JP2008044911A - 温熱制御パップ剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 一定の温度制御が可能で、人体に効率良く効能成分を吸収させることのできる温熱制御パップ剤を提供する。
【解決手段】 温熱制御パップ剤1は支持体2、粘着剤層3、加熱層4を備え、粘着剤層3には粘着層5とフラーレン部6とを配置する。フラーレン部6はナノカーボン分子を含む構造とし、成分剤をより多くの容量保有させたり、経皮吸収を多くできるようにする。カーボンナノチューブにしたフラーレン部6に、天然のブロッコリーの新芽由来のスルフォラファンなどの成分を有する成分剤を含有させ、ヒーターで一定温度に熱することにより、成分剤を加熱して遠赤外線を放出して、人体に効用をもたらす。
【選択図】 図1

Description

本発明は、温熱制御パップ剤に係わり、詳しくは人体側の粘着剤層にナノカーボン分子を含む構造のフラーレンで構成されたフラーレン部を配置し、加熱層にヒーターを配置してその電流を制御することで、人体に効率良く効能成分を吸収させるべく温度制御を可能にした温熱制御パップ剤に関する。
一般に、パップ剤は身体(例えば、患部)に貼って皮膚を保護したり、肩こり、しこり等の解消をこころみるときなどに使用される。
また、パップ剤は何等かの薬剤を生体に付与したりする機能を発揮させるときにも使用される。
最近では、パップ剤を暖めるものも考案されており、そのようなものとして、例えば以下の特許文献1に記載のものがある。
国際公開WO2004/047820号公報
特許文献1に記載のものは、温感パップ剤であり、粘着剤層に温感付与物質を設けたものである。
一方、これとは別に、以下の特許文献2に記載のものがある。特許文献2に記載のものは、生体電荷除去機能を有する成形パップ剤であり、支持体と膏体とを備え、膏体内部に導電性物質と薬物を含ませたものである。
特開平9−38212号公報
また、以下の特許文献3に記載のものもある。特許文献3に記載のものは、剥離紙付き粘着シートを有するパップ剤セットである。
特開平7−112929号公報
しかしながら、特許文献1に記載の温感パップ剤にあっては、温感付与物質として、例えばカプサイシンを配置しているが、単に温熱効果が得られるというだけのものであり、温度制御などはできなかった。
また、人体に薬効成分などを有効に作用させるための工夫もほとんどなかった。つまり、このものは温感付与物質を粘着剤層に多量に配合したために、パップ剤を剥離した後においても皮膚刺激が残存するので、この残存激性を緩和するのが目的であって、人体に薬効成分を効率良く吸収させるための工夫がなされているとはいえなかった。
また、特許文献2に記載の成形パップ剤にあっても、患部に帯電した生体電荷を導電性物質によって中和することはできるものの、温度制御などはできなかった。
さらに、特許文献3に記載のパップ剤セットにあっても、パップ剤セット全体の小型化、軽量化などを図ることが目的のもので、温度制御などはできなかった。
そこで本発明は、一定の温度制御が可能で、人体に効率良く効能成分を吸収させることのできる温熱制御パップ剤を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、支持体と、
支持体の一方の面上に配置された粘着剤層と、
支持体の他方の面上に加熱層と、を備え、
前記粘着剤層には、ナノカーボン分子を含む構造のフラーレンで構成されたフラーレン部を所定の場所に配置するとともに、フラーレン部に所定の効能成分を有する成分剤を含有させた構成とし、
前記加熱層には、ヒーターと、ヒーターに電流を供給する電源部と、ヒーターへの電流供給を制御する制御部と、を配置し、
人体側に、前記フラーレン部を含む粘着剤層が接着し、次いで、支持体、加熱層という順で配列してパップ剤を構成することを特徴とする温熱制御パップ剤である。
