JP2008095283A - フラッシュゲート - Google Patents

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Abstract

【課題】フラッシュ洗浄時に塊状の異物が開口に挟まれることなく、小径の異物は下流側に流下させることのできるフラッシュゲートを提供する。
【解決手段】下端部が水路の底部近傍でゲート部に枢着され、水路を閉塞する起立止水姿勢と水路を開放する転倒姿勢との間で水平軸心P周りに揺動自在な弁体2を備え、弁体2の転倒姿勢への傾動に伴い水路の底部と弁体2の下端縁部23との間に通水可能な開口Hが形成されるフラッシュゲートであって、転倒姿勢への揺動時に弁体2の下端縁部23と同一または僅かに突出する高さの堰6が弁体2の上流側に設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、河川、下水配管、用水路等を定期的にフラッシュ洗浄するフラッシュゲートに関する。
従来より、河川、下水配管、用水路等を定期的にフラッシュ洗浄するフラッシュゲートが知られている。例えば、特許文献1には、人力や電動機などの動力を必要とする巻上装置を使用せずに、起立止水姿勢にある弁体を自律的に転倒させてフラッシュ洗浄を行ない、洗浄後に弁体を起立止水姿勢に自律的に復帰させるフラッシュゲートが提案されている。
当該フラッシュゲートは、フラッシュ洗浄のための弁体の転倒作動時に土砂等の固形異物が確実に下流側に搬送され、弁体の開閉動作に支障を生じることの無い信頼性の高いフラッシュゲートを提供することを目的として、図8に示すように、下端部が水路の底部または底部近傍でゲート部に枢着され、水路を閉塞する起立止水姿勢と水路を開放する転倒姿勢との間で揺動自在な弁体2と、水路の水位がフラッシュ実行水位に上昇するまで起立止水姿勢を維持するとともに、フラッシュ実行水位に達すると転倒姿勢への揺動を許容する姿勢切替機構と、起立止水姿勢から転倒姿勢への姿勢変更に伴って蓄積された弾性エネルギーにより、転倒姿勢から起立止水姿勢に前記弁体を自動復帰させる姿勢復帰機構を備え、前記弁体が転倒姿勢にあるときに、水路の底部と前記弁体2との間に通水可能な開口Hが形成されるものである。
また、特許文献2には、図9に示すように、河川107に横断して配した堰体109を河床111に近接する下部に回動軸110を設けて倒伏自在に設置し、該堰体の下部の下方の河床に該堰体の上下流と通じるピット117を設け、前記堰体が起立した状態において前記ピットによって構成される通水路を閉塞するように該堰体の下端部の上流面に全幅に亘って止水ゴム116を下端部から延長して装着し、前記堰体の上流側の前記堰体に沿った川床に櫛状の石礫防護柵119を、前記堰体が倒伏した状態において前記止水ゴムの先端と該石礫防護柵の上端が近接するように立設した転倒堰の排砂装置が開示されている。
特開2005−105641号公報 特開平04−62220号公報
上述した特許文献1のフラッシュゲートでは、弁体の転倒時に形成される開口から流出する水流により、上流側に堆積した土砂等の小径の固形異物は下流側に流されるものの、比較的大きな小動物の死骸等の塊状の固形異物が沈下または浮遊しているような場合には、水路の底部と弁体の下端縁部との間に塊状の固形異物が挟み込まれて流下せず、フラッシュ洗浄の終了時に前記弁体が起立止水姿勢に復帰できなくなる場合があるという問題があった。
また、特許文献2に記載された石礫防護柵と止水ゴムを用いた構造を前記フラッシュゲートに採用すると、防護柵に布状や紐状の異物が貼りついたり、転倒姿勢において止水ゴム上に滞留した異物(特に塊状の異物)が起立止水姿勢へ復帰する際に防護柵の下側に移動して流下しなくなるおそれがある。
本発明の目的は、上述の問題に鑑み、フラッシュ洗浄時に塊状の異物が開口に挟まれることなく、小径の異物は下流側に流下させることのできるフラッシュゲートを提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明によるフラッシュゲートの第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、下端部が水路の底部または底部近傍でゲート部に枢着され、水路を閉塞する起立止水姿勢と水路を開放する転倒姿勢との間で水平軸心周りに揺動自在な弁体と、水路の水位がフラッシュ実行水位に上昇するまで起立止水姿勢を維持するとともに、フラッシュ実行水位に達すると前記弁体を転倒姿勢へ揺動させるフラッシュゲートであって、前記弁体の転倒姿勢への傾動に伴い水路の底部と前記弁体の下端縁部との間に通水可能な開口が形成されるとともに、前記弁体の下端縁部と同一または突出する高さの堰が前記弁体の上流側に設けられている点にある。
