JP2008073435A - ジムユニット及びジムユニットの使用方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自立可能なユニットを構成するフレーム体11と、該フレーム体に組み込まれており、第1の把持部21を備え、使用者が足のストレッチをできるようにした足ストレッチ運動部20と、前記フレーム体に設けた段部31と該段部に近接して前記フレーム体に設けられ、高さ方向に延びる第2の把持部32を有する昇降運動部30と、使用者が両手で把持できるようにした横方向に延びる第3の把持部を前記フレーム体11から吊り下げ状態で支持する吊り下げ支持手段を有するぶら下がり運動部40と、前記フレーム体に設けられ、直線的に延びる幅広の歩行部を有する歩行運動部50とを備えるものである。
【選択図】図1
Description
これら高齢者、あるいは身体に障害を持つ者などの運動に適した運動器具はそれほど普及しておらず、一般的なトレーニングマシン程度しか存在していない。
また、高齢者の加齢が進んで、寝たきりになったり、車椅子使用が常態化すると、本人の不便はもとより、これを介護する家族や施設運営者は、その世話のため大きな負担がかかってしまう。
そこで、高齢者等においても、身体機能を少しでも回復させたり、所有する機能を維持するための高齢者等に適した運動器具が必要とされている。
1 高齢者の場合、体力的に若い人と同様の訓練器具を使用することが不可能であるだけでなく、若い頃に特定の運動や野球、テニスなどの具体的なスポーツに習慣的に親しんでいた人でも、離れてしまって比較的長い年月が経過していると、体を積極的に動かすのに心理的な抵抗が生じている。
2 極端に低下した運動能力や筋力を適切に訓練して、機能低下を防止し、ある程度向上などが期待できる器具は知られていない。
3 特に、老人ホームをはじめとした屋内施設などにも簡単に設置でき、数種類の運動を組み合わせて実施できるようにした設備が存在しない。
また、昇降運動部は、前記フレームを利用して、高さ方向に延びることで使用者が把持位置を高さ方向に選択できるようにした第2の把持部を設けているので、よく見かけるステッパーなどのように、単に段部を設けただけでは、高齢者などの身体機能に障害や衰えのある人には危険が伴う昇降運動について、該第2の把持部を利用することで、安全かつ容易に実現することができる。
さらに、ぶら下がり運動部は、高い位置に配置され、使用者が両手で把持できるようにした横方向に延びる第3の把持部と、該第3の把持部を前記フレーム体から吊り下げ状態で支持し、少なくとも水平方向に変位可能とした吊り下げ支持手段を有しているので、該第3の把持部を両手で持つだけで、腕を用いたぶら下がり状態を実現できる。しかも、所謂懸垂運動ではなく、このぶら下がり状態で、吊り下げ支持手段が、前記第3の把持部を水平方向に自由に変位させるから、把持部の可動域が大きくなるために、ストレッチ効果も大きい。また、原則として着地してぶら下がり運動を行うため、肩に必要以上の力がかからなく安全である。
さらにまた、歩行運動部は、前記ユニットが置かれる床面よりも所定高さ高い位置に設定して前記フレーム体に設けられ、直線的に延びる幅広の歩行部を有することで、基本的な運動機能である歩行運動におけるバランス訓練をすることができる。
そして、これらの各運動部を全て備えたジムユニットは、自立可能なユニットを構成するフレーム体に組み込まれるものであるから、例えば、種類に応じた別個の器具で、ひとつひとつの運動を実施するシステムと比較すると、複数の運動をひとつのユニットで実行できるようにしたことで、複数の器具を購入することに比べて経済的である。
特に、高齢者や身体機能に障害がある人向けに特化された複数の運動を実施する手段を集合してユニット化しているので、ひとつひとつの運動は比較的単純でも、複数の運動を行うことで、飽きにくく興味深いだけでなく、使用者の状態に応じたトレーニングプランを実行できる。また、このジムユニットは、全身をくまなく動かし、最小単位で筋肉を刺激することができる簡単でやさしく覚えやすい運動システムを提供する。さらに、このジムユニットは自分の体重以上の荷重がかからないために安全であり、また自分の力以上の負荷がかからないために安全である。さらにまた使用者の意識が介入して筋肉を動かすのが基本であるため、運動として効果的である。
