JP2008082604A - 水位検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一定量の水を貯留するための水位検出装置において、フロートに容易に除菌効果を持たせ、かつ長期間にわたってその効果が持続し、同時に水中の帯電物質を低減する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】フロート11は、発泡樹脂の周囲に枠12を備え、フロート11の内側に設けたマグネットの磁力で水位検出スイッチがON/OFFになる。フロート11の周囲に、表面に微小な電場を形成し菌を引き寄せる除菌材料を配することにより、長期間にわたって水槽内での菌の繁殖や汚れの滞留を抑制でき、さらに水中の帯電物質を低減することができる、除菌効果を有する水位検出装置を提供することができる。
【選択図】図1
【解決手段】フロート11は、発泡樹脂の周囲に枠12を備え、フロート11の内側に設けたマグネットの磁力で水位検出スイッチがON/OFFになる。フロート11の周囲に、表面に微小な電場を形成し菌を引き寄せる除菌材料を配することにより、長期間にわたって水槽内での菌の繁殖や汚れの滞留を抑制でき、さらに水中の帯電物質を低減することができる、除菌効果を有する水位検出装置を提供することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、一定量の水を貯留する水槽に使用される水位検出装置に関する。
従来、この種の水位検出装置には、フロートが、一端を支点に上方に回動できるものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、その水位検出装置について図9を参照しながら説明する。図9に示すように、加湿機の水槽ユニット101は、フロート102を有する。フロート102は、一端を支点に上方に回動できるため、水槽ユニット101の清掃を行う際には、フロート102の直下底面の清掃が容易である。
また、フロートが、水槽から突出した突起部に貫通し、給水タンクの給水口周囲に立設する環状リブに密接するものがある(例えば、特許文献2参照)。
以下、その水位検出装置について図10を参照しながら説明する。図10に示すように、加湿機の水槽201上方に設置された給水タンク202の給水口203周囲には、環状リブ204が垂設されている。また、水槽201中の、給水タンク202の止水弁205に対面する位置に設けられた突起部206が止水弁205を押し上げることにより給水タンク202から水槽201へ水を供給する。突起部206の外周には、中空円盤状のフロート207が上下可動に設けられている。
また、この種の水位検出装置には、フロートの外表面に殺菌性金属が突設されたものも知られている(例えば、特許文献3参照)。
以下、その水位検出装置について図11を参照しながら説明する。図11に示すように、超音波加湿機301は霧化水槽302を有する。霧化水槽302内の水位が所定高さにある場合、フロート303とスイッチ304からなる水位検出装置により超音波振動子スイッチがONになる。また、フロート303の外表面には、殺菌性金属が多数密に突設されている。
特開2002−061901号公報
特開平05−113236号公報
実開昭63−057444号公報
このような従来の水位検出装置では、水槽ユニット内にフロート配置部を特設するために、タンクから供給された水が加湿部へ流れ込む際に、フロート付近では水の流れが滞りやすいという課題があり、清掃の容易さに加え、滞留した水中での菌の繁殖や汚れの滞留を防止することが要求されている。
また、水槽内の突起部にフロートが設けられた水位検出装置では、タンクキャップとフロートが接することにより、水槽と給水タンクの水の行き来はなく、水槽で繁殖した菌がタンクに逆流して汚染されることはないが、菌の繁殖は不快なにおいやぬめりの発生の原因となるため、清潔に保つためには水槽に菌が繁殖していないことが要求されている。
また、フロート外表面に殺菌性金属が突設された水位検出装置では、作成方法として、殺菌性金属をフロート成形用の金型の成形面全体に散布しておくという方法の記載があるが、金型に散布する場合、フロートの一部分に選択的に除菌効果を持たせたり、フロートに担持する金属量を制御したりすることが困難で、より容易に水位検出装置に除菌効果を持たせる方法が要求されている。また、殺菌性金属は、金属イオンの溶出によって除菌効果を得るものであるが、表面の金属が水中の塩類と反応して不溶性の化合物になり、金属イオンの溶出が阻害されるため、除菌効果が持続しないという課題があった。また、超音波加湿機などにより水滴を雰囲気中に排出する場合は、水中の無機物質が水とともに飛ばされて白い粉となって雰囲気を汚染するという課題があり、白い粉の原因となるCa、Mgなどの帯電物質を低減する方法が求められている。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、水槽内での菌の繁殖や汚れの滞留を抑制することができ、除菌効果が持続し、水中の帯電物質を低減することができる水位検出装置と、容易にその効果を水位検出装置に持たせる方法を提供することを目的としている。
