JP2008085250A - Semiconductor device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、半導体装置に関し、さらに詳しくは、有機半導体層を有する有機トランジスタに関する。 The present invention relates to a semiconductor device, and more particularly to an organic transistor having an organic semiconductor layer.
現在、多くの電子機器に用いられているMOS型電界効果トランジスタは、半導体層としてアモルファスシリコンまたは多結晶シリコンからなるシリコン(Si)系材料が用いられている。これらのデバイス作製には、化学的気相成長法(Chemical Vapor Deposition;CVD)などの真空処理室を必要とする成膜方法を用いるため、非常に高価な半導体製造装置が使用されており、製造コストを改善できる余地がある。 Currently, MOS field effect transistors used in many electronic devices use a silicon (Si) -based material made of amorphous silicon or polycrystalline silicon as a semiconductor layer. These devices are manufactured using film deposition methods that require a vacuum processing chamber such as chemical vapor deposition (CVD), so very expensive semiconductor manufacturing equipment is used. There is room to improve costs.
そこで、近年スピンコート、印刷技術、スプレー法などの真空レスプロセスにより形成が可能といわれている有機半導体材料を用いたトランジスタ構造の研究開発が注目を集めている(例えば、特許文献1参照)。そして、電子機器の低コスト化や軽量化を目指し、有機半導体材料を用いた有機トランジスタアレイを作製する技術が盛んに研究されている。 Therefore, research and development of transistor structures using organic semiconductor materials that are said to be possible to form by a vacuum-less process such as spin coating, printing technology, and spray method in recent years have attracted attention (for example, see Patent Document 1). With the aim of reducing the cost and weight of electronic devices, techniques for producing organic transistor arrays using organic semiconductor materials are being actively studied.
上述したような有機トランジスタの性能としては、映像デバイスをはじめ、多くの電子機器に組み込まれることを要求されるため、高速動作が必要である。例えば、映像信号を随時必要なデータに変換し、さらにオン/オフのスイッチング動作を高速で行えるトランジスタが必要とされている。このため、有機トランジスタの高い移動度が要求されている。また、集積化プロセスで用いられる実用的な短いチャネル領域で高い移動度を実現するには、コンタクト抵抗を低減する必要がある。 The performance of the organic transistor as described above requires high-speed operation because it is required to be incorporated in many electronic devices including video devices. For example, there is a need for a transistor that converts a video signal into necessary data at any time and can perform an on / off switching operation at high speed. For this reason, high mobility of the organic transistor is required. In order to achieve high mobility in a practical short channel region used in the integration process, it is necessary to reduce contact resistance.
しかしながら、上述したような有機半導体層を有する有機トランジスタは、移動度が十分ではなく、コンタクト抵抗も十分に低くないため、高いトランジスタ特性を実現することが難しい、という問題がある。 However, an organic transistor having an organic semiconductor layer as described above has a problem that it is difficult to achieve high transistor characteristics because the mobility is not sufficient and the contact resistance is not sufficiently low.
そこで、上述したような課題を解決するために、本発明は、移動度が向上し、コンタクト抵抗が低減された半導体装置を提供することを目的とする。 Accordingly, in order to solve the above-described problems, an object of the present invention is to provide a semiconductor device with improved mobility and reduced contact resistance.
上述したような目的を達成するために、本発明の半導体装置は、基板上にゲート電極、ゲート絶縁膜および有機半導体層をこの順またはこれと逆の順に積層し、有機半導体層の上層側または下層側にソース・ドレイン電極を配置してなる半導体装置において、有機半導体層は、グレインサイズの異なる層を積層してなることを特徴としている。 In order to achieve the above-described object, a semiconductor device of the present invention includes a gate electrode, a gate insulating film, and an organic semiconductor layer stacked on a substrate in this order or in the reverse order. In a semiconductor device in which source / drain electrodes are arranged on the lower layer side, the organic semiconductor layer is characterized in that layers having different grain sizes are laminated.
