JP2008017303A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画質が均一化され、画質の向上が図られた俯瞰画像を表示することが可能な画像表示装置を提供すること。
【解決手段】撮像手段2によって原画像Aを取得し、この原画像Aを視点変換して俯瞰画像Bを作成すると共に、撮像手段2から対象点Bnまでの距離に基づくパラメータを用いて俯瞰画像Bを鮮鋭化処理する。これにより、撮像手段2から対象点Bnまでの距離Dnに基づいたパラメータを用いて俯瞰画像Bを鮮鋭化処理するので、同一画像内においる画質が撮像手段2からの距離によらず均一化され滑らかな俯瞰画像を提供することができる。
【選択図】図4
【解決手段】撮像手段2によって原画像Aを取得し、この原画像Aを視点変換して俯瞰画像Bを作成すると共に、撮像手段2から対象点Bnまでの距離に基づくパラメータを用いて俯瞰画像Bを鮮鋭化処理する。これにより、撮像手段2から対象点Bnまでの距離Dnに基づいたパラメータを用いて俯瞰画像Bを鮮鋭化処理するので、同一画像内においる画質が撮像手段2からの距離によらず均一化され滑らかな俯瞰画像を提供することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、撮像手段により得られた原画像を視点変換して表示する画像表示装置に関する。
従来、車両に搭載され、運転者に対して障害物までの距離及び障害物の位置する方向を認識させるための駐車アシスト装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この駐車アシスト装置は、自車両周辺を撮像する撮像手段としてカメラを備え、このカメラによって撮像された画像に写り込んだ障害物までの距離及び障害物の位置する方向を計算して、この計算結果に基づいて、自車両と障害物との位置関係を表した俯瞰図を作成している。
特開2004−104478号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術では、カメラ設置場所から離れた場所の画像ほど画質が悪化するという問題があった。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、画質が均一化され、画質の向上が図られた俯瞰画像を表示することが可能な画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明による画像表示装置は、撮像手段により得られた原画像を視点変換して俯瞰画像を表示する画像表示装置において、撮像手段から俯瞰画像に映し出された対象点までの距離に基づくパラメータを用いて、俯瞰画像に対して鮮鋭化処理を実行する鮮鋭化処理手段を備えたことを特徴としている。
このような画像表示装置によれば、撮像手段によって原画像を取得し、この原画像を視点変換して俯瞰画像を作成すると共に、撮像手段から俯瞰画像に映し出された対象点までの距離に基づくパラメータを用いて俯瞰画像を鮮鋭化処理する。これにより、撮像手段から対象点までの距離に基づくパラメータを用いて俯瞰画像を鮮鋭化処理するので、同一画像内における画質が撮像手段からの距離によらず均一化され滑らかな俯瞰画像を提供することができる。すなわち、撮像手段からの距離が近い場所の画像であっても、撮像手段からの距離が遠い場所の画像であっても、撮像手段からの距離による画質の差をなくすことが可能となり、全体的に画質が均一化された俯瞰画像を作成することができ、画質全体の均一感が強調される。なお、「撮像手段から俯瞰画像に映し出された任意の対象点までの距離」とは、実測値でもよく、画像上における相対的な距離でもよい。
ここで、パラメータは、距離に比例することが好ましい。これにより、撮像手段から対象点までの距離に比例するパラメータを用いて俯瞰画像を鮮鋭化処理するので、同一画像内における画質が撮像手段からの距離によらず均一化され滑らかな俯瞰画像を提供することができる。
