JP2008042768A - 画像表示装置及びこれに用いられる表示画像の階調補正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】補正画像の輝度レベルが大きくシフトすることなく、特に、低輝度側にヒストグラムの偏りが存在する画像についても適正な補正を行う。
【解決手段】入力されるビデオ信号の輝度信号に基づき1フレームの画像について輝度ヒストグラムを作成するヒストグラム作成部12と、作成された輝度ヒストグラムについて度数値を用いて輝度範囲の区分を求める区間検出部13と、求められた輝度区間毎に輝度累積ヒストグラムを作成し、輝度区間毎に正規化し、正規化された輝度累積ヒストグラムに基づき、輝度信号に関し入出力を対応させたルックアップテーブルを作成する区間別累積部14及びルックアップテーブル作成部15と、ルックアップテーブルのデータに基づいて当該1フレームの輝度信号を補正して出力する輝度補正部16とを具備する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、ビデオカメラにより撮像された画像やネットワークを介して送られた画像に係るビデオ信号に基づき画像を表示する画像表示装置及びこれに用いられる表示画像の階調補正方法に関するものである。
従来、到来するビデオ信号に係る画像は、撮像環境等の影響から暗い画像となったり、明るい画像となったり、揺らぎがあることから輝度補正が行われている。
例えば、特許文献1においては、輝度信号のヒストグラムを生成し、これを対数近似してルックアップテーブルを作成し、入力輝度値を当該ルックアップテーブルのデータを用いて補正する画像処理装置が開示されている。
特開2000−204373号公報
しかしながら、輝度信号のヒストグラムを生成し、このヒストグラムに基づき輝度補正を行う画像処理にあっては、輝度の偏りを是正する補正であり、輝度の度数分布の変更をともなうものである。このため、特に、低輝度側にヒストグラムの偏りが存在する画像について上記補正手法を適用したときには、補正後の輝度の度数分布が高輝度側(白側)にシフトし、全体に白っぽく補正されることになり、適正な補正が行われにくいという問題があった。
本発明では、上記の問題点を改善して、入力画像について得られる輝度信号のヒストグラム分布に拘らず、補正画像の輝度レベルが大きくシフトすることなく、ヒストグラムの偏りが存在する画像についても適正な補正を行うことのできる画像表示装置及びこれに用いられる表示画像の階調補正方法を提供することである。
本発明に係る画像表示装置は、入力されるビデオ信号の輝度信号に基づき1フレームの画像について輝度ヒストグラムを作成する輝度ヒストグラム作成手段と、作成された輝度ヒストグラムについて度数値を用いて輝度範囲の区分を求める輝度区間検出手段と、求められた輝度区間毎に輝度累積ヒストグラムを作成し、輝度区間毎に正規化し、正規化された輝度累積ヒストグラムに基づき、輝度信号に関し入出力を対応させたルックアップテーブルを作成するルックアップテーブル作成手段と、ルックアップテーブルのデータに基づき、当該1フレームの輝度信号を補正して出力する補正処理手段とを具備することを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置では、ルックアップテーブル作成手段は、輝度区間毎の正規化において、輝度区間毎に求められた輝度累積ヒストグラムの最大値を当該輝度区間の最大レベルとし、輝度区間毎に求められた輝度累積ヒストグラムの最小値を当該輝度区間の最小レベルとすることを特徴とする。
本発明に係る表示画像の階調補正方法は、入力されるビデオ信号の輝度信号に基づき1フレームの画像について輝度ヒストグラムを作成し、作成された輝度ヒストグラムに基づき輝度信号に関し入出力を対応させたルックアップテーブルを作成し、当該ルックアップテーブルを用いて表示画像の階調補正を行う階調補正方法において、作成された輝度ヒストグラムについて度数値を用いて輝度範囲の区分を求める輝度区間検出ステップと、求められた輝度区間毎に輝度累積ヒストグラムを作成し、輝度区間毎に正規化する正規化ステップと、正規化された輝度累積ヒストグラムに基づき、輝度信号に関し入出力を対応させたルックアップテーブルを作成するステップとを具備することを特徴とする。
本発明に係る表示画像の階調補正方法は、正規化ステップでは、輝度区間毎の正規化において、輝度区間毎に求められた輝度累積ヒストグラムの最大値を当該輝度区間の最大レベルとし、輝度区間毎に求められた輝度累積ヒストグラムの最小値を当該輝度区間の最小レベルとすることを特徴とする。
