JP2008099048A - 復号装置及び復号方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Log−MAPの訂正能力の劣化を低減することができる復号装置及び復号方法を提供すること。
【解決手段】復号装置は、受信データと外部情報からLog−MAPアルゴリズムにおけるブランチメトリックを算出するBM計算部11と、ブランチメトリックに基づきパスメトリックの最大値を算出するACS演算部12と、パスメトリックのヤコビアン補正値を算出する補正項計算部13と、受信データの大きさに基づきヤコビアン補正値の値を調整して最大値に加算することで当該パスメトリックを補正する補正演算部14とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、Log−MAPアルゴリズムに従って復号処理する復号装置及び復号方法に関する。
ディジタル通信システムでは、伝送路において生じる誤りを訂正する誤り訂正符号が用いられている。特に移動通信システムでは、フェージングの影響により電波強度が激しく変動して誤りが生じ易いため、誤り訂正符号には高い訂正能力が要求される。誤り訂正符号の一例であるターボ符号は、シャノン限界に近い誤り訂正能力を有する符号として注目されており、例えば、第3世代の移動通信方式であるW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)やCDMA−2000で使用されている。
図8のブロック図は、ターボ符号を生成するための一般的な符号化装置の構成を示している。この符号化装置101は、例えば、通信システムの送信側に設けられ、符号化前データである情報ビット(Systematic Bits:組織部)Uを、並列連接畳込み符号(PCCCs:Parallel Concatenated Convolutional Codes)のターボ符号に符号化し、伝送路等の外部へ出力する。なお、ターボ符号は、並列連接符号に限らず、直列連接畳み込み符号など、ターボ復号が可能であればよい。
符号化装置101は、図8に示すように、組織的畳み込み符号化器(Systematic Convolutional Coder)である第1の符号化器102及び第2の符号化器103と、データをインタリーブする(並び替える)インタリーバ(Interleaving)104とを備えている。
第1の符号化器102は、入力された組織部Uを符号化して冗長ビット(パリティビット:Parity Bits)1Pを生成し、この冗長ビット1Pを外部へ出力する。インタリーバ104は、入力された組織部Uの各ビットを所定のインタリーブパターンに並べ替えて組織部Uintを生成し、この組織部Uintを第2の符号化器103へ出力する。第2の符号化器103は、組織部Uintを符号化して冗長ビット2Pを生成し、この冗長ビット2Pを外部へ出力する。
符号化装置101では、組織部U、冗長ビット1P、組織部Uint、冗長ビット2Pが生成される。組織部Uと冗長ビット1Pの組(U,1P)を第1の要素符号(Elemental Code)Eといい、組織部Uintと冗長ビット2Pの組(Uint,2P)を第2の要素符号Eintという。
ターボ復号の特徴は次の2点にある。
1)比較的簡易で小さい構成の組織符号化器を複数個使用する
2)それぞれの符号化器は、符号化器入力である情報ビットに対して、インターリーバ(並べ替え器)を介して連接されている。
上記において、2)の目的は、情報ビットの順番を入換えて符号化器に入力することで、符号化器間において異なる符号語系列を生成することにある。これは、復号側にて、それぞれの符号語の復号結果を、互いの符号語間で補完しあうことにより、誤り訂正能力を向上させるためである。
1)の目的は、符号語間における復号結果の相互補完を、情報ビットを用いて行うためである。例えば3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、1)に、8状態の組織的畳み込み符号化器(8 states Systematic Convolutional Coder)を2個用いている。この3GPPでは、W−CDMAなどの第3世代の移動体通信システムの標準化が行なわれている。
図8における符号化器102の出力{U,1P}の組を第1の要素符号(Elemental Code 1)、他方の出力{Uint,2P}の組を第2の要素符号(Elemental Code 2)と呼んでいる。ただし、Uintは実際は出力されずU、1P、2Pの3つが後段に出力される。なお、実際はターミネーションビット(Termination bits)も出力されるが、ここでは、説明簡易化のため省略する。このため、3GPP規定のターボ符号の符号化率(Coding Rate)は1/3ということになる。
このように符号化されたターボ符号を復号することをターボ復号という。ターボ復号では、第1の要素符号Eを復号する1番目の復号器と第2の要素符号Eintを復号する2番目の復号器との間で外部情報を交換しながら繰り返し復号が行われる。なお、復号器は、2つに限らず、ターボ符号の要素符号数に従って2以上の複数段の復号器を用いてもよい。
図9に代表的なターボ復号の復号装置を示す。ターボ復号の特徴は次の1点にある。
1)複数の要素符号間にて外部情報(Extrinsic Information)を交換しながら、複数回処理を繰り返す。
図9に示すように、代表的な復号装置201は、第1の復号器202、第2の復号器202、インタリーブメモリ204、デインタリーブメモリ205及び硬判定・CRC(Cyclic Redundancy Check)判定部206を有する。
このような復号装置201におけるターボ復号は以下の工程からなる。