また、鮮鋭化処理手段は、パラメータを適用した空間フィルタを用いて、鮮鋭化処理を実行することが好ましい。これにより、空間フィルタを用いることで、画質全体の均一感を一層強調することができる。また、画像上の各画素点における鮮鋭化パラメータをテーブル化することで、鮮鋭化処理における処理速度を向上させることができる。
また、鮮鋭化処理手段は、撮像手段から俯瞰画像に映し出された任意の対象点を結ぶ仮想視線の角度に応じて重み付けされたパラメータを適用した空間フィルタを用いて、鮮鋭化処理を実行することが好ましい。これにより、仮想視線の角度に応じてパラメータの重み付けを行うので、仮想視線の角度(仮想視線の方向)によらず、円周方向における画質の均一化を図ることができる。すなわち、撮像手段の正面の画像であっても、撮像手段の斜め前方の画像であっても、仮想視線の角度による画質の差をなくすことが可能となり、画質全体の均一感がより一層強調される。なお、「仮想視線」とは、撮像手段の向きではなく、撮像手段から対象点に向かって放射状に伸びる任意の直線を指す。
また、鮮鋭化処理手段は、仮想視線からの距離に基づくパラメータを適用した空間フィルタを用いて、鮮鋭化処理を実行することが好ましい。これにより、仮想視線と中心線との角度による画質の差をより一層なくすことが可能となり、画質全体の均一感がさらに強調される。
また、撮像手段から対象点までの距離を演算する距離演算手段と、距離演算手段によって演算された距離に基づいてパラメータを演算するパラメータ演算手段とを更に備えることが好ましい。
本発明の画像表示装置によれば、撮像手段からの距離によらず同一画像内における画質が均一化され、画質の向上が図られた俯瞰画像を表示することができる。
以下、本発明による画像表示装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図1は、本発明の実施形態に係る画像表示装置を示すシステム構成図、図2は、図1中の画像処理部の構成図である。
図1に示す画像表示装置1は、例えば車両に搭載され運転手が車両周辺の障害物等を視認するために利用されるものである。この画像表示装置1は、周辺の原画像を取得するための複数(本実施形態では4つ)のカメラ(撮像手段)2と、これらのカメラ2によって取得された原画像について画像処理を行う画像処理用電子制御ユニット(以下、画像処理用ECUという。)3と、この画像処理用ECU3による画像処理によって生成された俯瞰画像を表示する画像出力部(例えば、液晶モニタ)4とを備えている。
まず、原画像A(画素点An;n=0,1,2,…)、俯瞰画像B(対象点Bn;n=0,1,2,…)の関係について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、カメラ、原画像、俯瞰画像の関係を示す斜視図、図4は、カメラ、原画像、俯瞰画像の関係をカメラの側方から示す配置図である。図3及び図4において、点Pはカメラ中心を示すものであり、カメラ中心Pから正面に直進する直線Cは、カメラ中心線を示すものである。ここでは、俯瞰画像B座標系において、画素点Anに対応する対象点をBnとして示している。原画像Aは、カメラ2を視点とした画像であり、俯瞰画像Bは、上方を視点とした画像であり、視点変換して原画像Aを水平面に投影した画像である。
複数のカメラ2は、超広角のカメラであり、例えば魚眼カメラである。4台のカメラ2は、車両前方を撮像するもの、車両後方を撮像するもの、車両左側方を撮像するもの、車両右側方を撮像するものとして設置されている。
画像処理用ECU3は、図1に示すように、演算処理を行うCPU5、記憶部となるROM6及びRAM7、入力信号回路、出力信号回路、電源回路などを備え、上記複数のカメラ2、画像出力部4と電気的に接続されている。
この画像処理用ECU3では、カメラ2によって取得された原画像を視点変換して俯瞰画像を生成し、この俯瞰画像に対して鮮鋭化処理を行い、鮮鋭化処理後の俯瞰画像(以下、「鮮鋭化処理後の俯瞰画像」を処理画像とよぶ。)を画像出力部4に出力することができる。
