JP2008045764A - ダンパ位置調整装置およびこれを備える燃焼装置 - Google Patents

ダンパ位置調整装置およびこれを備える燃焼装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 減速機のギアのバックラッシを埋めることで、ダンパを高精度に位置決めするダンパ位置調整装置の提供。
【解決手段】 給気路6の開度を調整する可動板からなるダンパ8の回転軸9に設けられ、ダンパ8の回転停止位置を調整する装置である。ステッピングモータ20が使用され、その回転駆動力は、減速機21を介して駆動軸19へ伝達される。この駆動軸19と前記回転軸9とは、カップリング22を介して連結される。このカップリング22は、ベース38に回転可能に保持され、そのベース38は外ケース39を介して、給気路6の管壁18に保持される。カップリング22の外周部に設けられるゼンマイバネ47は、一端部がゼンマイケース64に係合され、他端部がカップリング22に係合される。このゼンマイバネ47の付勢力により、回転軸9は周方向一方へ常時付勢される。
【選択図】 図3

Description

この発明は、給気路の開度を調整するダンパの回転軸に設けられ、前記ダンパの回転停止位置を調整するダンパ位置調整装置と、これを備える燃焼装置とに関するものである。特に、ガスまたは油を燃焼させる形式のボイラにおいて、そのバーナへ供給する燃焼用空気の流量を調整するためのダンパ位置調整装置と、これを備えるボイラとに関するものである。
ボイラのバーナへ空気を供給する給気路には、給気量を調整する可動板からなるダンパが設けられている。従来、下記特許文献1に開示されるように、ダンパの回転停止位置を調整可能なダンパ位置調整装置が知られている。この特許文献1に記載の発明では、モータ(19)の回転は、減速機(18)を介してダンパ(9)の回転軸(8)を回転させる構成である。ここで、括弧書きの符号は、この特許文献1中における符号である。
特開2005−98525号公報(図4)
しかしながら、前記特許文献1に記載の発明では、減速機を介してダンパを回転駆動する構成のため、ギアのバックラッシにより、特に逆転時の微小位置決めができないおそれがあった。しかも、オープンループ制御であるため、その誤差を把握および補正することができなかった。
この発明が解決しようとする課題は、減速機のギアのバックラッシを埋めることで、ダンパを高精度に位置決め可能なダンパ位置調整装置と、このダンパ位置調整装置を備える燃焼装置とを提供することにある。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、給気路の開度を調整するダンパの回転軸を、減速機を介して回転させるモータと、前記減速機のギアのバックラッシを除去するように、前記回転軸を周方向一方へ常時付勢する付勢手段とを備えることを特徴とするダンパ位置調整装置である。
請求項1に記載の発明によれば、ダンパの回転軸には、付勢手段により常時、周方向一方へ回転トルクが与えられる。これにより、減速機のギアのバックラッシが除去されるので、ダンパの高精度の位置決めが可能である。
請求項2に記載の発明は、給気路の開度を調整する可動板からなるダンパの回転軸に設けられ、前記ダンパの回転停止位置を調整するダンパ位置調整装置であって、回転量を制御可能なモータと、ギアを介して前記モータの回転を駆動軸へ伝達する減速機と、前記駆動軸と前記回転軸とを連結するカップリングと、このカップリングを回転可能に保持するベースと、一端部が前記ベースに保持され、他端部が前記カップリングに保持されて、前記回転軸を周方向一方へ付勢する付勢手段とを備えることを特徴とするダンパ位置調整装置である。
請求項2に記載の発明によれば、駆動軸とダンパの回転軸とは、カップリングで連結され、このカップリングは、ベースに回転可能に保持されると共に、付勢手段により周方向一方へ常時付勢される。さらに、モータとしては、回転量を制御可能なステッピングモータなどが用いられる。従って、簡易な構成で、減速機のギアのバックラッシを除去でき、ダンパを高精度に位置決めすることができる。
請求項3に記載の発明は、前記モータ、前記減速機、前記カップリングおよび前記ベースは、外ケースに保持され、前記カップリングは、段付き略円柱形状とされ、一端部に前記駆動軸が接続される一方、他端部に前記回転軸が接続され、前記付勢手段は、前記カップリングの外周部にはめ込まれるゼンマイバネから構成され、前記外ケースは、前記給気路を構成する管壁に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載のダンパ位置調整装置である。
請求項3に記載の発明によれば、モータや減速機などは外ケースに保持され、この外ケースが、給気路を構成する管壁に取り付けられる。従って、給気路およびダンパの回転軸への取り付けが容易である。また、付勢手段としてゼンマイバネを用いるが、ダンパの回転角度範囲は小さいことから、比較的長寿命で、ダンパの回転に伴うトルク変化も抑えることができる。
請求項4に記載の発明は、前記ゼンマイバネは、前記ベースに固定されるゼンマイケース内に収容され、前記ゼンマイバネは、一端部が前記ゼンマイケースに係合され、他端部が前記カップリングに係合されることを特徴とする請求項3に記載のダンパ位置調整装置である。
