JP2008064721A - マイクロ構造体の張り付解除機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定体と可動体との張り付きを高率で解除できるマイクロ構造体の張り付解除機構を実現する。
【解決手段】微小な可動体33およびこれを移動可能に保持する微小な固定体31を有するマイクロ構造体30に加えて、振動源22を有して振動可能になっている張り付解除機構20を備え、固定体31に振動を伝達しうるところに張り付解除機構20を設ける。既存の姿勢制御手段の変形利用等にとどまらず、新たな張り付解除機構20を付加したことにより、張り付き解除の機能・性能が強化される。
【選択図】 図1
【解決手段】微小な可動体33およびこれを移動可能に保持する微小な固定体31を有するマイクロ構造体30に加えて、振動源22を有して振動可能になっている張り付解除機構20を備え、固定体31に振動を伝達しうるところに張り付解除機構20を設ける。既存の姿勢制御手段の変形利用等にとどまらず、新たな張り付解除機構20を付加したことにより、張り付き解除の機能・性能が強化される。
【選択図】 図1
Description
この発明は、マイクロ構造体の張り付解除機構に関し、詳しくは、微小な可動体が微小な固定体に張り付くことがあるマイクロ構造体(微小構造体)に、その張り付きを解除するための張り付解除機構を付設したマイクロ構造体の張り付解除機構に関する。
微小な固定体と可動体との張り付き(スティッキング)は、ファンデルワールス力といった表面力や水分の吸着力などに起因して、相対移動の停止時に発生することがあり、強いと起動の妨げになる。
微小な固定体と可動体との張り付き(スティッキング)は、ファンデルワールス力といった表面力や水分の吸着力などに起因して、相対移動の停止時に発生することがあり、強いと起動の妨げになる。
可動体と固定体とが本来は自由に相対移動しうるはずのマイクロ構造体に生じる不所望な張り付きに対する策の一つに、可動体と固定体との接触面積の低減があり、微小な支承片(ストッパ)の形成や表面粗さの増加が行われているが、加工手段の限定されるマイクロ構造体にあっては、充分な加工精度が得られず、理想的な形状の支承片を確実に形成することが困難である。そのため、張り付きの発生の有無や頻度は、加工のばらつきに左右され、適切に抑制することが難しい。また、上述の対策は、張り付きの発生防止を目的とするものであり、張り付きが発生した場合にはそれを解除することができない。
斯かる張り付きを生じることのあるマイクロ構造体の典型例として静電浮上型ジャイロ装置が挙げられるが、この装置では(例えば特許文献1参照)、微小な可動体である直径数mmのジャイロロータが微小な固定体であるジャイロケースに対して動作停止時に張り付くことがあり、その張り付きのため起動時に姿勢制御での浮上に失敗したときには、姿勢制御電圧を増強するようになっている。具体的には、姿勢制御電圧を倍増したうえで、姿勢制御電圧を所定周期で断続印加することにより、ジャイロロータに微振動を生じさせ、この振動によって浮上を支援している。
しかしながら、このような従来の張り付解除手法では、張り付きを以前よりは高い割合で解除できるようになったとは言っても、未だ確実ではない。
このため、既存の姿勢制御手段の変形利用等にとどまるのでなく、新たな機構を付加してでも、張り付き解除の機能・性能を強化することが求められる。
そこで、固定体と可動体との張り付きを高率で解除できるマイクロ構造体の張り付解除機構を実現することが課題となる。
このため、既存の姿勢制御手段の変形利用等にとどまるのでなく、新たな機構を付加してでも、張り付き解除の機能・性能を強化することが求められる。
そこで、固定体と可動体との張り付きを高率で解除できるマイクロ構造体の張り付解除機構を実現することが課題となる。
本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、微小な可動体およびこれを移動可能に保持する微小な固定体を有するマイクロ構造体と、前記固定体に振動を伝達しうるところに設けられた振動可能な張り付解除機構とを備えていることを特徴とする。
また、本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構は(解決手段2)、上記解決手段1のマイクロ構造体の張り付解除機構であって、前記張り付解除機構が振動時に衝撃を伴って振動を伝達するようになっていることを特徴とする。
さらに、本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構は(解決手段3)、上記解決手段1,2のマイクロ構造体の張り付解除機構であって、前記マイクロ構造体が静電浮上型ジャイロ装置のジャイロ機構部であり、前記固定体がジャイロケースであり、前記可動体がジャイロロータであることを特徴とする。