A)第2の復号器203の外部情報をデインタリーブメモリ205から読み出し、第1の要素符号と共に第1の復号器202に入力する。第1の復号器202から外部情報を出力し、インタリーブメモリ204に書き込む。
B)第1の復号器202の外部情報をインタリーブメモリ204から読出し、第2の要素符号と共に第2の復号器203に入力する。第2の復号器203から外部情報を出力し、デインタリーブメモリ205に書き込む。
C)復号の最終繰り返しでは、第2の復号器203の対数尤度比LLRをデインタリーブメモリ205から読出し、硬判定・CRC判定部206にて硬判定を行なった後、CRCによりエラーチェックを行なっている。
そして、先ず、A)を実行する。このときの第2の復号器からの外部情報は初期値(=0)とする。次に、B)を実行する。そして、再びA)を実行し、任意の回数だけB)とA)とを繰り返す。そして、最終繰り返しにおいて、B)を実行する。この際、第2の復号器203は、外部情報ではなく対数尤度比を出力する。最後にC)を実行する。
ターボ符号は組織符号であるため、受信系列には情報ビットUが含まれている。外部情報とはこの情報ビットUに対して復号の前に分かっている、"0"らしさ("1"らしさと同義)を表す値(事前値)である。つまりターボ復号とは、第1、第2の要素符号間の復号において、それぞれの情報ビットが"0"である確率を交換(相互補完)しながら、その確率の確度を上げ、誤り訂正能力を強化する処理である。
この外部情報は軟出力復号化器の出力(対数尤度比LLR:Log Likelihood Ratio)から生成することができる。この軟出力を生成する方法にはMAP系とSOVA系の2種類があり、誤り訂正能力がより高いMAP系の手法が一般によく用いられている。MAP系には主に、MAP、Log−MAP、Max−Log−MAPの3種が知られている。
次に、MAP、Log−MAP、Max−Log−MAPの各アルゴリズムについて説明するが、ここでは先ず、上記対数尤度比LLRについて説明する。対数尤度比LLRも外部情報と同様に、情報ビットUの"0"'らしさを表す値であるが、外部情報が事前値であるのに対し、対数尤度比LLRは事後値と呼ばれる。
対数尤度比は、下記式(1)にて表される。
Figure 2008099048
ここで、
P():確率
:k番目の情報ビット
y:受信系列
P(u=+1|y):受信系列yを受信したときにk番目の情報が+1(="0")である確率
P(u=−1|y)受信系列yを受信したときにk番目の情報が−1(="1")である確率
を示す。
Figure 2008099048
ここで、sign[]:硬判定
を示す。
LLRは上記式(1)で表される。ここでは、"0"を+1、"1"を−1で表現している。上記の"0"である確率と"1"である確率の対数比を取ることで、"0"と"1"のどちらがより確からしいかの尤度値を得ることができる。すなわち、"0"である確率の方が大きければ、両者の比は1より大きくなり、対数比は0より大(正の数)となる。逆に"1"である確率が大きければ、両者の比は1未満の小数点以下の数値となり、対数比は0よりも小(負の数)となる。よって、"0"であるか"1"であるかの確率の高さは、対数尤度比の符号(正又は負)により判定することができる。よって、"0"である確率と"1"である確率が等しければ両者の比は1となり、その対数は0となり、いずれの確率が高いかは不明となる。
上記式(2)は、k番目の情報ビットuに関するLLRを表している。上記式(2)で表されるu^はk番目の情報ビットに対する受信側での推定値であり、LLRを硬判定した結果(="0"又は"1")となる。硬判定sign[ ]は、2進数値の符号ビットを取り出す処理であり、値が正の場合は"0"、負では"1"となる。よって、上記式(2)は、k番目の情報ビットに対するLLRの硬判定を意味する。
次に、MAP、Log−MAP、Max−Log−MAPの各アルゴリズムについて説明する。
MAPアルゴリズム(Maximum A priori Probability)アルゴリズム
MAPとはMaximum A priori Probabilityの略であり、事後値(事後確率:A priori Probability)であるLLRを最大にする復号方法であり、事後確率最大復号とも呼ばれる。
MAPでは上記式(1)に幾つかの数式変換を施した、下記式(3)を用いて対数尤度比L(u)を算出する。γはトレリスの遷移確率を表し、αは始点から終点の方向へ遷移した場合の、トレリスの各状態への到達確率を示し、βは逆に終点からの到達確率を表している。ここで、トレリスとは符号化器の状態遷移図を時間軸上に展開したものである。これをトレリス線図という。
Figure 2008099048
MAPアルゴリズムでは、トレリス線図(状態遷移図)に基づいてビタビ復号を行う。トレリス線図で各時点の各状態を結ぶパスが復号すべき符号系列に対応しており、とりうるパスに対する尤度(パスメトリック)を計算し、最も尤度の高いパスを生き残りパスとして復号する。
先ず、トレリス線図について説明する。図10は、再帰的畳込み符号を出力する再帰的畳込み符号化器を示す図、図11は、その状態遷移を示す模式図である。
再帰的畳込み符号化器では、入力INPUTからの入力ビットによって、D1、D2に格納される値が変化する。再帰的符号化器では、D2の出力が入力INPUT側へ戻されることで、再帰的な畳込み符号を実現する。図11は、このD1、D2のとりうる値(00)、(01)、(10)、(11)の状態遷移図を示し、図中、0/0のように示すのは、入力ビット/出力ビットを表している。入力INPUTからの入力ビットが"0"、又は"1"に応じてD1、D2の値が遷移する。例えば、畳込み符号化器では、(D1 D2)が(00)の状態のとき、入力INPUTから"0"が入力された場合、出力OUTPUTから"0"を出力し、D1、D2は、(00)の状態に戻る。また、"1"が入力された場合には"1"を出力し、D1、D2は(10)の状態に遷移する。