本発明では、作成された輝度ヒストグラムについて度数値を用いて輝度範囲の区分を求め、求められた輝度区間毎に輝度累積ヒストグラムを作成し、輝度区間毎に正規化する正規化して、正規化された輝度累積ヒストグラムに基づき、輝度信号に関し入出力を対応させたルックアップテーブルを作成するので、補正の広がりが区分された輝度区間毎に限定されるので、補正画像の輝度レベルが大きくシフトすることなく、ヒストグラムの偏りが存在する画像についても適正な補正を行うことが可能となる。
以下添付図面を参照して、本発明に係る画像表示装置及びこれに用いられる表示画像の階調補正方法の実施例を説明する。図1は、実施例に係る画像表示装置の構成図である。画像表示装置は、ビデオ信号取込部11が、画像復号装置から、或いはカメラからケーブルを介して、ビデオ信号を取り込むように構成されている。ビデオ信号取込部11は、取り込んだビデオ信号を画素毎に輝度信号と色差信号とに分離して出力する。
輝度信号は、ヒストグラム作成手段を構成するヒストグラム作成部12へ送られ、色差信号はビデオ信号出力部17へ送られる。ヒストグラム作成部12は到来する輝度信号を輝度レベル毎にカウントして輝度ヒストグラムを作成する。ここに、ビデオ信号取込部11が輝度レベル(階調)を伸長するものであれば0〜255までの値に対応させてヒストグラムを作成し、ビデオ信号取込部11が輝度レベル(階調)を伸長しないものであれば16〜235までの値に、対応させてヒストグラムを作成する。
ヒストグラム作成部12により作成されたヒストグラムの情報は、輝度区間検出手段を構成する区間検出部13及び区間別累積部14へ送られる。区間検出部13は、送られるヒストグラムの情報について度数値を用いて輝度範囲の区分を求めるものであり、その手法の詳細は後述する。この区間検出部13が求めた区間情報は区間別累積部14へ送られる。
区間別累積部14は、ルックアップテーブル作成部15と共にルックアップテーブル作成手段を構成するもので、上記区間検出部13にて求められた輝度区間毎に累積ヒストグラムを作成し、輝度区間毎に正規化するものである。区間別累積部14により区間毎に正規化された累積ヒストグラムは、ルックアップテーブル作成部15へ送られる。
ルックアップテーブル作成部15は、区間別累積部14から送られる正規化された累積ヒストグラムに基づき、輝度信号に関し入出力を対応させたルックアップテーブルを作成するものである。ルックアップテーブル作成部15により作成されたルックアップテーブルの情報は、輝度補正部16へ送られる。
輝度補正部16は、ルックアップテーブルのデータに基づき、ビデオ信号取込部11から送られる当該1フレームの輝度信号を補正して出力するものである。なお、ルックアップテーブルのデータを得るまでの処理に時間を要することに応じて、輝度補正部16にバッファを設け、ビデオ信号取込部11から送られる当該1フレームの輝度信号を蓄積する構成を採用する。
輝度補正部16により輝度補正された輝度信号はビデオ信号出力部17へ送られる。ビデオ信号出力部17は、上記輝度補正部16から送られる輝度補正された輝度信号と、ビデオ信号取込部11から送られる色差信号とから表示用のビデオ信号を作成し、LEDやCRTなどの表示部21へ送り画像を表示させる。この場合、輝度補正部16にバッファを設ける理由と同じ理由により、ビデオ信号出力部17に色差信号蓄積用のバッファを設ける。
以上の通りに構成された画像表示装置では、ヒストグラム作成部12、区間検出部13、区間別累積部14、ルックアップテーブル作成部15、輝度補正部16及びビデオ信号出力部17をプロセッサによって構成し、このプロセッサが図2、図3に示されるフローチャートに対応するプログラムを実行することにより処理を実現することができる。以下に、この図2と図3に示すフローチャートに基づき動作を説明する。1フレーム分の処理を開始し、各画素対応の輝度信号についてヒストグラムを作成する(S11)。
作成されたヒストグラムが図4に示されるようであったとする。このヒストグラムについて、度数値を用いて輝度範囲の区分を求める処理を行うため、初期処理として分割フラグをクリアし(S12)、輝度を示すレベル番号を「16」に初期化して、最初の区間の始点とする(S13)。ここで、レベル番号「16」は輝度信号の伸長を行っていない場合であり、伸長を行った場合にはレベル「0」を始点とする。