本発明の水位検出装置は上記目的を達成するために、水槽に貯水した水の水位を検出する水位検出装置において、フロートが、表面に微小な電場を形成し菌を引き寄せる除菌手段を備えることを特徴とするものであり、水槽内での菌の繁殖や汚れの滞留を抑制することができ、除菌効果が持続し、水中の帯電物質を低減でき、また、容易にその効果を水位検出装置に持たせることができる。
また、フロートが備える除菌手段が、水中の帯電物質を引き寄せることを特徴とする。
また、除菌手段が、導電性材料と金属材料との混合材料を含むことを特徴とする。
また、フロートの表面に除菌材料を塗布したことを特徴とする。
また、フロートの周囲にシート状の除菌材料を配したことを特徴とする。
また、フロートが中空の球状であることを特徴とする。
また、フロートが中空の球を多数用いてなることを特徴とする。
また、フロートが中空円筒形状であることを特徴とする。
また、フロートが三次元網目構造体からなることを特徴とする。
また、フロートが中空の球であり、その周囲に三次元網目構造の除菌部材を配することを特徴とする。
また、フロートの下部にのみ除菌材料を担持することを特徴とする。
また、加湿装置の水槽に、本発明の水位検出装置を水槽に配置することを特徴とする。
本発明によれば、フロートが、表面に微小な電場を形成し菌を引き寄せる除菌手段を備えることにより、水槽内での菌の繁殖や汚れの滞留を抑制することができ、その効果が持続し、水中の帯電物質を低減できる水位検出装置、および、その効果を容易に水位検出装置に持たせることができる方法を提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、水槽に貯水した水の水位を検出する水位検出装置において、フロートは、水の増減にともなって水槽中を上下動するために、貯水した水を撹拌させながら水を除菌することができる。また、水面に浮かんでいるため、水中に沈んでいる場合に比べて取り外して洗浄することが容易であるという作用を有する。また、水槽の床面積が広い場所には除菌部材を別途配置することができるが、通常の水位検出装置としてのフロート付近は、水槽内でも入り組んだ形状をしているために除菌部材を配置することが難しい。しかし、フロート自身に除菌性能を持たせることで、水槽全体を衛生的に保つことができる。また、除菌効果が、水中の帯電物質を引き寄せることを金属イオンの溶出によらずに得られるために、効果が持続するという作用を有する。また、水中の帯電物質を引き寄せ低減することができる。また、材料を塗布したり貼り付けたりすることで、容易にその効果を水位検出装置に持たせることができる。
また、フロートが備える除菌手段が、水中の帯電物質を引き寄せることを特徴とするものであり、超音波加湿機などにより水滴を雰囲気中に排出する場合に、水とともに飛ばされて白い粉となって雰囲気を汚染するCa、Mgなどの陽性イオン物質やCl、ON3などの陰性イオン物質などを、除菌手段が形成する微小な電場によって低減するという効果が得られる。また、水中でマイナスに帯電している菌類やカビ胞子などを捕集することができるという作用を有する。
また、除菌手段が、導電性材料と金属材料との混合材料を含むことを特徴とするものであり、除菌手段表面に形成された微小な電場に、菌が引き寄せられ殺菌されるという作用を有する。
また、フロートの表面に除菌材料を塗布したことを特徴とするものであり、加工が容易であり、特定の部分にだけ塗布して効果を得るなどの自由度があり、容易に水位検出装置に除菌性能を持たせることができる。
また、フロートの周囲にシート状の除菌材料を配したことを特徴とするものであり、除菌材料を直接塗布できない場合でも、容易に水位検出装置に除菌性能を持たせることができる。
また、フロートが中空の球状であることを特徴とするものであり、水位検出装置の表面に除菌材料を担持しやすいという作用を有する。また、中空なので軽量なフロートを得ることができる。
