JP2007537662A - キャリア位相不定性の補正 - Google Patents

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Abstract

受信器は、復調された信号を供給する復調器と、復調された信号に応じ、セントロイドを算出し、かつ、復調器におけるキャリア位相不定性を除去するうえで用いる正しいキャリア位相を識別するセントロイド算出器とを備える。更に、セントロイド算出器は、リミタを含み得る。

Description

本発明は一般に通信システムに関し、特に受信器に関する。
ATSC−DTV(米国高度テレビジョン方式委員会・ディジタル・テレビジョン)システム(例えば、United States Advanced Television Systems Committee, 「ATSC Digital Television Standard」, Document A/53, September 16, 1995、及び「Guide to the Use of the ATSC Digital Television Standard」, Document A/54, October 4, 1995参照。)のような、現代のディジタル通信システムでは、高度変調、チャネル符号化及び等化が通常、施される。受信器では、復調器は一般にキャリア位相及び/又はシンボル・タイミングの不定性を有する。等化器は一般に、DFE(判定帰還等化器)タイプ又はその特定の変形であり、有限長を有する。激しく歪んだチャネルでは、信号を首尾良く処理し、歪みを補正する最良の機会を等化器に与えるうえでチャネル・インパルス応答の仮想中心が分かることが重要である。一手法は、セグメント同期化(同期)信号に基づいて適応型等化器のチャネルの仮想中心を算出するセントロイド算出器を用いるものである。別の手法は、フレーム同期信号に基づいて適応型等化器のチャネルの仮想中心を算出するセントロイド算出器を用いるものである。
チャネルの仮想中心を判定する前述の手法が、セントロイド算出器への入力として供給されるデータに対する、かつ、よって、セントロイドの推定に対する、誤ったキャリア位相の影響に対処していないことが明らかになっている。すなわち、前述の手法は、セントロイドの算出における復調器キャリア位相不定性の影響に対処しておらず、この不定性を補正しようとしていない。
したがって、かつ、本発明の原理によれば、受信器は、復調された信号を供給する復調器と、復調された信号に応じ、復調器におけるキャリア位相不定性を除去するうえで用いる正しいキャリア位相を識別するセントロイド算出器とを備える。
本発明の実施例では、ATSC受信器は、復調器と、セントロイド算出器と、適応型等化器とを備える。復調器は、受信されたATSC−DTV信号を復調し、復調された信号を供給する。セントロイド算出器は、復調されたATSC−DTV信号を処理し、復調器におけるキャリア位相不定性を除去するうえで用いる、復調信号の正しいキャリア位相を識別する。図では、セントロイド算出器は、復調されたATSC−DTV信号内の訓練信号(例えば、セグメント同期又はフレーム同期)を用い、正しいキャリア位相を識別し、これは、適応型等化器のチャネル仮想中心の後の算出も向上させることが可能である。
本発明の更なる実施例では、キャリア位相不定性は又、セントロイドの算出の前に補正される。更に、本発明の特徴によれば、セントロイド算出器は、特性を向上させる内部リミタを備える。
本発明の概念以外には、添付図面に示すエレメントは周知であり、詳細に説明しない。更に、テレビジョン放送及び受信器をよく知っていることを前提とし、本明細書では詳細に説明しない。例えば、本発明の概念以外では、TV標準(NTSC(米国テレビジョン方式委員会)、PAL(位相反転走査線)、SECAM(順次式カラー・メモリ)及びATSC(高度テレビジョン方式委員会)(ATSC)の現在の勧告、及び提案されている勧告をよく知っていることを前提とする。同様に、本発明の概念以外では、送信の概念(8値残留側波帯(8−VSB)、直交振幅変調(QAM)など)と、受信器構成部分(無線周波数(RF)フロントエンドなど)、又は受信器部(低雑音ブロック、チューナ、復調器、相関器、漏れ積分器、及び二乗器など)とを前提とする。同様に、伝送ビット・ストリームを生成するフォーマッティング及び符号化の方法(動画像専門家グループ(MPEG)−2方式標準(ISO/IEC(13818−1))は周知であり、本明細書では説明しない。更に、本発明の概念は、そういうものとして本明細書では説明しない通常のプログラミング手法を用いて実施することができる。最後に、添付図面上の同じ符号は同様なエレメントを表す。
本発明の概念を説明する前に、ATSC−DTVシステムに用いるセントロイド算出器100の構成図を図1に示す。セントロイド算出器100は、相関器105、漏れ積分器110、二乗器115,ピーク・サーチ・エレメント120、乗算器125、第1の積分器130、第2の積分器135及び位相検出器140を備える。センテロイド算出器100は、セグメント同期信号、シンボル毎1サンプル、同相(実)成分のみを備えるデータ入力信号101−1に基づいている。データ入力信号101−1は、復調器(図示せず)によって供給される復調された受信ATSC−DTV信号を表す。