このような半導体装置によれば、グレインサイズの異なる層を積層してなる有機半導体層のうち、グレインサイズの大きい層をゲート絶縁膜側に配置することで、ゲート絶縁膜との界面近傍のチャネル領域に配置されるグレインバウンダリーの数が低減されるため、トランジスタの移動度を向上させることが可能となる。また、有機半導体層がグレインサイズの小さい層を含むため、有機半導体層の上層側または下層側に配置されるソース・ドレイン電極の表面にサイズの小さいグレインが接する場合には、有機半導体層とソース・ドレイン電極との接触面積が増大し、トランジスタのコンタクト抵抗が低減される。 According to such a semiconductor device, among the organic semiconductor layers formed by laminating layers having different grain sizes, a layer having a large grain size is disposed on the gate insulating film side, so that a channel near the interface with the gate insulating film is provided. Since the number of grain boundaries arranged in the region is reduced, the mobility of the transistor can be improved. In addition, since the organic semiconductor layer includes a layer having a small grain size, when the grain having a small size is in contact with the surface of the source / drain electrode disposed on the upper layer side or the lower layer side of the organic semiconductor layer, the organic semiconductor layer and the source -The contact area with the drain electrode is increased, and the contact resistance of the transistor is reduced.
以上、説明したように、本発明の半導体装置によれば、トランジスタの移動度が向上するとともに、コンタクト抵抗が低減されるため、高いトランジスタ特性を実現することができる。 As described above, according to the semiconductor device of the present invention, the transistor mobility is improved and the contact resistance is reduced, so that high transistor characteristics can be realized.
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
本発明の半導体装置に係わる実施の形態の一例を、ボトムゲート・ボトムコンタクト型のトランジスタ構造を例にとり、図1の断面模式図によって説明する。 An example of an embodiment of a semiconductor device according to the present invention will be described with reference to a cross-sectional schematic diagram of FIG. 1, taking a bottom-gate / bottom-contact transistor structure as an example.
この図に示すように、例えばガラス基板からなる基板11上には、例えばクロム(Cr)と金(Au)が順次積層された2層構造のゲート電極12が設けられている。また、このゲート電極12を覆う状態で、基板11上には、例えばポリビニルフェノール(Poly Vinyl Phenol(PVP))からなるゲート絶縁膜13が設けられている。ここで、ゲート絶縁膜13としては、表面の平坦性に優れた膜を用いることが好ましく、平坦性が高い程、後述する有機半導体層の第1の層のグレインサイズを大きくすることが可能である。このような絶縁材料としては、上記PVPの他にも酸化シリコン(SiO2)が用いられる。このゲート絶縁膜13上には、例えばAuからなるソース・ドレイン電極14が設けられている。
As shown in this figure, a gate electrode 12 having a two-layer structure in which, for example, chromium (Cr) and gold (Au) are sequentially laminated is provided on a substrate 11 made of, for example, a glass substrate. Further, a
また、上記ソース・ドレイン電極14上を含むゲート絶縁膜13上には、例えばペンタセンからなる有機半導体層15が設けられている。有機半導体層15は、ソース・ドレイン電極14間のゲート絶縁膜13との界面近傍の領域がチャネル領域15’となる。
An
ここで、本発明の特徴的な構成としては、有機半導体層15がグレインサイズの異なる層を積層してなる。ここでは、例えば有機半導体層15が、第1の層15aとこの第1の層15aよりもグレインサイズの小さい第2の層15bとを備えており、ゲート絶縁膜13上に、第1の層15aと第2の層15bとがこの順に積層されていることとする。
Here, as a characteristic configuration of the present invention, the
これにより、グレインサイズの大きい第1の層15aが有機半導体層15のゲート絶縁膜13側に配置されるため、有機半導体層15のチャネル領域15’に配置されるグレインバウンダリーの数が抑制され、トランジスタの移動度を向上させることが可能となる。
Thereby, since the
また、グレインサイズの小さい第2の層15bが第1の層15a上に配置されることで、上記チャネル領域15’を構成する第1の層15aのグレイン間の空隙が、小さいサイズのグレインで埋め込まれた状態となる。これにより、グレイン間の電気的接続がスムーズになるため、移動度が向上する。また、ソース・ドレイン電極14上にも第1の層15aのグレイン間の空隙が生じるが、第2の層15bを構成する小さいサイズのグレインで埋め込まれることで、ソース・ドレイン電極14と有機半導体層15との接触面積が増大し、コンタクト抵抗が低減される。
In addition, since the
ここで、第1の層15aのグレインサイズは、チャネル長Lを5μmとした場合に、1μm以上5μm以下(チャネル長Lの1/5以上1以下)であることが好ましく、第2の層15bのグレインサイズは、0.05μm以上0.5μm以下(第1の層15aのグレインサイズの1/20以上1/10以下)であることが好ましい。各層が上記範囲のグレインサイズでそれぞれ形成されることで、トランジスタの移動度を確実に向上させることが可能となる。また、第1の層15aの膜厚は50nm〜300nm、第2の層15bの膜厚は40nm〜300nmの範囲で形成されることとする。
Here, the grain size of the
上述したような構成のトランジスタ構造は、次のような工程順で製造される。 The transistor structure configured as described above is manufactured in the following process sequence.