画像処理用ECU3のROM6には、CPU5を作動させるためのプログラムなどが記憶されている。画像処理用ECU3のRAM7は、各カメラ2によって取得された原画像を記憶させるための画像データ記憶部8を各々有している。
画像処理用ECU3のCPU5において、ROM6に記憶されているプログラムを実行することで、各画像データ記憶部8によって記憶された原画像を読み込んで画像処理を行い、処理画像を生成する画像処理部9が各々構成される。また、画像処理用ECU3のCPU5において、ROM6に記憶されているプログラムを実行することで、各画像処理部9によって生成された処理画像を一つの画像として合成する処理画像合成部10が構成される。
画像処理部9には、図2に示すように、俯瞰画像生成部11、距離演算処理部(距離演算手段)12、鮮鋭化パラメータ演算処理部(パラメータ演算手段)13、鮮鋭化処理部(鮮鋭化処理手段)14が形成される。俯瞰画像生成部11では、カメラ2によって取得された原画像Aを視点変換して俯瞰画像Bを生成する。具体的には、視点変換式を用いて原画像の各画素点Anの俯瞰画像における対応点である対象点Bnを算出し、算出した対象点Bnをプロットして俯瞰画像Bを作成する。
距離演算処理部12では、カメラ2から対象点Bnまでの距離を演算する。カメラ2のカメラ中心Pから対象点Bnまでの距離の演算について、図4を参照して説明する。図4においてカメラ中心Pと点Oを結ぶ直線と、点Oと画素点Bnを結ぶ直線とは、点Oで直交している。直線POは、俯瞰画像B座標系からカメラ中心Pの高さHに相当する。直線POとカメラ中心線Cとの角度φは、カメラ2の設置角を示し、直線PB0と直線PB2との角度θは、カメラ2の視野角を示すものである。すなわち、画素点A0,A2は、原画像Aにおける両端の画素点となり、対象点B0,B2は、俯瞰画像Bにおける両端の対象点となる。
距離演算処理部12では、カメラ2から対象点Bnまでの距離に相当する対象点B0から対象点Bnまでの距離Dnを演算する。すなわち、俯瞰画像Bにおいて、カメラ2に最も近い位置を基準とし、この基準となる端の対象点B0からの距離Dnを演算する。原画像Aにおける解像度がW[dot]である場合、1画素当りの視野角θの変化量Δθは、Δθ=θ/W…(1)で表現され、角度∠B0PBn(∠A0PAn)は、∠B0PBn-=ΔθDAn…(2)(ただし、DAn:原画像Aの座標系におけるA0からAnまでの距離)で表現される。従って、角度∠OPBnは、∠OPBn=φ−θ/2+∠B0PBn…(3)(ただし、φ:カメラ2の設置角、θ:カメラ2の視野角)で表現される。式(3)に式(2)を代入して、∠OPBn=φ−θ/2+ΔθDAn…(4)を得ることができる。
距離Dnは、Dn=Ln−L0…(5)(ただし、L0:点Oから対象点B0までの距離、Ln:点Oから対象点Bnまでの距離)によって求められる。距離L0は、L0=Htan(φ−θ/2)…(6)で表現され、距離Lnは、Ln=Htan(φ−θ/2+ΔθDAn)…(7)で表現される。従って、式(5)に式(6)、式(7)を代入した下記式(8)によって距離Dnを求めることができる。
このようにして、各画素点Anに対応する対象点Bnに対して、基準となる対象点B0からの距離Dnを算出することができる。
このようにして、各画素点Anに対応する対象点Bnに対して、基準となる対象点B0からの距離Dnを算出することができる。
鮮鋭化パラメータ演算処理部13では、距離演算処理部12によって算出された距離に比例する鮮鋭化パラメータを算出する。図5は、距離を考慮した鮮鋭化パラメータの一例を示す分布図である。鮮鋭化パラメータ演算処理部13は、距離Dnに応じて鮮鋭化の程度を可変とするパラメータKnを算出する。例えば、パラメータKnが距離Dnに対して線形であるとした場合、距離Dnを考慮したパラメータKnは、Kn=aDn+b…(9)で表現することができる。なお、a,bの最適値は、実験によって求める。また、パラメータKnは、距離Dnに対して非線形であっても良い。