データ入力信号101−1は、その中のセグメント同期信号(又はパターン)を検出する相関器105(又はセグメント同期検出器105)に印加される。セグメント同期信号は反復パターンを有し、隣接する2つのセグメント同期信号間の距離は幾分大きい(832シンボル)。そういうものとして、セグメント同期信号は、チャネル・インパルス応答を推定するのに用いることが可能であり、チャネル・インパルス応答は同様に、チャネルの仮想の中心(又はセントロイド)を推定するのに用いる。セグメント同期検出器105は、ATSC−DTVセグメント同期、すなわち、2進表現における[1 0 0 1]、又はVSBシンボル表現における[+5 −5 −5 +5]の特性に対してデータ入力信号101−1を相関させる。セグメント同期検出器105からの出力信号が、漏れ積分器110に次いで印加される。漏れ積分器110は、832シンボル長を有し、これは、一セグメントにおけるシンボル数に等しい。VSBデータはランダムであるので、データ・シンボル位置での積分器値はゼロに向けて平均化されることになる。しかし、4つのセグメント同期シンボルは832シンボル毎に繰り返されるので、セグメント同期位置での積分器値は信号強度に比例して増えることになる。チャネル・インパルス応答がマルチパス又はゴーストをもたらす場合、セグメント同期シンボルは、そのマルチパス遅延位置に現れることになる。その結果、マルチパス遅延位置での積分器値も、ゴースト振幅に比例して増えることになる。漏れ積分器は、ピーク・サーチが行われた後、積分器が新たな数を加算する都度、定数を減算する。これは、ハードウェア・オーバフローを避けるために行われる。832個の漏れ積分器値は、積分器115によって二乗される。結果として生じる出力信号、又は相関器信号116は、ピーク・サーチ・エレメント120及び乗算器125に送られる(なお、二乗の代わりに、エレメント115はその入力信号の絶対値を供給することができる)。
各漏れ積分器値(相関器信号116)がピーク・サーチ・エレメント120に入力されると、相当するシンボル・インデックス値(シンボル・インデックス119)もピーク・サーチ・エレメント120に入力される。シンボル・インデックス119は、元々ゼロにリセットすることができ、0から831までのパターンを繰り返して、新たな漏れ積分器値毎に1、増やされる仮想インデックスである。ピーク・サーチ・エレメント120は、二乗された832個の積分器値(相関器信号116)にわたってピーク・サーチを行い、ピーク信号121を供給する。ピーク信号121は、832個の二乗積分器値のうちの最大値に関連したシンボル・インデックスに相当する。ピーク信号121は、チャネルの初期中心として用いられ、第2の積分器135(以下に説明する)に入力される。
漏れ積分器値(相関器信号116)も、現行シンボル・インデックスから初期中心までの相対距離によっても重み付けされ、重み付けされた中心位置は次いで、帰還ループ又はセントロイド算出ループによって判定される。セントロイド算出ループは、位相検出器140、乗算器125、第1の積分器130及び第2の積分器135を備える。この帰還ループはピーク・サーチが行われた後に始まり、第2の積分器135は、初期の中心値又はピーク値によって初期化される。位相検出器140は、現行シンボル・インデックス(シンボル・インデックス119)と仮想中心値136との間の距離(信号141)を算出する。重み付けされた値126は、乗算器125を介して算出され、第1の積分器130に供給され、第1の積分器130は、832個のシンボル群毎に、重み付けされた値を蓄積する。前述のように、第2の積分器135は当初、ピーク値に設定され、次いで、第1の積分器130の出力を蓄積して仮想中心値又はセントロイド136を作成するよう進む。図1における積分器は全て、暗黙的なスケーリング係数を有する。
仮想中心値136が判定されると、セグメント同期やフレーム同期信号などのVSB参照信号が、仮想中心で整列するよう受信器において局所で再生成される(図示せず)。その結果、等化データ出力を仮想中心で整列させることになるようにチャネルを等化させるよう等化器においてタップが増えることになる。
図1に関して前述したシステムの、複素データ入力信号(同相成分及び直交成分)、シンボル毎2サンプル、又はフレーム同期ベースの設計への拡張は、図1から容易に得られる。
例えば、データ入力信号が複素の場合、(ここでは「複素セントロイド算出器」としても表される)セントロイド算出器は、図2に示すように入力データ信号の同相(I)成分及び直交(Q)成分を別個に処理する。特に、入力データ信号の同相成分(101−1)は相関器(セグメント同期検出器)105−1、漏れ積分器110−1及び二乗器115−1によって処理される一方、入力データ信号の直交成分(101−2)は、相関器(セグメント同期検出器)105−2、漏れ積分器110−2及び二乗器115−2によって処理される。こうしたエレメントそれぞれは、図1において前述したものと同様に機能する。添付図面では示していないが、シンボル・インデックスを何れかの二乗器エレメントから生成することが可能である。各二乗器(115−1及び115−2)からの出力信号は、相関器信号116を供給するよう加算器180を介して一緒に加算され、処理の残りは、図1に関して前述したものと同様である。
シンボル毎2サンプルのセントロイド算出器に関し、T/2間隔を例証的に用いる(ここでTはシンボル間隔に相当する)。例えば、セグメント同期検出器は、T/2の間隔のセグメント同期特性に一致した、T/2間隔の値を有し、漏れ積分器は2×832長であり、シンボル・インデックスは、0,1,2,…,831の代わりに0,0,1,1,2,2,…,831,831のパターンに従う。
最後に、フレーム同期信号に基づいたセントロイド算出器の場合、以下に留意することとする。フレーム/フィールド同期信号は832個のシンボルから構成され、313個のセグメント毎に到着するので、これは、チャネルにおいて分散させた如何なる実用的マルチパスよりも長く、よって、何れかのマルチパス信号の位置を判定するうえでの問題は何ら存在しない。図1中のセグメント同期検出器ではなく非同期PN511相関器を用いてチャネル・インパルス応答を測定することができる(832個のフレーム同期シンボルのうち、PN511のみを用いた場合)。(PN511は、疑似乱数系列であり、前述のATSC標準に記載されている。)更なる処理は、処理が少なくとも1つのフィ―ルド全体の持続時間、行われる以外は、図1について前述したものと同様である。相関値をピーク・サーチ関数ブロックに送って、一フィールド時間にわたってピーク・サーチを行う。このピーク値のシンボル・インデックスはよって、初期仮想中心点として用いるものとする。初期中心点が判定されると、相関出力が所定の閾値を超えており、初期仮想中心点前後の特定の範囲内にある場合にのみ解析される。例えば、初期中心位置の周りに+/−500個のシンボルがあることによって、相関出力が所定の値を上回ることが位置付けられる。厳密な範囲は、現実の環境において直面することが見込まれる実用的なチャネル・インパルス応答長と、利用可能な等化器の長さとによって定められる。処理の残りは、図1について前述したものと同様である。
