JP2008014229A - 内燃エンジンのクランク角検出装置及び基準角度位置検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】クランク軸に連動して回転するロータの外周の複数の被検出部を磁気ピックアップを用いて検出する構成を備えてクランク軸が基準角度位置に達したことを高精度で検出することができるクランク角検出装置及び基準角度位置検出方法を提供する。
【解決手段】内燃エンジンのクランク軸に連動して回転しかつ外周に等角度間隔で複数の被検出部を有するロータの外周近傍に配置された磁気ピックアップの出力パルス信号に応じて被検出部の前端位置の検出時点から後端位置の検出時点までの間隔である被検出部時間と、被検出部の後端位置の検出時点から前端位置の検出時点までの間隔である被検出部間時間とを順次検出し、被検出部時間を検出する毎にその時点の最新の被検出部時間と被検出部間時間との時間比率を算出し、その時間比率の今回値と前回値との差を第1閾値と比較し、その比較結果に応じて基準角度検出用の被検出部の検出を示す基準角度検出信号を生成する
【選択図】図5
【解決手段】内燃エンジンのクランク軸に連動して回転しかつ外周に等角度間隔で複数の被検出部を有するロータの外周近傍に配置された磁気ピックアップの出力パルス信号に応じて被検出部の前端位置の検出時点から後端位置の検出時点までの間隔である被検出部時間と、被検出部の後端位置の検出時点から前端位置の検出時点までの間隔である被検出部間時間とを順次検出し、被検出部時間を検出する毎にその時点の最新の被検出部時間と被検出部間時間との時間比率を算出し、その時間比率の今回値と前回値との差を第1閾値と比較し、その比較結果に応じて基準角度検出用の被検出部の検出を示す基準角度検出信号を生成する
【選択図】図5
Description
本発明は、内燃エンジンのクランク軸が基準角度位置に達したことを検出するクランク角検出装置及び基準角度位置検出方法に関する。
内燃エンジンへ燃料をインジェクタによって噴射供給するための燃料噴射タイミングや点火プラグに火花放電させる点火タイミングを制御する場合に、エンジンのクランク軸の基準角度位置から回転角度位置、すなわちクランク角を検出し、そのクランク角に基づいてそれらのタイミングが設定される。
内燃エンジンのクランク軸の回転角度を検出する従来のクランク角検出装置においては、クランク軸の回転に応じて回転する円板状のロータとその外周近傍に配置された磁気ピックアップとが用いられている。このロータの外周部に複数の磁性材からなる凸部又は凹部が被検出部として所定の角度毎に設けられている。クランク軸に連動してロータが回転すると被検出部が磁気ピックアップ近傍を通過したとき磁気ピックアップからはパルスが生成される。また、クランク軸の1回転のうちの基準角度に対応した被検出部を欠落させることにより、パルスが生成しない比較的長い期間が生じさせたり或いは他の被検出部とは異なる態様のパルスを生成させることより、クランク軸が基準角度位置にある時点を検出し、その検出時点に基づいてパルスを計数して燃料噴射タイミングや点火タイミングを設定することが行なわれる(特許文献1〜3参照)。
特開昭59−31406号公報
特開昭59−173562号公報
特開平6−17735号公報
各種タイミングの精度を向上させるためにはロータの被検出部の数を増加させる必要がある。クランク角度で例えば、15度間隔毎の時点を検出するためにはロータには24個の被検出部を等間隔でロータの外周部に配置しなければならない。しかしながら、このように被検出部の数を増やすと、被検出部間の距離が狭くなるので、基準角度位置に対応した被検出部だけをロータの回転方向に長く形成している場合にはその基準角度位置に対応した被検出部の長さを他の被検出部と比べて大きくすることが困難となる。よって、基準角度位置に対応した被検出部の検出精度が低下するという問題があった。特に、被検出部を検出するために磁気ピックアップを用いた場合には被検出部に対応して生成されるパルスの電圧レベルはエンジンの回転数、すなわちロータの回転数が低くなるほど低レベルとなるので、エンジンの始動時のような低エンジン回転数時には基準角度位置に対応した被検出部についての磁気ピックアップの出力パルス幅と、それ以外の被検出部の磁気ピックアップの出力パルス幅との差が更に小さくなり、その出力パルス幅から基準角度位置に対応した被検出部を正確に判別することが困難となるという問題があった。また、磁気ピックアップ内のコイルのインダクタンス成分によって出力電圧変化に遅延が生じるため被検出部の数が増えると、基準角度位置に対応した被検出部と他の被検出部とに対するパルス幅の違いが小さくなり、基準角度位置に対応した被検出部の検出精度が低下するという問題があった。