また、好ましい態様として、例えば前記加熱層は、前記支持体に対して粘着剤で接着される構造、あるいは面ファスナーで固定される構造のうちの少なくとも1つの構造であるようにしてもよい。
また、フラーレン部に含有させる成分剤は、
天然のブドウ果皮由来のレスベラトロール、
天然のブロッコリーの新芽由来のスルフォラファン、
天然のトマト由来のリコピン、
コンブ由来のフコイダン、
ニンジン由来のベータカロチン、
ローズヒップ由来のビタミンC、
魚由来のオメガ3、
アボガド由来のビタミンE、
のうちの少なくとも1つ以上をナノサイズまで粉砕し、乳化させてフラーレン部に滲み込ませたものであるようにしてもよい。
また、前記粘着剤層に配置されるフラーレン部は、人体に直接に接する構造であり、前記加熱層によって加熱されることにより、前記成分剤を加熱して遠赤外線を放出する構造であるようにしてもよい。
また、加熱層は温度センサを備え、
前記制御部は、温度センサからの信号によって前記電流を制御してヒーターの温度を一定値に保持するようにしてもよい。
また、前記粘着剤層の温度の経時変化を計測記録する手段を備えているようにしてもよい。
本発明によれば、加熱層によって、人体側の粘着剤層に配置されたナノカーボン分子を含む構造のフラーレン部を加熱することで、一定の温度制御が行われ、人体に効率良く効能成分を吸収させることができる。
また、フラーレン部に含有させた成分剤を加熱することで、遠赤外線効果を発揮させることができ、吸収効果を高めることができる。
ナノカーボン分子を含む構造のフラーレン部にすることで、成分剤をより多くの容量保有させることができる。
ナノカーボン分子のフラーレン部により、経皮吸収を多くできる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
但し、以下に示す実施の形態は、本発明を具体化するための温熱制御パップ剤を例示するものであって、本発明は温熱制御パップ剤を下記のものに特定するものではない。
図1(a)、(b)及び図2は、本発明の第1の実施の形態における温熱制御パップ剤を示す図である。図1(a)において、1は温熱制御パップ剤であり、この図1(a)は温熱制御パップ剤1の断面図を示している。温熱制御パップ剤1は支持体2と、支持体2の一方の面上に配置された粘着剤層3と、支持体2の他方の面上に配置された加熱層4と、を備えている。
この場合、粘着剤層3及び加熱層4は支持体2に対してそれぞれ粘着剤で接着される構造となっている。
支持体2は、例えば不織布などの柔軟性ないし伸縮性に優れた材質によって形成され、ほぼ矩形のシート状に形成されている。粘着剤層3にはポリアクリル酸エステル系のエマルジョンバインダなどからなる粘着剤が塗布されて、粘着層5が形成されている。この粘着剤により人体に粘着する。
粘着剤層3は図1(a)に断面で示すように、粘着層5とフラーレン部6とが配置されている。そのうち、粘着層5に前述したように粘着剤が塗布されている。
図2は粘着剤層3の平面図を示すもので、シート状の粘着剤層3に対して一定間隔で縦横に複数のフラーレン部6が配置された構造になっている。フラーレン部6は平面的にみれば(図2参照)矩形状に形成されているが、断面的(図1(a)参照)には筒状に形成されている。そして、このフラーレン部6はナノカーボン分子を含む構造のフラーレンとなっている。
ナノカーボン分子を含む構造のフラーレンとすることで、成分剤をより多くの容量保有させたり、経皮吸収を多くできるような構成になっている。
ここで、フラーレン(Fullerene)とは、炭素原子が球状のネットワーク構造を成している化合物の総称であり、例えばC60という代表的な「フラーレン」があるが、本発明では後述のように、更にカーボンナノチューブ構造(ナノカーボン分子を含む構造)にしている。
