JP2008028344A - 磨耗状態検出方法、部品実装装置の摺動部、及び部品実装装置 - Google Patents

磨耗状態検出方法、部品実装装置の摺動部、及び部品実装装置 Download PDF

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Abstract

【課題】グリース等の潤滑剤を用いて、部品実装装置に備わるボールネジやベアリング等を用いる摺動部の磨耗状態を、より容易に検出できる磨耗状態検出方法を提供する。
【解決手段】部品実装装置に備えられる摺動部であるボールネジ500には、少なくとも、ボールネジ500の摩擦部分の磨耗を防止するための潤滑剤であるグリースを供給するグリース補給部501と、前記摩擦部分を移動するボールベアリングに付着した潤滑剤を回収するための貫通孔であるグリース回収部503とが形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、ボールネジやベアリング等を用いる摺動部を備えた部品実装装置において、各摺動部の磨耗状態を検出する磨耗状態検出方法に関し、特に、摺動部に使用されるグリース等の潤滑剤を用いた磨耗状態検出方法に関する。
従来より、回転機器、摺動機器などの摺動部を備える動的機械には、使用に伴い摺動部の磨耗が進むことは避けられず、一般に摩擦部分の磨耗の減少や焼付き防止のためにグリース等の潤滑剤が用いられている。
また、電子部品等の部品を基板上に実装する部品実装装置においては、ボールネジやベアリングやリニアガイドを用いた摺動部に使用する部品等の組立精度が悪い場合にはベアリング等に余分な負荷がかかり、摺動部の磨耗が進む。また、砂等の異物が摺動部に入り、接触部分で磨耗が進むために、摺動部の寿命が短くなる。このため、異物が摺動部に入らないように、シール等でカバーをしたり、定期的に潤滑剤であるグリースを補給してグリース切れを無くし、摺動部の寿命を出来る限り延びるようにしている。潤滑剤は、グリースだけでなく、潤滑油であってもよい。
そして、部品実装装置の保守点検作業時期を、累計使用時間等の生産点検状況データから判断し、点検時期が来ると、前記部品実装装置の使用者に知らせる保守点検支援システムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、軸受や送り軸等の寿命を推定するCNC(数値制御装置)の機械要素寿命推定方式において、外乱負荷トルク推定手段とその積算手段より、予め記憶保持しているボールネジおよびベアリング等の寿命レベルと比較して、それを越えた場合には、オペレータに警告を出すような仕組みが開示されている。この外乱トルク推定手段は、サーボモータの速度信号とサーボモータへの電流指令値からサーボモータに働く外乱負荷トルクを推定している(例えば、特許文献2参照)。
またさらに、グリースに含まれる磨耗粉の状態を分析して、分析結果で故障原因(ストレス集中、機械疲労度)、メンテナンス状況/タイミングを把握して、各摺動部の寿命を予測する磨耗粉を用いた分析技術であるトライポロジー診断技術は一般的に知られている。
特開平11−150398号公報 特開平07−51993号公報
しかしながら、従来においては、部品実装装置の摺動部から異音が発生してから修理を行うため、摺動部の修理に時間を要したり、摺動部が修理不可能となるという問題がある。
また、部品実装機の摺動部の故障が突然起こるために、部品実装装置での予定の生産が出来ず、顧客等からの製品の納期に間に合わなくなるという問題も生じ、事前に磨耗状態の進んだ摺動部の交換等を行い、通常の生産に影響を与えないようにする必要もある。
さらに、上記特許文献1による保守点検方法では、累積使用時間や生産点数等から各摺動部の状態を推定する為、使用環境等の各部品実装装置の固体差による違いが分からず、適切な診断ができないという問題を有している。
またさらに、上記特許文献2による方法では、部品実装装置に用いられる各摺動部の寿命を、モータの電流指令値から推定しているので、実際の機械要素寿命と大きくかけ離れている状態がおき、実際に機械要素(ボールネジやベアリング等)を交換することが、明確に予測できないと言う問題を有している。
そして、従来のトライポロジー技術を用いてグリース等の潤滑剤に含まれる磨耗粉の状態による診断を行う場合には、各摺動部を分解してボールベアリング等に付着したグリースを回収するために、容易に診断ができないという問題がある。