上述の構成によれば、弁体が転倒姿勢へ揺動し、上流側に貯水された水が下流側に流下するフラッシュ洗浄時に、堰から溢れるように流線が形成され、水位が高いフラッシュ洗浄の初期には水とともに流下する小動物の死骸等の塊状の異物や長尺の布切れ等であっても、大きな流速により堰を乗り越えて転倒姿勢にある弁体の上流側面上を流下するため、水路の底部と弁体の下端縁部との間に形成される開口に流入することが阻止される。水位が低くなり流速が低下したときには塊状の異物等は堰により流れが阻止されるので、同様に開口に流入することがない。一方、砂利等の小径の固形異物は前記堰を越える流線に沿って流下するため、土砂が堆積するような不都合は発生せず、フラッシュ洗浄後の姿勢復帰機構による復帰力により弁体を支障なく起立止水姿勢に復帰させることができる。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記堰の上縁部に略水平な通水ガイド面が前記弁体側に張り出すように形成されている点にある。
上述の構成によれば、フラッシュ洗浄時に堰から溢れた水が堰の上縁部に形成された通水ガイド面に沿って弁体側に張り出すように、つまり、転倒姿勢にある弁体の上流側面上に導かれるように流線が形成されるので、水路の底部と弁体の下端縁部との間に形成される開口に塊状の異物等が流れ込むような事態をより確実に阻止することができるようになる。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、前記堰の上縁部側が下流側に傾斜するように設置されている点にある。
上述の構成によれば、水位が低くなるフラッシュ洗浄の後期であってもある程度の流速を確保して小径の固形異物を弁体の下端縁部と水路の底部に形成される開口から効率的に流下させることができる。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記堰の上流側底部に前記堰の上縁部に到る傾斜面を形成している点にある。
上述の構成によれば、フラッシュ洗浄時に堰を乗り越える流線の角度を小さくすることができるので、水位が低くなるフラッシュ洗浄の後期であってもある程度の流速を確保して小径の固形異を効率的に流下させることができる。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第一から第四の何れかの特徴構成に加えて、フラッシュ実行水位に達すると、前記弁体の転倒姿勢への揺動を許容する姿勢切替機構と、起立止水姿勢から転倒姿勢への姿勢変更に伴って蓄積された弾性エネルギーにより生じる復帰力で、転倒姿勢から起立止水姿勢に前記弁体を自律復帰させる姿勢復帰機構を備えている点にある。
上述の構成によれば、電動機等の動力を必要とする巻上装置等を使用せずに、起立止水姿勢にある弁体を自律的に転倒させてフラッシュ洗浄を行ない、洗浄後に弁体を起立止水姿勢に自律的に復帰させることができる。
以上説明した通り、本発明によれば、フラッシュ洗浄時に塊状の異物が開口に挟まれることなく、小径の異物は下流側に流下させることのできるフラッシュゲートを提供することができるようになった。
以下に本発明によるフラッシュゲートの実施の形態を図面に基づいて説明する。図1から図4に示すように、フラッシュゲート1は、下端部に設けた軸部9が水路8の平坦な底部または底部近傍でゲート部(弁胴)7を構成する左右一対の門柱7Aの間に枢着され、水路8を閉塞し水路8の上流側に水を貯留する起立止水姿勢(図4(a)参照)と、水路8を開放して下流側に通水する転倒姿勢(図4(b)参照)との間で軸心P周りに揺動自在な弁体2と、水路8の水位がフラッシュ実行水位HHWLに上昇するまで起立止水姿勢を維持するとともに、フラッシュ実行水位HHWLに達すると転倒姿勢への揺動を許容する姿勢切替機構3と、転倒姿勢にある弁体2を起立止水姿勢に自律復帰させる姿勢復帰機構4を備えて構成される。ここに、ゲート部7はアルミやSUS等の金属で構成し、弁体2は、アルミやFRP等の軽量部材で構成することが可能である。