後述するように、ひとつのユニットの異なる箇所に、それぞれ異なる運動を実施するための手段を設けている構成が、以下の作用を発揮する。すなわち、これらの運動を順次実施するトレーニングプランを行う場合には、複数の人が、同じ内容のトレーニングプランを順番に行うことができ、ひとつのユニットの異なる箇所で、順次トレーニングプランの各段階を実行する人が存在し、例えば、高齢者がひとりで運動することと比べると、孤独感がなく、仲間で運動することで励みとなり、コミュニケーションの機会も増える。
基本的にはフレームを組み上げることで、全体のユニットが完成できるので、施工が比較的容易であり、特に老人ホームや養護施設などで設備することが簡単である。
かくして、高齢者等の身体機能訓練に適した数種類の運動を興味深く容易に行わせるようにされており、しかも、極端な大掛かりな施設とすることになしに、屋内などにも容易に施工できるようにしたジムユニットを提供することができるものである。
第2の発明の構成によれば、特に、例えば日常的に車椅子で過ごしている人が、立ち上がる訓練をする場合には、足など下半身の働きだけでは立ち上がることが難しいので、両手を用いて、交互に高い位置に手を移動させて立ち上がり過程を支持すること、あるいは引っ張り上げるようにする運動を実現でき、様々な高齢者等の使用者の状況に応じた使用を選択することができる。
第3の発明の構成によれば、フレームを組み合わせることで、立方体や直方体のフレーム体を形成することは、構成フレームの数を最低限として、組み立てを容易にする上で有利であり、しかも、例えば屋内等の限られたスペースでの設置を可能とする。
しかも、当該フレーム体の外面した側面となる位置に、で、上面と下面(底面)を除く面は4つの面になることから、これらの面に足ストレッチ運動部と、前記昇降運動部と、前記ぶら下がり運動部と、前記歩行運動部とを割り当てることで、フレーム体の各面を無駄なく効率よく利用することができ、複数の使用者が同時に使用することもできる。なお、ひとつの面にふたつの運動部を設けることができることはいうまでもない。
第4の発明の構成によれば、歩行運動部として横長とされた枠体の外面に直線的に延びる比較的長い歩行コースを形成しているため、歩行部を利用した歩行する距離を効率的に確保し、使用者の歩行バランス状態に応じた距離での歩行練習を行うことができる。
第5の発明の構成によれば、フレーム体を直方体とすることで、一部に長方形の外面(側面)を形成することができ、横長の外面に沿って、横方向に前記昇降運動部および/またはぶら下がり運動部を複数個設けることで、その分多人数を同時に運動させることができる効率のよいジムユニットを得ることができ、また各運動部の高さを異ならせた場合には、使用者の状態に応じた運動を選択できる。
第6の発明の構成によれば、歩行運動部は直線的な構成であるため、平行な下部フレームの長さを延長し、両延長端付近を結合することで、該歩行運動部を設けるようにすれば、立方体もしくは直方体のフレーム体の該立方体や直方体の各面を他の運動部に当て、その外側にさらに歩行運動部を設けることができるので、運動部を追加する上で効率的である。しかも、他の枠体から突出した位置に配置されるため、トレーナー等の補助者が支えながら歩行練習することも容易である。
第7の発明の構成によれば、例えば高齢者などの使用者に対しては、ジムユニットの使用方法、すなわち運動方法について、トレーナー等が現場で説明する際に、略図や写真を参照させながら、具体的に教えることができる。また、トレーナーなどから教示を受けた後は、使用者が自分で運動を行うに際して、該用例掲示部を参照することで、記憶を新たにして、使用者個々の事情に即した運動を行うことができる。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、ジムユニットの実施形態を示す概略斜視図、図2は理解の便宜に供するため図1のジムユニットを使用している状態を模式的に示す図である。