そこで、本発明の目的は、クランク軸に連動して回転するロータの外周の複数の被検出部を磁気ピックアップを用いて検出する構成を備えてクランク軸が基準角度位置に達したことを高精度で検出することができるクランク角検出装置及び基準角度位置検出方法を提供することである。
本発明のクランク角検出装置は、内燃エンジンのクランク軸に連動して回転しかつ外周に等角度間隔で複数の被検出部を有し、その複数の被検出部のうちの1の被検出部がクランク角度の基準角度検出用として他の被検出部よりも前記ロータの外周方向に長く形成されたロータと、前記ロータの外周近傍に配置され前記被検出部各々の前端位置及び後端位置を磁気的に検出してパルス信号を生成する磁気ピックアップと、前記ピックアップの出力パルス信号に応じて前記前端位置の検出時点から前記後端位置の検出時点までの間隔である被検出部時間と、前記後端位置の検出時点から前記前端位置の検出時点までの間隔である被検出部間時間とを順次検出する時間検出手段と、前記時間検出手段によって前記被検出部時間が検出される毎にその時点の最新の前記被検出部時間と前記被検出部間時間との時間比率を算出する時間比率算出手段と、前記時間比率の今回値と前回値との差を第1閾値を比較し、その比較結果に応じて前記基準角度検出用の被検出部の検出を示す基準角度検出信号を生成する基準角度判別手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明の基準角度位置検出方法は、内燃エンジンのクランク軸に連動して回転しかつ外周に等角度間隔で複数の被検出部を有し、その複数の被検出部のうちの1の被検出部がクランク角度の基準角度検出用として他の被検出部よりも前記ロータの外周方向に長く形成されたロータと、前記ロータの外周近傍に配置され前記被検出部各々の前端位置及び後端位置を磁気的に検出してパルス信号を生成する磁気ピックアップと、を備えたクランク角検出装置における前記クランク軸の基準角度位置検出方法であって、前記ピックアップの出力パルス信号に応じて前記前端位置の検出時点から前記後端位置の検出時点までの間隔である被検出部時間と、前記後端位置の検出時点から前記前端位置の検出時点までの間隔である被検出部間時間とを順次検出し、前記被検出部時間を検出する毎にその時点の最新の前記被検出部時間と前記被検出部間時間との時間比率を算出し、前記時間比率の今回値と前回値との差を第1閾値と比較し、その比較結果に応じて前記基準角度検出用の被検出部の検出を示す基準角度検出信号を生成することを特徴としている。
かかる本発明のクランク角検出装置及び基準角度位置検出方法によれば、被検出部時間を検出する毎にその時点の最新の被検出部時間と被検出部間時間との時間比率を算出し、その時間比率の今回値と前回値との差を第1閾値と比較し、その比較結果に応じて基準角度検出用の被検出部の検出を示す基準角度検出信号を生成するので、エンジンの始動時のような低エンジン回転数時に基準角度位置に対応した被検出部についての磁気ピックアップの出力パルス幅と、それ以外の被検出部の磁気ピックアップの出力パルス幅との差が小さくなっても基準角度位置に対応した被検出部を正確に判別することができる。また、磁気ピックアップ内のコイルのインダクタンス成分によって出力電圧変化に遅延が生じてもクランク軸が基準角度位置に達したことを高精度で検出することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明によるクランク角検出装置が適用されたエンジン制御装置を示している。このエンジン制御装置は、クランク角検出機構1、ECU(Electric Control Unit:電子制御ユニット)2、センサ群3、インジェクタ4及び点火装置5を備えている。
クランク角検出機構1は、4サイクル内燃エンジンのクランク軸10に設けられた円盤状のロータ11を有し、クランク軸10の回転に連動してロータ11が回転するようになっている。ロータ11の外周面には磁性材からなる凸部12が被検出部として15度間隔で24個連続して設けられる。ロータ11の外周近傍には磁気ピックアップ13が配置されている。磁気ピックアップ13は例えば、図2に示すように、鉄心13aの外周にコイル13bが形成され、また鉄心13aの一端には磁石13cが設けられた構造を有している。鉄心13aの他端が空隙(ギャップ)を介してロータ11の凸部12と対向するようになっている。