まず、図2(a)に示すように、ガラス基板からなる基板11上に、例えば真空蒸着法により、CrとAuとをこの順に成膜し、通常のフォトリソグラフィー技術により、パターンニングすることで、ゲート電極12を形成する。 First, as shown in FIG. 2A, a Cr and Au film is formed in this order on a substrate 11 made of a glass substrate, for example, by vacuum deposition, and is patterned by a normal photolithography technique. Then, the gate electrode 12 is formed.
次に、例えばスピンコート法により、ゲート電極12を覆う状態で、基板11上に、架橋材が添加されたPVPからなる有機材料を塗布する。その後、ベークすることで、架橋を促進させて、ゲート絶縁膜13を形成する。PVPからなる有機材料の架橋が促進されることで、有機溶媒耐性が高まるため、ゲート絶縁膜13上でフォトリソグラフィー工程を行うことが可能となる。
Next, an organic material made of PVP to which a cross-linking material is added is applied onto the substrate 11 in a state of covering the gate electrode 12 by, for example, spin coating. Thereafter, the
次いで、図2(b)に示すように、例えば真空蒸着法により、ゲート絶縁膜13上に、Auを成膜した後、通常のフォトリソグラフィー技術により、このAu膜をパターンニングすることで、ソース・ドレイン電極14を形成する。
Next, as shown in FIG. 2B, after depositing Au on the
次に、図2(c)に示すように、例えば真空蒸着法により、ソース・ドレイン電極14上を含むゲート絶縁膜13上に、ペンタセンからなる有機半導体層を形成する。この有機半導体層は、第1の層と第1の層よりもグレインサイズの小さい第2の層を順次積層してなる。ここでは、各層のグレインサイズを、真空蒸着法の成膜レートにより制御することとする。
Next, as shown in FIG. 2C, an organic semiconductor layer made of pentacene is formed on the
この場合、まず、成膜レートを低速にすることで、グレインサイズの大きい第1の層15aを成膜する。ここでいう低速とは、0.005nm/s以上0.05nm/s以下であり、さらに好ましくは0.005nm/s以上0.01nm/s以下である。この範囲の成膜レートで蒸着を行うことで、1μm以上5μm以下の範囲のグレインサイズを有する第1の層15aが形成される。ここでは、例えば0.005nm/sの成膜レートで蒸着を行うことで、第1の層15aを50nmの膜厚で形成する。なお、上記成膜レートは蒸着源の加熱温度で規定され、成膜レートが安定するまで、蒸着源と基板11との間は遮断されていることとする。
In this case, first, the
続いて、図2(d)に示すように、上記成膜レートを、第1の層15aを成膜した際の成膜レートよりも高速にして蒸着を行うことで、第1の層15a上に第2の層15bを形成する。この成膜レートを高速にすることで、ペンタセンのグレインサイズは第1の層15aよりも小さくなる。ここでいう高速とは、0.05nm/sより速く、さらに好ましくは0.7nm/s以上である。この範囲の成膜レートで蒸着を行うことで、0.05μm以上0.5μm以下のグレインサイズを有する第2の層15bが形成される。ここでは、第1の層15aの成膜レートよりも100倍以上速い例えば0.7nm/sの成膜レートで蒸着を行い、第2の層15bを40nmの膜厚で形成する。これにより、第1の層15aと第2の層15bとが順次積層された有機半導体層15が形成される。
Subsequently, as shown in FIG. 2D, the deposition is performed at a higher rate than the deposition rate when the
以上のようにして、本実施形態のボトムゲート・ボトムコンタクト型の有機トランジスタが形成される。 As described above, the bottom-gate / bottom-contact organic transistor of this embodiment is formed.