すなわち、フラーレンとしてのC60は60個の炭素原子が12個の五員環と20個の六員環を構成し、サッカーボール状の3次元中空分子となっている。なお、建築家のバックミンスター・フラーが建設したドームの構造に似ていたことから、フラーレンと名付けられたという由来があるものである。
フラーレンはグラファイト(黒鉛)・ダイヤモンドに次ぐ第三の炭素の総称であるが、フラーレンを構成する原子は黒鉛中の炭素と同じ種類であり、60個以上の炭素原子が強く結合して球状あるいは、チューブ状に閉じたネットワーク構造を形成している。フラーレンの代表選手であるC60はサッカーボールと同じ形をした球形分子で、直径は約0.7ナノメートル(1ナノは10億分の1メートル)である。
C60は、12個の5角形と20個の6角形が並び、炭素が60個集まってサッカーボールの形をした分子である。C60を半分に切り、間に10個炭素原子を挟んで化学結合を作ると、ラグビーボールの形をしたC70分子となる。C70はC60に次いで存在量の多いフラーレン分子である。更に、10個炭素原子を間にはさみこむとC80分子になる。次いで、更に10個はさむとC90分子になる。これを何度も繰り返していくと、分子がだんだん長い形状になっていき、最終的には無限に長いチューブ状の物質となる。これをカーボンナノチューブという。
したがって、直径はナノメートルのサイズを持っている。このようなカーボンナノチューブは、軽いにもかかわらず曲げに強いと言う性質があり、構造的には炭素が蜂の巣格子をなしたグラファイト平面を管状に丸めて作った形状をしている。
前述したように、本発明の場合、このようなカーボンナノチューブをフラーレン部6に設けることで、成分剤をより多くの容量保有させたり、経皮吸収を多くできるという構成である。
さて、本発明では、カーボンナノチューブにしたフラーレン部6に、以下の成分を有する成分剤を含有させた構成である。これらは、所定の効能成分を有する成分剤に相当する。
・天然のブドウ果皮由来のレスベラトロール
効能:抗酸化作用、抗腫瘍作用、細胞保護作用、メラニン合成阻害作用
・天然のブロッコリーの新芽由来のスルフォラファン
効能:乳ガン細胞の発生抑制作用、乳ガン細胞の発育増殖抑制作用
・天然のトマト由来のリコピン
抗酸化作用、ガン抑制作用、放射線障害防御作用
・コンブ由来のフコイダン
効能:アポートシス(ガン細胞の死滅作用)
・ニンジン由来のベータカロチン
効能:抗酸化作用
・ローズヒップ由来のビタミンC
効能:抗酸化作用
・魚由来のオメガ3
効能:ガン細胞の増殖抑制作用
・アボガド由来のビタミンE
効能:抗酸化作用
具体的には、上記のうちのうちの少なくとも1つ以上をナノサイズまで粉砕し、乳化させてフラーレン部6に滲み込ませている。
また、フラーレン自体にも次のような機能がある。すなわち、フラーレンのC60が本発明のフラーレン部6により人体に付与(投与)されると、ガン細胞へ蓄積されるC60が顕著に多くなって、ガン細胞にとりこまれたC60に対して温熱と遠赤外線の放射により、ガン細胞内部も暖め、結局、ガン細胞の死滅、減少を促すという効用がある。したがって、本発明ではフラーレン部6を加熱層4で加熱し、かつ加熱層4から遠赤外線を放射するという構成であるから、上記のようなガン細胞の死滅、減少を促すという効用を発揮させることが可能になる。
図1(b)は、温熱制御パップ剤1における加熱層4を取り出して示す平面図である。支持体2の他方の面上に配置された加熱層4には、ヒーター11と、ヒーター11に電流を供給する電源部12と、ヒーター11への電流供給を制御する制御部13と、制御部13を起動するスイッチ14と、温度を検出するセンサ15とが配置され、これらの各部材はコーティングなどされて加熱層4に内蔵されている。
図1(b)では説明の都合上、内蔵された各部材を実線で示している。
ヒーター11は、後述の図3に示すように櫛型(ヒーター23)のものを用いているが、ここでは図示すると細かくて煩雑になるので、外形を示している。また、ヒーター11、電源部12、制御部13、スイッチ14、センサ15は接続リード(線)にて接続されているが、煩雑になるので接続リード(線)の図示は省いている。
