JP2007538002A - 免疫応答を向上させる及び代謝の障害を予防するためのプニカ酸を使用する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
この出願で引用された文献の十分な書誌の引用を、特許請求の範囲に先行する節に見出すことができる。
以下に続く定義は、本出願のいたるところで使用される。
ANOVA:分散の分析。変動の源に基づいてデータの組みにおける全体的な分散を特異的な構成成分へと仕切るための算出的な仮定。処置の群の間における数の差異が、統計的に有意なものであるか否かを決定することが、使用されてきた。
ここに使用されるような用語のプニカ酸は、C18の炭素鎖におけるシス−9、トランス−11、シス−13の二重結合を含有する共役したリノレン酸の異性体、それの非毒性の塩、活性なエステル、活性な異性体、活性な代謝物、プニカ酸を含有する構造的な脂質、及び、それらの混合物を指す。プニカ酸は、また、トリコサン酸(trichosanic acid)として知られると共にプニカザクロ皮(ザクロ科、ザクロ)及びへびうり(ウリ科、からすウリ)の種子の油に見出される。プニカ酸は、ザクロの種子の油のおおよそ86%を構成する。非毒性の塩は、例えば、モノ−、ジ−、及びトリ−グリセリド並びにそれらの混合物のみならず、アルキル基に1個から6個までの炭素原子を有するアルキルエステルを含む。プニカ酸の活性な異性体は、エレオステアリン酸(シス−9、トランス−11、トランス−13のオクタデカトリエン酸)のような幾何異性体及びそれの非毒性の塩(例えば、ナトリウムの塩、カリウムの塩、カルシウムの塩、及びマグネシウムの塩)及びそれの活性なエステル(例えば、モノ−、ジ−、及びトリ−グリセリド並びにそれらの混合物のみならず、アルキル基に1個から6個までの炭素原子を有するアルキルエステル)を含む。
本発明の方法の過程で、治療的に有効な量のプニカ酸の化合物が、ほ乳類及び人類を含む、動物へ投与される。好適な実施形態においては、プニカ酸の化合物が、経口的に又は非経口的に投与される一方で、医療の化合物又は煙霧剤を通じたもののような投与の他の形態は、また、予期される。
プニカ酸の豊富なザクロの油が、ザクロの種子から先に単離されてきたと共に抗癌原物質として記載されてきた(非特許文献10、非特許文献7)。ザクロの種子は、それらのジュースサックから分離され、水で洗浄され、且つ、対流乾燥器において乾燥させられた。油の押し出しは、タイプ40Aの電気的スクリュープレス(Skeppsta Maskin,Orebro,Sweden)を使用して、80℃での“冷圧”によって行われた。結果として生じる油は、油のグラム当たり480mgのプニカ酸を含有した。プニカ酸を、また、当分野で知られた方法を通じた酵素的な生合成によって得ることができる(非特許文献9、非特許文献8)。
[実験1]
(目的)
IBD及び結腸炎に関連した疾患におけるプニカ酸の効果を決定すること。
第一の実験においては、十一(11)匹のC57BL6マウスに、三十八(38)日間に100gの食品(1%のザクロ油)/ゼロ又は0.6gのプニカ酸を供給した。食物は、対照の食物においてリノレン酸でプニカ酸を置き換える(重量/重量の基準)ことによって、等カロリーに作られた。実験の日32(マウスを犠牲にすることに先立つ七日)で、腸管の炎症を、マウスを、2.5%のDSS、飲料水における36,000から40,000モル/重量(ICN Biomedicals,Aurora,OH)で攻撃することによって誘発させた。DSSの結腸炎のモデルを含む、IBDの動物のモデルは、IBDの免疫学的な病因を探るための手段(非特許文献16)及びプニカ酸のような新規な化合物の予防的な及び/又は治療的な効力を試験する安全な方法を表す。DSS攻撃の鍵となる特徴の一つは、上皮細胞の障壁を妨害すると共に正常な管腔の及び粘膜の微生物相への増加した細胞の露出を促進するためのそれの能力である(非特許文献16)。DSS攻撃の後に続けて、マウスを、日々の基準で計量したと共に盲式の観察者によって結腸炎と関連した疾患の臨床的な兆候(即ち、肛門周囲の汚れ、直腸の出血、下痢、及び起毛)について検査した。疾患の活性の指標及び直腸の出血のスコアを、先に出版された配合した臨床的な得点を使用して計算した(非特許文献15、非特許文献5)。