このような半導体装置によれば、グレインサイズの大きい第1の層15aをゲート絶縁膜13側に配置することで、チャネル領域15’に配置されるグレインバウンダリーの数が低減されるため、トランジスタの移動度を向上させることが可能となる。また、第1の層15a上にグレインサイズの小さい第2の層15bが配置されることで、ソース・ドレイン電極14上の第1の層15aのグレイン間の空隙が、第2の層15bを構成する小さいサイズのグレインで埋め込まれるため、ソース・ドレイン電極14と有機半導体層15との接触面積が増大し、コンタクト抵抗が低減される。これによっても移動度を向上させることができる。したがって、高いトランジスタ特性を実現させることができる。
According to such a semiconductor device, by arranging the
さらに、本実施形態の半導体装置によれば、上記チャネル領域15’を構成する第1の層15aのグレイン間の空隙も、第2の層15bを構成する小さいサイズのグレインで埋め込まれることで、グレイン間の電気的接続がスムーズになり、さらに移動度を向上させることができる。
Furthermore, according to the semiconductor device of the present embodiment, the gap between the grains of the
なお、ここでは、ボトムゲート・ボトムコンタクト型の有機トランジスタを例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、ソース・ドレイン電極14が有機半導体層15上に形成されたボトムゲート・トップコンタクト型の有機トランジスタであっても、同様効果を奏することが可能である。ただし、ボトムコンタクト型の方が、有機半導体層15とソース・ドレイン電極14との間のコンタクト抵抗が顕著に増大する場合があるため、本発明を好適に用いることができる。
Here, the bottom gate / bottom contact type organic transistor has been described as an example. However, the present invention is not limited to this, and the bottom gate / top contact in which the source /
ここで、上述したボトムゲート・ボトムコンタクト型のトランジスタについて、真空蒸着法により有機半導体層を成膜する際の成膜レートを変化させた場合のトランジスタの真性移動度およびコンタクト抵抗の変化について、図3に示す。ここで、真性移動度とは、コンタクト抵抗の影響を除外した、チャネルが本来備えている移動度を指し、チャネル長を変えた場合のソース−ドレイン間の抵抗をプロットして、その傾きから求められるものである。なお、ここでは、成膜レートを一定にした単層構造で有機半導体層をそれぞれ形成した。また、ゲート絶縁膜としては、SiO2の単層膜を用いた場合と、SiO2とPVPとをこの順に積層させた積層膜を用いた場合の2例で行った。 Here, with respect to the bottom gate / bottom contact type transistor described above, the change in the intrinsic mobility and contact resistance of the transistor when the film formation rate is changed when the organic semiconductor layer is formed by vacuum deposition is shown in FIG. 3 shows. Here, intrinsic mobility refers to the mobility inherent to the channel, excluding the effect of contact resistance, and is obtained from the slope by plotting the resistance between the source and drain when the channel length is changed. It is what Here, each of the organic semiconductor layers was formed in a single layer structure with a constant film formation rate. In addition, as the gate insulating film, two cases were used: a case where a single layer film of SiO 2 was used and a case where a laminated film in which SiO 2 and PVP were laminated in this order was used.
このグラフに示すように、成膜レートが遅くなるにつれて真性移動度が高くなることが確認された。これは、成膜レートを遅くすることで、グレインサイズの大きな有機半導体層が形成され、チャネル領域に配置されるグレインバウンダリーの数が抑制されるためと考えられる。また、成膜レートが速くなるにつれてコンタクト抵抗が低くなることが確認された。これは、成膜レートを速くすることで、グレインサイズの小さい有機半導体層が形成され、有機半導体層とソース・ドレイン電極との接触面積が増大するためと考えられる。 As shown in this graph, it was confirmed that the intrinsic mobility increases as the film formation rate decreases. This is presumably because by slowing the film formation rate, an organic semiconductor layer having a large grain size is formed, and the number of grain boundaries arranged in the channel region is suppressed. Further, it was confirmed that the contact resistance decreases as the film formation rate increases. This is presumably because an organic semiconductor layer having a small grain size is formed by increasing the deposition rate, and the contact area between the organic semiconductor layer and the source / drain electrodes is increased.
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図4の断面模式図を用いて説明する。ここでは、トップゲート・ボトムコンタクト型の有機トランジスタの例について説明する。
(Second Embodiment)
Next, a second embodiment of the present invention will be described using the schematic cross-sectional view of FIG. Here, an example of a top gate / bottom contact type organic transistor will be described.