以上の課題に鑑みて本発明はなされたものであり、グリース等の潤滑剤を用いて、部品実装装置に備わるボールネジやベアリング等を用いる摺動部の磨耗状態を、より容易に検出できる磨耗状態検出方法を提供することを目的とする。
また、摺動部の内部に配置されているボールベアリングに付着するグリース等の潤滑剤を、より容易に回収できる部品実装機の摺動部を提供することをも目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明に係る磨耗状態検出方法は、部品実装装置に備えられる摺動部の磨耗状態を検出する磨耗状態検出方法であって、前記摺動部には、少なくとも、前記摺動部内の摩擦部分の磨耗を防止するための潤滑剤を供給する潤滑剤供給部と、前記摩擦部分を移動するボールベアリングに付着した潤滑剤を回収するための貫通孔である潤滑剤回収孔とが形成され、前記磨耗状態検出方法は、前記潤滑剤回収孔から潤滑剤を回収する回収ステップと、前記回収された潤滑剤に含まれる磨耗粉の状態を分析する分析ステップと、前記分析された磨耗粉の状態から前記摺動部の磨耗状態を検出する磨耗状態検出ステップとを含むことを特徴とする。
この構成により、回収ステップにおいて、グリース等の潤滑剤を部品実装装置の摺動部に形成された潤滑剤回収孔より回収して、分析ステップにおいて潤滑剤に含まれる磨耗粉の径の大きさを分析して、磨耗状態検出ステップにおいて摺動部の磨耗状態を、より容易に検出できる。
また、本発明に係る磨耗状態検出方法は、さらに、前記磨耗状態検出ステップの結果に基づき、前記部品実装装置のサービスを行うサービスステップを含むことを特徴とする。
この構成により、本発明に係る磨耗状態検出方法においては、製造者側からサービスステップにおいてサービスを供給して、顧客側で保証期間の過ぎた装置で摺動部のトラブル発生の可能性を事前に把握し、修理等を計画することができる。
また、本発明に係る部品実装機の摺動部は、部品実装装置に備えられる摺動部であって、前記摺動部内の摩擦部分の磨耗を防止するための潤滑剤を供給する潤滑剤供給部と、前記摩擦部分を移動するボールベアリングに付着した潤滑剤を回収するための貫通孔である潤滑剤回収孔と、前記潤滑剤回収孔を覆うための蓋部とが形成されていることを特徴とする。
この構成により、摺動部の磨耗状態を検出するためのグリース等の潤滑剤を、部品実装装置の摺動部に形成された潤滑剤回収孔を用いて、より容易に回収することが可能となり、摺動部の磨耗状態を、より容易に検出できる。
尚、前記目的を達成するために、本発明は、磨耗状態検出方法の特徴的な構成ステップを備えるプログラムとしたり、当該構成ステップを手段とする部品実装装置として用いることもできる。
本発明に係る磨耗状態検出方法では、グリース等の潤滑剤を部品実装装置の摺動部に形成されたグリース回収部より回収して、摺動部の磨耗状態を、より容易に検出できる。このため、その後の各摺動部の寿命を、磨耗粉の径の大きさに応じて適切に予測して部品実装装置の使用計画を適切に立てることができ、また、各摺動部の磨耗状態に応じた対応策を施すことにより使用期間を延長することが可能となる。
以下、本発明に係る磨耗状態検出方法を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る磨耗状態検出方法を用いる部品実装装置100及び101の外観図である。
部品実装装置100の構造は、ボールネジやリニアガイド等を用いた移動軸があり、この移動軸を駆動させるために回転モータやリニアモータ等の駆動部が繋がっている。
そして、移動軸の移動方向であるY軸方向と略平行方向に配置され、移動軸をサポートする補助軸であるリニアガイドが配設されている。
ボールネジ、リニアガイドには、ボールベアリングが用いられ、ボールベアリングが摺動部の内部壁と接触するため、このボールベアリングは各摺動部の寿命に大きく関わっていることが知られている。このため、ボールベアリングには、グリース等の潤滑剤を、所定期間毎に供給して、ボールベアリングによる摺動部の磨耗を低減させる必要がある。
図2は、部品実装装置の摺動部200となるリニアガイド201とボールネジ202の参考図である。
図2(a)に示す摺動部200は、Y軸方向への移動軸があり、その移動軸を駆動する駆動部であるモータ203を備え、移動軸に対してその移動方向と略平行に配置され、移動軸に連動して動作するようにしているリニアガイド201等の支持軸をもっている。