請求項4に記載の発明によれば、ゼンマイバネをゼンマイケースに収容することで、ダストなどの進入を防止して、より長寿命で安定したダンパ位置調整装置を実現することができる。
請求項5に記載の発明は、前記付勢手段は、前記給気路を流れる風圧により前記ダンパに作用する回転力と同一方向へ前記回転軸を付勢することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のダンパ位置調整装置である。
請求項5に記載の発明によれば、給気路を流れる風圧によりダンパに作用する回転力と同一方向へ、付勢手段により回転軸が付勢される。これにより、バックラッシ除去のための付勢手段の負荷を軽減することができる。
さらに、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のダンパ位置調整装置を備えることを特徴とする燃焼装置である。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか1項に記載の作用効果を奏するボイラなどの燃焼装置を提供することができる。
この発明のダンパ位置調整装置およびこれを備える燃焼装置によれば、減速機のギアのバックラッシを埋めることで、ダンパを高精度に位置決め制御することができる。
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。
本発明のダンパ位置調整装置は、ボイラなどの各種燃焼装置に用いられる。前記ボイラは、その種類を特に問わないが、典型的には小型貫流ボイラなどの水管ボイラである。このボイラなどから構成される燃焼装置は、バーナを有する。そして、そのバーナへ燃焼用空気を供給する給気路には、その供給空気流量を調整可能にダンパが設けられる。このダンパは、給気路の開度を調整する弁であり、回転軸まわりに回転可能な可動板から構成される。従って、ダンパの回転停止位置を調整することで、バーナへ供給される空気流量を調整できる。
ダンパ位置調整装置は、回転軸ひいてはダンパを、所望の回転角度で停止可能に、回転制御する装置である。そのために、ダンパ位置調整装置は、ダンパの回転軸に取り付けられる。この際、ダンパ位置調整装置は、既設または既存の燃焼装置に対し、その既設または既存のダンパの回転軸に後付けするようにしてもよい。あるいは逆に、燃焼装置の製造時から本発明のダンパ位置調整装置を組み込む際には、ダンパの回転軸は、ダンパ位置調整装置の駆動軸と一体的に共通のものとして構成してもよい。
ダンパ位置調整装置は、ダンパの回転軸にカップリングを介して連結される駆動軸を備える。この駆動軸は、複数のギアがかみ合わされて構成される減速機を介して、モータにより回転駆動される。従って、モータの回転駆動力は、減速機を介して駆動軸に伝達され、さらにカップリングを介して回転軸に伝達される。このカップリングは、典型的には段付き略円柱形状とされ、一端部に駆動軸が接続される一方、他端部に回転軸が接続される。この際、駆動軸および回転軸は、同一軸線上に配置される。
カップリングは、ベースに回転可能に軸受けされて保持される。このベースは、モータや減速機などを保持する外ケースに対し位置決めされて保持される。但し、ベースは、外ケースと一体的に構成してもよい。外ケースには、モータおよび減速機の他、カップリングを回転可能に保持したベースが設けられる。この際、これら各部品は、外ケース内に収容するのが好ましい。
そして、外ケースは、給気路を構成する管壁に、たとえばボルトナットにより固定される。その際、カップリングを介して、ダンパの回転軸に、駆動軸が連結されて一体回転可能とされる。ところで、モータには、回転量を任意に調整可能なものが使用され、典型的にはステッピングモータ(パルスモータ)が使用される。これにより、回転軸ひいてはダンパは、その回転停止位置を調整可能とされる。
ダンパ位置調整装置は、さらに、減速機のギアのバックラッシを除去するように、回転軸および駆動軸を、周方向一方へ常時付勢する付勢手段を備える。付勢手段の構成は、特に問わず、圧縮バネ、引張バネ、トーションバネなども利用可能であるが、ゼンマイバネが好適に使用される。ゼンマイバネを用いても、ダンパの回転角度範囲は90度と小さいことから、比較的長寿命で、ダンパの回転に伴うトルク変化も抑えることができる。
付勢手段の取付位置は、特に問わず、回転軸または駆動軸に直接に設けてもよいが、本実施形態では、それら軸同士を連結するカップリングに設けられる。具体的には、ゼンマイバネは、周知のとおり細長い帯状の弾性材が渦巻状に巻かれて構成されるが、その中央穴にカップリングが通されて、カップリングの外周部にツバ状に設けられる。そして、そのゼンマイバネは、一端部がベースひいては外ケースに保持され、他端部がカップリングひいては回転軸や駆動軸に保持される。
ゼンマイバネは、ゼンマイケース内に収容して設置するのが好ましい。この場合、ゼンマイケースは、ベースひいては外ケースに固定され、そのゼンマイケースにゼンマイバネの一端部を保持すればよい。より具体的には、渦巻状に巻かれた帯状材の外端部をゼンマイケースに係合し、内端部はカップリングに係合するのがよい。
このようにして設けられたゼンマイバネは、カップリングを介して、回転軸および駆動軸を周方向一方へ常時付勢する。この際、ダンパを開く方向へ常時付勢するようにしてもよいし、逆に、ダンパを閉じる方向へ常時付勢するようにしてもよい。但し、給気路を流れる空気の風圧によりダンパには、ダンパの構成に応じて、閉じる方向または開く方向へ回転力が作用するので、その回転力と同一方向へ付勢力を作用させるのがよい。これにより、バックラッシ除去のための付勢手段の負荷を軽減することができる。このような付勢手段の付勢力により、減速機のギアは、常時、歯面が片当りの状態となり、バックラッシによる弊害が除去される。