この図に示すように、例えばガラス基板からなる基板21上には、例えばCrとAuが順次積層された2層構造のソース・ドレイン電極22が設けられている。また、このソース・ドレイン電極22上を含む基板21上には、例えばペンタセンからなる有機半導体層23が設けられている。有機半導体層23は、ソース・ドレイン電極22間のゲート絶縁膜24との近傍領域がチャネル領域23’となる。
As shown in this figure, a source /
ここで、本発明の特徴的な構成としては、有機半導体層23がグレインサイズの異なる層を積層してなる。ここでは、例えば有機半導体層23が、第1の層23aとこの第1の層23aよりもグレインサイズの小さい第2の層23bとを備えており、基板21上に第2の層23bと第1の層23aとがこの順に積層されていることとする。なお、上記第1の層23aと第2の層23bの各グレインサイズおよび膜厚については、図1を用いて説明した第1実施形態と同様であることとする。
Here, as a characteristic configuration of the present invention, the
このように、グレインサイズの大きい第1の層23aが有機半導体層23のゲート絶縁膜24側に配置されることで、有機半導体層23のチャネル領域23’に配置されるグレインバウンダリーの数を抑制できるため、トランジスタの移動度を向上させることが可能となる。
As described above, the
また、ソース・ドレイン電極22上には第1の層23aよりもグレインサイズの小さい第2の層23bが配置されることで、ソース・ドレイン電極22上にグレインサイズの大きい第1の層23aが配置される場合と比較して、ソース・ドレイン電極22と有機半導体層23との間に生じる空隙が抑制されるため、ソース・ドレイン電極22と有機半導体層23との接触面積が増大し、コンタクト抵抗が低減される。
Further, the
さらに、上述した有機半導体層23上には、例えばポリパラキシリレンからなるゲート絶縁膜24が配置され、ゲート絶縁膜24上には、例えばAuからなるゲート電極25がパターン形成されている。
Furthermore, a
また、上述したような構成のトランジスタ構造は、次のような工程順で製造される。 Further, the transistor structure having the above-described configuration is manufactured in the following process order.
まず、図5(a)に示すように、ガラス基板からなる基板11上に、例えば真空蒸着法により、Au膜を成膜し、通常のフォトリソグラフィー技術により、パターンニングすることで、ソース・ドレイン電極22を形成する。
First, as shown in FIG. 5A, an Au film is formed on a substrate 11 made of a glass substrate by, for example, a vacuum deposition method, and is patterned by a normal photolithography technique, whereby a source / drain is formed. The
次に、図5(b)に示すように、例えば真空蒸着法により、ソース・ドレイン電極22上を含む基板21上に、ペンタセンからなる有機半導体層を形成する。この有機半導体層は、第2の層と第2の層よりもグレインサイズの大きい第1の層とを順次積層してなる。本実施形態においても、各層のグレインサイズを、真空蒸着法の成膜レートにより制御することとする。
Next, as shown in FIG. 5B, an organic semiconductor layer made of pentacene is formed on the
この場合、まず、成膜レートを低速にすることで、グレインサイズの小さい第2の層23bを成膜する。この第2の層23bを成膜する際の成膜レートの範囲は、第1実施形態で図2(d)を用いて説明した第2の層15bを成膜する際の成膜レートと同一であることとする。
In this case, first, the
続いて、図5(c)に示すように、上記成膜レートを、第1の層15aを成膜した際の成膜レートよりも低速にして蒸着を行うことで、第2の層23b上に第1の層23aを成膜する。この成膜レートを低速にすることで、ペンタセンのグレインサイズは第1の層23bよりも大きくなる。この第2の層23aを成膜する際の成膜レートは、第1実施形態で図2(c)を用いて説明した第1の層15aを成膜する際の成膜レートと同一の範囲であることとする。以上のようにして、第2の層23bと第1の層23aとが順次積層された有機半導体層23が形成される。
Subsequently, as shown in FIG. 5C, the deposition is performed at a rate lower than the deposition rate when the
次いで、図5(d)に示すように、例えば化学的気相成長(Chemical Vapor Deposition(CVD))法により、有機半導体層23上に、ポリパラキシリレンからなるゲート絶縁膜24を形成する。このポリパラキシリレンは、プラズマを使用せずに、室温での成膜が可能であるため、ペンタセンからなる有機半導体層23に対するダメージが少ない。このため、ポリパラキシリレンの成膜工程により、ペンタセンの半導体特性を大きく損なうことはない。
Next, as shown in FIG. 5D, a
続いて、図5(e)に示すように、例えば真空蒸着法により、ゲート絶縁膜24上に、Auを成膜した後、通常のフォトリソグラフィー技術により、このAu膜をパターンニングすることで、ゲート電極25を形成する。なお、デバイスのデザインルールによっては、シャドウマスクを介してAuからなるゲート電極25をパターン形成してもよい。
Subsequently, as shown in FIG. 5E, after Au is formed on the
以上のようにして、本実施形態のトップゲート・ボトムコンタクト型の有機トランジスタが形成される。 As described above, the top gate / bottom contact type organic transistor of this embodiment is formed.