この状態遷移図を時間軸上に展開したものが図12に示すトレリス線図となる。図12において、実線の矢印は、入力ビットが"0"である場合のD1、D2の状態遷移を示し、破線の矢印は、入力ビットが"1"である場合のD1、D2の状態遷移を示している。横軸は、時間軸を示し、k−1、kは任意のタイミングを示す。
トレリス線図上で順方向にビタビ復号を行ってパスメトリックを算出する処理をフォワード処理といい、フォワード処理とは逆方向にビタビ復号を行ってパスメトリックを算出する処理をバックワード処理という。フォワード処理で算出されるパスメトリック値をαパスメトリック、バックワード処理で算出されるパスメトリック値をβパスメトリック値という。そして、γは、タイミング(k−1)におけるある状態(例えば状態(11))からタイミングkにおけるある状態(例えば状態(11))へ遷移する確率(ブランチメトリック)を示す。α、βは、タイミング(k−1)、kにおけるその状態(例えば状態(11))である確率を示している。αパスメトリック、βパスメトリック及びブランチメトリック(γ)から対数尤度比LLRが算出される。
図13は、トレリス線図を使用した遷移確率の求め方を説明する図である。また、α、βの算出式を下記式(4)、(5)に示す。上述の通り、γはトレリスの一時点上の各状態における遷移確率である。αは、下記式(4)により示され、順方向(トレリス線図上の始点から終点へ向かう方向:後方向))への各状態の到達確率であり、順方向にγを積算してくことになる。βは下記式(5)で示され、逆方向(終点から始点へ向かう方向:前方向)への積算になる。
Figure 2008099048
例えばα(00)を、タイミングkにおける状態(00)(以下状態(00)と記載する)にある(存在する)順方向の到達確率とすると、このα(00)は、図13及び式(4)に示すように、例えば、αk−1(00)と、状態(00)k−1にある到達確率αk―1(00)から状態(00)へ遷移する遷移確率γ(00,00)との積と、状態(01)k−1にある到達確率αk−1(01)と、状態(00)k−1から状態(00)へ遷移する遷移確率γ(01,00)との積との和となる。
また、βk−1(00)を、タイミングk−1における状態(00)(以下状態(00)と記載する)にある逆方向の到達確率とすると、このβk−1(00)は、図13及び式(5)に示すように、例えば、βk−1(00)と、状態(00)k−1にある到達確率βk―1(00)から状態(00)へ遷移する遷移確率γ(00,00)との積と、状態(01)k−1にある到達確率βk−1(00)と、状態(00)k−1から状態(10)へ遷移する遷移確率γ(00,10)との積との和となる。
なお、上記式(4)、(5)において、α(s)、β(s)は現在の状態s、前回の状態s' におけるパスメトリック、γ(s',s)は、s'からsへ状態遷移する確率を示す。
図14は、α、β、γから対数尤度比LLRを算出する方法を説明する図である。図14に示すように、順方向の到達確率αと、逆方向の到達確率βと、状態間の遷移確率γとを乗算することにより、トレリスの全時点を考慮した場合の、該当時点の遷移確率が求まる。このうちの、入力"0"に対応する遷移確率の積をδ0、"1"に対応する確率積をδ1と呼ぶ。δ0とδ1の対数比log(δ0/δ1)が、上記式(3)に示す対数尤度比LLRとなる。
対数尤度比と外部情報は下記の数式(6)を満たす。すなわち、ターボ復号では、この対数尤度比LLRを示す式(6)の両辺から内部情報を減算することで外部情報を算出する。
Figure 2008099048
:通信路により決まる定数
:組織部
(u):前の外部情報(事前情報)
+L(u):内部情報
Log−MAPアルゴリズム(非特許文献5参照)
次に、Log−MAPアルゴリズムについて説明する。上述のように、MAPアルゴリズムでは確率の積を求めるため、乗算器が必要になり、回路規模が著しく増加する。ゆえに、実使用上ではMAPにおける確率演算を対数領域にて近似し、又は簡略化したLog−MAP、又はMax−Log−MAPが使用される。近似式を下記式(7)乃至(11)に示す。
Figure 2008099048
Figure 2008099048
上記のように、α、γ、βを式(7)〜(9)に示すように、それぞれ対数logで近似してA、Γ、Bと定義し、上記(4)、(5)を変形した式が下記(10)、(11)である。ただし、下記(10)、(11)は、exp内の演算をAに置き換えて示すと式(12)となる演算が含まれており、実使用上問題となる。そこで、式(12)を更に分解して式(13)を導く。
Figure 2008099048
ここで、iは、ある状態へ遷移するパスの数を示し、例えば図13に示す例では、順方向において状態(00)に遷移するパスの数は2であり、Aは、このうちの大きい方を示す。実際は、この式(13)として演算を進めることになる。これがLog−MAPであり、特に式(13)の右辺第2項を、log(1+e−x)としてLUTで実装する手法が一般的である。その他には、固定値や、−ax+bで更に近似する方法も知られている。このlog(1+e−x)加算の操作を、特にLog−sumと呼ぶこともある。また、第2項の|A−A|をパスメトリック値という。
MAX−Log−MAPアルゴリズム