このように、本実施形態のダンパ位置調整装置によれば、付勢手段によりカップリングひいては回転軸および駆動軸は、周方向一方へ常時付勢され、バックラッシの除去が図られる。そして、モータとしては、回転量を制御可能なステッピングモータなどが用いられることもあって、ダンパの高精度な位置決めが可能となる。
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明のダンパ位置調整装置は、ボイラなどの燃焼装置だけでなく、吸収式冷凍機の再熱器などにも適用可能であるが、ここでは水管ボイラの一種である貫流式の蒸気ボイラに適用した例について説明する。
図1は、本発明のダンパ位置調整装置の一実施例が適用されたボイラ1を示す概略縦断面図である。また、図2は、図1のII−II断面図である。本実施例のボイラ1は、バーナ2と多数の伝熱管3,3,…とが配置された缶体4を備える。バーナ2は、缶体4の一端部に設けられ、本実施例では平面状の燃焼面(予混合気噴出面)を有する完全予混合式のものが採用されている。缶体4には、バーナ2側の一端部に、送風機5からの燃焼用空気をバーナ2へ送る給気路6が接続され、バーナ2と反対側の他端部に、缶体4からの排ガスを排出する排ガス路(煙突)7が設けられる。
給気路6には、送風機5の下流側に、バーナ2側へ送り出す空気流量を調整するダンパ8が設けられている。このダンパ8は、給気路6の流路方向と直交するように配置された回転軸9まわりに回転可能な板材である。この回転軸9は、ダンパ8および給気路6の幅方向中央に沿って配置される。給気路6内に、ダンパ8が回転可能に保持されることで、その傾き角を調整して、バーナ2側へ送り出す空気流量を調整することができる。
さらに給気路6には、ダンパ8の下流側に、燃料ガスを給気路6内へ噴出するガス燃料供給管10が設けられている。このガス燃料供給管10を介して給気路6内へ燃料ガスを噴出することで、バーナ2側へ送る空気に燃料ガスを混合することができる。このガス燃料供給管10には、燃料流量調整バルブ11が設けられており、噴出させる燃料ガスの流量を調整することができる。
缶体4内に設けられる各伝熱管3は、上部管寄せ12と下部管寄せ13との間に配置される。また、図2に示すように、缶体4の両側壁に沿って配置された外側伝熱管14,14,…は、板状部15,15,…にて互いに連結されており、水管壁16を形成している。この一対の水管壁16,16と上部管寄せ12および下部管寄せ13との間を、バーナ2の燃焼によって生ずる燃焼ガスが、排ガス路7へ向けて直線状に流通するよう導かれる。
給気路6のダンパ8には、図3に示すように、本発明のダンパ位置調整装置17が設けられる。本実施例のダンパ位置調整装置17は、給気路6を構成する管壁18の外面に設置され、ダンパ8の回転軸9を操作することで、ダンパ8による給気路6の開度を変えて燃焼用空気の流量を調整する。
図3は、本実施例のダンパ位置調整装置17を給気路6に設置した状態を示す概略図であり、一部を断面にして示している。そして、図4から図6は、それぞれ、図3におけるIV−IV断面図、V−V断面図、VI−VI断面図である。
本実施例のダンパ位置調整装置17は、ダンパ8の回転軸9に着脱可能に連結される駆動軸19を備える。この駆動軸19には、モータ20からの回転駆動力が減速機21を介して与えられる。従って、駆動軸19を回転軸9と連結しておくことで、モータ20によりダンパ8の回転軸9を回転させて、ダンパ8の回転停止位置を任意に調整できる。前記モータ20としては、回転停止位置を任意に調整可能なものが使用され、本実施例ではステッピングモータ(パルスモータ)が使用される。
駆動軸19は、ダンパ8の回転軸9と、カップリング22を介して連結される。図7は、本実施例のカップリング22を示す斜視図であり、図8は、そのVIII−VIII矢視図である。本実施例のカップリング22は、段付き略円柱形状とされ、長手方向中央部の段付き部には、径方向外側へ円板状に延出してフランジ23が一体形成されている。また、カップリング22には、その軸線に沿うと共に長手方向両端面に開口して、小径穴24と大径穴25とが形成されている。小径穴24は、カップリング22の小径部26側の一端面に開口して形成され、大径穴25は、カップリング22の他端面に開口して形成されている。
そして、小径穴24には、駆動軸19が挿入され、この駆動軸19は取付ネジ27にてカップリング22と一体化される。そのために、カップリング22の小径部26には、半径方向に貫通して、ネジ穴28が形成されている。一方、大径穴25にはダンパ8の回転軸9が挿入可能とされ、この回転軸9はキー29(図6)にてカップリング22と一体回転可能とされる。そのために、回転軸9の外周面と、カップリング22の大径穴25の内周面とには、それぞれキー溝30が形成されている。また、カップリング22の大径部31には、キー固定用ネジ32が通されるネジ穴33と、後述する表示指針34を取り付けるための取付穴35,35とが形成されている。駆動軸19と回転軸9とをカップリング22に取り付けた状態では、駆動軸19および回転軸9は、同一軸線上で一体回転可能とされる。