また、フロートが中空の球を多数用いてなることを特徴とするものであり、除菌材料と菌との接触面積が増大するという作用を有する。同じ体積であれば、中空の球の粒子径を小さくすることで、より除菌材料と菌との接触面積は増大し、除菌効果が高まる。
また、フロートが中空円筒形状であることを特徴とするものであり、給水タンクの水出口に設置されている弁を押すための突起部に、中空円筒形状のフロートを装着できるという作用を有する。これにより、給水タンクから水槽に供給される水は、必ず除菌材料に触れるため、タンク内の水に菌が存在した場合でも、水槽には殺菌された水が供給できるという効果が得られる。
また、フロートが三次元網目構造体からなることを特徴とするものであり、除菌材料と菌との接触面積が増大するという作用を有する。
また、フロートが中空の球であり、その周囲に三次元網目構造の除菌部材を配することを特徴とするものであり、除菌面積が増大するという作用を有する。また、中空の球がフロートとして働くので、三次元網目構造の部材が水に浮く材質でなくても良いという作用を有する。さらに、三次元網目構造の除菌部材のみ交換することも可能である。
また、フロートの下部にのみ除菌材料を担持することを特徴とするものであり、塗布した部分のみが重くなり自然に水面下に沈むという作用を有する。これにより、除菌部分が常に水面下で効果を発揮するという効果が得られる。
また、加湿装置の水槽に除菌手段を備える水位検出装置を配置することを特徴とするものであり、給水タンクから水槽に供給される水は除菌材料に触れるため、給水タンクの水が汚染されている場合でも水槽にきれいな水を貯水できるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、フロート11は、発泡樹脂の周囲に枠12を設けてなる。フロート11の内側には、図示しないがマグネットが設けられ、マグネットの磁力で水位検出スイッチがON/OFFになる仕組みである。フロート11の周囲には、シート状の除菌材料13を配している。表面に微小な電場を形成し菌を引き寄せる除菌材料を構成する材料は、たとえば、樹脂に導電性材料と金属材料とを分散させ、互いに導通させることで得ることができる。樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ウレタン、シリコーン、フッ素などが挙げられ、一般的な樹脂成形が可能なものから選択して使用できる。また、導電性材料としては、黒鉛やカーボンブラックなどが挙げられる。
図1に示すように、フロート11は、発泡樹脂の周囲に枠12を設けてなる。フロート11の内側には、図示しないがマグネットが設けられ、マグネットの磁力で水位検出スイッチがON/OFFになる仕組みである。フロート11の周囲には、シート状の除菌材料13を配している。表面に微小な電場を形成し菌を引き寄せる除菌材料を構成する材料は、たとえば、樹脂に導電性材料と金属材料とを分散させ、互いに導通させることで得ることができる。樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ウレタン、シリコーン、フッ素などが挙げられ、一般的な樹脂成形が可能なものから選択して使用できる。また、導電性材料としては、黒鉛やカーボンブラックなどが挙げられる。
また、炭素繊維、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンマイクロコイル、カーボンナノコイルなどは、樹脂の強度向上や軽量化、電磁波対策の目的などで樹脂に添加されることが多いが、その導電性を利用して本発明の導電性材料として利用することも可能である。また、導電性材料を樹脂エマルジョンに分散させたものが市販されており、これらの材料は入手するのは容易である。また、金属材料としては、酸化還元電位の異なる2種類の金属粉や金属繊維を組み合わせたり、それ自身に抗菌性を有する金属を用いたりすることができる。酸化還元電位とは、2種類の金属電極を組み合わせたときに生じる電位差のことであり、各金属の水素電極を基準として求めた標準電極電位から計算することができる。酸化還元電位の異なる2種類の金属材料を組み合わせて抗菌性材料とした場合は、これらの金属間に微弱な電位差が生じているために、表面電荷をもつ菌が、電場の強い金属の存在する場所に密集しやすくなり、菌の活動が抑制される。
