JP2008089232A - フィルタ掃除ユニット付空気調和機 - Google Patents

フィルタ掃除ユニット付空気調和機 Download PDF

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Abstract

【課題】フィルタ掃除ユニット付の空気調和機における折り曲げ型熱交換器の天面シール構造を提供する。
【解決手段】上方側に空気吸込口1および下方側に空気吹出口2を有する本体ケーシング3と、両端側を下方に折り曲げた状態で本体ケーシング3内に配設された熱交換器4と、該熱交換器4の一次側空気吸込面に対応して設けられたフィルタ5と、該フィルタ5を上記熱交換器4の空気吸込面に沿って移動可能に支持するフィルタ支持部材7と、上記フィルタ5のフィルタ面の掃除を行うフィルタ掃除ユニット6と、上記熱交換器4の二次側に配設されたファン70とを備えてなるフィルタ掃除ユニット付空気調和機において、上記フィルタ支持部材7に上記熱交換器4の折り曲げ部の谷間部4cの形状に対応した形状のシールプレート20を設けてシールした。
【選択図】 図7

Description

この出願の発明は、フィルタ掃除ユニット付空気調和機の構造に関するものである。
一般にプレフィルタと呼ばれている空気調和機用室内機のフィルタは、ゴミやホコリ等が詰まりやすく、本来頻繁な手入れが必要である。しかし、フィルタを室内機本体から外して取り出し、メッシュ部のゴミを掃除機で吸引するなど、フィルタの掃除は結構めんどうであり、実際には中々行われないのが実情である。
そのために、運転時間等を積算してフィルタ掃除時期の到来を判定し、掃除が必要な時期になると、ユーザーに対してフィルタの掃除を促すメンテナンス指示(例えばLEDの点灯など)を出すことも行われていた。
しかし、そのようなメンテナンス指示を出しても、実際には中々掃除が行われないケースも多く、フィルタが詰まったままで運転を継続すると、圧損が大きく、ファンモータ負荷の増大による消費電力の増大を招く。また、空気の吸込み騒音も大きくなる。
そこで、最近では、当該室内機自体にフィルタの掃除ユニットを組み込み、運転の停止に対応して、又は運転休止期間中のリモコン操作等に対応して自動的にフィルタに付着したホコリ等を掻き取り、吸引ノズルおよび排気管を通して室外へ排出するか、又は掻き取ったホコリをダストボックス内に収納するようにしたフィルタ掃除ユニットの付いた空気調和機が提供されるようになっている。
このようなフィルタ掃除ユニットには、例えば上記フィルタのホコリを掻き取るとともに掻き取ったホコリを吸い取る掻取り吸引ノズル部がフィルタ面に沿って左右に移動するもの、またフィルタの下部にホコリ等掻き取り用のブラシを備えたダストボックスを取り付け、該ダストボックスをフィルタに沿って上下に移動させ、ブラシでホコリをダストボックス内に掻き落とすものなど種々のタイプのものが提供されている(前者のものとしては特許文献1参照、また後者のものは製品として公知)。
また、そのようなホコリ等掻取りノズルユニットやダストボックスがフィルタ面に沿って移動するものとは異なり、フィルタそのものを曲げ変形可能な可撓性の構造体とする一方、同フィルタを空気調和機本体の前面から上面の吸気面に沿って往復移動可能に支持し、上記フィルタの移動位置の途中に対応してホコリの掻き取りブラシを備えたダストボックスを設置することにより、ダストボックス等を移動させることなくフィルタのホコリ等を除去し収納することができるようにしたフィルタ掃除ユニットも提案されている(特許文献2参照)。
一方、このような空気調和機(室内機)では、装置コンパクト化などの見地から、その送風機として例えばクロスフローファンを採用するとともに、同クロスフローファンに対して熱交部の両端を下方に折り曲げた所謂ラムダ型(又は逆V字型)のクロスフィン熱交換器を組み合わせ、可能な限り広く有効な熱交換面積を確保しながら、前後方向の寸法を可及的に小さくする構成が採用されている。