また、本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構は(解決手段4)、上記解決手段3のマイクロ構造体の張り付解除機構であって、前記ジャイロ機構部が姿勢制御電圧を印加されて前記ジャイロケース内で前記ジャイロロータを静電浮上させるものであり、前記ジャイロケースと前記ジャイロロータとの張り付きを解除するとき前記姿勢制御電圧の増強を行うとともに前記張り付解除機構を動作させるようになっていることを特徴とする。
このような本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構にあっては(解決手段1)、新たに付加された張り付解除機構を動作させると、固定体が振動させられ、それで振動する固定体と慣性で止まっている可動体とが高速で相対移動するため、固定体と可動体との張り付きが高い割合で解除される。したがって、この発明によれば、固定体と可動体との張り付きを高率で解除するマイクロ構造体の張り付解除機構を実現することができる。
また、本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構にあっては(解決手段2)、振動に衝撃が加わるので、張り付き解除の機能・性能が更に強化される。
また、本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構にあっては(解決手段2)、振動に衝撃が加わるので、張り付き解除の機能・性能が更に強化される。
さらに、本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構にあっては(解決手段3)、ジャイロロータを高率で浮上させる静電浮上型ジャイロ装置を実現することができる。
また、本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構にあっては(解決手段4)、姿勢制御を利用したジャイロロータの振動と、新規な付加機構を用いたジャイロケースの振動とが、同時に働くようにしたことにより、ジャイロロータをより高い割合で浮上させる静電浮上型ジャイロ装置を実現することができる。
また、本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構にあっては(解決手段4)、姿勢制御を利用したジャイロロータの振動と、新規な付加機構を用いたジャイロケースの振動とが、同時に働くようにしたことにより、ジャイロロータをより高い割合で浮上させる静電浮上型ジャイロ装置を実現することができる。
このような本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜4により説明する。
図1〜2に示した実施例1は、上述した解決手段1,3(出願当初の請求項1,3)を具現化したものであり、図3に示した実施例2は、上述した解決手段2(出願当初の請求項2)を具現化したものであり、図4に示した実施例3は、変形例であり、図5に示した実施例4は、上述した解決手段4(出願当初の請求項4)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、接着剤等の取着具や,モータドライバ等の電気回路,コントローラ等の電子回路などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
図1〜2に示した実施例1は、上述した解決手段1,3(出願当初の請求項1,3)を具現化したものであり、図3に示した実施例2は、上述した解決手段2(出願当初の請求項2)を具現化したものであり、図4に示した実施例3は、変形例であり、図5に示した実施例4は、上述した解決手段4(出願当初の請求項4)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、接着剤等の取着具や,モータドライバ等の電気回路,コントローラ等の電子回路などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)がマイクロ構造体の張り付解除機構20を装備した静電浮上型ジャイロ装置10の縦断面斜視図、(b)が張り付解除機構20の外観斜視図、(c)が振動モータ22の外観斜視図、(d)が円板形ロータ型ジャイロの機構部の縦断正面図、(e)が円板形ロータ型ジャイロのジャイロケースの横断平面図、(f)が環状ロータ型ジャイロの機構部の縦断正面図である。