プニカ酸が供給されたマウスにおける死亡率が、0%であったのに対して、対照群における結腸の炎症と関連した死亡率は、2.5%DSS攻撃の日6によって50%であった。対照の食物が供給されたマウスにおいては、臨床的な疾患が、DSS攻撃の後6日まで現れなかったのに対して、対照のマウスにおける臨床的な疾患の平均の発症は、DSS攻撃を開始した後、1日であった。平均で、直腸の出血は、それが、プニカ酸が補足された食物が供給されたマウスにおけるDSS攻撃の日7まで開始しなかったのに対して、対照−供給されたマウスにおけるDSS攻撃の日4で開始した。DSS攻撃は、体重の喪失、結腸炎に関連した臨床的な疾患及び直腸な出血を誘発させたが、それらは、プニカ酸が補足された食物が供給されたものにおけるよりも対照の食物が供給されたマウスにおいては、より早く現れたと共により重度のものであった。図1Aは、実験的に誘発させられたIBDの代表的なものである、7日のDSS攻撃(2.5%,重量/容積)の間における体重の喪失における食物のプニカ酸(0.6g/100g)及び等カロリーの対照の食物の効果を図説する。図1Bは、7日のDSS攻撃(2.5%,重量/容積)の間の直腸の出血における食物のプニカ酸(0.6g/100g)及び等カロリーの対照の食物の効果を図説する。図1Cは、7日のDSS攻撃(2.5%,重量/容積)の間の疾患の活性の指標における食物のプニカ酸(0.6g/100g)及び等カロリーの対照の食物の効果を図説する。マウスには、DSS攻撃に先立つ32日の間にプニカ酸が補足された食物が供給された。結腸炎に関連した疾患が、改善された。結腸の炎症の臨床的な兆候の予防又は改良は、プニカ酸が供給されたマウスにおけるより低い結腸の重量及び病変の巨視的な解析におけるより少ない重度の得点と相関した。
(目的)
免疫系の発達、リンパ球の数、及びリンパ球の機能におけるプニカ酸の効果を検査すること。
投与、服用量、及びプニカ酸の調製は、実験1におけるのと同じものであった。
各々の培地又は緩衝剤の調製の後に、最終生産物を、後に続く1)生産物の名前、2)調製のデータ、3)呼気のデータ、4)貯蔵の推奨、5)技術者のイニシャル、及び6)無菌性の状態、でラベルした。
cRPMIの組成物は、当技術において周知のものである(非特許文献1又は2)。全ての構成成分は、無菌の層流の流動のフード部の下で組み合わせられると共に60ミクロンの前フィルター(Fischer,Atlanta,GA)を備えた0.22ミクロンの膜のフィルターを使用する濾過によって滅菌される。調製された媒体は、etoxacleanで清浄にした(Sigma,Saint Louis,MO)、加圧滅菌された、無菌の、ねじキャップの、ガラスの、500mLのボトルにおいて調製される(15PSIでの121℃で30分)と共に、ラベルされ、且つ、4℃で貯蔵される。
流動細胞計測法は、リンパ球を含む、細胞の表現型を解析する効率的な、敏感な、及び定量的な方法を提供する。表面の膜における細胞の表現タンパク質を、特異的な集団又は分集団においてそれらを誘発させるために使用することができると共に増殖するための能力及び抗体などを生産するための能力のようなある一定の機能的な特性を暗示し得る。単クローン性の抗体(mAbs)は、種に特異的な様式で、これらのタンパク質(例えば、CD4、CD3、CD8、アルファベータ−TCR、ガンマデルタ−TCR、及びCD19)を束縛する。流動細胞計測法の適用については、mAbsは、異なる蛍光の色素(例えば、フィコエリトリン、PE;フルオレセインイソチオシアナート、FITC;CyChrome、Cy)でラベルされる。流動細胞計測法は、現今では、調査(例えば、免疫表現すること、リンパ球の活性を測定すること、など)において、並びに、人間の免疫不全ウィルスに誘発されたリンパ球の消耗、白血病及びリンパ腫、移植の拒絶の監視の診断において、両方で利用されているものである。