チャネルの仮想中心を判定する前述の手法が、セントロイド算出器への入力として供給されるデータに対する、かつセントロイドの推定に対する、誤ったキャリア位相の影響に対処していないことが明らかになっている。すなわち、前述の手法は、セントロイドの算出における復調器キャリア位相不定性の影響に対処しておらず、この不定性を補正しようとしていない。
したがって、かつ、本発明の原理によれば、受信器は、復調された信号を供給する復調器と、復調された信号に応じ、復調器におけるキャリア位相不定性を除去するうえで用いる正しいキャリア位相を識別するセントロイド算出器とを備える。
本発明の原理による例証的なテレビジョン受像機10の概要レベル構成図を図3に示す。テレビジョン(TV)受像機10は受信器15及びディスプレイ20を含む。例証的には、受信器15はATSC互換受信器である。受信器15はNTSC(米国テレビジョン方式委員会)互換でもあり得る(すなわち、TV受像機10がNTSC放送又はATSC放送からのビデオ・コンテンツを表示することができるようにNTSC動作モード及びATSC動作モードを有し得る)。本発明の概念の説明を簡単にするうえで、ATSC動作モードのみを本明細書において説明する。受信器15は、例えば、その上でビデオ・コンテンツを視るためにディスプレイ20に印加するHDTV(高品位TV)ビデオ信号をそこから復元するよう処理するために放送信号11を(例えば、アンテナ(図示せず)を介して)受信する。
本発明の原理によれば、受信器15は、キャリア位相不定性を補正するセントロイド算出器を含む。受信器15の適切な部分の例証的な構成図は図4に示す。復調器275は、IF周波数(FIF)でセンタリングされており、6MHz(百万ヘルツ)に等しい帯域幅を有する信号274を受信する。復調器275は、復調された受信ATSC−DTV信号201をセントロイド算出器200に供給し、セントロイド算出器200は、本発明の原理によって、復調器におけるキャリア位相不定性を除去するのに用いる正しいキャリア位相を識別する。特に、セントロイド算出器200は、キャリア位相情報を信号294を介して復調器275に供給してその中のキャリア位相不定性を補正する。その結果、適応型等化器(図示せず)によって用いる仮想中心値136の後の算出も改善される。(なお、本発明の概念に適切でない受信器15の他の処理ブロック(例えば、信号274を供給するRFフロントエンド等)は明細書に示されていない。)
次に図5を参照すれば、セントロイド算出器200の例証的な構成図を示す。セントロイド算出器200は、検出器290、位相検出器140、乗算器125、第1の積分器130及び第2の積分器135を備える。検出器290以外には、セントロイド算出器200は、(前述の)セントロイド算出器100と動作において同様である。復調器275によって供給される復調された受信ATSC−DTV信号を表すデータ入力信号201が検出器290に入力される。検出器290によって、セントロイド算出器200がキャリア位相不定性を補正し、図では、信号294によってキャリア位相情報を供給することが可能になる。
次に図6に移れば、本発明の原理による検出器290の例証的なブロック図を示す。この例では、シンボル周期T毎に一サンプルを処理し、データ入力信号201の同相成分を用いる。この点で、復調器クロック(図示せず)はシンボル・レート以上の周波数を有し得る。クロック周波数がシンボル・レートよりも高い場合、サンプル・イネーブル(図示せず)は、クロックに対してサンプルが利用可能な時点を識別する。簡単にし、かつ一般性を失うことなく、クロック周波数がシンボル・レートに等しいことを前提とする。
図6中のサンプルの特定の処理路(例えば、セグメント同期検出器、漏れ積分器及び二乗器)は図1に示すものと同様であるが、正しいキャリア位相を検出器290が識別することを可能にする、図6に示す配置における特定の主要な差が存在する。この点で、相関器(セグメント同期検出器)205、二乗エレメント215及びピーク・サーチ・エレメント220は、図1に示す相当するエレメントと同一である。同様に、漏れ積分器210は図1におけるものと同様であるが、1つの追加機能を備えている。すなわち、相関符号(corr_sign211)の値は二乗器215からの個別の出力信号(corr_value216)に関連付けられる。このことは必要である。漏れ積分器210からの相関値が符号情報を含むが、この符号情報は、二乗関数(エレメント215)後に失われるからである。よって、corr_sign211を供給することによってこの情報が復元される。本発明の概念に必要でないが、以下の規則を本明細書中で用いる。漏れ積分器210の出力信号が0以上である場合にはcorr_sign信号211の値は0に等しく、漏れ積分器210の出力信号が0未満の場合にはcorr_sign信号211の値は1に等しい。
図6から分かり得るように、相関器値(corr_value信号216)、ピーク信号221、シンボル・インデックス信号219及び相関符号(corr_sign信号211)はキャリア位相検出器280によって処理される。以下に説明するように、キャリア位相検出器280はキャリア位相不定性が存在するか否かを決め、このキャリア位相が何であり得るかを決める。キャリア位相検出器280の複雑度は、考えられるキャリア位相不定性によって変わってくる。
