JP2008047984A - 中継方法およびそれを利用した中継装置 - Google Patents

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成志 吉田
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Abstract

【課題】パケット到達率に影響を与えずに、トラヒック量を低減すること。
【解決手段】受信部30は、送信元の無線装置10から報知された信号であって、無線装置10の位置を示すパケット信号が含まれた信号を受信する。中継処理部38は、受信部30によって無線装置から報知された信号を受信してから、距離検出部36によって検出された距離に比例して設定された遅延時間が経過した後に、中継処理を実行する。中継処理部38は、遅延時間が経過する前に、受信部30によって受信したパケット信号と同一のパケット信号が受信された場合、遅延時間が経過した後の中継処理を停止する。
【選択図】図2

Description

本発明は、無線技術に関し、特に無線中継する中継方法およびそれを利用した中継装置に関する。
近年、ユビキタスネットワークを実現する無線通信システムとして、アドホックシステムが注目されている。アドホックシステムにおいては、端末装置などが中継装置となり、他の端末装置間の通信を中継する。しかしながら、無線による中継においては、送信元から送信先に至る区間において、複数の無線通信経路が形成される場合があり、これにより、無線リソースが圧迫されていた。従来、このような課題に対し、送信元から送信先に至る区間に存在する複数の通信エリアのそれぞれにおいて、中継装置を固定とすることによって、無線通信経路の増加を抑制し、通信エリア内の無線リソースを節約していた(たとえば、非特許文献1、2参照)。また、送信元から送信先に至る区間に存在する端末装置が、自己の位置情報により、中継処理を実行すべきか否かを判断することによって、中継処理を制限し、無線リソースを節約していた(たとえば、非特許文献3参照)。
K.Mase、Y.Wada、N.Mori、K.Nakano、and M.Sengoku、「Flooding Schemes For Clustered Ad Hoc Networks」、IEICE Trans. Communication、Vol.e85−b、No.3、Mar.2002、p.605−613 T.Clausen and P.Jacquet、「Optimized Link State Routing Protocol」、RFC 3626 Y.Kitagishi、H.Uehara、A.Yamamoto、M.Yokoyama and H.Ito、「Packet Relay Control Scheme Based On Priority Regions In Multihop Wireless Networks」、IEICE Trans. Communication、Vol.j85−b、No.12、Dec.2002、p.2119−2128
一般的に、アドホックシステムにおいては、使用される無線リソースを低減しつつ、パケット到達率を向上させることが望ましい。しかしながら、これらはトレードオフの関係にあるため、両立させることは難しかった。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用される無線リソースを低減しつつ、パケット到達率を向上させることができる中継方法およびそれを利用した中継装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の中継装置は、所定の無線装置から報知された信号を中継する中継装置であって、当該中継装置の位置を取得する位置取得部と、無線装置から報知された信号であって、無線装置の位置を示す位置情報が含まれた信号を受信する受信部と、受信部によって受信された信号に含まれた位置情報にもとづいて、無線装置から報知された信号を中継するための中継装置が位置すべき理想中継地点を導出する理想中継地点導出部と、理想中継地点導出部によって導出された理想中継地点と、位置取得部によって取得された当該中継装置の位置との間の距離を検出する距離検出部と、受信部によって無線装置から報知された信号を受信してから、距離検出部によって検出された距離をもとに設定された遅延時間が経過した後に、中継処理を実行する中継処理部と、を備える。中継処理部は、遅延時間が経過する前に、受信部が信号を再び受信した場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止する。
この態様によると、遅延時間が経過する前に、受信部が信号を再び受信した場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止することによって、トラヒック量が低減され、無線リソースを節約できる。
また、受信部において受信した信号には、無線装置を識別する識別情報が含まれており、中継処理部は、遅延時間が経過する前に、受信部によって受信した信号に含まれた識別情報と同一の識別情報が含まれた信号が受信された場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止してもよい。この場合、遅延時間が経過する前に、受信部によって受信した信号に含まれた識別情報と同一の識別情報が含まれた信号が受信された場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止することによって、パケット到達率に影響を与えずに無線リソースを節約できる。
受信部によって受信された信号に含まれた位置情報と、位置取得部によって取得された当該中継装置の位置とにもとづいて、無線装置を中心として規定された複数の領域のうち、当該中継装置の属する領域を導出する領域導出部をさらに備えてもよい。中継処理部は、受信部によって受信された信号を中継する際に、領域導出部によって導出された領域が示された領域情報を信号に含め、遅延時間が経過する前に、領域導出部によって導出された領域と同じ領域を示す領域情報が含まれた信号を別の中継装置から受信した場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止してもよい。この場合、遅延時間が経過する前に、領域導出部によって導出された領域と同じ領域を示す領域情報が含まれた信号を別の中継装置から受信した場合、遅延時間が経過した後の中継処理を実行しないことによって、トラヒック量がより低減され、無線リソースを節約できる。
本発明の別の態様の中継装置は、所定の無線装置から報知された信号を中継する中継装置である。当該中継装置の位置を取得する位置取得部と、無線装置から報知された信号であって、無線装置の位置を示す位置情報が含まれた信号を受信する受信部と、受信部によって受信された信号に含まれた位置情報と、位置取得部によって取得された当該中継装置の位置とにもとづいて、無線装置を中心として規定された複数の領域のうち、当該中継装置の属する領域を導出する領域導出部と、受信部によって受信された信号に含まれた位置情報にもとづいて、無線装置から報知された信号を中継する中継装置が位置すべき理想中継地点を検出する理想中継地点導出部と、理想中継地点導出部によって検出された理想中継地点と、位置取得部によって取得された当該中継装置の位置との間の距離を検出する距離検出部と、受信部によって受信された信号にもとづいて、当該中継装置の周囲に存在する他の中継装置の単位面積あたりの数を推定する密度推定部と、受信部によって無線装置から報知された信号を受信してから、距離検出部によって検出された距離をもとに設定された遅延時間が経過した後に、その信号の中継処理を実行する中継処理部と、を備える。中継処理部は、密度推定部によって推定された他の中継装置の単位面積あたりの数に応じて、遅延時間が経過する前に、受信部が信号を再び受信した場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止する第1中継処理と、遅延時間が経過する前に受信部によって受信した信号に含まれた領域情報と領域導出部によって導出された領域とが同じ領域を示す場合に遅延時間が経過した後の中継処理を中止する第2中継処理と、のいずれかを実行する。