カップリング22は、回転軸9が連結される側の他端部が、やや小径の軸受部36に形成されており、この軸受部36が、すべり軸受37を介してベース38に回転自在に保持される。このベース38は、外ケース39に保持され、この外ケース39は、そのフランジ40の四隅に形成したボルト挿通穴41,41,…を介して、給気路6を構成する管壁18にボルトナット(不図示)により固定される。外ケース39は、一端部に減速機21およびモータ20が保持され、他端部へ開口して中空部42を有する。減速機21を介してモータ20により駆動される駆動軸19は、中空部42内へ水平に突出して配置される。そして、その駆動軸19にカップリング22の一端部を連結した状態で、カップリング22の他端部を回転自在に保持するベース38が、外ケース39の中空部42の開口を塞ぐよう設けられる。
ベース38は、図3に示すように、段付きの側壁43を有する。そして、この側壁43が、上述したように、外ケース39の中空部42の開口を塞ぐよう設けられる。この側壁43の中央部には、丸穴が形成されており、この丸穴には、略円筒状のすべり軸受37を介して、カップリング22が回転自在に保持される。さらに、ベース38には、その下部から水平に延出して板状片44が一体形成されている。この板状片44は、外ケース39の中空部42の奥側へ向けて延出して配置される。
ところで、外ケース39の中空部42内には、カップリング22の他、後述する回転異常検出手段45、ダンパ位置表示手段46および付勢手段(符号省略)が収容されて密閉される。また、外ケース39へのベース38の取付状態において、外ケース39の他端部には、カップリング22のキー溝30付きの大径穴25が露出される。この大径穴25には、上述したように、ダンパ8の回転軸9が連結されて使用される。
図3および図4に示すように、回転異常検出手段45は、被検出板48と検出器49とを備える。被検出板48は、カップリング22の軸方向中央の段付き部に、径方向外側へ延出して固定される。本実施例の被検出板48は、薄い円板からなり、ステンレスなどの金属製である。この被検出板48は、カップリング22や駆動軸19と同心に設けられる。その際、被検出板48は、カップリング22の小径部26にはめ込まれ、カップリング22のフランジ23に沿って固定される。
被検出板48の外周部の一部には、周方向等間隔に多数のスリット50,50,…を形成したスリット形成領域51が設けられる。本実施例では、四分の一(90度)の円弧分だけ、スリット形成領域51が設けられる。スリット形成領域51に形成される各スリット50は、同一の形状および大きさである。本実施例では、被検出板48の半径方向に沿った細長い矩形状の溝が、周方向に沿って等間隔に打ち抜き形成されている。
このスリット50を検出するための検出器49は、ベース38の板状片44の先端部に固定される回路基板52を介して設けられる。本実施例の検出器49は、透過型フォトインタラプタからなり、発光素子と受光素子との間に被検出板48の外周部が介在された状態に取り付けられる。検出器49の発光素子と受光素子との間に被検出板48を介在させることで、検出器49と対応した位置(発光素子から受光素子への光路と対応した位置)に被検出板48のスリット50が配置されるか否かにより、受光素子における発光素子からの受光の有無が切り替えられる。これにより、検出器49は、被検出板48に形成したスリット50の検出が可能とされる。
本実施例のダンパ位置調整装置17は、図4においてスリット形成領域51の時計方向の端部スリット53が、検出器49と対応した位置に配置された状態で、ダンパ8が給気路6を全閉状態とするように位置決めされて、ダンパ8の回転軸9に取り付けられる。ダンパ8の板面に対する回転軸9のキー溝の位置は予め定まっているので、カップリング22に形成するキー溝30の周方向位置と、カップリング22に取り付ける被検出板48の周方向位置とを調整しておくことで、前記位置決めは容易になされる。
そして、本実施例では、スリット形成領域51は、被検出板48の90度分だけ形成しているので、スリット形成領域51の時計方向の端部スリット53が、検出器49と対応した位置に配置された状態では、上述したようにダンパ8が給気路6を全閉する一方、スリット形成領域51の反時計方向の端部スリット54が、検出器49と対応した位置に配置された状態では、ダンパ8が給気路6を全開することになる。
このような構成のダンパ位置調整装置17は、給気路6を構成する管壁18の外面に設けられる。その際、その管壁18を貫通して外部へ突出する回転軸9に、カップリング22を介して駆動軸19が連結される。このような構成であるから、本実施例のダンパ位置調整装置17は、既設または既存のボイラ1にも容易に後付けできる。
ところで、ボイラ1の保守点検などのために、ダンパ8の位置を容易に把握可能とするのが望ましい。そこで、本実施例のダンパ位置調整装置17には、図3および図6に示すように、ダンパ8の回転方向の位置を表示するダンパ位置表示手段46が設けられている。本実施例のダンパ位置表示手段46は、カップリング22から半径方向外側へ延出するよう設けられる棒状の表示指針34と、外ケース39に形成した周方向溝55に設けられる表示板56とを備える。