Max−Log−MAPは、上記(10)、(11)に示すLog−MAPを更に近似した方法である。その近似式を下記式(14)、(15)に示す。すなわち、Max−Log−MAPアルゴリズムでは、上記式(10)、(11)からLog−sumの項(これをLog−sum補正項ともいうが、以下ではヤコビアン補正項という。)を省いたものである。max( )は最大値を選択する操作であり、ビタビアルゴリズムのACS(Add Compare Select)演算と同義である。つまり、確率演算をビタビアルゴリズムで行うことができる、一番安価で簡易な方法になる。
Figure 2008099048
ところで、非特許文献1には、Max−Log−MAPやLog−MAPなどのアルゴリズムと、SNRとの関係が論じられている。この中で、一般的なLog−MAPアルゴリズムが解説されており、これによれば、上記式(9)に示すΓ(BM:Branch Metric)演算及び通信路定数Lcの演算に、下記のようにSNR(Signal to Noise ratio:SN比)(E/N)が現れる。
Figure 2008099048
図15は、一般的なLog−MAPデコーダを示す図である。図15に示すように、一般的なLog−MAPデコーダ301は、SNR推定部315、正規化部316、BM計算部311、ACS演算部312、補正項計算部313、及び補正演算部314を有する。SNR推定部315は受信データからSNRを推定し、正規化部316がこれを正規化する。BM計算部311は、式(9)、(16)、(17)に基づき、SNR推定値、受信データ及び外部情報とからブランチメトリックBM(式(9)参照)を計算する。
ACS演算部312は、BM計算部311からのBMと、補正演算部314からの、1つ前のパスメトリックPMとが入力され、現在のパスメトリックPMを演算する。2つのPMにそれぞれBMを加算し、その結果Aのうち大きい方(最大値)を現在のパスメトリックPM'(=A)として出力する。また、絶対値回路を有し、|A−A|、すなわち2つのPMにそれぞれBMを加算したパスメトリック候補Aの差の絶対値をパスメトリック値(Path Metric Difference:PMD)として求め、補正項計算部313へ出力する。
補正項計算部13は、式(13)に示すヤコビアン補正項を演算する。補正演算部14は、ヤコビアン補正項をACS演算部12で求めた現在のパスメトリックPM'に加算し補正済みパスメトリックを算出する。このパスメトリックは、次のACS演算で使用されると共に、BMと共に対数尤度比の算出に使用される。
ここで、Max−Log−MAPでは、外部情報がSNRに比例するという仮定の下でこの係数を無視することができるが、Log−MAPの演算ではこのSNR(E/N)という係数を取り除くことができない。このため、Log−MAPではSNRの推定が必要となるが、推定値と、実際のSNRとの誤差が大きい場合に訂正能力が劣化し、特に条件によっては、Log−MAPとMax−Log−MAPの訂正能力が逆転する現象が報告されている。
また、非特許文献2には、初回はMax−Log−MAPと平行してSNR推定を、次回以降はSNR推定値を用いたLog−MAPを行う方法が記載されている。
さらに、非特許文献3には、SNR誤差によってはMax−Log−MAPとLog−MAPの訂正能力が逆転することを利用した技術が開示されている。該逆転現象が発生するケースを、SNR推定とは別の指標、誤り検出手法を用いて判断し、繰返しの中で、Max−Log−MAPとLog−MAPを選択切替する。
さらにまた、非特許文献4には、パラメータ化した繰返し回数において、Max−Log−MAPとLog−MAPを切り替える技術が開示されている。
また、特許文献1には、信号対干渉比(SIR:signal to interference power ratio)を推定し、その結果に基づき訂正能力の劣化を検出し、Max−Log−MAPか、Log−MAPかを選択して使用する技術が開示されている。
特開2004−147329号公報 Alexander WORM et al., "Turbo-Decoding Without SNR Estimation", IEEE COMM. LETT. Vol. 4, No. 6, Jun. 2000. Mohammad Ali Khalighi, "Effect of Mismatched SNR on the Performance of Log-MAP Turbo Decoder", IEEE Transactions on Vehicular Tech., Vol. 52, No. 5, Sep. 2003. S. -J. Park, "Combined Max-Log-MAP and Log-MAP of turbo codes", IEEE ELECTRONICS LETTERS, Vol. 40, No. 4, 19th Feb. 2004. Chun Ling KEI, Wai Ho MOW, "A Class of Switching Turbo Decoders against Severe SNR Mismatch", 0-7803-7467-3/02/$17.00, IEEE, 2002. Petteri Luukkanen, "Comparison of Optimum and Sub-optimum Turbo Decoding Schemes in 3rd Generation cdma2000 Mobile System", 0-7803-5668-3/99/$10.00, IEEE, 1999
しかしながら、非特許文献1、2の方法では、SNR推定の演算、及び推定したSNRを用いた演算が必要となり、演算量、処理時間を悪化させる。SNR推定とは、信号と雑音の比(Signal-Noise Ratio)を推定する処理であり、受信した信号に、ノイズがどの程度混入しているのかを計測する処理である。一般式は下式になるが、ノイズには多くの種類があり、運用システムによって最適なSNR推定アルゴリズムが変わるため、その推定が極めて困難である。
