導電路形成部17が絶縁部18の一面から突出した状態で形成されている。
第1の異方導電性エラストマーシート16における導電路形成部17および絶縁部18を形成する弾性高分子物質としては、架橋構造を有する高分子物質が好ましい。このような弾性高分子物質を得るために用いることのできる硬化性の高分子物質形成材料としては、種々のものを用いることができ、その具体例としては、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。これらの中では、耐久性、成形加工性および電気特性の観点から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。 シリコーンゴムとしては、液状シリコーンゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105 ポアズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のもの、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのいずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
また、シリコーンゴムは、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分子量をいう。以下同じ。)が10,000〜40,000のものであることが好ましい。また、得られる異方導電性エラストマーシートに良好な耐熱性が得られることから、分子量分布指数(標準ポリスチレン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算数平均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。以下同じ。)が2以下のものが好ましい。
第1の異方導電性エラストマーシート16における導電路形成部17に含有される導電性粒子Pとしては、後述する方法により当該粒子を容易に厚み方向に並ぶよう配向させることができることから、磁性を示す導電性粒子が用いられる。このような導電性粒子の具体例としては、鉄、コバルト、ニッケルなどの磁性を有する金属の粒子若しくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含有する粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性の良好な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁性金属粒子若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、ニッケル、コバルトなどの導電性磁性金属のメッキを施したものなどが挙げられる。
これらの中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に導電性の良好な金のメッキを施したものを用いることが好ましい。
芯粒子の表面に導電性金属を被覆する手段としては、特に限定されるものではないが、例えば化学メッキまたは電解メッキ法、スパッタリング法、蒸着法などが用いられている。
導電性粒子Pとして、芯粒子の表面に導電性金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な導電性が得られることから、粒子表面における導電性金属の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%である。
また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の0.5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜30質量%、さらに好ましくは3〜25質量%、特に好ましくは4〜20質量%である。被覆される導電性金属が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の0.5〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜20質量%、さらに好ましくは3〜15質量%である。
また、導電性粒子Pの数平均粒子径は、3〜20μmであることが好ましく、より好ましくは5〜15μmである。この数平均粒子径が過小である場合には、後述する製造方法において、導電性粒子Pを厚み方向に配向させることが困難となることがある。一方、この数平均粒子径が過大である場合には、分解能の高い異方導電性エラストマーシートを得ることが困難となることがある。
また、導電性粒子Pの粒子径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好ましく、より好ましくは1.01〜7、さらに好ましくは1.05〜5、特に好ましくは1.1〜4である。