180度のキャリア位相不定性の場合、信号201は考えられる2つのキャリア位相(0°及び180°)のみを有し、前者が、正しい位相である。この場合、キャリア位相検出器280は実施するのが簡単であり、図7の流れ図に示す。更に、このタイプのキャリア位相不定性は、二乗関数により、セントロイド算出器に影響を及ぼすものでない。工程305では、キャリア位相検出器280はピーク・サーチの完了を待つ。ピーク・サーチが完了すると、キャリア位相検出器280は、それに印加される信号、シンボル・インデックス219、corr_value216、ピーク信号221及びcorr_sign信号211を、工程310で、相当する出力信号として供給する。特に、シンボル・インデックス291、相関器値292、ピーク293及びキャリア位相信号294のそれぞれである。出力信号291、292及び293は図5に示すように、次いで、セントロイド算出器200のエレメントの残りに印加され、処理は、図1に示すセントロイド算出器についで前述したように進む。
識別されたキャリア位相が180°の場合、復調器275からのシンボル(データ入力201)は反転されることになり、図5に示す相関器及び漏れ積分器の出力信号は負になり、これは、corr_sign信号211の値によって示される。そういうものとして、キャリア位相シンボル294を復調器275に供給することによって、復調器275は次いで、キャリア位相信号294の値が「1」に等しい場合にそのシンボル出力を反転させ、よって、180°の位相不定性を取り除くことが可能である。よって、復調器275は、復調器275(例えば、等化器、トレリス復号器、デインタリーバ等(全てを図示しる訳ではない))に後続する(、又は復調器275からダウンストリームの)処理ブロックによって用いるその出力信号を補正することが可能である。
しかし、90°のキャリア位相不定性の場合、キャリア位相検出器280の実施形態は異なる。この場合、復調器不定性は、考えられる4つのキャリア位相(0°、90°、180°及び270°(又は−90°)を有する。正しいキャリア位相を識別するために、位相と、相関器によって用いられる特定の同期信号との間の関係を理解することが重要である。図6の例証的な実施例では、用いる同期信号はセグメント同期信号である。キャリア位相とセグメント同期信号との間の関係を図8の表1に示す。表1は、セグメント同期信号と、スケーリングされたセグメント同期信号と、スケーリングされたセグメント同期の、自体との相関(C)と、スケーリングされたセグメント同期の、それ自体のヒューバートとの相関(C)とを示す。当該技術分野において知られているように、ヒューバート処理は、信号の90°位相回転を行い、これはその直交成分と同等である。
90°キャリア位相不定性を解決する、本発明の原理によるキャリア位相検出器280の例証的な構成図を図9に示す。キャリア位相検出器280は、乗算器405と、位相相関器同相(I)410−1、位相相関器直交(Q)410−2、漏れ積分器415−1及び415−2、二乗器420−1及び420−2、並びに位相ピーク・サーチ・エレメント425を備える。図9から分かり得るように、入力信号corr_value216、シンボル・インデックス219及びピーク信号221は出力信号292、293及び291それぞれとして供給される。Corr_value信号216及びcorr_sign信号211は乗算器405に入力される。結果として生じる積406は、相関器値(corr_value信号216)であるが、今度は正しい符号を備えたものを表す。積406は、位相相関器(I)410−1及び位相相関器(Q)410−2に入力される。これらのエレメントは、パターンC及びパターンCそれぞれと積406とを関係付ける(C及びCは図8の表1に示す)。特に、位相相関器(I)410−1は積406を表すデータをパターンCと比較し、パターンCは、VSB信号の同相成分の期待値を表す一方、位相相関器(Q)410−2は積406を表すデータをパターンChと比較し、パターンChは、VSB信号の直交成分の期待値を表す。相関器410−1からの、結果として生じる出力信号は次いで、漏れ積分器415−1及び二乗器420−1によって処理される。二乗器420−1は、同相相関値421−1を供給する。同様に、相関器410−2からの、結果として生じる出力信号は次いで、漏れ積分器415−2及び二乗器420−2によって処理される。二乗器420−2は、直交相関値421−2を供給する。こうした漏れ積分器及び二乗エレメントは、前述の同様な関数を備えたものと同様である。漏れ積分器415−1及び415−2もcorr_I_sign信号416−1及びcorr_Q_sign信号416−2を供給する。これらの信号は、前述のcorr_sign信号211と同様であり、信号421−1及び信号421−2それぞれの符号を示す。前述のエレメントは、ピーク・サーチが図6のピーク・サーチ・エレメント220によって完了し、ピークが判定されるまで動作する。ピークが判定され、かつ、本発明の原理によれば、位相ピーク・サーチ・エレメント425は、キャリア位相オフセットが存在するか否かを判定し、位相オフセットの値を識別する。
次に図10に移れば、正しいキャリア位相を判定するうえで位相ピーク・サーチ・エレメント425に用いる例証的な流れ図を示す。工程505では、位相ピーク・サーチ・エレメント425は、ピーク・サーチの完了を待つ。なお、工程505では、位相ピーク・サーチ・エレメント425は、シンボル・インデックス信号219によって供給される関連シンボル・インデックス値とともに信号421−1、416−1、421−2及び416−2の信号値を記憶する。ピーク・サーチが完了すると、位相ピーク・サーチ・エレメント505は、工程510で、ピーク位置付近のk個の同相相関値421−1を(それぞれのcorr_I_sign値416−1とともに)選択する。例えば、k=3の場合、位相ピーク・サーチ・エレメント425は、ピーク値221についてシンボル・インデックス219の値によって供給される、ピーク位置、ピーク−1の位置及びピーク+1の位置に配置された同相相関値421−1(及びそれぞれのcorr_I_sign値416−1)を選択する。同様に、工程515では、位相ピーク・サーチ・エレメント505は、ピーク位置付近のk個の直交相関値421−2を(それぞれのcorr_Q_sign値416−2とともに)選択する。