cRPMI培地を、上に示したように調製した。96個の井戸の平坦な底のマイクロタイターの板(Becton Dickinson,Lincoln Park,NJ)の井戸には、井戸当たり200μlの合計の容積における2×105個の単核の細胞で接種した。井戸は、コンカナバリンA(5μg/ml,Con−A;Sigma)又は培地単独(刺激しなかった)のいずれかを含有した。板を、5%のCO2の加湿された雰囲気において、37℃で5日の間に温置した。5日の後に、10μlの培地における0.5μCiのメチル−[3H]チミジン(特異的な放射能6.7Cimmol−1,Amersham Life Science,Arlington Heights,IL)を、付加的な20時間の間に温置された各々の井戸及び板へ添加した。井戸の含有物を、PHD細胞収穫器(Skatron Instruments Inc.,Sterling,VA)を備えた繊維のフィルターへ摘出したと共に、組み込まれた放射能を、液体シンチレーション計数器(Beckman Instruments,Schaumburg,IL)によって測定した。試料を、三重に走らせたと共に、刺激の指標(SI)を、刺激した井戸の計数mm−1を、刺激してない井戸からの計数mm−1で割り算することによって、計算した。リンパ球の芽体形成の分析を、発明者によって先に記載されたもの(非特許文献1又は2、非特許文献3、非特許文献4)のように、行った。
リンパ節は、二次的なリンパ系の器官であると共に、ウィルス及び細菌又は他の外来の抗原に対する免疫応答が、開始される。ガンマデルタT細胞の例外と共に、自生のリンパ球は、血液からリンパ節まで、及び、リンパ節から組織へと、再循環する。より密に占有されたリンパ節は、より強く開始すること及び外来の抗原に対してより有効な免疫応答に寄与することがありそうなものである。結果は、プニカ酸が供給されたマウスにおけるリンパ節におけるリンパ球の合計の数が、対照−供給されたマウスからのリンパ節のものよりも大きいものである(P<0.0043)ことを立証する。リンパ節の重量が、また、プニカ酸が供給されたマウスにおいて、数的に、より大きいものであった(261.66mgに対して223.33)一方で、それは、統計的に有意なものではなかった。加えて、リンパ節のリンパ球の分集団の表現型の解析が、有意に膨張されたものであった、リンパ球の分集団が、CD4+T細胞、CD8+T細胞、及びTCRアルファベータ(αβ)+T細胞を含んだことを明らかにする。プニカ酸が供給されたマウスにおけるB細胞の数は、有意に、対照の食物が供給されたマウスのものよりも大きいものではなかった。このデータは、人間を含む、プニカ酸が供給されたほ乳類が、プニカ酸が供給されてないものよりも有効なT細胞の応答を誘発させることができるものであることを提案する。この発見は、免疫系の発達、一般的な免疫の健康、及び、感染の疾患の耐性を変調することにおいて、ありそうな暗示を有する。表2は、プニカ酸又は対照の食物が供給されたマウスから回収されたリンパ節の間の差異を描く。
(目的)
予防接種の後に続くインフルエンザウィルスの抗原に対する細胞の免疫応答におけるプニカ酸の効果を決定すること。
合計で二十五匹のC57BL6のマウスを、実験3で使用した。10匹のマウスには、対照の食物を供給したと共に15匹のマウスには、プニカ酸で補足された食物を供給した(0.6gのプニカ酸/100gの食品)。全てのマウスには、Freunds Incomplete免疫助成剤における100μgのUVで不活性化したインフルエンザウィルスの抗原からなるインフルエンザウィルス(VR−1469)のワクチンでの免疫処置に先立つ9週間に対照の又はプニカ酸で補足された食物のいずれかを供給した。マウスを、食物の補足の週15で死亡させた。脾臓を、氷上の無菌のcRPMIにおいて収集した。単一の細胞の懸濁液を、実験1に記載したような各々の組織から得た。単一の細胞の懸濁液を、ペトリ皿から15mLのポリプロピレンの管(Fischer,Atlanta,GA)へと移行したと共に、4℃で5分の間に200×gでのEppendorf 5810R遠心分離器(Westbury,NY)において遠心分離することによって洗浄した。上澄み液を、管のデカンテーションによって捨てた。細胞のペレットを、固体の表面に対して管を穏やかに軽くたたくことによって破壊した。脾細胞を、Z1 Coulter Single Particle Counter(Miami,FL)で数え上げた。手短に述べれば、10mLのisoton II希釈剤の溶液(Beckman Coulter,Miami,FL)を、40μLの細胞の懸濁液、4滴のZap−oglobin(Beckman Coulter,Miami,FL)、及び付加的な10mLのisotonの溶液が後に続けて、計数バイアルへと添加したと共に、機能的な分析に利用した。