この態様によると、他の中継装置の単位面積あたりの数に応じて、中継処理を切替えることによって、通信環境に適応した制御が可能となるため、パケット到達率に影響を与えずに無線リソースを節約できる。
中継処理部は、密度推定部によって取得された他の中継装置の単位面積あたりの数が所定のしきい値より低い場合に第1中継処理を実行し、所定のしきい値より高い場合に第2中継処理を実行してもよい。この場合、他の中継装置の単位面積あたりの数に応じて、中継処理を切替えることによって、通信環境に適応した制御が可能となるため、パケット到達率に影響を与えずに無線リソースを節約できる。
受信部は、無線装置から報知された信号であって、その無線装置と理想中継地点との距離が含まれた信号を受信し、密度推定部は、受信部によって受信された信号に含まれる距離をもとに、他の中継装置の単位面積あたりの数を推定してもよい。密度推定部によって推定される端末密度は、距離検出部によって検出された距離が長いほど低く、距離が短いほど高くなってもよい。この場合、受信部によって受信された信号に含まれる距離をもとに、他の中継装置の単位面積あたりの数を推定することによって、処理量を増大することなく、他の中継装置の単位面積あたりの数を推定できる。
本発明のさらに別の態様は、所定の無線装置から報知された信号を中継する中継装置の中継方法である。この方法は、中継装置の位置を取得するステップと、無線装置から報知された信号であって、無線装置の位置を示す位置情報が含まれた信号を受信するステップと、信号に含まれた位置情報にもとづいて、無線装置から報知された信号を中継するための中継装置が位置すべき理想中継地点を導出するステップと、理想中継地点と中継装置の位置との間の距離を検出するステップと、無線装置から報知された信号を受信してから、距離をもとに設定された遅延時間が経過した後に、中継処理を実行するステップと、を含む。実行するステップは、遅延時間が経過する前に、無線装置から再び信号を受信した場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止する。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、パケット到達率に影響を与えずに、無線リソースを低減できる。
本発明の実施形態を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施形態は、アドホックシステムに関する。本実施形態にかかるアドホックシステムは、複数の無線装置を含み、それぞれの無線装置は、他の無線装置の信号を中継する中継装置としての機能を有する。「中継」とは、受信した信号を実質的にそのまま送信することを含み、また、受信した信号に任意の信号処理を施した後に送信することを含む。このような態様により、それぞれの無線装置は、離れた場所に存在する無線装置との間においても、通信を実行できることとなる。
無線装置間における通信の中継方式として、パケットフラッディングとよばれる方式がある。パケットフラッディングとは、ネットワークを構成する全ての無線装置に情報を伝達する通信方式である。アドホックネットワークにおいて、パケットフラッディングはリアクティブルーチング方式でのルートリクエストパケット送信で使用される他、アドレス自動割当におけるDAD(Dynamic Address Detection)や、MobileIP(Internet Protocol)でのサブネット移行検知など、通信ルート形成のための制御パケットの伝達で多用される。なお、以下において、パケットには、制御信号だけでなく、データ信号も含まれる。
通常のパケットフラッディングにおいては、送信元の無線装置は、送信先の無線装置との間で通信を実行する際、中継装置となるべき無線装置を指定せずに、パケット信号を報知する(以下、「ピュアフラッディング」と表記する。)。ここで、「報知」とは、送信先を特定せずに送信することを含む。報知されたパケット信号は、送信元の無線装置から所定の範囲内に位置する無線装置によって中継され、送信先の無線装置に到達されるまで、中継が繰り返される。
ここで、送信元の無線装置から所定の範囲内に位置する無線装置が複数存在する場合、中継局となるべき無線装置の指定がないため、報知された信号を受信したそれぞれの無線装置が中継処理を実行することとなる。そうすると、所定の範囲内に位置する無線装置の数に応じて、トラヒック量が増大することとなる。このように、ピュアフラッディングは限られた無線資源を多く消費し、無線帯域を圧迫する。特に端末密度が高い場合にはいわゆるブロードキャストストーム問題を引き起こすことが知られており、アドホックネットワークを構築する上で、効率的なパケットフラッディング方式の検討は、重要な課題である。
アドホックネットワークにおける他のパケットフラッディング方式として、クラスタ方式、MPR(Multi Point Relay)、位置情報利用方式などが知られている。クラスタ方式とは、クラスタヘッドと呼ばれる通信エリア内で唯一の端末およびゲートウェイと呼ばれる複数のクラスタに属する端末のみがパケットを中継するフラッディング方式である。これにより無線帯域の消費を抑えたフラッディングを実行することができるが、クラスタヘッドおよびゲートウェイを決定するためには、各局が定期的にパケットを隣接局に通知する必要がある。また、局の移動速度が速い場合には、クラスタヘッドの変更が頻繁に生じ、新たなクラスタヘッド決定にはコントロールパケットの送信が必要となるため、パケットフラッディング以外のオーバヘッドも大きい。
MPR方式は、OLSR(Optimized Link State Routing protocol。RFC3626参照)で使用されるパケットフラッディング方式である。この方式は、中継局となるべき無線装置を送信パケットにより指定することによって、中継局数を制限することにより消費無線帯域の低減を図っている。MPRでは、各局が隣接局リストを含んだHelloパケットを定期的に送信する必要がある。したがってクラスタ方式同様、端末の移動速度が速く、端末密度が高い場合にはパケットに含まれる隣接局情報も多くなるため、Helloパケットによるオーバヘッドが大きくなる。
位置情報を利用したフラッディング方式として、送信端末からの距離に応じたゾーンを設定し、ゾーンごとに中継遅延時間を設定している。送信端末から距離が離れたゾーンほど中継遅延を短くし、遅延時間の期間に他の端末が中継したパケットを受信したときには、パケット送信を停止することにより消費無線帯域の低減を図っている。端末の移動速度によらず、端末密度が高い状態でも少ない中継回数でパケットフラッディングを実施することができる。一方、端末密度が高い状態では、同一のゾーンに存在する複数の端末によって中継されるため、パケット到達率は、ピュアフラッディングと同等となるが、端末密度が少ない状態では、ピュアフラッディングより劣ることとなる。
このような位置情報を利用する方式では、クラスタ方式やMPRで必要となる、フラッディング実施のための周期ビーコンを使用する必要がない。また、端末の密度や移動速度による影響が少ないため、少ないパケット中継数でパケットフラッディングを実現することが可能となる。また、端末同士の具体的な位置関係を利用すれば、更なる低オーバヘッドでパケットフラッディングを実施することが可能となる。