例えば、k=3の場合、位相ピーク・サーチ・エレメント425は、ピーク値221についてシンボル・インデックス219の値によって供給される、ピーク位置、ピーク−1の位置及びピーク+1の位置に配置された直交相関値421−2(及びそれぞれのcorr_Q_sign値416−2)を選択する。工程520では、位相ピーク・サーチ・エレメント425は、工程510及び515で選択されたk+k値から最大相関値及び関連した符号値を判定する。工程525では。位相ピーク・サーチ・エレメント425は、最大相関値及び関連した符号値から正しいキャリア位相を判定し、キャリア位相信号294に適切な値を供給する。特に、最大相関値が同相相関値421−1である場合、関連したcorr_I_sign値416−1は正しいキャリア位相を判定する。例えば、corr_I_sign値416−1が0(正の値)の場合、正しいキャリア位相は0°であり、キャリア位相信号294は0に等しくなるように設定される。一方、corr_I_sign値416−1が1(負の値)の場合、正しいキャリア位相は180°であり、キャリア位相信号294は1に等しくなるように設定される。しかし、最大相関値が直交相関値421−2の場合、関連したcorr_Q_sign 値416−2が、正しいキャリア位相を判定する。例えば、corr_Q_sign値416−2が0(正の値)の場合、正しいキャリア位相は90°であり、キャリア位相信号294は2に等しくなるように設定される。一方、corr_Q_sign値416−2が1(負の値)の場合、正しいキャリア位相は270°(−90°)であり、キャリア位相信号294は3に等しくなるように設定される。
前述の通り、キャリア位相検出器280はキャリア位相信号294を(図4の)復調器275に供給する。この実施例では、キャリア位相信号294は、0、1、2又は3の値を、正しい位相が0度、180度、90度又は−90度のそれぞれの場合に伝える。変調器275はこの信号に応じ、本発明の原理によって、その出力信号を、相当する位相オフセット、ねじり戻してその出力で存在するキャリア位相不定性を取り除く。よって、復調器275は、復調器275(例えば、等化器、トレリス復号器、デインタリーバ等(全てを図示しる訳ではない))に後続する(、又は復調器275からダウンストリームの)処理ブロックによって用いるその出力信号を補正することが可能である。
図5に戻れば、検出器290からの出力信号をセントロイド算出ループに供給して、図1に示すセントロイド算出器について前述した仮想中心値136を判定する。本発明のこの実施例では、セントロイド算出器200はキャリア位相不定性を備えるデータを処理し、それ自体の動作においてそれを補正しない。これは、セントロイド算出器200が、複素(I及びQ)入力を受信するのではなく、同相入力のみを受信するからである。
次に図11を参照すれば、本発明の原理による検出器290の別の実施例を示す。ここでは、キャリア位相不定性が、セントロイド算出前に識別され、補正される。この例では、検出器290は、シンボル周期T毎の一サンプルを処理し、複素データ(すなわち、データ入力信号(201)の同相(I)成分(201−1)及びデータ入力信号(201)の直交(Q)成分(201−2))を用いる。図11に示す実施例は、図6に示すものと同様であるが、特定の主要な違いが存在している。まず、同相成分201−I及び直交成分201−2は、それぞれのセグメント同期検出器、漏れ積分器、二乗器及びピーク・サーチ・エレメントによって無関係に処理される。特に、同相成分201ー1は、相関器(セグメント同期検出器)205−1、漏れ積分器210−1、二乗器215−1及びピーク・サーチ・エレメント220−1によって処理される。一方、直交成分201ー2は、相関器(セグメント同期検出器)205−2、漏れ積分器210−2、二乗器215−2及びピーク・サーチ・エレメント220−2によって処理される。第2に、ピーク・サーチ・エレメント220−1及び220−2は、前述のものと同様であるが、それぞれのピーク値(peak_I221−1及びpeak_Q221−2)に関連した相関値(corr_peak_I222―1及びcorr_peak_Q222−2)を供給するという付加機能を有する。これらの相関値(corr_peak_I221―1及びcorr_peak_Q222−2)は、セグメント同期信号に基づいてセントロイド算出器についてサーチされた832個の値のうちの最大相関値であり、ピ―ク値(peak_I221―1及びpeak_Q221−2)は、最大相関値に関連したシンボル・インデックスである。最後に、この例証的な実施例における位相検出器280は、図9において前述したものよりも単純である。
この例では、キャリア位相不定性は、考えられる4つのキャリア位相(0°、90°、180°及び270°(又は−90°))のみを有し、図11のキャリア位相検出器280は、以下に説明する違いにかかわらず、図7に示すものと同様な流れ図を行う。図7の工程305では、図11のキャリア位相検出器280は、ピーク・サーチの完了を待つ。ピーク・サーチの完了後、キャリア位相検出器280は、図7の工程310で、出力信号291、292、293及び294を供給する。これらの出力信号291、292及び293は、図5に示すセントロイド算出器200のエレメントの残りに印加され、処理は、図1に示すセントロイド算出器について前述したように進む。