SNR=10log(PS/PN)
PN:雑音電力[W]
PS:信号電力[W]
また、非特許文献1の方法では、SNR推定をしなければ、条件によって誤り訂正能力が劣化する。別に、SNR推定誤差によっても訂正能力の劣化が起こるが、SNR推定精度の向上にはさらなる演算が必要となる可能性がある。また非特許文献2の方法では、SNR推定処理のオーバーヘッドがない分処理時間派短縮されるが、初回にMax−Log−MAPを用いることから、訂正能力が劣化する恐れがある。
また、非特許文献3の方法では、誤り検出処理が必要になる。また、非特許文献3、4は共にMax−Log−MAPを使用するため、訂正能力が低いという問題点がある。
また、特許文献1の方法においても、Log−MAPの演算にはSNR値が必要となる。また、ヤコビアン補正項を、式log(1+e−|x−y|)を元に算出し、算出値を加工せずそのまま使用する。よって、Log−MAPにおけるSNR推定のために演算量が増大する。上述したように、SNR推定は、受信した信号にノイズがどの程度混入しているのかを計測する処理であるが、ノイズには多くの種類があり、最適なSNR推定アルゴリズムの選択が困難で、SNRの推定は極めて困難である。
また、事前にSNRを推定する必要があり、オーバーヘッド処理が発生し処理時間を遅延させる。加えて、SNR誤差の大きい場合、誤り訂正の性能が悪化するが、SNR推定精度を向上させる場合、さらなる演算量の増加を招くことになりかねない。
本発明に係る復号装置は、受信データと外部情報とから得られたブランチメトリックに基づきLog−MAPアルゴリズムにおけるパスメトリックの最大値又は最小値を算出するACS算出部と、前記パスメトリックの補正値を算出するヤコビアン補正項算出部と、前記受信データの大きさに基づき前記補正値の値を調整して前記最大値又は最小値に加算することで当該パスメトリックを補正する補正演算部とを有するものである。
本発明にかかる復号方法は、受信データと外部情報とから得られたブランチメトリックに基づきLog−MAPアルゴリズムにおけるパスメトリックの最大値又は最小値を算出し、前記パスメトリックのヤコビアン補正項を算出して補正値を求め、前記受信データの大きさに基づき前記補正値の値を調整し、前記調整済みの補正値を前記最大値又は最小値に加算することで、当該最大値又は最小値の補正を行い、補正済パスメトリックを求めるものである。
本発明においては、受信データの大きさ、すなわち受信値の振幅に基づきヤコビアン補正項(Log−sum補正項)の値を調整し、これを最大値又は最小値に加算する。このことにより、Log−MAPにおける誤り訂正能力の性能劣化を防止を図ることができる。
本発明によれば、Log−MAPの訂正能力の劣化を低減することができる復号装置及び復号方法を提供することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態は、本発明を、Log−MAPアルゴリズムを利用したターボ復号装置に適用したものである。
上述したように、Log−MAPは、(6)、(16)、(17)式に示すように、演算にSNR(E/N)の値を必要とする。しかし、ノイズには多くの種類があり、運用システムによって最適なSNR推定アルゴリズムが変わるため、SNRの推定は容易ではない。
そこで、本実施の形態においては、このSNRに固定値を用いることとする。SNRの値は、目標となるBLER(block error rate)に基づき決定することができる。なお、SNRの値は、例えば、パケットデータの場合、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)ではBLERが大体10−1〜10−2になるように、送信パワーが調整される。これは、ノイズが多い場合に、送信パワーを上げることでBLERを合わせるような操作であり、このような操作に基づきSNRを一定範囲に保つことができる。さらに、本実施の形態においては、符号長を調整するためパンクチャード符号を用いる。なお、本実施の形態においては、特に本発明の効果が顕著となる、SNR固定値、及びパンクチャード符号を採用した場合について説明するが、SNR推定を行なっても、パンクチャを行なわなくても、同様に本発明を適用することができる。
先ず、パンクチャード処理について説明する。図1、図2は、送信装置、受信装置を示すブロック図である。送信装置20は、符号化装置21、パンクチャ処理部22、変調部23、RF部24、増幅部25、制御部26などを有する。送信側は、情報数をL、例えば符号化率Rを1/3とすると、符号化後のデータ数はL/R=Mとなるようパンクチャード処理する。すなわち、パンクチャとは、このM(個)のデータをN(個)に削減する処理である。
例えば送信データがD0〜D9まであって、データD2、D4、D7、D8をパンクチャード処理により間引く。この場合、最終的に送信データは、D0,D1,D3,D5,D6,D9となる。パンクチャ処理された送信データは、変調部23、RF部24、増幅部25を介してN(個)のデータとして送信される。
受信装置30は、図2に示すように、復号装置1のほか、デパンクチャ処理部32、復調部33、RF部34、増幅部35、及びこれらを制御する制御部36などを有し、基本的に送信側と逆の処理を行う。
