JP2008008934A - 表示素子およびその製造方法 - Google Patents

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Hideki Ito
秀樹 伊藤
Masaki Koo
正樹 小尾
Kisako Ninomiya
希佐子 二ノ宮
Yuzo Hisatake
雄三 久武
Yasushi Kawada
靖 川田
Akio Murayama
昭夫 村山
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Abstract

【課題】画像クロストロークが発生する視角方向の範囲を狭くでき、正しい画像のみを表示しやすくできる表示素子11を提供する。
【解決手段】表示デバイス21の交互に位置する複数の画素29aの画素群と複数の画素29bの画素群とで異なる画像を表示する。表示デバイス21の各画素群の画像を視差により分離して表示させる2層の視差バリア層33,36を設ける。各視差バリア層33,36は、距離調整層38,39を介して形成する。2層の視差バリア層33,36により、所定の視角方向から見た場合に1つの画素群で表示する画像は視認可能とするが、他の画素群で表示する画像を遮蔽する。視差バリア層33,36を2層とすることにより、画像クロストロークが発生する視角方向の範囲を狭くし、正しい画像のみを表示しやすくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の異なる画像を表示しながら視角方向によって個別の画像を表示できる表示素子およびその製造方法に関する。
従来、例えば液晶表示素子等のディスプレイは、一般に、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、カーナビゲーションシステム等の小形のディスプレイからパーソナルコンピューター、テレビ等の大形のディスプレイとして用いられている。
これまでのディスプレイは異なる角度から同じ画像を高品位に観測できるよう最適化されてきたが、近年、マルチプルビューディスプレイと呼ばれ、複数の異なる画像を同時表示しかつ視角方向によって個別の画像を観測できるディスプレイが必要とされてきている。例えば、自動車に搭載する車載ディスプレイには、運転手が地図等のカーナビゲーションデータやモニター確認に用いる他にも、助手席の同乗者が映画等を見るといった用途がある。
このようなマルチプルビューディスプレイは、従来、同時に複数の画像を表示する表示デバイスと、所定の視角方向から画像が個別に視認されるように各画像を視差により分離して表示させる光学デバイスとを備えたものがある。
例えば、表示デバイスとしては、一般的なRGBストライプ構造のアクティブマトリクス型TFT液晶表示素子等があり、このような表示デバイスが有する複数の画素のうち、視差により画像を分離する方向に例えば複数のライン毎に交互に位置する複数の画素で複数の画素群を構成し、各画素群によって個別の画像を表示する。また、光学デバイスとしては、表示デバイスの画素を遮蔽する遮蔽部と透光させるスリット部とが交互に形成された視差バリア層があり、この視差バリア層を表示デバイスの正面側に1層のみ形成している(例えば、特許文献1参照)。
そして、マルチプルビューディスプレイの正面に対して一方(例えば右側)の所定の視角方向から見た場合、1つの画素群の画像のみがスリット部を通じて視認され、残りの画素群の画像は視差バリア層の遮蔽部で遮蔽される。同様に、マルチプルビューディスプレイの正面に対して他方(例えば左側)の所定の視角方向から見た場合、1つの画素群の画像のみがスリット部を通じて視認され、残りの画素群の画像は視差バリア層の遮蔽部で遮蔽される。したがって、1つのマルチプルビューディスプレイで、異なる方向からスリット部を通して異なる画像を観測できる。
特開平11−205822号公報