これらの移動軸や支持軸は、内部にボールベアリングを保持し、摺動部の移動を補助している。また、摺動部の内壁とボールベアリングとが接触して磨耗が生じるため、この磨耗を防いで摺動部の寿命を延ばす為に、潤滑剤としてグリースが所定期間毎にボールベアリングに供給される。なお、図2(b)は、図2(a)に示した摺動部200の概略の側面図となる。
図3は、本発明の磨耗状態検出方法に用いられる稼働時間と磨耗粉の径の大きさとの関係を示す参考図である。なお、本発明に係る磨耗状態検出方法においては、グリースに含まれる磨耗粉の量と特徴(形状、大きさ、色)を分析することにより摺動部の内部状態を非解体で診断することができるフェログラフィー分析を用いる。本発明においては、摺動部に形成されたグリース回収部から可動軸の中のボールベアリングに注入されたグリースを回収して、その中に含まれる磨耗粉の径の大きさを分析することで、複数の摺動部の磨耗状態を決めることを特徴とする。
また、部品実装装置の摺動部の劣化等の磨耗状態を判断するのに、部品実装装置を使用してからの稼動時間と磨耗粉の径の大きさを評価する。
稼動時間と磨耗粉の径の大きさ等については、磨耗粉の径の大きさを分析すると、稼動時間が推測される。しかしながら、摺動部の磨耗状態が異常な場合には、異常なグラフのような形になり、磨耗粉の分析で、極端に稼働時間が短くても、磨耗粉が大きなものになる場合がある。
例えば、磨耗粉の径の大きさが図3に示す「Ad」の状態である場合には、正常なグラフから判断すると、Td時間の稼動時間であったと推定されるが、しかしながら、何らかの異常で、Td'時間しか稼動していなくても、磨耗粉の径の大きさは「Ad」の状態となる。逆に言えば、「Ad」の状態を分析すれば、稼働時間に依存することなく、その摺動部の実質的な磨耗状態を把握できる。このため、本発明に係る磨耗状態検出方法においては、摺動部に形成されたグリース回収部から回収したグリースに含まれる磨耗粉の径の大きさを検出することで摺動部の磨耗状態を検出できる。
また、図3において、正常なグラフの初期磨耗領域における磨耗粉の径の大きさA(以下、この領域に入っている磨耗粉の径の大きさをAという。)は、例えば5μm以下であり、正常磨耗領域における磨耗粉の径の大きさB(以下、この領域に入っている磨耗粉の径の大きさをBという。)は、例えば5〜50μmであり、異常磨耗領域における磨耗粉の径の大きさC(以下、この領域に入っている磨耗粉の径の大きさをCという。)は、例えば50〜100μmであり、異常磨耗領域(異音発生)における磨耗粉の径の大きさD(以下、この領域に入っている磨耗粉の径の大きさをDという。)は、100μm以上となる。
そして、磨耗粉の径の大きさは通常5μm以下であるが、50μm以上の磨耗粉が検出される場合には故障する確率が高くなることが知られている。
図4は、ボールネジ及びリニアガイドから回収されたグリースに含まれる磨耗粉の径の大きさと、対応策との関係を示す参考図である。
例えば、本図に示す状態(ア)は、ボールネジから回収したグリースに含まれる磨耗粉を分析した結果、図3に示すB以下の状態にあり、また、リニアガイドから回収したグリースに含まれる磨耗粉を分析した結果、図3に示すB以下の状態にあり、この場合には、特に対応策を行う必要がない。
また、本図に示す状態(イ)の場合には、ボールネジから回収したグリースに含まれる磨耗粉を分析した結果、図3に示すB以下の状態にあり、また、リニアガイドから回収したグリースに含まれる磨耗粉を分析した結果、図3に示すC以上の状態にあり、この場合には、対応策として、ボールネジには特に対応策を施さず、リニアガイドに対しては、状態Cの場合に対策H(1.グリースの種類交換、2.摺動部の清掃、3.ベアリング交換)を施し、状態Dの場合には交換することを示している。
同様に、本図に示す状態(ウ)の場合には、ボールネジから回収したグリースに含まれる磨耗粉を分析した結果、図3に示すC以上の状態にあり、また、リニアガイドから回収したグリースに含まれる磨耗粉を分析した結果、図3に示すB以下の状態にあり、この場合には、対応策として、ボールネジには状態Cの場合に対策H(1.グリースの種類交換、2.摺動部の清掃、3.ベアリング交換)を施し、状態Dの場合には交換することを示し、リニアガイドには特に対応策を施さないことを示している。