これらの図において、ジムユニット10は、自立可能なユニットを構成するフレーム体11と、該フレーム体11に組み込まれており、やや前傾の立ち姿勢で使用者が両手で把持して身体を支えられるように長く延びる第1の把持部を備えることで、前記把持した状態で使用者が足のストレッチをできるようにした足ストレッチ運動部20を備えている。
また、ジムユニット10は、ユニットが置かれる床面よりも所定高さ高い位置に設定してフレーム体11に設けた段部と該段部に近接して前記フレーム体に設けられ、高さ方向に延びることで使用者が把持位置を高さ方向に選択できるようにした第2の把持部を有する昇降運動部30を備えている。
さらに、ジムユニット10は、高い位置に配置され、使用者が両手で把持できるようにした横方向に延びる第3の把持部と、該第3の把持部を前記フレーム体から吊り下げ状態で支持し、少なくとも水平方向に変位可能とした吊り下げ支持手段を有し、前記使用者がぶら下がることでストレッチ運動できるようにした、ぶら下がり運動部40を備えている。
フレーム体11は、たとえば、木材や合成樹脂のフレーム、あるいは金属フレームを組み合わせて自立可能な形態に形成することができる。好ましくは、後述する各運動部を支持するフレームとして、十分な強度を有することが必要であり、さらに、好ましくは、軽量で、安価な材料から選ぶ。また、上記各材料のうち1種類に限らず、材料の特性を生かすようにして、2種以上の材料フレームを組み合わせて使用してもよい。
この実施形態では、組み立ての容易さ、比較的軽量であることによる可搬性、そして、比較的安価であり、屋内での施工に適していること、さらには、使用者が接触するものとしての安心感を得られるといった利点から木材で形成したフレームを組み立て固定したものである。そして、所謂「木の香り」は高齢者等への癒し効果を期待でき、積極的に使用する意欲を持たせることができる。
すなわち、底部を構成する部分は、2つの短辺を構成する互いに平行なフレーム12,12と、これらフレーム12,12に対して、奥側の位置で直交するように結合され、ひとつの長辺を構成するフレーム13を有している。
フレーム12,12およびフレーム13に対しては、直方体の四隅に対応した箇所において、それぞれ垂直に立設された柱状のフレーム14,14,15,15が固定されている。さらに、これら柱状のフレーム14,14,15,15に対しては、長辺を構成する互いに平行な長いフレーム18,18と、短辺を構成する互いに平行な短いフレーム19,19が固定されており、これにより全体として上記した直方体の枠体を形成している。
同様に、上面において、長方形の大きな開口となる箇所には、互いに平行なフレーム5,5がフレーム18、18の間に配置されている。
これにより、使用者である例えば高齢者に対して、ある程度ジムユニット10の使用方法、すなわち運動方法について、トレーナー等が、現場で、使用法を説明する際に、略図や写真を参照させながら、具体的に教えることができる。また、トレーナーなどから教示を受けた後は、使用者は、運動に際して、該用例掲示部を参照することで、記憶を新たにして、使用者の状態に適合した運動を行うことができる。
(足ストレッチ運動部)
足ストレッチ運動部20は、例えば、直方体のフレーム部11の短辺にそったひとつの外面に設けられており、垂直に起立した互いに平行なフレーム15,15の間に第1の把持部として機能する横方向に長く延びたバーでなるつかまり棒21を備えている。
図7は、足ストレッチ運動部20における運動の様子(用例)を図示したものであり、運動の仕方については後で詳しく述べる。
図示されているように、つかまり棒21は使用者の体格や体調に合わせて、適宜の高さ位置を選べるように、縦方向に複数本に固定されており、ここでは三本形成されている。
なお、足ストレッチ運動部20は、構成が近似した後述する立ち上がり運動部を兼用に構成することもできる。また、つかまり棒21を縦方向に延びるよう配置してもよい。