合計の2×107個の脾細胞を、CFSE増殖分析を行うために、分離した(Molecular Probes)。細胞を、5分間に遠心分離した(200×g)と共に上澄み液を吸引した。細胞が、遠心分離機にあった一方で、1ストックバイアルのCFSEを、90μLのジメチルスルホキシド(構成成分B)における10mM(構成成分A)まで希釈した。10mMのCFSEの溶液を、1μMまで希釈した。合計で2×107個の脾細胞のペレットを、1mLの5μMのCFSE溶液に再懸濁させたと共に、5%のCO2の加湿された雰囲気において37℃での暗闇で10分の間に温置した。細胞を、再ペレット化したと共に10%のウシ胎児血清を含有する3mLのRPMI−1640において再懸濁させたと共に37℃で予熱した。そして、細胞を、5%のCO2の加湿された雰囲気において37℃での暗闇で、付加的な15分の間に温置した。10%のウシ胎児血清を含有する3mLの容積のRPMI−1640を添加したと共に、細胞の懸濁液を、5分の間に遠心分離した(200×g)と共に上澄み液を、無菌のパスツール(Pasteur)ピペットを使用することによって吸引した。最後の二つのステップを、もう一度繰り返したと共に、そして、細胞を、cRPMIに再懸濁させた。CFSEで染色した脾細胞を、数え上げたと共に、細胞の濃度を、cRPMIの2×106個の脾細胞/mLまで調節した。細胞の懸濁液(100μl)を、100μlの(刺激してない)培地又は培地プラス10μg/mLのVR−1469のインフルエンザウィルスの抗原を含有する96個の井戸の平坦な底のマイクロタイターの板へ添加した。試料を、各々の動物及び生体外の処置について六回の反復試験において走らせた。細胞を、5日間に5%のCO2の加湿された雰囲気において37℃で温置した。細胞が分割すると、CFSEの膜の染色は、低減した平均の蛍光の強度に帰着することを縮小する。この特性は、平均の蛍光の色素に基づいた増殖するリンパ球と増殖しないリンパ球との間で区別するために、利用される。6日の周期の後に、同じ生体外の処置及びマウスの六個の井戸から培養した細胞を、貯めたと共に免疫表現するために調製した。100μlの容積のCFSEで染色した脾細胞を、丸底のマイクロタイターの板に添加した(Becton Dickinson,Lincoln Park,NJ)と共に、FACS緩衝剤において50μlの一次的な抗体の溶液で染色した。抗マウスCD8−PE(1:200の希釈)、抗マウスCD4−Biotin(1:500の希釈)、抗マウスCD3−CyChrome(1:500の希釈)、抗マウスベータ−TCR−PE(1:200の希釈)、抗マウスガンマデルタ−TCR−FITC(1:500の希釈)、及び、抗マウスCD19−PE(1:500の希釈)。CD8に対するCD4の染色は、ストレプトアビジン−Cychromeを添加する余分なステップを要求したが、それは、ビオチンに束縛する。細胞の表面の表現型を、三色の解析において検査した。データの獲得を、Coulter EPIC XL−MCL流動細胞計測法(Miami,FL)を使用して、行った。
実験2の結果が、食物のプニカ酸の補足が、一般の分裂促進的な刺激(増殖を誘発させる刺激)に対する応答において増殖する(繁殖する)ためのリンパ球の能力を向上させることを示唆する一方で、実験3の結果は、プニカ酸が、また、インフルエンザウィルス(フルウィルス)での予防接種の後に続くウィルスに対して応答するためのリンパ球の能力を向上させることを示す。実験3は、インフルエンザウィルスの抗原に対する免疫応答を規制するためのプニカ酸の能力を検査したと共に、プニカ酸の作用の細胞の標的(即ち、CD8+のT細胞)の一つを特徴付けた。リンパ球の部分集合のインフルエンザウィルスに特異的な増殖を検査することによって、我々は、プニカ酸が、インフルエンザウィルスに対する応答におけるCD8+T細胞の増殖の能力を向上させたことを見出した(表6)。この発見は、実験2で報告した先の結果と整合したものであると共にウィルス性の疾患の耐性及び予防接種された動物における一般的な冷たい及びフルの予防における暗示を有する。
(目的)
高い死亡の食物によって誘発された肥満症の発達及びタイプ2の糖尿病におけるプニカ酸の効果を決定すること。具体的には、我々は、プニカ酸が、高い脂肪の食物が供給されたマウスにおいて、健康を害したブドウ糖の許容値を正常化させる、高血糖症及び高インシュリン血症を予防する、並びに、腹部の脂肪の集積を減弱させることができるものであったか否かを調査した。