また、導電性粒子Pの形状は、特に限定されるものではないが、高分子物質形成材料中に容易に分散させることができる点で、球状のもの、星形状のものあるいはこれらが凝集した2次粒子であることが好ましい。
また、導電性粒子Pとして、その表面がシランカップリング剤などのカップリング剤や潤滑剤で処理されたものを適宜用いることができる。カップリング剤や潤滑剤で粒子表面を処理することにより、得られる異方導電性エラストマーシートの耐久性が向上する。
このような導電性粒子Pは、導電路形成部17中に体積分率で10〜40%、特に15〜35%となる割合で含有されていることが好ましい。この割合が過小である場合には、厚み方向に十分に高い導電性を有する異方導電性エラストマーシートが得られないことがある。一方、この割合が過大である場合には、得られる異方導電性エラストーシートは脆弱なものとなりやすく、異方導電性エラストマーシートとして必要な弾性が得られないことがある。
第1の異方導電性エラストマーシート16における導電路形成部17の厚みは、5〜80μmであることが好ましく、より好ましくは10〜50μmである。この厚みが過小である場合には、十分な凹凸吸収能が得られないことがある。一方、この厚みが過大である場合には、十分な導電性を得ることが困難となることがある。
また、導電路形成部17における絶縁部18からの突出高さは、1〜25μmであることが好ましく、より好ましくは2〜10μmである。
第1の異方導電性エラストマーシート16における支持体19を構成する材料としては、機械的強度の高い種々の非金属材料および金属材料を用いることができる。
非金属材料の具体例としては、液晶ポリマー、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂等の繊維補強型樹脂材料、エポキシ樹脂等にアルミナ、ポロンナイトライド等の無機材料をフィラーとして含有した複合樹脂材料などが挙げられる。
金属材料としては、金、銀、銅、鉄、ニッケル、コバルト若しくはこれらの合金または合金鋼なとが挙げられる。
また、異方導電性コネクター15を高温環境下で使用する場合には、支持体19として、線熱膨張係数が3×10-5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは1×10-6〜2×10-5/K、特に好ましくは1×10-6〜6×10-6/Kである。このような支持体19を用いることにより、絶縁部18の熱膨張による位置ずれを抑制することができる。
また、支持体19の厚みは、10〜200μmであることが好ましく、より好ましくは15〜100μmである。この厚みが過小である場合には、当該支持体19に必要な強度が得られないことがある。一方、この厚みが過大である場合には、導電路形成部17および絶縁部18の厚みが必然的に大きくなり、従って、良好な導電性が得られないことがある。
このような第1の異方導電性エラストマーシート16は、以下のようにして製造されたものであることが好ましい。
《導電性エラストマー層の形成》
先ず、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に磁性を示す導電性粒子が分散されてなる導電性エラストマー用材料を調製し、図12に示すように、導電路形成部形成用の離型性支持板26上に、導電性エラストマー用材料を塗布することによって導電性エラストマー用材料層17Aを形成する。ここで、導電性エラストマー用材料層17A中においては、図13に示すように、磁性を示す導電性粒子Pが分散された状態で含有されている。
次いで、導電性エラストマー用材料層17Aに対してその厚み方向に磁場を作用させることにより、図14に示すように、導電性エラストマー用材料層17A中に分散されていた導電性粒子Pを当該導電性エラストマー用材料層17Aの厚み方向に並ぶよう配向させる。そして、導電性エラストマー用材料層17Aに対する磁場の作用を継続しながら、或いは磁場の作用を停止した後、導電性エラストマー用材料層17Aの硬化処理を行うことにより、図15に示すように、弾性高分子物質中に導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなる導電性エラストマー層17Bが、離型性支持板26上に支持された状態で形成される。
以上において、離型性支持板26を構成する材料としては、金属、セラミックス、樹脂およびこれらの複合材などを用いることができる。
導電性エラストマー用材料を塗布する方法としては、スクリーン印刷などの印刷法、ロール塗布法、ブレード塗布法などを利用することができる。
導電性エラストマー用材料層17Aの厚みは、形成すべき導電路形成部の厚みに応じて設定される。
導電性エラストマー用材料層17Aに磁場を作用させる手段としては、電磁石、永久磁石などを用いることができる。
