以下、業務分担評価装置の実施形態を図面により詳細に説明する。
図1は第1の実施形態による業務分担評価装置を構築しているサーバ装置の概要を示すブロック図である。
第1の実施形態による業務分担評価装置を構築しているサーバ装置100は、いわゆるコンピュータ装置であり、図1に示すように、演算処理部120と、メモリ部119と、記憶部101と、送受信部121とを備えて構成されている。ハードディスク等による記憶部101には、処理プログラムとしての入力項目選択部109と、人材モデル設定部110と、業務モデル設定部111と、組織モデル設定部112と、移行モデル設定部113と、評価項目設定部114と、業務分担設定部115と、移行計画設定部116と、評価部117と、移行計画部118とが格納されている。そして、サーバ装置100は、ネットワーク122を介して端末123と接続されている。
また、サーバ装置100の記憶部101には、第1の実施形態で使用するデータを格納するデータ格納領域内に、入力項目選択データ記憶領域102と、人材データ記憶領域103と、業務データ記憶領域104と、組織データ記憶領域105と、移行計画設定データ記憶領域106と、評価項目データ記憶領域107と、一時記憶領域108とが設けられている。
前述において、入力項目選択データ記憶領域102には、後述する端末123から評価項目設定データ、人材データ、業務データ、組織データ、業務分担設定データ、及び、移行計画設定データを入力する各入力フォームの表示を選択すると共に、入力されたデータを元に評価値を算出するための評価指示領域を備えた選択表示フォーム1300を生成するためのデータがテーブル形式で記憶されている。
人材データ記憶領域103には、後述する各組織に属する人材を特定するデータを纏めた人材リストテーブル200と、各組織に属する人材の心理状態・モチベーションに関する特徴を定義するパラメータを入力するためのデータを纏めた人材パラメータテーブル300と、各組織に属する人材が、移行計画に伴う人材・業務移行から受ける心理的影響要因を纏めた心理イベントリストテーブル400と、人材・業務の移行イベントと各人の心理イベントとを結び付けるための心理イベントマッピングテーブル500とが記憶されている。
図2は人材データ記憶領域103に記憶される人材リストテーブル200の構成例を示す図である。この人材リストテーブル200は、ID入力欄200aと、氏名入力欄200bと、所属入力欄200cと、業務入力欄200dとを有して構成されている。
ID入力欄200aには、社内及び社外の人材を一意に識別するための識別情報が入力されており、氏名入力欄200bには、社内及び社外の人材の名前が入力されている。所属入力欄200cには、社内及び社外の人材が所属する部署を特定するための識別情報を入力する。この所属入力欄200cには、説明している実施形態では、図8に示して後述する組織リストテーブル800のID入力欄800dに入力されている識別情報を用いて部署を特定するようにしている。業務入力欄200dには、社内及び社外の人材が現在担当している業務を特定するための識別情報を入力する。この業務入力欄200dには、説明している実施形態では、図6に示して後述する業務リストテーブル600のID入力欄600dに入力されている識別情報を用いて業務を特定するようにしている。
図3は人材データ記憶領域103に記憶される人材パラメータテーブル300の構成例を示す図である。この人材パラメータテーブル300は、項目入力欄300aと、分類1入力欄300bと、分類2入力欄300cと、名称入力欄300dと、ID入力欄300eと、単位入力欄300fと、選択肢入力欄300gとを有して構成されている。
項目入力欄300aには、業務のアウトソーシングに関係する人材の心理状態に関するパラメータを分類する項目名が入力されている。説明している例では、例えば、心理状態に関するパラメータを、不安値、各業務の希望度及び各心理イベントの影響度の3つに分類している。
分類1入力欄300bには、人材の心理状態に関するパラメータを分類する際の、最上位となる分類名が入力されている。説明している例では、各業務の希望度を設定する上で、業務プロセスの観点から、企画、開発、運用、保守及び管理の5つの大分類を設けている。
分類2入力欄300cには、分類1入力欄300bの大分類をさらに細分化した分類名が入力されている。説明している例では、分類1入力欄300bの企画の大分類に対して、図示するようにIT戦略策定の小分類を設ける他、情報戦略策定や人材育成計画策定といった小分類を設ける。
名称入力欄300dには、人材の心理パラメータを一意に特徴付けるための最小構成単位の名称が入力されている。説明している例では、不安値の分類に、「OS(アウトソーシング)前の状態値」と「OS後の状態値」とがあるとしている。また、項目入力欄300aの希望度に対応する位置には、「業務の小分類毎、各人材毎に望む業務希望度」として、具体的な業務名称が入力される。項目入力欄300aの影響度に対応する位置には、「後述する各心理イベント毎に、各人材が受ける影響の大きさ」が入力され、項目入力欄300aの業務に対応する位置には、「移行終了後の人材毎に担当する業務」が入力され、項目入力欄300aの移行時期に対応する位置には、「人材に対してどのタイミングで移行手続きを行うか」の移行時期が入力される。
ID入力欄300eには、名称入力欄300dに入力された特徴名を一意に識別するための識別情報が入力されている。
単位入力欄300fには、名称入力欄300dに入力された特徴名によって特定される特徴を定義するためのパラメータの単位が入力されいてる。説明している例では、項目入力欄300aの「不安値」に対応する位置には、ある時点での従業員の心理的不安度合を特定するため、例えば、状態・特性不安検査(State‐Trait Anxiety Inventory)の得点である「0−80」の数字が入力されるとしており、特に、単位は必要なく「−」が入力されている。項目入力欄300aの「希望度」に対応する位置には、後述する選択肢として「低・中・高」を特定するため、特に単位は必要なく「−」が入力されている。項目入力欄300aの「影響度」に対応する位置には、後述する選択肢として「1−5」の数字が入力されているため、特に単位は必要なく「−」が入力されている。また、項目入力欄300aの「業務」に対応する位置には、後述する図6に示す業務リストテーブル600の名称入力欄600cに入力された業務の名称から選択するようにしているため、特に単位は必要なく「−」が入力されている。さらに、項目入力欄300aの「移行時期」に対応する位置には、人の再配置をどの業務移行と共に行うかを特定するため、後述する図6に示す業務リストテーブル600の名称入力欄600cに入力された業務のうち移行対象業務の名称から選択するようにしているため、特に単位は必要なく「−」が入力されている。
選択肢入力欄300gには、後述する図6に示す業務リストテーブル600の名称入力欄600cに入力された特徴に対応するパラメータを入力するための情報が入力されている。説明している例では、この入力欄300gにおいて、空欄は、ユーザの直接入力を示し、「低・中・高」は、ユーザにこれらから選択を要求することを示し、「0−80」は、ユーザにこの範囲で最小単位を1とする数字の入力を要求することを示し、「1−5」は、ユーザにこの範囲で最小単位を1とする数字の入力を要求することを示している。また、「業務リスト」は、選択肢として、図6に示された業務リストテーブル600の名称入力欄600cに入力された業務の名称からユーザが選択することを示している。
図4は人材データ記憶領域103に記憶される心理イベントリストテーブル400の構成例を示す図である。この心理イベントリストテーブル400は、名称入力欄400aと、ID入力欄400bと、内容入力欄400cとを有して構成されている。
名称入力欄400aには、社内及び社外の人材が、業務の移行計画の一環として生じる人材・業務移行によって、人材が受ける影響の要因の一覧データが入力されている。説明している例では、心理的な影響要因として、例えば、業務に対する満足/不満足度、他社に移ることに対する違和感、自分の周りの人が他の職場に移ることに対する違和感、及び、業務量に対する満足/不満足度の4つを項目として設けている。
ID入力欄400bには、名称入力欄400aに入力された特徴名を一意に識別するための識別情報が入力されている。
内容入力欄400cには、名称入力欄400aに入力した心理イベントの内容の詳細が入力されている。
図5は人材データ記憶領域103に記憶される心理イベントマッピングテーブル500の構成例を示す図である。この心理イベントマッピングテーブル500は、縦方向に人材ID入力欄500aを有し、横方向に心理イベントID入力欄500bを有して構成されている。
人材ID入力欄500aには、社内及び社外の人材を一意に特定する識別番号として、図2に示して説明した人材リストテーブル200のID入力欄200aに入力された人材IDの一覧データが入力されている。
心理イベント入力欄500bには、人材・業務の意向により各人材に生じる心理イベントを一意に特定する識別番号として、図4に示して説明した心理イベントリストテーブル400のID入力欄400bに入力された心理イベントIDの一覧データが入力されている。
そして、説明している例では、前述の人材ID入力欄500aの行と心理イベント入力欄500bの列とが交差するテーブル要素500cには、その行のIDに対応する人材が移行対象となったときに、図4に示した心理イベントリストテーブル400からその人材がその列に対応する心理イベントを発生させるか否かを判定するための数値データが後述するフローによる演算処理により求められ、「−1、0、1」のいずれかの数字が入力される。ここで、「−1」は不安が喚起されることを意味し、「0」はその心理イベントが発生しないことを意味し、「1」はモチベーションの向上が発生することを意味している。
図1に示すサーバ装置100のデータ記憶領域の業務データ記憶領域104には、後述する企業において委託対象となる業務を示すためのデータを纏めた業務リストテーブル600と、業務の特徴を定義するパラメータを入力するためのデータを纏めた業務パラメータテーブル700とが記憶されている。
図6は業務データ記憶領域104に記憶されている業務リストテーブル600の構成例を示す図である。この業務リストテーブル600は、大分類入力欄600aと、小分類入力欄600bと、名称入力欄600cと、ID入力欄600dと、内容入力欄600eとを有して構成されている。
大分類入力欄600aには、業務を分類するために最上位となる分類名が入力されている。説明している例では、システム化のプロセスの観点から、企画、開発、運用、保守、及び、管理の5つの分類を設けている。
小分類入力欄600bには、大分類を細分化した分類名が入力されている。例えば、説明している例では、企画の大分類に対して、図示するようにIT戦略策定の小分類を設ける他、情報戦略策定や人材育成計画策定といった小分類が設けられる。
名称入力欄600cには、企業において委託対象となる業務名が入力されている。例えば、説明している例では、技術動向調査や戦略立案といった業務を入力している。
ID入力欄600dには、名称入力欄600cに入力された特徴名を一意に識別するための識別情報が入力されている。
内容入力欄600eには、名称入力欄600cに入力した業務の詳細な内容が入力されている。
図7は業務データ記憶領域104に記憶されている業務パラメータテーブル700の構成例を示す図である。この業務パラメータテーブル700は、分類入力欄700aと、名称入力欄700bと、ID入力欄700cと、単位入力欄700dと、選択肢入力欄700eとを有して構成されている。
分類入力欄700aには、業務を特徴づけるためのパラメータを分類する分類名が入力されている。例えば、説明している例では、作業負荷、機密性、他業務との関連性、及び、移行時期の4つに分類している。すなわち、説明している例では、委託対象となっている業務を行う際の作業がどの程度の負荷になっているか(作業負荷)、その業務を行う際の情報にどの程度の機密性があるか(機密性)、その業務がどの程度他の業務と関連しているか(他業務との関連性)、その業務が移行対象業務である場合、移行計画開始からどのような仕様で移行作業を行うのか(移行時期)といった観点から業務の特徴を把握した分類としている。
名称入力欄700bには、業務の特徴を表す名称を入力する。例えば、説明している例では、分類入力欄700aの作業負荷の分類に「作業規模」、「作業頻度」、「平均作業日数」があるとしている。また、分類入力欄700aの機密性の分類には、「機密レベル」があり、分類入力欄700aの他業務との関連性の分類には、「入出力数」、「入力元」、「出力先」、「やりとりの頻度」といったものがあり、分類入力欄700aの移行時期の分類には、「移行時期」、「移行期間」があるとしている。
ID入力欄700cには、名称入力欄700bに入力された特徴名を一意に識別するための識別情報が入力されている。
単位入力欄700dには、名称入力欄700bに入力された特徴名によって特定される特徴を定義するためのパラメータの単位が入力されいてる。説明している例では、名称入力欄700bの「作業規模」に対しては、その作業を行う際ののべ人数を特定するための単位として「人・日」が入力され、名称入力欄700bの「作業頻度」に対しては、一年間にその作業を何回行うかを特定するための単位として「回/年」が入力されている。名称入力欄700bの「平均作業日数」に対しては、作業を行う日数を特定するための単位として「日」が入力され、名称入力欄700bの「機密レベル」に対しては、後述するように選択肢として「低・中・高」を特定するため、特に単位は必要なく「−」が入力されている。名称入力欄700bの「入出力数」に対しては、その作業を行う際に他の業務とやりとりをする情報や物の箇数を特定するための単位として「個」が入力されている。名称入力欄700bの「入力元」及び「出力先」に対しては、図6に示して説明した業務リストテーブル600の名称入力欄600cに入力された業務の名称から選択するようにしているため、特に単位は必要なく「−」が入力されている。名称入力欄700bの「やりとりの頻度」に対しては、他の業務とのやりとりを行うための頻度を特定するための単位として「回/年」が入力されている。名称入力欄700bの「移行時期」に対しては、移行計画開始後の何日目に移行作業に移るのかを特定するための単位として「日後」が入力され、名称入力欄700bの「移行期間」に対しては、業務移行を開始してから何日間で終了するのかを特定するための単位として「日」が入力されている。