しかしながら、マルチプルビューディスプレイでは、1層の視差バリア層を用いて所定の視角方向から画像が個別に視認されるように各画像を視差により分離して表示させるようにしているが、視角方向が設計された方向からずれた場合、複数の画像が重なって見える画像クロストークが発生し、正常な表示品位が得られず、観測者に異なる情報を与えたり不快感を与えるおそれがある。例えば、所定の視角方向から見た場合には1つの画素群の画像のみが視認されるが、所定の視角方向からずれて見た場合には1つの画素群の画像とともに隣接する他の画素群の画像も一緒に見えてしまい、複数の画像が重なって見える画像クロストークが発生する。特に、1層の視差バリア層のみでは、画像クロストロークが発生する視角方向の範囲が比較的広い傾向がある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、画像クロストロークが発生する視角方向の範囲を狭くでき、正しい画像のみを表示しやすくできる表示素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の表示素子は、複数の画素を有し、これら画素のうち交互に位置する複数の画素で構成される複数の画素群毎に異なる画像を表示可能とする表示素子本体と、この表示素子本体の画素に対向する側に形成され、この表示素子本体の各画素群で表示する画像を視差により分離して表示させる複数層の視差バリア層とを具備しているものである。
また、本発明の表示素子の製造方法は、交互に位置する複数の画素で構成される複数の画素群毎に異なる画像を表示可能とする表示素子本体の画素に対向する側に、距離調整層と表示素子本体の各画素群で表示する画像を視差により分離して表示させる視差バリア層とをこの順で交互に複数層形成するものである。
そして、複数層の視差バリア層が視差に対する遮蔽部として機能し、所定の視角方向から見た場合に1つの画素群で表示される画像は視認できるが、他の画素群で表示される画像が視差バリア層で遮蔽される。また、複数層の視差バリア層によって画像クロストロークが発生する視角方向の範囲を狭くすることが可能となり、所定の視角方向からずれて見た場合の画像クロストロークの発生が少なくなる。
本発明によれば、複数層の視差バリア層により、画像クロストロークが発生する視角方向の範囲を狭くすることが可能となり、正しい画像のみを表示しやすくできる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1ないし図8に第1の実施の形態を示す。
図1に示すように、表示装置としてのマルチプルビューディスプレイ10は、表示素子11、およびこの表示素子11の背面側から照明するバックライト12を備えている。
表示素子11は、同時に複数の画像を表示する表示素子本体としての液晶セルである表示デバイス21、および異なる視角方向から表示デバイス21で表示する画像が個別に視認されるように画像分離するための光学素子としての光学デバイス22を備えている。
表示デバイス21には、例えば一般的なRGBストライプ構造のアクティブマトリクス型TFT液晶表示素子が用いられる。この表示デバイス21は、スペーサにより一定の間隔で保持されたアレイ基板24と対向基板25との間に液晶層26を挟持した構造である。アレイ基板24には、第1の基板である透明なガラス製の基板27上に、走査線および信号線が形成されているとともに、画素電極およびスイッチング素子としてのTFTがマトリクス状に形成されている。対向基板25には、第2の基板である透明なガラス製の基板28上に、RGB各色のストライプ状のカラーフィルタ、およびITO電極等が形成されている。これらアレイ基板24と対向基板25とを組み合わせてマトリクス状に配列される複数の画素29が形成され、これら複数の画素29で画像を表示する表示面30が構成されている。
この表示デバイス21は、図示しない駆動回路により、例えば、インターレースされた画像を表示可能としており、さらに、複数の異なる画像も表示可能としている。すなわち、複数の画素29のうち、例えば左右方向等の視差により画像を分離する方向に1ラインずつ交互に位置する複数の画素29aで構成される画素群と複数の画素29bで構成される画素群とで2つの画素群を構成し、各画素群によって個別の画像を表示可能としている。
一方、光学デバイス22は、表示デバイス21の表示面30側である正面側に形成されており、すなわち、表示デバイス21の基板28の表面に、透明な接着層32を介して、1層目の視差バリア層33が形成された透明なガラス製の基板34が接着され、さらに、この基板34の表面に、透明な接着層35を介して、2層目の視差バリア層36が形成された透明なガラス製の保護基板である基板37が接着されている。