電源部12は電池であり、小型のものが使用される。スイッチ14は設けてもよいが、例えば電池を入れることで、制御部13が起動するようにしてもよく、そのようにすれば、スイッチ14を省くことも可能である。
制御部13は温熱制御パップ剤1を一定温度(例えば、41度)に制御するもので、温度を検出するセンサ15からの信号に基づいてヒーター11への電流供給を制御して一定温度に保つようにする。ヒーター11は遠赤外線を放出する。
一定温度に保つのは、成分剤の効能が最も適切に発揮されるようにするためである。したがって、粘着剤層3に配置されるフラーレン部6は、人体に直接に接する構造であり、加熱層4によって加熱されることにより、成分剤を加熱して遠赤外線を放出する構成になっている。
制御部13は、例えばCPUを内蔵した小型のチップで構成してもよく、その場合、温度制御を行うプログラムを内蔵ROMにインストールしておく。また、電池の容量なども考慮して、温熱制御パップ剤1は数時間温度を保てればよいが、それよりも長くしてもよいのは勿論である。
このように、温熱制御パップ剤1は人体側に、フラーレン部6を含む粘着剤層3が接着し、次いで、支持体2、加熱層4という順で配列されてパップ剤を構成することになる。
そして、このような温熱制御パップ剤1は、製品販売時などには密閉袋内に封入され、使用時にその密閉袋から取り出して使用される。温熱制御パップ剤1の大きさは患部などに応じて適宜決定すればよい。使用時にはスイッチ14をオンにするようになっている。なお、このとき、例えば電池を入れることで、電源が入るようにしてもよいのは前述した通りである。
次に、作用を説明する。
本発明の温熱制御パップ剤1は製品販売時などには密閉袋内に封入されている。ユーザは温熱制御パップ剤1を購入し、密閉袋から取り出す。次いで、使用時にスイッチ14をオンにする。次いで、温熱制御パップ剤1を人体(例えば、患部)に貼る。このとき、粘着剤層3の面を人体に接着させて貼る。あるいは、先に温熱制御パップ剤1を人体に貼ってから、スイッチ14をオンにしてもよい。
例えば、乳ガンの場合には、乳房の部位に温熱制御パップ剤1を貼ることになる。スイッチ14をオンすることで、ヒーター11への電流供給が開始され、制御部13により一定温度に保たれる。このとき、ヒーター11は遠赤外線を放出する。
また、一定温度に保たれることにより、フラーレン部6における成分剤の効能が最適に発揮される。
この場合、一定の温度制御が行われるから、人体に効率良く効能成分を吸収させることができる。また、フラーレン部6に含有させた成分剤を加熱することで、遠赤外線効果を発揮させることができ、吸収効果を高めることができる。
ナノカーボン分子を含む構造のフラーレン部6にすることで、成分剤をより多くの容量保有させることができる。そのため、総量としての薬効持続が長く、効果的である。ナノカーボン分子のフラーレン部6により、経皮吸収を多くできる。また、フラーレン自体もビタミンCの100倍の抗酸化力がある。
従来では、例えばカイロ(還元鉄)を使用した場合に60度近くまで熱せられて熱くなり過ぎていたが、本発明ではこのよう弊害を防止して、一定の温度に保つことで、成分剤の効用を極めて効率良く発揮させることができる。例えば、乳ガンの場合、乳ガンに効用のある成分剤(例えば、天然のブロッコリーの新芽由来のスルフォラファン)を暖めることになるが、その温度は41度(41度乃至42度の範囲)が最適である。本発明では、まさに41度に一定制御することができるから、乳ガンのガン細胞を効率良く成分剤で死滅あるいは減少させるという効果が発揮される。