西洋の国々では、代謝の症候群又は症候群X(即ち、糖尿病、肥満症、心臓血管の疾患、高血圧症、及び、高脂血症)は、定常的な上昇にある。経口的に活性な天然の化合物を使用する、栄養に基づいた治療的な又は予防的な介入の発達は、適時にあるだけでなく、また、緊急的に必要とされることもある。合計で五十匹のC57BL6マウスを実験4で使用した。二十五匹のマウスには、対照の食物を供給したと共に、二十五匹のマウスには、プニカ酸が補足された食物が供給された(0.6gのプニカ酸/100gの食品)。実験の最初の32日間については、全ての食物は、7%の脂肪、0.02の合計のコレステロールを含有したと共に、それらは、対照の食物においてリノレン酸(重量/重量の基準)でプニカ酸を置き換えることによって、脂肪から14.5%のカロリーを得た(表7)。これらの食物は、正規の食物として定義されると共に処置の群の間で等カロリーなものであるように調合された。実験の日32において、各々の群内の二十匹のマウスには、対照の高い脂肪の食物において豚脂でプニカ酸を置き換える(重量/重量の基準)ことによって脂肪から40.1%のカロリーを得た、19.6%の脂肪、0.2%の合計のコレステロールを含有する高い脂肪の食物が供給された(表8)。高い脂肪の食物を、また、処置の群の間で等カロリーのものであるように、調合した。各々の群(n=5)内における残留するマウスには、正規の食物を供給した。実験の日78において、マウスを死亡させたと共に、血液を、収集したと共に、Accu−Check Instant Plus System(Roche Diagnostics Corporation,Indianapolis,IN)を使用することによって、空腹時のブドウ糖の濃度について直ちに解析した、又は、血漿におけるインシュリンの濃度のその後の解析のために貯蔵した。RNAの解析のために、腹部の白色脂肪組織及び肩甲骨間の褐色脂肪組織を収集し、計量し、且つ、−80℃で貯蔵した。肝臓、肺臓、腎臓、膵臓、及び心臓を、巨視的な異常性(肉眼的病変)について、検査し、リン酸塩で緩衝させたホルマリン(10%)に固定し、且つ、組織学的な評価のために実験1に記載したように処理した。全ての試験体を、一般に、後に続く情報:1)マウスの番号、2)収集したデータ、3)実験の番号、4)溶媒のタイプ、及び5)組織のタイプ、でラベルした。
表8.高い脂肪の食物1の組成物
(ブドウ糖の許容値の試験)
ブドウ糖の許容値の試験を、実験の日78に実行した。動物を、一晩中空腹にした(14時間)。マウスを、D−ブドウ糖で腹膜内に注射した(1mg/体重kg)と共に、血液の試料を、注射(時間0)に先立ち、並びに、15、30、及び注射が後に続く60分で尾静脈を介して収集した。
血漿のインシュリンの濃度を、商業的に入手可能な酵素に連結した免疫吸着の分析キット(Linco Research,St.Charles,MO)を使用することによって、決定した。
データを、分散の解析(ANOVA)によって解析した。ANOVAを、先に記載したもの(非特許文献5)のようなSASの一般の線形のモデルの手順(SAS Institute Inc.,Cary,NC)を使用することによって、行った。確率の値(P<0.05)を備えた差異を、有意なものと考慮した。
過剰な腹部の脂肪の集積及びインシュリン耐性は、代謝の症候群を類型化する鍵となる特性である。ブドウ糖の許容値の試験は、生体内におけるブドウ糖の恒常性を評価するための標準的な方法である。ブドウ糖の許容値の試験を使用することによって、我々は、ブドウ糖の許容値が、糖尿病の表現型を発達させなかった、正規の食物が供給された二つの群の間で異なるものではなかったことを発見した(図3A)。しかしながら、健康を害したブドウ糖の許容値を正常化するための対照の高い脂肪の食物が供給されたマウスの能力は、プニカ酸が補足された高い脂肪の食物が供給されたものと比較したとき、有意に健康を害したものであった(図3B)。