このような構成の場合、上記クロスフィン熱交換器の上端側下方への折り曲げ部に当該熱交換器の前後何れの熱交換器面をも通らないV字形の空気通路部(谷間部)が形成されてしまうので、この部分を何らかの形でシールしないと、上方側空気吸込口からの空気が熱交面を通ることなく素通りしてしまい、熱交換効率が低下してしまう問題がある。
このため、従来一般の空気調和機などでは、同折り曲げ部分の上部又は下部の谷間部に対して断面V字形又は逆V字形のシール部材を嵌合固定することにより、同通路部をシールするようにしていた(例えば特許文献3参照)。
特開2006−112699号公報(明細書1−6頁、図1−11) 特開2001−99479号公報(明細書1−4頁、図1−2) 特開平7−217987号公報(明細書1−6頁、図1−8)
ところが、上述のようなフィルタ掃除ユニット付きの空気調和機において、上記のような熱交換器折り曲げ部のシール構造を採用すると、ただでさえフィルタ掃除ユニットの付加によって部品点数が多くなっている空気調和機の部品点数(一例として500点強)をさらに増大させることになり、組み付け工数の増加とも相俟って製品コストの上昇を招く。
また、上述した従来のフィルタフィルタ掃除ユニット付空気調和機の中でも、フィルタそのものを曲げ変形可能な可撓性の高い構造体とし、同フィルタを上下方向に往復動させるようにしたものの場合、当該空気調和機の空気吸込口の熱交換器前面側から上面側にかけて設けられるフィルタ支持部材(フィルタのガイドおよび展張支持用の枠体)は、上記熱交換器の前面側から上面側に対応してフィルタガイド溝を有する左右の枠板を中心とした枠体構造となる。
したがって、支持筺体としては剛性が不足し、例えばフィルタの巻込み巻戻し機構の設置やフィルタガイド部としてのガイド作用の安定性を欠く問題などもある。
この出願の発明は、このような問題を解決するためになされたもので、上記熱交換器に対応して設けられるフィルタガイド機能を有するフィルタ支持部材に対してシールプレートを設けることによって、従来のような単独構造部品としてのシール部材を不要にするとともに当該フィルタ支持部材の設置と同時にシールプレートの設置を可能にし、部品点数、設置工数を削減したフィルタ掃除ユニット付空気調和機を提供することを目的とするものである。
この出願の発明は、上記の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1) 請求項1の発明
この発明は、上方側に空気吸込口1および下方側に空気吹出口2を有する本体ケーシング3と、両端側を下方に折り曲げた状態で本体ケーシング3内に配設された熱交換器4と、該熱交換器4の一次側空気吸込面に対応して設けられたフィルタ5と、該フィルタ5を上記熱交換器4の空気吸込面に沿って移動可能に支持するフィルタ支持部材7と、上記フィルタ5のフィルタ面の掃除を行うフィルタ掃除ユニット6と、上記熱交換器4の二次側に配設されたファン70とを備えてなるフィルタ掃除ユニット付空気調和機において、上記フィルタ支持部材7に上記熱交換器4の折り曲げ部の谷間部4cの形状に対応した形状のシールプレート20を設けたことを特徴としている。
このように、フィルタ支持部材7に熱交換器4の折り曲げ部の空気通路(谷間部)4cをシールするための同じ断面形状のシールプレート20を一体化すると、同シールプレート20がフィルタ支持部材7自体の構造部品となって、部品点数も減少し、本体ケーシング3に対するフィルタ支持部材7の設置と同時にシールプレート20部分も設置されるので、設置も容易である。したがって組付工数も削減される。
しかも、同シールプレート20は、熱交換器4の折り曲げ部4cの断面形状に対応した断面字形状で前後方向の幅も広く、フィルタ支持部材7を補強することになることから、フィルタ支持部材7自体の剛性も確実にアップする。
その結果、フィルタガイド部の形状も安定し、プレフィルタ5のガイド作用もスムーズになる。