導電性エラストマー用材料層17Aに作用させる磁場の強度は、0.2〜2.5テスラとなる大きさが好ましい。
導電性エラストマー用材料層17Aの硬化処理は、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、導電性エラストマー用材料層17Aを構成する高分子物質形成材料の種類、導電性粒子の移動に要する時間などを考慮して適宜設定される。
《導電路形成部の形成》
図16に示すように、離型性支持板26上に支持された導電性エラストマー層17Bの表面に、メッキ電極用の金属薄層27を形成する。次いで、図17に示すように、この金属薄層27上に、フォトリソグラフィーの手法により、形成すべき導電路形成部のパターンに従って複数の開口28aが形成されたレジスト層28を形成する。その後、図18に示すように、金属薄層27をメッキ電極として、当該金属薄層27におけるレジスト層28の開口28aを介して露出した部分に、電解メッキ処理を施すことにより、当該レジスト層28の開口28a内に金属マスク29を形成する。そして、この状態で、導電性エラストマー層17B、金属薄層27およびレジスト層28に対してレーザー加工を施すことにより、レジスト層28、金属薄層27および導電性エラストマー層17Bの一部が除去され、その結果、図19に示すように、特定のパターンに従って配置された複数の導電路形成部17が離型性支持板26上に支持された状態で形成される。その後、導電路形成部26の表面から残存する金属薄層27および金属マスク29を剥離する。
以上において、導電性エラストマー層17Bの表面に金属薄層27を形成する方法としては、無電解メッキ法、スパッタ法などを利用することができる。
金属薄層27を構成する材料としては、銅、金、アルミニウム、ロジウムなどを用いることができる。
金属薄層27の厚みは、0.05〜2μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。この厚みが過小である場合には、均一な薄層が形成されず、メッキ電極として不適なものとなることがある。一方、この厚みが過大である場合には、レーザー加工によって除去することが困難となることがある。
レジスト層28の厚みは、形成すべき金属マスク29の厚みに応じて設定される。
金属マスク29を構成する材料としては、銅、鉄、アルミウニム、金、ロジウムなどを用いることができる。
金属マスク29の厚みは、2μm以上であることが好ましく、より好ましくは5〜20μmである。この厚みが過小である場合には、レーザーに対するマスクとして不適なものとなることがある。
レーザー加工は、炭酸ガスレーザーによるものが好ましく、これにより、目的とする形態の導電路形成部17を確実に形成することができる。
《絶縁部の形成》
図20に示すように、絶縁部形成用の離型性支持板26Aを用意し、この離型性支持板26Aの表面に、支持体19を配置すると共に、硬化されて絶縁性の弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料を塗布することにより、絶縁部用材料層18Aを形成する。次いで、図21に示すように、複数の導電路形成部17が形成された離型性支持板26を、絶縁部用材料層18Aが形成された離型性支持板26A上に重ね合わせることにより、導電路形成部17の各々を絶縁部用材料層18A中に浸入させて離型性支持板26Aに接触させる。これにより、隣接する導電路形成部17の間に絶縁部用材料層18Aが形成された状態となる。その後、この状態で、絶縁部用材料層18Aの硬化処理を行うことにより、図22に示すように、導電路形成部17の各々の周囲に、これらを相互に絶縁する絶縁部18が、導電路形成部17および支持体19の各々に一体的に形成される。
そして、離型性支持板26,26Aから離型させることにより、図11に示す構成の第1の異方導電性エラストマーシート16が得られる。
以上において、離型性支持板26Aを構成する材料としては、導電路形成部形成用の離型性支持板26と同様のものを用いることができる。
高分子物質形成材料を塗布する方法としては、スクリーン印刷などの印刷法、ロール塗布法、ブレード塗布法などを利用することができる。
絶縁部用材料層18Aの厚みは、形成すべき絶縁部の厚みに応じて設定される。
絶縁部用材料層18Aの硬化処理は、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、絶縁部用材料層18Aを構成するエラストマー用材料の種類などを考慮して適宜設定される。
上記の製造方法によれば、導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で分散されてなる導電性エラストマー層17Bをレーザー加工してその一部を除去することにより、目的とする形態の導電路形成部17を形成するため、所要の量の導電性粒子Pが充填された所期の導電性を有する導電路形成部17を確実に得ることができる。