ここで、例えば上記のスルフォラファンは乳ガンに対する効用が大きい。すなわち、スルフォラファンに含まれる抗酸化物質は乳ガン細胞の発生や発育増殖を抑制することが知られている。これは、抗腫瘍活性の一因として乳ガン細胞のDNA合成を妨げたり、乳ガン細胞の分裂を遅くしているからである。また、スルフォラファンは温度に強いので、本発明のように41度に温度制御して暖めても全く問題はない。そして、41度に温度制御することで、熱にも強いスルフォラファンの効用を適切に発揮させることができるのである。
したがって、乳ガンであっても、乳ガンの抗癌剤を使用(内服など)することなく、天然由来の成分で構成する本発明のパップ剤を使用すれば、天然由来の成分が抗ガン的に作用して、患部に対して経皮浸透し、効果が持続して人体にもやさしい副作用のない抗ガン作用を呈することができる。
なお、上記実施の形態では加熱層4は、支持体2に対して粘着剤で接着される構造となっているが、これに限らず、例えば面ファスナーを用いて加熱層4を支持体2に着脱自由に固定する構造を採用してもよい。つまり、取り外し自由な構成にしてもよい。
このようにすれば、加熱層4は使い捨てではなく、別の温熱制御パップ剤に使うことも可能になり、コスト面で有利である。その場合は電池を交換すればよい。
また、フラーレン部に含有させる成分剤は、実施の形態に開示したものに限らず、他の有用な成分を有するものを採用してもよい。
また、上記実施の形態の構成に加えて、例えば加熱層4の粘着剤層側、又は支持体2に遠赤外線を発生させる遠赤外線発生層を加えた構造を採用してもよい。遠赤外線発生層としては、例えばトルマリンパウダーを練りこんだ樹脂がある。そして、この樹脂を加熱層4の粘着剤層側、又は支持体2の粘着剤層側(つまり、身体側)に配置する構成とする。トルマリンは遠赤外線を発生する機能があることに基づく。
一方、フラーレンはガン細胞を集積しやすく、活性酸素を出し、死傷させる機能がある。したがって、遠赤外線発生層を加えた構造にすることで、フラーレンに集積されたガン細胞に対してトルマリンの遠赤外線が作用して、活性酸素がより多くなってガン細胞が死傷するという効用を得ることができる。
元来、トルマリンの効果は永久的なものであるから、好都合である。ただし、トルマリンに熱エネルギーを与えると、より強い電気(遠赤外線)を発生するので、上記のような加熱の構造とすることで、より一層ガン細胞死傷の効用を高めることになる。
なお、加熱層4にトルマリンを組み込んだ方がより効用が高くて、簡便であり、かつ経済的にも好ましい。
また、トルマリン自体については、ナノパウダーまで細かくする必要はない。それは、体に吸収されて蓄積されるおそれがあるからである。ただし、遠赤外線を出すのに必要な素材に練りこむなら程度であれば、ナノサイズでもかまわないが皮膚吸収させる必要はない。
次に、本発明の第2の実施の形態につき、図3(a)、(b)を参照して説明する。
図3(a)は温熱制御パップ剤の平面図であり、図3(b)はその断面図である。図3(a)において、温熱制御パップ剤20は円形シート21と、粘着剤層22(図3(b)参照)と、を備えている。温熱制御パップ剤20は柔軟性に富んだ面状体となっており、変形しやすく、人体の凸部によくなじみ、密着性が良い構造になっている。
粘着剤層22については、前述した第1の実施の形態におけるものと同様の構造であり、粘着層とフラーレン部とが配置され、粘着層に粘着剤が塗布され、フラーレン部はナノカーボン分子を含む構造のフラーレンとなっていて、カーボンナノチューブにしたフラーレン部に所定の成分剤(例えば、第1の実施の形態と同様)を含有させた構成である。
円形シート21の内部にはヒーター(発熱体)23が埋設されている。円形シート21は、例えば13cm程度の大きさである。この温熱制御パップ剤20は患部として乳房に装着する場合を考慮して、ほぼ乳房程度の大きさにしたものである。なお、円形シート21として、例えば2枚のシートを用いてヒーター23を挟むようにして配設してもよい。図では、煩雑になるので、1つのヒーターにのみ番号を付している。