また、シールプレート20のシール部の幅は、例えば熱交換器4の折り曲げられた前後熱交部の端面部のみで良く、その他の部分は、例えば左右両枠と基端側の一体化部のみでよいから、空気吸込みのための通路面積を制約することはなく、可及的に広い面積を確保することができる。
(2) 請求項2の発明
この発明は、上記請求項1の発明の構成において、上記シールプレート20は、フィルタ支持部材7と一体に成形されていることを特徴としている。
このような構成によると、フィルタ支持部材7の成形時に同時に熱交換器折り曲げ部の谷間部4cに対応するシールプレート20を一体に設けることができるので、極めて容易に構成することができる。
(3) 請求項3の発明
この発明は、上記請求項1又は2の発明の構成において、上記シールプレート20は、熱交換器4の折り曲げ部の谷間部4cに対して圧接するように押圧弾性を有して設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、熱交換器4の折り曲げ部の谷間部4cのシール性が一段と向上する。
以上の結果、この出願の発明によると、容易かつ低コストに、フィルタ掃除ユニット付空気調和機用熱交換器折り曲げ部のシール構造を実現することができる。
図1〜図8は、この出願の発明の最良の実施の形態に係るフィルタ掃除ユニット付空気調和機Aの全体および要部の構成を示している。
(1) 同空気調和機Aの全体的な構成および作用
この空気調和機Aは、上面側に空気吸込口1を、下面側前部に空気吹出口2を備えた本体ケーシング3と、該本体ケーシング3内に配設されたクロスフィン型の熱交換器(蒸発器又は凝縮器)4と、該熱交換器4の一次側空気吸込面に対応して設けられたメッシュ構造のプレフィルタ5と、該プレフィルタ5を上下方向および上下方向から前後水平方向に移動可能に支持するフィルタ支持部材7と、上記プレフィルタ5のフィルタ面(メッシュ面)の掃除を行うフィルタ掃除ユニット6と、上記熱交換器4の二次側に配設されたクロスフロー型の多翼ファン70とを備えて構成されている。
上記本体ケーシング3は、上記熱交換器4、プレフィルタ5、フィルタ支持部材7、多翼ファン70等を取付け又は支持している筺体部3aと、上記空気吸込口2をカバーしている空気吸込グリル3bと、上記熱交換器4の前面側空気吸込空間1aを開閉可能な状態でカバーしている前面カバー3c等とからなっている。
また上記熱交換器4は、いわゆるラムダ型の熱交換器として構成され、上下方向にくの字状に延びた前面側熱交部4aと、該前面側熱交部4aの上端部から後方側下方に斜めに折曲され、上記本体ケーシング3の背面側上方に位置する背面側熱交部4bとからなっており、上記本体ケーシング3の上面側空気吸込口1部分から前面側空気吸込空間1a部分にかけて形成された広面積の空気吸込通路を介して十分な量の空気流が効率良く通過するようになっている。
一方、符号8aは、上記前面側熱交部4aからのドレンを受け止める第1のドレンパン、8bは上記背面熱交換部4bからのドレンを受け止める第2のドレンパン、9は上記多翼ファン70の羽根車部70aから吹き出される空気流を空気吹出口2方向に案内するスクロール構造の空気吹出通路、10は上記多翼ファン70の羽根車部70aから吹き出される空気流の逆流を防止するための舌部、11は上記空気吹出口2の上流部分に配設された垂直羽根および水平羽根等よりなる風向調節機構である。
上記前面カバー3cは、所定の可動ガイド機構を介して上記本体ケーシング3の両側に支持されており、例えば図1中に示すように、上記前面側熱交部4aの前面に接近して該前面側熱交部4aの前面部を目隠しする閉状態と、この閉状態から下方へ移動しつつその上端側を前方へ押し出した前傾状態の開状態との2つの状態間で開閉可能とされており、上記開状態において上記前面側熱交部4aの前面を開口するように構成されている。
そして、上記前面カバー3cの上述した開状態において、上記本体ケーシング3の上面側空気吸込口1および前面側空気吸込空間1aから吸い込まれた空気流は、上記熱交換器4(熱交部4a,4b)を通過する際に冷却あるいは加熱されて所望の温湿度の調和空気となり、上記多翼ファン70の羽根車部70a部分をその回転軸70bに対して直交するように貫流した後、上記スクロール構造の空気吹出通路9を通して上記空気吹出口2から室内へ吹き出される。