また、離型性支持板26上に特定のパターンに従って配置された複数の導電路形成部17を形成したうえで、これらの導電路形成部17の間に絶縁部用材料層18Aを形成して硬化処理することにより絶縁部18を形成するため、導電性粒子Pが全く存在しない絶縁部18を確実に得ることができる。
この例における第2の異方導電性エラストマーシート25は、図11に示すように、絶縁性の弾性高分子物質中に、磁性を示す導電性粒子Pが、厚み方向に並ぶよう配向して連鎖が形成された状態で、かつ、当該導電性粒子Pによる連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなるものである。
第2の異方導電性エラストマーシート25を形成する弾性高分子物質および導電性粒子Pとしては、第1の異方導電性エラストマーシート16を形成する弾性高分子物質および導電性粒子Pと同様のものを用いることができる。
また、第2の異方導電性エラストマーシート25の厚みは、10〜70μmであることが好ましく、より好ましくは20〜50μmである。この厚みが過小である場合には、十分な凹凸吸収能が得られないことがある。一方、この厚みが過大である場合には、高い分解能が得られないことがある。
第2の異方導電性エラストマーシート25は、以下のようにして製造することができる。
先ず、図23に示すように、それぞれシート状の一面側成形部材30および他面側成形部材31と、目的とする第2の異方導電性エラストマーシート25の平面形状に適合する形状の開口32Kを有すると共に当該第2の異方導電性エラストマーシート25の厚みに対応する厚みを有する枠状のスペーサー32とを用意すると共に、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に導電性粒子が含有されてなる導電性エラストマー用材料を調製する。
そして、図24に示すように、他面側成形部材31の成形面(図24において上面)上にスペーサー32を配置し、他面側成形部材31の成形面上におけるスペーサー32の開口32K内に、調製した導電性エラストマー用材料25Bを塗布し、その後、この導電性エラストマー用材料25B上に一面側成形部材30をその成形面(図24において下面)が導電性エラストマー用材料25Bに接するよう配置する。
以上において、一面側成形部材30および他面側成形部材31としては、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などよりなる樹脂シートを用いることができる。
また、一面側成形部材30および他面側成形部材31を構成する樹脂シートの厚みは、50〜500μmであることが好ましく、より好ましくは75〜300μmである。この厚みが50μm未満である場合には、成形部材として必要な強度が得られないことがある。一方、この厚みが500μmを超える場合には、後述する導電性エラストマー用材料層に所要の強度の磁場を作用させることが困難となることがある。
次いで、図25に示すように、加圧ロール33および支持ロール34よりなる加圧ロール装置35を用い、一面側成形部材30および他面側成形部材31によって導電性エラストマー用材料25Bを挟圧することにより、当該一面側成形部材30と当該他面側成形部材31との間に、所要の厚みの導電性エラストマー用材料層25Aを形成する。この導電性エラストマー用材料層25Aにおいては、図26に拡大して示すように、導電性粒子Pが均一に分散した状態で含有されている。
その後、一面側成形部材30の裏面および他面側成形部材31の裏面に、例えば一対の電磁石を配置し、当該電磁石を作動させることにより、導電性エラストマー用材料層25Aの厚み方向に平行磁場を作用させる。その結果、導電性エラストマー用材料層25Aにおいては、当該導電性エラストマー用材料層25A中に分散されている導電性粒子Pが、図27に示すように、面方向に分散された状態を維持しながら厚み方向に並ぶよう配向し、これにより、それぞれ厚み方向に伸びる複数の導電性粒子Pによる連鎖が、面方向に分散した状態で形成される。
そして、この状態において、導電性エラストマー用材料層25Aを硬化処理することにより、弾性高分子物質中に、導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で、かつ、当該導電性粒子Pによる連鎖が面方向に分散された状態で含有されてなる第2の異方導電性エラストマーシート25が製造される。
以上において、導電性エラストマー用材料層25Aの硬化処理は、平行磁場を作用させたままの状態で行うこともできるが、平行磁場の作用を停止させた後に行うこともできる。
導電性エラストマー用材料層25Aに作用される平行磁場の強度は、平均で0.02〜2.5テスラとなる大きさが好ましい。
導電性エラストマー用材料層25Aの硬化処理は、使用される材料によって適宜選定されるが、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、導電性エラストマー用材料層25Aを構成する高分子物質用材料などの種類、導電性粒子Pの移動に要する時間などを考慮して適宜選定される。