出力信号に関しては、シンボル・インデックス291は、シンボル・インデックス219の値に等しくなるように設定される。出力信号の残りは、以下の規則に応じて工程310で供給される。特に、corr_peak_I222−1の値がcorr_peak_Q222−2の値以上の場合、関連したcorr_I_sign値211−1が、正しいキャリア位相を定める。例えば、corr_I_sign値211―1が0(正の値)に等しい場合、正しいキャリア位相は0°であり、キャリア位相信号294は0に等しくなるように設定され、ピーク信号293はpeak_I信号221―1に等しくなるように設定され、相関器値信号292はcorr_value_I216−1に等しくなるように設定される。一方、corr_I_sign値211―1が1(負の値)に等しい場合、正しいキャリア位相は180°であり、キャリア位相信号294は1に等しくなるように設定され、ピーク信号293はpeak_I信号221―1に等しくなるように設定され、相関器値信号292はcorr_value_I216−1に等しくなるように設定される。しかし、corr_peak_I222−1の値がcorr_peak_Q222−2の値未満の場合、関連したcorr_Q_sign値211−2が、正しいキャリア位相を判定する。例えば、corr_Q_sign値211―2が0(正の値)に等しい場合、正しいキャリア位相は90°であり、キャリア位相信号294は2に等しくなるように設定され、ピーク信号293はpeak_Q信号221―2に等しくなるように設定され、相関器値信号292はcorr_value_Q216−2に等しくなるように設定される。一方、corr_Q_sign値211―2が1(負の値)に等しい場合、正しいキャリア位相は270°(−90°)であり、キャリア位相信号294は3に等しくなるように設定され、ピーク信号293はpeak_Q信号221―2に等しくなるように設定され、相関器値信号292はcorr_value_Q216−2に等しくなるように設定される。
本発明の原理による別の実施例では、セントロイド算出器は、図7の工程310において、キャリア位相検出器280が(corr_value1216−1+corr_valueQ216−2)の和として出力信号相関器値292を常に供給する以外は、前述しており、図5及び図11に示すものと同様である。
本発明の原理による更に別の実施例では、セントロイド算出器は、一度(わずかな時間)にシンボル毎にN個のサンプルを処理するよう拡張され、ここでNは、整数であり、N≧2であり、(図5及び図6に示す第1の実施例と同様に)同相デ―タ入力のみである。図6及び図9に示す実施例の拡張であるこの実施例では、キャリア位相検出器280はN個のサンプルを処理する。シンボル毎にN個のサンプルのセントロイド算出器の場合、セグメント同期積分器は図ではT/N間隔であり、ここでTはシンボル周期である。更に、セグメント同期相関器は、T/Nの間隔のセグメント同期特性に合致するT/Nの間隔の値を有し、漏れ積分器はNx832長であり、シンボル・インデックスは各値をN回繰り返す。例えば、N=2の場合、N=1の場合の0、1、2、…、831の代わりに0、0、1、1、2、2、…,、831、831のパターンに従う。更に、図8の表1におけるパターン表現は、T/Nの間隔になるようにされ、それは図9の位相相関器I及びQ並びに漏れ積分器の設計に反映される。最後に、位相ピーク・サーチ・アルゴリズムでは、図10の工程510及び515におけるシンボル・インデックス値毎にN個の値が存在しており、工程520では、Iサンプル及びQサンプルのうちの最大値のサーチが、合計(6*N)個の値にN倍、増加することになる。
次に図12に移れば、N=2の場合の検出器290の例証的な実施例を示す。この例では、検出器290は、シンボル周期T毎に2つのサンプルを処理し、データ入力信号201の同相成分を用いる。図12では、データ入力信号201は、2つのサンプル(データ入力0(201−1)によって表される第1のサンプルと、データ入力1(202−1)によって表される第2のサンプル)を備える。この点で、図4の復調器275はシリアル出力復調器又はパラレル出力復調器である。復調器275は、シリアル出力復調器である場合、復調器クロック(図示せず)に関連した交互のサンプルの系列としてデータ入力0及びデータ入力1を供給する。一方、復調器275は、パラレル出力復調器である場合、復調器クロック(図示せず)に同時に関連したサンプル対としてデータ入力0及びデータ入力1を供給する。何れの場合も、復調器クロックは、シンボル・レート(1/T)の2倍以上の周波数を有し得る。クロック周波数がシンボル・レートの2倍よりも高い場合、サンプル・イネーブル(図示せず)は、復調器クロックに対してサンプルが利用可能な時点を識別する。単純にし、かつ一般性を失うことなく、以下では、クロック周波数はシンボル・レート(1/T)に等しく、復調器275はパラレル出力復調器である。
図12から分かり得るように、各サンプルは同様に処理される。特に、データ入力0は、相関器(セグメント同期検出器)605−1、漏れ積分器610−1、二乗器615−1及びピーク・サーチ・エレメント620−1によって処理される。同様に、データ入力1は、相関器(セグメント同期検出器)605−2、漏れ積分器610−2、二乗器615−2及びピーク・サーチ・エレメント620−2によって処理される。これらの2つの処理路からの出力信号がキャリア位相検出器280に印加され、キャリア位相検出器280は、前述の原理によってシンボル・インデックス値291、相関器値292、ピーク値293及びキャリア位相値294を供給する。
本発明の原理による別の実施例では、セントロイド算出器は、一度(わずかな時間)にシンボル毎にN個のサンプルを処理するよう拡張され、ここでNは、整数であり、N≧2であり、図11に示すように(第2の実施例及び第3の実施例と同様に)同相デ―タ入力及び直交データ入力である。本発明の概念の拡張は、図9に関して説明したキャリア位相検出器アルゴリズムを変えるものでない。シンボル毎にN個のサンプルのセントロイド算出器の場合、セグメント同期積分器は図ではT/Nの間隔がとられており、ここでTはシンボル周期である。更に、セグメント同期相関器は、T/Nの間隔のセグメント同期特性に合致するT/Nの間隔の値を有し、漏れ積分器はNx832長であり、シンボル・インデックスは、各値をN回繰り返す。例えば、N=2の場合、N=1の場合の0、1、2、…、831の代わりに0、0、1、1、2、2、…,、831、831のパターンに従う。