すなわち、受信装置30のアンテナにて受信した受信データは、増幅部35に供給される。この増幅部35にて受信データを増幅した後、受信RF部34に供給する。RF部34では、周波数変換などの高周波処理を行って得られた受信データを復調部33に供給し復調する。ここで、送信されてきたN(個)のシンボルデータは復調等を経ると、個々のデータは例えば8[bit]の値域を有するものとなる。すなわち、受信後の1シンボルデータは8[bit]になり、8[bit]データをN個受け取ることになる。復調された受信データは、デパンクチャ処理部32に供給される。ここでは、送信時に施されたインタリーブ処理・逆のデインタリーブ処理を行って、元のデータ配置とすると共に、送信時に間引かれたデータ位置、上述の例であれば、D2、D4、D7、D8に0ビットを挿入して、元のデータ長に復元する、上述の例では、8[bit]×M[個]のデータに戻すデパンクチャ処理を行う。そして、デパンクチャ処理で元のデータ長とされたデータを、復号装置1に供給して、ターボ復号を行って1[bit]のデータとし硬判定復号結果を得る。制御部36は、例えば復号装置1へデータを供給するタイミング等を制御する。
次に、復号装置1について説明する。図3は、本実施の形態にいかかる復号装置を示す図である。図3に示すように、本実施の形態にかかる復号装置1は、BM計算部11、ACS演算部12、補正項計算部13、及び補正演算部14を有する。この復号装置1は、フォワード処理とバックワード処理とで別々に用意されるが、ここではフォワード処理部として説明する。
BM計算部11は、受信データと外部情報とからブランチメトリックBM(式(9)参照)を計算する。ここで、本実施の形態においては、上述したように、ブランチメトリックの演算に使用するSNR(E/N)を、目標となるBLER(block error rate)に基づき決定した固定値として演算する。このことにより、従来必要であったSNR推定回路及びその正規化回路部分が不要となり、ハードウェア量を削減することができる。
ACS演算部12は、BM計算部11からのBMと、後述する補正演算部14からの、1つ前のパスメトリックPMとが入力され、現在のパスメトリックPMを演算する。2つのPMにそれぞれBMを加算し、その結果(以下、パスメトリック候補という。)Aのうち大きい方(最大値、図4参照)を現在のパスメトリックPM'(=A)として出力する。また、絶対値回路を有し、|A−A|、すなわち2つのPMにそれぞれBMを加算したパスメトリック候補Aの差の絶対値をパスメトリック値(Path Metric Difference:PMD)として求め、補正項計算部13へ出力する。
補正項計算部13は、上述した式(13)に示すヤコビアン補正項(図4参照)を演算する。ここで、本実施の形態にかかる補正項計算部13は、受信信号の振幅、すなわち受信データの大きさに応じて補正項の調整(図4参照)を行なう。この補正調整方法についての詳細は後述する。
補正演算部14は、調整済み補正項をACS演算部12で求めた現在のパスメトリックPM'に加算し補正済みパスメトリックを算出する。このパスメトリックは、適宜正規化処理されて次のACS演算で使用されると共に、BM及びバックワード処理のパスメトリックと共に対数尤度比の算出に使用される。
次に、本実施の形態にかかる復号装置の補正項調整方法について説明する。上述したように、Log−MAPは、MAX−Log−MAPに補正項を加えるものであり、MAX−Log−MAPとは、Log−MAPでヤコビアン補正をしないということと等価になる。よって、一般的に、Log−MAPよりその誤り訂正能力が大きい。ところが、所定の条件下では、Log−MAPより、MAX−Log−MAPの誤り訂正能力が高くなることがある。そこで、本願発明者は、Log−MAPにおいてヤコビアン補正の度合いを受信データ(受信値)の大きさに応じて調整することで、最適な誤り訂正結果を得ることができる方法を見出した。
SNR推定誤差が大きい場合はMax−Log−MAPの訂正能力がLog−MAPの訂正能力を上回ることがIEEE文献で多々報告されている。ところで、本実施の形態においては、パンクチャード処理を行なうと共にSNR固定値を採用する。したがって、上述したように、パンクチャビットの箇所は、受信側で強制的に0にする。これは、各データ値の地域−128〜+127の略中間値となり、パンクチャビットの位置は振幅が最小、つまりノイズが多量に混入されたと同等になる。この場合、SNR固定値と、見かけのノイズ量に差が生じ、SNR推定誤差となって訂正能力を劣化させる。よって、本願発明者は、SNR固定値の場合にはパンクチャビットの箇所におけるヤコビアン補正項の補正度合いを小さくすることで、誤り訂正能力を向上させることができることを見出した。
また、実際の受信値についても、振幅の小さいものはノイズ成分が多いと判断して、補正量を小さくするような調整を施すことで同様に誤り訂正能力を改善することができる。すなわち、本実施の形態においては、受信値の大きさに応じて補正値を調整する。具体的には、受信値が小さい(振幅が小さい)とき、補正値を小さくするような調整をする。この調整ために、本実施の形態においては、ヤコビアン補正項の値を調整する調整係数を導入するが、他の方法で調整してもよい。
図5は、本実施の形態にかかるヤコビアン補正の一例を説明するための図である。最も簡単な調整方法は、図5に示すように、パンクチャビットの挿入位置のみヤコビアン補正を行なわない調整方法である。すなわち、上述の例と同様、D0〜D9の受信データがあって、パンクチャ位置がD2、D4、D7、D8である場合、当該データ位置ではヤコビアン補正をオフする。この場合、データD2、D4、D7、D8の位置においては、MAX−Log−MAPにおける演算結果が出力されることとなる。