この多翼ファン70の羽根車部70aは、その回転軸70b方向に所定の間隔で平行に配設された複数枚の円形支持プレートの外周縁部に、同回転軸70bと平行となるように多数枚の羽根を所定の翼角で配設して構成されている。
(2) プレフィルタ5の構成
上記プレフィルタ5は、例えば図3に示すにように、円弧状に自由に曲げることができる可撓性の良好な合成樹脂製の偏平な格子状の枠体51の各偏平な枠部材51a,51a・・・間の方形の窓部に所定の網目径のメッシュ部材52,52・・・を張設したものとなっており、上記偏平な枠体51の内の左右両側の外枠51A,51A部分は、それらの間の格子状の枠部材51a,51a・・・部分よりも幅が広く形成され、その裏面側には長手方向に一定の間隔で直交方向に突出する所定の長さの凸状体(係合ピン)53,53・・・が設けられている。
(3) プレフィルタ5を移動可能に支持するフィルタ支持部材7の構成
一方、上記本体ケーシング3側には、例えば図8に詳細に示すようなプレフィルタ支持用のフィルタ支持部材7が設けられている。このフィルタ支持部材7は、上記プレフィルタ5の左右両側に位置し、上記ラムダ型の熱交換器4の上方面側背板位置から前面側下端位置までの全体の形状に沿う形状に成形された比較的剛性の高い断面鉤形の合成樹脂製の枠板71,71と、該枠板71,71の上下方向に延びる側壁71a,71aの下部側部分の内側に設けられたフィルタ巻込み巻戻し機構72,72と、該フィルタ巻込み巻戻し機構72,72およびフィルタ支持部材7の前面部分に対応して設けられた枠体構造のフィルタ押え73と、上記枠板71,71間の上下方向に延びる前面側部分から前後方向(水平方向)に延びる上面側部分へ変位するコーナ面部分の上下両空間面位置に設けられたフィルタガイド部材74a,74a、75a,75aとからなっている。上記フィルタガイド部材74a,74a、75a,75aは、それぞれ上記左右の枠板71,71の側壁部71a,71a間に架設された各々2本の平行な支持部材74,74、75,75の間にプレート面を直交させた状態で相互に平行に支持されており、それぞれその上下両端にアール面を有するプレート部の端面をフィルタ移動方向に延びるガイド面として上述のプレフィルタ5の中間部を撓まわせることなく支持して上下および前後方向にスムーズにガイドするようになっている。
これら各フィルタガイド部材74a,74a、75a,75aは、図8から明らかなように、ちょうど上記プレフィルタ5の上下方向に延びる中間の枠部材51a,51aに対応して支持ガイドするようになっている。
上記フィルタ押え73は、上記熱交換器4の前面側熱交部4aに対応するフィルタ支持部材7の前面部分に対応して開閉可能となっており、その枠板部の上端側枠板73b部分を上記フィルタ支持部材7の左右両側の枠板71,71の前面部上端にラッチ機構76,76を介して軸支することにより、その下端側が上下方向に回動可能となっている。そして、その左右両側の枠板73a,73a部分は、上記フィルタ支持部材7の左右両側の枠板71,71の上記プレフィルタ5のガイド溝を形成している前後枠壁部の内の前面側枠壁部(71a)を兼ねており、以下に述べるフィルタ掃除ユニット6の中心的な作動機構を構成している上記フィルタ巻込み巻戻し機構72,72の歯付ベルト72cとの間で上下方向に延びる第1のフィルタガイド溝(フィルタ移動空間)12aを形成している。
また、上記左右両側の枠板73a,73a間には、上述のフィルタ支持部材7側のフィルタガイド部材75a,75aに対応してプレフィルタ5の上下方向の枠部材51a,51aを摺動可能に押さえる押え部材73c,73cが設けられている。
(4) フィルタ掃除ユニット6の構成