そこで、本発明の実施形態においては、通信エリアを複数のセクタに分割し、各セクタ内で1つの局のみにパケット中継を許可することとした。これにより、セクタの数に応じて中継局数が増加するため、パケット到達率を向上できる。さらに、中継局数はセクタ数以上には増えないため、通信のオーバヘッドの低減が図れ、トラヒック量の増加を抑制できる。
図1(a)〜(d)は、本発明の実施形態にかかるアドホックシステム100の構成例を模式的に示す図である。図1(a)は、送信元となる無線装置10と、その第1通信可能範囲110を示す図である。無線装置10は、理想的な状態において、破線で示す半径r0の円である第1通信可能範囲110の内側に存在する他の無線装置10との間で通信を実行できる。
無線装置10は、まず、自己の位置を中心として、第1通信可能範囲110をn個の領域に分割する。さらに、無線装置10は、各領域につき、理想中継地点を決定する。図1(a)においては、n=3としているため、第1通信可能範囲110における領域は、第1通信領域112と第2通信領域114と第3通信領域116の3つに分割されている。また、無線装置10は、各領域につき、第1理想中継地点142、第2理想中継地点144、第3理想中継地点146を決定する。なお、それぞれの領域の分割の態様は、図示するように、3つの領域のそれぞれが扇形状となるように形成されてもよい。また、それぞれの領域が形成される方向は、一定であってもよい。たとえば、第1通信領域112は、第1通信領域112を形成する扇形の弧の中心が図面の情報に向くように形成されてもよい。また、領域に関する数、方向は、固定としてもよい。また、領域に関する数、方向などの情報は、それぞれの無線装置10において、お互いに知っていてもよい。
図1(a)では、無線装置10を中心として、距離r1、角度θ=0°、120°、240°の位置を第1理想中継地点142、第2理想中継地点144、第3理想中継地点146とした。ここでは、無線装置10を中心としたときにおける第1理想中継地点142の存在する場所をθ=0とした。また、理想中継地点は、第1通信可能範囲110の内側に存在するとして図示したが、第1通信可能範囲110の円周上に設定してもよい。すなわち、r1の値は、r0と等しくてもよい。また、理想中継地点は、r1とθではなく、r1と領域を示すIDの組合わせによって定義されてもよい。この場合、各領域の有する弧の中間地点と無線装置10とを結ぶ線上に理想中継地点が存在するとしてもよい。第1通信領域112内に所望の送信先の無線装置が存在しない場合、第1通信領域112内の別の無線装置が中継局となることによって、第1通信領域112の中心に位置する無線装置10は、所望の送信先の無線装置との間の通信が実行できる。
図1(b)は、複数の無線装置10を含むアドホックシステム100を示す。アドホックシステム100は、無線装置10で代表される第1無線装置10a〜第5無線装置10eを含む。図1(b)においては、送信元の第1無線装置10aは第1地点20に位置しており、送信先の第5無線装置10eは第5地点28に位置していることを示している。第2地点22〜第4地点26は、中継局となりうる第2無線装置10b〜第4無線装置10dのそれぞれが存在する位置を示す。また、第1無線装置10a、第2無線装置10b、第4無線装置10dは、それぞれ破線で示した第1通信可能範囲110、第2通信可能範囲120、第3通信可能範囲130内に存在する無線装置10と通信を実行できる。ここで、第2地点22は、第1地点20に存在する第1無線装置10aに対する理想中継地点であり、また、第3地点24と第4地点26は、第2地点22に存在する第2無線装置10bに対する理想中継地点であると仮定する。
第1無線装置10aが第5無線装置10eとの間で通信を実行する場合、まず、第1無線装置10aは、第1通信可能範囲110を第1通信領域112〜第3通信領域116の3つの領域(以下、「セクタ」とも表記する。)に分割する。さらに、無線装置10は、理想中継地点に関する情報を含めたパケット信号を報知する。報知されたパケット信号は、第2地点22に位置する第2無線装置10bのほか、第1通信可能範囲110内に存在する図示しない無線装置10によって受信される。ここで、第1通信領域112においては、理想中継地点である第2地点22に存在する第2無線装置10bのみがパケット信号の中継処理を実行することにより、トラヒック量が抑制される。なお、他の通信領域である第2通信領域114、第3通信領域116については説明を省略した。
具体的に説明する。送信元の無線装置10からパケット信号を受信したそれぞれの無線装置10は、理想中継地点との距離を算出する。それぞれの無線装置10は、報知されたパケット信号を受信してから、算出した遅延時間が経過した後に、中継処理を実行する。ここで、報知されたパケット信号を受信してから、算出した遅延時間が経過する前に、同一のパケット信号を他の無線装置10から受信した場合、その無線装置10は、中継処理を実行しない。このような処理により、理想中継地点に近い位置に存在する端末のみがパケットを中継することとなり、アドホックシステム100上のトラヒック量を低減できる。
第2地点22に位置する第2無線装置10bは、パケット信号の中継に先立ち、図示するごとく、第2通信可能範囲120を3つの領域に分割する。図1(b)に図示した3つの領域の分割の態様は、送信元の第1地点20に位置する無線装置10とは反転するように分割している。反転するか否かは、パケット信号に含まれる中継回数を示す情報にもとづいて判定される。図1(b)においては、中継回数が奇数のときは反転し、偶数のときは反転しない場合について示している。
報知されたパケット信号は、第3無線装置10c、第4無線装置10dのほか、第2通信可能範囲120内に存在する図示しない無線装置10によって受信される。第3無線装置10c、第4無線装置10dがそれぞれ位置する第3地点24と第4地点26は、双方とも第2無線装置10bに対する理想中継地点であるため、それぞれに位置する第3無線装置10c、第4無線装置10dがパケット信号の中継処理を実行してもよい。なお、第5無線装置10eは、第3無線装置10cの通信可能範囲内に存在しないため、第5地点28に位置する第5無線装置10eにパケット信号200を到達させるためには、他の無線装置10による中継処理が必要となる。
具体例を用いて説明する。図1(c)は、本発明の実施形態にかかるアドホックシステム100の構成例を示す図である。アドホックシステム100は、第1無線装置10a〜第5無線装置10eを含み、それぞれの無線装置10は図示する場所に位置しているものとする。第1無線装置10aは、自己の位置する場所を中心として、3つの分割された領域を第1通信領域112〜第3通信領域116と定義し、それらの理想中継地点は、第1理想中継地点142〜第3理想中継地点146とする。
第2無線装置10b〜第4無線装置10dは、第1無線装置10aの第1通信可能範囲110の内側に位置し、それぞれ、第1通信領域112〜第3通信領域116に属している。また、第5無線装置10eは、第1通信可能範囲110の外側に位置している。したがって、第1無線装置10aは、第2無線装置10b〜第4無線装置10dの少なくとも1つを介して、第5無線装置10eとの間で通信を実行することとなる。ここでは、送信元の第1無線装置10aを中心として規定された複数の領域に存在する無線装置10のうちの1台の無線装置10のみが中継する場合について説明する。