ただし、2種類の金属材料の電位差が、水の電気分解開始電圧である1.2V以上になると、水素を発生するため、好ましくない。金属材料の例としては、Au、Pt、Ag、Cu、Pb、Ni、Sb、Co、W、Fe、Sn、Cr、Zn、V、Al、Ti、Zr、Mg、これらの合金などが挙げられる。除菌材料が、導電性材料と2種類の金属材料を含むとき、金属間での電池構造が形成しやすくなるため、除菌効果は向上する。除菌材料が樹脂に分散されていれば、PETなどの樹脂フィルム上に塗布したとき、密着しやすく、シート状に成形することが容易である。除菌材料をシート状に成形すれば、フロートがどのような材質であっても、貼り付けることにより、除菌性能を有するフロートとして機能させることができるようになる。
(実施の形態2)
図2に示すように、フロート21は、中空の球状をしており、その表面には、下部にのみ選択的に除菌材料22を塗布している。フロート21には支持棒23が付いており、その先端に設けたマグネット24により水位検出スイッチがON/OFFになる仕組みである。なお、マグネット24を設ける位置は、とくに指定はせず、フロート21の先端など、水槽の配置によって最適な位置を選べばよい。樹脂に分散させた除菌材料を塗布する方法は、有機溶剤で希釈することで、いろいろな箇所への塗布が容易になる。除菌材料を塗布するフロートの材質は、耐溶剤性のものがよい。たとえば、PET、ABS、PE、フッ素樹脂などの、耐溶剤性のある樹脂材料をブロー成形したものを基材に選べば、中空の球といった形状も容易に作成できて良い。また、装置の仕様にあわせて、立方体やフットボール型などの球でない中空形状に変更しても効果に差異を生じない。
図2に示すように、フロート21は、中空の球状をしており、その表面には、下部にのみ選択的に除菌材料22を塗布している。フロート21には支持棒23が付いており、その先端に設けたマグネット24により水位検出スイッチがON/OFFになる仕組みである。なお、マグネット24を設ける位置は、とくに指定はせず、フロート21の先端など、水槽の配置によって最適な位置を選べばよい。樹脂に分散させた除菌材料を塗布する方法は、有機溶剤で希釈することで、いろいろな箇所への塗布が容易になる。除菌材料を塗布するフロートの材質は、耐溶剤性のものがよい。たとえば、PET、ABS、PE、フッ素樹脂などの、耐溶剤性のある樹脂材料をブロー成形したものを基材に選べば、中空の球といった形状も容易に作成できて良い。また、装置の仕様にあわせて、立方体やフットボール型などの球でない中空形状に変更しても効果に差異を生じない。
(実施の形態3)
図3に示すように、フロート31には枠32が設けられており、その内部には多数の中空の球33が詰められている。中空の球33への除菌材料塗布方法としては、成形された球に、樹脂に分散させてなる除菌材料を塗布する方法がある。塗布する場合は、フロートの一部や、水に触れる部分のみなど、選択して除菌材料を担持することができるというメリットがある。また、基材を除菌材料の中に浸漬し、乾燥させて担持する方法もある。この方法では、複雑な形状の基材にも均一な塗布が可能である。多量の基材を一度に加工することも可能であるというメリットもある。また、あらかじめ基材に練りこんでから球を成形する方法もある。この方法では、後処理による除菌材料担持の必要がなく、加工も容易であるというメリットがある。
図3に示すように、フロート31には枠32が設けられており、その内部には多数の中空の球33が詰められている。中空の球33への除菌材料塗布方法としては、成形された球に、樹脂に分散させてなる除菌材料を塗布する方法がある。塗布する場合は、フロートの一部や、水に触れる部分のみなど、選択して除菌材料を担持することができるというメリットがある。また、基材を除菌材料の中に浸漬し、乾燥させて担持する方法もある。この方法では、複雑な形状の基材にも均一な塗布が可能である。多量の基材を一度に加工することも可能であるというメリットもある。また、あらかじめ基材に練りこんでから球を成形する方法もある。この方法では、後処理による除菌材料担持の必要がなく、加工も容易であるというメリットがある。
(実施の形態4)
図4に示すように、フロート41は、中空円筒形状をしている。図示しないが、中空円筒の内部にはマグネットを設けている。水位検出スイッチは、水槽内に設けた柱42の内部に設けている。フロートが中空円筒形状であれば、たとえば加湿装置の水槽に給水タンクから一定量の水を供給し貯留する場合、図5に一例を示すように、給水タンクの出口にフロート41を配することも可能である。このとき、給水タンクから水槽43に供給される水は、タンク出口において必ず除菌材料を含むフロート41に触れるため、除菌効果を得られやすい。超音波加湿機のように、水滴を雰囲気中に排出する場合でも、水中に含まれるCa、Mgなどの陽性イオン物質を除菌材料表面にひきつけるため、超音波振動子44の設置された加湿部へは陽性イオンの除去された水が供給され、Ca、Mgなどの化合物が白い粉となって雰囲気を汚染するといった問題が低減できる。給水タンク内の水が菌を含んでいた場合にも、フロート部を通過することにより水は除菌される。加湿装置の水槽におけるフロート部の配置の仕方としては、給水タンクの出口に限定しない。
