JP2008045321A - 斜面上の深礎基礎設計方法 - Google Patents

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Yoshito Maeda
良刀 前田
Toshio Yasumatsu
敏雄 安松
Michiaki Sakate
道明 坂手
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DOYU DAICHI CO Ltd
West Nippon Expressway Co Ltd
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Abstract

【課題】安全率をより適正に考慮し、設計される構造をより適切な大きさのものにできる、斜面上の深礎基礎設計方法を提供する。
【解決手段】本発明にかかる斜面上の深礎基礎設計方法では、斜面(1)に設置される柱状の杭(2)の軸線(L)に対し所定の滑り角(α)を成して該斜面と該杭の双方に接するすべり面(3)の第一縁線(3a)及び第二縁線(3b)から該軸線と平行に起立する第一側面(4)及び第二側面(5)のそれぞれの抵抗力を、該杭の水平支持力に加味している。ここに、該第一縁線及び該第二縁線は、該すべり面と該杭との半円を成す接線(3c)の両端部から、該両端部における該杭の接線(6a又は6b)に対し所定のひろがり角(β)を成して該斜面に達する線である。
【選択図】図1

Description

本発明は、山岳橋梁における基礎構造のような、斜面上の深礎基礎を設計する方法に関するものである。
山岳部の急峻地形に橋梁の基礎を設置する場合、人力や小型機械による掘削を行い杭体を施工する深礎ぐいが採用されることが多い。急峻地形においては、掘削にあたって大型機械の搬入が困難であり、また、深礎ぐいによれば、地山への影響を小く抑えることができるからである。
深礎ぐいに関しては、これまで、幾つかの調査研究がなされている。例えば、昭和56年度から57年度にかけては、財団法人高速道路調査会が中心となり、斜面上の深礎ぐいに関する研究が行われている。そして、これらの調査研究を基にして提案された設計手法は、斜面上の基礎構造を設計するために今現在も用いられている。なお、これらの調査研究の結果は文献として公に頒布されていないが、設計手法については、例えば、日本道路公団発行の「設計要領第二集」(特に4−56乃至4−86頁)に詳説されている。
設計要領第二集 日本道路公団発行
上記設計手法において求められる物性値は、実測例や推測式を元に設定されることが多い。しかしながら、それら実測例や推測式の基礎となる調査研究が行われていた当時、数値解析や土質調査技術は、現在程発達していなかった。そのため、物性値の設定にあたり、確証が得られない部分については安全側に見積もるざるを得ず、その結果、設計された構造は、安全率が過大に見積もられた、必要以上の大きさのものになるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、安全率をより適正に考慮し、設計される構造をより適切な大きさのものにできる、斜面上の深礎基礎設計方法を提供することにある。
本発明にかかる斜面上の深礎基礎設計方法では、斜面に設置される柱状の杭の軸線に対し所定の滑り角を成して該斜面と該杭の双方に接するすべり面の第一縁線及び第二縁線から該軸線と平行に起立する第一側面及び第二側面のそれぞれの抵抗力を、該杭の水平支持力に加味している。ここに、該第一縁線及び該第二縁線は、該すべり面と該杭との半円を成す接線の両端部から、該両端部における該杭の接線に対し所定のひろがり角を成して該斜面に達する線である。
従来の設計方法における杭の水平支持力は、すべり面に沿うせん断抵抗力の水平分力とされていた。なお、すべり面とは、斜面に設置される柱状の杭の軸線に対し所定の滑り角を成して斜面と杭の双方に接し、直線を成す斜面との接線と、半円を成す杭との接線と、杭との接線の両端部から、その両端部における杭の接線に対し所定のひろがり角を成して斜面に達する第一縁線及び第二縁線とで囲まれた面である。これに対し、本発明の設計方法では、すべり面の第一縁線及び第二縁線から杭の軸線と平行に起立する側面も杭の水平支持に寄与し得ることに着目し、この水平支持に寄与し得る領域を第一側面及び第二側面として、それぞれの側面の抵抗力を杭の水平支持力に加味することにより、杭の水平支持力をより実情に近づけて適切に評価することができる。そのため、安全率が適正に考慮されることとなり、設計される構造をより適切な大きさのものにできる。
本発明にかかる斜面上の深礎基礎設計方法の具体例を、図1〜6を参照しながら説明する。図1は同設計方法において水平支持力に加味される抵抗力が発生する第一側面及び第二側面を模式的に示し、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)は平面図である。図2は標準的な深礎基礎の設計の流れを示すフローチャート図である。図3はFEM解析モデルの概要を示す斜視図、図4は図3に示すFEM解析モデルの側面図、図5は同平面図である。図6は異なる手法で算出した水平荷重に対する杭頭変位を比較して示すグラフである。なお、図1において、杭下側の大部分は斜面の土中に埋設されるところ、要部を明確にするため、地表面は二点鎖線で示し、要部を実線で示すこととしている。また、後述の数式において使用される変数A及びA’に対応する部分が括弧書きで示されている。更に、図6において、菱形の点はFEM解析、三角の点は本発明にかかる設計方法(本設計法)、四角の点は従来の設計方法(従来法)による結果であることを示している。
この設計方法の基本的な流れは、従来と同様であり、例えば、図2に示すような、日本道路公団発行の設計要領第二集に従ったものとなる。しかしながら、地盤の水平支持力の計算方法において異なるものとなっており、斜面1に設置される柱状の杭2の軸線Lに対し所定の滑り角αを成して斜面1と杭2の双方に接するすべり面3の第一縁線3a及び第二縁線3bから杭2の軸線Lと平行に起立する第一側面4及び第二側面5のそれぞれのせん断抵抗を、杭2の水平支持力に加味している。