図示例の表示指針34は、その基部57が、カップリング22の大径部31の外周面に取り付けられる。具体的には、大径部31に形成した取付穴35に、基部57の一部をはめ込んで、固定ネジ58により固定される。そして、この基部57の一端部から外方へ延出して、丸棒状の指針本体59が形成されている。この指針本体59は、カップリング22の半径方向に沿って設けられる。そして、指針本体59の先端部には、先端側へ行くに従って互いに近接する傾斜面60,60が形成されている。この傾斜面60同士が突き当たることで形成される線状の先端部61は、表示指針34のカップリング22への取付状態において、カップリング22の軸方向に沿って配置される。この線状の先端部61には、蛍光塗料などを塗布するのが好ましい。
上述したように、表示指針34は、基部57の中央部に形成した貫通穴を介して、カップリング22の外周面に固定ネジ58がねじ込まれることで取り付けられる。このようにしてカップリング22に固定された指針本体59の先端部61は、外ケース39に形成した周方向溝55に突入して配置される。この周方向溝55は、90度よりもやや大きい角度分だけ形成されている。従って、ダンパ8の回転異常が発生しても、指針本体59が周方向溝55の端部に当接することで、それ以上の回転が阻止される。
外ケース39の外周面には、前記周方向溝55を覆うように、可撓性を有する透明の表示板56が設けられる。この表示板56は透明であるから、外ケース39の外部から指針本体59の先端部61を視認することができる。従って、指針本体59の移動具合で、回転軸9つまりダンパ8の位置を知ることができる。本実施例の表示板56には、たとえば「0」から「9」までの数値が等間隔に付されている。ダンパ8が全閉時には指針本体59の先端部61が「0」を示し、ダンパ8が全開時には指針本体59の先端部61が「9」を示すように構成されている。
ところで、減速機21内のギア同士のバックラッシによる弊害を除去するために、ダンパ位置調整装置17には、カップリング22ひいては回転軸9や駆動軸19を周方向一方へ常時付勢する付勢手段をさらに備える。本実施例の付勢手段は、図3および図5に示すように、ゼンマイバネ47から構成され、このゼンマイバネ47は、カップリング22の大径部31にはめ込まれて設けられる。そして、ゼンマイバネ47は、外端部62がベース38ひいては外ケース39に保持される一方、内端部63がカップリング22に保持されて、カップリング22を周方向一方へ常時付勢する。
より具体的には、ゼンマイバネ47は、細長い長尺の金属製帯状材が渦巻状に巻かれて構成され、その元に戻ろうとする力を、周方向の付勢力として利用される。本実施例のゼンマイバネ47は、外端部62と内端部63とが、それぞれ略U字状に屈曲形成されている。そして、ゼンマイバネ47は、ゼンマイケース64に収容されて使用される。
図9は、本実施例のゼンマイケース64を示す分解斜視図である。本実施例のゼンマイケース64は、ケース本体65とケース蓋66とから構成される。ケース本体65は、金属板がプレス加工されて構成され、円形板部67の外周部の一部に、矩形板部68を連続的に形成した形状とされる。そして、その外周部は、板面に対し垂直に折り曲げられて、折曲げ部69が連続的に形成されている。ところで、矩形板部68の幅寸法は、円形板部67の直径より小さく形成されており、その幅方向中央部の折曲げ部69には、さらに外方へ垂直に折り曲げて当り片70を形成している。この当り片70は、ゼンマイケース64をベース38の板状片44に取り付ける際に、板状片44の先端部に当てることで、ベース38に対するゼンマイケース64の位置決めを行うためのものである。
また、円形板部67の中央部には、円形穴71が貫通形成されている。この円形穴71は、カップリング22の大径部31より一回り大径である。そして、この円形穴71と連続して、矩形板部68の一部を切り起こすことで、ゼンマイバネ47の外端部62を引っ掛ける係止片72が形成される。この係止片72は、矩形板部68の幅方向中央部において、前記当り片70と隣接して形成される。
一方、ケース蓋66も、基本的にはケース本体65と同様の構成であり、対応する箇所には同一の符号を付して説明する。ケース蓋66は、ケース本体65の折曲げ部69にはめ込み可能に、外寸が一回り大きく形成されている。また、円形板部67や矩形板部68の板面に対する折曲げ部69の折り曲げ寸法は、ケース本体65の場合よりも十分小さい。さらに、ケース蓋66には、円形板部67から延出する矩形板部68の先端側には、折曲げ部69が形成されない。
このような構成のゼンマイケース64には、ゼンマイバネ47が収容される。その際、ゼンマイバネ47は、その外端部62がケース本体65の係止片72に引っ掛けられる。そして、ゼンマイバネ47が収容されたゼンマイケース64は、ゼンマイケース64の円形穴71や、ゼンマイバネ47の内穴を、カップリング22の大径部31にはめ込んだ状態で、ベース38の板状片44に固定される。具体的には、ゼンマイケース64の矩形板部68側の折曲げ部69の外面が、ベース38の板状片44の上面に重ね合わされて、折曲げ部69に形成したネジ穴78,78に、ベース38の下面から固定ネジ(図示省略)がねじ込まれる。
ところで、カップリング22の大径部31の外周面には、係止溝73が形成されている。この係止溝73は、図5および図8に示すように、断面略T字形状に形成されている。そして、この係止溝73にゼンマイバネ47の内端部63を引っ掛けた状態で、ゼンマイバネ47はゼンマイケース64を介してベース38に保持される。これにより、ゼンマイバネ47は、カップリング22を周方向一方へ常時付勢することになる。ところで、ケース蓋66は、ケース本体65とカップリング22のフランジ23との間に挟まれて配置され、ケース本体65がベース38に固定されることで、ケース蓋66もケース本体65から脱落不能に位置決めされる。