昇降運動部は、直方体の枠体であるフレーム体11の形態を利用して、図1の符号30と30−1のように、2つ設けることができる。
この昇降運動部30は、図1に示すように、直方体のフレーム体11の奥側の長辺に沿った外面に設けられており、段部31と、該段部31に近接してフレーム17に配置した高さ方向に伸びる第2の把持部32を段部31に対応した数だけ有している。
垂直なフレーム17に近接する位置において、水平なフレーム13の一箇所に、段部を構成する段部ユニット31を設ける。段部ユニット31は例えば木製であり、あるいは硬いウレタンなどで形成してもよく、その上面段部は床面よりも所定高さ高くされている。その高さは使用者の運動能力を考慮して、適切な昇降運動を行える程度とする。なお、この2つの段部ユニット31,30−1の高さは、使用者の体格や体調に応じて選択して使用できるよう、異なる高さとされていることが好ましい。
垂直なフレーム17の段部ユニット31側には、第2の把持部32を設ける。図8に示すように、第2の把持部32は、使用者Hが、把持位置を高さ方向に選択できるもので、例えば、垂直に延びるバー状の手すりとされている。
ぶら下がり運動部40は、図1および図5にその構成が示されており、図5はその拡大斜視図である。また、図10には、ぶら下がり運動部における運動の様子(用例)が示されている。ぶら下がり運動部40は、図1に示すように、直方体のフレーム体11の手前側の長辺に沿った外面のフレーム18に設けられており、このぶら下がり運動部も、直方体の枠体であるフレーム体11の形態を利用して、図1の符号40と40−1のように、2つ設けることができる。
これらの図において、ぶら下がり運動部40は、梁状の水平なフレーム18に固定されたリング状の止め具41,41に対して、一対の吊り下げ支持手段42,42を接続している。吊り下げ支持手段42,42の下端には、第3の把持部としての剛性のあるバー43が固定されている。ここで、吊り下げ支持手段42,42は、例えば、ある程度柔軟で、使用者の体重を支持できる程度の強靭さを有し変形可能な、合成皮革や皮革のベルト部材、あるいは、鎖部材などで形成することができる。
これにより、図10に示すように、使用者Hが足を接地させたままバー43を把持して、ぶら下がる姿勢をとった状態で、止め具41,41を中心として、吊り下げ支持手段42を半径とする円周上を移動でき、すなわち水平方向に変位できるものである。なお、このぶら下がり運動部40,40−1の高さも、使用者の体格や体調に応じて選択して使用できるよう、異なる高さとされていることが好ましい。
歩行運動部50は、図1および図6にその構成が示されており、図6はその拡大斜視図である。また、図9には、歩行運動部における運動の様子(用例)が示されている。
この実施形態では、歩行運動部50は、直方体のフレーム体11の手前側の長辺に沿った外面よりもさらに外部に突出した箇所に形成されている。
すなわち、底部の各短辺を構成する互いに平行なフレーム12,12をそれぞれ前方に長さ方向に延長し、該延長部12a,12aの端部どうしをつなぐ歩行部51を設けることにより形成されている。これにより、スペース効率を向上させている。
歩行部51は、木製や合成樹脂製であり、所定の幅を有して、直線的に延びるレール状のものであり、当該幅はその上を使用者が歩行できる程度としたものである。
歩行部51は、落下しても危険がない程度に、床面よりわずかに高い位置に配置されている。好ましくは図6に示すように、別体のスロープ部材52が固定されることで、図9に示すように、運動するに際して、該歩行部51上に使用者が移動しやすいように案内されている。なお、例えば前側で上下方向に延びるフレーム14,15に沿って手すりを配置し、歩行運動部50での歩行を開始する際に安定して立てるよう構成してもよい。
図1に示されているように、立ち上がり運動部60は、直方体状のフレーム体11に関して、足ストレッチ運動部20の対向位置に設けられている。