このような異方導電性コネクター15によれば、複合導電性シート10における剛性導体12の各々は、絶縁性シート11に対してその厚み方向に移動可能とされているため、被検査電極によって厚み方向に加圧されたときには、複合導電性シート10の一面に配置された第1の異方導電性エラストマーシート16および当該複合導電性シート10の他面に配置された第2の異方導電性エラストマーシート25は、剛性導体12が絶縁性シート11の厚み方向に移動することによって互いに連動して圧縮変形するため、両者の有する凹凸吸収能の合計が異方導電性コネクター15の凹凸吸収能として発現され、従って、高い凹凸吸収能を得ることができる。
また、所要の凹凸吸収能を得るために必要な厚みは、第1の異方導電性エラストマーシート16の導電路形成部17および第2の異方導電性エラストマーシート25の合計の厚みによって確保すればよく、個々の異方導電性エラストマーシートとしては、厚みが小さいものを用いることができるので、高い分解能を得ることができる。
また、複合導電性シート10における剛性導体12の各々は、絶縁性シート11の面方向において、互いに隣接する剛性導体12の各々を結ぶ直線の方向が、被検査電極の長辺方向と直交しない状態に配置されているため、剛性導体12のピッチを被検査電極のピッチよりも大きく設定することができるので、小さいピッチで配置された被検査電極を有する被検査回路に対しても適用することができる。
従って、被検査電極のピッチが小さく、被検査電極の高さレベルにバラツキがある被検査回路装置についても、隣接する被検査電極間に必要な絶縁性が確保された状態で当該被検査電極の各々に対する電気的な接続を確実に達成することができる。
〈アダプター装置〉
図28は、本発明に係るアダプター装置の一例における構成を示す説明用断面図であり、図29は、図28に示すアダプター装置におけるアダプター本体を示す説明用断面図である。このアダプター装置は、長辺および短辺を有する矩形の被検査電極がその短辺方向に沿って並ぶよう配置された電極領域を有する被検査回路装置の電気的検査に用いられるものであって、多層配線板よりなる板状のアダプター本体20を有する。
アダプター本体20の表面(図28および図29において上面)には、被検査回路装置の被検査電極に対応して複数の接続用電極21が配置された接続用電極領域24が形成されている。このアダプター本体20における接続用電極21の各々は、図30に示すように、アダプター本体20の表面の面方向において、互いに隣接する接続用電極21の各々を結ぶ直線の方向(矢印X3 ,X4 で示す)が、被検査回路装置における被検査電極6の長辺方向(矢印X0 で示す)と直交しない状態に配置されている。
アダプター本体20の裏面には、例えばピッチが0.8mm、0.75mm、1.5mm、1.8mm、2.54mmの格子点位置に従って複数の端子電極22が配置され、端子電極22の各々は、内部配線部23によって接続用電極21に電気的に接続されている。
このアダプター本体20の表面には、その接続用電極領域24上に、基本的に図1に示す構成の異方導電性コネクター15が、その第2の異方導電性エラストマーシート17がアダプター本体20に接するよう設けられており、具体的には、異方導電性コネクター15は、複合導電性シート10における剛性導体12の各々がアダプター本体20の接続用電極21の直上位置に位置するよう配置されている。そして、異方導電性コネクター15は、アダプター本体20に適宜の手段(図示省略)によって固定されている。
このようなアダプター装置によれば、図1に示す構成の異方導電性コネクター15を有するため、被検査回路装置が、被検査電極のピッチか小さく、被検査電極の高さレベルにバラツキがあるものであっても、隣接する被検査電極間に必要な絶縁性が確保された状態で当該被検査電極の各々に対する電気的な接続を確実に達成することができる。
〈回路装置の電気的検査装置〉
図31は、本発明に係る回路装置の電気的検査装置の一例における構成を示す説明図である。この電気的検査装置は、両面に被検査電極6,7が形成されたプリント回路基板などの被検査回路装置5について電気的検査を行うものである。図示の例の被検査回路装置5の一面には、当該被検査回路装置5の周縁に沿って、長辺および短辺を有する矩形の被検査電極6がその短辺方向に並ぶよう配置された電極領域が形成され、一方、当該被検査回路装置5の他面には、被検査電極7が格子点位置に従って配置されている。