次に、特徴的な画素値の部分を1区間とするため(度数の多い範囲毎を1区分とするため)、分割判定閾値Dを設定して、この分割判定閾値D以上であるかを検出する(S14)。この分割判定閾値Dは特徴的な画素値の部分を1区間とするための閾値であり、システムの設計の際に決定されるが、1フレーム分のヒストグラムについて最大頻度の例えば2/3の値、或いは1/2の値等として設定することができる。
図4において、レベル番号の「16」から処理を開始するので、当初はステップS14においてNOへ分岐し、分割フラグがセットされているかを検出する(S16)。当初、分割フラグはセットされていないので、ステップS22へ進み、レベル番号が最終の「235」であるかを検出し(S22)、NOへ分岐してレベル番号を「1」インクリメントして(S18)、再びステップS14へ進み、分割判定閾値Dとの大小比較を行う。
上記の通りにして、レベル番号を「1」インクリメントして処理を続けると、度数が分割判定閾値D以上となるレベル番号の処理へ進み、ステップS14においてYESへ分岐することになり、この場合には分割フラグをセットする(S15)。ステップS15に続いて分割フラグがセットされているかを検出し(S16)、ここではYESへ分岐する。
上記ステップS16において分割フラグがセットされていることが検出された場合には、区間の終点検出のため、複数レベル連続して図4に示す度数0判定閾値Z未満となったかを検出する(S17)。この度数0判定閾値Zは、区間の境界に補正のための領域を確保するための値であり、システムの設計の際に決定されるが、度数0そのものを度数0判定閾値Zとして用いても良く、また、1フレーム分のヒストグラムについての最小頻度値に、例えば数十度数のオフセット値を加えた値とすることができる。また、度数0判定閾値Z未満が幾つ連続した場合にYESへ分岐させるかについても、区間の境界に補正のためのどの程度の領域を確保するか設定するための値であり、システムの設計の際に決定される。
ステップS17について図4においては、分割判定閾値D以上となってから暫くは度数0判定閾値Z未満となることはなく、ステップS17においてNOへ分岐し、ステップS22、S18を介してステップS14へ進み、処理が続けられる。上記の処理を続けるに従って、図4の区間1における度数が度数0判定閾値Z未満となり、ステップS17においてYESへ分岐すると、複数レベル連続して図4に示す度数0判定閾値Z以上となったかを検出する(S19)。度数0判定閾値Z以上が幾つ連続した場合にYESへ分岐させるかについても、区間の境界に補正のためのどの程度の領域を確保するか設定するための値であり、システムの設計の際に決定される。
図4の例では、区間2に入ってある程度進むまでS19ではNOへ分岐して、ステップS22、S18を介してステップS14へ進み処理を繰り返すが、区間2の度数についての第1の山においてS19ではYESへ分岐し、度数が度数0判定閾値Z未満の範囲について、その中央のレベル番号を第1区間の終点(最大レベル)とし、その次のレベル番号を次の区間(図4では区間2)の始点(最小レベル)とし(S20)、分割フラグをリセットし(S21)、ステップS18へ進み処理を繰り返す。図4の例では、再び度数が分割判定閾値D以上となるレベル番号が存在せずに、遂にレベル番号が「235」となってステップS22においてYESへ分岐し、最後の区間の終点をレベル番号「235」として(S23)区間検出が終了する。
ステップS23に続いて、区間毎にヒストグラムを作成し、区間毎の正規化を行う(S24)。区間毎の正規化においては、度数が度数0判定閾値Z以下の値は0として処理し、区間毎に求められた輝度累積ヒストグラムの最大値を当該輝度区間の最大レベルとし、輝度区間毎に求められた輝度累積ヒストグラムの最小値を当該輝度区間の最小レベルとする。例えば、補正前のヒストグラムが図5のH1であるとき、区間毎に求めた累積ヒストグラムは、区間1においてSH−1、区間2においてSH−2となり、正規化により区間1のSH−1に区間2のSH−2が連続した正規化累積ヒストグラムMHが得られる。この結果、度数が度数0判定閾値Z以下の値を0として処理した区間の両端部においては、累積ヒストグラムの曲線が伸長され、傾きが緩やかにされる。このときに、正規化累積ヒストグラムMHについて更に対数化処理やオフセットを加える処理を行って、必要な補正を行うようにしても良い。図6には、区間に区分することなく累積ヒストグラムMH−Jを求めた従来例が示されており、単純に累積した結果、度数の多い山の部分において急峻に立上がりが生じている。