この静電浮上型ジャイロ装置10は(図1(a)参照)、蓋付きで密閉可能な箱体・缶体に多数のICピンを装着して例えばPGA(Pin Grid Array)構造としたパッケージ11と、その上蓋の上に取り付けられた張り付解除機構20と、パッケージ11の中に収納され固定されたジャイロ機構部30(マイクロ構造体)と、ジャイロ機構部30と共にパッケージ11に収納された検出信号プリアンプや姿勢制御電圧出力段回路などと、パッケージ11の外に設けられた図示しない姿勢制御回路や駆動回路などを具えている。
張り付解除機構20は(図1(b),(c)参照)、円筒形の振動モータ22が振動源として採用され、これが円板状のケーシング21に内蔵されているものを図示したが、振動源は他の振動モータ例えばコイル形の振動モータでも良い。ケーシング21は有った方が取り付け易いが必須ではない。振動モータ22の図示しない駆動回路は、パッケージ11の外に設けるのが通常であるがパッケージ11に収納してもよい。振動モータ22の振動周波数は、ジャイロ機構部30のジャイロロータ33の固有振動数に合わせると張り付き解除の効果が増すが、ジャイロロータ33の固有振動数には製造時の寸法差等に起因する個体毎のばらつきが有る他、ジャイロケース31との接触状態なども固有振動数に影響するため、最適な振動周波数は或る程度推測できても確定しきれるものではない。振動の強さを支配する振幅や最大加速度などもジャイロ機構部30のサイズ等に応じて適切な値が定められる。縦振動か横振動か両者の併用かもジャイロ機構部30の構造等に応じて適宜定められる。このような張り付解除機構20は、ジャイロ機構部30への振動伝達のため例えば接着剤や銀ロウなどでしっかりパッケージ11に取り付けられている。
ジャイロ機構部30は(図1(d)〜(f)参照)、微小な固定体である中空のジャイロケース31と、微小な可動体であるジャイロロータ33とを具えている。ジャイロロータ33をジャイロケース33内で静電支持力によって浮動的に支持するため、ジャイロケース31の中空は真空にされ、そこにジャイロロータ33が置かれる。円板形のジャイロロータ33をジャイロケース31の円板形の中空に収めた円板形ロータ型ジャイロ機構と(図1(d),(e))、環状のジャイロロータ33をジャイロケース31の環状の中空に収めた環状ロータ型ジャイロ機構とが(図1(f))、開発されているが(特許文献1参照)、何れも、ジャイロロータ33よりジャイロケース31の中空の方が一回り大きくて、ジャイロケース31の中空内で浮上したジャイロロータ33が一軸回転しながら或る程度は変位しうるようになっている。図示は割愛したが、ジャイロケース31の中空の壁面には、姿勢制御電圧を印加される制御電極が形成されている。また、ジャイロケース31の中空の壁面には、浮上を止めたジャイロロータ33を僅かな接触面積で受け止める微小な支承片32(ストッパ)も幾つか形成されている。
この実施例1に係るマイクロ構造体の張り付解除機構20を装備した静電浮上型ジャイロ装置10について、その動作等を、図面を引用して説明する。図2は、(a),(b)何れもジャイロ機構部30の横断平面の要部拡大図である。
ジャイロケース31内でジャイロロータ33を浮上させる遣り方や、その浮上後にジャイロケース31に対するジャイロロータ33の相対的な姿勢を制御する遣り方、ジャイロロータ33の回転に基づく慣性を利用した加速度測定等の遣り方は、従来通りなので(例えば特許文献1参照)、ここでは、張り付解除機構20を動作させたときの作用について説明する。
ジャイロケース31内でジャイロロータ33を浮上させる遣り方や、その浮上後にジャイロケース31に対するジャイロロータ33の相対的な姿勢を制御する遣り方、ジャイロロータ33の回転に基づく慣性を利用した加速度測定等の遣り方は、従来通りなので(例えば特許文献1参照)、ここでは、張り付解除機構20を動作させたときの作用について説明する。
張り付解除機構20の振動モータ22を動作させると、その偏心回転によって生じた振動がパッケージ11を介してジャイロ機構部30のジャイロケース31に伝達され、それによってジャイロケース31が例えば上下方向に振動する(図2(a),(b)の実線矢印を参照)。一方、ジャイロロータ33は慣性で静止し続けようとするので、ジャイロケース31とジャイロロータ33とが相対移動を繰り返すこととなり、これによってジャイロケース31に対するジャイロロータ33の張り付きが高い割合で解除される。
また、浮上停止中のジャイロロータ33をジャイロロータ33の中空の内壁面の支承片32で支承するジャイロ機構部30にあっては、ジャイロケース31がジャイロロータ33との距離を縮める向きに動くと(図2(a)の実線矢印を参照)、ジャイロロータ33は慣性で止まり続けようとして相対的には逆向きに動くので(図2(a)の破線矢印を参照)、ジャイロロータ33に接触していた支承片32が反力で圧縮され、そこに弾撥エネルギーが蓄積される。