この電気的検査装置は、被検査回路装置5を検査実行領域Eに保持するためのホルダー2を有し、このホルダー2には、被検査回路装置5を検査実行領域Eにおける適正な位置に配置するための位置決めピン3が設けられている。検査実行領域Eの上方には、図17に示すような構成の上部側アダプター装置1aおよび上部側検査ヘッド50aが下からこの順で配置され、更に、上部側検査ヘッド50aの上方には、上部側支持板56aが配置されており、上部側検査ヘッド50aは、支柱54aによって上部側支持板56aに固定されている。一方、検査実行領域Eの下方には、下部側アダプター装置1bおよび下部側検査ヘッド50bが上からこの順で配置され、更に、下部側検査ヘッド50bの下方には、下部側支持板56bが配置されており、下部側検査ヘッド50bは、支柱54bによって下部側支持板56bに固定されている。
上部側検査ヘッド50aは、板状の検査電極装置51aと、この検査電極装置51aの下面に固定されて配置された弾性を有する異方導電性エラストマーシート55aとにより構成されている。検査電極装置51aは、その下面に上部側アダプター装置1aの端子電極22と同一のピッチの格子点位置に配列された複数のピン状の検査電極52aを有し、これらの検査電極52aの各々は、電線53aによって、上部側支持板56aに設けられたコネクター57aに電気的に接続され、更に、このコネクター57aを介してテスターの検査回路(図示省略)に電気的に接続されている。
下部側アダプター装置1bは、アダプター本体40と異方導電性コネクター45とからなり、異方導電性コネクター45は、複合導電性シート46と、この複合導電性シート46の一面に配置された第1の異方導電性エラストマーシート47と、複合導電性シート46の他面に配置された第2の異方導電性エラストマーシート48とにより構成されている。
アダプター本体40は、接続用電極41が被検査回路装置5の被検査電極7のパターンに対応するパターンに従って配置されていること以外は、上部側アダプター装置1aにおけるアダプター本体21と同様の構成である。図31において、42は端子電極を示す。複合導電性シート46は、その剛性導体(図示省略)が被検査回路装置5の被検査電極7のパターンに対応するパターンに従って配置されていること以外は、上部側アダプター装置1aにおける複合導電性シート10と同様の構成である。第1の異方導電性エラストマーシート47は、その導電路形成部(図示省略)が被検査回路装置5の被検査電極7のパターンに対応するパターンに従って配置されていること以外は、上部側アダプター装置1aにおける第1の異方導電性エラストマーシート16と同様の構成である。第2の異方導電性エラストマーシート48は、上部側アダプター装置1aにおける第2の異方導電性エラストマーシート25と同様の構成である。
下部側検査ヘッド50bは、板状の検査電極装置51bと、この検査電極装置51bの上面に固定されて配置された弾性を有する異方導電性エラストマーシート55bとにより構成されている。検査電極装置51bは、その上面に下部側アダプター装置1bの端子電極22と同一のピッチの格子点位置に配列された複数のピン状の検査電極52bを有し、これらの検査電極52bの各々は、電線53bによって、下部側支持板56bに設けられたコネクター57bに電気的に接続され、更に、このコネクター57bを介してテスターの検査回路(図示省略)に電気的に接続されている。
上部側検査ヘッド50aおよび下部側検査ヘッド50bにおける異方導電性エラストマーシート55a,55bは、いずれもその厚み方向にのみ導電路を形成する導電路形成部が形成されてなるものである。このような異方導電性エラストマーシート55a,55bとしては、各導電路形成部が少なくとも一面において厚み方向に突出するよう形成されているものが、高い電気的な接触安定性を発揮する点で好ましい。
このような回路装置の電気的検査装置においては、検査対象である回路装置5がホルダー2によって検査実行領域Eに保持され、この状態で、上部側支持板56aおよび下部側支持板56bの各々が回路装置5に接近する方向に移動することにより、当該回路装置5が上部側アダプター装置1aおよび下部側アダプター装置1bによって挟圧される。
この状態においては、回路装置5の上面における被検査電極6は、上部側アダプター装置1aにおける接続用電極21に、当該異方導電性コネクター15を介して電気的に接続され、この上部側アダプター装置1aの端子電極22は、異方導電性エラストマーシート55aを介して検査電極装置51aの検査電極52aに電気的に接続されている。一方、回路装置5の下面における被検査電極7は、下部側アダプター装置1bにおける接続用電極21に、当該異方導電性コネクター15を介して電気的に接続され、この下部側アダプター装置1bの端子電極22は、異方導電性エラストマーシート55bを介して検査電極装置51bの検査電極52bに電気的に接続されている。
このようにして、回路装置5の上面および下面の両方の被検査電極6,7の各々が、上部側検査ヘッド50aにおける検査電極装置51aの検査電極52aおよび下部側検査ヘッド50bにおける検査電極装置51bの検査電極52bの各々に電気的に接続されることにより、テスターの検査回路に電気的に接続された状態が達成され、この状態で所要の電気的検査が行われる。