他方、フィルタ掃除ユニット6は、上記熱交換器4の前面部(前面側熱交部4aの前面部分)の両側にあって、上記プレフィルタ5を例えば図6に示すような環状に巻き込み、また例えば図5に示すような元の展張状態に巻き戻す上記フィルタ巻込み巻戻し機構72,72と、同フィルタ巻込み巻戻し機構72,72のプレフィルタ巻き込み部に対応して設けられ、上記プレフィルタ5のメッシュ部材52,52・・・部分に付着しているゴミやホコリ等を掻き落すローター構造のゴミ等掻取りブラシ16と、該ゴミ等掻取りブラシ16により掻き落されたゴミ等を収納するダストボックス17とからなっている。
フィルタ巻込み巻戻し機構72,72は、下方側大径の第1の歯付プーリ72aと、上方側小径の第2の歯付プーリ72bと、これら第1,第2の歯付プーリ72a,72bとの間に噛合状態で掛け渡された歯付ベルト72cとからなっており、歯付ベルト72cには、例えば図3に示すように、上記プレフィルタ5裏面側の上述した凸状体(係合ピン)53,53・・・が挿入係合される係合穴13,13・・・が長手方向に対応する一定の間隔で設けられている。
この歯付ベルト72cは、例えば図8のパルスモータM1(M2)による上記第1の歯付プーリ72aの駆動により、正逆両方向に正確に回転駆動(ステッピング駆動)され、例えば正転(右回転)方向に駆動された時に上記プレフィルタ5を上記第1,第2のガイド溝12a,12bを介してプレフィルタ5の展張に必要な上記最終設定位置(上端側)まで適正に装着する一方、逆転(左回転)方向に駆動された時に、上記ガイド溝12aの下端側に位置し、かつ上記第1の歯付プーリ72aのプーリ面に沿って、上記歯付ベルト72cとの間に上記プレフィルタ5の外枠51A,51Aを通すのに必要なクリアランスを保った状態で所定の回転角幅に設けられている第1のガイドプレート14a、第2のガイドプレート14b、また、同プーリ面から上記第2の歯付プーリ72bのプーリ方向に歯付ベルト72cに沿って背面側上下方向に長く設けられている第3のガイドプレート14c、上端側第2の歯付プーリ72b上にあって自重により同部分の巻き込まれたプレフィルタ曲面部を押さえる第4のガイドプレート15a(回転支軸15c)等のガイド作用を利用して上記プレフィルタ5の略全体を図5の状態から図6の状態のように歯付ベルト72cの外周面上に巻き込む。なお、上記第1,第2の歯付プーリ72a,72bのプーリ面上には、上記プレフィルタ5側の凸状体53,53・・・、53,53・・・の先端を逃がす環状溝が設けられている。
そして、該プレフィルタ5の巻き込み時に上記第1の歯付プーリ72aの下方(上記第1のガイドプレート14aとそれよりも所定回転角後方の第2のガイドプレート14bとの間)に設けられているゴミ等掻き落としブラシ16により同プレフィルタ5のメッシュ部材52,52・・・部分に付着しているゴミやホコリ等を十分に掻き落す(図6の状態)。このゴミ等掻き落としブラシ16は、上述のダストボックス17内に位置するように設けられており、掻き落されたゴミ、ホコリ等は、確実に当該ダストボックス17内に収納される。そして、ダストボックス17は、本体ケーシング3に対して着脱自在に取り付けられており、定期的に取り外して中のゴミやホコリを捨てることができる。
したがって、上記フィルタ押え77の下端側のフィルタ支持部材7に対する係合を解き、同下端側を、例えば図4に示すように、所定角度手前前側に回動させると、上記プレフィルタ5の下端5b側の歯付ベルト72cに対する押え状態が解除され、プレフィルタ5裏面側の凸状体53,53・・・を歯付ベルト72cの係合穴13,13・・・から抜くことにより(図4では凸状体53,53・・・を省略している)、上記プレフィルタ5のフィルタ支持部材7からの取り外し(矢印a方向参照)が可能となる。
この場合、上記フィルタ押え73は、ラッチ機構76,76を介して上記フィルタ支持部材7に軸支されていることから、図4のような所望の角度での開放状態の維持が可能であり、上記プレフィルタ5の取り外しはもちろん、それとは逆の挿入装着作業も容易である。