選択肢入力欄700eには、名称入力欄700bに入力された特徴名に対応するパラメータを入力するための情報が入力されている。説明している例では、この欄の空欄は、ユーザが直接入力することを示し、「低・中・高」は、ユーザにこれらから選択させることを要求することを示し、「業務リスト」は、選択肢として、図6に示して説明した業務リストテーブル600の名称入力欄600cに入力された業務の名称からユーザが選択することを示している。
図1に示すサーバ装置100のデータ記憶領域の組織データ記憶領域105には、後述する委託元(社内)の部署及び委託先(社外)の部署の一覧データである組織リストテーブル800と、組織の特徴を定義するパラメータを入力するためのデータをまとめた組織パラメータテーブル900とが記憶されている。
図8は組織データ記憶領域105に記憶されている組織リストテーブル800の構成例を示す図である。この組織リストテーブル800は、大分類入力欄800aと、中分類入力欄800bと、小分類入力欄800cと、ID入力欄800dとを有して構成されている。
大分類入力欄800aには、委託元(社内)の部署及び委託先(社外)の部署を分類する最も大きな分類が入力されている。説明している例では、社内の部署であるか、社外の部署であるかという企業レベルでの分類を行うため、大分類入力欄800aには、「社内」または「社外」という情報が入力されている。
中分類入力欄800bには、大分類を細分化した部署名が入力されている。説明している例では、中分類として部レベルでの分類を行うようにしており、中分類入力欄800bには、例えば、「情報システム部」、「開発部」のような部の名称が入力されている。
小分類入力欄800cには、中分類を細分化した部署名が入力されている。説明している例では、小分類として課レベルでの分類を行うようにしており、小分類入力欄800cには、例えば、「企画課」、「開発課」のような課の名称が入力されている。
ID入力欄800dには、小分類入力欄800cに入力された部署名を一意に識別するための識別情報が入力されている。
図9は組織データ記憶領域105に記憶されている組織パラメータテーブル900の構成例を示す図である。この組織パラメータテーブル900は、分類入力欄900aと、名称入力欄900bと、ID入力欄900cと、単位入力欄900dと、選択肢入力欄900eとを有して構成されている。
分類入力欄900aには、組織の特徴を定義するためのパラメータの分類を示す分類名が入力されている。説明している例では、組織の特徴を人材で特定するようにしているため、この分類入力欄900aには、「人材」が入力されている。
名称入力欄900bには、組織の特徴を示す名称が入力されている。説明している例では、組織の特徴を特定する人材を人員(数)と人件費(費用)とにより定義するようにしているため、この名称入力欄900bには、「人員」または「人件費」が入力されている。
ID入力欄900cには、名称入力欄900bに入力された組織の特徴名を一意に識別するための識別情報が入力されている。
単位入力欄900dには、名称入力欄900bに入力された組織の特徴名に対応するパラメータの単位が入力されている。
選択肢入力欄900eには、名称入力欄900bに入力された組織の特徴名に対応するパラメータが入力されている。説明している例では、選択肢入力欄900eを空欄とすることにより、ユーザがパラメータを直接入力するようにしている。
図1に示すサーバ装置100のデータ記憶領域の評価項目データ記憶領域107には、後述する業務の分担を選択した際に評価を行う評価項目の一覧を示す評価項目データテーブル1000と、評価項目データテーブル1000の各評価項目における評価に対応する評価式を含む評価データとが記憶されている。
図10は評価項目データ記憶領域107に記憶されている評価項目データテーブル1000の構成例を示す図である。この評価項目データテーブル1000は、分類入力欄1000aと、名称入力欄1000bと、ID入力欄1000cと、評価内容入力欄1000dとを有して構成されている。
分類入力欄1000aには、業務の分担を行う際の指針となる分類名が入力されている。説明している例では、業務分担の指針として「経営戦略」及び「経営効率」の2つの分類が入力されている。
名称入力欄1000bには、業務分担の評価項目の名称が入力されている。説明している例では、例えば、「経営資源の集中度合」、「経営資源の補充度合」という項目で評価を行うことができるようにするため、これらの項目が入力されている。
なお、ここには図示していないが、後述するように、名称入力欄1000bに入力されている各評価項目には、各評価項目における評価に対応する評価式を含む評価データが記憶部101の評価項目データ記憶領域107に記憶されている。
ID入力欄1000cには、名称入力欄1000bに入力される評価項目を一意に識別するための識別情報が入力されている。
評価内容入力欄1000dには、名称入力欄1000bに入力される評価項目によって評価される評価の具体的な内容が入力される。評価の内容は、例えば、「企画業務などへの経営資源の集中につながるか」、「経営資源不足の解消は可能か」等である。
図1に示すサーバ装置100のデータ記憶領域の移行計画設定データ記憶領域106には、後述する移行計画を立てる上での方針の一覧データである移行計画リストテーブル1100と、移行計画をシミュレートする上で必要なパラメータを入力するためのデータをまとめた移行計画パラメータテーブル1200と、移行計画リストテーブル1100の各方針に対応する性能評価式を含む評価データとが記憶されている。
図11は移行計画設定データ記憶領域106に記憶されている移行計画リストテーブル1100の構成例を示す図である。この移行計画リストテーブル1100は、項目欄1100aと、名称入力欄1100bと、内容欄1100cとを有して構成されている。
項目欄1100aには、移行計画をシミュレーションするに当り必要となるパラメータの項目名が入力されている。説明している例では、例えば、移行計画をどのような方針の下でどれだけの期間内に終了させるかという観点から、項目欄1100aには、「移行計画方針」、「移行期間」という情報が入力されている。
名称入力欄1100bには、移行計画に必要な項目における各パラメータの名称が入力されている。説明している例では、例えば、名称入力欄1100bには、項目欄1100aの移行計画方針に関しては、「時間重視」、「モチベーションの維持」、及び、「コスト増加の防止」が入力されており、移行期間に関しては、「最大移行期間」が入力されている。
内容欄1100cには、名称入力欄1100bに入力した移行計画設定パラメータの説明が入力されている。その内容は、前述の各パラメータに対応して、「いかに短時間で移行を完了するか」、「いかに従業員に不安を与えないか」、「いかにコストの増加を抑えるか」、「移行計画に掛けられる最大日数」等である。
図12は移行計画設定データ記憶領域106に記憶されている移行計画パラメータテーブル1200の構成例を示す図である。この移行計画パラメータテーブル1200は、項目入力欄1200aと、名称入力欄1200bと、ID入力欄1200cと、単位入力欄1200dと、選択肢入力欄1200eとを有して構成されている。
項目入力欄1200aには、移行計画をシミュレートする上で必要なパラメータを分類する項目名が入力されている。説明している例では、例えば、移行計画方針、移行期間の2つに分類した項目名が入力されている。
名称入力欄1200bには、移行計画をシミュレートする上で必要となる設定項目名が入力されている。説明している例では、例えば、項目入力欄1200a移行計画方針の分類に、「時間重視」、「モチベーションの維持」、「コスト増加の防止」があるとし、また、移行期間の分類に、「最大移行期間」があるとして、名称入力欄1200bには、これらが入力されている。
ID入力欄1200cには、名称入力欄1200bに入力された移行計画設定データの特徴名を一意に識別するための識別情報が入力されている。
単位入力欄1200dには、名称入力欄1200bに入力された移行計画設定データの特徴名に対応するパラメータの単位が入力されている。説明している例では、項目入力欄1200aの「移行計画方針」の分類に対しては、後述するように選択肢が「0/1」とされているので、特に単位は必要なく「−」が入力されている。また、項目入力欄1200aの「移行期間」の分類に対しては、移行作業を行う日数を特定するため、単位として「日」が入力されている。
選択肢入力欄1200eには、名称入力欄1200bに入力された移行計画設定データの特徴名に対応するパラメータが入力されている。説明している例では、選択肢入力欄1200eの空欄は、ユーザの直接入力を示し、「0/1」はユーザにこれらから選択を要求することを示している。
ここで、図1の参照に戻って、記憶部101に記憶されている処理プログラムとしての入力項目選択部109と、人材モデル設定部110と、業務モデル設定部111と、組織モデル設定部112と、移行モデル設定部113と、評価項目設定部114と、業務分担設定部115と、移行計画設定部116と、評価部117と、移行計画部118とについて説明を続ける。これらは、後述する端末123やメモリ部119に読み込まれている他のプログラムから呼ばれた際に、記憶部101からメモリ部119に移され、演算処理部120において実行される。
入力項目選択部109は、後述する端末からの設定指示等を受け取って、他の設定部110〜116、評価部117、118を起動して各種の設定を端末から行わせ、評価部での処理を起動するためのものであり、そのために、入力項目選択フォーム1300を生成して端末に送信する機能を有するものであるので、入力項目選択部109の処理動作を説明する前に、まず、入力項目選択フォーム1300について説明する。
図13は入力項目選択部109が生成し、端末に送信して表示させる入力項目選択フォーム1300の構成例を示す図である。この入力項目選択フォーム1300は、人材データ入力フォーム選択領域1301と、業務データ入力フォーム選択領域1302と、組織データ入力フォーム選択領域1303と、移行計画設定データ入力フォーム選択領域1304と、評価項目設定データ入力フォーム選択領域1305と、業務分担設定データ入力フォーム選択領域1306と、移行計画策定フォーム選択領域1307と、業務分担評価指示入力領域1308と、移行計画評価指示入力領域1309とを有して構成されている。なお、前述の各領域1301〜1309の詳細については後述する。
図25は入力項目選択部109の処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
(1)端末123がサーバ装置100にアクセスし、入力項目選択部の実行指示を行うと、入力項目選択部109は、その入力項目選択部の実行指示を受信し、記憶部101の入力項目選択データ記憶領域102に記憶されている入力項目選択テーブルから入力項目選択フォーム1300を生成し、送受信部121を介して端末123に送信する。これにより、図13に示したような入力項目選択フォーム1300を含む図24により後述するウェブページ2400が端末に表示される(ステップS2501、S2502)。
(2)ユーザが端末123の入力部126を介して、後述するウェブページ2400の選択領域2400aに表示されている入力項目選択フォーム1300から任意の1つの領域を選択すると共に、データ及び設定指示をサーバ装置100に送信すると、入力項目選択部109はそれらのデータ及び指示等の情報を受信する(ステップS2503)。
(3)入力項目選択部109は、ステップS2503の処理で端末123から受信した情報が、人材データ入力フォーム選択領域1301を指定した実行指示であるか否かを判定し、人材データ入力フォーム選択領域1301を指定した実行指示であった場合、人材モデル設定部110を起動する。人材モデル設定部110は、図14に示して後述するような人材データ入力フォーム1400を生成し、端末123に送信する。なお、人材モデル設定部110での処理については後述する(ステップS2521、S2504)。
(4)ステップS2521の判定で、端末123から受信した情報が、人材データ入力フォーム選択領域1301を指定した実行指示ではなかった場合、入力項目選択部109は、業務データ入力フォーム選択領域1302を指定した実行指示であるか否かを判定し、業務データ入力フォーム選択領域1302を指定した実行指示であった場合、業務モデル設定部111を起動する。業務モデル設定部111は、図15に示して後述する業務データ入力フォーム1500を生成し、端末123に送信する。なお、業務モデル設定部111での処理については後述する(ステップS2522、S2505)。
(5)ステップS2522の判定で、端末123から受信した情報が、業務データ入力フォーム選択領域1302を指定した実行指示ではなかった場合、入力項目選択部109は、組織データ入力フォーム選択領域1303を指定した実行指示であるか否かを判定し、組織データ入力フォーム選択領域1303を指定した実行指示であった場合、組織モデル設定部112を起動する。組織モデル設定部112は、図16に示して後述する組織データ入力フォーム1600を生成し、端末123に送信する。なお、組織モデル設定部112での処理については後述する(ステップS2523、S2506)。
(6)ステップS2523の判定で、端末123から受信した情報が、組織データ入力フォーム選択領域1303を指定した実行指示ではなかった場合、入力項目選択部109は、移行計画設定データ入力フォーム選択領域1304を指定した実行指示であるか否かを判定し、移行計画設定データ入力フォーム選択領域1304を指定した実行指示であった場合、移行モデル設定部113を起動する。移行モデル設定部113は、図17に示して後述する移行計画設定データ入力フォーム1700を生成し、端末123に送信する。なお、移行モデル設定部113での処理については後述する(ステップS2524、S2507)。