上記の回路装置の電気的検査装置によれば、図28に示すような構成の上部側アダプター装置1aを有するため、被検査回路装置5が、被検査電極6のピッチが小さく、被検査電極6の高さレベルにバラツキがあるものであっても、当該被検査回路装置5について所要の電気的検査を確実に実行することができる。
本発明においては、上記の実施の形態に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第1の異方導電性エラストマーシートとしては、絶縁性の弾性高分子物質中に、磁性を示す導電性粒子Pが、厚み方向に並ぶよう配向して連鎖が形成された状態で、かつ、当該導電性粒子Pによる連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなるものを用いることができる。
また、図11に示す第1の異方導電性エラストマーシート16は、導電路形成部17が絶縁部18の一面から突出した状態で形成されているが、第1の異方導電性エラストマーシート16の一面は平坦面であってもよい。
また、図11に示す第1の異方導電性エラストマーシート16は、その他面が平坦面とされているが、第1の異方導電性エラストマーシート16の他面には、剛性導体12が接する導電路形成部17上に、当該剛性導体12の端子部12bを受容する凹所が形成されていてもよい。このような構成によれば、第1の異方導電性エラストマーシート16に形成された凹所に剛性導体12の端子部12bが固定されるので、導電路形成部17に対する剛性導体12の位置ずれを防止することができる。
また、第2の異方導電性エラストマーシートとしては、弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなる導電路形成部と、これらを相互に絶縁する弾性高分子物質よりなる膜状の絶縁部とを有するものを用いることができる。
本発明の異方導電性コネクターの一例における構成を示す説明用断面図である。 図1に示す異方導電性コネクターにおける複合導電性シートの要部を拡大して示す説明用断面図である。 複合導電性シートにおける剛性導体の配置状態を示す説明図である。 複合導電性シートを製造するための積層材料の構成を示す説明用断面図である。 積層材料における金属層に開口が形成された状態を示す説明用断面図である。 積層材料における絶縁性シートに貫通孔が形成された状態を示す説明用断面図である。 複合積層材料の構成を示す説明用断面図である。 複合積層材料にレジスト膜が形成された状態を示す説明用断面図である。 複合積層材料における絶縁性シートの貫通孔に剛性導体が形成された状態を示す説明用断面図である。 複合積層材料からレジスト膜が除去された状態を示す説明用断面図である。 図1に示す異方導電性コネクターの要部を拡大して示す説明用断面図である。 第1の異方導電性エラストマーシートの製造工程において、離型性支持板上に導電性エラストマー用材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 導電性エラストマー用材料層を拡大して示す説明用断面図である。 導電性エラストマー用材料層にその厚み方向に磁場が作用された状態を示す説明用断面図である。 離型性支持板上に導電性エラストマー層が形成された状態を示す説明用断面図である。 導電性エラストマー層上に金属薄層が形成された状態を示す説明用断面図である。 金属薄層上に開口を有するレジスト層が形成された状態を示す説明用断面図である。 レジスト層の開口内に金属マスクが形成された状態を示す説明用断面図である。 離型性支持体上に特定のパターンに従って複数の導電路形成部が形成された状態を示す説明用断面図である。 離型性支持体上に、フレーム板が配置されると共に、絶縁部用材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 絶縁部用材料層が形成された離型性支持板上に、導電路形成部が形成された離型性支持板が重ね合わされた状態を示す説明用断面図である。 導電路形成部の周囲に一体の絶縁部が形成された状態を示す説明用断面図である。 第2の異方導電性エラストマーシートを製造するための一面側成形部材、他面側成形部材およびスペーサーを示す説明用断面図である。 他面側成形部材の表面に導電性エラストマー用材料が塗布された状態を示す説明用断面図である。 一面側成形部材と他面側成形部材との間に導電性エラストマー用材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 図25に示す導電性エラストマー用材料層を拡大して示す説明用断面図である。 図25に示す導電性エラストマー用材料層に対して厚み方向に磁場を作用させた状態を示す説明用断面図である。 本発明に係るアダプター装置の一例における構成を示す説明用断面図である。 図28に示すアダプター装置におけるアダプター本体の構成を示す説明用断面図である。 アダプター本体における接続用電極の配置状態を示す説明図である。 本発明に係る回路装置の電気的検査装置の一例における構成を示す説明図である。