ロータ11が回転すると凸部12が磁気ピックアップ13近傍を通過したとき磁気ピックアップ13からは1対の負及び正パルスが生成されるようになっている。この負及び正パルスがクランク角パルス信号である。
ロータ11の外周面に形成された24の凸部12の15度間隔は、ロータ11の回転方向(矢印A方向)において後端位置に関してである。24の凸部12のうちの1の凸部12aは、クランク角の基準角度を示す凸部である。その基準角度はロータ11の回転方向において凸部12aの後端位置であり、ロータ11の360度においてピストンの圧縮上死点を示すTDCから−7度の位置である。また、凸部12aは他の凸部よりもロータ11の回転方向において長手に形成される。すなわち、凸部12aの後端位置から前端位置までの長さが他の凸部よりも長くなっており、磁気ピックアップ13による凸部12aの前端位置に対する検出タイミングが他の凸部の前端位置に対する検出タイミングによりも早くなるようにされている。その長手凸部12aの前端位置から後端位置までの長さは凸部12aの前端位置とその隣の凸部12の後端位置との間の例えば、2倍以上である。また、凸部12aの前端位置から後端位置までの長さはその他の凸部12の前端位置から後端位置までの長さの例えば、2倍以上である。
ロータ11が回転方向に回転するとき凸部12aの次に検出される凸部12の後端はTDCから0〜10度の範囲内に位置する。この実施例では8度である。また、上記したクランク角パルス信号のうちの長手凸部12aに対応したパルス信号が基準パルス信号である。
磁気ピックアップ13の出力には、ECU2が接続されている。ECU2は、フィルタ回路21、比較回路22、エッジ検出回路23、CPU24、RAM25、ROM26、出力インターフェース回路27,28及びA/D変換器29を備えている。
フィルタ回路21は、抵抗21aとコンデンサ21b,21cとからなり、磁気ピックアップ13から出力されるパルス信号中の高域ノイズ成分を除去して上記の1対の負及び正パルスを出力する。
比較回路22は、コンパレータ22a、基準電圧源22b及び抵抗22c〜22fを備え、ヒステリシス機能を有する比較回路を構成している。また、比較回路22は、フィルタ回路21の出力信号が所定電圧Vth以上になったとき低レベル出力となり、フィルタ回路21の出力信号が所定電圧−Vth以下になったとき高レベル出力となる。高レベル出力期間がロータ11の凸部12aを含む凸部12の期間に対応し、低レベル出力期間が凸部12間の期間に対応する。比較回路22の出力信号がクランク角信号としてCPU24に供給される。
エッジ検出回路23は比較回路22から出力された信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出する。
CPU24はエッジ検出回路23によるエッジ検出に応じて低レベル期間及び高レベル期間各々を個別に計数し、その計数結果に基づいて後述するようにクランク角の基準角度を示す凸部12aを判定する。また、CPU24は、後述するクランク同期処理を繰り返し実行してクランク角度の基準角度及びクランクステージを検出し、その検出結果に応じて点火時期や燃料噴射制御を行う。なお、CPU24、RAM25,ROM26、出力インターフェース回路27,28及びA/D変換器29は共にバスに共通接続されている。
出力インターフェース回路27はCPU24からのインジェクタ駆動指令に応じてインジェクタ4を駆動する。インジェクタ4は内燃エンジンの吸気管の吸気ポート近傍に設けられ、駆動されたとき燃料を噴射する。出力インターフェース回路28はCPU24からの通電開始指令及び点火開始指令に応じて点火装置5を活性化させる。すなわち、通電開始指令に応じて点火装置5の点火コイル(図示せず)への通電を開始し、点火開始指令に応じて通電を停止して点火プラグ(図示せず)に火花放電させる。点火装置5は点火コイルに通電して点火コイルに蓄積された電荷によって高電圧を発生してそれを点火プラグに印加する、例えば、フルトランジスタ式の点火装置である。
A/D変換器29はエンジン制御において必要な吸気管内圧PB、冷却水温TW、スロットル開度θth、排気ガス中の酸素濃度O2等のエンジン運転パラメータを検出するセンサ群3からのアナログ信号をディジタル信号に変換するために設けられている。
かかる構成のエンジン制御装置において、磁気ピックアップ13の出力信号はフィルタ回路21を介することにより、図3に示すようにロータ11の凸部12(12aを含む)の前端に対してほぼ逆三角状の負パルスとなり、後端に対してほぼ三角状の正パルスとなる。比較回路22においてフィルタ回路21の出力信号はそれが低下しているときには所定電圧−Vthと比較され、増大しているときには所定電圧Vthと比較される。よって、比較回路22からエッジ検出回路23に供給されるクランク角信号は図3に示すように、ロータ11の凸部12に対しては高レベルとなり、凸部12間の凹部に対しては低レベルとなる。