図3には、立ち上がり運動部の部分拡大正面図を示す。
立ち上がり運動部60は、垂直に起立する互いに平行なフレーム14,14の間に、水平に第4の把持部61を設けることにより構成されている。
すなわち、第4の把持部61は、フレーム14,14間に配置された水平なつかまり棒で形成することができ、該つかまり棒61は、高さ方向に同じ間隔で複数、もしくは多数平行に配置されている。
特に、足ストレッチ運動部20のつかまり棒21と比較すると、立ち上がり運動部60のつかまり棒61は、下方の位置まで設けられていて、図2に示すように、車椅子の使用者が座った状態から立ち上がる場合の高さが考慮されている。
したがって、立ち上がり運動部60は足ストレッチ運動部20を兼ねることが可能であり、つかまり棒21に対応したつかまり棒61に異なる色を着色することで識別できる。
施設等において、高齢者等の使用者に対してトレーナー等の補助者の指導の下で使用する場合、各運動部を使用した運動を行う前に、まず座った状態で、目的や注意事項等の説明を行うと共に、軽い首や肩、腕等の体幹を動かさない程度のストレッチ運動を行い、身体を柔軟にさせつつ血行を促進するよう促し、その後、ジムユニット内に入ることで、木の感触や香りを体感させ、リラックスを促すことができるようにすると好ましい。
その後、図7に示す、足ストレッチ運動部20の使用法に基づく運動を促す。
ここでは、例えば、高齢者が歩行に際して、つまずかないように、その機能を維持し、あるいは機能回復を行うためにする運動を実現できる。
図示されている姿勢をとり、つかまり棒21を把持して、使用者Hは肘を伸ばし(a)、一方の膝を伸ばし(b)、かかとを床につける(c)。他方の足の膝は、ジムユニット側に近づけていくことで、足首の可動域を拡大し、下腿三頭筋等のストレッチを行う。
使用者Hは、手摺り状の垂直なバーである第2の把持部32を、両手もしくは片手で把持して(d)、段部ユニット31に片足を載せる。この時、膝はゆっくり曲げる(e)そして、段部ユニット31に載せた足に力をこめて、体を上昇させる。ついで、他方の足を段部ユニット31の上に引き上げる。この状態で短時間待機し少し慣れるようにする。
続いて、片方の足を段部ユニット31上から床面へ下ろす。この際、特に、第2の把持部32に対して把持している腕の力を借りてゆっくり下降し、「ももの張り」を意識する(f)。第2の把持部32に対する把持位置は、自らの持ち易い位置で両手で異なる高さ位置を掴んで、この動作を行うことで、きわめて安全に運動することができる。当該片方の足が床面にしっかり着いたら、他方の足を下ろす。このとき、呼吸をしながら運動することを促すことが好ましい。
以上の運動を繰り返すことで、階段昇降の運動が実施できる。以上の運動を繰り返しながら正確度を増すように努力することで大腿四頭筋等の筋力の使用を促すことができる。
使用者Hは、図6で説明したスロープ部材52などを利用して、床面の高さから、レール状の歩行部51に上がる。この際、介助者は手を添えて、使用者Hを支えることで安全に歩行部51に上がることができるようにする。
上がった位置で、そのまま短時間の待機をしてバランスを保って慣れるようにする。
次に、両手を広げて、まっすぐに伸ばして(g)、バランスをたもつようにして立つ。その状態で下腹部に力を入れる。この動作を数回繰り返し、緊張を促して、体幹部に対する意識を高める。
歩行部51の上に立つ状態に慣れたら、一歩踏み出し、歩幅を小さくして(h)2、3歩き、無理をしないで止まる。続いて、歩行部51の終端までゆっくり歩く。必要に応じて、介助者が支えながら、上記運動を行うことで、体幹を保つことを意識させつつ、僅かながらでも高い位置にいることで神経を刺激し、腰骨筋等のインナーマッスルを刺激して反応を高めることができ、また手を上げることで僧帽筋等への刺激も行える。
使用者Hは、バー43を両手でしっかり把持し(i)、足を床につけたままでぶら下がり、その状態に慣れさせる(j)。
深呼吸をしながら、体の伸張状態を意識して、前後、左右にゆっくり回す。その後前後、左右に少しずつ大きく回していく。