符号の説明
1a 上部側アダプター装置
1b 下部側アダプター装置
2 ホルダー
3 位置決めピン
5 回路装置
6,7 被検査電極
10 複合導電性シート
10A 複合積層材料
10B 積層材料
11 絶縁性シート
11H 貫通孔
12 剛性導体
12a 胴部
12b 端子部
13A 金属層
13B 金属薄層
13K 開口
14 レジスト膜
14H パターン孔
15 異方導電性コネクター
16 第1の異方導電性エラストマーシート
17 導電路形成部
17A 導電性エラストマー用材料層
17B 導電性エラストマー層
18 絶縁部
18A 絶縁部用材料層
19 支持体
20 アダプター本体
21 接続用電極
22 端子電極
23 内部配線部
24 接続用電極領域
25 第2の異方導電性エラストマーシート
25A 導電性エラストマー用材料層
25B 導電性エラストマー用材料
26,26A 離型性支持板
27 金属薄層
28 レジスト層
28a 開口
29 金属マスク
30 一面側成形部材
31 他面側成形部材
32 スペーサー
32K 開口
33 加圧ロール
34 支持ロール
35 加圧ロール装置
40 アダプター本体
41 接続用電極
42 端子電極
45 異方導電性コネクター
46 複合導電性シート
47 第1の異方導電性エラストマーシート
48 第2の異方導電性エラストマーシート
50a 上部側検査ヘッド
50b 下部側検査ヘッド
51a,51b 検査電極装置
52a,52b 検査電極
53a,53b 電線
54a,54b 支柱
55a,55b 異方導電性エラストマーシート
56a 上部側支持板
56b 下部側支持板
57a,57b コネクター
P 導電性粒子

Claims (5)

  1. 長辺および短辺を有する矩形の被検査電極がその短辺方向に沿って並ぶよう配置された電極領域を有する被検査回路装置の電気的検査に用いられる複合導電性シートであって、 それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔が形成された絶縁性シートと、この絶縁性シートの貫通孔の各々に、当該絶縁性シートの両面の各々から突出するよう配置された剛性導体とを有してなり、
    前記剛性導体の各々は、前記絶縁性シートの貫通孔に挿通された胴部と、この胴部の両端に形成された、前記絶縁性シートの貫通孔の径より大きい径を有し、当該絶縁性シートの両面から突出する端子部とからなり、当該絶縁性シートに対してその厚み方向に移動可能とされており、
    前記剛性導体の各々は、前記絶縁性シートの面方向において、互いに隣接する剛性導体の各々を結ぶ直線の方向が、前記被検査電極の長辺方向と直交しない状態に配置されていることを特徴とする複合導電性シート。
  2. 長辺および短辺を有する矩形の被検査電極がその短辺方向に沿って並ぶよう配置された電極領域を有する被検査回路装置の電気的検査に用いられる異方導電性コネクターであって、
    請求項1に記載の複合導電性シートと、この複合導電性シートにおける被検査回路装置側の一面に配置された第1の異方導電性エラストマーシートと、前記複合導電性シートの他面に配置された第2の異方導電性エラストマーシートとを具えてなることを特徴とする異方導電性コネクター。
  3. 第1の異方導電性エラストマーシートは、複合導電性シートにおける剛性導体のパターンに対応するパターンに従って配置された、弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子が含有されてなる導電路形成部と、これらを相互に絶縁する弾性高分子物質よりなる絶縁部とを有することを特徴とする請求項2に記載の異方導電性コネクター。
  4. 長辺および短辺を有する矩形の被検査電極がその短辺方向に沿って並ぶよう配置された電極領域を有する被検査回路装置の電気的検査に用いられるアダプター装置であって、
    表面に複数の接続用電極が形成された接続用電極領域を有する板状のアダプター本体と、
    このアダプター本体の接続用電極領域上に配置された請求項2または請求項3に記載の異方導電性コネクターとを具えてなり、
    前記アダプター本体における接続用電極の各々は、当該アダプター本体の表面の面方向において、互いに隣接する接続用電極の各々を結ぶ直線の方向が、前記被検査電極の長辺方向と直交しない状態に配置されていることを特徴とするアダプター装置。
  5. 長辺および短辺を有する矩形の被検査電極がその短辺方向に沿って並ぶよう配置された電極領域を有する被検査回路装置の電気的検査を行うための回路装置の電気的検査装置であって、
    請求項4に記載のアダプター装置を具えてなることを特徴とする回路装置の電気的検査装置。
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