プレフィルタ5の上記フィルタ支持部材7内への装着は、例えば図4中の矢印bに示すようにプレフィルタ5の上端5a側を上記下方側第1のガイド溝12aから上端側第2のガイド溝12b方向に挿入(この時、上述の第4のガイドプレート15aの終端側上部には、さらに円弧面状のフィルタガイド15bが形成されていて、同挿入時のプレフィルタ5を上方側にガイドする)した後、その中間部側から下端5b側裏面(外枠51A,51A裏面)の凸状体53,53・・・部分を、例えば同図3中に仮想線で示すように、上記第1,第2の歯付プーリ72a,72b(左右一対)間に架け渡されている歯付ベルト72c(72c,72c)前面側部分の各係合穴13,13・・内に挿入係合させ、同係合状態で上記フィルタ押え73を元の状態に閉じる。
そして、その後、再び上述の前面カバー3cを本体ケーシング3の前面側可動ガイド機構部分に係合させ、所望のフィルタ作動スイッチを入れると、上記プレフィルタ5の下端5b側が一旦所定寸法逆転して上記第1の歯付プーリ72a側第1,第2のガイドプレート14a,14bとの間に巻き込まれた後、その後正転して上端5a側が上方に適正な寸法量繰り出され、最終的に適正な設定位置で停止する。
そして、その結果、プレフィルタ5は、図5のに示すような元の展張状態に装着される。
なお、上述の第1,第2の歯付プーリ72ab,72b、歯付ベルト72cよりなるフィルタ巻込み巻戻し機構72,72は左右一対の各プレフィルタ5,5およびフィルタ支持部材7,7ごとに左右一対づつ設けられている。そして、符号77,77は、それら左右一対の第1の歯付プーリ72a,72a、72a,72a間に介装された同径の弾性ロールである。
(5) ラムダ型熱交換器4の天面シール部の構成
上述のように、本実施の形態の空気調和機Aでは、装置コンパクト化などの見地から、その送風機として例えばクロスフロー型の多翼ファン70を採用するとともに、同クロスフロー型の多翼ファン70に対して熱交部の両端を下方に折り曲げたラムダ型(又は逆V字型)のクロスフィン型の熱交換器4を組み合わせ、可能な限り広く有効な熱交換面積を確保しながら、前後方向の寸法を可及的に小さくする構成が採用されている。
このような構成の場合、上記ラムダ型熱交換器4の上端側下方への折り曲げ部に、当該熱交換器4の前後何れの熱交部4a,4bをも通らないV字形の空気通路部(谷間部)4cが形成されてしまうので、この部分を何らかの形でシールしないと、上方側空気吸込口1からの空気が熱交面を通ることなく素通りしてしまい、熱交換効率、熱交換性能が低下してしまう問題がある。
このため、従来一般の空気調和機などでは、同V字形の空気通路部(谷間部)4cの上部又は下部に断面V字形又は逆V字形の専用のシール部材を嵌合固定することにより、シールするようにしていた。
しかし、上述のようなフィルタ掃除ユニット付きの空気調和機において、そのようなシール構造を採用すると、ただでさえ複雑な構造のフィルタ掃除ユニット6の付加によって部品点数が多くなっている空気調和機の部品点数(一例として500点強)をさらに増大させることになり、組み付け工数の増加とも相俟って相当な製品コストの上昇を招く問題がある。
また、以上の構成では、従来のフィルタ掃除ユニットのようにノズルユニットおよびダストボックスがフィルタ面に沿って移動するものとは異なり、プレフィルタ5そのものを曲げ変形可能な構造として、同プレフィルタ5をコンベア状に熱交換器4の前面側から上面側にいたる吸気面の全体に沿って往復移動自在に支持するとともに、その下端側から略全体を巻き込み、巻き戻すフィルタ巻込み巻戻し機構72,72を設け、さらに同巻込み巻戻し機構72,72の巻き込み位置に対応してゴミ、ホコリ等の掻き落としブラシ16を備えたダストボックス17を着脱可能に設置することにより、ブラシ16およびダストボックス17等を移動させることなくプレフィルタ5を移動させて自動的にプレフィルタ5のゴミやホコリ等を除去し収納することができるようにしている。