まず、第2無線装置10b〜第4無線装置10dと、それぞれが位置する通信領域の理想中継地点との距離が導出される。ここで、図示するごとく、第2無線装置10bと第1理想中継地点142との距離は3つの中で最も長く、第4無線装置10dと第3理想中継地点146との距離が最も短い。したがって、第4無線装置10dのみが第1無線装置10aから報知された信号を第5無線装置10eに中継するために報知する。他の無線装置10における理想中継地点との距離は、第4無線装置10dにおける理想中継地点との距離よりも長いため、第4無線装置10dよりも長い遅延時間が設定される。第2無線装置10b、第3無線装置10c、第4無線装置10dのそれぞれは、互いの無線装置を中心とした通信可能範囲内に存在するものと仮定する。そうすると、遅延時間が経過する前に、第2無線装置10bと第3無線装置10cのそれぞれは、第4無線装置10dが報知した信号を受信することとなり、これを契機として、中継処理が中断される。このような態様により、中継局となる無線装置10の数を制限でき、トラフィック量を低減できることとなる。
図1(a)〜(c)においては、領域を3つに分割するとして説明したが、3以外の個数に分割してもよい。図1(d)は、領域を4つに分割する場合のアドホックシステム100を示す図である。図示するごとく、第1地点20に位置する無線装置10は、第2地点22、第3地点24に位置する無線装置10が中継局となることにより、第4地点26に位置する無線装置10との間で通信を実行できる。以下においては、説明の便宜上、セクタの分割数、および、セクタの分割の態様は、あらかじめ各無線装置10に設定されているものとする。
図2は、本発明の実施形態にかかる無線装置10の構成例を示す図である。無線装置10は、受信部30と、理想中継地点導出部32と、位置取得部34と、距離検出部36と、中継処理部38と、領域導出部40とを含む。
受信部30は、他の無線装置10から報知されたパケット信号を受信する。受信したパケット信号には、送信元の無線装置10を識別する識別情報や送信元の無線装置10の位置を示す領域情報などが含まれる。図3は、図2の無線装置10が受信するパケット信号200の構成例を示す図である。パケット信号200は、送信元局ID202と、シーケンス番号204と、緯度情報206と、経度情報208と、距離情報210と、ホップ数212と、セクタID214とを含む。
送信元局ID202は、無線装置10ごとに割り振られた識別番号などの識別情報であって、送信元の無線装置10の識別情報を示す。シーケンス番号204は、受信したパケット信号200に割り振られたシーケンス番号である。経度情報208と緯度情報206は、パケット信号200を送信した無線装置10の位置情報を示す。
距離情報210は、パケット信号200を報知した無線装置10と理想中継地点との位置関係を示す距離情報などを含む。この距離は、報知した無線装置10において測定された理想中継地点との距離となる。なお、ここでの理想中継地点とは、報知した無線装置10に対する理想中継地点ではなく、報知した無線装置10を中継局とし、その中継局に対して報知した無線装置10を送信局とした場合において、その中継局に対する理想中継地点をいう。たとえば、第1無線装置10aが第2無線装置10bにパケット信号200報知し、第2無線装置10bは受信したパケット信号200を第3無線装置10cに報知する場合、第2無線装置10bは、第1無線装置10aに対する理想中継地点との距離を距離情報210として、第3無線装置10cに報知することとなる。なお、第1無線装置10aがパケット信号200の送信元の無線装置10である場合、パケット信号200に含まれる距離情報210は0となる。
ホップ数212は、受信したパケット信号200の現在の中継回数を示す。ホップ数212は、パケット信号200を受信した無線装置10におけるセクタの分割の態様を決定するために用いられてもよい。また、ホップ数212は、ある一定数以上中継されたパケットを破棄する目的で使用されてもよい。セクタID214は、パケット信号200を報知した無線装置10が位置している領域を示す識別情報を含む。
図2に戻る。位置取得部34は、GPS(Global Positioning System)通信衛星から、現在地に関する情報を取得するためのいわゆる航法メッセージを取得する。さらに、位置取得部34は、取得した航法メッセージから、当該無線装置10の位置情報を取得する。位置情報は、たとえば、経度情報x1、緯度情報y1から構成されてもよい。領域導出部40は、受信部30によって受信されたパケット信号200に含まれた無線装置10の位置を示す情報と、位置取得部34によって取得された当該無線装置10の位置情報とにもとづいて、送信元の無線装置10を中心とした複数の領域のうち、当該無線装置10の属する領域を導出する。
図1(a)を用いて、具体例に説明する。図示するごとく、通信領域は、第1通信領域112〜第3通信領域116の3つの領域に分割されている。また、ここでは、パケット信号200に含まれる送信元の経度情報208をx0、緯度情報206をy0とする。また、中継局となりうる無線装置10の経度情報208、緯度情報206を(x1、y1)とする。ここで、式(1)が「1」を返すとき、中継局となりうる無線装置10は、第1通信領域112に位置すると推定できる。なお、式中の「AND」は論理積を表す演算子を示し、「OR」は論理和を表す演算子を示すものとする。また、f(g(x0,x1,y0,y1))は、x0,x1,y0,y1が不等式g(x0,x1,y0,y1)を満たす場合は「1」を返し、不等式g(x0,x1,y0,y1)を満たさない場合は「0」を返す関数であるとする。
Figure 2008047984
また、式(2)が「1」を返すとき、中継局となりうる無線装置10は、第2通信領域114に位置すると推定できる。
Figure 2008047984
また、式(3)が「1」を返すとき、中継局となりうる無線装置10は、第3通信領域116に位置すると推定できる。
Figure 2008047984
理想中継地点導出部32は、領域導出部40によって導出された領域と、受信部30によって受信されたパケット信号200に含まれた位置情報(x0、y0)と、あらかじめ設定された送信元の無線装置10と理想中継地点との距離rとにもとづいて、中継局となるべき無線装置10が位置すべき理想中継地点(x2、y2)を導出する。図1(a)を用いて、具体例に説明する。領域導出部40によって導出された領域が第1通信領域112である場合、理想中継地点は、式(4)を用いて導出される。
Figure 2008047984
また、領域導出部40によって導出された領域が第2通信領域114もしくは第3通信領域116である場合、理想中継地点は、式(5)もしくは式(6)を用いて導出される。
Figure 2008047984
Figure 2008047984
距離検出部36は、理想中継地点導出部32によって導出された理想中継地点と、位置取得部34によって取得された当該中継装置の位置との間の距離Lを検出する。具体的には、式(7)により、距離Lが検出される。ただし、x2’、y2’は、領域導出部40により導出された領域における理想中継地点の位置情報(x2、y2)を示す。
Figure 2008047984
中継処理部38は、まず、距離検出部36によって検出された距離Lに比例した遅延時間を導出する。つぎに、中継処理部38は、受信部30によって送信元の無線装置10から報知されたパケット信号200を受信してから、距離検出部36によって検出された距離に比例して設定された遅延時間が経過した後に、中継処理を実行する。ただし、遅延時間が経過する前において、受信部30によって受信したパケット信号200と同一内容の信号が受信された場合、中継処理部38は、遅延時間が経過した後であっても、中継処理を実行しない。
具体的に説明する。図4は、図2の中継処理部38の構成例を示す図である。中継処理部38は、遅延時間導出部42と、比較部44と、遅延制御部46と、中継制御部48とを含む。遅延時間導出部42は、距離検出部36によって検出された距離Lに比例した遅延時間を導出する。「距離Lに比例した遅延時間を導出」とは、距離Lが長くなるほど、遅延時間が長くなるように導出することを含む。