また、鮮鋭化パラメータ演算処理部13では、距離Dnを考慮した鮮鋭化パラメータを用いた空間フィルタを作成する。図6は、距離を考慮した鮮鋭化パラメータを用いた空間フィルタを示す図である。図6に示すように、空間フィルタの中央の値は、1+8Knとなり、周囲の値は−Knとなる。なお、図6において、最も一般的な3×3タイプの空間フィルタを示しているが、俯瞰画像の表示サイズや解像度に応じて、5×5タイプなどその他のタイプの空間フィルタに変更可能であることが望ましい。
また、鮮鋭化パラメータ演算処理部13では、カメラ2からの仮想視線Inの方向αnを算出する。図7は、俯瞰画像における仮想視線の方向を示す図である。図7においてカメラ2は、図示右方向に向けられている。このカメラ2のカメラ中心Pから正面に伸びる直線がカメラ中心線Cである。また、カメラ2のカメラ中心Pから放射状に伸びる視野角内の任意の直線の方向が、仮想視線Inの方向である。なお、ここでいう「仮想視線Inの方向」とは、仮想視線Inとカメラ中心線Cとの角度αnを示すものである。
また、鮮鋭化パラメータ演算処理部13では、仮想視線Inの方向αnを考慮した空間フィルタを作成する。ここでは、一例として、図7に示すm×m画素領域20(本実施形態では、例えばm=9)に適用される空間フィルタについて説明する。なお、仮想視線Inは、画素領域20内を通過している。
図8は、図7中の画素領域を拡大して示す図である。ここでは、画素領域20の図示左上端を原点(0,0)とし、横方向をX軸、縦方向をY軸として説明する。仮想視線Inは、下記式(10)によって表現することができる。
そして、この仮想視線In上の画素については、鮮鋭化パラメータKnを適用する。
そして、この仮想視線In上の画素については、鮮鋭化パラメータKnを適用する。
また、画素領域20内の仮想視線In上にない画素については、仮想視線Inからの距離に基づいて、仮想視線の方向を考慮した鮮鋭化パラメータJnを決定する。例えば下記式(11)によって、仮想視線の方向を考慮した鮮鋭化パラメータJnを求めることができる。
ここで、T(フィルタ有効幅)は、仮想視線Inと直交する方向の幅を決定する定数である。
ここで、T(フィルタ有効幅)は、仮想視線Inと直交する方向の幅を決定する定数である。
図9は、仮想視線の方向を考慮した空間フィルタの一例を示すものであり、図7及び図8中の画素領域に適用される空間フィルタを示す図である。ここでは、m=9、T=3の場合について、空間フィルタを例示する。図9に示すように、画素領域20の中央の画素では、Jn=1+32Knとなり、仮想視線In上の画素では、Jn=−Knとなり、仮想視線Inから離れるにつれて、Jn=−2Kn/3、Jn=−Kn/3、Jn=0となる。このように、仮想視線Inの方向αnを考慮して鮮鋭化パラメータJnを変化させることで、カメラ中心線Cとの角度αnが大きくなるにつれて俯瞰画像が不鮮明となることが防止される。なお、仮想視線Inの方向αnを考慮した空間フィルタは、上記式(11)を用いて算出してもよく、事前に実験等で決定した空間フィルタを複数パターン準備し、適用される空間フィルタを決定するようにしてもよい。
鮮鋭化処理部(鮮鋭化処理手段)14では、鮮鋭化パラメータ演算処理部13によって算出された鮮鋭化パラメータを用い、距離を考慮した鮮鋭化パラメータを用いた空間フィルタで俯瞰画像に対して鮮鋭化処理を実行し、その後、仮想視線の方向を考慮した鮮鋭化パラメータを用いた空間フィルタで俯瞰画像に対して鮮鋭化処理を実行する。
図1に示す処理画像合成部10では、複数のカメラ2で取得され異なる方向を撮像した画像を同一画像として合成する。具体的には、処理画像合成部10では、4方向の鮮鋭化処理後の画像を、車両を中心として合成して、上方から車両を見ているような車両周辺の画像を生成することができる。