その後、バー43から手を離し、ゆっくり手を降ろす。
次いで、両肩を縮め、一気に肩の力を抜く。この動作を続けて3回程度行うことで、肩関節可動域を拡大しつつ、上肢体幹部の筋肉を伸ばす等の運動を行うことができる。
これらの各運動を行った後には、軽いストレッチ運動を再度行うと共に、運動した感想等の確認を行うことで、意欲を促し、運動の習慣化を行えるようにする。
なお、上述した運動を全て行うのではなく、使用者の症状に応じて、各運動の一部づつや、一部の運動のみを行うよう対応してもよい。また、各運動部は、上記した順番と異なる順番にしようされてもよい。
また、各使用者別に、当日の体温や血圧をあらかじめ測定した結果を記入するとともに、各運動がどの程度行えたかを評価するカルテや評価表等を用意し、使用者の状況を使用時の状況だけでなく、経時的に把握できるよう対応することが好ましい。
好ましくは、ジムユニット10の各運動部において、それぞれ別の人が同時に運動することで、使用効率を向上できるだけでなく、運動を同時に行う仲間を作ることができ、孤独感を払拭して、楽しく運動させる効果を発揮することができる。
先ず、足ストレッチ運動部20は、やや前傾の立ち姿勢で使用者が両手で把持して身体を支えられるように横方向に長く延びる第1の把持部21を備えることで、このような体制で体重を預けることで、容易かつ安全に足のストレッチができる。
また、昇降運動部30は、フレーム17を利用して、高さ方向に延びることで使用者が把持位置を高さ方向に選択できるようにした第2の把持部32を設けているので、高齢者などの身体機能に障害や衰えのある人でも安全かつ容易に昇降運動を実現することができる。
さらにまた、歩行運動部50は、ジムユニット10が置かれる床面よりも所定高さ高い位置に設定して、フレーム体11に設けられ、直線的に延びる幅広の歩行部51を備えることで、基本的な運動機能である歩行運動におけるバランス訓練をすることができる。
特に、高齢者や身体機能に障害がある人向けに特化された複数の運動を実施する手段を集合してユニット化しているので、上述したように、ひとつひとつの運動は比較的単純でも、複数の運動を行うことで、飽きにくく興味深いだけでなく、使用者の状態に応じたトレーニングプランを実行できる。また、このジムユニット10は、全身をくまなく動かし、筋肉を刺激する最小単位で簡単でやさしく覚えやすい運動システムである。さらに、このジムユニット10は自分の体重以上の荷重がかからないために安全であり、また自分の力以上の負荷がかからないために安全である。さらにまた使用者の意識が介入して筋肉を動かすのが基本であるため、運動として効果的である。
また、上述したように、ひとつのジムユニット10の異なる箇所に、それぞれ異なる運動を実施するための手段を設けていることにより、以下のような利点がある。
また、ジムユニット10では、フレーム体11として、基本的にはフレームを組み上げることで、全体のユニットが完成できるので、施工が比較的容易であり、特に老人ホームや養護施設などで設備することが簡単である。
かくして、高齢者等の身体機能訓練に適した数種類の運動を興味深く容易に行わせるようにされており、しかも、極端な大掛かりな施設とすることになしに、屋内などにも容易に施工できるようにしたジムユニット10を提供することができるものである。
フレーム体は立方体や直方体以外の形状、例えばドーム状に形成してもよい。
フレーム体に設ける各運動部は、上述の実施形態に説明したものの他、さらに異なる運動を行う運動部を設けてもよい。
フレーム体は簡易にフレームを着脱できるようにして、組立、分解が容易なものとすることもできる。
Claims (8)
- 自立可能なユニットを構成するフレーム体と、
該フレーム体に組み込まれており、やや前傾の立ち姿勢で使用者が両手で把持して身体を支えられるように長く延びる第1の把持部を備えることで、前記把持した状態で使用者が足のストレッチをできるようにした足ストレッチ運動部と、