ゼンマイバネ47の付勢力は、図5において、ゼンマイバネ47を表裏逆転して、前記係止片72や前記係止溝73への引っ掛け方向を逆にすることで、周方向いずれの方向でも設定可能であるが、本実施例では、ダンパ8を閉じる方向に付勢するよう設けられる。本実施例のような平板状のダンパ8の場合、送風機5からの風圧によりダンパ8は閉じる方向へ回転しようとすることが確認されているので、その方向に合わせたものである。これにより、ゼンマイバネ47の負荷を軽減することができる。
本実施例のダンパ位置調整装置17は、さらに制御器74を備える。この制御器74には、モータ20(ステッピングモータ)と検出器49とが接続される。これにより、ダンパ8の回転異常を監視しつつ、モータ20の回転を制御することができる。モータ20を制御するために、制御器74は、モータ20への駆動パルスを含む制御信号の作成回路を有し、その作成した制御信号をモータ20へ出力可能である。これにより、モータ20は、正転または逆転と、その回転角が任意に制御される。また、駆動パルスの間隔を変えることで、回転速度が制御される。
実際にダンパ8を開閉制御するに際し、制御器74は、まずダンパ8の全閉位置を原点とするために原点検出動作を行う。本実施例では、まず図4において、反時計方向へ被検出板48を回転させる。いま被検出板48のスリット形成領域51内に検出器49が配置されているとすれば、被検出板48の回転に伴い検出器49は定期的にスリット50を検出するので、その検出パルスが検出信号として制御器74へ入力される。そして、検出器49がスリット形成領域51外に配置されるまで被検出板48が回転されると、パルスが検出されなくなる。所定時間パルスが検出されないと、制御器74は検出器49がスリット形成領域51外にあると認識し、回転方向を逆方向へ切り替える。すなわち、本実施例では、被検出板48を時計方向へ逆転させ、最初にパルス(時計方向の端部スリット53)が検出された位置を原点とする。この時計方向への回転による原点確認は、回転方向切替え前の反時計方向の回転よりも微速でなされる。
このようにして検出された原点は、ダンパ8の全閉位置と対応しているので、この状態を基準として、制御器74はモータ20へ駆動信号を出力し、ダンパ8を開閉制御することができる。制御器74は、ダンパ8の開閉のためにモータ20を駆動すれば、それに伴い検出器49からスリット50の検出信号がパルスとして取得される。従って、制御器74は、検出器49からの検出信号をモータ20への制御信号と比較して、ダンパ8の回転異常を監視することができる。具体的には、モータ20への駆動パルスからなる制御信号と、検出器49によるスリット50の検出パルスからなる検出信号とを比較し、回転異常の有無を監視する。
たとえば、モータ20へ駆動パルスを送ったのに、検出器49から検出パルスが検出されない場合に、回転異常と検知する。この際、検出器49からの検出パルスは、モータ20への駆動パルスの周波数と異なるのが通常であるから、この相違を考慮して制御する。たとえば、駆動信号の所定パルス分の時間が経過しても、なお検出信号のパルスが一つも検出されない場合に、はじめて回転異常と判断するよう制御する。回転異常と検知した場合、制御器74は、ボイラ1の制御盤(図示省略)へ停止信号SPを送り、燃焼を停止させるなどの処置を行う。また逆に、ステッピングモータ20へ駆動パルスを送っていないのに、検出器49からパルスが検出された場合にも、回転異常を検知することができる。
ところで、バーナ2へ供給される空気温度(外気温)、ボイラ1の排ガス温度、その排ガス中の煤塵、窒素酸化物(NO)、酸素(O)または一酸化炭素(CO)の量(濃度)などに基づき、ダンパ8の回転停止位置を調整するために、ダンパ位置調整装置17には各種のセンサを備えるのがよい。このようなセンサとして、温度センサ、煤塵センサ、NOセンサ、Oセンサ、COセンサなどを挙げることができる。このようなセンサは、一つだけ設けてもよいし、複数種設けてもよい。各センサは制御器74と接続され、その検出信号が制御器74へ入力される。
本実施例では、ダンパ位置調整装置17の外ケース39に、第一センサ75を設ける一方、ボイラ1の缶体4出口における排ガス路7に、第二センサ76を設けている。第一センサ75は、サーミスタからなる外気温センサであり、第二センサ76は、排ガス温度を計測する排ガス温度センサの他、その排ガス中の煤塵、窒素酸化物、酸素または一酸化炭素の量を計測する煤塵センサ、NOセンサ、OセンサまたはCOセンサなどのうちからいずれか一以上のセンサを採用して取り付けられる。
ただし、必ずしも第一センサ75と第二センサ76の両方を設ける必要はなく、いずれか一方のセンサだけを使用して制御することも可能である。また、外気温センサからなる第一センサ75は、外気温、すなわちバーナ2へ供給する空気温度を計測する。この第一センサ75は、外気温を検出できればよく、その取付位置は特に問わず、ダンパ位置調整装置17の外ケース39から離れて設置することもできる。
本実施例のダンパ位置調整装置17が設けられた蒸気ボイラ1の概略動作は、以下のとおりである。