エッジ検出回路23はクランク角信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出し、その各検出時点を示す信号をCPU24に供給する。CPU24はエッジ検出回路23によって検出された立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジのエッジ間の時間を計測する。立ち上がりエッジが凸部12の前端に対応し、立ち下がりエッジが凸部12の後端に対応する。立ち上がりエッジから立ち下がりエッジまでのロータ11の凸部12に対応する期間は凸部時間TCPRJ(被検出部時間)として検出される。立ち下がりエッジから立ち上がりエッジまでのロータ11の凸部12間の凹部に対応する期間は凹部時間TCDENT(被検出部間時間)として検出される。
CPU24は、図4に示すように、クランク同期処理において先ず、比較回路22の出力信号の立ち上がりエッジを検出したか否かをエッジ検出回路23の出力信号に応じて判別する(ステップS1)。立ち上がりエッジを検出した場合には、凹部時間の計測を終了し(ステップS2)、その新たに得られた凹部時間を今回の凹部時間TCDENTとして保持し(ステップS3)、凸部時間の計測を開始する(ステップS4)。
一方、立ち上がりエッジを検出しなかった場合には、比較回路22の出力信号の立ち下がりエッジを検出したか否かを判別する(ステップS5)。立ち下がりエッジを検出した場合には、凸部時間の計測を終了し(ステップS6)、その新たに得られた凸部時間を今回の凸部時間TCPRJとして保持し(ステップS7)、凹部時間の計測を開始する(ステップS8)。また、CPU24はクランクステージCALSTGを1だけ増加させる(ステップS9)。クランクステージCALSTGは凸部12によって分けられた等角度間隔に対応する1〜24ステージのいずれか1のステージを示す。
CPU24は、その時点で保持されている凸/凹時間比率RTCPDを前回値RTCPD1として記憶し(ステップS10)、今回の凸/凹時間比率RTCPDを算出して保持する(ステップS11)。ステップS3及びS7で得た今回の凹部時間TCDENTと凸部時間TCPRJとを用いて今回の凸/凹時間比率RTCPDは、次式によって算出される。
RTCPD=TCPRJ/TCDENT
CPU24は、ステップS11の実行後、図5に示すように、長手凸部12aの検出フラグであるF_LONGが1であるか否かを判別する(ステップS12)。F_LONG=0の場合には長手凸部12aの未検出状態である。この場合には、RTCPD−RTCPD1が閾値A(第1閾値)以上であるか否かを判別する(ステップS13)。これは凸/凹時間比率RTCPDが通常の凸部12に対する値から長手凸部12aに対する値に変化した否かを判別するステップである。RTCPD−RTCPD1≧Aであるならば、長手凸部12aが検出されたとして長手凸部検出フラグF_LONGを1に設定する(ステップS14)。一方、RTCPD−RTCPD1<Aであるならば、長手凸部12aが検出されていないとして長手凸部検出フラグF_LONGを0に設定する(ステップS15)。F_LONG=1が基準角度検出信号の生成に相当する。
RTCPD=TCPRJ/TCDENT
CPU24は、ステップS11の実行後、図5に示すように、長手凸部12aの検出フラグであるF_LONGが1であるか否かを判別する(ステップS12)。F_LONG=0の場合には長手凸部12aの未検出状態である。この場合には、RTCPD−RTCPD1が閾値A(第1閾値)以上であるか否かを判別する(ステップS13)。これは凸/凹時間比率RTCPDが通常の凸部12に対する値から長手凸部12aに対する値に変化した否かを判別するステップである。RTCPD−RTCPD1≧Aであるならば、長手凸部12aが検出されたとして長手凸部検出フラグF_LONGを1に設定する(ステップS14)。一方、RTCPD−RTCPD1<Aであるならば、長手凸部12aが検出されていないとして長手凸部検出フラグF_LONGを0に設定する(ステップS15)。F_LONG=1が基準角度検出信号の生成に相当する。