ヒーター23は、精巧な写真エッチング技術により、ニッケル合金箔で製作された発熱体を作り、その両面に耐熱性の絶縁板を接着したもので、薄くて軽い、柔軟性に富んだ長楕円形の面状体である。このヒーター23は、円形シート21の中心角で、60度間隔で放射状に6個配設されている。
また、円形シート21の内部には制御部24、記録部25が配設されるとともに、円形シート21の外部には電源26が設けられている。なお、電源26は円形シート21の内部に配置するようにしてもよい。ヒーター23、制御部24及び電源26はリード線で接続されている。
電源26はリチウム電池9V、1.2Ahを使用する。電源26には、図示しないが、オン/オフの切り換えスイッチが設けられている。電源26として、ガム型ニッケル水素電池、アルカリ電池、燃料電池等を使用してもよい。
制御部24はヒーター23への電源供給を制御して発熱温度を一定値に制御するものである。制御部24としては、例えば平板状のバイメタルの1000万回の温度履歴を経ても、原点に戻る性質を利用し、跳躍動作を専門の跳躍バネに任せ、バイメタルを上下2枚にして感度を倍にしたもので、この跳躍バネは極めて小さな応差(0.5m/m位)でオン/オフする。この応差を温度に換算すると、約3度に相当する。38度オン41度オフに設計されている。
この実施の形態の温熱制御パップ剤20は、上述のように円形シート21の温度を一定値に保持する制御部24を使用しているため、ヒーター23の温度を所望の温度に一定に保持できる構成となっている。
記録部25は、円形シート21の温度(つまり、温熱制御パップ剤20の温度)の経時変化を計測記録する装置である。記録部25は直径17mm×厚さ6mm/3.3gの部品で、内部に温度センサ、温度の経時計測記録保存機能があり、電池を内臓している。記録部25は粘着剤層の温度の経時変化を計測記録する手段に相当する。
そして、この記録部25を専用の接続ケーブルでパソコンにセットし、計測条件を設定する。次いで、記録部25を接続ケーブルから取り外して、本実施の形態の温熱制御パップ剤20に配置し、円形シート21の温度の経時変化を、計測・記録して保存する。計測終了後は再び記録部25を専用接続ケーブルでパソコンにつなぎ、経時計測した温度データを目視管理する。また、パソコンに保存し、所望の加温計画を立てる資料にする。
このように、第2の実施の形態においても、一定の温度制御が行われるから、人体に効率良く効能成分を吸収させることができ、前記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
特に、本実施の形態では、温熱制御パップ剤20の大きさがほぼ乳房程度の大きさであり、かつ柔軟性に富んだ面状体で、変形しやすく、人体の凸部によくなじみ、密着性が良い構造であるから、乳房に装着して使用するのに好適である。そして、乳ガンに対して有効に作用させることを期待できる。
また、本実施の形態では、記録部25を設けているので、温熱制御パップ剤20を一定温度に制御するに際して、その具体的な温度変化が記録されることから、温度制御を管理することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態につき、図4(a)、(b)を参照して説明する。
図4(a)は温熱制御パップ剤の平面図であり、図4(b)はその断面図である。図4(a)において、温熱制御パップ剤30は人手型の6個のシート31と、粘着剤層32(図4(b)参照)と、を備えている。温熱制御パップ剤30は同様に柔軟性に富んだ人手型となっており、変形しやすく、人体の凸部によくなじみ、密着性が良い構造になっている。
粘着剤層32については、前述した第1の実施の形態におけるものと同様の構造であり、粘着層とフラーレン部とが配置され、粘着層に粘着剤が塗布され、フラーレン部はナノカーボン分子を含む構造のフラーレンとなっていて、カーボンナノチューブにしたフラーレン部に所定の成分剤(例えば、第1の実施の形態と同様)を含有させた構成である。