(7)ステップS2524の判定で、端末123から受信した情報が、移行計画設定データ入力フォーム選択領域1304を指定した実行指示ではなかった場合、入力項目選択部109は、評価項目設定データ入力フォーム選択領域1305を指定した実行指示であるか否かを判定し、評価項目設定データ入力フォーム選択領域1305を指定した実行指示であった場合、評価項目設定部114を起動する。評価項目設定部114は、図18に示して後述する評価項目設定データ入力フォーム1800を生成し、端末123に送信する。なお、評価項目設定部114での処理については後述する(ステップS2525、S2508)。
(8)ステップS2525の判定で、端末123から受信した情報が、評価項目設定データ入力フォーム選択領域1305を指定した実行指示ではなかった場合、入力項目選択部109は、業務分担設定データ入力フォーム選択領域1306を指定した実行指示であるか否かを判定し、業務分担設定データ入力フォーム選択領域1306を指定した実行指示であった場合、業務分担設定部115を起動する。業務分担設定部115は、図19に示して後述する業務分担設定入力フォーム1900を生成し、端末123に送信する。なお、業務分担設定部115での処理については後述する(ステップS2526、S2509)。
(9)ステップS2526の判定で、端末123から受信した情報が、業務分担設定データ入力フォーム選択領域1306を指定した実行指示ではなかった場合、入力項目選択部109は、移行計画策定フォーム選択領域1307を指定した実行指示であるか否かを判定し、移行計画策定フォーム選択領域1307を指定した実行指示であった場合、移行計画設定部116を起動する。移行計画設定部116は、図21に示して後述する移行計画策定フォーム2100を生成し、端末123に送信する。なお、移行計画設定部116での処理については後述する(ステップS2527、S2510)。
(10)ステップS2527の判定で、端末123から受信した情報が、移行計画策定フォーム選択領域1307を指定した実行指示ではなかった場合、入力項目選択部109は、業務分担評価指示入力領域1308を指定した実行指示であるか否かを判定し、業務分担評価指示入力領域1308を指定した実行指示であった場合、評価部117を起動する。評価部117は、一時記憶領域108に記憶されているデータに基づいて業務分担に対する評価の処理を実行する。なお、評価部117での処理については後述する(ステップS2528、S2511)。
(11)ステップS2528の判定で、端末123から受信した情報が、業務分担評価指示入力領域1308を指定した実行指示ではなかった場合、入力項目選択部109は、移行計画評価指示入力領域1309を指定した実行指示であるか否かを判定し、移行計画評価指示入力領域1309を指定した実行指示であった場合、移行計画評価部118を起動する。移行計画評価部118は、一時記憶領域108に記憶されているデータに基づいて移行計画評価処理を実行する。なお、移行計画評価部118での処理については後述する(ステップS2529、S2512)。
(12)ステップS2529の判定で、端末123から受信した情報が、移行計画評価指示入力領域1309を指定した実行指示ではなかった場合、ステップS2503からの処理に戻って処理を続ける。
図14は人材モデル設定部110が生成し、端末に送信して表示させる人材データ入力フォーム1400の構成例を示す図であり、人材モデル設定部110の処理動作を説明する前に、この人材データ入力フォーム1400について説明する。人材データ入力フォーム1400は、図2に示した人材リストテーブル200と図3に示した人材パラメータテーブル300とから生成されるもので、人材リスト選択欄1400aと、パラメータ入力欄1400bとを有して構成されている。
人材リスト選択欄1400aは、パラメータを入力する人材を選択するための選択欄であり、この欄には、図2に示した人材リストテーブル200の氏名入力欄200bに入力されている氏名を部署(課)に分けて列挙して表示される。そして、列挙されている氏名を後述する端末123の入力部126により選択して、パラメータ入力欄1400bに設けられている値入力欄1401eに必要なパラメータを入力することにより、従業員毎のパラメータを特定することができるようにされている。
パラメータ入力欄1400bには、項目欄1401aと、分類1欄1401bと、分類2欄1401cと、名称欄1401dと、値入力欄1401eと、単位欄1401fと、設定指示入力欄1402と、キャンセル指示入力欄1403とが設けられている。
項目欄1401aには、図3に示した人材パラメータテーブル300における項目入力欄300aに入力されている項目名が表示される。分類1欄1401bには、図3に示した人材パラメータテーブル300における分類1入力欄300bに入力されている分類1名が表示される。分類2欄1401cには、図3に示した人材パラメータテーブル300における分類2入力欄300cに入力されている分類2名が表示される。名称欄1401dには、図3に示した人材パラメータテーブル300における名称入力欄300dに入力されている名称が表示される。
値入力欄1401eは、人材の心理に関する特徴を示すパラメータを入力する欄であり、図3に示されている人材パラメータテーブル300の選択枝入力欄300gに応じて、必要なデータの入力を求めるための欄である。説明している例においては、図3に示されている人材心理パラメータテーブル300の選択枝入力欄300gが空欄となっている項目については、ユーザが必要な値を直接入力するようにされており、この選択枝入力欄300gに「低・中・高」と選択枝が入力されている場合、この選択枝からユーザが選択するものとし、この選択枝入力欄300gに「0−80」と入力されている場合には、ユーザにこの範囲で最小単位を1とする数字の入力を要求することを示し、この選択枝入力欄300gに「1−5」と入力されている場合には、ユーザにこの範囲で最小単位を1とする数字の入力を要求することを示している。単位欄1401fには、図3に示されている人材パラメータテーブル300の単位入力欄300fに入力されている単位が表示される。
図26は各種モデル設定部110、111、112、114、116の処理動作を説明するフローチャートであり、次に、図26を参照して人材モデル設定部での処理動作を説明する。
(1)人材モデル設定部110は、人材モデル設定部の実行指示を受信すると、記憶部101の人材データ記憶領域103に記憶されている図2により説明した人材リストテーブル200、及び、図3により説明した人材パラメータテーブル300から、図14により説明したような人材データ入力フォーム1400を生成し、後述する端末123に送信して表示させる(ステップS2601、S2602)。
(2)端末のユーザは、端末123に表示された人材データ入力フォーム1400の人材リスト選択欄1400aに列挙されている全ての人材について必要なパラメータを入力するので、人材モデル設定部110は、これらの入力データを受信する。なお、ここでの必要なパラメータの入力は、人材リスト選択欄1400aに表示される全ての人材について行われる(ステップS2603)。
(3)その後、ユーザが端末123の入力部126を介してキャンセル指示入力欄1403を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、キャンセル指示入力欄1403を指定した実行指示を受信した場合、人材データ入力フォーム1400に入力されたパラメータをキャンセルし、端末123に表示されている人材データ入力フォーム1400の入力欄を初期状態に戻し、ステップS2603からの処理に戻って処理を続ける(ステップS2604、S2605)。
(4)ステップS2604の判定で、キャンセル指示入力欄1403を指定した実行指示を受信しなかった場合、設定指示入力欄1402を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、受信しなかった場合、ステップS2603からの処理に戻って処理を続け、また、受信した場合、入力されたパラメータを人材心理データとして人材毎にサーバ装置100の一時記憶領域108に記憶して処理を終了する(ステップS2606、S2607)。
図15は業務モデル設定部111が生成し、端末に送信して表示させる業務データ入力フォーム1500の構成例を示す図であり、業務モデル設定部111の処理動作を説明する前に、この業務データ入力フォーム1500について説明する。業務データ入力フォーム1500は、図6に示した業務リストテーブル600と図7に示した業務パラメータテーブル700とから生成されるもので、業務リスト選択欄1500aと、パラメータ入力欄1500bとを有して構成されている。
業務リスト選択欄1500aは、パラメータを入力する業務を選択するための選択欄であり、この欄には、図6に示した業務リストテーブル600の名称入力欄600cに入力されている業務名を大分類及び小分類に分けて列挙して表示している。そして、列挙されている業務名を後述する端末123の入力部126で選択して、パラメータ入力欄1500bに設けられている値入力欄1501cに必要なパラメータを入力することにより、業務毎のパラメータを特定することことができるようにされている。
パラメータ入力欄1500bには、分類欄1501aと、名称欄1501bと、値入力欄1501cと、単位欄1501dと、設定指示入力欄1502と、キャンセル指示入力欄1503とが設けられている。
分類欄1501aには、図7に示したる業務パラメータテーブル700の分類入力欄700aに入力されている分類名が表示される。名称欄1501bには、図7に示した業務パラメータテーブル700の名称入力欄700bに入力されている名称が表示される。値入力欄1501cは、業務の特徴を示すパラメータを入力する欄であり、図7に示した業務パラメータテーブル700の選択枝入力欄700eに応じて、必要なデータの入力を求めるための欄である。説明している例では、図7に示されている業務パラメータテーブル700の選択枝入力欄700eが空欄となっている項目については、ユーザが必要な値を直接入力するようにされており、この選択枝入力欄700eに「低・中・高」と選択枝が入力されている場合に、この選択枝からユーザが選択するようにされている。また、この選択枝入力欄700eに「業務モデル」と入力されている場合には、図6に示されている業務リストテーブル600の名称入力欄600cに入力されている業務名の一覧からユーザが選択するようにされている。単位欄1501dには、図7に示されている業務パラメータテーブル700の単位入力欄700dに入力されている単位が表示される。
次に、各種モデル設定部の処理動作を説明するフローチャートである図26を参照して業務モデル設定部111での処理動作を説明する。
(1)業務モデル設定部111は、人材モデル設定部の実行指示を受信すると、記憶部101の業務データ記憶領域104に記憶されている図6により説明した業務リストテーブル600、及び、図7により説明した業務パラメータテーブル700から、図15により説明したような業務データ入力フォーム1500を生成し、後述する端末123に送信して表示させる(ステップS2601、S2602)。
(2)端末のユーザは、端末123に表示された業務データ入力フォーム1500の業務リスト選択欄1500aに列挙されている全ての業務について必要なパラメータを入力するので、業務モデル設定部111は、これらの入力データを受信する。なお、ここでの必要なパラメータの入力は、業務リスト選択欄1500aに表示される全ての業務について行われる(ステップS2603)。
(3)その後、ユーザが端末123の入力部126を介してキャンセル指示入力欄1503を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、キャンセル指示入力欄1503を指定した実行指示を受信した場合、業務データ入力フォーム1500に入力されたパラメータをキャンセルし、端末123に表示されている業務データ入力フォーム1500の入力欄を初期状態に戻し、ステップS2603からの処理に戻って処理を続ける(ステップS2604、S2605)。
(4)ステップS2604の判定で、キャンセル指示入力欄1503を指定した実行指示を受信しなかった場合、設定指示入力欄1502を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、受信しなかった場合、ステップS2603からの処理に戻って処理を続け、また、受信した場合、入力されたパラメータを業務データとして業務毎にサーバ装置100の一時記憶領域108に記憶して処理を終了する(ステップS2606、S2607)。
図16は組織モデル設定部112が生成し、端末に送信して表示させる組織データ入力フォーム1600の構成例を示す図であり、組織モデル設定部112の処理動作を説明する前に、この組織データ入力フォーム1600について説明する。組織データ入力フォーム1600は、図8に示した組織リストテーブル800と図9に示した組織パラメータテーブル900とから生成されるもので、組織リスト選択欄1600aと、パラメータ入力欄1600bとを有して構成されている。
組織リスト選択欄1600aは、パラメータを入力する組織を選択するための選択欄であり、この欄には、図8に示した組織リストテーブル800の小分類入力欄800cに入力されている部署(課)の名称が大分類及び中分類に分けて列挙して表示される。そして、列挙されている部署(課)の名称を後述する端末123の入力部126で選択して、パラメータ入力欄1600bに設けられている値入力欄1601cに必要なパラメータを入力することにより、この部署のパラメータを特定することができるようにされている。
パラメータ入力欄1600bには、分類欄1601aと、名称欄1601bと、値入力欄1601cと、単位欄1601dと、設定指示入力欄1602と、キャンセル指示入力欄1603とが設けられている。
分類欄1601aには、図9に示した組織パラメータテーブル900の分類入力欄900aに入力されている分類名が表示される。名称欄1601bには、図9に示した組織パラメータテーブル900の名称入力欄900bに入力されている名称が表示される。値入力欄1601cは、組織の特徴を示すパラメータを入力する欄である。説明している例では、この欄は、それぞれの部署(課)毎に、人員の数と、一人当たりの日給とをユーザが端末123の入力部126を介して直接入力するようにされている。単位欄1601dには、図9に示した組織パラメータテーブル900の単位入力欄900dに入力されている単位が表示される。
次に、各種モデル設定部の処理動作を説明するフローチャートである図26を参照して組織モデル設定部112での処理動作を説明する。