第一縁線3a及び第二縁線3bは、すべり面3と杭2との半円を成す接線3cの両端部から、両端部における杭2の接線6に対し所定のひろがり角βを成して斜面1に達する線である。そして、すべり面3は、この第一縁線3aと、第二縁線3bと、直線を成す斜面1との接線3dと、半円を成す杭2との接線3cとで囲まれた面である。
従来の設計方法における杭2の水平支持力は、すべり面3に沿うせん断抵抗力の水平分力とされ、次の数式1により算出されていた。
Figure 2008045321
これに対し、本発明の設計方法では、すべり面3の第一縁線3a及び第二縁線3bから杭2の軸線Lと平行に起立する側面も杭の水平支持に寄与し得ることに着目し、この水平支持に寄与し得る領域を第一側面4及び第二側面5として、それぞれの側面の抵抗力を杭2の水平支持力に加味することとしている。第一側面4及び第二側面5は、地盤反力が許容水平支持力を越える塑性化領域であるが、この領域は土塊が崩落しない限り、外力に対して抵抗力を有すると考えられる。そこで、その抵抗力を前記水平支持力と同じ方法により求めると、次の数式2で表すことができる。
Figure 2008045321
数式2においてA’はすべり土塊の側面積であるが、すべり土塊とはすべり面3を底面とする、第一側面4、第二側面5及び杭2の表面で囲まれた土塊であり、すべり土塊の側面積とは第一側面4或いは第二側面5の面積である。(図1において第一側面4と第二側面5の面積は等しいため、2・A’は第一側面4の面積と第二側面5の面積の和となる。)また、Zはこのすべり土塊の高さであり、図1(b)に示すように、すべり土塊が杭2に接している部分における杭2の軸線L方向の長さに相当する。
この設計方法では、数式1で得られる支持力の他に、数式2の第2項で得られる抵抗力を杭2の水平支持力に加味することにより、杭2の水平支持力をより実情に近づけて適切に評価することができる。そのため、安全率が適正に考慮されることとなり、設計される構造をより適切な大きさのものにできる。
表1の条件で、本発明にかかる斜面上の深礎基礎設計方法、従来の設計方法及び三次元FEM解析により、水平荷重に対する杭頭変位の計算を行った。
Figure 2008045321
三次元FEM解析のモデルには、図3〜5に示すように、水平面11に連続する斜面1を採用した。杭2は、この水平面11と斜面1の境に配置するものとし、水平面11及び斜面1は、それぞれ杭2の底面を含む面を境とする上層Tと下層Bで構成し、上層Tの水平面11下側における深さhtを10m、下層hbの水平面11下側における深さを20mとした。また、杭2の軸線Lを含む縦断面(図4に示す側面)を横断方向(図のZ方向)の一方の境界面とし、横断方向の解析範囲は、その境界面から20mとした。一方、縦断方向(図のX方向)の解析範囲は、水平面11と斜面1の境から、水平面側に22m、斜面側に20mとした。すなわち、解析モデルの縦断方向の長さkを42mとした。更に、境界条件として、縦断方向の境界12a、12bはX方向変位を固定し、横断方向の境界13a、13bはZ方向変位を固定し、深さ方向(図のY方向)の境界14はY方向変位を固定した。更にまた、物性値として、表2に示す値を用いた。なお、図4及び図5において境界12a、12b、13a、13b及び14の幅は、説明をより明確とするため、誇張して示されている。
Figure 2008045321
図6に示すように、本発明にかかる設計方法、従来の設計方法及び三次元FEM解析により算出された水平荷重に対する杭頭変位を比較した結果、次のことが確認できた。
まず、本発明にかかる設計方法によれば、従来の設計方法より同じ水平荷重に対する変位が小さくなること、すなわち、水平支持力が大きくなることが確認できた。従って、本発明にかかる設計方法で設計する場合、従来の設計方法で設計した場合よりも、基礎杭を短くできる。
また、本発明にかかる設計方法で算出した変位は、同じ水平荷重についてFEM解析で算出したものよりも大きくなることが確認できた。これは、実際の斜面の水平支持力は、本発明にかかる設計方法で算出したものよりも余力があることを示す。従って、本発明にかかる設計方法の妥当性が確認できた。
本発明にかかる斜面上の深礎基礎設計方法において水平支持力に加味される抵抗力が発生する第一側面及び第二側面を模式的に示し、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)は平面図である。 標準的な深礎基礎の設計の流れを示すフローチャート図である。 FEM解析モデルの概要を示す斜視図である。 図3に示すFEM解析モデルの側面図である。 図3に示すFEM解析モデルの平面図である。 異なる手法で算出した水平荷重に対する杭頭変位を比較して示すグラフである。
符号の説明
1 斜面
2 杭
3 すべり面
3a 第一縁線
3b 第二縁線
3c 接線
4 第一側面
5 第二側面
6a、6b 接線
L 軸線
α すべり角
β ひろがり角

Claims (1)

  1. 斜面(1)に設置される柱状の杭(2)の軸線(L)に対し所定の滑り角(α)を成して該斜面(1)と該杭(2)の双方に接し、半円を成す該杭(2)との接線(3c)の両端部から、該両端部における該杭(2)の接線(6a又は6b)に対し所定のひろがり角(β)を成して該斜面(1)に達する第一縁線(3a)及び第二縁線(3b)を有するすべり面(3)の、該第一縁線(3a)及び該第二縁線(3b)から該軸線(L)と平行に起立する第一側面(4)及び第二側面(5)のそれぞれの抵抗力を、該杭(2)の水平支持力に加味したことを特徴とする斜面上の深礎基礎設計方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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