表示デバイス21の基板28および接着層32が、表示デバイス21のカラーフィルタと1層目の視差バリア層33とを所定距離だけ離間させる1層目の距離調整層38として形成され、また、基板34および接着層35が1層目の視差バリア層33と2層目の視差バリア層36とを所定距離だけ離間させる2層目の距離調整層39として形成されている。
各視差バリア層33,36は、表示デバイス21の正面に対して平行に形成され、例えば左右方向等の視差により画像を分離する方向に間隔をあけて形成される複数の遮蔽部40を有し、これら遮蔽部40間に複数のスリット部41が形成されている。各スリット部41には接着層32,35が充填されている。そして、各視差バリア層33,36は、例えば、非光透過性金属であるクロム、またはカーボンブラック等の黒色顔料が分散された樹脂が基板34,37に積層され、フォトリソグラフィー法を用いてパターニング形成されている。あるいは、インクジェット法を用いてカーボンブラック等の黒色顔料が基板34,37に直接的にパターニング形成されている。
各視差バリア層33,36で、視差により画像を分離する方向の範囲は、表示デバイス21のカラーフィルタから1層目の視差バリア層33までの距離、1層目の視差バリア層33から2層目の視差バリア層36までの距離で決定されるため、接着層32,35の厚みの管理が重要である。この接着層32,35として用いる材料は、例えばアクリル系の紫外線硬化性樹脂が望ましい。さらに、表示デバイス21の基板27,28、距離調整層38,39として用いる基板34,37は全て同一屈折率を有するものが望ましい。また、接着層32,35に用いるアクリル系の紫外線硬化性樹脂も基板27,28,34,37と同じ屈折率を有するものが望ましい。
図2に示すように、1層目の視差バリア層33は、遮蔽部40の中心線およびスリット部41の中心線が画素29間に形成されているブラックマトリクス(BM)の中心線とそれぞれ一致するように位置決めされている。
図3に示すように、2層目の視差バリア層36は、1層目の視差バリア層33とで遮蔽部40の位置とスリット部41の位置とが異なるように、2層目の視差バリア層36の遮蔽部40の中心線およびスリット部41の中心線が1層目の視差バリア層33のスリット部41の中心線および遮蔽部40の中心線とそれぞれ一致するように位置決めされている。
画素29の幅、画素29のブラックマトリクス(BM)の幅、視差バリア層33,36のスリット部41の開口幅、カラーフィルタと1層目の視差バリア層33との間の距離、1層目の視差バリア層33と2層目の視差バリア層36との間の距離の関係は次の(1)(2)(3)式のようにあることが好ましい。
(1) (視差バリア層33,36のスリット部41の開口幅)=(画素29の幅)−(画素29のブラックマトリクスの幅)
(2) (カラーフィルタと1層目の視差バリア層33との間の距離)=(画素29の幅)÷2÷{tan(sin−1[sinθ÷ng])}
θ:所望の画素分離範囲中心角
ng:ガラス屈折率
(3) (1層目の視差バリア層33と2層目の視差バリア層36との間の距離)=(カラーフィルタと1層目の視差バリア層33との間の距離)×2
そして、光学デバイス22が表示デバイス21の正面側に配設されている。表示デバイス21の背面つまりアレイ基板24の背面には光源側の偏光板43が形成され、光学デバイス22の正面つまり基板37の表面には、観測者側の偏光板44がそれぞれ設けられている。
また、バックライト12は、光源51、およびこの光源51の光を入射して表示素子11の背面側に対向する面から出射する導光板52を備えている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
まず、表示素子11の製造方法について説明する。
図4に示すように、例えば、画素ピッチ63.5μm、画素ブラックマトリクス(BM)幅12μmとする表示デバイス21の正面側の基板28を厚さ55μmまでケミカル研磨あるいは機械研磨し、1層目の距離調整層38の一部を形成する。