なお、状態(ア)と状態(キ)については、対応策は従来と同じとなり、状態(イ)と状態(ウ)と状態(エ)については、対策を施した摺動部の寿命は、従来より延び、状態(オ)と状態(カ)については、対策Hを施した摺動部の寿命は従来より延びることとなる。
このように、本発明においては、各摺動部の磨耗粉の径の状態を検出して、各摺動部に適した対応策を立てることが可能となる。
図5及び図6は、グリース回収部が形成されたボールネジ500の外観図を示す。
図5(b)に示すように、ボールネジ500には、ボールネジ500の内面を移動するボールベアリングに対してグリースを補給するためのグリース補給部501が形成され、また、図5(c)に示すように、グリース補給部501から補給されたグリースを回収するためのグリース回収部503が形成されている。
このグリース回収部503は、ボールの移動を妨げない程度の穴であり、グリースを分析するために0,005g〜0,02gの範囲で回収できればよく、例えば、5mm3〜20mm3の範囲で形成される。
また、図6に示すように、グリース回収部503は、通常の摺動部の使用時においては蓋504で塞がれており、グリースを回収するグリース回収時において、蓋504を取り外して注射器等を用いてグリース回収部503からボールベアリングに付着したグリースを回収する。
図7は、本発明に係るグリース回収部701を備えた摺動部であるリニアガイド700の外観図である。
図7(a)に示すように、リニアガイド700に形成されているグリース回収部701は、ボールベアリングが移動する移動面側の摩擦の低い面側に形成され、例えば、ボールの直径3.775mmに対して、直径の1/4〜1/8以下の範囲で形成される。また、図7(b)に示すように、グリースを補給するためのグリース補給部704も形成されている。
図8は、本発明に係るグリース回収部803を備えたリニアガイド800の外観図である。グリース回収部803は、ボール804がLMレール802と接触しない面側に形成される。
また、図9は、図8に示すリニアガイド800のボールベアリング部分の拡大断面図であり、グリース回収部803は、LMレール802とボール804とが接触するLMブロック負荷転動溝部902の側でなく、摩擦の低くなる面側の無負荷ボール循環部901側に形成される。
図10は、本発明に係るグリース回収部1003を備えるボールネジ1000の断面図である。
本図に示すように、グリース回収部1003は、ボール1005とネジ軸1001とが接触していない、摩擦力の低くなるリターンパイプ1004の上面に形成されている。
図11は、本発明に係るグリース回収部が形成されたボールネジとリニアガイドの参考図を示す。
図11(a)においては、ボールネジ軸1106が中央にあり、サポートするLMレール1102及び1103が両側からサポートしている。ボールネジ軸1106とリニアガイドには、ボールベアリングが入っており、ナットブロック1101のスムーズな移動が行えるようにしている。また、グリース回収部1107がLMレール1102の一部とLMレール1103の一部に形成されている。また、図11(b)に示すナットブロック上には、グリース回収部1108が形成されている。
また、図11(b)に示すように、少なくとも、直線方向への移動軸があり、その移動軸を駆動するモータ等の駆動部があり、移動軸に対してその移動方向と略平行に配置され、移動軸に連動して動作するようにしている支持軸を持ち、それらの移動軸や支持軸は、内部にボールベアリングを持ち、その寿命を延ばす為に、グリースが所定期間毎に供給される。
図12は、本発明に係る磨耗状態検出方法を用いる部品実装装置1200の外観図を示す。
部品実装装置1200においては、Y軸の移動については、ボールネジ1201及び1202を2本と、それらをドライブするモータ1203及び1204が二つで、駆動している。この部品実装装置1200においても、本願発明に係る磨耗状態検出方法を用いることができる。なお、図12(b)は部品実装装置1200の概略の側面図を示す。
図13は、本発明に係る磨耗状態検出方法を用いて製造者又はサービス拠点1300側からお客様A〜Dに対してサービスを提供する場合の説明図である。