次に、本実施形態に係る画像表示装置1の基本動作について図面を参照して説明する。図1に示すように、各カメラ2では、車両の各方向を撮像し、その撮像した原画像の画像データを画像処理用ECU3に転送する。転送された画像データは、撮像されたカメラ2ごとに、異なる画像データ記憶部8に各々保存される。
次に、画像処理用ECU3で実行される画像制御処理について図10のフローチャートに沿って説明する。特に、鮮鋭化パラメータ算出処理については、図11のフローチャートに沿って説明する。図10は、画像処理用ECUで実行される画像制御処理の動作手順を示すフローチャート、図11は、画像処理用ECUで実行される鮮鋭化パラメータ算出処理の動作手順を示すフローチャートである。画像処理用ECU3では、先ず、各カメラ2から画像データを入力し、各画像データをそれぞれ画像データ記憶部8に記憶する(S1)。次に、画像処理用ECU3では、原画像Aを視点変換して俯瞰画像Bを作成する(S2)。
画像処理用ECU3は、俯瞰画像を作成した後、鮮鋭化パラメータ算出処理を行う(S3)。先ず、図11に示す鮮鋭化パラメータ算出処理において、画像処理用ECU3は、カメラ2から対象点Bnまでの距離に相当する距離Dnを演算する(S11)。次に、距離Dnを考慮した鮮鋭化パラメータKnを算出する(S12)。例えば、パラメータKnが距離Dnに対して線形であるとした場合、Kn=aDn+b…(8)を用いて、距離Dnを考慮したパラメータKnを算出する。次に、距離を考慮した鮮鋭化パラメータを用いた空間フィルタを作成する(S13)。次に、カメラ2からの仮想視線Inの方向αnを算出する(S14)。次に、仮想視線Inの方向αnを考慮した空間フィルタを作成する(S15)。これにより、仮想視線Inの方向αn、及び仮想視線Inからの距離を考慮した鮮鋭化パラメータJn(空間フィルタ)を求めることができる。ステップS15を終了したら、鮮鋭化パラメータ算出処理(S3)を終了する。
次に、俯瞰画像に対して、鮮鋭化処理を実行する(S4)。具体的には、画像処理用ECU3は、距離Dnを考慮した鮮鋭化パラメータKnを用いた空間フィルタ、仮想視線Inの方向αn及び仮想視線Inからの距離を考慮した鮮鋭化パラメータを用いた空間フィルタを適用して、俯瞰画像Bに対して鮮鋭化処理を実行する。
次に、画像処理用ECU3は、4方向の鮮鋭化処理を施した俯瞰画像を合成する。(S5)。次に、合成された処理画像のデータを画像出力部4に出力して、処理後の俯瞰画像を表示する。
図12は、距離及び仮想視線の方向を考慮した鮮鋭化パラメータを用いた鮮鋭化処理を実行する前の俯瞰画像のイメージ図、図13は、距離及び仮想視線の方向を考慮した鮮鋭化パラメータを用いた鮮鋭化処理を実行した後の俯瞰画像のイメージ図である。図12及び図13において、画面中央にカメラ2が設置された車両16が表示されている。図12に示すイメージ図(鮮鋭化処理実行前)では、車両16の近傍の画質は鮮明であるが、車両16から離れるにつれて、画質が不鮮明となっている。一方、図13に示すイメージ図(鮮鋭化処理実行後)では、車両16からの距離Dn及び仮想視線Inの方向αnによらず、画質が均一化されるとともに鮮明度が向上されている。
このような画像表示装置1によれば、各対象点Bnまでの距離Dnに比例した鮮鋭化パラメータKnを用いて俯瞰画像Bを鮮鋭化処理するので、同一画像内における半径方向の画質が均一化され滑らかな俯瞰画像(処理画像)を提供することができる。すなわち、カメラ2からの距離が近い場所の画像であっても、カメラ2からの距離が遠い場所の画像であっても、カメラ2からの距離による画質の差をなくすことができ、全体的に画質が均一化された俯瞰画像を作成することができ、画質全体の均一感が強調される。