CPU24は、ステップS12においてF_LONG=1と判別した場合には、長手凸部12aが検出されたことを示すので、RTCPD1−RTCPDが閾値B(第2閾値)以上であるか否かを判別する(ステップS16)。これは凸/凹時間比率RTCPDが長手凸部12aに対する値から通常の凸部12に対する値に変化した否かを判別するステップである。RTCPD1−RTCPD<Bであるならば、長手凸部12aの検出後に通常の凸部12が検出されていないとして基準位置検出フラグF_TCTDCを0に設定する(ステップS17)。一方、RTCPD1−RTCPD≧Bであるならば、長手凸部12aの検出後に通常の凸部12が検出されたとして、長手凸部検出フラグF_LONGを0に設定し(ステップS18)、基準位置検出フラグF_TCTDCを1に設定し(ステップS19)、更に、クランクステージCALSTGを0(初期値)にリセットする(ステップS20)。
かかる本発明によるクランク角検出装置においては、クランク軸10の回転により、図3に示すように、長手凸部12aの後端位置に対応して時点T1で比較回路22の出力信号の立ち下がりエッジが検出されると、RTCPD−RTCPD1≧Aを満足するか否かが判別される。RTCPD−RTCPD1≧Aが満足されると、凸/凹時間比率RTCPDが通常の凸部12に対する値から長手凸部12aに対する値に変化したことが判断される。すなわち、凸/凹時間比率RTCPDの変化量からクランク角度が長手凸部12aの後端位置(基準角度位置)にあることが検出され、F_LONG=1とされる。
更に、クランク軸10が回転して上死点TDCを通過して長手凸部12aの隣の凸部12の後端位置に対応して図3に示すように、時点T2で比較回路22の出力信号の立ち下がりエッジが検出されると、RTCPD1−RTCPD≧Bを満足するか否かが判別される。例えば、長手凸部12aが実際には検出されていないためにRTCPD1−RTCPD≧Bが満足されない場合には、F_TCTDC=0とされる。一方、RTCPD1−RTCPD≧Bが満足されると、凸/凹時間比率RTCPDが長手凸部12aに対する値から通常の凸部12に対する値に変化したことが判断される。すなわち、凸/凹時間比率RTCPDの変化量からクランク角度が長手凸部12aの隣の凸部12の後端位置にあることが検出されたことにより、RTCPD−RTCPD1≧Aによるクランク角度の基準角度位置検出が確定される。よって、図3に示すように、F_LONG=0とされる共にF_TCTDC=1とされる。
CPU24においては、クランク角度における基準角度位置検出が確定されると、クランクステージCALSTGが0にリセットされるので、その後、それを基準にして凸部12毎のクランクステージCALSTGがステップS9にて設定される。また、そのクランクステージCALSTGに応じて点火装置5の点火コイルへの通電タイミング、点火装置5の点火プラグの点火開始タイミング及びインジェクタ4による燃料噴射タイミングが設定される。
なお、上記した実施例においては、ステップS11では時間比率RTCPD=TCPRJ/TCDENTを算出しているが、時間比率RTCPDを時間比率RTCPD=TCDENT/TCPRJとして算出しても良い。このように算出した場合には、ステップS13ではRTCPD1−RTCPD≧Aであるか否かが判別される。RTCPD1−RTCPD≧Aであるならば、F_LONG=1が設定される。更に、ステップS16ではRTCPD−RTCPD1≧Bであるか否かが判別される。RTCPD−RTCPD1≧Bであるならば、ステップS18〜S20が実行される。また、閾値A,B各々の値は適宜設定される。
また、上記した実施例においては、ロータ11には被検出部として凸部12が形成されているが、ロータ11の外周面に被検出部として凹部を形成しても良い。更には、ロータ11の外周面に凹凸として形成するのではなく、被検出部を埋め込んだり、外周面にマークとして形成しても良い。
更に、上記した実施例においては、単気筒の4サイクル内燃エンジンに本発明を適用した場合について説明したが、多気筒の4サイクル内燃エンジン或いは2サイクルの内燃エンジンにも本発明を適用することができる。
以上のように、本発明によれば、エンジンの始動時のような低エンジン回転数時に磁気ピックアップの出力電圧レベルが小さくなり、基準角度位置に対応した被検出部に対応した磁気ピックアップの出力パルス幅と、それ以外の被検出部の磁気ピックアップの出力パルス幅との差が小さくなっても基準角度位置に対応した被検出部を正確に判別することができる。また、取り付け環境や電磁誘導による発熱により磁気ピックアップが高温となった状態で、磁気ピックアップの出力電圧レベルが小さくなった場合も同様である。また、磁気ピックアップ内のコイルのインダクタンス成分によって出力電圧変化に遅延が生じてもクランク軸が基準角度位置に達したことを高精度で検出することができる。更に、磁気ピックアップとロータとの間のギャップを従来より広くすることができるので、装置の量産性が向上する。