図4に示すように、フロート41は、中空円筒形状をしている。図示しないが、中空円筒の内部にはマグネットを設けている。水位検出スイッチは、水槽内に設けた柱42の内部に設けている。フロートが中空円筒形状であれば、たとえば加湿装置の水槽に給水タンクから一定量の水を供給し貯留する場合、図5に一例を示すように、給水タンクの出口にフロート41を配することも可能である。このとき、給水タンクから水槽43に供給される水は、タンク出口において必ず除菌材料を含むフロート41に触れるため、除菌効果を得られやすい。超音波加湿機のように、水滴を雰囲気中に排出する場合でも、水中に含まれるCa、Mgなどの陽性イオン物質を除菌材料表面にひきつけるため、超音波振動子44の設置された加湿部へは陽性イオンの除去された水が供給され、Ca、Mgなどの化合物が白い粉となって雰囲気を汚染するといった問題が低減できる。給水タンク内の水が菌を含んでいた場合にも、フロート部を通過することにより水は除菌される。加湿装置の水槽におけるフロート部の配置の仕方としては、給水タンクの出口に限定しない。
(実施の形態5)
図6に示すように、フロート61は中空の球状をしていて、その周囲に三次元網目構造の除菌材料62を配してなる。三次元網目構造体としては、発泡形状や繊維を絡めた形状などがあり、たとえば発泡形状としては発泡樹脂など、繊維を絡めた形状であればスチールウールなどが一例として挙げられる。三次元網目構造の場合、平面に比べて同じ体積であっても菌と除菌材料との接触面積が大きいため、除菌効果が増大する。また、網目が細かい場合、中には微細な空気穴があるために、それ自体がフロートになりうる。一方、網目が粗い場合は、三次元構造の内部まで、除菌材料を浸透させることが容易である。網目が粗い三次元構造体を水中に浸した場合は、内部まで水が浸透し、それ自身は浮かなくなるが、中心部に中空の球や箱状のものを配置すれば、フロートとなる。さらに、外側の除菌材料を含む三次元構造体のみ新しいものに交換することも可能であり、除菌効果を維持することができる。
図6に示すように、フロート61は中空の球状をしていて、その周囲に三次元網目構造の除菌材料62を配してなる。三次元網目構造体としては、発泡形状や繊維を絡めた形状などがあり、たとえば発泡形状としては発泡樹脂など、繊維を絡めた形状であればスチールウールなどが一例として挙げられる。三次元網目構造の場合、平面に比べて同じ体積であっても菌と除菌材料との接触面積が大きいため、除菌効果が増大する。また、網目が細かい場合、中には微細な空気穴があるために、それ自体がフロートになりうる。一方、網目が粗い場合は、三次元構造の内部まで、除菌材料を浸透させることが容易である。網目が粗い三次元構造体を水中に浸した場合は、内部まで水が浸透し、それ自身は浮かなくなるが、中心部に中空の球や箱状のものを配置すれば、フロートとなる。さらに、外側の除菌材料を含む三次元構造体のみ新しいものに交換することも可能であり、除菌効果を維持することができる。
以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。
(1)金属として平均粒子径50μmの亜鉛粉末と、市販の導電性カーボン塗料(導電性のカーボンとポリエステル樹脂を溶剤に分散させたもの)とを、亜鉛とカーボンの重量比が11:5になる割合でよく混練してペースト状にし、除菌材料を作成した。作成した除菌材料をPETフィルムに塗布し、60℃で1時間乾燥させることによってZn含有Cシートを作成した。
(2)次に、金属を75〜150μmの銅粉末に変更した以外は(1)と同様の方法でCu含有Cシートを作成した。
(3)金属の代わりに金属酸化物である0.1〜0.3μmのTiO2粉末を添加した以外は(1)と同様の方法で、比較用TiO2含有Cシートを作成した。
(4)さらに金属を混合せず、市販の導電性カーボン塗料をPETフィルムに塗布し、60℃で1時間乾燥させることによって比較用Cシートを作成した。
前記(1)〜(4)のシートの比抵抗は1×10-1〜10-3(Ω・cm)であり良好な導電性を示した。作成した(1)〜(4)のシートをそれぞれ直径85mm(約57cm2)の円形に切り取り、導電性カーボン塗料の塗布面が上向きになるようにプラスチックシャーレ内に置いた。精製水で400倍に希釈した普通ブイヨン培地に、大腸菌 (Esherichia coli,IFO3972)が105(cfu/ml)になるように添加した菌液を作成した。菌液をそれぞれ20mlずつプラスチックシャーレに入れ、一定時間ごとに0.1mlの液を採取して培養することにより、菌数の変化を比較した。