比較部44は、領域導出部40によって導出された当該無線装置10の領域と、受信部30によって受信されたパケット信号200に含まれるセクタID214で示された領域とを比較する。また、比較部44は、受信部30によって受信されたパケット信号200と、その後に受信されたパケット信号200に含まれたそれぞれの送信元局ID202同士とシーケンス番号204同士を比較する。
遅延制御部46は、遅延時間導出部42で遅延時間が導出されたことを契機として、受信したパケット信号200を中継するまでの時間を制御する。具体的には、遅延制御部46は、時間を制御するためのカウンタの値を遅延時間に設定し、単位時間が経過するたびに減じていく。カウンタの値が0になった場合、遅延制御部46は、中継処理を実行すべき旨を中継制御部48に通知する。ここで、カウンタが0になる前に、比較部44によって、セクタID214と送信元局ID202とシーケンス番号204が一致していることが確認された場合、遅延制御部46は、カウンタの制御を停止するとともに、中継制御部48に対し、中継処理を停止すべき旨を通知する。
中継制御部48は、遅延制御部46によって中継処理を実行すべき旨の通知を受けた場合、受信部30によって受信したパケット信号200の中継処理を実行する。中継処理は、パケット信号200に含まれる情報の書き換え処理と、書き換えられたパケット信号200を報知する処理とを含む。書き換え処理は、パケット信号200に含まれる情報のうち、送信元局ID202とシーケンス番号204以外の緯度情報206〜セクタID214を対象として、自己の無線装置10にかかる情報を書き込む処理である。具体的には、緯度情報206と経度情報208は、位置取得部34、領域導出部40により取得された位置情報が書き込まれる。また、距離情報210は、理想中継地点導出部32により導出された、パケット信号200を受信した無線装置10とその無線装置10における理想中継地点との距離が書き込まれる。また、ホップ数212は、受信したパケット信号200に含まれたホップ数212に1を加えた値が書き込まれる。また、セクタID214は、領域導出部40により導出された領域情報が書き込まれる。なお、この書き換え処理は、中継処理を実行すべき旨の通知を受ける前に、実行されてもよい。この場合、中継制御部48は、中継処理を実行すべき旨の通知を受けた後に、パケット信号200を報知する処理を実行すればよいため、遅延なく中継処理を完了できる。
一方、遅延制御部46によって中継処理を停止すべき旨の通知を受けた場合、中継制御部48は、中継処理を停止する。このような態様をとることによって、送信元の無線装置10の通信エリアにおいて中継処理を実行する無線装置10は、セクタ数だけ存在することとなり、パケット到達率を向上できる。
なお、比較部44によって、送信元局ID202とシーケンス番号204とセクタID214がそれぞれ一致していることが確認されたことを契機として、中継処理の実行の有無を判定する(以下、「方式1」と表記する。)として説明した。しかしながら、これにかぎらず、送信元局ID202とシーケンス番号204のみが一致していることが確認されたことを契機として、中継処理の実行の有無を判定する(以下、「方式2」と表記する。)。なお、方式2においては、送信元局ID202が一致していることのみを条件として、中継処理の実行の有無を判定してもよい。この場合、送信元の無線装置10の通信エリアにおいて中継処理を実行する無線装置10の台数は、セクタ数以下となる場合が多い。このため、方式2は、方式1に比べ、トラヒック量が低減されることとなる。
上述したこれらの構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
上述した構成例の有効性をシミュレーションにより評価した。図5は、図1のアドホックシステム100におけるトラヒック量を示すグラフである。縦軸はトラヒック量、横軸は通信エリア内に存在する無線装置10の平均台数を示す。図中の比較対象とは、ピュアフラディングの場合を示す。また、図中のSBF(A−B)におけるAとは、方式1、方式2の別を示す。また、Bとは、セクタ数を示す。また、SBFとは、SectorBasedFloodingの略を示し、本発明の実施形態にかかる中継方式の便宜的な名称を示す。なお、シミュレーション条件は、以下のとおりとした。
シミュレーションエリア 500m×500m
無線装置10の台数 12〜1600
移動速度 最大2.2m/s
無線通信方式 IEEE802.11b
通信可能距離r0 100m
伝送速度 2Mbps
データパケット長 64byte
パケット発生間隔 平均1s
最大遅延時間 350ms
シミュレーション時間 500s
図示するごとく、いずれの方式においても無線装置10の台数が多いほどトラヒック量が増加する結果となった。図5において比較対象としたピュアフラッディングは、無線装置10の台数にほぼ比例して、右肩上がりに、トラヒック量が増加している。また、他の方式は、セクタ数を少なくするほど、比較対象に比べ、トラヒック量の増加が抑制されることを示している。とくに、無線装置10の台数が数10台以上となった場合、台数の増加にかかわらず、トラヒック量がほとんど増加しないことを示している。
SBF(2−B)は、SBF(1−B)と比べ、無線装置10の台数の増加に伴うトラヒック量の増加をさらに抑制できており、通信エリアあたり最大5のトラヒック量に抑えることができている。以上より、SBFは、比較対象としたピュアフラッディングに比べ、低トラヒック量で中継処理を実行できる。また、エリア内の無線装置10の台数が増加するほど、トラヒック量の低減効果を大きくできる。
図6は、図1(c)のアドホックシステム100の動作例を示すシーケンス図である。ここでは、第1無線装置10aが第5無線装置10eとの間で通信を実行する場合におけるSBF(2−3)の処理について説明する。まず、第1無線装置10aは、第5無線装置10eに送信すべきパケット信号200を報知する(S10〜S14)。
第2無線装置10bは、第1無線装置10aによって報知されたパケット信号200を受信する(S16)。第2無線装置10bは、受信したパケット信号200に含まれる情報にもとづいて、当該第2無線装置10bの属する第1通信領域112における第1理想中継地点142の位置を導出し、第1理想中継地点142との距離を取得する。さらに、第2無線装置10bは、取得した距離に比例した遅延時間を導出する(S18)。ここで第2無線装置10bは、遅延時間が経過するまで、受信したパケット信号200の中継処理を待機する。
つぎに、第2無線装置10bは、第4無線装置10dから報知されたパケット信号200を受信する(S20)。ここで、第2無線装置10bは、S20において受信したパケット信号200と、S16において受信したパケット信号200とを比較する。ここでは、双方のパケット信号200に含まれた送信元局ID202、シーケンス番号204はそれぞれ同一となる。さらに、S20における受信は、S18において導出された遅延時間が経過する前である。したがって、第2無線装置10bは、S16において受信したパケット信号200の中継処理を中止する(S22)。
同様に、第3無線装置10cは、第1無線装置10aによって報知されたパケット信号200を受信し(S24)、受信したパケット信号200に含まれる情報にもとづいて、遅延時間を導出し(S26)、遅延時間が経過するまで、受信したパケット信号200の中継処理を待機する。つぎに、第3無線装置10cは、第4無線装置10dから報知されたパケット信号200を受信する(S28)。ここで、第3無線装置10cは、S24において受信したパケット信号200と、S28において受信したパケット信号200とを比較する。ここでは、双方のパケット信号200に含まれた送信元局ID202、シーケンス番号204はそれぞれ同一となる。さらに、S28における受信は、S24において導出された遅延時間が経過する前である。したがって、第3無線装置10cは、S24において受信したパケット信号200の中継処理を中止する(S30)。