図5に示すように、その基板28の表面に、例えば、接着層32の紫外線硬化樹脂等の材料を厚さ35μmに塗布する。さらに、その基板28の表面側に、接着層32を介して、例えば、スリット部41の開口幅40μm、遮蔽部40の幅87μmとする1層目の視差バリア層33を予めパターニング形成した基板34を密着させて貼り合わせる。基板34に形成された1層目の視差バリア層33は、例えば、非光透過性金属であるクロム、またはカーボンブラック等の黒色顔料が分散された樹脂を基板34に積層し、フォトリソグラフィー法を用いてパターニング形成しているか、あるいは、インクジェット法を用いてカーボンブラック等の黒色顔料を基板34に直接的にパターニング形成している。このとき、図2に示すように、1層目の視差バリア層33の遮蔽部40の中心線およびスリット部41の中心線が画素29間のブラックマトリクス(BM)の中心線とそれぞれ一致するように貼り合わせる。
図6に示すように、表示デバイス21に基板34を貼り合わせることにより、表示デバイス21の基板28および接着層32により、表示デバイス21のカラーフィルタと1層目の視差バリア層33とを所定距離だけ離間させる1層目の距離調整層38を形成する。
表示デバイス21に貼り合わせた基板34を、例えば、厚さ145μmになるまでケミカル研磨あるいは機械研磨し、2層目の距離調整層39の一部を形成する。
図7示すように、基板34の表面に、例えば、接着層35の紫外線硬化樹脂等の材料を厚さ35μmに塗布する。さらに、基板34の表面側に、接着層35を介して、例えば、スリット部41の開口幅40μm、遮蔽部40の幅87μmとする2層目の視差バリア層36を予めパターニング形成した基板37を密着させて貼り合わせる。基板37に形成された2層目の視差バリア層36は、例えば、非光透過性金属であるクロム、またはカーボンブラック等の黒色顔料が分散された樹脂を基板37に積層し、フォトリソグラフィー法を用いてパターニング形成しているか、あるいは、インクジェット法を用いてカーボンブラック等の黒色顔料を基板37に直接的にパターニング形成されている。このとき、図3に示すように、2層目の視差バリア層36は、1層目の視差バリア層33とで遮蔽部40の位置とスリット部41の位置とが異なるように、2層目の視差バリア層36の遮蔽部40の中心線およびスリット部41の中心線が1層目の視差バリア層33のスリット部41の中心線および遮蔽部40の中心線とそれぞれ一致するように貼り合わせる。
そして、この表示素子11に偏光板43,44およびバックライト12を組み合わせ、マルチプルビューディスプレイ10を形成する。
また、図8には、2層の視差バリア層33,36により、左右の視角方向から表示デバイス21で表示する画像が個別に視認されるように画像分離した状態を示す。
マルチプルビューディスプレイ10では、複数の画素29のうち、視差により画像を分離する方向に1ラインずつ交互に位置する複数の画素29aで構成される画素群と複数の画素29bで構成される画素群とで異なる画像を表示する。
そして、左側の視角方向と右側の視角方向とから見た場合に、各画像を良好な表示品位で視認できる。すなわち、左側の視角方向から見た場合には、複数の画素29bの画素群で表示される画像Rが視差バリア層33,36の遮蔽部40で遮蔽され、複数の画素29aの画素群で表示される画像Lが2層の視差バリア層33,36のスリット部41を通じて視認できる。
一方、右側の視角方向から見た場合には、複数の画素29aの画素群で表示される画像が視差バリア層33,36で遮蔽され、複数の画素29bの画素群で表示される画像が視差バリア層33,36のスリット部41を通じて視認できる。
この場合、左側の画像Lと右側の画像Rとが混ざり合う画像クロストロークが発生する領域を、2層の視差バリア層33,36で十分に規制でき、1層の場合と比べて狭くすることができ、そのため、正しい画像のみを表示しやすくできる。
したがって、このマルチプルビューディスプレイ10をカーナビゲーション等の用途に用いた場合、画像Lと画像Rとが混ざった画像が運転者から観測されるのを少なくでき、運転者に異なる情報を与えたり不快感を与えるおそれを低減できる。
次に、図9ないし図13に第2の実施の形態を示す。
なお、第1の実施の形態と同様の構成は同一符号を用いてその説明を省略する。
図9に示すように、表示デバイス21の正面側の基板28が1層目の距離調整層38として形成され、この基板28の表面に1層目の視差バリア層33が直接形成されている。