(1)組織モデル設定部112は、組織モデル設定部の実行指示を受信すると、記憶部101の組織データ記憶領域105に記憶されている図8により説明した組織リストテーブル800、及び、図9により説明した組織パラメータテーブル900から、図16により説明したような業務データ入力フォーム1600を生成し、後述する端末123に送信して表示させる(ステップS2601、S2602)。
(2)端末のユーザは、端末123に表示された組織データ入力フォーム1600の組織リスト選択欄1600aに列挙されている全ての部署について必要なパラメータを入力するので、組織モデル設定部112は、これらの入力データを受信する。なお、ここでの必要なパラメータの入力は、組織リスト選択欄1600aに表示される全ての部署(課)について行われる(ステップS2603)。
(3)その後、ユーザが端末123の入力部126を介してキャンセル指示入力欄1603を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、キャンセル指示入力欄1603を指定した実行指示を受信した場合、組織データ入力フォーム1600に入力されたパラメータをキャンセルし、端末123に表示されている組織データ入力フォーム1600の入力欄を初期状態に戻し、ステップS2603からの処理に戻って処理を続ける(ステップS2604、S2605)。
(4)ステップS2604の判定で、キャンセル指示入力欄1603を指定した実行指示を受信しなかった場合、設定指示入力欄1602を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、受信しなかった場合、ステップS2603からの処理に戻って処理を続け、また、受信した場合、入力されたパラメータを業務データとして業務毎にサーバ装置100の一時記憶領域108に記憶して処理を終了する(ステップS2606、S2607)。
図17は移行モデル設定部113が生成し、端末に送信して表示させる移行計画設定データ入力フォーム1700の構成例を示す図であり、移行モデル設定部113の処理動作を説明する前に、この移行計画設定データ入力フォーム1700について説明する。移行計画設定データ入力フォーム1700は、図11に示した移行計画リストテーブル1100と図12に示した移行計画パラメータテーブル1200とから生成されるものである。そして、移行計画設定データ入力フォーム1700には、項目欄1701aと、名称欄1701bと、内容欄1701cと、値入力欄1701dと、単位欄1701eと、設定指示入力欄1702と、キャンセル指示入力欄1703とが設けられている。
項目欄1701aには、図12に示した移行計画パラメータテーブル1200における項目入力欄1200aに入力されている項目名が表示される。名称欄1701bには、図11に示した移行計画リストテーブル1100の名称入力欄1100bに入力されている移行計画設定パラメータ名が表示される。内容欄1701cには、図11に示した移行計画リストテーブル1100の内容入力欄1100cに入力されている移行計画設定パラメータの内容が表示される。値入力欄1701dは、移行計画を立てる上で必要である特徴を示すパラメータを入力する欄であり、説明している例では、移行計画方針と最大移行期間とをユーザが端末123の入力部126を介して直接入力するようにされている。単位欄1701eには、図12に示されている移行計画パラメータテーブル1200の単位入力欄1200dに入力されている単位が表示される。
次に、各種モデル設定部の処理動作を説明するフローチャートである図26を参照して移行モデル設定部113での処理動作を説明する。
(1)移行モデル設定部113は、移行モデル設定部の実行指示を受信すると、記憶部101の移行計画設定データ記憶領域106に記憶されている図11により説明した移行計画リストテーブル1100、及び、図11により説明した移行計画パラメータテーブル1200から、図17により説明したような移行計画設定データ入力フォーム1700を生成し、後述する端末123に送信して表示させる(ステップS2601、S2602)。
(2)端末のユーザは、端末123に表示された移行計画設定データ入力フォーム1700の移行計画に関する必要なパラメータを入力するので、移行モデル設定部113は、これらの入力データを受信する(ステップS2603)。
(3)その後、ユーザが端末123の入力部126を介してキャンセル指示入力欄1703を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、キャンセル指示入力欄1703を指定した実行指示を受信した場合、移行計画設定データ入力フォーム1700に入力されたパラメータをキャンセルし、端末123に表示されている移行計画設定データ入力フォーム1700の入力欄を初期状態に戻し、ステップS2603からの処理に戻って処理を続ける(ステップS2604、S2605)。
(4)ステップS2604の判定で、キャンセル指示入力欄1703を指定した実行指示を受信しなかった場合、設定指示入力欄1702を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、受信しなかった場合、ステップS2603からの処理に戻って処理を続け、また、受信した場合、入力されたパラメータを移行計画設定データとしてサーバ装置100の一時記憶領域108に記憶して処理を終了する(ステップS2606、S2607)。
図18は評価項目設定部114が生成し、端末に送信して表示させる評価項目設定データ入力フォーム1800の構成例を示す図であり、評価項目設定部114の処理動作を説明する前に、この評価項目設定データ入力フォーム1800について説明する。評価項目設定データ入力フォーム1800は、図10に示した評価項目テーブル1000から生成されるものである。そして、評価項目設定データ入力フォーム1800には、分類欄1801aと、名称欄1801bと、評価内容欄1801cと、選択入力欄1801dと、設定指示入力欄1802と、キャンセル指示入力欄1803とが設けられている。
分類欄1801aには、図10に示した評価項目データテーブル1000の分類入力欄1000aに入力されている分類名が表示され、名称欄1801bには、図10に示した評価項目データテーブル1000の名称入力欄1000bに入力されている名称が表示される。評価内容欄1801cには、図10に示す評価項目データテーブル1000の評価内容入力欄1000dに入力されている評価内容が表示される。選択入力欄1801dは、各行の名称欄1801bに表示される評価項目による評価を行うか否かを選択する欄である。説明している例では、後述する端末123の入力部126を介して選択入力欄1801dにチェックを入れる指示を入力することにより、チェックの入れられた行で特定される評価が実行される。
次に、各種モデル設定部の処理動作を説明するフローチャートである図26を参照して評価項目設定部114での処理動作を説明する。
(1)評価項目設定部114は、評価項目設定部の実行指示を受信すると、記憶部101の評価項目データ記憶領域107に記憶されている図10により説明した評価項目データテーブル1000から、図18により説明したような評価項目設定データ入力フォーム1800を生成し、後述する端末123に送信して表示させる(ステップS2601、S2602)。
(2)端末のユーザは、端末123に表示された評価項目設定データ入力フォーム1800の選択入力欄1801dにチェックを入力するので、評価項目設定部114は、この入力データを受信する(ステップS2603)。
(3)その後、ユーザが端末123の入力部126を介してキャンセル指示入力欄1803を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、キャンセル指示入力欄1803を指定した実行指示を受信した場合、評価項目設定データ入力フォーム1800に入力されたチェックをキャンセルし、端末123に表示されている評価項目設定データ入力フォーム1800の入力欄を初期状態に戻し、ステップS2603からの処理に戻って処理を続ける(ステップS2604、S2605)。
(4)ステップS2604の判定で、キャンセル指示入力欄1803を指定した実行指示を受信しなかった場合、設定指示入力欄1802を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、受信しなかった場合、ステップS2603からの処理に戻って処理を続け、また、受信した場合、チェックが入れられた行で特定される評価が実行される。評価項目設定データ入力フォーム1800で入力された評価項目設定データを、サーバ装置100の一時記憶領域108に記憶して処理を終了する(ステップS2606、S2607)。
図19は業務分担設定部115が生成し、端末に送信して表示させる業務分担設定データ入力フォーム1900の構成例を示す図、図20は業務分担設定部115が生成し、端末に送信して表示させる人材配置設定データ入力フォーム2000の構成例を示す図であり、業務分担設定部115の処理動作を説明する前に、この業務分担設定データ入力フォーム1900及び人材配置設定データ入力フォーム2000について説明する。
業務分担設定データ入力フォーム1900は、図6に示した業務リストテーブル600から生成されるものである。そして、業務分担設定データ入力フォーム1900には、図19に示すように、大分類欄1901aと、小分類欄1901bと、名称欄1901cと、内容欄1901dと、社内選択入力欄1901eと、社外選択入力欄1901fと、人材配置指示入力欄1902と、キャンセル指示入力欄1903とが設けられている。
大分類欄1901aには、図6に示したる業務リストテーブル600の大分類入力欄600aに入力されている分類名が表示され、小分類欄1901bには、図6に示した業務リストテーブル600の小分類入力欄600bに入力されている分類名が表示される。名称欄1901cには、図6に示した業務リストテーブル600の名称入力欄600cに入力されている業務名が表示され、内容欄1901dには、図6に示した業務リストテーブル600の内容入力欄600dに入力されている業務の内容が表示される。社内選択入力欄1901eには、名称欄1901cで特定される業務を社内で行う場合に、その業務を社内で行う人数を入力し、社外選択入力欄1901fには、名称欄1901cで特定される業務を社外で行う場合に、その業務を社外で行う人数を入力する。
人材配置設定データ入力フォーム2000は、図6に示した業務リストテーブル600、図8に示した組織リストテーブル800、図9に示した組織パラメータテーブル900から生成されるものである。そして、人材配置設定データ入力フォーム2000は、図20に示すように、移行対象業務リスト選択欄2000aとパラメータ入力欄2000bとを備えて構成されている。
移行対象業務リスト選択欄2000aは、人材配置の設定を入力する移行対象業務を選択するための選択欄であり、この欄には、図6に示した業務リストテーブル600の小分類入力欄600bに入力されている業務の名称が大分類に分けて列挙されている。そして、列挙されている移行対象業務の名称を後述する端末123の入力部126で選択して、パラメータ入力欄2000bに設けられている移行先入力欄2001cと移行時期入力欄2001dとに必要なパラメータを入力することにより、移行対象業務に関わっていた人材を他業務に移行する計画を策定することができるようになっている。
パラメータ入力欄2000bには、ID欄2001aと、氏名欄2001bと、移行先入力欄2001cと、移行時期入力欄2001dと、設定指示入力欄2002と、キャンセル指示入力欄2003と、移行人数計画入力欄2004とが設けられている。
ID欄2001aには、移行対象業務に携わっている人材を一意に特定する識別番号として、図2に示した人材リストテーブル200のID入力欄200aに入力された人材IDのうち、移行対象業務に関わっているものの一覧データが表示される。氏名欄2001bには、ID欄に表示されている人材IDに対応する人の氏名として、図2に示した人材リストテーブル200のID入力欄200aに対応する、氏名入力欄200bの氏名一覧データが表示される。移行先入力欄2001cには、移行対象業務に携わっている人の業務移行後の業務を入力する。説明している例では、後述する端末123の入力部126を介してユーザが任意の移行先入力欄を選択すると、図19に示す業務分担設定データ入力フォーム1900の社内選択入力欄1901eに値が入力された業務一覧データが表示されるので、ユーザがその中の業務から選択することとする。移行時期入力欄2001dには、移行対象業務に携わっている人の人材移行時期を入力する。
図27は業務分担設定部115での処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
(1)業務分担設定部115は、業務分担設定部の実行指示を受信すると、記憶部101の業務データ記憶領域104に記憶されている図6に示して説明した業務リストテーブル600から図19に示して説明したような業務分担設定データ入力フォーム1900を生成して、後述する端末123に送信する(S2701、S2702)。
(2)端末のユーザは、端末123に表示された業務分担設定データ入力フォーム1700内の全ての業務について、社内で行うか社外で行うかを、社内選択入力欄1901eまたは社外選択入力欄1901fにその人数を入力して特定するので、業務分担設定部115は、これらの入力データを受信する(ステップS2703)。
(3)その後、ユーザが端末123の入力部126を介してキャンセル指示入力欄1903を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、キャンセル指示入力欄1903を指定した実行指示を受信した場合、業務分担設定データ入力フォーム1900に入力されたデータをキャンセルし、端末123に表示されている業務分担設定データ入力フォーム1900の入力欄を初期状態に戻し、ステップS2703からの処理に戻って処理を続ける(ステップS2704、S2705)。
(4)ステップS2704の判定で、キャンセル指示入力欄1903を指定した実行指示を受信しなかった場合、人材配置指示のための設定指示入力欄1902を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、受信しなかった場合、ステップS2703からの処理に戻って処理を続け、また、受信した場合、入力された業務分担定データをサーバ装置100の一時記憶領域108に記憶する(ステップS2706、S2707)。