図6、図7は転送ブロック(Transport Block:TrBK)サイズが632、CRCサイズが24のTrCH(Transport channel)条件において、パリティビットをそれぞれ1/3、1/2だけパンクチャすることにより、ターボ復号器の入力時点でのSNRを見かけ上低くした場合のBLER(block error rate)を示す図である。ヤコビアン補正項について、上述したように、受信データの信頼度が低い場合に小さく、または高い場合に大きくするような調整を行う。本例においては、ヤコビアン補正項は、受信データが+/−0の時に、+/−0となるよう調整している。ターボ復号条件は、繰返し回数が最大8回となっている。Eq(0)で示すのがヤコビアン補正項調整なしのLog−MAP、Eq(1)〜Eq(3)で示すのがヤコビアン補正項調整有りのLog−MAPの結果となる。この調整は、図4に示したように下記のように表すことができる。
Figure 2008099048
i:次時点の1状態に接続されるブランチの数
:i番目のブランチに対応するパスメトリック
r:1符号語系列における符号化率の逆数
F(x):調整係数算出関数
を示す。図6、図7においては、Eq(1)〜Eq(3)は、それぞれ下記(19)〜(21)に示す調整係数算出関数F(x)となっている。なお、Eq(0)は、F(x)=1、すなわち調整なしの例を示している。特に、図7に示す1/2パンクチャを施した場合においては、Eq(1)〜Eq(3)において、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)の調整ターゲットである、BLER=10−1の符号化利得について、約0.2dB程度、改善されていることがわかる。特に本実施の形態のように、SNR固定値を採用し、パンクチャ時に0データを挿入する場合は、SNRが悪化するため、顕著な効果を奏することがわかる。
Figure 2008099048
ここで、式(19)のEq(1)のように、調整係数を0又は1とし、パンクチャビット挿入位置のみ調整係数を0としてヤコビアン補正項を加算しないものとする方法としているが、パンクチャビット挿入位置とは、上述したように、受信データが0になっている。したがって、受信データが0の位置は全て、すなわちパンクチャビット挿入位置に拘わらず受信データが0になっている位置全てについて調整係数を0としてヤコビアン補正項の調整を行なってもよい。また、本実施の形態においては、パンクチャビットに0を挿入するものとして説明しているが、例えば−1を挿入するようにしてもよい。その場合は、パンクチャビット又は受信値が−1のビット位置のデータに対し、調整係数を0としてヤコビアン補正項を加算しないように調整すればよい。
また、受信データの値域は、−128〜+127であり、この中間値近傍、すなわち受信データの絶対値が小さければ受信データの信頼度が低い、又はノイズ成分が多いと考えられる。よって、Eq(1)ではなく、Eq(2)、Eq(3)に示すように、受信値の絶対値が所定の値以下であるような場合に、調整係数を0としてヤコビアン補正項を加算しないようにしてもよい。反対に、受信データの絶対値が所定の値以上大きい場合は、十分信頼度が高いデータと考えられ、調整係数を1とし、ヤコビアン補正項をそのまま加算するようにしてもよい。さらに、調整係数は1以下の数値であっても、1以上とすることも可能である。
また、パンクチャ時以外では、フェージングの影響で、正規化処理により部分的に受信値が0近傍になることが考えられる。ここで、正規化処理は、復調部33とデパンクチャ処理部32との間において、復調後のデータを、−128〜+127を表現する8ビットの固定小数点データに変換する処理である。具体的には、復調データの最大値に合わせて、仮数部8ビット分の値より小さいデータを切捨て、0にする等する。なお、この正規化処理において最大値の代わりに平均値を用いる等してもよい。その場合、例えば、上記Eq(2)、Eq(3)や、下記(22)に示す調整係数算出関数F(x)を使用することにより、0近傍にある受信値のヤコビアン補正項を小さくすることができる。
Figure 2008099048
以上説明したように、本実施の形態においては、Log−MAPにおいて、受信値の大きさに基づきヤコビアン補正項の調整を行うことで、Log−MAPにおける誤り訂正能力劣化を低減することができる。このとき、SNR固定値を使用することで、SNR推定による演算量の増加を防ぎつつ、誤り訂正能力を改善することができる。さらに、SNR固定値を使用することで、ハードウェア量が減り、SNR推定に必要な処理のオーバーヘッドを不要とすることで処理速度を向上することができる。また、SNR固定値を使用した場合には、パンクチャビット位置のデータについては、ヤコビアン補正項の値を小さく又は0にすることで極めて簡単な方法でLog−MAPにおける誤り訂正能力を改善することができる。
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、上述の実施の形態においては、ACS演算部12は、最大値を出力するものとして説明したが、最小値を出力するようにしてもよい。その場合、補正演算部14は、最小値に、負の調整済みのヤコビアン補正項を加算するようにすればよい。
また、上述の実施の形態においては、補正項計算部13が補正項を計算し、調整し、調整済みのヤコビアン補正項を補正演算部14へ入力するものとして説明したが、補正演算部14がヤコビアン補正項を受け取り、調整して乗算するようにしてもよいことは勿論である。
また、上述の実施の形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではなく、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。この場合、コンピュータプログラムは、記録媒体に記録して提供することも可能であり、また、インターネットその他の伝送媒体を介して伝送することにより提供することも可能である。