このような構成の場合、当該空気調和機Aの熱交換器4の前面側から上面側にかけて設けられているプレフィルタ支持およびガイド用のフィルタ支持部材7は必然的に空気吸込面の広さを制約しない構造体でなければならないから、どうしても剛性に欠けるものとなり、フィルタ掃除ユニット6の支持などに対して安定した支持機能を果たしにくいので、何らかの手段で剛性アップを図る必要がある。
そこで、本実施の形態では、例えば図1、図2、図4〜図8に示すように、上記フィルタ支持部材7の枠板71,71間の前後方向に延びる上端側所定幅部分の下部に同上端側から前面側コーナー部への傾斜開始面付近にかけて、上記ラムダ型熱交換器4の折り曲げ部の断面V字形の空気通路部(谷間部)4cの形状に合う断面(側面)V字形の熱交部天面シール用のシール面部20aを有するシールプレート20を一体的に設け、上記フィルタ支持部材7の本体ケーシング3側への取り付けと同時に、同シールプレート20のシール面部20aによって上記ラムダ型熱交換器4の折り曲げ部のV字形の空気通路部(谷間部)4cの確実なシール(空気流通状態の阻止)を行うように構成している。
この場合、フィルタ支持部材7を構成している上記枠板71,71の所定幅の側壁部71a,71aの下面は、上記シールプレート20のV字形の側面形状に対応した形状のものとなっており、それらが上方側から適切に押圧係合するようになっているが、それとは別に上記シールプレート20そのもの自体が、図7、図8に示すように、当該枠板71,71の側壁部71a,71aの下面に対して同下面位置よりも所定寸法下方側に偏位(離間)した状態で枠板71,71に一体化されていて、上記フィルタ支持部材7の本体ケーシング3への取り付け時に、それ自体が曲げ変形した時の弾性力(図7中に矢印Pで示すような押圧方向の付勢力)によっても上記ラムダ型熱交換器4の折り曲げ部の空気通路部(谷間部)4cの全面に対して圧接状態で嵌合されるようになっている。
したがって、よりシール面部20aによるシール状態が確実になる。また、ガタツキも生じにくく、安定した状態で設置される。
このシールプレート20は、種々の方法により実現することができる。例えば合成樹脂により上記フィルタ支持部材7の枠板71,71と一体に成形したものでもよいし、それぞれ別体に合成樹脂成形したものをフィルタ支持部材7の枠板71,71の上端側(基端側)で重合(または係合)一体化させることにより結合して相互に一体化したものでもよい。
このように、フィルタユニットであるフィルタ支持部材7の上端側(具体的には枠板71,71間)にクロスフィン熱交換器4の折り曲げ部の断面V字形の空気通路部(谷間部)4cをシールするための同じく断面V字形の所定幅のシール面部20aを有するシールプレート20を一体化したシール構造によると、同シールプレート20がフィルタ支持部材7自体の構造部分となって、部品点数も減少し、本体ケーシング3に対するフィルタ支持部材7の設置と同時にシールプレート20部分も設置されるので、設置も容易である。したがって組付工数も削減される。その結果、コストも低減される。
しかも、同シールプレート20のシール面部20aは、断面V字形状で比較的前後方向の幅も広く、フィルタ支持部材7側の枠板71,71との重合状態では、その両側の所定の間隔で前後方向に延びる複数本の平行な支持枠部20b,20b・・・部分が上記フィルタ支持部材7に支持されたプレフィルタ5の前後方向の枠部材51a,51a・・・部分に対応して同枠部材51a,51a・・・部分を支持ガイドするようになっているとともに、それらの各基端側が左右両方向に延びる所定幅の枠体20cによって相互に連結一体化され、上記フィルタ支持部材7の枠板71,71の基端側と一体に結合されていることもあって、フィルタ支持部材7の枠板71,71間を連結することになることから、フィルタ支持部材7自体の剛性も確実にアップする。
その結果、プレフィルタ5が全体に亘って撓みはなくフラットに支持され、また移動時にもスムーズにガイドされる。また、フィルタ掃除ユニット6その他の支持も安定したものとなる一方、第1,第2のガイド溝12a,12bの形状も安定するので、プレフィルタ5の巻き取り、巻き戻し(展張)時の移動も一層スムーズになる。