次に図13に移れば、別の例証的な実施例を示す。この実施例は、乗算器125によって行われる重み付け処理の前にリミタ265を含んでいる以外には図5に示すものと同様である。リミタ265の処理は、図14の例証的な流れ図に示す。工程705では、リミタ265は、ピーク・サーチの完了を待つ。ピーク・サーチが完了すると、リミタ265は工程710で閾値を設定する。例証的には、閾値は(ピーク/K)に等しくなるように設定され、ここでKの値は実験的に選ばれる。工程715では、リミタ265は、相関器値(292)が、設定された閾値よりも大きいかを判定する。相関器値(292)が、設定された閾値よりも大きい場合、リミタ265は、工程720で、相関器値(292)を限定するものでない、すなわち、信号266の値は、図13における信号292の値に等しい。しかし、相関器値(292)が閾値以下の場合、リミタ265は、工程725で、例証的なリミタ値Lに等しくなるように信号266の値を設定する。この例では、Lはゼロに等しい。結果として、工程725では、信号266はゼロに等しくなるように設定される。
リミタ265の背後にある考え方は、相関の概念と、ランダムなデータ及び雑音が積分器においてゼロに累算されるという前提が、非有界系列サイズに達する多数のサンプルを前提としていることによる。しかし、セントロイド算出及び結果として生じる積分は、限定量の時間内に起こる。実際に、セントロイド算出の時間は、受信器がロックするための合計時間に影響を及ぼすので、セントロイド算出器時間を最小にすることに関心がある。したがって、積分器における、データ入力及び実際の入力雑音に関連した残留雑音が存在し、これは、セントロイド算出器処理時間の関数でもある。この残留雑音は、ゼロdBゴースト又はゼロに近いdBのゴーストを備えるチャネル以外では、ピーク・サーチに影響を及ぼす可能性が低い。しかし、重み付けされた値(図13の信号126)は、現行シンボルから中心までの距離と、相関値との積であり、ピーク値から遠く離れた位置における雑音は、最終的な算出にかなり寄与し得る。そういうものとして、前述のリミタを設けることによって、相関器積分器における残留雑音をなくし、加重値推定を向上させることが可能である。このリミタは、考えられる復調器のキャリア位相及びシンボル・タイミングの不定性、又は自動利得制御(AGC)の不一致による不一致処理における過剰なリミティングをなくす、ピーク値の関数である場合により効率的である。
リミタの使用の欠点は、理論上は、微小レベルがリミタ265によって無視されることになるので、セントロイド算出器は、特定の強度レベルを超えるゴーストを含むことのみに限定されることになる。しかし、工程710における定数Kの適切な選択は、どの相関値が残留雑音の結果であるかと、どの値が実際のゴーストであるかとのバランスを規定することになる。残留雑音レベルを下回るゴースト強度レベルは、リミタの有無にかかわらずセントロイド算出器によって適切に対処されないことになる。例として、K=2の場合、リミタは、主信号を約18dB下回るゴーストを無視する。
セントロイド算出器にリミタを追加することは、本明細書記載の実施例全てに該当する。例えば、本発明の原理による別の例証的な実施例700を図15に示す。この図は、リミタ265の追加以外は図1に示す実施例と同様である。リミタ265は、図14の流れ図に関して前述したように機能する。
本発明の原理によって本明細書に記載した例証的な実施例は全て、何れかの同期信号に基づき得る。相関器は、選択する同期信号と入力データを比較する。ATSC−DTVの場合、特定の候補は、セグメント同期信号又はフレーム同期信号である。これらのタイプの同期信号の場合、違いは、相関器の選択と、同期信号のタイプ及びサイズに対応するうえでの積分器のサイズとにある。
同様に、本発明の原理によって本明細書に記載した例証的な実施例は全て、何れかのディジタル通信システムの何れかのタイプの訓練信号に基づくものであり得る。この場合、相関器は、対象の訓練信号と入力データとを比較する。本発明の原理によって本明細書に記載した実施例の全てについて、仮想中心の算出は確かに信号の受信の始めに行われるが、処理は、最適仮想中心位置がチャネル状態に基づいて常に更新されるように続き得るものであり、仮想中心は、更新された仮想中心位置によって、サンプリング・クロック周波数を適宜、ゆるやかに変更することによってシフトさせることが可能である。同様な更新を、次いで、時間位相出力について行うべきである。
本発明の原理によって本明細書に記載した実施例全てについて、等化器の仮想中心でもある重み付けされた中心が判定されると、セグメント同期やフレーム同期の信号などの参照信号を受信器において局所に再生成させて、仮想中心で整列させる。等化データ出力を仮想中心で整列させることになるようチャネルを等化するようタップは等化器において増えることになる。
本発明の原理によって本明細書に記載した実施例全てについて、出力キャリア位相の生成に厳密に関連したブロックは、セントロイド算出器の残りから別個に実施し、復調器におけるキャリア位相不定性を補正する目的で用いることができる。
前述は本発明の原理を例証するものに過ぎない。よって、本明細書に明示していないが、本発明の原理を実施し、その趣旨及び範囲内にある別の数多くの配置を考え出すことができるものである。例えば、別個の機能エレメントの意味合いで例証しているが、こうした機能エレメントは、1つ又は複数の集積回路(IC)上に実施することができる。同様に、別個のエレメントとして示しているが、そうしたエレメントの何れか又は全てを、関連したソフトウェア(例えば、図示した(例えば、図7、図10及び/又は図14の)1つ又は複数の工程に相当する)を実行するストアード・プログラム制御プロセッサ(例えば、ディジタル信号プロセッサ)において実施することができる。更に、TV受像機10内に組み込まれたエレメントとして示しているが、その中のエレメントは、その何れかの組み合わせにおいて別々の装置に分散させることができる。例えば、図3の受信器15は、装置又はボックス(装置から物理的に別個のセットトップ・ボックスなど)若しくはディスプレイ20等を組み入れたボックスの一部であり得る。更に、地上波放送の意味合いで説明しているが、本発明の原理は、他のタイプの通信システム(例えば、衛星、ケーブル等)に適用可能である。よって、数多くの修正を例証的な実施例に行うことができ、特許請求の範囲記載の、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の配置を考え出すことができるものとする。