次に、振動周期の半分が経過してジャイロケース31が逆向きに動くと(図2(b)の実線矢印を参照)、やはりジャイロロータ33は慣性で相対的に逆行するので(図2(b)の破線矢印を参照)、ジャイロロータ33に接触していた支承片32の状態が圧縮から伸張に変わり、そのとき、支承片32の弾撥エネルギーが解き放たれて、ジャイロロータ33がジャイロケース31から強く引き離される。
このように、支承片32の弾撥力が元の振動に加勢して、張り付き解除の機能・性能が更に強化されるので、非常に高い割合でジャイロロータ33がジャイロケース31から浮上する。その後は、振動モータ22が停止し、通常の起動操作や姿勢制御が行われる。
このように、支承片32の弾撥力が元の振動に加勢して、張り付き解除の機能・性能が更に強化されるので、非常に高い割合でジャイロロータ33がジャイロケース31から浮上する。その後は、振動モータ22が停止し、通常の起動操作や姿勢制御が行われる。
本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構20について他の構造例を示す。図3に縦断面図を示した付解除機構20が上述した実施例1のものと相違するのは、振動源が振動モータ22からピエゾ素子23(圧電素子)になった点である。
ピエゾ素子23は(図3(a)参照)、ケーシング21の内面のうち、ジャイロ機構部30から離れてそれと対向する面に取り付けられている。そして、駆動電圧を印加されないときにはジャイロ機構部30から離れているが、大きな駆動電圧を印加されるとジャイロ機構部30方向に伸びてジャイロ機構部30に接触するようになっている(図3(b)参照)。そのため、小振幅の電圧で駆動された場合には単純な振動を生じてそれをケーシング21経由で伝達する一方、大振幅の電圧で駆動された場合には、振動の各周期毎にジャイロ機構部30に衝突するので、衝撃を伴って振動を伝達することとなる。
そのため、この張り付解除機構20は、駆動電圧の振幅を可変設定等することで容易かつ広範に、張り付き解除に及ぼす振動の影響力を調整することができる。
そのため、この張り付解除機構20は、駆動電圧の振幅を可変設定等することで容易かつ広範に、張り付き解除に及ぼす振動の影響力を調整することができる。
本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構20について他の装備態様を示す。図4(a),(b)に外観斜視図を示した静電浮上型ジャイロ装置10は、何れも、張り付解除機構20を装備しているが、これらは上述した実施例1,2のものと装備態様が相違している。
ジャイロ機構部30をパッケージ11に収納したジャイロ装置10においては、パッケージ11が多ピンICと同じくプリント基板12に実装されるので、張り付解除機構20をプリント基板12に装着する等のことにより、張り付解除機構20をパッケージ11の側面に取り付けることもでき(図4(a)参照)、張り付解除機構20をパッケージ11から多少なら離して取り付けることもできる(図4(b)参照)。
何れの装備態様であっても、張り付きの解除に必要な振動が張り付解除機構20からパッケージ11を介してジャイロ機構部30へ伝達されれば良い。
何れの装備態様であっても、張り付きの解除に必要な振動が張り付解除機構20からパッケージ11を介してジャイロ機構部30へ伝達されれば良い。
本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構20を装備した静電浮上型ジャイロ装置10について、姿勢制御・浮上制御との協動による浮上力強化手法を説明する。図5は、ジャイロ装置10の起動シーケンスの概要フローチャートである。
ジャイロ装置10は、上述したようにジャイロ機構部30に対して図示しない姿勢制御回路から姿勢制御電圧が印加され、それに応じてジャイロ機構部30がジャイロケース31内でジャイロロータ33を静電浮上させるものであり、プログラム等によって姿勢制御回路がジャイロ機構部30の動作を制御するとき、起動シーケンスでは浮上確認を行って浮上しなければ姿勢制御電圧を増強するという浮上強化処理を行ったうえで浮上を確認してから応用演算等の定常シーケンスに移行するようになっているが(ステップS10〜S18)、この起動シーケンスについて浮上強化処理を更に強化する改良が施されている。
すなわち(ステップS19〜S24)、ジャイロロータ33の浮上確認の不成立時には、姿勢制御を一旦停止し(ステップS19)、張り付解除機構20を動作させるとともに(ステップS20)、姿勢制御用制御電圧を可能なら倍加して浮上用制御電圧を生成し(ステップS21)、これを断続させながら静電支持用電極に印加し(ステップS22)、所定時間の経過を待って(ステップS23)、増強した姿勢制御電圧の断続印加を終えるとともに張り付解除機構20の動作を停止し(ステップS24)、それから起動シーケンスを改めて最初から再開するようになっている(ステップS11)。