最初に、製造者又はサービス拠点1300のサービスマンが、装置を使用しておられるお客様A〜Dの工場の装置内の摺動部のグリースを回収する。次に、製造者又はサービス拠点1300で、回収したグリースの中の磨耗粉を分析する。そして、蓄積した試作機又は旧の装置における稼働時間とグリース内の磨耗粉の状況と、回収したグリースの分析結果を比較し、回収したグリース内の磨耗粉から、当該部品実装装置の摺動部の磨耗状態を把握する。
また、グリースを回収する方法や時期は、(1)使用者側でグリースを回収し、製造者側に送る、又は、(2)製造者又は関係するサービスマンが所定期間毎又は、サービス対応時にグリースを回収することが考え得る。
このようなサービスを供給することにより、顧客側で保証期間の過ぎた装置で摺動部のトラブル発生の可能性を事前に把握し、修理等を計画することができる。
なお、保証期間以降については、トラブルが発生した場合には、顧客側の費用で故障のあった部品を交換することが一般的だが、顧客側にとっては、トラブルにより、サービス費を支払う必要があり、また、それ以上に、製造を行っていた状況で、急に停止することで、この装置により生産される部品や基板等が、顧客の納期に間に合わなくなったり、それらを使って組立を行う場合には、その工程が予定通りにできなくなるという問題を有していたが、本発明に係る磨耗状態検出方法を用いることにより、毎年事業計画で、使用している部品実装装置のサービス費を計上し、計画的に装置を止めて、寿命が近づいている摺動部の交換を行うことが可能となる。
以上の説明のように、本発明に係る磨耗状態検出方法では、部品実装装置に備わる摺動部に形成されたグリース回収部からグリースを回収して、その中に含まれる磨耗粉の径の大きさを分析することで、より容易にしかも部品実装装置の現状の摺動部の劣化状態を検出することができる。又、前記グリースの回収により、複数の摺動部の状況を容易に把握することができる。
このため、磨耗粉の径が大きくなってきた劣化状態が進んでいる摺動部に対してグリースの交換やベアリングの交換等のメンテナンスができ、適切に、各摺動部の寿命を延ばすことが可能となる。
また、磨耗粉の分析から、磨耗粉の径の大きさが所定以上になっている場合には、その対象の摺動部のみを、交換することで、可動軸が止まる前に、交換作業を計画的に行うことができ、部品実装装置の突然の停止を起こすことなく、計画的なサービスを行える。
さらに、本発明に係る磨耗状態検出方法を用いることにより、複数の移動軸から得られたグリースの磨耗粉の分析から、可動時間が同じであるにも拘らず、分析結果に違いがあるかどうかで、各摺動部の磨耗状態の判断をすることができる。例えば、二つの摺動部があった場合、一方の摺動部の磨耗粉の径が大きくなっており、他方の摺動部の磨耗粉の径の大きさは、標準内であった場合には、磨耗粉が大きい摺動部の方のみを、交換サービスするように判断することが可能となる。
またさらに、磨耗粉の径の大きさの違いから、各摺動部の可動の偏りや原因を探し、各摺動部毎に的確なアドバイスや必要なグリースの交換等の対応を行い、磨耗が進んでいる摺動部の寿命を延長させることが可能となる。
また、部品実装装置の出荷台数と、回収したグリースの磨耗粉の径の大きさから、磨耗粉が最も早く大きくなる移動軸を特定し、当該特定された可動軸に対する対策案を実行することが可能となる。部品実装装置の移動軸は、複数あり、例えば、X−Y−Z−θ方向に移動できるように構成され、各移動軸は、それぞれ複数の可動軸と少なくともそれらの可動軸の一つを駆動する駆動部を有している。そして、本発明に係る磨耗状態検出方法を用いることにより、移動軸方向毎に磨耗粉の径の大きさを分析して、部品実装装置に最も問題になる可動軸を早期に選定することが可能となる。
本発明に係る磨耗状態検出方法は、例えば、電子部品を実装する部品実装装置、電子部品を挿入する部品挿入機、半導体素子を接合する半導体実装機、部品を加工する部品加工機等の摺動部の磨耗状態検出方法として用いることができる。
本発明に係る磨耗状態検出方法を用いる部品実装装置の外観図 部品実装装置の摺動部となるリニアガイドとボールネジの参考図 本発明の磨耗状態検出方法に用いられる稼働時間と磨耗粉の径の大きさとの関係を示す参考図 ボールネジ及びリニアガイドから回収されたグリースに含まれる磨耗粉の径の大きさと、対応策との関係を示す参考図 グリース回収部が形成されたボールネジの外観図 グリース回収部が形成されたボールネジの外観図 本発明に係るグリース回収部を備えた摺動部であるリニアガイドの外観図 本発明に係るグリース回収部を備えたリニアガイドの外観図 図8に示すリニアガイドのボールベアリング部分の拡大断面図 本発明に係るグリース回収部を備えるボールネジの断面図 本発明に係るグリース回収部が形成されたボールネジとリニアガイドの参考図 本発明に係る磨耗状態検出方法を用いる部品実装装置の外観図 本発明に係る磨耗状態検出方法を用いて製造者又はサービス拠点側からお客様A〜Dに対してサービスを提供する場合の説明図