図2に示すように、弁体2は下側両端部に切欠部27が形成され、起立止水姿勢において下端縁部23に水路8の底部と面一に配置されたゲート部7の基部7Cと水密に接触するシール部材2cを取り付けるとともに、図1に示すように、水路8の上流側面22の幅方向両端部が門柱7Aに配されたシール面7aにシール部材2aを介して水密に接当し、前記切欠部27の端部が門柱7Aの下部から中央方向に突出形成された膨出部7Bに配されたシール面7bにシール部材2bを介して水密に接当することで、上流側から下流側への水の流出を防止するように構成されている。
図1に示すように、前記ゲート部7の上流側左方には上下が開放されたフロート収容部7Bが区画形成され、その内部に上流側水位に連動して上下移動するフロート30が収容され、以って、水路8の上流側に貯留される水の水位に連動してフロート30が上昇し、フラッシュ実行水位が検出できるように構成され、また、フロート収容部7Bの壁面によってフラッシュ洗浄の実行時等の水流によってフロート30に異常な付勢力が作用して破損するような事態が回避されるように構成されている。
前記姿勢切替機構3は、図1から図3に示すように、弁体2が離接する左右のゲート部7(7A)に設置された係合部32と、弁体2に設置され係合部32に係入して起立止水姿勢を維持する係止片33とを備えてなる保持部31による保持状態を解除する機構で、フロート30と、フロート30のフラッシュ実行水位HHWLへの上昇により係合部32から係止片33を引退させ転倒姿勢への揺動を許容するフロート連動機構34等で構成される。
前記保持部31は、さらに、弁体2に取り付けられたリンク機構31aと、リンク機構31aの両端部に連結された連結棒31b,31cとからなる保持付勢機構を備え、連結棒31b,31cの先端部に係止片33が取り付けられるとともに、係止片33が弁体2の側方に突出するように、バネ機構31dを介して前記リンク機構31aを開き方向に付勢している。前記リンク機構31aは、中央部が弁体2に揺動自在に固定された第一リンク31eと、第一リンク31eの両端部と前記連結棒31b,31cとの間にターンバックル31gを介して夫々連結された一対の第二リンク31fとで構成され、前記第一リンク31eが略水平姿勢となるように、前記バネ機構31dが前記第一リンク31eと前記弁体2との間に取り付けられ、以って、前記係止片33が側方に突出するように構成されている。
フラッシュ洗浄の後に姿勢復帰機構4によって弁体2が転倒姿勢から起立止水姿勢に姿勢復帰する際に、係止片33に形成されたテーパー面33aが係合部32に当接し、その反力でリンク機構31aがバネ機構31dによる付勢力に抗して閉じ方向に作動し、係合部32を通過した後に再びリンク機構31aが開き方向に付勢されることで係合部32と係止片33が係合するように構成されている。
一対の第二リンク31fの両端に設けたターンバックル31gがタイミング調整機構として作用し、何れかのターンバックル31gを調整することによって、フラッシュ実行水位となったときに、左右双方の保持部31が同時に解除されるように調整可能に構成されている。
前記フロート連動機構34は、図3(a),(b),(c)に示すように、フロート30に一端が固定された第一アーム30aと、第一アーム30aの揺動軸30bに固定されて連動して揺動する第二アーム30cと、第二アーム30cの揺動に連動する「く」の字形アーム34aと、「く」の字形アーム34aの揺動により連結棒31bを押し操作してパンタグラフ機構31aを閉じ方向に付勢するL字状部材34cとで構成されている。ここに、L字状部材34cは連結棒31bの端部に固定されている。
つまり、水路上流側の貯留水位が上昇してフロート30が上方に移動すると、揺動軸30b周りに第一アーム30aが下方に揺動し、それに連動して下方に揺動する第二アーム30cに取り付けられている「く」の字形アーム34aが揺動軸34b周りに揺動することによって、L字状部材34cが「く」の字形アーム34aの先端部で押圧され、以って、係合部32と係止片33の係合状態が解除されるのである。このとき、リンク機構31を介して他方の保持部31も解除される。つまり、保持付勢機構は同時にフロート連動機構34の作動に伴ない他方の保持部31を解除する解除機構として機能するように構成されている。