さらに、対照の高い脂肪の食物が供給されたマウスは、際だって、プニカ酸が補足された高い脂肪の食品が供給されたマウス又は正規の食物が供給されたマウスよりも高血糖性の及び高インシュリン性のものであった(表9)。このように、プニカ酸の補足は、高い脂肪の食物が供給されたマウスにおいて、高血糖症の発達を予防する又は改良する、高インシュリン血症を減弱させる、及び、健康を害したブドウ糖の許容値を正常化する(表9)。これらの発見は、タイプ2の糖尿病、代謝の症候群、及びそれらの合併症(例えば、心臓血管の疾患、脳卒中、網膜症、腎臓病、及び、切断)の予防及び処置において臨床的に有意なものである。
この出願は、2005年1月7日に出願された一般的特許出願シリアル番号11/XXX,XXX[代理人整理番号34548.126]及び2005年1月7日に出願された国際(PCT)出願シリアル番号PCT/US2005/XXXXX[代理人整理番号34548.128]の米国の35 U.S.C.§120の下での一部継続であるが、それらの両方は、また、2004年1月20日に出願された米国仮特許出願番号60/537,617に対する35 U.S.C.§119(e)の下での優先権を主張すると共に、それら先願の全体は、ここでは参照によって組み込まれる。
Claims (73)
- 動物における免疫応答を向上させる方法であって、
当該方法は、プニカ酸、それのエステル、それの薬学的に適切な塩、それの代謝物、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される治療的に有効な量の化合物を投与することを含むと共に、該化合物は、動物へ単一の用量又は多重の用量で投与される、方法。 - 自由な形態のプニカ酸を前記動物へ投与することを含む、請求項1に記載の方法。
- 薬学的に適切な担体との組み合わせで前記化合物を投与することを含む、請求項1に記載の方法。
- ほ乳類へ前記化合物を投与することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記動物は、人間である、請求項4に記載の方法。
- 薬学的に適切な経口的な担体との組み合わせで経口的に前記化合物を投与することを含む、請求項1に記載の方法。
- 非経口的に該化合物を投与することを含む、請求項1に記載の方法。
- 注射によって該化合物を投与することを含む、請求項7に記載の方法。
- 直腸に前記化合物を投与することを含む、請求項7に記載の方法。
- 薬学的に許容可能な賦形剤との組み合わせで直腸に前記化合物を投与することを含む、請求項9に記載の方法。
- 活性な処方成分との組み合わせで前記化合物を投与することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記化合物は、一つ以上のビタミン類又は脂肪酸との組み合わせで投与される、請求項11に記載の方法。
- 補足された栄養性の生産物における前記化合物を投与することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記栄養性の生産物は、繊維バー、エネルギーバー、穀物、パン、牛乳、チーズ、低炭水化物食品、幼児処方箋、子供製品、ヨーグルト、ケフィア、老人処方箋、体重管理処方箋、運動栄養学処方箋、果物飲料及び果物食品からなる群より選択される、請求項13に記載の方法。
- 動物の食品との組み合わせで前記化合物を投与することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記動物の食品は、犬の食品、猫の食品、及び馬の食品である、請求項15に記載の方法。
- 前記有効な量のプニカ酸は、約10mg毎体重kg毎日と10,000mg毎体重kg毎日との間にある、請求項1に記載の方法。
- 投与された前記化合物の量は、前記動物におけるCD4+及びCD8+T細胞の水準を増加させるために有効なものである、請求項1に記載の方法。
- 投与された前記化合物の量は、前記動物におけるウイルス性の抗原に対する耐性を増加させるために有効なものである、請求項1に記載の方法。
- 前記ウィルス性の抗原は、インフルエンザウィルスの抗原である、請求項19に記載の方法。
- 投与された前記化合物の量は、炎症性の腸の疾患を処置するために有効なものである、請求項1に記載の方法。
- 前記炎症性の腸の疾患は、クローン病である、請求項21に記載の方法。
- 前記炎症性の腸の疾患は、潰瘍性大腸炎である、請求項21に記載の方法。
- 投与された前記化合物の量は、前記動物における免疫系の発達を向上させるために有効なものである、請求項1に記載の方法。