符号の説明
100,101,1200 部品実装装置
200 摺動部
201 リニアガイド
202 ボールネジ
203 モータ
500 ボールネジ
501 グリース補給部
503 グリース回収部
504 蓋
700 リニアガイド
701 グリース回収部
702 レール
703 ナット
704 グリース補給部
800 リニアガイド
803 グリース回収部
804 ボール
901 無負荷ボール循環部
902 LMブロック負荷転動溝部
1000 ボールネジ
1001 ネジ軸
1003 グリース回収部
1004 リターンパイプ
1102,1103 LMレール
1106 ボールネジ軸
1107,1108 グリース回収部

Claims (9)

  1. 部品実装装置に備えられる摺動部の磨耗状態を検出する磨耗状態検出方法であって、
    前記摺動部には、少なくとも、
    前記摺動部内の摩擦部分の磨耗を防止するための潤滑剤を供給する潤滑剤供給部と、
    前記摩擦部分を移動するボールベアリングに付着した潤滑剤を回収するための貫通孔である潤滑剤回収孔とが形成され、
    前記磨耗状態検出方法は、
    前記潤滑剤回収孔から潤滑剤を回収する回収ステップと、
    前記回収された潤滑剤に含まれる磨耗粉の状態を分析する分析ステップと、
    前記分析された磨耗粉の状態から前記摺動部の磨耗状態を検出する磨耗状態検出ステップとを含む
    ことを特徴とする磨耗状態検出方法。
  2. 前記磨耗状態検出方法は、さらに、
    前記磨耗状態検出ステップの結果に基づき、前記部品実装装置のサービスを行うサービスステップを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の磨耗状態検出方法。
  3. 前記磨耗状態検出ステップにおいては、前記分析ステップにおいて分析された磨耗粉の径が大きいほど、前記摺動部内が劣化していると検出する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の磨耗状態検出方法。
  4. 前記磨耗状態検出ステップにおいては、前記分析ステップにおける前記潤滑剤に含まれる磨耗粉の径の時系列的な分析により、前記摺動部の磨耗状態を検出する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の磨耗状態検出方法。
  5. 部品実装装置に備えられる摺動部であって、
    前記摺動部内の摩擦部分の磨耗を防止するための潤滑剤を供給する潤滑剤供給部と、
    前記摩擦部分を移動するボールベアリングに付着した潤滑剤を回収するための貫通孔である潤滑剤回収孔と、
    前記潤滑剤回収孔を覆うための蓋部とが形成されている
    ことを特徴とする部品実装装置の摺動部。
  6. 前記摺動部は、ボールネジであり、
    前記潤滑剤回収孔は、前記ボールネジのネジ軸とボールベアリングとが接触していないボールのリターンパイプ近傍に形成される
    ことを特徴とする請求項4記載の部品実装装置の摺動部。
  7. 前記摺動部は、リニアガイドであり、
    前記潤滑剤回収孔は、前記リニアガイドのLMレールとボールベアリングとが接触していない無負荷ボール循環部側に形成される
    ことを特徴とする請求項4記載の部品実装装置の摺動部。
  8. 前記部品実装装置は、複数の摺動部が連結して構成され、前記摺動部の少なくとも一つを駆動する駆動手段がある可動軸を備える
    ことを特徴とする請求項4記載の部品実装装置の摺動部。
  9. 請求項4記載の摺動部を有し、電子部品を実装する部品実装装置、電子部品を挿入する部品挿入機、半導体素子を接合する半導体実装機、又は部品を加工する部品加工機等の摺動部を持つ装置の一つであることを特徴とする部品実装装置。
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