尚、前記フロート連動機構34を、第一アーム30aと第二アーム30cを揺動軸30bに固定して連動するように構成するのは、フロート30を揺動軸30bの長さだけ幅方向中央部に位置するように構成することで、フラッシュゲートの施工時にフロート30の設置位置に起因する水路幅の拡幅工事を不要にして施工の簡素化を図るためである。
前記姿勢復帰機構4は、図2に示すように、弁体2の軸部9左右の枢着部に配置されたスプリングケース41と、スプリングケース41内に捻り固定された左右一対のつる巻スプリング40と、一対のラチェット機構42で構成され、つる巻スプリング40の一端が弁体2の軸部9に固定され、他端がラチェット機構42に固定され、以って、起立止水姿勢から転倒姿勢への姿勢変更に伴ってつる巻スプリング40に蓄積された弾性エネルギーによる復帰力を弁体2の下端部近傍に作用させることにより、弁体2を揺動軸心P周りに揺動させて転倒姿勢から起立止水姿勢に自律復帰するように構成されている。尚、ラチェット機構42の係止爪42aをラチェットギア42bから離間させて、前記つる巻スプリング40の捻りを解消することによって、何らかの不測の事態に対応して前記弁体2の転倒姿勢を維持することができるように構成されている。
図5(a),(b),(c)に示すように、姿勢切替機構3による弁体2の転倒姿勢への傾動に伴い水路8の底部と弁体2の下端縁部23との間に通水可能な開口Hが形成され、当該開口Hから上流側に堆積している土砂が流下するように構成されている。
そして、図1、図4及び図5に示すように、ゲート部7の基部7Cには、転倒姿勢への揺動時に弁体2の下端縁部23と同一または突出する高さの堰6が弁体2の上流側に位置するように設けられており、前記堰6の上縁部に略水平な通水ガイド面6aが弁体2側に張り出すように形成されているので、上流側に貯水された水が下流側に流下するフラッシュ洗浄時に、堰6から溢れた水が前記開口Hよりも高い弁体2の上流側面22に流れるように流線(図5中、二点差線で示す)が形成され、水位が高いフラッシュ洗浄の初期には水とともに流下する小動物の死骸等の塊状の異物や長尺の布切れ等であっても、大きな流速により堰6を乗り越えて転倒姿勢にある弁体2の上流側面上を流下し、前記開口Hに流れ込まないように構成され、水位が低くなり流速が低下したときには塊状の異物等が堰6により阻止されるように構成されている。尚、弁体下端演舞の高さ(h1)と堰の高さ(h2)の例としては、h1=72mmに対してh2=85mmのように堰がわずかに突出するように設定されている。
従って、水路8の底部と弁体の下端縁部23との間に形成される開口に小動物の死骸等の塊状の異物や長尺の布切れ等が流入して挟み込まれることが無いので、フラッシュ洗浄後の姿勢復帰機構による復帰力により弁体を支障なく起立止水姿勢に復帰させることができる。一方、水位が低くなり流速も低下したときには、砂利等の小径の固形異物は前記堰6と弁体2の下端縁部23との間の開口Hと、水路8の底部と弁体の隙間dを流れる一点鎖線で示す流線に沿って流下するため、土砂が堆積するような不都合は発生せず、水位が低くなり流速が低下したときには前記開口に流入して下流側に流されるのである。また、特許文献2のように、防護柵に布状や紐状の異物が貼りついたり、塊状異物が引っ掛かることもない。
尚、前記堰6が、通水ガイド面6aが形成されない鉛直壁面(堰板)のみで構成される場合であっても一定の効果が生じるものである。
さらに、図5(b)に示すように、前記堰6の上縁部から上流側に傾斜する(堰6の上流側底部から前記堰6の上縁部に到る)傾斜面6bを構成するように設置する場合には、フラッシュ洗浄時に堰を乗り越える流線の角度を小さくすることができるので、水位が低くなるフラッシュ洗浄の後期であってもある程度の流速を確保して小径の固形異を効率的に流下させることができる。
同様に、図5(c)に示すように、前記堰6の上流側底部にコンクリート等を打設して前記堰6の上縁部に到る傾斜面6bを形成することによっても、同様の効果を得ることができる。
また、図5(a),(b),(c)に示すように、前記堰6の上縁部が下流側に傾斜する下流側傾斜面6cを備えている。この構成によれば、水位が低くなるフラッシュ洗浄の後期であってもある程度の流速を確保して小径の固形異物を弁体の下端縁部と水路の底部に形成される開口から効率的に流下させることができる。一方、堰6の略水平な通水ガイド面を省略して傾斜面6bと下流側傾斜面6cで堰を構成してもよい。