(5)次に、業務分担設定部115は、次のプロセスである人材配置計画策定の処理へと移り、人材配置指示を受けて、全ての業務分担の設定がが完了しているか否かを確認し、業務分担が完了している場合、記憶部101の業務データ記憶領域104に記憶されている図6に示した業務リストテーブル600、組織データ記憶領域105に記憶されている図8に示した組織リストテーブル800、図9に示した組織パラメータテーブル900から図20に示して説明したような人材移行計画策定フォーム2000を生成して、後述する端末123に送信する(ステップS2708)。
(6)端末のユーザは、後述する端末123の入力部126を介して端末123に表示された人材配置設定データ入力フォーム2000の任意の移行時期入力欄を選択すると、図19に示した業務分担設定データ入力フォーム1900の社外選択入力欄1901fに値が入力された業務一覧データが表示されるので、ユーザがその中の業務から選択して人材移行に関する必要なパラメータを入力する。業務分担設定部115は、この入力されたパラメータ等のデータを受信する(ステップS2709)。
(7)その後、ユーザが端末123の入力部126を介してキャンセル指示入力欄2003を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、キャンセル指示入力欄2003を指定した実行指示を受信した場合、人材配置設定データ入力フォーム2000に入力されたデータをキャンセルし、端末123に表示されている人材配置設定データ入力フォーム2000の入力欄を初期状態に戻し、ステップS2709からの処理に戻って処理を続ける(ステップS2710、S2711)。
(8)ステップS2710の判定で、キャンセル指示入力欄2003を指定した実行指示を受信しなかった場合、設定指示入力欄2002を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、受信しなかった場合、ステップS2709からの処理に戻って処理を続け、また、受信した場合、入力されたパラメータを人材移行設定データとしてサーバ装置100の一時記憶領域108に記憶して処理を終了する(ステップS2712、S2713)。
前述において、必要なパラメータの入力は、移行対象業務リスト選択欄2000aの全ての移行対象業務について、移行人数計画入力欄2004に表示される現状の社内と社外との人数が、目標の社内と社外との人数になるまで繰り返し実施される。また、前述した業務・人材移行計画による評価値は、後述する評価部117で算出される。
図21は移行計画設定部116が生成し、端末に送信して表示させる移行計画策定フォーム2100の構成例を示す図であり、移行計画設定部115の処理動作を説明する前に、この移行計画策定フォーム2100について説明する。移行計画策定フォーム2100は、図12に示した移行計画パラメータテーブル1200と図6に示した業務リストテーブル600とから生成されるものである。そして、移行計画策定フォーム2100には、タイムテーブル領域2101と、移行対象業務領域2102と、心理モデリング指示入力欄2104と、キャンセル指示入力欄2105とが設けられている。
タイムテーブル領域2101には、移行開始から移行計画パラメータテーブル1200の名称欄1200bの値が「最大移行期間」に対応する選択枝欄1200eに登録されている値までのタイムスケジュールテーブルが生成されて表示される。このタイムテーブル領域2101のタイムスケジュール内に、後述する移行対象業務領域2102に登録されている、後述する移行対象業務要素2103をドラッグして配置することにより、この移行対象業務要素2103に対応する業務の業務パラメータテーブル700の名称欄700bの値が「移行時期」に対応する選択枝欄700eに開始時刻が登録される。
移行対象業務領域2102には、前述で説明した業務分担設定部115において、業務分担設定データ入力フォーム1900の社外選択入力欄1901fに値が入力された業務が移行対象業務要素2103として登録されている。ここに登録された移行対象業務要素2103を上記タイムテーブル領域2101に、配置することにより移行計画策定を実施することとなる。
次に、各種モデル設定部の処理動作を説明するフローチャートである図26を参照して移行計画設定部116での処理動作を説明する。
(1)移行計画設定部116は、移行計画設定部の実行指示を受信すると、記憶部101の移行計画設定データ記憶領域106に記憶されている図12に示した移行計画パラメータテーブル1200と、業務データ記憶領域104に記憶されている図6に示した業務リストテーブル600とから、図21により説明したような移行計画策定フォーム2100を生成し、後述する端末123に送信して表示させる(ステップS2601、S2602)。
(2)端末のユーザは、端末123に表示された移行計画策定フォーム2100の移行対象業務領域2102に列挙されている全ての移行対象業務要素2103をタイムテーブル領域2101にドラッグして配置するので、移行計画設定部116は、これを入力データとして受信する(ステップS2603)。
(3)その後、ユーザが端末123の入力部126を介してキャンセル指示入力欄2105を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、キャンセル指示入力欄2105を指定した実行指示を受信した場合、移行計画策定フォーム2100に入力された移行対象業務要素2103の移行開始データをキャンセルし、端末123に表示されている移行計画策定フォーム2100の入力欄を初期状態に戻し、ステップS2603からの処理に戻って処理を続ける(ステップS2604、S2605)。
(4)ステップS2604の判定で、キャンセル指示入力欄2105を指定した実行指示を受信しなかった場合、心理モデリング指示入力欄2104を指定した実行指示を受信したか否かを判定し、受信しなかった場合、ステップS2603からの処理に戻って処理を続け、また、受信した場合、移行計画策定フォーム2100内に配置された移行対象業務要素2103のタイムテーブル領域2101における移行開始時間を移行対象業務毎にサーバ装置100の一時記憶領域108に記憶して処理を終了する(ステップS2606、S2607)。
図28は評価部117での処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
(1)評価部117は、評価部の実行指示を受信すると、前述までに説明した人材データ入力フォーム1400、業務入力データフォーム1500、組織データ入力フォーム1600、業務分担設定データ入力フォーム1900、及び、人材配置設定データ入力フォーム2000を用いてユーザが入力したデータが全て入力されているか否かを確認し、全てのデータが入力されていない項目がある場合、その項目に対するデータ入力を要求して処理を終了する(ステップS2801〜S2803)。
(2)ステップS2802での確認で、全てのデータが入力されていた場合、前述した各フォームで入力されたデータを用いて、評価項目設定データ入力フォーム1800を介して選択された評価項目に対応した評価値を、評価データとして記憶されている評価式を用いて算出する(ステップS2804)。
(3)評価部117は、その後、算出した評価値を所定のグラフや表等に整形し、これらを評価結果として端末123に送信して処理を終了する(ステップS2805)。
次に、前述したステップ2804の処理で評価値を算出するために使用する評価項目毎の評価式について説明する。
評価項目設定データ入力フォーム1800で、経営資源の集中度合が選択された場合、企画業務や管理業務に割り当てられた社内の人材の数に対する増加関数(FS1)に基づいて評価値を算出する。この増加関数(FS1)としては、例えば、次に示す(1)式がある。
FS1=(Np+Nq)÷N …(1)
この(1)式は、企画業務を担当する社内の人材の数と管理業務を担当する社内の人材の数とを加算したものと、社内前人材数との割合である。
(1)式において、Npは、企画業務を担当する社内の人材の数で、業務分担入力フォーム1900の大分類1901aにおいて企画に含まれる業務のうち、社内で行うことを選択した業務の社内選択入力欄1901eに入力した人数の合計である。Nqは、管理業務を担当する社内の人材の数で、業務分担入力フォーム1900の大分類1901aにおいて管理に含まれる業務のうち、社内で行うことを選択した業務の社内選択入力欄1901fに入力した人数の合計である。また、Nは、社内の全人材数で、組織データ入力フォーム1700の値入力欄1701cにおいて、社内の人員として入力された値を合計したものである。
また、評価項目設定データ入力フォーム1800で、経営資源の補充度合が選択された場合、各業務で必要とされる人材に対して、その業務を担当する人材の数に対する増加関数(FS2)に基づいて評価値を算出する。この増加関数(FS2)としては、例えば、次に示す(2)式がある。
FS2=Σ(j×(Ne(j)×wd(j)÷ws(j)))÷(K+L) …(2)
この(2)式は、各業務を担当する人材の数にその業務の平均作業日数を乗算したものとその業務に必要とされる人数との割合を、全ての業務で算出して加算するものであり、(2)式では、このようにして加算されたものを全ての業務数で除算している。
(2)式において、jは、各業務に一意となるように割り振られたインデックスである。Ne(j)は、業務jを担当する人材の数で、それぞれの業務j毎に業務分担設定データ入力フォーム1900の社内選択入力欄1901eまたは社外選択入力欄1901fに入力された人数である。wd(j)は、業務jの平均作業日数で、業務jの業務データ入力フォーム1500において、名称欄1501bの値が「平均作業日数」に対応する値入力欄1501cに入力された値を用いる。ws(j)は、業務jの作業規模で、業務jの業務データ入力フォーム1500において、名称欄1501bの値が「作業規模」に対応する値入力欄1501cに入力された値を用いる。Σjは、各業務において[ ]内の式を算出し、算出した値を全て加算することを意味している。Kは、社外に委託する業務の数で、業務分担設定データ入力フォーム1900の社外選択入力欄1901fに数値を入力した業務の数の合計である。Lは、社内で実施する業務の数で、業務分担設定データ入力フォーム1900の社内選択入力欄1901eに数値を入力した業務の数の合計である。
図29は移行計画評価部118での処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。ここでの移行計画評価部118の処理は、人材データ入力フォーム1400、業務入力データフォーム1500、組織データ入力フォーム1600、及び、業務分担設定データ入力フォーム1900を介してユーザが入力したデータを用いて、人材・業務の移行に伴う人材の心理シミュレーションを行い、移行計画の策定、及び、業務分担の実現妥当性を評価する処理である。
(1)移行計画評価部118は、まず、移行計画設定データ入力フォーム1700を介してユーザが入力した記憶部101の一時記憶領域108にある移行計画データを取得し、取得した移行計画データの全ての項目にデータが入力されているか否かを確認し、データが全て入力されていなかった場合、入力されていない入力項目の入力要求を端末123に対して送信する(ステップS2901〜S2903)。
(2)ステップS2902の確認で、全ての項目にデータが入力されていた場合、移行計画評価部は、各人材毎の心理イベントマッピングテーブルの作成処理へ進み、図5に示した心理イベントマッピングテーブル500により業務移行が行われたときの各人材に生じる心理的なインパクトを移行対象となる人材と結びつける。ここでの処理は、人材データ入力フォーム1400を介してユーザが入力した人材データ、業務データ入力フォーム1500を介してユーザが入力した業務データ、組織データ入力フォーム1600を介してユーザが入力した組織データを用いて、サーバ装置100が、人材データ記憶領域103の心理イベントマッピングテーブル500に値を設定していく処理であり、その詳細については、図30〜図33に示すフローにより後述する(ステップS2904)。
(3)ステップS2904での各人材毎の心理イベントマッピングテーブル500の作成が終了すると、移行計画評価部118は、各人材毎の心理シミュレーションを行う心理モデリング処理へ進み、人材データ入力フォーム1400を介してユーザが入力した人材データ、移行計画策定フォーム2100を介してユーザが設定した移行計画タイムテーブル、前述の処理により作成された心理イベントマッピングテーブル500等を用いて、図34に示すフローにより詳細を後述する心理モデリング処理を実行して各人材の心理状態をシミュレートする(ステップS2905)。
(4)移行計画評価部118は、前述のシミュレーションの結果、すなわち、その移行計画実施期間において算出された心理不安値を記憶部101の一時記憶領域108に記憶させる。そして、移行計画実施期間を次の移行計画実施期間にシフトし、前述したステップS2905での心理モデリング処理を、移行計画設定データ入力フォーム1700を介してユーザが入力した、名称入力欄1701bの値が「最大移行期間」に対応する値入力欄1701dの値まで繰り返す(ステップS2906)。
(5)次に、移行計画評価部118は、拘束条件による業務分担の移行計画に関する評価を行う(ステップS2907)。
一般に、業務移行によって期待される効果は、その業務を行う従業員の能力に左右される。すなわち、業務移行前の従業員の能力(モチベーションなど心理的状態を含む)を維持または上回る状態で、業務移行が達成されて始めて期待した効果が達成される。しかし、業務移行を行った結果、従業員の能力が著しく低下した場合、業務移行を行わない方が結果としてよくなる場合も考えられる。よって、業務分担の評価を行うと同時に、従業員の能力の変化についても考慮する必要性がある。説明している実施形態では、前述した心理モデリング処理により従業員の心理状態をシミュレートしているので、その結果を元に従業員の心理変化を評価し、効果的な業務分担を実施する上で最低限満たされるべき従業員の心理状態を拘束条件として定義する。