第4無線装置10dは、第1無線装置10aによって報知されたパケット信号200を受信する(S32)。第4無線装置10dは、受信したパケット信号200に含まれる情報にもとづいて、当該第4無線装置10dの属する第3通信領域116における第3理想中継地点146の位置を導出し、第3理想中継地点146との距離を取得する。さらに、第4無線装置10dは、取得した距離に比例した遅延時間を導出する(S34)。ここで導出される遅延時間は、前述した第2無線装置10b、第3無線装置10cにおいて導出された遅延時間より短い。したがって、S34において導出した遅延時間が経過する前の段階において、第4無線装置10dは、他の無線装置からのパケット信号200を受信することはない。
第4無線装置10dは、遅延時間が経過するまで、受信したパケット信号200の中継処理を待機する。遅延時間が経過した後、第4無線装置10dは、受信したパケット信号200の中継処理を実行する(S36)。第4無線装置10dは、受信したパケット信号200に含まれていた位置情報、セクタID214などを当該第4無線装置10dに関する情報に書き変えた後、パケット信号200を報知する(S40〜S44)。報知されたパケット信号200は、第5無線装置10eによって受信される(S38)。なお、報知されるパケット信号200に含まれた送信元局ID202とシーケンス番号204は書き換えないため、S32において受信したパケット信号200に含まれたそれぞれの情報と同一となる。
なお、SBF(1−3)を適用した場合、それぞれのセクタには、1台の無線装置10しか存在しないため、それぞれの無線装置10は、受信したパケット信号200の中継処理を実行することとなる。
つぎに、中継局となりうる個々の無線装置10の動作について説明する。図7は、図1の無線装置10の動作例を示すフローチャートである。この処理は、送信元の無線装置10から報知されたパケット信号200を受信したことを契機として実行されてもよい。
無線装置10は、受信したパケット信号200に含まれた情報にもとづいて遅延時間を取得する(S50)。つぎに、無線装置10は、さらにパケット信号200を受信したか否かを判定する(S52)。受信していない場合(S52のN)、無線装置10は、S58の処理に移る。受信した場合(S52のY)、無線装置10は、送信元の無線装置10から受信したパケット信号200と、S52で受信したパケット信号200とを比較する(S56)。比較する対象は、SBF(1−B)の場合、送信元局ID202とシーケンス番号204とセクタID214であり、SBF(2−B)の場合、送信元局ID202とシーケンス番号204となる。
それぞれのパケット信号200が同一である場合(S56のY)、中継処理を中止する(S62)。それぞれのパケット信号200の一部が一致しなかった場合(S56のN)、または、さらにパケット信号200を受信しなかった場合(S52のN)、無線装置10は、S50において導出した遅延時間が経過しているか否かを確認する(S58)。遅延時間を経過していた場合(S58のY)、無線装置10は、送信元の無線装置10から報知されたパケット信号200の中継処理を実行する(S60)。遅延時間が経過していなかった場合(S58のN)、無線装置10は、中継処理を待機し(S54)、S52以降の処理に移る。
本実施形態によれば、受信部30によって受信したパケット信号200と同一のパケット信号200が受信された場合、遅延時間が経過した後の中継処理を実行しないことによって、トラヒック量が低減でき、無線リソースを節約できる。また、遅延時間が経過する前に、受信部30によって受信した信号に含まれた送信元局ID202と同一の送信元局ID202とシーケンス番号204が含まれたパケット信号200が受信された場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止するとともに、最も遅延時間の小さい無線装置10のみが中継局となることによって、パケット到達率に影響を与えずに無線リソースを節約できる。また、遅延時間が経過する前に、領域導出部40によって導出された領域と同じ領域を示すセクタID214が含まれた信号を別の無線装置10から受信した場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止するとともに、最も遅延時間の小さい無線装置10を中心とした通信エリア内においては、その無線装置10のみを中継局とすることによって、中継局数を限定できる。また、トラヒック量がより低減され、無線リソースを節約できる。
次に、本発明の実施形態の変形例を示す。まず概要を述べる。本発明の実施形態の変形例は、実施形態と同様にアドホックシステム100に関する。本変形例における無線装置10は、図2、図4に示した構成と同様の構成をとる。本発明の実施形態との違いは、中継処理部38が、パケット信号200に含まれた距離情報210をもとに、中継局となる無線装置10の周囲の他の無線装置10の台数の密度(以下、「台数密度」と表記する。)を推定する密度推定部を含む点、および、推定された他の無線装置10の台数密度に応じて、比較部44が方式1と方式2とピュアフラッディングとを切替える点である。なお、前述した実施形態と共通する部分については同一の符号を付して説明を簡略化する。
一般的に、ピュアフラッディングは、トラヒック量は多くなるものの、中継局となる無線装置10が無数に存在するため、パケット到達率は高くなる。一方、前述した実施形態のSBF1,2においては、トラヒック量は低減できるものの、ピュアフラッディングに比べ中継局となりうる無線装置10の台数が少ないため、パケット到達率は、ピュアフラッディングよりも悪くなる場合がある。
図8(a)は、本発明の実施形態の変形例にかかる無線装置10のパケット到達率を示すグラフである。シミュレーション条件は、図5における条件と同等とする。図8(a)に図示するごとく、SBF(2−B)の方式は、送信元の無線装置10を中心とした通信エリア内の無線装置10の台数が25以下の場合、ピュアフラッディングに比べて、セクタ数Bに関わらずパケット到達率が大きく低下する。これは、台数密度が低い領域ではパケット信号の中継局数を抑えられることによって、最終的に受信すべき無線装置10までパケット信号が到達できなかった割合が高くなったことを示している。また、SBF(1−B)では、通信エリア内の無線装置10の台数密度が6以下の場合、セクタ数Bにより多少の違いがあるものの、ピュアフラッディングに比べてパケット到達率が落ちている。
これらの測定結果より、通信エリア内の無線装置10の台数密度が概ね25以上の環境ではSBF(2−B)方式、無線装置10の台数密度が概ね6〜25の環境ではSBF(1−B)方式、無線装置10の台数が概ね6以下の環境ではピュアフラッディングに通信方式を切り替えることができれば、トラヒック量の増加を抑えつつ、高いパケット到達率を実現することが可能となる。なお、SBF(1−B)方式、SBF(2−B)方式ともセクタ数Bの変化によってパケット到達率はそれほど変わらないこと、またセクタ数Bが少ないほどトラヒック量が少ないことを鑑み、B=3としたときのSBF(1−3)方式、SBF(2−3)方式、フラッディング方式を適応的に切替えることが望ましい。
本変形例においては、通信エリア内の他の無線装置10の台数密度の推定には、受信部30によって受信されたパケット信号200に含まれた送信元の無線装置10と理想中継地点との距離を示す距離情報210を用いる。無線装置10は、理想中継地点の位置に依存されずに移動しうるものであるが、それにもかかわらず、理想中継地点との距離が短い場合、送信元の無線装置10の周囲の台数密度が高い確率が高いといえ、一方、距離が長いほど台数密度が低い確率が高いといえるからである。ここでは、送信元の無線装置10の周囲の台数密度を、中継局としての無線装置10の周囲の台数密度として用いることとしている。以下においては、通信エリア内の台数密度が25あるいは6のときの、理想中継地点からの距離を調べるために、理想中継ポイントからの距離と、1台の無線装置10あたりの占有面積との関係を算出した。