このような半導体装置によれば、第1実施形態と同様に、グレインサイズの大きい第1の層23aがゲート絶縁膜24側に配置されることで、トランジスタの移動度を向上させることが可能となる。また、ソース・ドレイン電極22が設けられた基板21上にグレインサイズの小さい第2の層23bが配置されることで、ソース・ドレイン電極22と有機半導体層23との接触面積が増大し、コンタクト抵抗が低減される。これによっても移動度を向上させることができる。したがって、高いトランジスタ特性を実現させることができる。
According to such a semiconductor device, as in the first embodiment, the
なお、上述した第1実施形態および第2実施形態では、有機半導体層15、23として、ペンタセンを用いた例について説明したが、TIPS−ペンタセン、アントラセン、アントラジチオフェン等からなる他の有機半導体材料を用いてもよい。また、ここでは、有機半導体層15、23が2層構造である例について説明するが、グレインサイズの異なる層が積層されていれば、2層以上で構成されていてもよい。 In the first embodiment and the second embodiment described above, examples in which pentacene is used as the organic semiconductor layers 15 and 23 have been described. However, other organic semiconductor materials made of TIPS-pentacene, anthracene, anthradithiophene, or the like. May be used. Although an example in which the organic semiconductor layers 15 and 23 have a two-layer structure will be described here, the layers may be composed of two or more layers as long as layers having different grain sizes are stacked.
また、上記実施形態では、有機半導体層15、23を構成する第1の層15a、23aおよび第2の層15b、23bについて、各層のグレインサイズを真空蒸着法の成膜レートにより制御する例について説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、蒸着を行う際の基板11、21の温度により、各層のグレインサイズを制御することも可能である。この場合には、基板の温度が高いとグレインサイズが大きくなる。また、成膜レートと基板の温度の両方を調整することで、グレインサイズを制御してもよい。さらに、有機半導体層15,23の成膜方法についても真空蒸着法に限定されることなく、塗布法等その他の方法で成膜してもよい。
Moreover, in the said embodiment, about the example which controls the grain size of each layer with the film-forming rate of a vacuum evaporation method about the
さらに、本発明の具体的な実施例について説明する。 Further, specific examples of the present invention will be described.