前記ユニットが置かれる床面よりも所定高さ高い位置に設定して前記フレーム体に設けた段部と該段部に近接して前記フレーム体に設けられ、高さ方向に延びることで使用者が把持位置を高さ方向に選択できるようにした第2の把持部を有する昇降運動部と、
高い位置に配置され、使用者が両手で把持できるようにした横方向に延びる第3の把持部と、該第3の把持部を前記フレーム体から吊り下げ状態で支持し、少なくとも水平方向に変位可能とした吊り下げ支持手段を有し、前記使用者がぶら下がることでストレッチ運動できるようにした、ぶら下がり運動部と、
前記ユニットが置かれる床面よりも所定高さ高い位置に設定して前記フレーム体に設けられ、直線的に延びる幅広の歩行部を有する歩行運動部と
を備えることを特徴とするジムユニット。 - 前記足ストレッチ運動部の前記第1の把持部が、横方向に延びるよう配置されており、前記足ストレッチ運動部と一体に、もしくはこれとは別体に前記フレーム体に設けられ、使用者が把持位置を高さ方向に選択させて、立ち上がることを案内し、補助できるように、高さ方向の間隔を設定して、互いに平行に横方向に延びるように複数本高さ方向に並べて配置された第4の把持部を有する立ち上がり運動部を備えることを特徴とする請求項1に記載のジムユニット。
- 前記フレーム体が、全体として立方体もしくは直方体を構成する枠体で形成されており、該立方体もしくは直方体の各外面に対応した箇所に、前記足ストレッチ運動部と、前記昇降運動部と、前記ぶら下がり運動部と、前記歩行運動部とが配置されていることを特徴とする請求項2に記載のジムユニット。
- 前記フレーム体が、全体として横長の直方体を構成する枠体で形成されており、該枠体の横長の外面を利用して、その下部フレームと一体または別体に前記直線的に延びる幅広の歩行部を設定し、前記歩行運動部における比較的長い歩行コースを形成したことを特徴とする請求1ないし3のいずれかに記載のジムユニット。
- 前記フレーム体が、全体として横長の直方体を構成する枠体で形成されており、該枠体の横長の外面に沿って、前記昇降運動部および/またはぶら下がり運動部を複数個設けたことを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載のジムユニット。
- 前記フレーム体が、全体として立方体もしくは直方体を構成する枠体で形成されており、その底部を構成する互いに対向した平行な下部フレームの長さを延長し、両延長端付近を結合するように、前記直線的に延びる幅広の歩行部を配置することにより前記歩行運動部を設けることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のジムユニット。
- 前記フレーム体には、少なくとも、前記足ストレッチ運動部、前記昇降運動部、前記ぶら下がり運動部、前記歩行運動部の各用例の略図もしくは写真が掲示されるようにした用例掲示部が設けられていることを特徴とする請求1ないし6のいずれかに記載のジムユニット。
- 自立可能なユニットを構成するフレーム体と、
該フレーム体に組み込まれており、やや前傾の立ち姿勢で使用者が両手で把持して身体を支えられるように長く延びる第1の把持部を備えることで、前記把持した状態で使用者が足のストレッチをできるようにした足ストレッチ運動部と、
前記ユニットが置かれる床面よりも所定高さ高い位置に設定して前記フレーム体に設けた段部と該段部に近接して前記フレーム体に設けられ、高さ方向に延びることで使用者が把持位置を高さ方向に選択できるようにした第2の把持部を有する昇降運動部と、
高い位置に配置され、使用者が両手で把持できるようにした横方向に延びる第3の把持部と、該第3の把持部を前記フレーム体から吊り下げ状態で支持し、少なくとも水平方向に変位可能とした吊り下げ支持手段を有し、前記使用者がぶら下がることでストレッチ運動できるようにした、ぶら下がり運動部と、
前記ユニットが置かれる床面よりも所定高さ高い位置に設定して前記フレーム体に設けられ、直線的に延びる幅広の歩行部を有する歩行運動部と
を備えるユニットの使用方法。
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