また、上記支持枠部20b,20b・・・を相互に連結する形で設けられているシールプレート20のシール面部20a部分の幅は、上記クロスフィン熱交換器4上部の折り曲げられた前後熱交部4a,4bのV字形の端面部の幅に応じた幅のみで良く、その他の部分は、相互に平行な幅の狭い支持枠部20b,20b・・・と基端20c側の連結部のみであるから、特に空気吸込通路面積を制約することはなく、可及的に広い空気通路面積を確保することができる。
この出願の発明の最良の実施の形態に係るフィルタ掃除ユニット付空気調和機の全体的な構成を示す断面図である。 同空気調和機の全面カバー、上面側空気吸込グリル等の外装部を取り外した状態の斜視図である。 同空気調和機のプレフィルタおよびプレフィルタ巻込み巻戻し機構相互の関係を示す要部の拡大斜視図である。 同空気調和機のプレフィルタおよびプレフィルタ支持部材、フィルタ押え、シールプレート、プレフィルタ巻込み巻戻し機構、ゴミ等掻き落しブラシ、ダストボックス相互の関係と構造を示すプレフィルタ挿入又は取り出し状態の拡大断面図である。 同空気調和機のプレフィルタおよびプレフィルタ支持部材、フィルタ押え、シールプレート、プレフィルタ巻込み巻戻し機構、ゴミ等掻き落しブラシ、ダストボックス相互の関係と構造を示すプレフィルタ展張状態の拡大断面図である。 同空気調和機のプレフィルタおよびプレフィルタ支持部材、フィルタ押え、シールプレート、プレフィルタ巻込み巻戻し機構、ゴミ等掻き落しブラシ、ダストボックス相互の関係と構造を示すプレフィルタ巻込み状態の拡大断面図である。 同空気調和機におけるプレフィルタ支持部材と熱交換器、シールプレートとの関係を示す側方から見た要部の拡大断面図である。 同空気調和機のプレフィルタ支持部材およびプレフィルタ、プレフィルタ押えの相互の関係を示す要部の拡大断面図である。
符号の説明
Aは空気調和機、1は空気吸込口、2は空気吹出口、3は本体ケーシング、3aは筺体、3bは空気吸込グリル、3cは前面カバー、4は熱交換器、4aは前面側熱交部、4bは背面側熱交部、4cは熱交換器折り曲げ部のV字形の空気通路部(谷間部)、5はプレフィルタ、6はフィルタ掃除ユニット、7はフィルタ支持部材、16はゴミ等掻落しブラシ、17はダストボックス、20はシールプレート、20aはシールプレートのシール部、70は多翼ファン、71はフィルタ支持部材7の左右両側の枠板、71aは枠板71の側壁部、71bは枠板71の前面壁部、72aは第1の歯付プーリ、72bは第2の歯付プーリ、72cは歯付ベルトである。

Claims (3)

  1. 上方側に空気吸込口(1)および下方側に空気吹出口(2)を有する本体ケーシング(3)と、両端側を下方に折り曲げた状態で本体ケーシング(3)内に配設された熱交換器(4)と、該熱交換器(4)の一次側空気吸込面に対応して設けられたフィルタ(5)と、該フィルタ(5)を上記熱交換器(4)の空気吸込面に沿って移動可能に支持するフィルタ支持部材(7)と、上記フィルタ(5)のフィルタ面の掃除を行うフィルタ掃除ユニット6と、上記熱交換器(4)の二次側に配設されたファン(70)とを備えてなるフィルタ掃除ユニット付空気調和機において、上記フィルタ支持部材(7)に上記熱交換器(4)の折り曲げ部の谷間部(4c)の形状に対応した形状のシールプレート(20)を設けたことを特徴とするフィルタ掃除ユニット付空気調和機。
  2. シールプレート(20)は、フィルタ支持部材(7)と一体に成形されていることを特徴とする請求項1記載のフィルタ掃除ユニット付空気調和機。
  3. シールプレート(20)は、熱交換器(4)の折り曲げ部の谷間部(4c)に対して圧接するように押圧弾性を有して設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のフィルタ掃除ユニット付空気調和機。
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