結果を図7に示す。CuおよびZn金属を添加したシートでは菌数の減少が見られ、抗菌効果があるといえる。特にCuを添加したCu含有Cシートでその効果が強くみられた。一方、比較用TiO2含有Cシートでは菌数の減少はわずかであり、金属を添加したものとは明らかに効果の差がみられた。金属酸化物である比較用TiO2含有Cシートでは、比較用Cシートよりも若干菌数が少なくTiO2粒子への吸着作用があるものと思われるが、抗菌作用があるとはいえない。
平均粒子径50μmの亜鉛粉末と、粒子径75〜150μmの銅粉末と、市販の導電性カーボン塗料(導電性のカーボンとポリエステル樹脂を溶剤に分散させたもの)とを重量比1:10:5となるように混合し、除菌材料を作成した。これを、三次元網目構造体である発泡ウレタン基材に含浸し、除菌ウレタンを作成した。同様に、PETフィルム上に塗り広げた除菌シートを作成し、これらの除菌ウレタンおよび除菌シートを内寸35×64×11mmのプラスチック容器に敷き詰めた。精製水で400倍に希釈した普通ブイヨン培地に、大腸菌 (Esherichia coli,IFO3972)が103(cfu/ml)になるように添加した菌液を作成した。この菌液を2.4ml/minの速度でプラスチック容器内を8時間通過させ、一定時間ごとに0.1mlの液を採取して培養することにより、菌数の変化を比較した。
結果を図8に示す。除菌材料を含まないブランクとしてのプラスチック容器内では、菌は抑制されず、数時間後も初期菌数をほぼ維持していたのに対し、除菌ウレタンおよび除菌シートでは、菌数の減少が認められた。さらに、同じ容積のプラスチック容器で試験を行ったが、三次元網目構造である除菌ウレタンと、平面である除菌シートとを比較すると、除菌ウレタンのほうが菌数の減少が速い。三次元網目構造は、菌と除菌材料との接触面積が多いために、より効率が良いといえる。
平均粒子径50μmの亜鉛粉末と、粒子径75〜150μmの銅粉末と、市販の導電性カーボン塗料(導電性のカーボンとポリエステル樹脂を溶剤に分散させたもの)とを重量比1:10:5となるように混合し、除菌材料を作成した。これを、PETフィルム上に塗り広げ、60℃で約1時間乾燥させることにより、シート状の除菌材料を作成した。
気化フィルタを用いる家庭用加湿装置には、気化フィルタ近傍の水を除菌するための部材を設置しているものがある。一例として、FE−KLB05(松下電器産業)の水槽内には、気化フィルタの下部の貯水部に除菌ユニットが設けられている。しかし、水槽内にフロート配置部を特設しているため、タンクから供給された水が加湿部へ流れ込む際に、フロート付近では水の流れが滞りやすい。この機種を連続して運転した後の貯水中菌数を測定したところ、気化フィルタ近傍では10(cfu/ml)未満であったが、フロート付近では105(cfu/ml)以上の高い菌数を確認した。そこで、シート状の除菌材料をフロートの周囲を囲むように配置したところ、約8時間の運転後にはフロート付近の水の流れが滞りやすい場所でも、菌は99%以上低減されていた。すなわち、フロートの設置によって水槽内を入り組んだ形状にする必要がある場合でも、本発明によれば、除菌効果を持たせることができる。
水槽の水位検出装置において、フロートが、表面に微小な電場を形成し菌を引き寄せる除菌材料を含むことにより、水槽内での水の滞留による菌の繁殖や汚れを抑制することができ、家庭用・業務用加湿装置や、貯水式温水洗浄便座、食器洗浄乾燥機、洗濯機など、水槽中に一定量の水を貯水する際の除菌用途に適用できる。
11 フロート
12 枠
13 除菌材料
21 フロート
22 除菌材料
23 支持棒
24 マグネット
31 フロート
32 枠
33 中空の球
41 フロート
42 柱
43 水槽
44 超音波振動子
61 フロート
62 除菌材料
101 水槽ユニット
102 フロート
201 水槽
202 給水タンク
203 給水口
204 環状リブ
205 止水弁
206 突起部
207 フロート
301 超音波加湿機
302 霧化水槽
303 フロート
304 スイッチ
12 枠
13 除菌材料
21 フロート
22 除菌材料
23 支持棒
24 マグネット
31 フロート
32 枠
33 中空の球
41 フロート
42 柱
43 水槽
44 超音波振動子
61 フロート
62 除菌材料