図8(b)は、本発明の実施形態の変形例にかかる理想中継地点と通信エリア内の無線装置10の占有率との関係を示すグラフである。SBF(2−3)方式でパケット到達率が劣化し始める「通信エリア内の台数密度=25」は、3セクタを想定すると約1/8セクタに1つの無線装置10が存在することになり、無線装置1台あたりのセクタの占有面積は0.125となる。同図より、占有面積0.125のときは、理想中継地点から距離は30mとなり、当該距離内に1つの無線装置10が存在することになる。
同様に、SBF(1−B)でパケット到達率が劣化し始める「通信エリア内の台数密度=6」は、理想中継地点から60m以内に1つの端末が存在することになる。したがって、理想中継地点からの距離が60m以上のときにはピュアフラッディングに、30mから60mのときにはSBF(1−B)通信方式に、30m以下のときにはSBF(2−B)通信方式にそれぞれ切り替えることによって、高いパケット到達率を実現しながらパケット送信数を大きく低減するフラッディング方式が実現できることとなる。
以上説明したように、本変形例においては、SBF1とSBF2とピュアフラッディングを切替えることによって、どのような通信環境においても適応させることとした。これにより、定常的に、パケット到達率を向上しつつ、トラヒック量の増加を抑制できる。以下、本変形例の構成例、動作例について順に説明する。
本変形例における中継処理部38は、受信部30によって受信されたパケット信号200に含まれる送信元の無線装置10と理想中継地点との距離を示す距離情報210に応じて、遅延時間が経過する前に受信部30によって受信した信号に含まれた送信元局ID202、シーケンス番号204と、それぞれ同一の送信元局ID202、シーケンス番号204が含まれた信号が受信された場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止するSBF(2−B)と、遅延時間が経過する前に領域導出部40によって導出された領域と同じ領域を示すセクタID214が含まれたパケット信号200を別の無線装置10から受信した場合であって、受信部30によって受信した信号に含まれた送信元局ID202、シーケンス番号204と、それぞれ同一の送信元局ID202、シーケンス番号204が含まれた信号が受信された場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止するSBF(1−B)と、を切替える。
密度推定部は、受信部30によって受信されたパケット信号200に含まれる距離情報210をもとに、周囲の単位面積あたりの数を推定する。推定される台数密度は、距離情報210に示された距離が長いほど低く、距離が短いほど高くしてもよい。この場合、中継処理部38の比較部44は、推定された無線装置10の台数密度に応じて、SBF(1−B)とSBF(2−B)とを切替える。比較部44は、SBF(1−B)とSBF(2−B)にピュアフラッディングを加えた3つの方式をそれぞれ切替えてもよい。切替え処理は、予め設定されたしきい値と密度推定部によって取得された無線装置10の台数とを比較することによって実行される。
図9は、本発明の実施形態の変形例にかかる無線装置10の動作例を示す図である。この処理は、中継局となりうる無線装置10が送信元の無線装置10から報知されたパケット信号200を受信したことを契機として実行されてもよい。なお、第1しきい値、第2しきい値は双方とも正の整数であり、第1しきい値は第2しきい値より小さい値が設定されているものとする。
無線装置10は、受信したパケット信号200に含まれた情報にもとづいて、遅延時間と通信エリア内の他の無線装置10の台数密度を取得する(S70)。つぎに、無線装置10は、取得した他の無線装置10の台数密度と第1しきい値とを比較する(S72)。他の無線装置10の台数密度が第1しきい値未満である場合(S72のY)、無線装置10は、ピュアフラッディング方式に基づいて、中継処理を実行する(S74)。他の無線装置10の台数密度が第1しきい値以上である場合(S72のN)、S76以降の処理に移る。
ここで、無線装置10は、さらにパケット信号200を受信したか否かを判定する(S76)。受信していない場合(S76のN)、無線装置10は、S84の処理に移る。受信した場合(S76のY)、無線装置10は、推定した他の無線装置10の台数密度と第2しきい値とを比較する(S78)。台数密度が第2しきい値未満である場合(S78のY)、SBF(1−B)に基づく中継処理を実行するために、S70とS76でそれぞれ受信したパケット信号200に含まれた送信元局ID202とシーケンス番号204をそれぞれ比較する(S80)。また、S76で受信したパケット信号200に含まれたセクタID214と領域導出部40で導出された領域とを比較する(S80)。一方、台数密度が第2しきい値以上である場合(S78のN)、SBF(2−B)に基づく中継処理を実行するために、S70とS76でそれぞれ受信したパケット信号200に含まれた送信元局ID202とシーケンス番号204をそれぞれ比較する(S92)。
S80もしくはS92の比較において、比較対象のすべてが一致している場合(S82のY)、無線装置10は中継処理を中止する(S86)。一致していない場合(S82のN)、または、さらにパケット信号200を受信していない場合(S76のN)、無線装置10は、S70において導出した遅延時間が経過しているか否かを確認する(S84)。ここで、遅延時間を経過していた場合(S84のY)、無線装置10は、送信元の無線装置10から報知されたパケット信号200の中継処理を実行する(S74)。一方、遅延時間が経過していなかった場合(S84のN)、無線装置10は、中継処理を待機し(S88)、S76以降の処理を繰り返す。
本変形例によれば、通信エリア内の無線装置10の台数に応じて、中継処理を切替えることによって、通信環境に適応した制御が可能となるため、パケット到達率に影響を与えずに無線リソースを節約できる。また、距離検出部36によって検出された距離に応じて、中継処理を切替えることによって、通信環境に適応した制御が可能となるため、パケット到達率に影響を与えずに無線リソースを節約できる。また、密度推定部によって推定された他の中継装置の単位面積あたりの数が所定のしきい値より低い場合に第1中継処理を実行し、所定のしきい値より高い場合に第2中継処理を実行することによって、通信環境に適応した制御が可能となるため、パケット到達率に影響を与えずに無線リソースを節約できる。
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施形態においては、セクタ数、および、セクタの分割の態様は、あらかじめ無線装置10に設定されているとして説明した。しかしながらこれにかぎらず、セクタ数は、無線装置10ごとに異なってもよい。セクタの分割の態様は、無線装置10ごとに異なってもよい。また、通信経路の状態や、中継するパケット信号200の種別によって、適宜、切替えられてもよい。このような態様により、通信環境の変化に追従でき、トラヒック量を低減できる。また、SBF(2−B)の場合における比較部44の比較対象を送信元局ID202とシーケンス番号204として説明したが、送信元局ID202のみを比較対象としてもよい。また、本変形例においては、通信エリア内の他の無線装置10の台数密度を理想中継地点との距離に応じて推定するとして説明したが、任意の通信装置から通信エリア内の無線装置10の台数密度を取得してもよい。