- 前記免疫系は、一次的な及び二次的なリンパ系の器官及び免疫細胞を含む、請求項24に記載の方法。
- 前記一次的な及び二次的なリンパ系の器官は、胸腺、脾臓、リンパ節、気管支に関連したリンパ系の組織、及び、消化管に関連したリンパ系の組織である、請求項25に記載の方法。
- ほ乳類における免疫炎症性の障害を処置する方法であって、当該方法は、プニカ酸、それのエステル、それの薬学的に適切な塩、それの代謝物、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される治療的に有効な量の化合物を投与することを含むと共に、該化合物は、ほ乳類へ単一の用量又は多重の用量で投与される、方法。
- 自由な形態のプニカ酸を前記ほ乳類へ投与することを含む、請求項27に記載の方法。
- 薬学的に適切な経口的な担体との組み合わせで経口的に前記化合物を投与することを含む、請求項27に記載の方法。
- 非経口的に該化合物を投与することを含む、請求項27に記載の方法。
- 活性な処方成分との組み合わせで前記化合物を投与することを含む、請求項27に記載の方法。
- 前記化合物は、一つ以上のビタミン類又は脂肪酸との組み合わせで投与される、請求項31に記載の方法。
- 投与された前記化合物の量は、炎症性の腸の疾患を処置するために有効なものである、請求項27に記載の方法。
- 前記炎症性の腸の疾患は、クローン病である、請求項33に記載の方法。
- 前記炎症性の腸の疾患は、潰瘍性大腸炎である、請求項33に記載の方法。
- 前記有効な量のプニカ酸は、約10mg毎体重kg毎日と10,000mg毎体重kg毎日との間にある、請求項27に記載の方法。
- 前記ほ乳類は、人間である、請求項27に記載の方法。
- 炎症性の腸の障害を処置するための物質の組成物であって、当該組成物は、薬学的に許容可能な担体との組み合わせである量のプニカ酸を含むと共に、前記ある量のプニカ酸は、炎症性の腸の障害を処置するために有効なものである、物質の組成物。
- 前記プニカ酸は、それの遊離の酸の形態で存在する、請求項38に記載の物質の組成物。
- 前記プニカ酸は、非毒性の塩、活性なエステル、プニカ酸を含有する構造的な脂質、メチル及びエチルエステル、活性な代謝物、並びに、それらの他の活性な化学物質の誘導体及びそれらの混合物からなる群より選択される、請求項38に記載の物質の組成物。
- 前記薬学的に許容可能な担体は、非経口的な投与に適切なものである、請求項38に記載の物質の組成物。
- 前記薬学的に許容可能な担体は、経口的な投与に適切なものである、請求項38に記載の物質の組成物。
- 前記薬学的に許容可能な担体は、カプセル、カシェ剤、錠剤、巨丸剤、又は、舐剤の形態で存在する、請求項42に記載の物質の組成物。
- 前記有効な量は、約10mg毎日と10,000mg毎日との間にある、請求項38に記載の物質の組成物。
- ほ乳類における代謝の症候群、タイプ2の糖尿病、及び肥満症を処置する又は予防する方法であって、当該方法は、プニカ酸、それのエステル、それの薬学的に適切な塩、それの代謝物、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される治療的に有効な量の化合物を投与することを含むと共に、該化合物は、ほ乳類へ単一の用量又は多重の用量で投与される、方法。
- 前記ほ乳類へ遊離な形態のプニカ酸を投与することを含む、請求項45に記載の方法。
- 薬学的に適切な経口的な担体との組み合わせで経口的に前記化合物を投与することを含む、請求項45に記載の方法。
- 非経口的に前記化合物を投与することを含む、請求項45に記載の方法。
- 活性な処方成分との組み合わせで前記化合物を投与することを含む、請求項45に記載の方法。
- 前記化合物は、一つ以上のビタミン又は脂肪酸との組み合わせで投与される、請求項45に記載の方法。
- 投与された前記化合物の量は、高インシュリン血症を処置する及び予防するために有効なものである、請求項45に記載の方法。
- 投与された前記化合物の量は、高血糖症を処置する及び予防するために有効なものである、請求項45に記載の方法。
- 投与された前記化合物の量は、腹部の脂肪の集積を処置する及び予防するために有効なものである、請求項45に記載の方法。