1 クランク角検出機構
2 ECU
3 センサ群
4 インジェクタ
5 点火装置
11 ロータ
12 凸部
12a 長手凸部
2 ECU
3 センサ群
4 インジェクタ
5 点火装置
11 ロータ
12 凸部
12a 長手凸部
Claims (6)
- 内燃エンジンのクランク軸に連動して回転しかつ外周に等角度間隔で複数の被検出部を有し、その複数の被検出部のうちの1の被検出部がクランク角度の基準角度検出用として他の被検出部よりも前記ロータの外周方向に長く形成されたロータと、
前記ロータの外周近傍に配置され前記被検出部各々の前端位置及び後端位置を磁気的に検出してパルス信号を生成する磁気ピックアップと、
前記ピックアップの出力パルス信号に応じて前記前端位置の検出時点から前記後端位置の検出時点までの間隔である被検出部時間と、前記後端位置の検出時点から前記前端位置の検出時点までの間隔である被検出部間時間とを順次検出する時間検出手段と、
前記時間検出手段によって前記被検出部時間が検出される毎にその時点の最新の前記被検出部時間と前記被検出部間時間との時間比率を算出する時間比率算出手段と、
前記時間比率の今回値と前回値との差を第1閾値と比較し、その比較結果に応じて前記基準角度検出用の被検出部の検出を示す基準角度検出信号を生成する基準角度判別手段と、を備えたことを特徴とするクランク角検出装置。 - 前記時間比算出手段は前記時間比率として前記被検出部時間/前記被検出部間時間を算出し、
前記基準角度判別手段は前記時間比率の今回値と前回値との差が前記第1閾値以上であるとき前記基準角度検出信号を生成することを特徴とする請求項1記載のクランク角検出装置。 - 前記ピックアップの出力パルス信号に応じて前記後端位置が検出される毎に計数値を1だけ増加するステージカウンタと、
前記時間比率の前回値と今回値との差が第2閾値以上であるとき前記ステージカウンタの計数値を初期値にリセットする手段と、を有することを特徴とすること請求項1記載のクランク角検出装置。 - 前記複数の被検出部は突起からなり、前記基準角度検出用被検出部は他の被検出部とは前記ロータの外周方向に異なる長さにされていること特徴とする請求項1記載のクランク角度検出装置。
- 前記ロータの回転方向において複数の被検出部各々の後端位置が等角度間隔にされており、前記基準角度検出用被検出部の後端位置から前端位置までの長さが前記他の被検出部各々の後端位置から前端位置までの長さとは異なることを特徴とする請求項1記載のクランク角度検出装置。
- 内燃エンジンのクランク軸に連動して回転しかつ外周に等角度間隔で複数の被検出部を有し、その複数の被検出部のうちの1の被検出部がクランク角度の基準角度検出用として他の被検出部よりも前記ロータの外周方向に長く形成されたロータと、
前記ロータの外周近傍に配置され前記被検出部各々の前端位置及び後端位置を磁気的に検出してパルス信号を生成する磁気ピックアップと、を備えたクランク角検出装置における前記クランク軸の基準角度位置検出方法であって、
前記ピックアップの出力パルス信号に応じて前記前端位置の検出時点から前記後端位置の検出時点までの間隔である被検出部時間と、前記後端位置の検出時点から前記前端位置の検出時点までの間隔である被検出部間時間とを順次検出し、
前記被検出部時間を検出する毎にその時点の最新の前記被検出部時間と前記被検出部間時間との時間比率を算出し、
前記時間比率の今回値と前回値との差を第1閾値と比較し、その比較結果に応じて前記基準角度検出用の被検出部の検出を示す基準角度検出信号を生成することを特徴とする基準角度位置検出方法。
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06146993A (ja) * | 1992-11-12 | 1994-05-27 | Mitsubishi Electric Corp | 内燃機関制御装置 |
JP2005291143A (ja) * | 2004-04-02 | 2005-10-20 | Keihin Corp | 内燃エンジンのクランク角検出装置及び点火時期制御装置 |
-
2006
- 2006-07-06 JP JP2006186558A patent/JP2008014229A/ja active Pending
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