1層目の視差バリア層33が直接形成された基板28の表面に、接着層32を介して、基板34が貼り付けられている。接着層32および基板34が1層目の視差バリア層33と2層目の視差バリア層36との間の2層目の距離調整層39として形成されている。この基板34の表面に2層目の視差バリア層36が直接形成されている。
各視差バリア層33,36は、例えば、非光透過性金属であるクロム、またはカーボンブラック等の黒色顔料が分散された樹脂が基板28,34に積層され、フォトリソグラフィー法を用いてパターニング形成されている。あるいは、インクジェット法を用いてカーボンブラック等の黒色顔料が基板28,34に直接的にパターニング形成されている。
2層目の視差バリア層36が直接形成された基板34の表面に、接着層35を介して、基板37が貼り付けられている。
そして、この表示素子11の製造方法について説明する。
図10に示すように、例えば、画素ピッチ63.5μm、画素ブラックマトリクス(BM)幅12μmとする表示デバイス21の正面側の基板28を厚さ90μmまでケミカル研磨あるいは機械研磨し、表示デバイス21のカラーフィルタと1層目の視差バリア層33とを所定距離だけ離間させる1層目の距離調整層38を形成する。
この基板28の表面に、例えば、スリット部41の開口幅40μm、遮蔽部40の幅87μmとする1層目の視差バリア層33を直接パターニング形成する。この1層目の視差バリア層33は、例えば、非光透過性金属であるクロム、またはカーボンブラック等の黒色顔料が分散された樹脂を基板28に積層し、フォトリソグラフィー法を用いてパターニング形成するか、あるいは、インクジェット法を用いてカーボンブラック等の黒色顔料を基板28に直接パターニング形成する。このとき、1層目の視差バリア層33の遮蔽部40の中心線およびスリット部41の中心線が画素29間のブラックマトリクス(BM)の中心線とそれぞれ一致するように形成する。
図11に示すように、1層目の視差バリア層33を形成した基板28の表面に、例えば、接着層32の紫外線硬化樹脂等の材料を厚さ35μmに塗布し、その接着層32を介して基板34を貼り合わせる。
図12に示すように、基板34の表面側を、例えば、厚さ145μmになるまでケミカル研磨あるいは機械研磨する。これにより、接着層32および基板34で、1層目の視差バリア層33と2層目の視差バリア層36との間の2層目の距離調整層39を形成する。
この基板34の表面に、例えば、スリット部41の開口幅40μm、遮蔽部40の幅87μmとする2層目の視差バリア層36をパターニング形成する。この2層目の視差バリア層36は、例えば、非光透過性金属であるクロム、またはカーボンブラック等の黒色顔料が分散された樹脂を基板34に積層し、フォトリソグラフィー法を用いてパターニング形成するか、あるいは、インクジェット法を用いてカーボンブラック等の黒色顔料を基板34に直接的にパターニング形成する。このとき、2層目の視差バリア層36は、1層目の視差バリア層33とで遮蔽部40の位置とスリット部41の位置とが異なるように、2層目の視差バリア層36の遮蔽部40の中心線およびスリット部41の中心線が1層目の視差バリア層33のスリット部41の中心線および遮蔽部40の中心線とそれぞれ一致するように形成する。
図13に示すように、2層目の視差バリア層36を形成した基板34の表面に、例えば、接着層35の紫外線硬化樹脂等の材料を厚さ35μmに塗布し、その接着層35を介して基板37を貼り合わせる。
そして、この表示素子11に偏光板43,44およびバックライト12を組み合わせ、マルチプルビューディスプレイ10を形成する。
このような製造方法で形成されたマルチプルビューディスプレイ10についても、図8に示したように、左側の画像Lと右側の画像Rとが混ざり合う画像クロストロークが発生する領域を、2層の視差バリア層33,36で十分に規制でき、1層の場合と比べて狭くすることができ、そのため、正しい画像のみを表示しやすくできる。
なお、視差バリア層33,36および距離調整層38,39は、2層に限らず、3層以上に形成してもよく、より画像クロストロークが発生する領域を狭くできる。
また、表示デバイス21としては、アクティブマトリクス型TFT液晶表示素子に限らず、他の表示素子を用いることもできる。