- 投与された前記化合物の量は、健康を害したブドウ糖の許容値を正常化するために有効なものである、請求項45に記載の方法。
- 前記有効な量のプニカ酸は、約10mg毎体重kg毎日と10,000mg毎体重kg毎日との間にある、請求項45に記載の方法。
- 前記ほ乳類は、人間である、請求項45に記載の方法。
- 動物におけるタイプ2の糖尿病及び腹部の肥満症を処置するための物質の組成物であって、薬学的に許容可能な担体との組み合わせで、タイプ2の糖尿病及び腹部の肥満症を処置するために有効なある量のプニカ酸を含む、物質の組成物。
- 前記プニカ酸は、それの遊離な酸の形態にある、請求項57に記載の物質の組成物。
- 前記プニカ酸は、非毒性の塩、活性なエステル、プニカ酸を含有する構造的な脂質、メチル及びエチルエステル、活性な代謝物、並びに、それらの他の活性な化学物質の誘導体及びそれらの混合物からなる群より選択される、請求項57に記載の物質の組成物。
- 前記薬学的に許容可能な担体は、非経口的な投与に適切なものである、請求項57に記載の物質の組成物。
- 前記薬学的に許容可能な担体は、経口的な投与に適切なものである、請求項57に記載の物質の組成物。
- 前記薬学的に許容可能な担体は、カプセル、カシェ剤、錠剤、巨丸剤、又は、舐剤の形態で存在する、請求項61に記載の物質の組成物。
- 前記有効な量は、約10mg毎日と10,000mg毎日との間にある、請求項57に記載の物質の組成物。
- ほ乳類におけるウィルス性の及び/又は細菌性の感染を予防する又は処置する方法であって、プニカ酸、それのエステル、それの薬学的に適切な塩、それの代謝物、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される治療的に有効な量の化合物を投与することを含むと共に、該化合物は、ほ乳類へ単一の用量又は多重の用量で投与される、方法。
- 前記ウィルス性の及び/又は細菌性の感染を予防する又は処置することは、前記ほ乳類における免疫機能を増加させることを含む、請求項64に記載の方法。
- ウィルス性の及び/又は細菌性の感染を予防する又は処置するための物質の組成物であって、当該組成物は、薬学的に許容可能な担体との組み合わせである量のプニカ酸を含むと共に、前記ある量のプニカ酸は、動物における前記ウィルス性の及び/又は細菌性の感染を処置するために有効なものである、物質の組成物。
- 腸管の免疫炎症性の障害を予防する又は改良するための物質の組成物であって、当該組成物は、薬学的に許容可能な担体との組み合わせである量のプニカ酸を含むと共に、前記ある量のプニカ酸は、腸管の免疫炎症性の障害を処置するために有効なものである、物質の組成物。
- 前記腸管の障害は、過敏な腸の症候群、クローン病、及び、潰瘍性大腸炎からなる群より選択される、請求項67に記載の物質の組成物。
- 免疫系の発達を増加させるための物質の組成物であって、当該組成物は、薬学的に許容可能な担体との組み合わせである量のプニカ酸を含むと共に、前記ある量のプニカ酸は、免疫系の発達を増加させるために有効なものである、物質の組成物。
- 当該組成物は、食品の補足、薬学的な組成物、又は、食品の組成物の形態にある、請求項69に記載の物質の組成物。
- 当該組成物は、錠剤、カプセル、溶液、又は、乳濁液の形態における薬学的な組成物である、請求項69に記載の物質の組成物。
- 当該組成物は、マーガリン、脂肪に連続的な若しくは水に連続的な又は両方に連続的なスプレッド、脂肪が減少したスプレッド、チョコレート若しくはチョコレートコーティング若しくはチョコレートフィリング、又はベーカリーフィリングのような菓子の製品、アイスクリーム、アイスクリームコーティング、アイスクリームインクルージョン、ドレッシング、マヨネーズ、チーズ、クリームの代替品、乾燥したスープ、飲料、穀物のバー、ソース、スナックバー、乳製品、臨床の栄養製品、及び幼児調合物からなる群より選択される食料である、請求項69に記載の物質の組成物。
- 当該組成物は、ゼラチン、デンプン、変成したデンプン、ブドウ糖、ショ糖、乳糖、及び果糖のようなデンプンの誘導体からなる群より選択されるカプセル化する材料を含む軟質のゲル又は硬質のカプセルの形態における食品の補足である、請求項69に記載の物質の組成物。
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