シート31の内部にはヒーター(発熱体)33が埋設されているとともに、制御部34が配設されている。シート31の外部には電源35が設けられている。なお、電源35はシート31の内部に配置するようにしてもよい。
ヒーター33や制御部34の機能は第2の実施の形態と同様である。
このような第3の実施の形態においても、一定の温度制御が行われるから、人体に効率良く効能成分を吸収させることができ、前記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
特に、本実施の形態では、温熱制御パップ剤30が人手型の6個のシート31を有しているので、人体の凸部などにより細かくなじみやすいという利点がある。
なお、第2の実施の形態及び第3の実施の形態では、図3、図4に示す部材を温熱制御パップ剤という概念で捉えたが、これに限らず、例えば温熱具という概念で捉えることも可能である。
本発明の温熱制御パップ剤の断面図及び平面図である。 粘着剤層の平面図である。 温熱制御パップ剤の断面図及び平面図である。 温熱制御パップ剤の断面図及び平面図である。
符号の説明
1、20、30 温熱制御パップ剤
2 支持体
3、22、32 粘着剤層
4 加熱層
5 粘着層
6 フラーレン部
11、23、33 ヒーター
12、26、35 電源部
13、24、34 制御部
15 センサ(温度センサ)
21 円形シート
25 記録部
31 シート


Claims (6)

  1. 支持体と、
    支持体の一方の面上に配置された粘着剤層と、
    支持体の他方の面上に加熱層と、を備え、
    前記粘着剤層には、ナノカーボン分子を含む構造のフラーレンで構成されたフラーレン部を所定の場所に配置するとともに、フラーレン部に所定の効能成分を有する成分剤を含有させた構成とし、
    前記加熱層には、ヒーターと、ヒーターに電流を供給する電源部と、ヒーターへの電流供給を制御する制御部と、を配置し、
    人体側に、前記フラーレン部を含む粘着剤層が接着し、次いで、支持体、加熱層という順で配列してパップ剤を構成することを特徴とする温熱制御パップ剤。
  2. 前記加熱層は、前記支持体に対して粘着剤で接着される構造、あるいは面ファスナーで固定される構造のうちの少なくとも1つの構造であることを特徴とする請求項1記載の温熱制御パップ剤。
  3. フラーレン部に含有させる成分剤は、
    天然のブドウ果皮由来のレスベラトロール、
    天然のブロッコリーの新芽由来のスルフォラファン、
    天然のトマト由来のリコピン、
    コンブ由来のフコイダン、
    ニンジン由来のベータカロチン、
    ローズヒップ由来のビタミンC、
    魚由来のオメガ3、
    アボガド由来のビタミンE、
    のうちの少なくとも1つ以上をナノサイズまで粉砕し、乳化させてフラーレン部に滲み込ませたものであることを特徴とする請求項1記載の温熱制御パップ剤。
  4. 前記粘着剤層に配置されるフラーレン部は、人体に直接に接する構造であり、前記加熱層によって加熱されることにより、前記成分剤を加熱して遠赤外線を放出する構造であることを特徴とする請求項1記載の温熱制御パップ剤。
  5. 加熱層は温度センサを備え、
    前記制御部は、温度センサからの信号によって前記電流を制御してヒーターの温度を一定値に保持することを特徴とする請求項1記載の温熱制御パップ剤。
  6. 前記粘着剤層の温度の経時変化を計測記録する手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の温熱制御パップ剤。



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