101 水槽ユニット
102 フロート
201 水槽
202 給水タンク
203 給水口
204 環状リブ
205 止水弁
206 突起部
207 フロート
301 超音波加湿機
302 霧化水槽
303 フロート
304 スイッチ
Claims (12)
- 水槽に貯水した水の水位を検出する水位検出装置において、フロートが、微小な電場を形成し菌を引き寄せる除菌手段を備えることを特徴とする水位検出装置。
- 除菌手段が、水中の帯電物質を引き寄せることを特徴とする請求項1記載の水位検出装置。
- 除菌手段が、導電性材料と金属材料との混合材料を含むことを特徴とする請求項1または2記載の水位検出装置。
- フロートの表面に除菌材料を塗布したことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の水位検出装置。
- フロートの周囲にシート状の除菌材料を配したことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の水位検出装置。
- フロートが中空の球状であることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の水位検出装置。
- フロートが中空の球を多数用いてなることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の水位検出装置。
- フロートが中空円筒形状であることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の水位検出装置。
- フロートが三次元網目構造体からなることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の水位検出装置。
- フロートが中空の球であり、その周囲に三次元網目構造の除菌部材を配することを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載の水位検出装置。
- フロートの下部にのみ除菌材料を担持することを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載の水位検出装置。
- 請求項1乃至11いずれかに記載の水位検出装置を水槽に配置することを特徴とする加湿装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006262164A JP2008082604A (ja) | 2006-09-27 | 2006-09-27 | 水位検出装置 |
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JP2006262164A JP2008082604A (ja) | 2006-09-27 | 2006-09-27 | 水位検出装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012157852A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-23 | Kazuhiro Hayashi | 電極電位差は電気化学反応を起こす原動力とし、船舶のバラスト水の生物、微生物の滅菌、並びに船体に付着する、生物群集を滅菌し付着防止する電極浄化体。 |
JP2020133942A (ja) * | 2019-02-14 | 2020-08-31 | ダイニチ工業株式会社 | 加湿装置 |
-
2006
- 2006-09-27 JP JP2006262164A patent/JP2008082604A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012157852A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-23 | Kazuhiro Hayashi | 電極電位差は電気化学反応を起こす原動力とし、船舶のバラスト水の生物、微生物の滅菌、並びに船体に付着する、生物群集を滅菌し付着防止する電極浄化体。 |
JP2020133942A (ja) * | 2019-02-14 | 2020-08-31 | ダイニチ工業株式会社 | 加湿装置 |
JP7257808B2 (ja) | 2019-02-14 | 2023-04-14 | ダイニチ工業株式会社 | 加湿装置 |
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