次に、ルックアップテーブルを作成する(S25)。ルックアップテーブルを作成するに際しては、基本的にガンマ補正の手法が採用され、入力の輝度を横軸に、出力の輝度を縦軸にとった場合のガンマ値が「1.0」に相当する図5の基準線Bと正規化累積ヒストグラムMHとの差をなくするように、入力の輝度に対し出力の輝度が割り当てられたルックアップテーブルが作成される。本実施例による処理を示す図5と従来の処理を示す図6とから明らかな通り、図5の基準線Bと正規化累積ヒストグラムMHとの差は、図6における累積ヒストグラムMH−Jと基準線Bとの差に比べて小さく、極端な補正が抑制されていることが分かる。
ステップS26では、ルックアップテーブルを用いて当該1フレーム分の輝度補正が行われ(S26)、続いてビデオ信号出力部17としてのビデオ信号出力処理が行われて(S27)、画像が表示される(S28)。このようにして、ルックアップテーブルを用いて当該1フレーム分の輝度補正を行った場合の補正後の輝度についてヒストグラムを作成した場合、本実施例による補正後の輝度ヒストグラムH2を示す図5と従来例による輝度ヒストグラムH2Aを示す図6とから明らかな通り、本実施例においては、補正画像の輝度レベルが大きくシフトすることなく、ヒストグラムの偏りが存在する画像についても適正な補正を行うことができることが分かる。
本発明の画像表示装置の実施例を示す構成図。 本発明の画像表示装置の実施例による表示画像の処理、特に階調補正方法に対応するフローチャート。 本発明の画像表示装置の実施例による表示画像の処理、特に階調補正方法に対応するフローチャート。 本発明の画像表示装置の実施例による、度数値を用いて輝度範囲の区分を求める場合の処理を説明するヒストグラムを示す図。 本発明の画像表示装置の実施例による、区分毎に累積ヒストグラムを作成し正規化する場合の処理を説明するための図。 従来例による、区分毎に累積ヒストグラムを作成し正規化する場合の処理を説明するための図。
符号の説明
11 ビデオ信号取込部
12 ヒストグラム作成部
13 区間検出部
14 区間別累積部
15 ルックアップテーブル作成部
16 輝度補正部
17 ビデオ信号出力部
21 表示部

Claims (4)

  1. 入力されるビデオ信号の輝度信号に基づき1フレームの画像について輝度ヒストグラムを作成する輝度ヒストグラム作成手段と、
    作成された輝度ヒストグラムについて度数値を用いて輝度範囲の区分を求める輝度区間検出手段と、
    求められた輝度区間毎に輝度累積ヒストグラムを作成し、輝度区間毎に正規化し、正規化された輝度累積ヒストグラムに基づき、輝度信号に関し入出力を対応させたルックアップテーブルを作成するルックアップテーブル作成手段と、
    ルックアップテーブルのデータに基づき、当該1フレームの輝度信号を補正して出力する補正処理手段と
    を具備することを特徴とする画像表示装置。
  2. ルックアップテーブル作成手段は、輝度区間毎の正規化において、輝度区間毎に求められた輝度累積ヒストグラムの最大値を当該輝度区間の最大レベルとし、輝度区間毎に求められた輝度累積ヒストグラムの最小値を当該輝度区間の最小レベルとすることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 入力されるビデオ信号の輝度信号に基づき1フレームの画像について輝度ヒストグラムを作成し、作成された輝度ヒストグラムに基づき輝度信号に関し入出力を対応させたルックアップテーブルを作成し、当該ルックアップテーブルを用いて表示画像の階調補正を行う階調補正方法において、
    作成された輝度ヒストグラムについて度数値を用いて輝度範囲の区分を求める輝度区間検出ステップと、
    求められた輝度区間毎に輝度累積ヒストグラムを作成し、輝度区間毎に正規化する正規化ステップと、
    正規化された輝度累積ヒストグラムに基づき、輝度信号に関し入出力を対応させたルックアップテーブルを作成するステップと
    を具備することを特徴とする表示画像の階調補正方法。
  4. 正規化ステップでは、輝度区間毎の正規化において、輝度区間毎に求められた輝度累積ヒストグラムの最大値を当該輝度区間の最大レベルとし、輝度区間毎に求められた輝度累積ヒストグラムの最小値を当該輝度区間の最小レベルとすることを特徴とする請求項3に記載の表示画像の階調補正方法。
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