そして、このようなジャイロ装置10を動作させると、起動時にジャイロケース31とジャイロロータ33との張り付きがチェックされ、両者の張り付いていることが確認されると、張り付きを解除するために、姿勢制御電圧が増強されてジャイロロータ33に振動が生じると同時に、張り付解除機構20が動作してジャイロケース31にも振動が伝達されるので、両者の振動が相まって強い相対振動が生じる。
こうして、このジャイロ装置10にあっては、ジャイロロータ33が高い割合で浮上する。
こうして、このジャイロ装置10にあっては、ジャイロロータ33が高い割合で浮上する。
[その他]
上記実施例では、張り付解除機構20がジャイロ機構部30に対して直には取り付けられていないが、これは製造上の便宜のためにすぎない。張り付解除機構20がジャイロ機構部30に対して直接的に取り付けられても良く、例えばジャイロケース31の上面や側面へ直に取り付けても良く、適宜な部材たとえばプラスチックシート等を介在させて張り付解除機構20をジャイロケース31に取り付けても良い。
上記実施例では、張り付解除機構20がジャイロ機構部30に対して直には取り付けられていないが、これは製造上の便宜のためにすぎない。張り付解除機構20がジャイロ機構部30に対して直接的に取り付けられても良く、例えばジャイロケース31の上面や側面へ直に取り付けても良く、適宜な部材たとえばプラスチックシート等を介在させて張り付解除機構20をジャイロケース31に取り付けても良い。
本発明のマイクロ構造体の張り付解除機構は、上述した静電浮上型ジャイロ装置に限らず、微小な可動体と微小な固定体とを備えたマイクロ構造体であって可動体が表面力等にて固定体に張り付くようなものであれば、ほとんどのものに適用することができる。そして、有効に機能する。本発明の適用が有用なマイクロ構造体として、静電浮上型ジャイロ装置の他には、例えば、振動ジャイロ、加速度センサ、微小光学部品(可動ミラー、可変フィルター)、RF共振機、マイクロモータ、微小発電機、マイクロポンプ、リレー、などが挙げられる。
10…ジャイロ装置、11…パッケージ、12…プリント基板、
20…張り付解除機構、21…ケーシング、
22…振動モータ(振動源)、23…ピエゾ素子(振動源)、
30…ジャイロ機構部(マイクロ構造体)、
31…ジャイロケース(微小な固定体)、32…支承片、
33…ジャイロロータ(微小な可動体)
20…張り付解除機構、21…ケーシング、
22…振動モータ(振動源)、23…ピエゾ素子(振動源)、
30…ジャイロ機構部(マイクロ構造体)、
31…ジャイロケース(微小な固定体)、32…支承片、
33…ジャイロロータ(微小な可動体)
Claims (4)
- 微小な可動体およびこれを移動可能に保持する微小な固定体を有するマイクロ構造体と、前記固定体に振動を伝達しうるところに設けられた振動可能な張り付解除機構とを備えていることを特徴とするマイクロ構造体の張り付解除機構。
- 前記張り付解除機構が振動時に衝撃を伴って振動を伝達するようになっていることを特徴とする請求項1記載のマイクロ構造体の張り付解除機構。
- 前記マイクロ構造体が静電浮上型ジャイロ装置のジャイロ機構部であり、前記固定体がジャイロケースであり、前記可動体がジャイロロータであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載されたマイクロ構造体の張り付解除機構。
- 前記ジャイロ機構部が姿勢制御電圧を印加されて前記ジャイロケース内で前記ジャイロロータを静電浮上させるものであり、前記ジャイロケースと前記ジャイロロータとの張り付きを解除するとき前記姿勢制御電圧の増強を行うとともに前記張り付解除機構を動作させるようになっていることを特徴とする請求項3に記載されたマイクロ構造体の張り付解除機構。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008196883A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-28 | Seiko Instruments Inc | 力学量センサ |
JP2013109231A (ja) * | 2011-11-22 | 2013-06-06 | Nidec Sankyo Corp | レンズ駆動装置 |
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2006
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