図4に示すように、弁体2のうち、水路8の上流側面22には転倒姿勢において上流側の水を一時蓄積して転倒姿勢を維持する水溜部50が設けられ、この水溜部50は、上端縁部50aと左右に設けた側端縁部50bとからなり、水溜部50の上流側面と下端面は水路に開放されている。弁体2の上端側縁部50aに水溜部50に貯留された水を下流側に流下させるV字形状の排水口51が形成されている。
水路8の上流側水位がフラッシュ実行水位に達し、起立止水姿勢から転倒姿勢への移行時に水溜部50に上流側に貯留された水の一部が溜まり、排水口51から少量ずつ流出する。転倒姿勢にある弁体2には姿勢復帰機構4による起立止水姿勢への自立復帰力が作用するが、水溜部50への貯留水の重量によりフラッシュ洗浄の終了までは弁体2が確実に転倒姿勢に維持されるように構成されている。
さらに、当該フラッシュゲートの設置環境においてフラッシュ洗浄時に確実に所定の時間転倒姿勢を維持できるように、排水口51の開口面積を可変に調整する調整機構が設けられている。具体的には、排水口51部位の部材が水溜部50の上端側縁部50aにボルト等の締付け具により着脱自在に取り付けられ、開口面積の異なる種々の排水口51に取り替えることができるように構成することができ、また、角度または間隙の異なる複数のV字形状のスリットが形成された板状体を、縁部50aにスライド移動可能に取り付け、縁部50aの中央部の開口に位置するスリットの形状をスライド移動によって可変に設定できるように構成するものであってもよい。尚、開口部の一や形状、数量はこれに限定されるものではない。
前記排水口51部位の部材は、銅や銀等の抗菌性を示す金属で構成されるか、或いは抗菌剤で表面処理されており、フラッシュゲートが下水配管に設置されるようなときに、抗菌処理された排水口部位に生物膜等が付着して閉塞するような事態を回避するように構成されている。
尚、水溜部50への貯留水の重量によりフラッシュ洗浄の終了までは弁体2が確実に転倒姿勢に維持されるものであれば、排水口51の形状はV字形状に限るものではなく平行なスリットであってもよい。
図6及び図7に示すように、上述したフラッシュゲートには、さらに、弁体2の転倒姿勢への揺動時に流下する水流をゲート部7(7A)の幅方向中央部に導く複数のガイド機構9が設けられ、姿勢切替機構3により弁体2が転倒姿勢へ揺動するフラッシュ洗浄時に、上流側に貯水された水をガイド機構9により左右の門柱(7A)の幅方向中央部または弁体2の中央部に流れるように導き(図6及び図7中、太い破線で流線を示す)、洗浄に伴い水位が低くなり流量が低下したときであっても、水に同伴される布切れ等の固形異物や紙等の浮遊異物が弁体のシール部材2a,2b,2cの近傍または上部に流れて異物が留まり、弁体2が起立止水姿勢に復帰したときに漏水が発生するような事態を回避するように構成されている。
以下に詳述する。前記ガイド機構9の一つは、図1及び図6に示すように、基端側が前記ゲート部の左右門柱7Aに固定され、先端側が流下方向に傾斜するように曲げ形成された一対の案内羽根90で構成され、当該案内羽根90に沿って水流がゲート部の幅方向中央部に流れるように整流され、以って、水に同伴される布切れ等の固形異物や紙等の浮遊異物が弁体のシール部材2a,2b,2cの近傍または上部に流れて留まるような不都合を回避するように構成されている。案内羽根90は、特に上流側水位が低くなったときに整流作用が機能するように、少なくともフラッシュ実行水位HHWLの1/3の高さ程度より低い位置に配置されると効果的である。
また、前記ガイド機構9は、弁体2の上流側面22に設置され、水流をゲート部7(7A)の幅方向中央部に導く案内面を備えた一対の仕切り板91により構成されており、水位が低下して流量が少なくなったときであっても、仕切り板91の案内面により水流が弁体2の幅方向中央部に導かれるように構成されている。
さらに、前記ガイド機構9は、弁体2の上流側面22に設置され、水流を弁体2の幅方向中央部に導く段差面9a,9bを備えた凸状部92,93により構成されており、水位が低下して流量が少なくなったときであっても、凸状部92,93の段差面により水流が弁体2の幅方向中央部に導かれるように構成されている。