セントロイド算出器の構成図である。 複素中心算出器に用いる複素信号を処理する構成図である。 本発明の原理を実施する受信器の例証的な概要レベルの構成図である。 本発明の原理を実施する受信器の例証的な部分を示す図である。 本発明の原理を実施する受信器の例証的な部分を示す図である。 本発明の原理を実施する受信器の例証的な部分を示す図である。 本発明の原理による、受信器において用いる例証的な流れ図である。 表1を示す図である。 本発明の原理によるキャリア位相検出器の別の例証的な実施例を示す図である。 本発明の原理による、受信器において用いる別の例証的な流れ図である。 本発明の原理による別の例証的な実施例を示す図である。 本発明の原理による別の例証的な実施例を示す図である。 本発明の原理による他の例証的な実施例を示す図である。 本発明の原理による他の例証的な実施例を示す図である。 本発明の原理による他の例証的な実施例を示す図である。

Claims (21)

  1. 受信器であって、
    復調された信号を供給する復調器と、
    前記復調された信号に応じ、チャネル・インパルス応答の仮想中心値を供給するセントロイド算出器とを備え、
    該セントロイド算出器も、前記復調された信号に応じ、前記復調器におけるキャリア位相不定性を除去するうえで用いる正しいキャリア位相を識別することを特徴とする受信器。
  2. 請求項1記載の受信器であって、前記復調信号は、シンボル周期T毎にN>1個のサンプルを備えることを特徴とする受信器。
  3. 請求項2記載の受信器であって、前記N個の信号サンプルのそれぞれは複素であることを特徴とする受信器。
  4. 請求項1記載の受信器であって、前記セントロイド算出器は、セントロイド算出の前にキャリア位相不定性を取り除くのに用いる前記正しいキャリア位相を識別することを特徴とする受信器。
  5. 請求項1記載の受信器であって、前記セントロイド算出器は、
    前記復調信号に応じ、前記正しいキャリア位相を識別し、前記識別された正しいキャリア位相を前記復調器に供給する検出器を備えることを特徴とする受信器。
  6. 請求項5記載の受信器であって、前記セントロイド算出器は、セントロイド算出を供給するために、前記識別された正しいキャリア位相を用いることを特徴とする受信器。
  7. 請求項5の受信器であって、前記検出器は、
    前記復調された信号を同期信号に関係付ける少なくとも1つの処理路であって、相関値及び該相関値の符号を供給するのに用いる相関器及び漏れ積分器を備える処理路と、
    前記相関値の前記符号の関数として前記正しいキャリア位相を識別するキャリア位相検出器とを備えることを特徴とする受信器。
  8. 請求項7記載の受信器であって、前記同期信号が、ATSC−DTV(高度テレビジョン方式委員会−ディジタル・テレビジョン)セグメント同期信号であることを特徴とする受信器。
  9. 請求項7記載の受信器であって、前記同期信号が、ATSC−DTV(高度テレビジョン方式委員会−ディジタル・テレビジョン)フレーム同期信号であることを特徴とする受信器。
  10. 請求項1記載の受信器であって、前記セントロイド算出器は、閾値の関数として、中の相関値をリミティングするリミタを含むことを特徴とする受信器。
  11. 請求項10の受信器であって、前記閾値はピーク相関値の関数であることを特徴とする受信器。
  12. 受信器において用いる方法であって、
    復調された信号を供給する工程と、
    前記復調された信号からチャネル・インパルス応答の仮想中心を判定する工程とを備え、
    前記判定する工程は、復調器におけるキャリア位相不定性を取り除くのに用いる正しいキャリア位相を識別する工程を含むことを特徴とする方法。
  13. 請求項12記載の方法であって、前記復調信号は、シンボル周期T毎にN>1個のサンプルを備えることを特徴とする方法。
  14. 請求項13記載の方法であって、N個の信号サンプルのそれぞれは複素であることを特徴とする方法。
  15. 請求項12記載の方法であって、前記判定する工程は、
    前記仮想中心を判定する前にキャリア位相不定性を取り除くのに用いる前記正しいキャリア位相を識別することを特徴とする方法。
  16. 請求項12記載の方法であって、前記判定する工程は、
    前記識別された正しいキャリア位相を前記復調器に供給する工程を含むことを特徴とする方法。
  17. 請求項12記載の方法であって、前記判定する工程は、
    相関値及び該相関値の符号を供給するよう、前記復調された信号を同期信号に関係付ける工程と、
    前記相関値の前記符号の関数として前記正しいキャリア位相を識別する工程とを含むことを特徴とする方法。
  18. 請求項17記載の方法であって、前記同期信号が、ATSC−DTV(高度テレビジョン方式委員会−ディジタル・テレビジョン)セグメント同期信号であることを特徴とする方法。
  19. 請求項17記載の方法であって、前記同期信号が、ATSC−DTV(高度テレビジョン方式委員会−ディジタル・テレビジョン)フレーム同期信号であることを特徴とする方法。
  20. 請求項12記載の方法であって、前記判定する工程は、
    相関値を閾値の関数としてリミティングする工程を含むことを特徴とする方法。
  21. 請求項20の方法であって、前記閾値はピーク相関値の関数であることを特徴とする方法。
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