また、画像処理用ECU3は、仮想視線の方向を考慮した鮮鋭化パラメータ、仮想視線から近い場所ほど強く鮮鋭化されるように重み付けされた鮮鋭化パラメータを用いて俯瞰画像Bを鮮鋭化処理するので、同一画像内におけるカメラ2を中心とする円周方向の画質を均一化することができ、画質全体の均一感が強調される。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態において、カメラ2を車両に設置しているが、その他の移動物体にカメラ2を設置しても良く、建造物等にカメラ2を設置して周囲の画像を取得してもよい。
また、上記実施形態にあっては、撮像手段2から対象点Bnまでの距離として、対象点B0から対象点Bnまでの距離Dn(水平面内の距離)を測定しているが、カメラ中心Pから対象点Bnに表示された地点までの距離を実測してもよい。
また、上記実施形態では、距離演算手段を備え、画像処理用ECU3によって、距離Dnを決定し、距離Dnを考慮した鮮鋭化パラメータを算出して空間フィルタを生成しているが、予め空間フィルタを記憶部に記憶させておき、鮮鋭化処理を実行する際に、空間フィルタを読み込むようにしてもよい。この場合、距離演算手段を設ける必要が無くなり、処理速度を向上させることができる。
また、上記実施形態では、距離を考慮した鮮鋭化パラメータを用いた空間フィルタ、仮想視線の方向を考慮した鮮鋭化パラメータを用いた空間フィルタを用いて、鮮鋭化処理を実行しているが、距離を考慮した鮮鋭化パラメータのみを用いて、鮮鋭化処理を実行してもよい。
また、上記実施形態では、複数のカメラ2を設置し、処理画像合成部10によって複数の画像を合成しているが、設置されるカメラは1台のみでもよく、この場合には、処理画像合成部10は、不要となる。
1…画像表示装置、2…カメラ(撮像手段)、3…画像処理用ECU(距離演算手段,鮮鋭化処理手段、パラメータ演算手段)、A…原画像、An…原画像における画素点、B…俯瞰画像、Bn…対象点、C…カメラ中心線、Kn…距離を考慮したパラメータ、Jn…仮想視線の向きを考慮したパラメータ。
Claims (6)
- 撮像手段により得られた原画像を視点変換して俯瞰画像を表示する画像表示装置において、
前記撮像手段から俯瞰画像に映し出された任意の対象点までの距離に基づくパラメータを用いて、俯瞰画像に対して鮮鋭化処理を実行する鮮鋭化処理手段を備えたことを特徴とする画像表示装置。 - 前記パラメータは、前記距離に比例することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
- 前記鮮鋭化処理手段は、前記パラメータを適用した空間フィルタを用いて、前記鮮鋭化処理を実行することを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示装置。
- 前記鮮鋭化処理手段は、前記撮像手段から俯瞰画像に映し出された任意の対象点を結ぶ仮想視線の角度に応じて重み付けされた前記パラメータを適用した前記空間フィルタを用いて、前記鮮鋭化処理を実行することを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
- 前記鮮鋭化処理手段は、前記仮想視線からの距離に基づく前記パラメータを適用した前記空間フィルタを用いて、前記鮮鋭化処理を実行することを特徴とする請求項4記載の画像表示装置。
- 前記撮像手段から前記対象点までの距離を演算する距離演算手段と、
前記距離演算手段によって演算された前記距離に基づいて前記パラメータを演算するパラメータ演算手段とを更に備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の画像表示装置。
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JP2012234459A (ja) * | 2011-05-09 | 2012-11-29 | Suzuki Motor Corp | 車両周辺監視装置 |
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