本発明の実施形態にかかるアドホックシステムの構成例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態にかかるアドホックシステムの構成例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態にかかるアドホックシステムの構成例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態にかかるアドホックシステムの構成例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態にかかる無線装置の構成例を示す図である。 図2の無線装置が受信するパケット信号の構成例を示す図である。 図2の中継処理部の構成例を示す図である。 図5は、図1のアドホックシステムにおけるトラヒック量を示すグラフである。 図1(c)のアドホックシステムの動作例を示すシーケンス図である。 図1の無線装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の変形例にかかる無線装置のパケット到達率を示すグラフである。 本発明の実施形態の変形例にかかる理想中継地点と通信エリア内の無線装置の占有率との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態の変形例にかかる無線装置の動作例を示す図である。
符号の説明
10 無線装置、 30 受信部、 32 理想中継地点導出部、 34 位置取得部、 36 距離検出部、 38 中継処理部、 40 領域導出部、 42 遅延時間導出部、 44 比較部、 46 遅延制御部、 48 中継制御部、 100 アドホックシステム、 200 パケット信号、 202 送信元局ID、 204 シーケンス番号、 206 緯度情報、 208 経度情報、 210 距離情報、 212 ホップ数、 214 セクタID。

Claims (7)

  1. 所定の無線装置から報知された信号を中継する中継装置であって、
    当該中継装置の位置を取得する位置取得部と、
    無線装置から報知された信号であって、前記無線装置の位置を示す位置情報が含まれた信号を受信する受信部と、
    前記受信部によって受信された信号に含まれた位置情報にもとづいて、無線装置から報知された信号を中継するための中継装置が位置すべき理想中継地点を導出する理想中継地点導出部と、
    前記理想中継地点導出部によって導出された理想中継地点と、前記位置取得部によって取得された当該中継装置の位置との間の距離を検出する距離検出部と、
    前記受信部によって無線装置から報知された信号を受信してから、前記距離検出部によって検出された距離をもとに設定された遅延時間が経過した後に、中継処理を実行する中継処理部と、を備え、
    前記中継処理部は、前記遅延時間が経過する前に、前記受信部が信号を再び受信した場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止することを特徴とする中継装置。
  2. 前記受信部において受信した信号には、無線装置を識別する識別情報が含まれており、
    前記中継処理部は、前記遅延時間が経過する前に、前記受信部によって受信した信号に含まれた識別情報と同一の識別情報が含まれた信号が受信された場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止することを特徴とする請求項1に記載の中継装置。
  3. 前記受信部によって受信された信号に含まれた位置情報と、前記位置取得部によって取得された当該中継装置の位置とにもとづいて、前記無線装置を中心として規定された複数の領域のうち、当該中継装置の属する領域を導出する領域導出部をさらに備え、
    前記中継処理部は、前記受信部によって受信された信号を中継する際に、前記領域導出部によって導出された領域が示された領域情報を信号に含め、前記遅延時間が経過する前に、前記領域導出部によって導出された領域と同じ領域を示す領域情報が含まれた信号を別の中継装置から受信した場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止することを特徴とする請求項1に記載の中継装置。
  4. 所定の無線装置から報知された信号を中継する中継装置であって、
    当該中継装置の位置を取得する位置取得部と、
    無線装置から報知された信号であって、無線装置の位置を示す位置情報が含まれた信号を受信する受信部と、
    前記受信部によって受信された信号に含まれた位置情報と、前記位置取得部によって取得された当該中継装置の位置とにもとづいて、無線装置を中心として規定された複数の領域のうち、当該中継装置の属する領域を導出する領域導出部と、
    前記受信部によって受信された信号に含まれた位置情報にもとづいて、無線装置から報知された信号を中継する中継装置が位置すべき理想中継地点を検出する理想中継地点導出部と、
    前記理想中継地点導出部によって検出された理想中継地点と、前記位置取得部によって取得された当該中継装置の位置との間の距離を検出する距離検出部と、
    前記受信部によって受信された信号にもとづいて、周囲に存在する単位面積あたりの他の中継装置の数を推定する密度推定部と、
    前記受信部によって無線装置から報知された信号を受信してから、前記距離検出部によって検出された距離をもとに設定された遅延時間が経過した後に、その信号の中継処理を実行する中継処理部と、を備え、
    前記中継処理部は、前記密度推定部によって推定された他の中継装置の単位面積あたりの数に応じて、前記遅延時間が経過する前に、前記受信部が信号を再び受信した場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止する第1中継処理と、前記遅延時間が経過する前に前記受信部によって受信した信号に含まれた領域情報と前記領域導出部によって導出された領域とが同じ領域を示す場合に前記遅延時間が経過した後の中継処理を中止する第2中継処理と、のいずれかを実行することを特徴とする中継装置。
  5. 前記中継処理部は、前記密度推定部によって取得された他の中継装置の単位面積あたりの数が所定のしきい値より低い場合に前記第1中継処理を実行し、所定のしきい値より高い場合に前記第2中継処理を実行することを特徴とする請求項4に記載の中継装置。
  6. 前記受信部は、無線装置から報知された信号であって、その無線装置と理想中継地点との距離が含まれた信号を受信し、
    前記密度推定部は、前記受信部によって受信された信号に含まれる距離をもとに、他の中継装置の単位面積あたりの数を推定することを特徴とする請求項4に記載の中継装置。
  7. 所定の無線装置から報知された信号を中継する中継装置の中継方法であって、
    当該中継装置の位置を取得するステップと、
    無線装置から報知された信号であって、前記無線装置の位置を示す位置情報が含まれた信号を受信するステップと、
    前記信号に含まれた位置情報にもとづいて、無線装置から報知された信号を中継するための中継装置が位置すべき理想中継地点を導出するステップと、
    前記理想中継地点と前記中継装置の位置との間の距離を検出するステップと、
    無線装置から報知された信号を受信してから、前記距離をもとに設定された遅延時間が経過した後に、中継処理を実行するステップと、を含み、
    前記実行するステップは、前記遅延時間が経過する前に、無線装置から再び信号を受信した場合、遅延時間が経過した後の中継処理を中止することを特徴とする中継方法。
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