本発明の第1の実施の形態を示す表示素子を用いた表示装置の断面図である。 同上表示素子の画素と視差バリア層との位置関係を示す正面図である。 同上表示素子の2層の視差バリア層の位置関係を示す正面図である。 同上表示素子の製造工程を示す断面図である。 同上表示素子の図4に続く製造工程を示す断面図である。 同上表示素子の図5に続く製造工程を示す断面図である。 同上表示素子の図6に続く製造工程を示す断面図である。 同上表示素子の2層の視差バリア層の作用を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態を示す表示素子を用いた表示装置の断面図ある。 同上表示素子の製造工程を示す断面図である。 同上表示素子の図10に続く製造工程を示す断面図である。 同上表示素子の図11に続く製造工程を示す断面図である。 同上表示素子の図12に続く製造工程を示す断面図である。
符号の説明
11 表示素子
21 表示素子本体としての表示デバイス
29 画素
32,35 接着層
33,36 視差バリア層
34,37 基板
38,39 距離調整層
40 遮蔽部
41 スリット部

Claims (8)

  1. 複数の画素を有し、これら画素のうち交互に位置する複数の画素で構成される複数の画素群毎に異なる画像を表示可能とする表示素子本体と、
    この表示素子本体の画素に対向する側に形成され、この表示素子本体の各画素群で表示する画像を視差により分離して表示させる複数層の視差バリア層と
    を具備していることを特徴とする表示素子。
  2. 前記表示素子本体の画素に対向する側に複数層の距離調整層が形成され、
    前記複数層の視差バリア層の各層は、前記距離調整層を介して形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の表示素子。
  3. 前記複数層の視差バリア層の各層は、それぞれ基板に形成され、これら基板が接着層により前記表示素子本体側に対して順に接着され、
    前記距離調整層は、前記基板および接着層を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の表示素子。
  4. 前記複数層の距離調整層のうち前記表示素子本体側から1層目の距離調整層は、前記表示素子本体側に形成され、
    前記複数層の視差バリア層のうち前記表示素子本体側から1層目の視差バリア層は、前記1層目の前記距離調整層上に形成され、
    前記複数層の距離調整層のうち前記表示素子本体側から2層目の距離調整層は、前記1層目の前記距離調整層上および前記1層目の視差バリア層上に形成される接着層、およびこの接着層上に接着される基板を有し、
    前記複数層の視差バリア層のうち前記表示素子本体側から2層目の視差バリア層は、前記2層目の距離調整層の基板上に形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の表示素子。
  5. 前記視差バリア層は、複数の遮蔽部および複数のスリット部を有し、これら遮蔽部の中心部およびスリット部の中心部が前記表示素子本体の画素間に対向する位置に形成されているとともに、互いに対向する視差バリア層同士で遮蔽部の位置とスリット部の位置とが異なるように形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の表示素子。
  6. 交互に位置する複数の画素で構成される複数の画素群毎に異なる画像を表示可能とする表示素子本体の画素に対向する側に、距離調整層と表示素子本体の各画素群で表示する画像を視差により分離して表示させる視差バリア層とをこの順で交互に複数層形成する
    ことを特徴とする表示素子の製造方法。
  7. 前記表示素子本体に前記距離調整層と前記視差バリア層とを交互に形成する際は、予め視差バリア層が形成された基板を、前記表示素子本体側に対して接着層により接着する
    ことを特徴とする請求項6記載の表示素子の製造方法。
  8. 前記表示素子本体に前記距離調整層と前記視差バリア層とを交互に形成する際は、前記表示素子本体側に対して距離調整層を形成し、この距離調整層上に視差バリア層を形成する
    ことを特徴とする請求項6記載の表示素子の製造方法。
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