本発明の実施の形態にかかる送信装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態にかかる受信装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態にいかかる復号装置を示す図である。 本発明の実施の形態にかかる復号装置における各ブロックの演算を説明する図である。 本発明の実施の形態にかかるLog−sum補正の一例を説明するための図である。 本発明の実施の形態にかかる復号方法を適用した場合のBLER(block error rate)を示す図である 同じく、本発明の実施の形態にかかる復号方法を適用した場合のBLER(block error rate)を示す図である ターボ符号を生成するための一般的な符号化装置を示す図である。 代表的なターボ復号の復号装置を示す図である。 再帰的畳込み符号を出力する再帰的畳込み符号化器を示す図である。 図17に示す再帰的畳込み符号の状態遷移を示す模式図である トレリス線図を示す図である。 トレリス線図を使用した遷移確率の求め方を説明する図である。 確率α、β、γから対数尤度比LLRを算出する方法を説明する図である。 一般的なLog−MAPデコーダを示す図である。
符号の説明
1、201 復号装置
11、311 BM計算部
12、312 ACS演算部
13、313 補正項計算部
14、314 補正演算部
20 送信装置
21 符号化装置
22 パンクチャ処理部
23 変調部
24、34 RF部
25、35 増幅部
26、36 制御部
30 受信装置
32 デパンクチャ処理部
33 復調部
101 符号化装置
102、103 符号化器
104 インタリーバ
202、203 復号器
204 インタリーブメモリ
205 デインタリーブメモリ
206 判定部
301 Log−MAPデコーダ
315 SNR推定部
316 正規化部

Claims (16)

  1. 受信データと外部情報とから得られたブランチメトリックに基づきLog−MAPアルゴリズムにおけるパスメトリックの最大値又は最小値を算出するACS算出部と、
    前記パスメトリックの補正値を算出するヤコビアン補正項算出部と、
    前記受信データの大きさに基づき前記補正値の値を調整して前記最大値又は最小値に加算することで当該パスメトリックを補正する補正演算部とを有する復号装置。
  2. 前記補正演算部は、前記受信データの絶対値が小さいほど小さい補正係数を前記補正値に乗算することで前記調整を行なう
    ことを特徴とする請求項1記載の復号装置。
  3. 前記補正演算部は、前記受信データが0又は−1のとき、前記パスメトリックの補正機能をオフする
    ことを特徴とする請求項1記載の復号装置。
  4. 前記補正演算部は、前記受信データの絶対値が所定の値以下の場合は、前記パスメトリックの補正機能をオフする
    ことを特徴とする請求項1記載の復号装置。
  5. 前記補正演算部は、前記受信データの絶対値が所定の値以下の場合は、当該絶対値に応じて前記補正値の調整をする
    ことを特徴とする請求項1記載の復号装置。
  6. 前記補正演算部は、前記受信データの絶対値が所定の値より大きい場合は、前記調整機能をオフする
    ことを特徴とする請求項1記載の復号装置。
  7. 前記受信データは、パンクチャード処理されたものである
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の復号装置。
  8. 予め定められた固定値からなる信号対雑音比を用いて前記ブランチメトリックを計算するBM計算部を更に有する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の復号装置。
  9. 受信データと外部情報とから得られたブランチメトリックに基づきLog−MAPアルゴリズムにおけるパスメトリックの最大値又は最小値を算出し、
    前記パスメトリックのヤコビアン補正項を算出して補正値を求め、
    前記受信データの大きさに基づき前記補正値の値を調整し、
    前記調整済みの補正値を前記最大値又は最小値に加算することで、当該最大値又は最小値の補正を行い、補正済パスメトリックを求める復号方法。
  10. 前記補正値の調整の際は、前記受信データの絶対値が小さいほど小さい補正係数を前記補正値に乗算する
    ことを特徴とする請求項9記載の復号方法。
  11. 前記受信データが0又は−1のとき、前記最大値又は最小値の補正を行なわない
    ことを特徴とする請求項9記載の復号方法。
  12. 前記受信データの絶対値が所定の値以下の場合は、前記最大値又は最小値の補正を行なわない
    ことを特徴とする請求項9記載の復号方法。
  13. 前記受信データの絶対値が所定の値以下の場合は、当該絶対値に応じて前記補正値の調整をする
    ことを特徴とする請求項9記載の復号方法。
  14. 前記受信データの絶対値が所定の値より大きい場合は、前記補正値の調整を行なわず、当該補正値により前記最大値又は最小値の補正を行う
    ことを特徴とする請求項9記載の復号方法。
  15. 前記受信データは、パンクチャード処理されたものである
    ことを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項記載の復号方法。
  16. 予め定められた固定値からなる信号対雑音比を用いて前記ブランチメトリックを計算する
    ことを特徴とする請求項9乃至15のいずれか1項記載の復号方法。
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