前述の拘束条件としては、例えば、次に示すような不等式(8)がある。この式(8)は、移行計画によってある期間最大不安状態に陥った従業員の人数が全体のX%以下に抑えられていることを意味する。
FS8=Σ(Nanx)÷N>X …(8)
式(8)において、Nanxは、移行期間中のある時点で最大不安状態に陥った従業員の数であり、各人材の心理モデリング処理の中で、各時間tにおける心理状態値が最大不安値を超えた場合に数を1づつ加算したときの全ての人材に対してその処理を行った際の値を表している。Nは、業務に携わる全従業員の数、Xは、拘束条件値である。
前述の拘束条件が達成されているとき、その業務分担による組織構成によって、期待した効果が達成される可能性が高いことを意味する。しかし、この拘束条件が達成されていない場合、人材離れや著しい作業能力の低下によって、期待した効果が得られなかったり、組織崩壊などリスクが発生する可能性が高くなっていることを意味する。
ステップS2907の処理の中で、移行計画評価部118は、全ての移行計画実施期間において前述の不等式(8)を満たしているか否かを判定し、その結果を記憶部101の一時記憶領域108に記憶させる。
(6)その後、移行計画評価部118は、移行計画の性能評価を行う。この処理は、拘束条件を達成した移行計画のパターンの中で、どの移行計画を採択するかを判断するために、移行計画の性能を評価するものである(ステップS2908)。
このステップS2908の処理は、移行計画設定データ入力フォーム1700を介して、ユーザが選択した移行計画方針に基づく性能評価関数を選択し、それによって拘束条件を達成した移行計画の性能評価値を算出する処理である。この性能評価値は、例えば、移行計画設定データ入力フォーム1700で、項目入力欄1701aの値が「ポリシー」に対応する値入力欄1701dの値において、時間重視が選択された場合、時間に関する増加関数FS9に基づいて性能評価を行って得られた評価値である。前述の性能評価関数としては、例えば、(9)式に示すような増加関数FS9がある。
FS9=∫(t)dt …(9)
この(9)式において、∫( )dtは、( )内を全移行対象業務の移行作業の開始から、移行作業の終了まで積分したものであり、tは、移行作業開始を0として、移行作業の終了までの移行時間を表す。
移行計画設定データ入力フォーム1700で、項目入力欄1701aの値が「ポリシー」に対応する、値入力欄1701dの値において、「モチベーションの維持」が選択された場合には、時間に関する増加関数FS10に基づいて性能評価が行われる。この増加関数FS10としては、次に示すような(10)式がある。
FS10=∫(∫(状態不安値p(t)−状態不安前p)dt)dp …(10)
この(10)式において、∫( )dtは、( )内の値を全移行対象業務の移行作業の開始から、移行作業の終了まで積分したものであり、∫( )dpは、( )内の値を全ての人材に関して積分したものである。また、状態不安値p(t)は、idがpの人材の移行期間tにおける心理状態値であり、状態不安前pは、idがpの人材の移行計画を実施する前の心理状態値である。
(7)前述したステップS2908の処理によって算出された心理状態値、拘束条件達成の有無、性能評価値等は所定のグラフや表などに整形され、評価結果として端末123に送信して表示される(ステップS2909)。
図30は図29のステップS2904の処理の中で実施される「他社に移ることに対する違和感」におけるイベント発生判定ロジックを示すフローチャートであり、次に、これについて説明する。
(1)この処理が開始されると、移行計画評価部118は、まず、記憶部101の人材データ記憶領域103に記憶されている人材識別番号がiの心理イベントマッピングテーブル500にアクセスし、人材識別番号がiに対応する行の「他社に移ることに対する違和感」に対応する列にカーソルを合わせる(ステップS3001)。
(2)そして、人材識別番号がiの人材パラメータテーブル300を参照し、項目欄300aの値が「状態不安」で、名称入力欄300dの値が「OS前」と「OS後」とに対応する選択枝入力欄300gの値を抽出してそれらを比較する(ステップS3002)。
(3)比較の結果、「OS前」>「OS後」、「OS前」=「OS後」、「OS前」<「OS後」のいずれであるかを判定し、「OS前」の方が「OS後」よりも大きい場合、カーソル位置に「1」を入力する(ステップS3010、S3003)。
(4)ステップS3010の判定で、「OS前」と「OS後」とが等しかった場合、カーソル位置に「0」を入力し、「OS前」の方が「OS後」よりも小さかった場合、カーソル位置に「−1」を入力する(ステップS3004、S3005)。
前述したステップS3001〜S3005、S3010の処理は、全ての識別番号iに対して実施される。
図31は図29のステップS2904の処理の中で実施される「業務に対する満足/不満足度」におけるイベント発生判定ロジックを示すフローチャートであり、次に、これについて説明する。
(1)この処理が開始されると、移行計画評価部118は、まず、記憶部101の人材データ記憶領域103に記憶されている人材識別番号がiの心理イベントマッピングテーブル500にアクセスし、人材識別番号がiに対応する行の「業務に対する満足/不満足度」に対応する列にカーソルを合わせる(ステップS3101)。
(2)そして、人材識別番号がiの人材パラメータテーブル300を参照し、項目欄300aの値が「業務」で、名称入力欄300dの値が「OS前の業務」と「OS後の業務」との選択枝入力欄300gの値を抽出すると共に、項目欄300aの値が「希望度」で、名称入力欄300dの業務の中から同じ名称の業務に対応する選択枝入力欄300gの値を抽出して、「OS前の業務」と「OS後の業務」との希望度の値を比較する(ステップS3102、S3103)。
(3)比較の結果、希望度の値が「OS前の業務」>「OS後の業務」、「OS前の業務」=「OS後の業務」、「OS前の業務」<「OS後の業務」のいずれであるかを判定し、「OS前の業務」の値の方が「OS後の業務」の値よりも大きかった場合、カーソル位置に「−1」を入力する(ステップS3110、S3104)。
(4)ステップS3110の判定で、「OS前の業務」と「OS後の業務」の値とが等しかった場合は、カーソル位置に「0」を入力し、「OS前の業務」の値の方が「OS後の業務」の値よりも小さかった場合、カーソル位置に「1」を入力する(ステップS3105、S3106)。
前述したステップS3101〜S3106、S3110の処理は、全ての識別番号iに対して実施される。
図32は図29のステップS2904の処理の中で実施される「自分の周りの人が他の職場に移ることに対する違和感」におけるイベント発生判定ロジックを示すフローチャートであり、次に、これについて説明する。
(1)この処理が開始されると、移行計画評価部118は、まず、記憶部101の人材データ記憶領域103にある人材識別番号がiの心理イベントマッピングテーブル500にアクセスし、人材識別番号がdに対応する行の「自分の周りの人が他の職場に移ることに対する違和感」に対応する列にカーソルを合わせる(ステップS3201)。
(2)次に、人材識別番号がiとdとの人材パラメータテーブル300を参照し、項目欄300aの値が「業務」で、名称入力欄300dの値が「OS前の業務」と「OS後の業務」との選択枝入力欄300gの値を抽出し、人材識別番号がiとdとの「OS前の業務」が同一(関連がある)か否かを判定する(ステップS3202、S3210)。
(3)ステップS3201の処理で設定した人材識別番号iとdが同一の場合、及び、ステップS3210の判定で、人材識別番号がiとdとの「OS前の業務」に関連がなかった場合、カーソルの位置に「0」を入力する(ステップS3203)。
(4)ステップS3210の判定で、人材識別番号がiとdとの「OS前の業務」に関連があった場合、「OS後の業務」を調べ、人材識別番号がiとdとの「OS後の業務」が同一(関連がある)か否かを判定し、人材識別番号がiとdとの「OS後の業務」に関連があった場合、カーソルの位置に「1」を入力し、関連がなかった場合、カーソルの位置に「−1」を入力する(ステップS3211、S3204、S3205)。
前述したステップS3201〜S3205、S3210、S3211の処理は、全ての識別番号iに対して実施される。
図33は図29のステップS2904の処理の中で実施される「業務量に対する満足/不満足度」におけるイベント発生判定ロジックを示すフローチャートであり、次に、これについて説明する。
(1)この処理が開始されると、移行計画評価部118は、まず、記憶部101の人材データ記憶領域103にある、人材識別番号がiの心理イベントマッピングテーブル500にアクセスし、人材識別番号がdに対応する行の「業務量に対する満足/不満足度」に対応する列にカーソルを合わせる(ステップS3301)。
(2)次に、人材識別番号がiの人材パラメータテーブル300を参照し、項目欄300aの値が「業務」で、名称入力欄300dの値が「OS前の業務」、「OS後の業務」に対応する選択枝入力欄300gの値を抽出し、業務データ記憶領域104にある前述で抽出した業務に対応する業務パラメータテーブル700から(3)式に例示するような平均作業規模の式を計算するための情報を抽出する(ステップS3302、S3303)。
平均作業規模を算出する関数FS3としては、次に示すような(3)式がある。
FS3=作業規模÷担当者人数 …(3)
(3)次に、前述した平均作業規模の式の値をOS前後で比較し、OS前の「平均作業規模」>OS後の「平均作業規模」、OS前の「平均作業規模」=OS後の「平均作業規模」、OS前の「平均作業規模」<OS後の「平均作業規模」のいずれであるかを判定し、OS前の「平均作業規模」の値の方がOS後の「平均作業規模」の値よりも小さい場合、カーソル位置に「−1」を入力する(ステップS3310、S3304)。
(4)ステップS3310判定で、OS前の「平均作業規模」の値がOS後の「平均作業規模」の値と等しかった場合、カーソル位置に「0」を入力し、OS前の「平均作業規模」の値の方がOS後の「平均作業規模」の値よりも大きい場合、カーソル位置に「1」を入力する(ステップS3305、S3306)。
前述したステップS3301〜S3306、S3310の処理は、全ての識別番号iに対して実施される。
図34は図29のステップS2905の心理モデリング処理での処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
ここで説明する心理モデリング処理における主な処理プロセスは、インパクト計算処理3401と、過渡反応計算処理3402とを有している。インパクト計算処理3401は、移行計画の開始と同時に、人材が受ける一番初期の心理的不安の計算処理プロセスであり、過渡反応計算処理3402は、移行計画の開始と同時に受けた一番最初の心理的不安が、時間の経過とともに変化して定常状態に落ち着くまでの不安の過渡反応に関する計算処理プロセスである。
この処理が開始されると、移行計画評価部118は、まず、移行計画実施期間を初期値に初期化し、次に、記憶部101の一時記憶領域108に保存されている移行計画タイムテーブルを取得する。そして、移行計画評価部118は、移行計画タイムテーブルのその移行計画期間に対応する欄を参照し、イベント発生フラグが立っている業務があるか否かを確認し、イベント発生フラグが立っている業務がある場合、後述するインパクト計算処理3401を行い、その後に後述する過渡反応計算処理3402を実施する。また、イベント発生フラグが立っている業務がない場合、移行計画評価部118は、後述する過渡反応計算処理3402を実施する。以下、インパクト計算処理3401の開始から過渡反応計算処理3402の終了までの処理を順に説明する。
(1)インパクト計算処理3401が開始されると、移行計画評価部118は、まず、シミュレーションの対象となっている人材の心理イベントの発生に関与している人材が移行対象になっているかを確認し、フラグの立っている業務を移行計画タイムテーブル2101から照会し、人材配置設定データ入力フォーム2000を介してユーザにより入力された移行対象の人材の移行時期入力欄2001dから、前述のタイムテーブルでフラグの立っている業務と同時期に移行される人材のID入力欄2001aにある識別番号を取得する(ステップS3403)。
(2)そして、取得した人材IDを心理マッピングテーブル500と比較し、心理マッピングテーブル500の各心理イベントの列500bと取得した人材IDに対応する行500aの交差するセル500cに入力されている値が0であるか、1または−1であるかを判定し、0であった場合、インパクト計算処理を抜け過渡応答計算処理に移行する(ステップS3404、S3405)。
(3)ステップS3405の判定で、心理マッピングテーブル500の各心理イベントの列500bと取得した人材IDに対応する行500aの交差するセル500cに入力されている値が1または−1であった場合、過渡心理パラメータのフラグを立て、インパクト値を算出する(ステップS3406、S3407)。
ここでのインパクト値の計算式FS4としては、例えば、次に示すような(4)式がある。
FS4=((SAa(j)−SAb(j))÷Σl[PE(jl)]
×Σl[PE(jl)×ORk[PT(jkl)]] …(4)
この(4)式において、j、kは、各人材毎に一意に割り振られたインデックスであり、lは、各心理イベント毎に一意に割り振られたインデックスである。SAb(j)は、人材jの業務分担前の不安値であり、それぞれの人材j毎に人材パラメータテーブル300の項目入力欄300aの値が「不安値」に対応する名称入力欄300dの値が「OS前」に対応する選択枝入力欄300gに入力された数値である。SAa(j)は、人材jの業務分担後の不安値であり、それぞれの人材j毎に人材パラメータテーブル300の項目入力欄300aの値が「不安値」に対応する名称入力欄300dの値が「OS後」に対応する選択枝入力欄300gに入力された数値である。PE(jl)は、各人材jの心理イベントlに関する影響度の大きさであり、それぞれの人材j毎に人材パラメータテーブル300の項目入力欄300aの値が「影響度」に対応する選択枝入力欄300gに入力された数値である。PT(jkl)は、人材jの各人材kに対する心理イベントlのフラグを表しており、人材jの心理イベントマッピングテーブル500のk行−l列目のセル500cに入力されている数値(−1、0、1)の値である。ORk[ ]は、[ ]内の式を全ての人材kに関してOR演算を行うことを意味している。Σl[ ]は、[ ]内の式を全ての心理イベントlに関して算出し、算出した値を全て加算することを意味している。