水流の多いフラッシュ洗浄の初期には、水に同伴される布切れ等の固形異物や紙等の浮遊異物が凸状部92,93の段差面9a,9bを乗越えて流下しても、その際の多量の水流により弁体2の下流側に流され、シール部材2a,2b,2cの近傍またはシール部材上に滞留することが回避され、水流の少ないフラッシュ洗浄の後期には、水に同伴される布切れ等の固形異物や紙等の浮遊異物が凸状部92,93の段差面9a,9bにより弁体2の幅方向中央部に導かれるのである。
さらにまた、前記ガイド機構9は、図7に示すように、上流側が左右の門柱7A(7)に固定されるとともに下流側が弁体2の上流側面の幅方法端部より中央側に固定され、弁体2の転倒姿勢で展開し、起立止水姿勢で折り畳まれる案内シート94で構成するものであってもよい。この場合には、弁体2が転倒姿勢にあるときに展開される案内シート94に沿って、水流がゲート部7または弁体2の幅方向中央部に流れるように導かれるのである。
上述したガイド機構90,91,92,93,94はその何れか一つで構成されるものであってもよいし、複数組み合わせて構成されるものであってもよい。
上述したフラッシュゲートは、フラッシュ実行水位に達すると、前記弁体の転倒姿勢への揺動を許容する姿勢切替機構と、起立止水姿勢から転倒姿勢への姿勢変更に伴って蓄積された弾性エネルギーにより生じる復帰力で、転倒姿勢から起立止水姿勢に前記弁体を自律復帰させる姿勢復帰機構を備えた例で説明を行なったが、これに限定されるものではなく、モータを用いた巻上げ機構等を用いてゲートを開閉するものであってもよい。
上述した実施形態では、保持付勢機構をリンク機構31aを備えて構成するものを説明したが、これは例示に過ぎず、公知のパンタグラフ機構等の機構を用いて適宜構成してもよい。
上述した何れの実施形態も本発明の一例であり、ゲートを構成する材料、大きさ、構造、姿勢復帰機構、姿勢切替機構、解除機構、堰、ガイド機構等の具体的構造については本発明による作用効果が奏される範囲で適宜変更することが可能であり、該記載の具体的構成により本発明の範囲が限定されるものではない。
フラッシュゲートの概略平面図 フラッシュゲートの下流側から見た概略正面図 フロート連動機構の要部説明図 (a)は起立止水姿勢にある弁体、(b)は転倒姿勢にある弁体の姿勢説明図 転倒姿勢にある弁体に対して、堰の作用を示す説明図 ガイド機構の説明図 ガイド機構の説明図 転倒姿勢にある弁体の下側を水が流下する従来のフラッシュゲートの説明図 従来の転倒堰の排砂装置の説明図
符号の説明
1:フラッシュゲート
2:弁体
3:姿勢切替機構
4:姿勢復帰機構
6:堰
6a:通水ガイド面
9(90,91,92,93,94):ガイド機構
50:水溜部
51:排水口
107:河川
109:堰体
116:止水ゴム
117:ピット
119:石礫防護柵

Claims (5)

  1. 下端部が水路の底部または底部近傍でゲート部に枢着され、水路を閉塞する起立止水姿勢と水路を開放する転倒姿勢との間で水平軸心周りに揺動自在な弁体と、水路の水位がフラッシュ実行水位に上昇するまで起立止水姿勢を維持するとともに、フラッシュ実行水位に達すると前記弁体を転倒姿勢へ揺動させるフラッシュゲートであって、
    前記弁体の転倒姿勢への傾動に伴い水路の底部と前記弁体の下端縁部との間に通水可能な開口が形成されるとともに、前記弁体の下端縁部と同一または突出する高さの堰が前記弁体の上流側に設けられているフラッシュゲート。
  2. 前記堰の上縁部に略水平な通水ガイド面が前記弁体側に張り出すように形成されている請求項1記載のフラッシュゲート。
  3. 前記堰の上縁部が下流側に傾斜するように設置されている請求項1または2記載のフラッシュゲート。
  4. 前記堰の上流側底部に前記堰の上縁部に到る傾斜面を形成している請求項1から3の何れかに記載のフラッシュゲート。
  5. フラッシュ実行水位に達すると、前記弁体の転倒姿勢への揺動を許容する姿勢切替機構と、起立止水姿勢から転倒姿勢への姿勢変更に伴って蓄積された弾性エネルギーにより生じる復帰力で、転倒姿勢から起立止水姿勢に前記弁体を自律復帰させる姿勢復帰機構を備えている請求項1から4の何れかに記載のフラッシュゲート。
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WO2010090297A1 (ja) * 2009-02-04 2010-08-12 日本工営株式会社 開閉装置

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