外気吸込路77(図1)から供給される燃焼用空気(外気)は、ガス燃料供給管10から供給される燃料ガスと給気路6内において予混合され、この予混合気はバーナ2から缶体4内へ向けて噴出される。その際、予混合気は、バーナ2で着火手段(図示省略)により着火され燃焼する。この燃焼に伴い生ずる燃焼ガスは、缶体4内の伝熱管3,3,…と熱交換して排ガスとなり、この排ガスは排ガス路7から大気中へ排出される。各伝熱管3内の水は、燃焼ガスとの熱交換により加熱され、蒸気化される。この蒸気は、上部管寄せ12に接続される蒸気取出手段(図示省略)から蒸気使用設備(図示省略)へ供給される。
本実施例のボイラ1は、高燃焼と低燃焼とを切り替えて運転する。そのために、ダンパ8は、高燃焼風量位置と低燃焼風量位置のいずれかを選択して位置決め可能である。このダンパ8の位置調整は、ダンパ位置調整装置17の制御器74が行う。つまり、制御器74には、ボイラ1から高燃焼か低燃焼かの選択信号SLが入力され、それに基づきモータ20を制御して、ダンパ8を所望の回転停止位置へ配置する。モータ20がステッピングモータの場合には、上述した原点検出動作をなした後、その原点から所望の回転停止位置まで駆動軸19が回転するように、各燃焼に対応した所定数のパルスを出力する。たとえば、高燃焼風量位置までには500パルス、低燃焼風量位置までには200パルスを出力して、ダンパ8を回転させる。この出力パルス数は、一例であり、使用するモータ20により異なることは勿論である。ダンパ8の回転時には、上述したように、検出器49にて回転異常が監視される。
このようにして、ボイラ1はダンパ8を低燃焼風量位置か高燃焼風量位置のいずれかに配置して運転を行うが、ダンパ8の回転停止位置は各センサ75,76に基づき調整される。たとえば、第一センサ75(外気温センサ)を用いた場合には、それにより検出した外気温の変化に応じて、ダンパ8の位置を調整可能である。これにより、外気温が変化した場合でも、適切な燃焼状態および燃費で、ボイラ1を運転することができる。
具体的には、制御器74は、第一センサ75からの出力に基づいて、高燃焼および低燃焼の各回転停止位置を補正する。つまり、外気温の高低を考慮して、前記パルス数を増減するなどして、ダンパ8の回転停止位置を調整する。このような制御器74による制御を利用して、本実施例のダンパ位置調整装置17により、たとえば空気比を一定に制御してボイラ1を運転することもできる。具体的には、制御器74は、外気温が変化してもバーナ2の空気比がほぼ一定の値となるように、モータ20の回転を制御するプログラムを記憶している。
ここで、空気比とは、実際燃焼空気量/理論燃焼空気量をいう。つまり、「燃焼に際して実際に必要な空気量」/「燃焼に際して理論上必要な空気量」を「空気比」という。空気は、外気温の変化に伴い体積が変化するが、第一センサ75を設けることで、この体積変化に容易に対応することができる。
また、第一センサ75に代えてまたはそれに加えて、上述した煤塵センサ、NOセンサ、OセンサまたはCOセンサなどから選択した第二センサ76を用いて、ダンパ8の回転停止位置を調整可能とできる。これらの各センサ75,76は、いずれも従来公知のセンサを利用できるが、煤塵センサについては、発光素子と受光素子との間に排ガスを介在させ、受光素子における受光強度からスモークの濃度を把握するスモーク測定装置を利用できる。このスモーク測定装置として、特開2005−265609号に開示した装置を利用することもできる。
第二センサ76として煤塵センサを用いる場合は、煤塵量が少なくなる方向にダンパ8を調整する。NOセンサやCOセンサを用いる場合は、NOまたはCOが少なくなる方向にダンパ8を調整する。Oセンサを用いる場合は、最適燃焼状態の酸素濃度に維持するようダンパ8を調整するか、または第一センサ75と同様に、空気比が一定になるようにダンパ8を調整する。また、排ガス温度センサは、排ガス温度に基づき、最適燃焼状態となるように、ダンパ8を調整する。
外気温センサ、排ガス温度センサ、煤塵センサ、NOセンサ、Oセンサ、COセンサなどのうちから複数のセンサを用いる場合には、予め設定された優先度に基づき、その優先度の高いセンサからの検出信号を優先して制御するようにプログラムを組んで制御することができる。この優先順位は、ボイラ1の運転工程全体を通して同じであってもよいし、運転段階に応じて変更してもよい。
ところで、制御器74は、ボイラ1の燃焼停止時には、ダンパ8を駆動して、給気路6を全閉状態とする。これにより、炉内から給気路6への熱風の逆流を防止して、熱影響を最小にすることができる。また、このことは、排熱損失の抑制にもつながる。
以上の説明は、本実施例のダンパ位置調整装置17がボイラ1の出荷前に既に装備されている場合の説明であるが、同ダンパ位置調整装置17は、既設のボイラ1に簡単に装備できるように以下のように工夫されている。すなわち、既設のボイラ1が、高燃焼風量と低燃焼風量とのいずれかを選択して位置決め可能に構成されているとする。この既設ボイラ1の構成は、図3において、ダンパ位置調整装置17がなく、代わりにモータユニット(図示省略)が装着されている。そして、ダンパ位置調整装置17を既設のボイラ1に装着するには、このモータユニットを取り外し、代わりにダンパ位置調整装置17を装着すればよい。その際、モータユニットおよびダンパ位置調整装置17とは、給気路6を構成する管壁18の外面に取り付ける固定ボルト(図示省略)の位置を同じに構成している。このような構成としているので、モータユニットなどを取り外し、ダンパ位置調整装置17を簡単に取り付けることができる。