(4)次に、ステップS3407の処理により算出されたインパクト値を評価対象人材のその移行計画実施期間の心理状態値に加算し、その後、過渡応答計算処理3402に移行する(ステップS3408)。
(5)過渡反応計算処理3402が開始されると、移行計画評価部118は、まず、過渡状態にある心理イベントの有無を確認するため、移行計画タイムテーブル2101を照会し、過渡反応状態にある心理イベントが存在するか否かを判定し、過渡反応状態にある心理イベントが存在しなかった場合、過渡反応計算処理を抜け、図29に示すフローの次のステップへ移行する(ステップS3409)。
(6)ステップS3409の判定で、過渡反応状態にある心理イベントが存在したいた場合、心理過渡状態の計算式を用いて、心理過渡状態を計算し、計算結果の値をその移行期間計画実施期間の心理状態値に加算する(ステップS3410、S3411)。
ここでの心理過渡状態の計算式は、時間に関する増加関数、時間に関する減少関数、あるいは、時間に関する増加関数と減少関数とを組み合わせた関数により表現される。この心理過渡状態の計算式FS5としては、例えば、次に示すような(5)式がある。
FS5=Σl[TRu(jt)×Wu(j)+TRd(jt)×Wd(j)] …(5)
(5)式では、心理過渡状態を後述する増加関数TRu(jt)と減少関数TRd(jt)に重みWu(j)、Wd(j)を掛けて計算している。この(5)式において、jは、各人材毎に一意に割り振られたインデックスであり、lは、各心理イベント毎に一意に割り振られたインデックスである。また、tは、業務移行の経過時間を示しており、TRu(jt)は、人材jの移行時間tに関する増加関数であり、TRd(jt)は、人材jの移行時間tに関する減少関数である。Wu(j)は、人材jの移行時間tに関する増加関数
TRu(jt)に掛ける重み係数であり、例えば、業務移行後の心理インパクト値が上昇する確率等が用いられる。Wd(j)は、人材jの移行時間tに関する減少関数TRd(jt)に掛ける重み係数であり、例えば、業務移行後の心理インパクト値が減少する確率等が用いられる。
説明している例において、増加関数としては、例えば、次に示すような(6)式がある。
TRu(jt)=0 …(6)
この(6)式は、増加関数として、例えば、業務移行により生じた心理的インパクト値を維持するため、インパクト値の増加分として0を付加することを意味している。
また、説明している例において、減少関数としては、例えば、次に示すような(7)式がある。
TRd(jlt)=(SAI(jl)−SAb(j))×EXP[(−Tc(j)÷10)
×(t−Ts(jl))] …(7)
この(7)式は、減少関数として、例えば、インパクト値SAI(jl)を持続時間Tc(j)だけ掛けて減少させ、業務分担前の不安状態SAb(j)にもどす関数を用いて心理過渡反応値を計算している。(7)式において、SAI(jl)は、人材jの心理イベントlに関するインパクト値を表しており、例えば、FS4の式によって算出される値である。SAb(j)は、前述したように、人材jの業務分担前の不安値であり、Tc(j)は、人材jの心理的不安の継続の長さを示す。Ts(jl)は、心理イベントlの発生時間を示す。また、EXP[ ]は、[ ]内の指数関数値を計算することを意味する。
(7)ステップS3411の処理の後、心理状態が定常状態に落ち着いたか否かを判定し、定常状態に至っていなかった場合、過渡反応計算処理を抜け、図29に示すフローの次のステップへ移行する(ステップS3411)。
(8)ステップS3411の判定で、定常状態に落ち着いていた場合、過渡心理パラメータのフラグを降ろし、過渡反応計算処理を抜け、図29に示すフローの次のステップへ移行する(ステップS3413)。
ここで、図1の参照に戻って説明を続けると、端末123は、制御部125と、入力部126と、表示部127と、送受信部124とを備えており、サーバ装置100から送られきたデータを表示部127に表示し、入力部126を介して必要なデータを入力して、サーバ装置100に返信することができるように構成されている。
前述で説明したように構成されるサーバ装置100は、いわゆるコンピュータ内に構築して実現可能である。例えば、記憶部101は、ハードディスク等の補助記憶装置に必要なデータを記憶することにより実現可能であり、入力項目選択部109、人材モデル設定部110、業務モデル設定部111、組織モデル設定部112、移行計画策定設定部113、評価項目選択部114、業務分担設定部115、移行計画設定部116、評価部117及び移行計画評価部118は、ハードディスクなどの補助記憶装置に記憶されているプログラムをメモリ部109にロードしてCPU(Central Processing Unit)により実行させることにより実現可能であり、送受信部121は、NIC(Network Interface Card)により実現可能である。なお、端末123についても、いわゆるコンピュータにより実現可能である。
図35は第1の実施形態によるサーバ装置100における全体の処理動作を説明するフローチャート、図24はサーバ装置100が端末123に送信するウェブページの表示例を示す図である。サーバ装置100における全体の処理動作を説明する前に、まず、図24に示すウェブページについて説明する。
ウェブページ2400は、選択領域2400aと、作業領域2400bと、結果表示領域2400cとに分割されている。そして、前述で説明した入力項目選択フォーム1300は、選択領域2400aに表示される。また、前述で説明した人材データ入力フォーム1400、業務データ入力フォーム1500、組織データ入力フォーム1600、移行計画設定データ入力フォーム1700、評価項目設定データ入力フォーム1800、業務分担設定データ入力フォーム1900、人材配置設定データ入力フォーム2000、及び、移行計画策定フォーム2100は、作業領域2400bに表示される。
サーバ装置100で算出された評価結果は、結果表示領域2400cに表示される。この結果表示領域2400cは、業務分担評価結果表示領域2400caと、心理シミュレーション結果表示領域2400cbとに分割されている。業務分担評価結果表示領域2400caには、図22に示すような業務分担の評価画面2200がに表示され、心理シミュレーション結果表示領域2400cbには、図23に示すような心理モデリング処理の結果画面2300が表示される。
図22に示す業務分担の評価画面2200は、評価項目の評価値を数値により示すと共に、グラフにより示した画面である。図示例では、評価項目EV1〜EV3の評価値が、評価値の最大値を1として数値により示し、また、グラフにより示している。図23に示す心理モデリング処理の結果画面2300は、心理シミュレーションの結果による不安値の時間経過に伴うグラフ2301aと、「拘束条件は、達成されました。」と言うような拘束条件達成の有無2301bと、性能指標値としてのモチベーションの維持2301cと、その数値2301dを表示している。
次に、図35に示すフローを参照して、サーバ装置100における全体の処理動作を説明する。
(1)サーバ装置100は、端末123からのアクセス要求の受信を待機している状態で、端末123からのアクセス要求を受信すると、入力項目選択フォームを作成し、ウェブページデータと共に端末123に送信する(ステップS3501〜S3503)。
(2)ユーザが端末123の入力部126を介して、ウェブページ2400の選択領域2400aに表示されている入力項目選択フォーム1300から入力項目を選択すると、端末123は、選択された入力項目に関する情報をサーバ装置100に送信し、サーバ装置100は、この選択された入力項目に関する情報を受信する(ステップS3504)。
(3)選択された入力項目に関する情報を受信したサーバ装置100は、記憶部101から選択された入力項目に対応するデータを読み出して、前述で説明した人材データ入力フォーム1400、業務データ入力フォーム1500、組織データ入力フォーム1600、移行計画設定データ入力フォーム1700、評価項目設定データ入力フォーム1800、業務分担設定データ入力フォーム1900、人材配置設定データ入力フォーム2000、及び、移行計画策定フォーム2100を作成し、入力用フォームとして端末123に送信する(ステップS3505)。
(4)端末123は、入力用フォームを受信すると、ウェブページ2400の作業領域2400bに、受信した入力用フォームを表示し、ユーザが入力部126を介して必要なデータを入力して、各入力用フォームに設けられている設定指示入力領域1402、1502、1602、1702、1802、2002、2104を入力部126で選択して設定指示を出すと、端末123が、設定指示に関する情報と、入力されたデータとをサーバ装置100に送信してくるので、サーバ装置100は、この設定指示に関する情報と入力されたデータとを受信する(ステップS3506)。
(5)サーバ装置100は、設定指示に関する情報と入力されたデータとを受信すると、評価部117が、受信したデータが全ての入力欄に必要なデータが入力されているか否かを確認し、全ての入力欄に必要なデータが入力されておらず、データが入力されていない入力欄があった場合、不足データの入力要求を端末123に送信し、ステップS3504からの処理に戻る(ステップS3531、S3507)。
(6)ステップS3531での確認で、全ての入力欄に必要なデータが入力されていた場合、サーバ装置100の評価部117は、受信したデータを一時記憶領域108に記憶する(ステップS3508)。
(7)その後、ユーザが端末123の入力部126を介して、ウェブページ2400の選択領域2400aに表示されている入力項目選択フォーム1300の評価指示入力領域1308を選択して評価指示を出すと、端末123は、評価指示に関する情報をサーバ装置100に送信し、サーバ装置100は、この評価指示に関する情報を受信する(ステップS3509)。
(8)ステップS3509の処理で、評価指示に関する情報を受信したサーバ装置100は、全ての項目にデータが入力されているか否かを確認し、全ての項目にデータが入力されておらず、データが入力されていない項目があった場合、データが入力されていない入力項目の入力要求を端末123に送信し、ステップS3504からの処理に戻る(ステップS3532、S3510)。
(9)ステップS3532の確認で、全ての項目にデータが入力されていた場合、サーバ装置100の評価部117は、一時記憶領域108に記憶されているデータに基づいて評価値を算出する(ステップS3511)。
(10)そして、サーバ装置100の評価部117は、算出した評価値を、図22により説明したような所定のグラフや表などに整形し、評価結果として端末123に送信する。なお、評価結果を受信した端末123は、ウェブページ2400の結果表示領域2400cに評価結果を表示する(ステップS3512)。
前述したような評価結果を得た端末123のユーザは、業務分担を変更して再び評価結果を得たい場合、ステップS3504からの処理に戻って、改めて業務分担設定データ入力フォーム1900をウェブページ2400の作業領域2400bに表示して業務分担を変更すればよい。
(11)次に、ユーザが端末123の入力部126を介して、ウェブページ2400の選択領域2400aに表示されている入力項目選択フォーム1300から移行計画策定1307を選択すると、端末123が、移行計画策定実行指示に関する情報をサーバ装置100に送信してくるので、サーバ装置100は、これに関する情報を受信する(ステップS3513)。
(12)移行計画策定指示の情報を受信したサーバ装置100は、記憶部101から選択された入力項目に対応するデータを読み出して、移行計画策定入力フォーム2100を作成し、入力用フォームとして端末123に送信する(S3514)。
(13)端末123は、受信した移行計画策定入力用フォーム2100をウェブページ2400の作業領域2400bに表示し、ユーザが入力部126を介して必要なデータを入力して、入力用フォームに設けられている設定指示入力領域2104を入力部126で選択して設定指示を出すと、端末123が、設定指示に関する情報と、入力されたデータとをサーバ装置100に送信するので、サーバ装置100は、設定指示に関する情報と入力されたデータとを受信する(ステップS3515)。
(14)サーバ装置100の移行計画評価部118は、受信したデータが全ての入力欄に必要なデータが入力されたものであるか否かを確認し、全ての入力欄に必要なデータが入力されておらず、データが入力されていない入力欄があった場合、不足データの入力要求を端末123に送信し、ステップS3513からの処理に戻る(ステップS3533、S3516)。
(15)ステップS3533での確認で、全ての項目にデータが入力されていた場合、サーバ装置100の移行計画評価部118は、受信したデータを一時記憶領域108に記憶する(ステップS3517)。
(16)その後、ユーザが端末123の入力部126を介して、ウェブページ2400の選択領域2400aに表示されている入力項目選択フォーム1300の移行計画評価1309を選択すると、端末123が、移行計画評価指示に関する情報をサーバ装置100に送信してくるので、サーバ装置100は、移行評価指示に関する情報を受信する(ステップS3518)。
(17)移行評価指示に関する情報を受信すると、サーバ装置100の移行計画評価部118は、一時記憶領域108に記憶されているデータに基づいて、図34により説明した心理モデリング処理を実行する(ステップS3519)。
(18)そして、算出した心理状態値、拘束条件達成の有無、性能評価値等を所定のグラフや表などに整形し、評価結果として端末123に送信する。なお、評価結果を受信した端末123は、ウェブページ2400の結果表示領域2400cに評価結果を表示する(ステップS3520)。
前述したような評価結果を得た端末123のユーザは、評価結果が満足でない等の理由で移行計画を変更して再び評価結果を得たい場合、ステップS3513からの処理に戻って、改めて移行計画策定フォーム2100をウェブページ2400の作業領域2400bに表示して移行計画を変更すればよい。また、移行計画を変更しても、拘束条件を満たさない場合、業務分担設定データ入力フォーム1900をウェブページ2400の作業領域2400bに表示して業務分担から見直しを行うことも可能である。