(実施例1)
第1実施形態と同様の製造方法でボトムゲート・ボトムコンタクト型の有機トランジスタを製造した。すなわち、真空蒸着法により、0.005nm/sの成膜レートで、ソース・ドレイン電極14が設けられたゲート絶縁膜13上に、第1の層15aを50nmの膜厚で形成し、0.7nm/sの成膜レートで第1の層15a上に第2の層15bを40nmの膜厚で形成することで、有機半導体層15を形成した。
(Example 1)
A bottom-gate / bottom-contact organic transistor was manufactured by the same manufacturing method as in the first embodiment. That is, the
(比較例1)
真空蒸着法により、0.005nm/sの成膜レートで、ソース・ドレイン電極14が設けられたゲート絶縁膜13上に、有機半導体層を50nmの膜厚で形成した以外は、実施例1と同様の方法で、有機トランジスタを製造した。これにより、実施例1におけるグレインサイズの大きい第1の層15aと同程度のグレインサイズを有する有機半導体層が単一層で形成される。
(Comparative Example 1)
Example 1 except that an organic semiconductor layer was formed to a thickness of 50 nm on the
(比較例2)
真空蒸着法により、0.7nm/sの成膜レートで、有機半導体層15を50nmの膜厚で形成した以外は、実施例1と同様の方法で、有機トランジスタを製造した。これにより、実施例1におけるグレインサイズの小さい第2の層15bと同程度のグレインサイズを有する有機半導体層が単一層で形成される。
(Comparative Example 2)
An organic transistor was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the
そして、実施例1および比較例1、2の各トランジスタについて、チャネル長(Lg)が10μmのときの移動度、真性移動度およびコンタクト抵抗を評価した。その結果を表1に示す。
この表に示すように、実施例1の有機トランジスタは、有機半導体層が単層で形成される比較例1、2の有機トランジスタと比較して、移動度および真性移動度が高いことが確認された。また、実施例1の有機トランジスタは、比較例2の有機トランジスタと比較して、コンタクト抵抗は高くなるものの、比較例1の有機トランジスタと比較して、コンタクト抵抗が約1/3に低減されることが確認された。 As shown in this table, the organic transistor of Example 1 was confirmed to have higher mobility and intrinsic mobility than the organic transistors of Comparative Examples 1 and 2 in which the organic semiconductor layer was formed as a single layer. It was. In addition, although the contact resistance of the organic transistor of Example 1 is higher than that of the organic transistor of Comparative Example 2, the contact resistance is reduced to about 1/3 as compared with the organic transistor of Comparative Example 1. It was confirmed.
11,21…基板、12,25…ゲート電極、13,24…ゲート絶縁膜、14,22…ソース・ドレイン電極、15,23…有機半導体層、15a,23a…第1の層、15b,23b…第2の層 11, 21 ... substrate, 12, 25 ... gate electrode, 13, 24 ... gate insulating film, 14, 22 ... source / drain electrode, 15, 23 ... organic semiconductor layer, 15 a, 23 a ... first layer, 15 b, 23 b ... second layer
Claims (4)
前記有機半導体層は、グレインサイズの異なる層を積層してなる
ことを特徴とする半導体装置。 In a semiconductor device in which a gate electrode, a gate insulating film and an organic semiconductor layer are stacked in this order or in the reverse order on a substrate, and a source / drain electrode is arranged on the upper layer side or lower layer side of the organic semiconductor layer,
The organic semiconductor layer is formed by stacking layers having different grain sizes.
前記有機半導体層は、第1の層と当該第1の層よりもグレインサイズの小さい第2の層とを備えており、前記第1の層が前記ゲート絶縁膜側に配置されている
ことを特徴とする半導体装置。 The semiconductor device according to claim 1,
The organic semiconductor layer includes a first layer and a second layer having a grain size smaller than that of the first layer, and the first layer is disposed on the gate insulating film side. A featured semiconductor device.
前記半導体装置は、前記基板上に前記ゲート電極、前記ゲート絶縁膜および前記有機半導体層をこの順に積層し、前記ソース・ドレイン電極を前記ゲート絶縁膜と前記有機半導体層との間に配置してなるボトムゲート・ボトムコンタクト型であり、
前記ソース・ドレイン電極上を含む前記ゲート絶縁膜上に、前記第1の層と前記第2の層とをこの順に積層してなる
ことを特徴とする半導体装置。 The semiconductor device according to claim 2,
In the semiconductor device, the gate electrode, the gate insulating film, and the organic semiconductor layer are stacked in this order on the substrate, and the source / drain electrodes are disposed between the gate insulating film and the organic semiconductor layer. Bottom gate / bottom contact type
The semiconductor device, wherein the first layer and the second layer are stacked in this order on the gate insulating film including the source / drain electrodes.
前記半導体装置は、前記基板上に前記有機半導体層、前記ゲート絶縁膜および前記ゲート電極をこの順に積層し、前記ソース・ドレイン電極を前記基板と前記有機半導体層との間に配置してなるトップゲート・ボトムコンタクト型であり、
前記ソース・ドレイン電極上を含む前記基板上に、前記第2の層と前記第1の層とをこの順に積層してなる
ことを特徴とする半導体装置。 The semiconductor device according to claim 2,
The semiconductor device includes a top formed by stacking the organic semiconductor layer, the gate insulating film, and the gate electrode in this order on the substrate, and disposing the source / drain electrodes between the substrate and the organic semiconductor layer. Gate / bottom contact type,
The semiconductor device, wherein the second layer and the first layer are stacked in this order on the substrate including the source / drain electrodes.
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