本実施例のダンパ位置調整装置17によれば、付勢手段であるゼンマイバネ47により、カップリング22、回転軸9および駆動軸19が、常時周方向一方へ付勢される。これにより、減速機21内のギアの歯面は、常に片当たりの状態となり、バックラッシの除去が図られる。しかも、モータ20にステッピングモータを用いるので、ダンパ8を任意の位置に高精度で停止できる。また、各種センサと組み合わせて制御すれば、ボイラ1は良好な燃焼状態を継続可能となる。特に、外気温センサなどを使用して、一定の空気比または酸素量で燃焼させることで、燃焼効率が向上し、燃料費を節約できる。また、被検出板48と検出器49とにより、回転異常が検出できるため、機器誤動作による燃焼不良を防止できる。
本発明のダンパ位置調整装置17およびこれを備える燃焼装置は、前記実施例の構成に限らず適宜変更可能である。たとえば、前記実施例では、被検出板48は円板としたが、スリット形成領域51の箇所を少なくとも備えていればよいので、扇形などにすることも可能である。また、前記実施例では、付勢手段としてゼンマイバネ47を用いたが、圧縮バネ、引張バネ、トーションバネなども使用可能である。しかも、付勢手段の取付位置も適宜に変更可能であり、回転軸9または駆動軸19に直接に設けてもよい。
また、ダンパ位置調整装置17は、既設ボイラ1においても、既設ダンパ8の既設回転軸9に後付け可能であるが、ボイラ1には、ダンパ8を開く方向が時計方向の右回りのものと、反時計方向の左回りのものがあり、またダンパ8の回転軸9のキー溝もダンパ8の板面に対し、機種により異なる場合がある。これら異なる形式のボイラ1に対しても互換性のある部品とするために、被検出板48には複数のスリット形成領域51を設けると共に、カップリング22に対する表示指針34の取付位置も変更可能としてもよい。そのために、前記実施例のカップリング22の大径部31には、直径方向に対向した二箇所に、表示指針34の取付穴35が形成されている。しかも、表示指針34は、図6において、各取付穴35に、指針本体59を左右いずれの方向へ向けても設置可能とされている。また、ゼンマイバネ47による付勢力を逆転させるために、ゼンマイバネ47を表裏反転してゼンマイケース64に収容してもよいことは前述したとおりである。
本発明のダンパ位置調整装置の一実施例が適用されたボイラを示す概略縦断面図である。 図1のII−II断面図である。 本実施例のダンパ位置調整装置を給気路に設置した状態を示す概略図であり、一部を断面にして示している。 図3におけるIV−IV断面図である。 図3におけるV−V断面図である。 図3におけるVI−VI断面図である。 本実施例のカップリングを示す斜視図である。 図7のVIII−VIII矢視図である。 本実施例のゼンマイケースを示す分解斜視図である。
符号の説明
1 ボイラ(燃焼装置)
6 給気路
8 ダンパ
9 回転軸
17 ダンパ位置調整装置
18 管壁
19 駆動軸
20 モータ
21 減速機
22 カップリング
38 ベース
39 外ケース
47 ゼンマイバネ(付勢手段)
64 ゼンマイケース

Claims (6)

  1. 給気路の開度を調整するダンパの回転軸を、減速機を介して回転させるモータと、
    前記減速機のギアのバックラッシを除去するように、前記回転軸を周方向一方へ常時付勢する付勢手段と
    を備えることを特徴とするダンパ位置調整装置。
  2. 給気路の開度を調整する可動板からなるダンパの回転軸に設けられ、前記ダンパの回転停止位置を調整するダンパ位置調整装置であって、
    回転量を制御可能なモータと、
    ギアを介して前記モータの回転を駆動軸へ伝達する減速機と、
    前記駆動軸と前記回転軸とを連結するカップリングと、
    このカップリングを回転可能に保持するベースと、
    一端部が前記ベースに保持され、他端部が前記カップリングに保持されて、前記回転軸を周方向一方へ付勢する付勢手段と
    を備えることを特徴とするダンパ位置調整装置。
  3. 前記モータ、前記減速機、前記カップリングおよび前記ベースは、外ケースに保持され、
    前記カップリングは、段付き略円柱形状とされ、一端部に前記駆動軸が接続される一方、他端部に前記回転軸が接続され、
    前記付勢手段は、前記カップリングの外周部にはめ込まれるゼンマイバネから構成され、
    前記外ケースは、前記給気路を構成する管壁に取り付けられる
    ことを特徴とする請求項2に記載のダンパ位置調整装置。
  4. 前記ゼンマイバネは、前記ベースに固定されるゼンマイケース内に収容され、
    前記ゼンマイバネは、一端部が前記ゼンマイケースに係合され、他端部が前記カップリングに係合される
    ことを特徴とする請求項3に記載のダンパ位置調整装置。
  5. 前記付勢手段は、前記給気路を流れる風圧により前記ダンパに作用する回転力と同一方向へ前記回転軸を付勢する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のダンパ位置調整装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のダンパ位置調整装置を備えることを特徴とする燃焼装置。
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