前述した第1の実施形態によれば、業務毎に社内で実施するか、社外で実施するかを選択して評価値を得ることができるため、どのような業務を社内に残し、どのような業務を社外に委託するかをいう選択を確実に行うことができ、また、前述の業務分担を実現するための移行計画を立て、従業員の心理状態をシミュレーションして評価することにより、その業務分担が現実的か否かを判定し、移行計画方針に基づく性能評価を行うことにより、業務分担を実現するための移行計画を評価することができる。
図36は第2の実施形態による業務分担評価装置を構築しているサーバ装置の概要を示すブロック図である。
第2の実施形態による業務分担評価装置を構築しているサーバ装置100は、図36に示すように、演算処理部120と、メモリ部119と、記憶部101と、送受信部121とを備えて構成されている。そして、記憶部101に格納されるプログラムとして、入力項目選択部109と、人材モデル設定部110と、業務モデル設定部111と、組織モデル設定部112と、移行モデル設定部113と、評価項目設定部114と、業務分担設定部115と、移行計画設定部116と、評価部117と、移行計画最適化部3601とを備えている。また、サーバ装置100は、ネットワーク122を介して、端末123と接続されている。
第2の実施形態は、前述までに説明した第1の実施形態と比較して、プログラムとして移行計画最適化部3601が設けられている点で異なっている。従って、以下では、異なっている点に関連する事項について説明する。
第2の実施形態における移行計画最適化部3601は、ユーザが業務分担設定データフォーム1900で入力した業務分担に対する移行計画を適宜決定して、ユーザが、人材データ入力フォーム1400、業務データ入力フォーム1500、組織データ入力フォーム1600、移行計画設定データ入力フォーム1700、業務分担設定データ入力フォーム1900、人材配置設定データ入力フォーム2000、及び、移行計画策定フォーム2100から入力したデータを基に、心理シミュレーションを実行し、その移行計画に関する最適な性能評価値を算出して、この評価結果を端末123に送信部121を介して送信する。
図37は移行計画最適化部3601での処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
(1)移行計画最適化部3601は、端末123から移行計画最適化部の実行指示を受信すると、移行対象業務の採択する移行計画の候補2103を移行計画策定フォーム2100のタイムテーブル2101に初期スケジュールT0をランダムに割り当ててセットする(ステップS3701、S3702)。
(2)次に、前述で作成したセットしたスケジュールTkのタイムテーブルの近傍でスケジュールを再配置し、スケジュールTk’を移行計画の比較対象として生成する。そして、作成した2つの移行計画に対して、心理シミュレーションを実行する(ステップS3703、S3704)、
(3)次に、採択する移行計画候補(スケジュールTk)の性能評価値と、比較対象の移行計画(スケジュールTk’)の性能評価値を算出し、TkよりもTk’の方が良好か否かを比較判定する(ステップS3705、S3710)。
(4)ステップS3710の判定で、比較対象(スケジュールTk’)の性能評価値の方が、移行計画候補(スケジュールTk)の性能評価値よりも良好であった場合、移行計画候補を比較対象の移行計画と置き換え、比較対象の性能評価値の方が、移行計画候補の性能評価値よりも悪化する場合、確率に基づいて移行計画候補を比較対象の移行計画と置き換える(ステップS3707、S3706)。
なお、前述において、ランダムにタイムテーブル2101に移行対象業務要素2103を配置するには、例えば、乱数を用いて行うことが可能である。すなわち、0から移行最大期間までの一様な乱数を発生させ、出た数字から移行最終期間までに移行が完了するなら配置を行い、そうでない場合、もう一度乱数の発生を行わせるというようにすることができる。
(5)前述した処理を有限回数繰り返し実行して、最終的に移行計画候補になっている移行計画と、そのときの心理シミュレーション結果とを端末123に送信して、ここでの処理を終了する(ステップS3708)。
図38は第3の実施形態による業務分担評価装置を構築しているサーバ装置の概要を示すブロック図である。第3の実施形態は、複数の業務分担の組合せを生成し、その業務分担の組合せにおける経営上の影響を評価し、その評価に基づいて順位付けを行う業務分担自動処理部を有して構成それる。この構成により、1つの業務分担の候補に対する前述した移行計画最適化部における移行計画評価において、拘束条件を満たす妥当な移行計画が見つからない場合でも、別の業務分担を選択して同様の処理を繰り返すことにより、妥当な移行計画を探索することが可能となる。
第3の実施形態による業務分担評価装置を構築しているサーバ装置100は、図38に示すように、演算処理部120と、メモリ部119と、記憶部101と、送受信部121とを備えて構成されている。そして、記憶部101に格納されるプログラムとして、入力項目選択部109と、人材モデル設定部110と、業務モデル設定部111と、組織モデル設定部112と、移行モデル設定部113と、評価項目設定部114と、業務分担設定部115と、移行計画設定部116と、評価部117と、業務分担自動処理部3801と、移行計画最適化部3601とを備えている。また、サーバ装置100は、ネットワーク122を介して、端末123と接続されている。
第3の実施形態は、前述で説明した第2の実施形態と比較して、プログラムとして業務分担自動処理部3801が設けられている点で異なっている。
図40は第3の実施形態によるサーバ装置100における全体の処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
(1)サーバ装置100は、端末123からのアクセス要求の受信を待機している状態で、端末123からのアクセス要求を受信すると、入力項目選択フォームを作成し、ウェブページデータと共に端末123に送信する(ステップS4001〜S4003)。
(2)ユーザが端末123の入力部126を介して、ウェブページ2400の選択領域2400aに表示されている入力項目選択フォーム1300から入力項目を選択すると、端末123は、選択された入力項目に関する情報をサーバ装置100に送信し、サーバ装置100は、この選択された入力項目に関する情報を受信する(ステップS4004)。
(3)選択された入力項目に関する情報を受信したサーバ装置100は、記憶部101から選択された入力項目に対応するデータを読み出して、前述で説明した人材データ入力フォーム1400、業務データ入力フォーム1500、組織データ入力フォーム1600、移行計画設定データ入力フォーム1700、評価項目設定データ入力フォーム1800、業務分担設定データ入力フォーム1900、人材配置設定データ入力フォーム2000、及び、移行計画策定フォーム2100を作成し、入力用フォームとして端末123に送信する(ステップS4005)。
(4)端末123は、入力用フォームを受信すると、ウェブページ2400の作業領域2400bに、受信した入力用フォームを表示し、ユーザが入力部126を介して必要なデータを入力して、各入力用フォームに設けられている設定指示入力領域1402、1502、1602、1702、1802、2002、2104を入力部126で選択して設定指示を出すと、端末123が、設定指示に関する情報と、入力されたデータとをサーバ装置100に送信してくるので、サーバ装置100は、この設定指示に関する情報と入力されたデータとを受信する(ステップS4006)。
(5)サーバ装置100は、設定指示に関する情報と入力されたデータとを受信すると、評価部117が、受信したデータが全ての入力欄に必要なデータが入力されているか否かを確認し、全ての入力欄に必要なデータが入力されておらず、データが入力されていない入力欄があった場合、不足データの入力要求を端末123に送信し、ステップS4006からの処理に戻る(ステップS4021、S4007)。
(6)ステップS4021での確認で、全ての入力欄に必要なデータが入力されていた場合、サーバ装置100の評価部117は、受信したデータを一時記憶領域108に記憶する(ステップS4008)。
(7)その後、ユーザが端末123の入力部126を介して、ウェブページ2400の選択領域2400aに表示されている入力項目選択フォーム1300の評価指示入力領域1308を選択して評価指示を出すと、端末123は、評価指示に関する情報をサーバ装置100に送信し、サーバ装置100は、この評価指示に関する情報を受信する(ステップS4009)。
(8)ステップS4009の処理で、評価指示に関する情報を受信したサーバ装置100は、業務分担設定データ以外の全ての項目にデータが入力されているか否かを確認し、全ての項目にデータが入力されておらず、データが入力されていない項目があった場合、データが入力されていない入力項目の入力要求を端末123に送信し、ステップS4004からの処理に戻る(ステップS4022、S4010)。
(9)ステップS4022の確認で、全ての項目にデータが入力されていた場合、サーバ装置100の業務分担自動処理部3801は、一時記憶領域108に記憶されているデータに基づいて、後述する業務分担評価最適化処理と、業務分担評価順位付け処理とを実施する(ステップS4011)。
(10)その後、業務分担自動化処理部3801によって生成された、評価値の高い順番に並んだ業務分担群を用いて、移行計画の最適化を実施する。この移行計画の最適化の処理は、まず、サーバ100の記憶部101の一時記憶領域108にあるスペア領域の番地の若い順に記憶領域を取り出し、前述した移行計画最適化部3601の処理を実行する処理である(ステップS4012)。
(11)そして、上記移行計画最適化部3601の処理の結果、拘束条件を満たす最適な移行計画が存在するか否かを判定し、拘束条件を満たす最適な移行計画が存在した場合、その評価結果を整形して端末123に送信し、もしその業務分担で拘束条件を満たす移行計画が存在しなかった場合、次の番地にある業務分担に関するデータを取得し、それについて、同様のプロセスを繰り返し、実現可能な業務分担の移行計画を最大施行回数まで繰り返し探索する(ステップS4023、S4013)。
図39は業務分担自動処理部3801での処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。なお、業務分担自動処理部3801は、業務分担評価最適化処理部と、業務分担評価順位付け処理部とによりで構成される。
(1)まず、業務分担評価最適化処理部3801は、業務分担自動処理の実行指示を受信すると、業務分担評価において候補として採択する業務分担Rを、図19に示す業務分担設定データ入力フォーム1900の社内入力欄1901eと社外入力欄1901fとにランダムに割り当て、それに伴う人材の再配置を図20に示す人材配置設定データ入力フォーム2000の移行先入力欄2001cと移行時期入力欄2001dとにランダムに入力して作成する(ステップS3901)。
(2)次に、ステップS3901の処理で作成した業務分担の近傍で先に作成した業務分担の比較対象とする業務分担Riを同じ手順で生成する。そして、評価部117が、作成した2つの業務分担R、Riに対する評価値E、Eiを算出する(ステップS3902、S3903)。
(3)算出された評価値E、Eiを比較し、比較対象の業務分担Ri評価値Eiの方が候補としての業務Rの評価値Eよりも良好であった場合、業務分担対象候補Rを比較対象の業務分担Riと置き換える(ステップS3911、S3904)。
なお、後述する最適化処理において、業務分担評価における評価値の高い業務分担であっても実現性がない場合、様々なリスクが発生する可能性が高いため実施すべきではない。代わりに、新たな業務分担で再評価を繰り返す必要があるため、生成した業務分担群において、評価の良い順に複数の業務分担を準備しておく必要がある。このため、次に説明する業務分担評価順位付け処理部では、業務分担評価最適化処理部において、最大施行回数まで繰り返し生成した業務分担候補の近傍における業務分担の評価値に基づく順位付け処理を実施して、スペアとなる業務分担を確保する処理を実施する。
すなわち、前述した業務分担評価最適化処理部での処理が終了すると、図38に示すサーバ装置100の記憶部101にある一時記憶領域108に確保されているスペア領域に、業務分担設定データ入力フォーム1900と人材配置設定データ入力フォーム2000に関するデータが、最大施行回数分の各業務分担の評価値が良い順番で格納される。そして、業務分担評価最適化処理の各施行過程において、新しい業務分担候補の近傍が生成され、業務分担評価最適化処理が実施されると、その近傍業務分担は、一時記憶領域の前述したスペア領域にある全てのスペアと評価値の比較が行われる。
(4)そして、業務分担評価順位付け処理部での処理が開始されると、新しく生成された近傍の評価値Ejがi番目のスペアの評価値Eiよりも良好か否かを判定し、新しく生成された近傍の評価値Ejがi番目のスペアの評価値Eiよりも低かった場合、次にi+1番目のスペアの評価値と比較し、新しく生成された近傍の評価値Ejがi番目のスペアの評価値Eiよりも高かった場合、i番目以降のスペアを後ろに1つシフトし、i番目のスペア領域に新しい近傍の業務分担を配置する(ステップS3912、S3905)。
(5)前述の処理をスペア領域に存在するスペア数だけ繰り返し、評価値Eiより低い評価値Ejが1つでも存在したかを確認し、どのスペアよりも近傍の評価値が低い場合、存在するスペアの一番後ろに近傍の業務分担のデータを配置して、この処理を終了する(ステップS3913、S3906)。
業務分担自動処理部3801は、前述で説明した業務分担評価最適化処理と業務分担評価順位付け処理とを最大施行回数繰り返すことにより、最大施行回数内における評価値を最大化する業務分担と、評価値の高い順番に並んだスペアの業務分担群を生成することができる。
前述した各実施形態での各処理は、プログラムにより構成し、設計装置が備えるCPUに実行させることができ、また、それらのプログラムは、FD、CDROM、DVD等の記録媒体に格納して提供することができ、また、ネットワークを介してディジタル情報により提供することができる。